JP5158489B2 - 無線端末装置および無線ネットワークシステム - Google Patents
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Description
そして、発信先の通信システムが全規制(規制率が100%)されていれば(ステップS103“全規制”)、更に、その規制が全通信システムに対してのものか一部通信システムに対してのものかを判定し(ステップS104)、一部通信システムで規制されている場合は(ステップS104“No”)、現在待受けてしている通信システムをロストさせて他の通信システムの捕捉を開始する(ステップS105)。
ここで捕捉が成功した場合(ステップS106“Yes”)、無線端末装置は、その通信システムを使用して再発信を行う(S107)。
一方、全規制されているか捕捉が失敗した場合は(ステップS104“Yes”)、発信動作失敗としてユーザに通知する。
このハンドオフ制御方式によれば、ハンドオフ先が規制中あるいは輻輳している場合はハンドオフを非許可とし、解除された時点でハンドオフが許可される(例えば、特許文献1参照)。
また、この捕捉試行も発信動作の一部であり、したがって仮に接続できたとしてもアクセス時間が長くなる。
また、発信先の通信システムが一部規制(規制率1〜99%)の場合、無線端末装置は、基地局側から発信許可を取得するまで発信先の通信システムに対してアクセスを継続する。
更に、発信先の通信システムは規制されていない(規制率0%)が、ハンドオフ先の通信システムが規制中の場合は、ハンドオフ後に上記した問題が起きる可能性がある。
また、ハンドオフの制御も「ハンドオフの許可」、「ハンドオフの非許可」のみであるため、現在待受けしている通信システムの電界強度が弱くなっても、基地局側の許可が得られなければハンドオフすることができない。
更に、現在待受け中の通信システムが規制状態にある場合、基地局に対してアクセスすることができないため、無線端末装置が位置する周辺の規制情報を問い合わせることができず、このため、ハンドオフを促すことができない。
ブロードキャストSMSは、ブロードキャストアドレスをメッセージ内に含み、このブロードキャストアドレスに対応する携帯電話10の全てが動作可能となっている。このため、ある特定のエリアにおいて、ブロードキャストアドレスを含むブロードキャストSMSを報知すると、ブロードキャストアドレスを認識できる携帯電話10は、ある決められたタイミングでブロードキャストSMSを受信できることになる。
ブロードキャストSMSは、データバーストメッセージを使用しており、ユーザによって任意に設定可能なパラメータ(ユーザデータ)を有している。このパラメータ設定により効率的なハンドオフ制御を実施するのが本発明の主旨である。パラメータの取得等についての詳細は後述する。
このとき、携帯電話10は、現在通信中の基地局におけるベージングチャネルの所定のビットの有無を周期的に監視し、当該ビットの存在が確認できた場合には通信タイムスロットを変更してベージングチャネルにて報知されるブロードキャストデータが配信されるチャネルに移行して、ブロードキャスト情報を取得する。
そして、そのブロードキャスト情報から、周辺に存在する通信システムを特定する情報を含むパラメータを抽出し、現在待ち受けている通信システムのセッションを開放するとともに、特定された通信システムに対して捕捉試行して位置登録を試みる。以下にその詳細説明を行う。
図2に示されるように、携帯電話10は、上部筐体101と、下部筐体102と、ヒンジ部103とを有する。
図2(a)に示されるように、上部筐体101には、図2(b)に示す携帯電話10の閉状態においては外部には露出しない一面に表示部16が配置されている。
また、図2(a)に示されるように、下部筐体102には、図2(b)に示す携帯電話10の閉状態において外部には露出しない一面に操作部12が配置されている。
具体的には、例えば上部筐体101に配置した図示しない突起部により、下部筐体102の図示しない検出スイッチが押しているか否かを制御部18が監視することにより閉状態を検出している(すなわち検出スイッチが押下されていれば閉状態、そうでなければ開状態と判定)。なお、開閉検出は、スイッチに限らず、各種センサであってもよい。
なお、EVDO通信は、1x通信よりも高速であり、1x通信は、EVDO通信と異なり、データ通信の他に音声通信もサポートするといった特徴を有している。
すなわち、音声入出力部13は、マイクロフォン15から入力される音声を増幅し、アナログ−デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部18に出力する。
また、音声入出力部13は、制御部18から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカ14に出力する。
表示部16は、例えば、発信時における発信先の電話番号、着信時における着信相手の電話番号、受信メールや送信メールの内容、日付、時刻、電池残量、発信成否、待ち受け画面などの各種の情報や画像を表示する。
記憶部17は、例えば、制御部18に備わるプログラム、通信相手の電話番号や電子メールアドレス等の個人情報を管理するアドレス帳、着信音やアラーム音を再生するための音声ファイル、待ち受け画面用の画像ファイル、各種の設定データ、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータなどを保持する。
上記した記憶部17は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
すなわち、制御部18は、携帯電話の各種の処理(回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧など)が操作部12の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ブロックの動作(通信部11における信号の送受信、音声入出力部13における音声の入出力、表示部16における画像の表示など)を制御する。
制御部18は、記憶部17に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。
すなわち、制御部18は、記憶部17に格納されるオペレーティングシステムやアプリケーションプログラム等のプログラムから命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
このため、制御部18は、図3にその内部構成が機能展開され示されているように、主制御部180と、ブロードキャスト情報取得部181と、規制情報抽出部182と、ハンドオフ制御部183とにより構成される。
また、規制情報抽出部182は、ブロードキャスト情報取得部181により取得したブロードキャスト情報から周辺基地局の規制情報を抽出する規制情報抽出処理を実行する機能を有する。また、ハンドオフ制御部183は、規制情報抽出部182にて抽出された周辺基地局の規制情報を参照して、通信部11が使用する通信システムの変更を行うハンドオフ処理を実行する機能を有する。
また、ハンドオフ制御部183は、全規制の基地局へのハンドオフ閾値を、他の基地局より高く設定し、一部規制の基地局のハンドオフ閾値を、全規制の基地局よりも低く、かつ、その他の基地局より高く設定する。
なお、通信部11は、ブロードキャスト情報を受信する第1の通信プロトコル(例えば、1x)とは異なる第2の通信プロトコル(例えば、EVDO)でも待ち受けするハイブリット待受け可能であり、このとき、ハンドオフ制御部183は、第1の通信プロトコルのページングチャネルから、第2の通信プロトコルにおける周辺基地局ごとの規制情報を取得し、当該規制情報に基づいて第2の通信プロトコルにおけるハンドオフ閾値を設定する。
あるいは、ハンドオフ制御部183は、第2の通信プロトコルにおける現在待ち受け中の基地局が規制中であるか否かを第2の通信プロトコルのブロードキャスト情報により取得し、現在待ち受け中の基地局が規制中であるか否かに基づいてハンドオフ閾値の設定を変更する。
また、ハンドオフ制御部183は、ハンドオフ処理を実行するにあたり、ハンドオフ候補基地局をブロードキャスト情報と異なる近隣基地局リスト(ネイバーリスト)に基づいて特定する。
そして、受信後、その情報を携帯電話10内部に保存しておくことにより、携帯電話10主導でハンドオフ制御を行うことができる。
このとき、携帯電話10は、規制情報(主に規制率)を用いてアクセスハンドオフの閾値を決定する。
このハンドオフ閾値の制御により精度の高いハンドオフ制御(規制率に基づいたハンドオフ促進や抑制)を実現するものである。以下にその詳細説明を行う。
なお、レコード数が0の場合は、規制がかかっている上位通信システムが存在しないことを示す。パラメータに1以上のレコードを含む場合、携帯電話10は、優先度が高い通信システムから上位に設定することで、受信した順番でハンドオフを実行することが出来る。
図5〜図7中、いずれも(a)には、テーブル形式で閾値決定の一例が示されており、また、(b)には、縦軸にパイロット信号強度(Ec/Io)、横軸に時間Tを目盛ったグラフにより閾値決定の方法が模擬的に示されている(なお、図中、HOはハンドオフを意味する)。
すなわち、現在待受け中の通信システムが全規制の場合、全規制中であるために、規制が無いか、あるいは規制率の低い通信システムへのハンドオフを促進させる必要がある。
したがって、図5(a)(b)に示されるように、アクセスハンドオフ閾値を低く設定を変更する必要がある。なお、ここでは、通常のアクセスハンドオフ閾値を−3dBとしている。
したがって、図6(a)(b)に示されるように、アクセスハンドオフ閾値の設定を変更する必要がある。
また、待受け中のシステムが規制されていない場合、規制されている通信システムへのハンドオフを抑制する必要がある。
したがって、図7(a)(b)に示されるように、アクセスハンドオフ閾値を低く設定を変更する必要がある。
以下、図8のフローチャートを参照しながら、図3に示した制御部18の動作について詳細に説明する。
続いて制御部18は、基地局20からブロードキャストSMSを受信し(ステップS803)、基地局周辺システムの規制率に関する情報を取得する(ステップS803)。上記したように、制御部18では、ブロードキャスト情報取得部181が、通信部11により現在通信中の基地局におけるベージングチャネルの所定のビットの有無を周期的に監視しており、当該ビットの存在が確認できた場合には通信タイムスロットを変更して、このタイムスロットにおいて指定されるブロードキャストSMSのデータを配信するチャネルへ移行して、配信されるブロードキャスト情報を取得して規制情報抽出部182へ引き渡す。
規制情報抽出部182は、ブロードキャスト情報取得部181が取得したブロードキャスト情報から周辺基地局の規制情報を抽出してハンドオフ制御部183へ引き渡す。
PN60 BC3 Primary EVDO 規制率
PN90 BC3 Primary EVDO 規制率
PN30 BC0 Primary EVDO 規制率
PN60 BC0 Primary EVDO 規制率
PN90 BC6 Primary EVDO 規制率
PN30 BC3 Secondary EVDO 規制率
PN60 BC3 Secondary EVDO 規制率
PN90 BC3 Secondary EVDO 規制率
PN30 BC0 Secondary EVDO 規制率
PN60 BC0 Secondary EVDO 規制率
制御部18(ブロードキャスト情報取得部181)は、まず、受信したパラメータの「レコード数」を判定し、“0”の場合は上位通信システムが含まれていないと認識し、レコード情報がないか、あるいは無くなった場合はハンドオフ制御部183によるハンドオフ処理を実施することなく処理を終了する。
一方、受信レコードが残っている場合は、そのレコード情報を読み出し、受信レコード(上記したPN、バンドクラス、規制率)を内蔵する不図示のバッファに展開(コピー)し、レコードに含まれる情報を使用してハンドオフ制御部183によるハンドオフ処理を実施する。
ここで、規制中であると判定された場合(ステップS805“Yes”)、ハンドオフ制御部183は、ブロードキャスト情報に含まれる近隣基地局リストと、規制情報抽出部182により抽出された規制情報とを参照し(ステップS806)、全規制、一部規制別に、図5(a)、もしくは図6(a)に示す表にしたがいハンドオフ閾値を決定する(ステップS807)。一方、規制中でないと判定された場合(ステップS805“No”)、ハンドオフ制御部183は、ブロードキャスト情報に含まれる近隣基地局リストと規制情報とを参照し(ステップS808)、図7(a)に示す表にしたがいハンドオフ閾値を決定する(ステップS809)。
すなわち、図9に示されるようにブロードキャスト情報(ブロードキャストSMS)は、時系列で連続した16スロットを単位に送信され、このブロードキャスト情報を受信するように構成された携帯電話10は、特定のタイムスロットに割り当てられたページングチャネルを周期的(16回に1回)に監視するようになっている。
具体的に、ブロードキャスト情報取得部181は、携帯電話毎に割当てられた、例えばスロット2で待ち受け、周期的にそのスロットを監視している。あるタイミングで現在通信中の基地局におけるベージングチャネルの所定のビットがONしていれば、スロットを変更して参照し(例えば、後続するスロット5)、ページングチャネルにて報知されるブロードキャスト情報を取得して引き渡すものである。
なお、参照する変更スロット等については規程の中にハッシュ関数を使用した所定の演算式が定義されている。
このように、現在待受けの中の通信システムが規制中であってもブロードキャストSMSによりエリアの周辺規制情報を取得することができ、このため、規制がかかっていない通信システムのハンドオフ促進が可能である。また、ブロードキャストSMSにより取得した規制情報(規制率)に基づきアクセスハンドオフ閾値を決定することで、周辺の規制情報に応じた精度の高いハンドオフ制御を行うことができる。
また、ページングチャネルでブロードキャスト情報に関するデータを配信できるサービスであれば、BCSMSでなくとも、本発明は実現可能である。
Claims (2)
- 通信システムの変更を行うハンドオフ処理を実行する制御部を備え、
前記制御部は、
ハンドオフ処理において、ハンドオフ候補の基地局と現在受信している基地局とのそれぞれの信号強度の差がハンドオフ閾値を超えている場合に、前記ハンドオフ候補の基地局に対してハンドオフするように制御し、前記ハンドオフ閾値を、それぞれの通信システムが規制中であるか否かに基づいて設定する
ことを特徴とする無線端末装置。 - 複数の基地局と、複数の通信システムに対応可能な無線端末装置とを含んで構成される無線ネットワークシステムであって、
前記無線端末装置は、
ハンドオフ処理において、ハンドオフ候補の基地局と現在受信している基地局とのそれぞれの信号強度の差がハンドオフ閾値を超えている場合に、前記ハンドオフ候補の基地局に対してハンドオフするように制御し、前記ハンドオフ閾値を、それぞれの通信システムの規制情報が規制中であるか否かに基づいて設定する制御部を備える
ことを特徴とする無線ネットワークシステム。
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