JP5160469B2 - 凸版印刷用感光性樹脂構成体 - Google Patents

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Description

本発明は、保護層との剥離性に優れたカバーフィルムに特徴を有するフレキソ印刷に用いられる版材である凸版印刷用感光性樹脂構成体、および該凸版印刷用感光性樹脂構成体の一部を構成し、製版時において剥離されるカバーフィルムに関するものである。
本発明でいう凸版印刷用感光性樹脂構成体(以下、感光性樹脂構成体とも言う)とは、一般的にベースフィルム、感光性樹脂組成物層、保護層、カバーフィルムの順に積層された構造を有しているものである。このような感光性樹脂構成体のカバーフィルムを剥がして、ネガフィルムを介して感光性樹脂組成物層を感光させることによりレリーフが形成される。レリーフを得る方法(以下、製版という)としては、感光性樹脂組成物層表面の保護層にネガフィルムを密着させ、活性光を照射してネガフィルムにより選択的に露光を行った後、保護層および感光性樹脂組成物層の未露光部を現像液で除去してレリーフを形成する方法が一般的である。
保護層は現像液で除去可能な薄い層で感光性樹脂組成物層の表面を被覆している。これは、以下の理由による。一般的に感光性樹脂組成物層の表面は粘着性を帯びていることが多いため、保護層を有しないと、ネガフィルムを直接、感光性樹脂組成物層に密着させることになり、剥離する際に粘着により剥離不良が生じ、版、ネガフィルム双方を損傷してしまう。保護層を有しないと、ネガフィルムとの密着時に気泡が入り込み、均一な密着が行えず、画像の再現性も悪くなる。
通常は、ベースフィルムに感光性樹脂組成物層を塗布したものと、カバーフィルムに保護層を塗布したものを作成し、感光性樹脂組成物層と保護層とが隣同士になるように貼り合せて熱をかけてプレスし、凸版印刷用感光性樹脂構成体を作成する。製版時には、感光性樹脂構成体のカバーフィルムを剥がして、そこにネガフィルムを介して感光させる。
カバーフィルムとしては、一般に、PETフィルムが多く用いられているが、保護層との剥離性が悪く、カバーフィルムに保護層の一部が付着した状態で剥離されてしまい、結果として、感光性樹脂組成物の表面に保護層がない部分が出現するため好ましくないという問題がある。
カバーフィルムの剥離性を向上させる方法としては、フィルムにコーティングにより、シリコーン樹脂を積層する方法(特許文献1〜2)、フッ素含有樹脂を積層する方法(特許文献3)が一般的である。しかし、フッ素含有樹脂やシリコーン樹脂をコーティングしたフィルムは剥離力が高すぎて、感光性樹脂構成体を作成する工程で、密着性が乏しくなり、工程の途中ではがれてしまう問題があった。さらに、シリコーン樹脂を積層する方法では、シリコーンが保護層に付着し、結果としてネガを汚染するという問題があった。また、フッ素化合物は環境問題で採用しにくいため、適度な剥離性と適度な密着性を併せ持ち、ネガフィルム汚染のない、環境面でも優れたカバーフィルムがなかった。
特開平7−196984号公報 特開2005−125656号公報 特開2004−114620号公報
本発明は、保護層に対して適度な剥離性と適度な密着性とを発揮するカバーフィルムを提供することを目的とする。
本発明はまた、カバーフィルムと保護層との間に適度な剥離性と適度な密着性とを兼ね備え、廃棄時の環境負荷が少ない凸版印刷用の感光性樹脂構成体を提供することを目的とする。
本発明は、凸版印刷用感光性樹脂構成体の一部を構成し、製版時において剥離されるカバーフィルムであって、
表面に樹脂層を有し、該樹脂層が、酸変性成分1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂と、架橋剤および/またはポリビニルアルコールとを含有し、架橋剤がカルボジイミド化合物および/またはオキサゾリン化合物にて構成され、
酸変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対する架橋剤の含有量をX(質量部)、ポリビニルアルコールの含有量をY(質量部)としたとき、含有量X,Yが以下の関係式(1)または(2)の少なくとも一方を満たすことを特徴とするカバーフィルムに関する;
(1)1≦X≦50かつ0≦Y≦1000;
(2)0≦X≦50かつ5≦Y≦1000。
本発明はまた、ベースフィルム、感光性樹脂組成物層、保護層、および上記カバーフィルムの順に積層された構造を有し、カバーフィルムは前記樹脂層が保護層と隣接するように積層されたことを特徴とする凸版印刷用感光性樹脂構成体に関する。
本発明のカバーフィルムは、保護層に対して適度な剥離性と適度な密着性とを発揮する。
本発明の凸版印刷用感光性樹脂構成体は、カバーフィルムと保護層との間に適度な剥離性と適度な密着性とを兼ね備えている。そのため、製造時において、保護層からカバーフィルムが剥がれることがない。また製版時において、剥離工程で、保護層にカバーフィルムの一部が付着したり、カバーフィルムに保護層の一部が付着したりすることなく、カバーフィルムを剥離できるため、感光時のトラブルがない。しかもカバーフィルムに所望の剥離性を発現させるにあたって、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス類および界面活性剤などの離型剤を必要としない。このため、離型剤の保護層への付着によるネガフィルムの汚染がない。しかも、フッ素などハロゲン元素を含む離型剤を用いなくて済むので、廃棄時の環境への負荷が少ない。
本発明に係る感光性樹脂構成体の構造を示す断面模式図である。 (A)〜(C)は本発明に係る感光性樹脂構成体を用いた製版方法を説明するための断面模式図である。
[感光性樹脂構成体]
本発明に係る凸版印刷用感光性樹脂構成体(以下、感光性樹脂構成体とも言う)は、ベースフィルム、感光性樹脂組成物層、保護層、およびカバーフィルムの順に積層された構造を有している。そのような構造を示す断面模式図の一例を図1に示す。図1において、1はベースフィルム、2は感光性樹脂組成物層、3は保護層、4はカバーフィルムを示すものとする。
(カバーフィルム)
カバーフィルム4は感光性樹脂構成体の一部を構成し、製版時において剥離されるものである。カバーフィルムは表面に所定の樹脂層を有し、感光性樹脂構成体において当該樹脂層が保護層と隣接するように積層される。
カバーフィルム4は通常、支持フィルム41上に樹脂層42が設けられてなり、支持フィルム41と樹脂層42との間に接着層(図示せず)を有していてもよい。以下、カバーフィルムを構成する支持フィルムを支持フィルム(A)、カバーフィルム表面に形成される所定の樹脂層42を樹脂層(B)と表現するものとする。
支持フィルム(A)41に用いることができる樹脂材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、6−ナイロン、ポリ−m−キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、これらの樹脂の複層体(例えば、ナイロン6/MXD/ナイロン6、ナイロン6/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ナイロン6)や混合体等が挙げられる。支持フィルムは延伸処理されていてもよい。支持フィルムは、公知の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などを含んでいてもよい。支持フィルムは、樹脂層(B)と積層する場合の密着性を良くするために、表面に前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理、溶剤処理等を施したものでもよい。中でも、寸法安定性、耐熱性、機械的性能に優れ、かつ、樹脂層(B)との接着性に優れたポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステルフィルムの具体例として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート、ポリ乳酸やこれらの共重合体からなるフィルムが挙げられる。中でも、コストと性能からポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。寸法安定性を考えると少なくとも一方向に延伸したフィルムが好ましく、さらに好ましくは二軸延伸フィルムである。
支持フィルム(A)の厚みは通常、75〜250μmであり、さらに好ましくは100〜200μm、最も好ましくは100〜150μmである。支持フィルム(A)の厚みは、ベースフィルム1の厚み(μm)から支持フィルム(A)の厚み(μm)を減じた値が0〜100μmとなるような値であることが好ましい。そのような厚みの差が100μmを超えると感光性樹脂構成体を製造する工程で構成体がそるため好ましくない。一方、ベースフィルムの厚みが支持フィルム(A)の厚みより薄いと剥離しにくいため、好ましくない。
支持フィルム(A)における樹脂層(B)形成側の面は、中心面平均粗さ(Sa)が解像度の向上の観点から、0.01〜0.3であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1である。Saが0.01未満では、カバーフィルムと保護層が密着して剥離性が劣る場合があり、このましくない。Saが0.3を超えると、支持フィルムの表面粗さが積層される保護層に転写され、支持フィルムが剥離された後の感光工程で光が保護層の突起により光が散乱されて、結果として得られる画像再現の解像度が低下するため、好ましくない。
樹脂層(B)42は、少なくとも酸変性ポリオレフィン樹脂と、架橋剤および/またはポリビニルアルコールとを含有する。
樹脂層(B)に含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂は、その酸変性成分の含有量が酸変性ポリオレフィン樹脂の1〜10質量%であることが必要で、1〜7質量%が好ましく、2〜5質量%がより好ましく、2〜3質量%が特に好ましい。酸変性成分の量が少なすぎる場合は、支持フィルム(A)との十分な接着性が得られないことがあり、保護層を汚染する可能性がある。さらに、この酸変性ポリオレフィン樹脂を水性分散化するのが困難になる傾向がある。一方、酸変性成分の量が多すぎる場合は、保護層との剥離性が低下する傾向がある。
酸変性成分としては、不飽和カルボン酸成分があげられる。不飽和カルボン酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でも、樹脂の分散安定性の面から、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が特に好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂の主成分であるオレフィン成分は、特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、2−ブテン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のアルケンが好ましい。これらの混合物であってもよい。この中で、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のアルケンがより好ましく、エチレン、プロピレンがさらに好ましく、エチレンが最も好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂は、支持フィルム(A)、特にポリエステルフィルムとの接着性を向上させる理由から、(メタ)アクリル酸エステル成分を含有していることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル成分を含む場合、その含有量は酸変性ポリオレフィン樹脂の0.5〜40質量%であることが好ましく、ポリエステルフィルムとの良好な接着性を持たせるために、この範囲は1〜20質量%であることがより好ましく、3〜10質量%であることがさらに好ましい。(メタ)アクリル酸エステル成分としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜30のアルコールとのエステル化物が挙げられ、中でも入手のし易さの点から、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルコールとのエステル化物が好ましい。そのような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの混合物を用いてもよい。この中で、ポリエステルフィルム)との接着性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルがより好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルがさらに好ましく、アクリル酸エチルが特に好ましい。「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜またはメタクリル酸〜」を意味する。
酸変性ポリオレフィンを構成する各成分は、酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されない。共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)などが挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂の組成および各成分の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂の合成時において仕込量を調整することによって制御でき、また酸変性ポリオレフィン樹脂をH−NMR分析に供して、各成分特有のピークを観察することによって知見できる。
各成分の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂を構成する全成分に対する当該成分の割合である。
酸変性ポリオレフィン樹脂の融点は、60〜150℃、特に80〜150℃であることが好ましく、85〜130℃がより好ましく、90〜115℃がさらに好ましい。150℃を超えると樹脂層の形成に高温での処理が必要となり、60℃未満では剥離性が著しく低下する。
酸変性ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点は、30〜130℃、特に50〜130℃であることが好ましく、53〜110℃がより好ましく、55〜90℃がより好ましい。ビカット軟化点が30℃未満の場合は剥離性が低下し、130℃を超える場合は樹脂層の形成に高温での処理が必要となる。
酸変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレートは、190℃、2160g荷重において1〜1000g/10分であることが好ましく、1〜500g/10分であることがより好ましく、2〜300g/10分であることがさらに好ましく、2〜200g/10分であることが特に好ましい。1g/10分未満のものは、樹脂の製造が困難なうえ、水性分散体とするのが困難である。1000g/10分を超えるものは、樹脂層(B)のポリエステルフィルムとの接着性が低下して、保護層への樹脂層の移行が起こりやすくなる。
本発明に用いることができる酸変性ポリオレフィン樹脂の商品名としては、アルケマ社製の無水マレイン酸ポリオレフィン樹脂であるボンダインシリーズが挙げられる。具体的な商品名として、「LX−4110」、「HX−8210」、「HX−8290」、「AX−8390」などがある。
樹脂層(B)は、架橋剤および/またはポリビニルアルコールを含有する。架橋剤は、カルボジイミド化合物および/またはオキサゾリン化合物である。すなわち、樹脂層(B)は、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物およびポリビニルアルコールからなる群から選択される1種類以上の化合物を含有する。これらの化合物はが樹脂層(B)にどのように働いて、結果として優れた剥離性および密着性を奏するのかは明らかではないが、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤および/またはポリビニルアルコールを組み合わせることにより、樹脂層(B)が奏する高温での易接着性を適度に軽減して、温度依存性の少ない安定した剥離性を発揮させ、経時でも安定した適度な剥離性と適度な密着性とを発現することができる。また、保護層の種類や、用途によって剥離性のレベルを変えたい場合も対応することができる。カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物およびポリビニルアルコールが含有されない場合、たとえ他の架橋剤が含有されても、温度依存性のない、良好な剥離性が得られない。
樹脂層(B)には、架橋剤またはポリビニルアルコールの少なくとも一方が含有されればよい。架橋剤またはポリビニルアルコールの一方が含有される場合、当該含有量が多すぎると、保護層に対する剥離性が低下したり、樹脂層(B)のコート液の安定性が悪くなって、コート斑が生じ、結果として保護層との密着性が部分的に悪くなる。含有量が少なすぎると、保護層に対する剥離性の温度依存性が高くなり、経時によって変化したり、高温処理によって、剥離しにくくなったりして好ましくない。架橋剤およびポリビニルアルコールの両方が含有される場合、一方または両方の含有量が多すぎると、保護層に対する剥離性が低下したり、樹脂層(B)のコート液の安定性が悪くなって、コート斑が生じ、結果として保護層との密着性が部分的に悪くなる。両方が含有される場合、当該両方の含有量がそれぞれの有効量に達しないと保護層に対する剥離性の温度依存性が高くなり、経時によって変化したり、高温処理によって、剥離しにくくなったりして好ましくない。
本発明では、そのような観点から、架橋剤およびポリビニルアルコールの含有量が決定される。詳しくは、酸変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対する架橋剤の含有量をX(質量部)、ポリビニルアルコールの含有量をY(質量部)としたとき、含有量X,Yは以下の関係式(1)または(2)の少なくとも一方を満たす。
(1)1≦X≦50かつ0≦Y≦1000。
(2)0≦X≦50かつ5≦Y≦1000。
樹脂層(B)の保護層に対する剥離性と密着性とのバランス)の観点から好ましくは、上記関係式(1)および(2)の両方を満たす。すなわち、含有量X,Yは以下の関係式(3)を満たすことが好ましい。
(3)1≦X≦50かつ5≦Y≦1000。
そのような好ましい実施形態において、架橋剤の含有量Xおよびポリビニルアルコールの含有量Yはそれぞれ以下に示す範囲内とすることがより好ましい。
架橋剤の含有量Xは、保護層に対する剥離性のさらなる向上の観点から、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して3〜30質量部がより好ましく、5〜10質量部がさらに好ましい。カルボジイミド化合物とオキサゾリン化合物とは併用することもでき、その場合には、それらの合計量を架橋剤の含有量Xとして前記範囲を満たしていればよい。
ポリビニルアルコールの含有量Yは、樹脂層(B)のコート液の安定性向上や高温での剥離性の向上の観点から、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して5〜1000質量部、特に10〜600質量部がより好ましく、20〜400質量部がさらに好ましく、30〜200質量部が最も好ましい。
架橋剤としては、カルボジイミド化合物およびオキサゾリン化合物のうち少なくとも一方が使用され、混合安定性および保存安定性の点で、より好ましいのはオキサゾリン化合物である。架橋剤は樹脂層(B)中、酸変性ポリオレフィン樹脂を架橋することによって、酸変性ポリオレフィン樹脂中の官能基が奏する高温での密着性を適度に軽減して剥離性を発揮する。
カルボジイミド化合物は、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を有しているものであれば特に限定されるものではない。カルボジイミド化合物は、1つのカルボジイミド部分において、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における2つのカルボキシル基とエステルを形成し、架橋を達成する。カルボジイミド化合物の具体例として、例えば、p−フェニレン−ビス(2,6−キシリルカルボジイミド)、テトラメチレン−ビス(t−ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチレン−t−ブチルカルボジイミド)などのカルボジイミド基を有する化合物や、カルボジイミド基を有する重合体であるポリカルボジイミドが挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、取り扱いやすさから、ポリカルボジイミドが好ましい。
ポリカルボジイミドの市販品としては、日清紡社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。商品名を用いて説明すると、より具体的には、水溶性タイプの「SV−02」、「V−02」、「V−02−L2」、「V−04」;エマルションタイプの「E−01」、「E−02」;有機溶液タイプの「V−01」、「V−03」、「V−07」、「V−09」;無溶剤タイプの「V−05」が挙げられる。
オキサゾリン化合物は、分子中にオキサゾリン基を2つ以上有しているものであれば、特に限定されるものではない。オキサゾリン化合物は、2つのオキサゾリン部分のそれぞれにおいて、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における1つのカルボキシル基とアミドエステルを形成し、架橋を達成する)。オキサゾリン化合物の具体例として、例えば、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス(2−オキサゾリン)、ビス(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィドなどのオキサゾリン基を有する化合物や、オキサゾリン基含有ポリマーが挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、取り扱いやすさからオキサゾリン基含有ポリマーが好ましい。
オキサゾリン基含有ポリマーの市販品としては、日本触媒社製のエポクロスシリーズが挙げられる。商品名を用いて説明すると、より具体的には、水溶性タイプの「WS−500」、「WS−700」;エマルションタイプの「K−1010E」、「K−1020E」、「K−1030E」、「K−2010E」、「K−2020E」、「K−2030E」などが挙げられる。
ポリビニルアルコールは、特に限定されないが、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化したものなどが挙げられる。ポリビニルアルコールは樹脂層(B)中、酸変性ポリオレフィン樹脂中に分散されることによって、樹脂層(B)が奏する高温での易接着性を適度に軽減して、温度依存性の小さい安定した剥離性を発揮させ、経時でも安定した剥離性を発現することができる。本発明におけるポリビニルアルコールは、後述のように、液状物として使用する場合のために、水溶性を有していることが好ましい。
ポリビニルアルコールの平均重合度は、特に限定されるものではなく、例えば、300〜5,000であってよく、樹脂層(B)のコート液の安定性向上の観点からは300〜2,000が好ましい。
市販のポリビニルアルコールとしては、商品名を用いて説明すると、日本酢ビ・ポバール社の「J−ポバール」の、具体的な商品名「JC−05」、「VC−10」、「ASC−05X」、「UMR−10HH」;クラレ社の「クラレポバール」の具体的な商品名「PVA−103」、「PVA−105」や、「エクセバール」の具体的な商品名「AQ4104」、「HR3010」;電気化学工業社の「デンカ ポバール」の具体的な商品名「PC−1000」、「PC−2000」などが挙げられる。
樹脂層(B)は、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス類、界面活性剤の合計の含有量が、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して1質量部以下であることが好ましい。この量が少ないほど、樹脂層(B)と支持フィルム(A)との接着性が向上するとともに、保護層の汚染が抑制される。当該含有量は0.5質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以下であることがさらに好ましく、含んでいないことが最も好ましい。
シリコーン化合物は、アミノ官能基、および/または、エポキシ基を有するオルガノポリシロキサンのエマルジョンや、アミノ官能基とエポキシ基を有するオルガノポリシロキサンのエマルジョンにエポキシ基またはアミノ基を有するシラン、必要により更に水酸基または加水分解性基を有するオルガノポリシロキサンのエマルジョンを添加したものなどが例示される。
フッ素化合物は、含フッ素ポリメタクリレートあるいは含フッ素ポリアクリレート、フッ素系ブロック共重合体などが例示される。
ワックス類とは、数平均分子量が10,000以下の、植物ワックス、動物ワックス、鉱物ワックス、石油化学ワックス等を意味する。具体的には、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ベリーワックス、ホホバワックス、シアバター、蜜蝋、セラックワックス、ラノリンワックス、鯨蝋、モンタンワックス、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、合成ポリエチレンワックス、合成ポリプロピレンワックス、合成エチレン−酢酸ビニル共重合体ワックス等が挙げられる。
界面活性剤とは、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、反応性界面活性剤等が挙げられる。一般に乳化重合に用いられるもののほか、乳化剤類も含まれる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩 等か挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸およびその塩、アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等のポリオキシエチレン構造を有する化合物や、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
反応性界面活性剤としては、アルキルプロペニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルジアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩等の、反応性2重結合を有する化合物が挙げられる。
樹脂層(B)の厚みは、保護層に対する剥離性と密着性のさらなる向上の観点から、0.01〜5μmの範囲とすることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましく、0.2〜1μmであることがさらに好ましく、0.3〜0.7μmであることが特に好ましい。
樹脂層(B)表面の濡れ張力は、30〜50mN/mであることが好ましく、32〜40mN/mであることがより好ましい。濡れ張力が30mN/m未満では、樹脂層(B)上に保護層を積層するのが困難になる場合がある。濡れ張力とは、Zismanによる臨界表面張力を意味する。これは、JIS K6768記載の方法で測定することができる。
濡れ張力は樹脂層(B)の酸変性成分の量やポリビニルアルコールの量を調製することによって制御できる。
樹脂層(B)の保護層に対する剥離性および密着性の観点から、カバーフィルムの樹脂層(B)面にアクリル系粘着剤を用いた粘着材料を、70℃で20時間加熱圧着して測定したときの樹脂層(B)と粘着剤との間の剥離強度は、0.5〜4.3N/cmであることが好ましい。剥離強度は、より好ましくは1.0〜4.0N/cm、特に1.3〜3.0N/cmとすることができる。剥離強度が4.3N/cmを超えると、保護層との剥離性が悪く、カバーフィルムに保護層の一部が接着した状態で剥離されてしまい、結果として、感光性樹脂組成物の表面に保護層がない部分が出現するため好ましくない。一方、剥離強度が0.5N/cm未満であると、感光性樹脂構成体を作成する工程で密着性が乏しく、工程の途中ではがれてしまうため好ましくない。
カバーフィルムは、少なくとも酸変性ポリオレフィン樹脂と、架橋剤および/またはポリビニルアルコールとを含有する液状物を、支持フィルム(A)上に塗工したのち乾燥して樹脂層(B)を形成するという製造方法によって、工業的に簡便に得ることができる。
前記液状物を製造する方法は、各成分が液状媒体中に均一に混合される方法であれば、特に限定されない。たとえば、次のような方法が挙げられる。
(i)酸変性ポリオレフィン樹脂の分散液または溶液に、架橋剤および/またはポリビニルアルコールの分散液または溶液を添加して混合する方法。
(ii)酸変性ポリオレフィン樹脂とポリビニルアルコールとの混合物を液状化する方法。
上記(i)の方法の場合は、各成分の分散液または溶液を適宜混合すればよい。ポリビニルアルコールの分散液または溶液を用いる場合、その溶質濃度は特に制限されるものではない。しかし、取り扱いやすさの点から、5〜10質量%が好ましい。
上記(ii)の方法の場合は、酸変性ポリオレフィン樹脂を液状化する際に、ポリビニルアルコールを添加すればよい。
他の成分を添加する場合においても、(i)または(ii)の製法における任意の段階で添加を行うことができる。
前記液状物における溶媒は、基材上への液状物の塗工が可能であれば、特に限定されない。詳細には、水、有機溶剤、あるいは水と両親媒性有機溶剤とを含む水性媒体などが挙げられる。なかでも、環境上、水または水性媒体を使用することが好ましい。液状物がポリビニルアルコールを含む場合は、ポリビニルアルコールの溶解性から、媒体には、水または水性媒体を使用することが好ましい。
有機溶剤としては、ジエチルケトン(3−ペンタノン)、メチルプロピルケトン(2−ペンタノン)、メチルイソブチルケトン(4−メチル−2−ペンタノン)、2−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2−へプタノン、3−へプタノン、4−へプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、ベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150等の芳香族炭化水素類;ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン等の脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン等の含ハロゲン類;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、γ―ブチロラクトン、イソホロン等のエステル類;後述の両親媒性有機溶剤などが挙げられる。
水性媒体とは、水と両親媒性有機溶剤とを含み、水の含有量が2質量%以上である溶媒を意味する。両親媒性有機溶剤とは、20℃における有機溶剤に対する水の溶解性が5質量%以上である有機溶剤をいう〔20℃における有機溶剤に対する水の溶解性については、例えば「溶剤ハンドブック」(講談社サイエンティフィク、1990年第10版)等の文献に記載されている〕。具体的には、メタノール、エタノール(以下「EA」と略称する)、n−プロパノール(以下「NPA」と略称する)、イソプロパノール(以下「IPA」と略称する)等のアルコール類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジメチル等のエステル類;そのほか、アンモニアを含む、ジエチルアミン、トリエチルアミン(以下「TEA」と略称する)、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン(以下「DMEA」と略称する)、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ジエタノールアミン等の有機アミン化合物;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどのラクタム類等を挙げることができる。
酸変性ポリオレフィン樹脂を上記のような水性媒体に分散化する方法は、特に限定されないが、例えば、国際公開WO02/055598号に記載されたものが挙げられる。
水性媒体中の酸変性ポリオレフィン樹脂の分散粒子径は、他の成分との混合時の安定性および混合後の保存安定性の点から、数平均粒子径が1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。このような粒径はWO02/055598に記載の製法により達成可能である。
液状物における固形分含有率は、積層条件、目的とする厚さや性能等により適宜選択でき、特に限定されるものではない。しかし、液状物の粘性を適度に保ち、かつ良好な樹脂層を形成させるためには、1〜60質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
液状物を基材に塗工する方法としては、公知の方法、例えばグラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等を挙げることができる。
これらの方法により液状物を支持フィルム(A)の表面に均一に塗工し、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥処理又は乾燥のための加熱処理に供することにより、均一な樹脂層(B)を当該フィルムに密着させて形成することができる。特に樹脂層(B)が架橋剤を含有する場合、乾燥と同時に架橋を行うために、乾燥のための加熱処理を行うことが好ましい。
支持フィルム(A)に樹脂層(B)を塗工し、乾燥したフィルムは、ロール状に一旦巻き取られる。フィルムロールは、樹脂層(B)の剥離性および密着性が経時変化しないように、エージングすることが好ましい。
乾燥のための加熱時間および加熱温度、ならびにエージング温度およびエージング時間は、剥離性および密着性に影響を与える。乾燥温度、乾燥時間、エージング温度、エージング時間が不十分であると、樹脂層(B)の架橋反応が不十分となり、経時によって剥離性や密着性が変化するため好ましくない。
乾燥温度は特に制限されず、80℃〜160℃が好ましく、さらに好ましくは100〜140℃、最も好ましくは110〜130℃である。乾燥温度が80℃未満では、樹脂層(B)の架橋反応が十分に進行しないため、保護層との密着性が高くなり、カバーフィルムに保護層が付着したりして好ましくない。乾燥温度が160℃を超えるとカバーフィルムの基材である支持フィルムが収縮したりするため、好ましくない。
乾燥時間は、5秒〜5分、好ましくは10秒〜1分である。乾燥時間が5秒未満では、樹脂層(B)の架橋反応が十分に進行しないため、保護層との密着性が高くなり、カバーフィルムに保護層が付着したりして好ましくない。乾燥時間が5分を越えるようにするためには、加工速度を極端に遅くする必要があり、経済的ではない。
エージング温度は30〜80℃、好ましくは35〜70℃であり、エージング期間は半日〜7日、好ましくは1〜3日である。エージング温度が30℃未満の場合、もしくはエージング期間が半日未満の場合、エージングの効果に乏しく、80℃を越える場合、もしくは7日を超える場合は経済的ではない。
(保護層)
保護層3は、通常0.5〜20μmの厚さであり、且つ感光性樹脂層のレリーフ形成面を均一な厚みで完全に被覆する。保護層を形成する重合体としては、一般的なフレキソ版感光性樹脂構成体用保護層として、必要な特性を有し、かつ製版時において現像液によって溶解除去可能なものであれば特に制限されない。そのような保護層を形成する重合体として、例えば、ポリアミド、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ニトロセルロース、セルロースエステル、モノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体、およびモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体の水素添加反応物等より成る群から選ばれる1種類以上の重合体を使用できる。
保護層は、保護層原料となる重合体を溶媒等に溶解または分散させ、カバーフィルムの樹脂層(B)面上に塗布、乾燥して得ることができる。この時、保護層の必要な特性を確保する目的で、紫外線吸収剤、離型剤、可塑剤、密着力調整剤などを適宜添加することもできる。
(ベースフィルム)
ベースフィルム1としては、感光性樹脂構成体の分野で従来からベースフィルムとして使用可能なものであれば特に制限されず、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、6−ナイロン、ポリ−m−キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、これらの樹脂の複層体(例えば、ナイロン6/MXD/ナイロン6、ナイロン6/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ナイロン6)や混合体等が挙げられる。ベースフィルムは延伸処理されていてもよい。ベースフィルムは、公知の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などを含んでいてもよい。中でも、その寸法安定性からはポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート、ポリ乳酸やこれらの共重合体が挙げられるが、中でも、コストと性能からポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。寸法安定性を考えると少なくとも一方向に延伸したフィルムが好ましく、さらに好ましくは二軸延伸フィルムである。フィルムの厚みは75〜500μm、さらに好ましくは100〜250μm、最も好ましくは100〜200μmである。
ベースフィルムはポリエステルフィルム単体でもかまわないが、感光性樹脂層と強固に接着させるために、ベースフィルム上に接着層を設けてもよい。接着層としては、例えば、例えば、ウレタン系接着剤、ウレタンウレア系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤などがある。
接着層の厚みは通常、0.1〜10μmである。
ベースフィルムを構成する樹脂材料には、公知の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などを含んでいてもよい。ベースフィルムはその他の材料と積層する場合の接着性を良くするために、表面に前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、薬品処理、溶剤処理等を施してもよい。ベースフィルムは、シリカ、アルミナ等が蒸着されていてもよく、帯電防止層、紫外線吸収層、などの他の層が積層されていてもよい。
(感光性樹脂組成物層)
感光性樹脂組成物層2は、当該感光性樹脂組成物層を選択的に露光して得られるレリーフ画像が、フレキソ印刷版として一般的に要求される特性を備えているもの、すなわち被印刷体となる紙やフィルムに対して良好な印刷性能を発揮するものであり、かつ未露光部分が現像液によって溶解除去可能であれば特に限定されない。そのような特性を有する感光性樹脂組成物層を形成するバインダーポリマーの例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体や、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体に代表されるモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンからなる熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらのバインダーポリマーは、最終的に得られるフレキソ印刷版の機械的物性が実用的なレベルとなるためには、感光性樹脂組成物層全体に対して、通常40〜90重量%を占める。
感光性樹脂組成物層はまた、紫外線で重合可能な感光性材料を含有する。感光性材料としては、従来から凸版印刷用感光性樹脂構成体の製造に使用されている感光性材料が使用可能であり、例えば、エチレン性不飽和化合物が使用される。エチレン性不飽和化合物の具体例として、例えばアクリレート化合物、メタクリレート化合物、マレイミド誘導体、フマール酸エステルなどが挙げられる。特にその化合物の分子量200当たりアクリレート基を1個以上含み、且つ1分子中に2個以上のアクリレート基を含む化合物であることがより好ましい。そのような化合物の具体例としては、例えばヘキサンジオールジアクリレート、ノナンジオールジアクリレート、長鎖脂肪族ジアクリレート等を挙げることができる。これらジアクリレート化合物群から選ばれる、2種以上のものを混合して用いることもできる。必要に応じて他のエチレン性不飽和化合物を用いることもできる。
これらのジアクリレート化合物を感光性樹脂組成物層中に含有することにより、感光性樹脂組成物層を紫外線で硬化させる工程で、より少ない照射量でレリーフ画像形成が可能となり生産性を向上させることが可能となる。
感光性材料の含有量は通常、感光性樹脂組成物層全体に対して3〜20重量%である。
感光性樹脂組成物層には、良好な印刷性の発現の観点から、可塑剤エラストマーを含有させることが好ましい。可塑剤エラストマーとして液状ゴム、例えば日本石油化学社製 LPB、日本曹達社製 NISSO PB、ヒュルス社製 Polyoilなどが挙げられる。可塑剤エラストマーの分子量は500〜5,000が好ましい。可塑剤エラストマーの含有量は、感光性樹脂組成物層全体に対し5〜40重量%が好ましい。
感光性樹脂組成物層には、さらに光重合開始剤として、芳香族ケトン類やベンゾインエーテル類など公知のラジカル重合開始剤、例えばベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルロールベンゾインメチルエーテル、α−メトキシベンゾインメチルエーテル、2,2−エトキシフェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等を含有させることができる。これら化合物の1種若しくは2種以上の組み合わせで使用することができる。
光重合開始剤の含有量は通常、感光性樹脂組成物層全体に対して0.1〜20重量%である。
感光性樹脂組成物層に要求される特性に応じて、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールなどの熱重合禁止剤、着色剤などの添加剤を含有することもできる。
感光性樹脂組成物層は種々の方法で形成することができる。例えば、上述した配合成分を、加熱装置を有するニーダーロールミル、又はスクリュー押し出し機で溶融混練し、T型ダイス、プレス成形機などにより所望の厚さの板状に成形することができる。また、上述した配合成分を、例えばクロロホルム、テトラクロルエチレン、メチルエチルケトン、トルエンなどの溶媒に溶解して混合し、型枠に流延し溶媒を蒸発させ板状に成形することもできる。さらに、感光性樹脂組成物層は、上述した配合成分を溶媒等に溶解または分散させ、ベースフィルム上に塗布、乾燥して得ることもできる。
感光性樹脂構成体における感光性樹脂組成物層の厚みは特に制限されない。
[感光性樹脂構成体の製造方法]
感光性樹脂構成体は、ベースフィルム上に板状の感光性樹脂組成物層を重ね合わせ、さらにその上に、保護層が塗布されたカバーフィルムを、保護層塗布面が感光性樹脂側になるように重ね合わせ、プレス成形することによって、製造できる。
感光性樹脂組成物層を溶融状態でベースフィルム上に流延すること以外、上記方法と同様の方法によっても、感光性樹脂構成体を製造することができる。
感光性樹脂組成物層をベースフィルム上に塗布、乾燥して得た場合、感光性樹脂構成体は、ベースフィルムの感光性樹脂組成物層塗布面に、保護層が塗布されたカバーフィルムを、保護層塗布面が感光性樹脂側になるように重ね合わせ、プレス成形することによって、製造できる。
[製版方法]
本発明の感光性樹脂構成体は製版時において現像液として有機溶剤を用いる溶剤系(非水系)の版材である。
以下、本発明の感光性樹脂構成体を用いて製版する方法について説明する。
まず、感光性樹脂構成体において、図2(A)に示すように、カバーフィルム4を剥離した後、図2(B)に示すように、保護層3の表面にネガフィルム50を密着させ、露光を行い、感光性樹脂組成物層2における露光部20を硬化させる。
感光性樹脂組成物層を露光硬化させる紫外線光源としては、例えば、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、太陽光などが使用可能である。ネガフィルムを介して感光性樹脂層に紫外線を露光することにより所望のレリーフ層を得ることができるが、レリーフ像の高さを調整するためには、ベースフィルム1側から全面に紫外線を照射する。このレリーフ形成露光とベースフィルム1側からの露光はどちらを先におこなっても良く、さらに同時におこなっても良いが、画像再現性の観点よりベースフィルム1側からの露光を先に行うのが好ましい。
露光により露光部20の十分な硬化を行った後は、現像液により未露光部を溶解除去する。
現像液としては有機溶剤が使用され、例えば、テトラクロルエチレン等の塩素系有機溶剤や、石油留分、トルエン、デカリン等の炭化水素類、3−メトキシブチルアセテート、ヘプチルアセテート等のエステル類などの溶剤にプロパノール、ブタノール、ペンタノ−ル等のアルコール類を混合したものを挙げることができる。
現像液には界面活性剤、消泡剤、分散剤、乳化剤、腐食抑制剤、腐敗防止剤、pH調整剤等が添加されてもよい。
以下に実施例によって本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)酸変性ポリオレフィン樹脂の組成
H−NMR分析装置(バリアン社製 GEMINI2000/300、300MHz)により求めた。オルトジクロロベンゼン(d)を溶媒とし、120℃で測定した。
(2)酸変性ポリオレフィン樹脂の融点
樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られた昇温曲線から融点を求めた。
(3)酸変性ポリオレフィン樹脂のビカット軟化点
JIS K7206に記載の方法で測定した。
(4)酸変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート(MFR)
JIS K6730記載(190℃、2160g荷重)の方法で測定した。
(5)水性分散体の有機溶剤含有率
島津製作所社製、ガスクロマトグラフGC−8A[FID検出器使用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエルサイエンス社製):PEG−HT(5%)−Uniport HP(60/80メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60℃、内部標準物質:n−ブタノール]を用い、水性分散体または水性分散体を水で希釈したものを直接装置内に投入して、有機溶剤の含有率を求めた。検出限界は0.01質量%であった。
(6)液状物の固形分濃度
液状物を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱することで、固形分濃度を求めた。
(7)酸変性ポリオレフィン樹脂粒子の数平均粒子径
日機装社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、数平均粒子径を求めた。粒子径算出に用いた樹脂の屈折率は1.57とした。
(8)樹脂層(B)コート液の液安定性
ポリエステル(A)に樹脂層(B)分散液をコートする際の分散液の貯蔵安定性を下記のように評価した。○が好ましいが、△でも使用は可能である。×は操業上問題がある。
×;23℃で2日以内にゲル化または増粘;
△;23℃で二週間以内にゲル化または増粘;
○;23℃で二週間以上変化なし。
(9)樹脂層の厚み
支持フィルム(A)に樹脂層(B)を積層したフィルム(以下「カバーフィルム」という)の全体の厚さを接触式膜厚計により測定し、その測定値から支持フィルム(A)の厚さを減じて、求めた。
(10)フィルムの中心面平均粗さ Sa(μm)
テーラーホブソン社製タリサーフCCI6000(非接触式表面粗測定装置)を使用して、スライドガラス上に固定した試料を対物レンズ20倍で実態計測し、ロバストガウシアンフィルター0.25mmを使用して、試料の表面粗さを解析して、平均値からの偏差の算術平均を中心面平均粗さSa(μm)とした。
(11)カバーフィルム(樹脂層(B)面)の濡れ張力
JIS K6768に記載の測定法に準じて、表面張力が順を追って異なるように調整した標準液(エチレングリコールモノエチルエーテル/ホルムアミド)を処理面に塗布し、樹脂層面をぬらすと判定された標準液の表面張力によって示した。
(12)カバーフィルムの剥離強度
得られたカバーフィルムの樹脂層(B)側に巾50mm、長さ150mmのポリエステル粘着テープ(日東電工社製、No.31B/アクリル系粘着剤)をゴムロールで圧着して、試料とした。試料を、金属板/ゴム板/試料/ゴム板/金属板の形で挟み、2kPa荷重、70℃の雰囲気で20時間放置し、その後30分以上冷却して常温に戻して、剥離強度測定用試料を得た。この剥離強度測定用試料の、粘着テープと離型フィルムとの剥離強度を、25℃の恒温室で、引張試験機(インテスコ社製、精密万能材料試験機、2020型)にて測定した。剥離角度は180℃、剥離速度は300mm/分とした。剥離強度は(0.5〜4.3)N/cmが実用上問題のない範囲であり、(1.0〜4.0)N/cmが好ましい範囲である。
(13)カバーフィルムと保護層との剥離性
感光性樹脂構成体においてカバーフィルムのみをはがしたときの剥離の状態を評価した。○が望ましいが、△でも一応は実用上使用できる。
○;カバーフィルムだけを簡便に剥離できる。このとき、カバーフィルムには保護層の付着がなく、保護層にも樹脂層(B)の付着がない。
△;剥離する速度と力に注意すれば、カバーフィルムだけを剥離できる。このとき、剥離する速度と力に注意して剥離すれば、カバーフィルムには保護層の付着がなく、保護層にも樹脂層(B)の付着がない。
×;剥離する速度と力に注意しても、カバーフィルムだけを剥離できない。このとき、カバーフィルムに保護層の付着が認められる、もしくは、保護層面に樹脂層(B)の付着が認められる。
(14)カバーフィルムと保護層との密着性
感光性樹脂構成体の製造時における熱圧着工程での密着の状態を評価した。○が望ましい、×は使用に問題がある。
○;保護層をカバーフィルムに均一に塗布することができ、かつ熱圧着工程でカバーフィルムの保護層からの剥離が起こらない。
×;保護層をカバーフィルムに塗布する際にハジキや斑が発生して均一に塗布することができない。または熱圧着工程でカバーフィルムの一部が保護層から剥離する。
(15)解像度
感光性樹脂構成体においてカバーフィルムを露光機上で剥離し、保護層上に線数133Line/inch、濃度1%の網点、500μm幅の凹線の画像が組み込まれた評価用ネガフィルムを真空中で均一に密着させ、350Wの紫外線ランプで10分間照射後、溶剤系処理液(テトラクロルエチレン/n−ブタノール=3/1(容積比)の混合物)により25℃で現像処理した。乾燥後、得られたフレキソ印刷用の印刷版の500μm幅の凹線の深さを深度顕微鏡で測定し、当該深度が100μm以上を合格(○)とした。
<カバーフィルムの樹脂層(B)を製造するための酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体の製造>
〔水性分散体E−1〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの「ボンダイン LX−4110」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)、90.0gのIPA(和光純薬社製)、3.0gのTEA(和光純薬社製)および147.0gの蒸留水をガラス容器内に仕込んだ。そして、撹拌翼の回転速度を300rpmとし、系内温度を140〜145℃に保って、30分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。さらに、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧ろ過(空気圧0.2MPa)した。これによって、乳白色の均一な酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1を得た。
〔水性分散体E−2〕
酸変性ポリオレフィン樹脂として「ボンダイン HX−8210」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)を用い、水性分散体E−1の製造の際と同様の操作を行って、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−2を得た。
〔水性分散体E−3〕
酸変性ポリオレフィン樹脂として「ボンダイン HX−8290」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)を用い、水性分散体E−1の製造の際と同様の操作を行って、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−3を得た。
〔水性分散体E−4〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの「ボンダイン AX−8390」(アルケマ社製、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂)、100.0gのNPA(和光純薬社製)、2.5gのTEA(和光純薬社製)および137.5gの蒸留水をガラス容器内に仕込んだ。そして、撹拌翼の回転速度を300rpmとし、系内温度を120℃に保って、20分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。さらに、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧ろ過(空気圧0.2MPa)した。これによって、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−4を得た。
〔水性分散体E−5〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの「プリマコール5980I」(ダウケミカル社製、アクリル酸変性ポリオレフィン樹脂)、16.8gのTEA、および223.2gの蒸留水をガラス容器内に仕込んだ。そして、撹拌翼の回転速度を300rpmとし、系内温度を140〜145℃に保って、30分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。さらに、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧ろ過(空気圧0.2MPa)して、微白濁の水性分散体E−5を得た。この際、フィルター上に樹脂は殆ど残っていなかった。
〔水性分散体E−6〕
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、30.0gのレクスパールEAA「A210K」(日本ポリエチレン社製、アクリル酸変性ポリエチレン樹脂)、105.0gのNPA(和光純薬社製)、7.8gのTEA(和光純薬社製)、および157.2gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとした。そして系内温度を170℃に保って30分間撹拌した。回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、微白濁の水性分散体E−6を得た。この際、フィルター上に樹脂は殆ど残っていなかった。
水性分散体E−1〜E−6の製造に使用した酸変性ポリオレフィン樹脂の組成および物性を表1に示す。得られた水性分散体の組成および物性を表2に示す。
Figure 0005160469
Figure 0005160469
表1に示すように、水性分散体E−1に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「ボンダインLX−4110」と、水性分散体E−2に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「ボンダインLX−8210」と、水性分散体E−3に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「ボンダインHX−8290」と、水性分散体E−4に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「ボンダインAX−8390」と、水性分散体E−6に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「レクスパールEAA A210K」は、いずれも酸変性成分が1〜10質量%の範囲で、本発明に適合するものであった。これに対し、水性分散体E−5に用いた酸変性ポリオレフィン樹脂「プリマコール5980I」は、酸変性成分が10質量%を超えており、本発明に適合しないものであった。
<支持フィルム(A)の製造>
支持フィルム(A)としては、所定の市販のフィルムまたは以下に記載のポリエステルフィルムを使用した。
〔ポリエステルフィルム(A−1)の作成〕
二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm、Sa 0.037μm)のコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学ポリウレタン社製 タケラック A−525/タケネートA−52 二液型)を塗布し、塗布したフィルムを、80℃の熱風乾燥機で10秒間乾燥させて、接着塗布量が3g/mとなるようにした。その接着剤塗布面と二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットPTHA−25」、厚さ25μm、Sa0.27μm)のコロナ処理面をニップロールにて貼り合わせ(ニップ条件80℃)て、巻き取り、貼り合わせたフィルムを40℃の雰囲気下で72時間エージングを実施してラミネートフィルムを作製した。
〔ポリエステルフィルム(A−2)の作成〕
二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm、Sa 0.037μm)のコロナ処理面にウレタン系接着剤(三井化学ポリウレタン社製 タケラック A−525/タケネートA−52 二液型)を塗布し、塗布したフィルムを、80℃の熱風乾燥機で10秒間乾燥させて、接着塗布量が3g/mとなるようにした。その接着剤塗布面と二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSM−25(A)」、厚さ25μm、Sa0.44μm)のコロナ処理面をニップロールにて貼り合わせ(ニップ条件80℃)て、巻き取り、貼り合わせたフィルムを40℃の雰囲気下で72時間エージングを実施してラミネートフィルムを作製した。
<カバーフィルムの製造>
実験例1
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1と、酸変性ポリオレフィン樹脂固形分100質量部に対して、固形分が50質量部となる量のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製「VC−10」、重合度1,000)を10質量%の水溶液として添加し、かつ、酸変性ポリオレフィン樹脂固形分100質量部に対して、オキサゾリン化合物固形分が5質量部となるようにオキサゾリン化合物の水性溶液(日本触媒社製、「エポクロス WS−500」、固形分濃度40質量%)とを混合して、液状物を得た。この液状物を、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm、Sa0.037μm)のコロナ処理面に、マイヤーバーを用いてコートした後、120℃で50秒間乾燥させ、70℃で2日間エージング処理をおこない、ポリエステルフィルム上に0.6μmの樹脂層を形成したカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表3に示す。
実験例2〜5
実験例1における、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1の代わりに、E−2〜E−5を用いた。それ以外は実験例1と同様の操作を行って、カバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表3または表5に示す。
実験例6〜9
オキサゾリン化合物水性溶液「WS−500」の使用量を、表3または表5に記載の量に変更した以外は実験例1と同様にして液状物を得た。この液状物を用いて実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表3または表5に示す。
実験例10
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1と、酸変性ポリオレフィン樹脂固形分100質量部に対して、オキサゾリン化合物固形分が5質量部となるようにオキサゾリン化合物の水性溶液(日本触媒社製、「エポクロス WS−500」、固形分濃度40質量%)とを混合して、液状物を得た。この液状物を、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm)のコロナ処理面に、マイヤーバーを用いてコートした後、160℃で50秒間乾燥させ、70℃で2日間エージング処理をおこない、ポリエステルフィルム上に0.6μmの樹脂層を形成したカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表3に示す。
実験例11〜16
ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製「VC−10」、重合度1,000)の使用量を、表3または表4に記載の量に変更した以外は実験例1と同様にして液状物を得た。この液状物を用いて実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表3または表4に示す。
実験例17
ポリビニルアルコールを日本酢ビ・ポバール社製「JC−40」(重合度4,000)に変更した以外は実験例1と同様にして液状物を得た。この液状物を用いて実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例18
実験例1におけるオキサゾリン化合物水性溶液に代えて、カルボジイミド化合物の水分散体を用いた。詳細には、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1とカルボジイミド化合物の水分散体(日清紡社製、「カルボジライト E−02」、固形分濃度40質量%)とを、酸変性ポリオレフィン樹脂固形分100質量部に対してカルボジイミド化合物固形分が5質量部となるように混合して液状物を得た。この液状物を用いて実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例19
二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムとしてポリエステルフィルム(A−1)を用い、該ポリエステルフィルム(A−1)のPTHA面(Sa0.27μm)に塗布した以外は実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例20
二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムとしてユニチカ社製「エンブレットPET−12」(厚さ12μm、Sa 0.029μm)を用い、該フィルムのコロナ処理面に塗布した以外は実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例21〜24
樹脂層(B)コート後の乾燥条件を表4に記載した条件に変更した以外は実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例25
実験例1における、酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1の代わりに、E−6を用いた。それ以外は実験例1と同様の操作を行って、カバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例26
オキサゾリン化合物水性溶液「WS−500」を使用しなかった以外は実験例1と同様にして液状物を得た。この液状物を用いて実験例1と同様の操作によりカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表4に示す。
実験例27
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1の液状物を、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm)のコロナ処理面に、マイヤーバーを用いてコートした後、140℃で50秒間乾燥させ、70℃で2日間エージング処理をおこない、ポリエステルフィルム上に0.6μmの樹脂層を形成したカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表5に示す。
実験例28
酸変性ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1と、酸変性ポリオレフィン樹脂固形分100質量部に対して、イソシアネート化合物固形分が5質量部となるようにイソシアネート化合物の水性溶液(第一工業製薬社製、「E−37」、固形分濃度40質量%)とを混合して、液状物を得た。この液状物を、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm、Sa0.037μm)のコロナ処理面に、マイヤーバーを用いてコートした後、160℃で50秒間乾燥させ、70℃で2日間エージング処理をおこない、ポリエステルフィルム上に0.6μmの樹脂層を形成したカバーフィルムを得た。得られたカバーフィルムの物性を表5に示す。
<感光性樹脂構成体の製造>
実施例1
ポリアミド系ホットメルト「マクロメルト6900(ヘンケル社製)」90重量部とスチレンブタジエンブロックコポリマー「タフテックM1913(旭化成社製)」10重量部を、予め加熱ニーダーロールミルにて150℃、100rpmの条件で5分間混練し、混合ポリマーを調製した。ついでこのポリマーをイソプロピルアルコール/トルエン=1/1の混合溶媒に溶解し濃度が15重量%の溶液を調製した。次にこの溶液を、実験例1で得られたカバーフィルムの樹脂層(B)塗付面に、乾燥後の塗布量が5〜5.5g/mとなるようにブレードコーターを用いて塗布し、80℃で2分間乾燥し保護層が塗布されたカバーフィルムを得た。
次にクレイトンDKX−405(クレイトンポリマー社製 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)70重量部、B−2000(日本石油化学社製液状ポリブタジエン)23重量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート7重量部、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1.5重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3重量部をともに加熱ニーダーミルで混練し、この感光性樹脂組成物を、厚み125μmの二軸延伸易接着性ポリエステルフィルム(ユニチカ社製エンブレットUVL−125 厚さ125μm)の接着層上に重ね合わせた。さらにその上に、保護層が塗布されたカバーフィルムを、保護層塗布面が感光性樹脂側になるように重ね合わせ、3.0mmのスペーサーを用いてプレス機で、130℃で油圧200kg/cmの条件で4分間かけてプレス成形し、凸版印刷版用感光性樹脂構成体を得た。プレス後の感光性樹脂組成物層の厚みは3.0mmであった。
実施例2〜実施例23/比較例1〜3
実施例1で使用したカバーフィルムの代りに所定の実験例で得られたカバーフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
実施例21で得られた構成体は、カバーフィルムとベースフィルムの厚みの差が大きいため、得られた構成体は若干カールしていた。
比較例1で得られた構成体は、樹脂層(B)として、本発明で規定する変性ポリオレフィン以外の樹脂を用いたために、剥離強度の高いカバーフィルムとなった。そのため、カバーフィルムが保護層と強固に密着しており、カバーフィルムを剥離する際に、カバーフィルムに保護層の付着が認められ、保護層との剥離性は発現しなかった。
比較例2で得られた構成体は、樹脂層(B)に配合したPVAの量が多すぎたために、樹脂層(B)に配合したPVAの量が多いために、コート液の安定性が悪く、一部増粘した。そのため、均一に塗布することができず、その結果保護層との密着性が部分的に悪いものとなった。
比較例3で得られた構成体は、樹脂層(B)に配合した架橋剤の量が多すぎたために、剥離強度の高いカバーフィルムとなった。そのため、保護層との剥離性に劣るものとなった。
比較例4
実施例1で使用したカバーフィルムの代りに二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム(ユニチカ社製「エンブレットSA−100」、厚さ100μm、Sa 0.037μm)を用い、該フィルムのコロナ処理面に保護層を塗布した以外は、実施例1と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
樹脂層(B)をコートしなかったために、剥離強度の高いカバーフィルムとなった。そのため、保護層との剥離性に劣るものとなった。
比較例5
実施例1で使用したカバーフィルムの代りにポリエステルフィルム(A−2)を用い、該フィルム(A−2)のSM−25面に保護層を塗布した以外は、実施例1と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
樹脂層(B)をコートしなかったために、剥離強度の高いカバーフィルムとなった。そのため、保護層との剥離性に劣るものとなった。またポリエステルフィルム(A−2)の表面粗度が高いために表面粗さが保護層に転写されて、感光工程で光が散乱されるため画像再現の解像度が低下した。
比較例6
カバーフィルムとして、フッ素塗布離型フィルム(ユニチカ社製「エンブレットFFT−100」厚さ100μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
フッ素塗付面に保護層をコートしたが、ハジキが認められ、均一にコートすることができなかった。
比較例7
カバーフィルムとして、シリコーン塗布離型フィルムユニチカ社製「エンブレットSC−125」厚さ125μmを用いた以外は、実施例1と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
シリコーン塗付面に保護層をコートしたが、ハジキが認められ、均一にコートすることができなかった。
比較例8
実施例18で使用したカバーフィルムの代りに実験例27で得られたカバーフィルムを用いた以外は、実施例18と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
樹脂層Bに架橋剤もポリビニルアルコールも含まれていないため、140℃という高温での処理後の剥離強度が高くなり、剥離性に劣るフィルムとなった。そのため、保護層との剥離性が悪化した。
比較例9
実施例8で使用したカバーフィルムの代りに実験例28で得られたカバーフィルムを用いた以外は、実施例8と同様にして凸版印刷用感光性樹脂構成体を得た。
樹脂層Bには架橋剤としてイソシアネート化合物を用い、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、ポリビニルアルコールのいずれも含まれていないため、160℃という高温での処理後の剥離強度が高くなり、剥離性に劣るフィルムとなった。そのため、保護層との剥離性が悪化した。
Figure 0005160469
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1:ベースフィルム
2:感光性樹脂組成物層
3:保護層
4:カバーフィルム
20:露光部
41:支持フィルム(A)
42:樹脂層(B)
50:ネガフィルム

Claims (6)

  1. 凸版印刷用感光性樹脂構成体の一部を構成し、製版時において剥離されるカバーフィルムであって、
    表面に樹脂層を有し、該樹脂層が、酸変性成分1〜10質量%の酸変性ポリオレフィン樹脂と、架橋剤および/またはポリビニルアルコールとを含有し、架橋剤がカルボジイミド化合物および/またはオキサゾリン化合物にて構成され、
    酸変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対する架橋剤の含有量をX(質量部)、ポリビニルアルコールの含有量をY(質量部)としたとき、含有量X,Yが以下の関係式(1)または(2)の少なくとも一方を満たすことを特徴とするカバーフィルム;
    (1)1≦X≦50かつ0≦Y≦1000;
    (2)0≦X≦50かつ5≦Y≦1000。
  2. ポリエステルフィルム上に前記樹脂層が設けられてなる請求項1に記載のカバーフィルム。
  3. 前記樹脂層におけるシリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス類および界面活性剤の合計含有量が、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して1質量部以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のカバーフィルム。
  4. カバーフィルムの前記樹脂層面にアクリル系粘着剤を用いた粘着材料を、70℃で20時間加熱圧着して測定したときの樹脂層と粘着剤との間の剥離強度が0.5〜4.3N/cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカバーフィルム。
  5. ベースフィルム、感光性樹脂組成物層、保護層、および請求項1〜4のいずれかに記載のカバーフィルムの順に積層された構造を有し、カバーフィルムは前記樹脂層が保護層と隣接するように積層されたことを特徴とする凸版印刷用感光性樹脂構成体。
  6. 保護層が、ポリアミド、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ニトロセルロース、セルロースエステル、モノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体、およびモノビニル置換芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体の水素添加反応物から成る群から選ばれる1種類以上の重合体を含有することを特徴とする請求項5に記載の凸版印刷用感光性樹脂構成体。
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