JP4296595B2 - 型内被覆成形方法及び型内被覆成形用金型 - Google Patents

型内被覆成形方法及び型内被覆成形用金型 Download PDF

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Description

本発明は、金型内で樹脂成形品を成形した後、金型から樹脂成形品を取り出すことなく、樹脂成形品の表面の一部を塗料によって被覆(塗装と称することもある)する型内被覆成形方法とその成形方法に用いる好適な型内被覆成形用金型に関する。
樹脂成形品の装飾性を高める方法として、従来から塗装による加飾が多く用いられている。従来から行われている塗装法は、金型内で射出成形した樹脂成形品を金型から取り出した後、その表面にスプレー法や浸漬法等によって塗料の塗布を行う方法が一般的である。塗布された塗料は、硬化することによって、強固な被覆となり樹脂成形品の表面を加飾するとともに保護する。
しかし、近年、前記塗装法の工程省略化を目的とし、熱可塑製樹脂の成形と塗膜による被覆を同一の金型内で行う型内被覆成形方法(インモールドコーティング方法と称されることもある)が提案されている。
前記型内被覆成形方法の1例を図8(1)フローチャートを用いて以下簡略に説明する。図8(1)に示した従来の型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂を基材として金型内で射出成形した後、金型内で樹脂を冷却収縮させることにより、金型内で成形した樹脂成形品と金型キャビティ面との間に隙間(空隙と称することもある)を生じさせ、該隙間に塗料注入機を使用して塗料を注入する。
塗料注入後は、金型内で塗料を硬化させて、塗料が硬化した後に、金型を開いて塗料で被覆した樹脂成形品を金型より取り出す。
前記型内被覆成形方法は、熱可塑性樹脂の成形と塗料による被覆を同一の金型内で行うため、工程の省略化によるコストダウンが可能であると同時に、浮遊している塵が硬化する以前の塗膜に付着して不良となる等といったことがほとんどなく、高い品質の製品を得ることができる。
そのため、外観に対して高い品質が要求される自動車用の部品、例えば、バンパー、ドア、ドアミラーカバー、フェンダー等多くの部品には、前述の型内被覆成形方法の利用が検討されており、そのような理由から、前述の型内被覆成形方法や型内被覆成形用金型について、既に数多くの提案がなされており、例えば特許文献1及び2に開示されるようなものが公知である。
特開平6−328505号公報
特開平9−52257号公報
ここで、前述した型内被覆成形方法に用いられる塗料は、一般的に硬化前の粘度が非常に小さく、わずかな隙間に入り込んで流れるという特性を有している。そのため、従来の型内被覆成形方法を実施する際において、硬化前の塗料が金型パーティング面等から金型キャビティの外に漏れ出して、金型に付着してしまうという問題があった。
漏れた塗料をそのままにしておくと、漏れだした部分で硬化するため、その後の成形で金型を傷つける恐れがある。
この問題を解決するため従来の型内被覆成形用金型は、塗料が漏れ出し易い部分にシール機構を設ける、あるいは塗料溜まりを設ける等の対策を行なっている。
シール機構の例として、例えば、特許文献2に記載されるような塗料の漏れ止め機構をを設ける、又、塗料硬化用ヒータにより金型キャビティ末端の塗料を強制的に硬化させて塗料の漏れ出しを防止する等といった手段が既に公知である。
しかし、従来のシール機構を採用するためには、金型を改造する必要があり、金型の構造が複雑で高価になることが避けられないという問題があった。
また、金型に複雑な加工が必要な従来のシール機構は、製品形状により構造的に使用できない場合もあり、金型加工上の制約によって樹脂成形品の形状に制限を受ける場合が多かった。
また、塗料溜まりを設ける例としては、例えば、特許文献1に記載されるような金型が既に公知である。特許文献1に開示される金型の発明は、シール機構と塗料溜まりを併用することにより、漏れ出した塗料によって金型が傷つくこと等を防止する技術として、極めて優れている。
しかし、塗料溜りを設ける方法は、長時間連続成形を行なった際に、塗料溜りに塗料がたまり、金型の清掃を余儀なくされる。特許文献1に開示の発明は、この点を考慮して、金型の清掃回数を減らすシール機構を併用しているが、成形回数が多くなれば、どうしても金型の清掃を行なわざるを得ない。
金型の清掃は、成形を一旦中止して行なう必要があるため、この清掃が連続成形を行なう上での妨げとなっていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、硬化前の塗料が金型キャビティから漏れ出して金型を傷つけるという従来技術の問題を解決して、連続成形を安定して行なうことができる型内被覆成形方法と型内被覆成形用金型を提供するものである。
上記の課題を解決するため、本発明による型内被覆成形方法は
(1) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、固定型と可動型により金型キャビティを形成した後、該金型キャビティに樹脂を充填することにより樹脂成形品を成形する第1の工程、金型キャビティで成形した樹脂成形品を冷却収縮させて、樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第2の工程、及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第3の工程を備え、該第1の工程から第3の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該第1の工程において、金型パーティング面に隙間がある状態で金型キャビティを形成した後、金型キャビティに樹脂を充填し、該樹脂の充填完了後に金型を型締めすることによって、樹脂成形品を成形するとともに、金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させ、該第3の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する構成とした。
(2) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、
固定型と可動型により金型キャビティを形成した後、該金型キャビティに樹脂を充填することにより樹脂成形品を成形する第1の工程、該射出充填した樹脂を冷却収縮させて該金型キャビティで成形した樹脂成形品と、金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第2の工程、及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第3の工程を備え、該第1の工程から第3の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該第1の工程において、充填した樹脂の圧力により発生する型開力より、金型の型締力を小さくすることによって、金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させるとともに、該第3の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する構成とした。
(3) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、該金型を型締めして可動型と固定型により金型キャビティを形成し、該金型キャビティに樹脂を充填する第1の工程、該金型をわずかに開いて、該金型キャビティのパーティングライン全周に金型パーティング面の隙間を形成する第2の工程、該金型キャビティに樹脂を補充填して、該金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させる第3の工程、該金型キャビティに充填した樹脂を冷却収縮させて該金型キャビティで成形した樹脂成形品と、金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程を備えて、該第1の工程から第4の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、該第5の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する構成とした。
本発明による型内被覆成形用金型は、
(4) 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型において、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なり、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びる金型パーティング面を可動型と固定型の間に形成するとともに、該金型パーティング面の外周全周に連なり、金型型閉方向に延びる嵌合部を可動型と固定型の間に形成することにより、該金型をわずかに開いた際に、金型パーティング面に隙間を形成し、該嵌合部により該隙間が外部と連通することを遮断する型内被覆成形用金型。
本発明の方法によれば、樹脂成形品を金型キャビティ内で成形する際に充填した樹脂の圧力により発生する型開力より型締力を小さくすることによって、あるいは、樹脂成形品を金型キャビティ内で成形する際に型締装置で金型をわずかに開くことによって、該金型キャビティのパーティングライン全周から金型型閉方向に対して垂直方向に延びる金型パーティング面にバリを発生させる。
そして、型内被覆用の塗料を金型キャビティ内に注入する際においては、該バリを金型パーティング面で挟み込んだ状態で型締力を負荷することにより、該バリで塗料の流れをシールして該金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する。
そのため、金型に特別なシール機構を施さなくとも、塗料の漏れを確実に防止できるという優れた効果を有する。
また、本発明による金型を前述の方法に用いれば、金型のパーティングライン全周にわたって、均一な大きさのバリを形成することができ、確実に塗料の漏れを防止できるという優れた効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明による型内被覆成形方法の好ましい例について説明する。
図1〜図9は本発明の実施形態に係わり、図1は第1及び第2の実施形態に用いた型内被覆成型用金型について概略の構造を説明する要部断面図である。図2及び図3は型内被覆成形方法の工程を説明するため樹脂と金型の挙動を示した概念図であって、図2は第1の実施形態であり、図2は第2の実施形態である。
また、図4は本発明による型内被覆成型用金型について概略の構造を説明する要部断面図であり、図5及び図6は型内被覆成形方法の工程を説明するため樹脂と金型の挙動を示した概念図であって、図5は第3の実施形態であり、図6は第4の実施形態である。
また、図7〜図9は型内被覆成形方法の工程を記載したフローチャートであって、図7は第1の実施形態であり、図8は第2の実施形態であり、図9は第4の実施形態である。
以下、本発明に用いた型内被覆成形用金型100(金型100と称することもある)の好ましい1例について、その構造を図1を用いて詳細に説明する。
図1に示した金型100は、可動型10、固定型20、及び塗料注入機50等を備えており、可動型10と固定型20に形成したそれぞれの金型キャビティ面を対向するように組合わせて型締めすることによって、金型100内に所望する形状の金型キャビティ15を形成する構造となっている。
ここで、図1に示した金型100は、金型キャビティ15の中心付近にゲート部8が形成されたセンターゲートの金型であるとともに、金型キャビティ15で成形される樹脂成形品の形状は、円盤状の平板で端部に立ち面が形成してある所謂、底の深さが浅いコップ状の樹脂成形品である。
また、金型100は、金型キャビティ15を形成する可動型10と固定型20の金型分割ライン(パーティングラインと称することもある)の全周から分割面(金型パーティング面と称することもある)へと連なる構造であって、該金型パーティング面は、樹脂成形品を成形する金型キャビティ15に隣接して金型キャビティ15を囲むようにして形成され、金型100の型閉方向に対して垂直になるよう形成されている。
そして、金型100は、該金型パーティング面の外周全周に連なり、金型型閉方向に延びる嵌合部を可動型10と固定型20の間に形成している。
ここで、金型100の可動型10と固定型20を組み合わせた際に、可動型10と固定型20は金型パーティング面で互いに対向して突き合わされる。
詳細を後述するが第1の実施形態による型内被覆成形方法によれば、金型をわずかに開くことにより、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に向かって樹脂の漏れを発生させる。
金型100を用いて成形した場合において、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に侵入した樹脂Jは、型閉方向に垂直な方向に延びる金型パーティング面を進んだ後、固定型20と可動型10の嵌合部でせき止められて、それ以上先に進むことができない構造となっている。
次に、塗料注入機50の構成について簡単に説明する。
本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10に取り付けられて、可動型10の金型キャビティ面に配設された塗料注入口51より金型キャビティ15内に塗料を注入することができるよう構成されている。
また、塗料注入機50の塗料注入口51には図示しないバルブが取りつけられており、基材である樹脂Jの射出成形時においては、該バルブが閉じられていることによって、金型100の金型キャビティ15内に射出された樹脂Jが塗料注入口51より塗料注入機50内に進入することを防止している。
そして、本実施の形態における塗料注入機50は、図示しない駆動装置によって駆動されて、樹脂成形品を被覆するための塗料Tを所望する量だけ正確に金型キャビティ15内に注入することができるよう構成されている。
なお、本実施の形態における塗料注入機50は、可動型10側の金型キャビティ面より塗料Tを注入するよう構成したが、これに限るものではなく、金型キャビティ15内で成形した樹脂成形品の被覆したい部分と金型キャビティ面との間に生じた空隙部分に塗料を注入できるよう構成すれば良く、その条件を満たせば塗料注入機50は固定型20に取りつけられる等しても良い。
なお、一般的な金型は、金型キャビティを囲むようにして形成した金型パーティング面を突き合わせることにより、金型キャビティから外部に樹脂が漏れ出すことを防止している。しかし、型内被覆成形方法に用いる塗料Tは、その硬化前の粘性が溶融した樹脂Jに比べて極端に低いことから、前述したように金型パーティング面等を突き合わせても、突き合わせ面から漏れ出してしまう。
以下、型内被覆成形方法の好ましい1例として、本発明による第1の実施形態を、図2を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は樹脂の射出充填時に金型をわずかに開いて射出する射出プレス成形方法を応用したものであるが、本発明に適応できる樹脂Jの射出充填時における成形方法はこれに限らず、所謂通常の射出成形方法、又射出圧縮成形方法であっても良く、特に限定されることはない。
図1に挙動を示した型内被覆成形方法は、第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型閉するが、その際において金型100を完全に閉じきらず、可動型10と固定型20による金型パーティング面にわずかな隙間を形成した状態で金型キャビティを形成する。この様子を図2(1)に示す。
図2(1)に示すような形で金型キャビティを形成した後、図2(2)に示したように、基材である熱可塑性の樹脂Jを金型キャビティ15内に射出(本実施の形態においては、基材としてABS樹脂:UMGABS社製 UT20B)する。
樹脂Jの射出充填が完了後、金型に型締力を負荷して金型キャビティ内の樹脂をキャビティ形状に沿って流動させる。この工程で金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に向かって樹脂の漏れが発生する。
該樹脂の漏れは、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びる金型パーティング面の隙間を流れて行き、その後、金型パーティング面の外周に連なって金型型閉方向に延びる嵌合部でせき止められる。嵌合部まで延びた樹脂の漏れは一様の大きさと厚みとなる。
なお、この樹脂の漏れは、一般にバリと称されることがあるようなものであって、通常の成形においてバリは、樹脂成形品の寸法精度を狂わせる、あるいは金型100の寿命を短くするといった点で、成形不良としてとり扱われるものである。しかし、本発明においては、この工程で、敢えてこの樹脂漏れ(本発明ではバリと称する)を金型100内で発生させる。
なお、樹脂Jの射出時においては、バリの発生に必要な樹脂Jの量を見込んで金型キャビティ15の容積より多めの樹脂Jを射出する。また、この際におけるバリの厚さは、射出される樹脂量により調整できるので所望する厚みとすることが出来る。
射出充填完了後、第2の工程に移り、樹脂成形品を金型キャビティ内で冷却する。第2の工程において、該バリは、図2(4)に示すように、固定型20と可動型10との間に形成された金型パーティング面に挟み込まれた状態となっている。
この工程で、金型キャビティ15内に充填された樹脂成形品は冷却されて熱収縮するとともに、金型パーティング面に発生したバリも熱収縮する。
しかし、ここで重要な点は、金型パーティング面に発生したバリは、金型キャビティ15内で成形された樹脂成形品に比較して、肉厚が極端に小さいため、その熱収縮量は小さくわずかである。この状態で金型100を型締めしていると、可動型10は樹脂Jの収縮分だけ固定型20に近づこうとするが、その移動距離は、収縮量の小さなバリの収縮量に相当する量である。従って、樹脂成形品の冷却が進むと、金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じるとともに、金型パーティング面に挟まれているバリに対して、型締力が集中的に作用した状態になる。
そして、該空隙が生じた後、第3の工程に移行して、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。本実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記空隙に対して塗料Tを3ml(ミリリットル)注入した。なお、第1の実施形態で用いた金型100で成形する成形品の被覆表面積は300cmであり、塗料Tによる塗膜の厚みは0.1mm程度となる。また、塗料Tは、プラグラス#8000:赤(大日本塗料株式会社製)を使用した。
金型キャビティ15内に注入された塗料Tは、図2(5)に示すように、該空隙の中を流れて、金型キャビティ15のパーティングライン部分に達する。しかし、金型パーティング面に入り込んだ樹脂のバリは、第2の工程で前述した理由により、金型パーティング面の間で金型100に強く集中的に挟み込まれて、金型キャビティ15から漏れ出そうとする塗料Tの流れを遮断するシールとなっており、金型パーティング面から塗料Tが流れでることを防止する。従って、金型キャビティ15から外部に塗料Tが漏れ出すことはない。
なお、塗料Tの注入の際には、塗料Tの注入圧力により金型100が型開しないよう型締力の設定に注意する。
塗料注入後は、金型キャビティ15内で塗料を硬化させた後、第4の工程に移り、金型100を開いて被覆した樹脂成形品を型内被覆成形品として金型100から取り出す。
本発明による第1実施形態の型内被覆成形方法によれば、樹脂の充填時に金型100をわずかに開いた状態とし、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に向かってバリを発生させる。嵌合部まで延びたバリは、所望の大きさと厚みで、塗料Tの漏れを防止する理想的なシールとなる。
なお、前述した第1実施形態の工程の概略を参考として図7に記載する。
また、本発明に用いる金型は、金型パーティング面にバリを発生させるとともに、該バリに対して型締力を集中的に作用させることにより、該バリを金型パーティング面で強く挟み込むことによって、金型キャビティ15から塗料Tの漏れを防止する。
従って、本発明の方法に用いる金型構造としては、金型パーティング面に対して型締力が作用させやすい構造が好適であり、金型型閉方向に対して略垂直方向に延びる金型パーティング面を有した金型を用いて成形することが好ましい。
なお、本発明で言うところの略垂直方向とは、金型型閉方向に対する垂直方向から±15度前後程度の範囲内にあることを意味している。
さらに、本発明による金型の構造として、金型パーティング面に発生したバリを均一な大きさとするために、樹脂の流れをせき止めるため、金型型閉方向に延びる嵌合部を備えた構造であることが好ましい。
なお、金型型閉方向に延びる嵌合部とは、樹脂の流れをせき止められる所謂シェアエッジ構造(一般的には食い切り構造と称される場合もある)とすることが好適であり、金型型閉方向に対して±45度前後程度の範囲内にあることを意味している。
次に、本発明による第2の実施形態を、図3を用いて説明する。
なお、以下に説明する第2の実施形態が第1の実施形態と異なる部分は、樹脂の射出充填時に所謂射出圧縮成形を応用した点にある。
また、第2の実施形態に用いた型内被覆成形用金型100、樹脂成形品を成形する樹脂J、及び型内被覆成形用の塗料Tは、第1の実施形態と同一である。
図3に挙動を示した型内被覆成形方法は、第1の工程として、図示しない型締装置により金型100を型閉して、固定型20と可動型10を型締めすることにより、可動型10と固定型20を金型パーティング面で当接させて金型100を型締めする。
なお、この際に金型100を型締めする型締力は、後述する射出時の樹脂の充填圧力により発生する金型100の型開力より小さくする。この様子を図3(1)に示す。
金型100を型締めした後、次に、基材である熱可塑性の樹脂Jを金型キャビティ15内に射出する。
なお、樹脂Jの射出時においては、第1の実施形態と同様にバリの発生に必要な樹脂Jの量を見込んで金型キャビティ15の容積より多めの樹脂Jを射出する。
樹脂Jの射出充填が進行すると、射出充填した樹脂Jの圧力によって発生する型開力が、型締力を越えた時点で金型100がわずかに開き始め、図3(2)に示すように、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に向けてバリが発生し始める。そして、樹脂Jの射出充填が進行すると、該バリは、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びる金型パーティング面の間を流れて行き、その後、金型パーティング面の外周に連なって金型型閉方向に延びる嵌合部でせき止められる。そして、嵌合部まで延びたバリは一様の大きさと厚みとなる。
射出充填完了後、第2の工程に移り、樹脂成形品を金型キャビティ内で冷却する。
この工程において、該バリは、図3(3)に示すように、固定型20と可動型10との間に形成された金型パーティング面に挟み込まれた状態となっている。
第2の工程で、金型キャビティ15内に充填された樹脂成形品は冷却されて熱収縮するとともに、金型パーティング面に発生したバリも熱収縮する。この状態で樹脂成形品の冷却が進むと、前述した第1の実施形態と同様に、金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じるとともに、金型パーティング面に挟まれているバリに対して、型締力が集中的に作用した状態になる。
また、この際には必要に応じて型締力を増大させても良い。
そして、該空隙が生じた後、第3の工程に移行して、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。本実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記空隙に対して塗料Tを3ml(ミリリットル)注入した。
金型キャビティ15内に注入された塗料Tは、図3(4)に示すように、該空隙の中を流れて、金型キャビティ15のパーティングライン部分に達する。
しかし、金型パーティング面に入り込んだ樹脂のバリは、前述した理由により、金型パーティング面の間で強く挟み込まれて、金型キャビティ15から漏れ出そうとする塗料Tの流れを遮断するシールとなっており、金型パーティング面から塗料Tが流れ出すことを防止する。従って、金型キャビティ15から外部に塗料Tが漏れ出すことはない。
なお、塗料Tの注入の際には、第1の実施形態と同様に塗料Tの注入圧力により金型100が型開しないよう型締力の設定に注意する。
通常、塗料Tの注入圧力は、樹脂Jの射出圧力に比較して、1/5〜1/10程度であるので、樹脂Jの型開力により金型100が開き、かつ塗料Tの注入圧力により金型100が型開しない圧力に選定することが可能である。
また、必要に応じて、樹脂Jの射出充填時と塗料Tの注入時に型締力を変えて、樹脂Jの型開力により金型100が開き、塗料Tの注入圧力により金型100が型開しない状況としても良い。
塗料注入後は、金型キャビティ15内で塗料を硬化させた後、第4の工程に移り、金型100を開いて被覆した樹脂成形品を型内被覆成形品として金型100から取り出す。
本発明による第2の実施形態によれば、樹脂成形品を金型内で成形する際において、樹脂Jの射出充填により発生する型開力を利用して金型をわずかに開くことにより、該金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させる。
そして、型内被覆用の塗料Tを金型キャビティ内に注入する際において、該バリを該金型パーティング面で挟み込んだ状態とし、型締力を負荷することによって、該金型キャビティから塗料が漏れ出すことを効果的に防止する。
なお、第2実施形態の工程の概略を参考として図8に記載する。
第2の実施形態においては、樹脂Jの射出充填時に所謂射出圧縮成形動作を利用するため、第1の実施形態と異なって金型100の型開量を型締装置で正確に制御する必要がなく、簡易な構成の型締装置を用いて成形が可能であるという利点を備えている。
以下、型内被覆成形方法の好ましい他の1例として、本発明による第3の実施形態を前述した実施形態と異なる部分を中心に説明する。
なお、第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と異なり、図4に示すような構造の型内被覆成形用金型200(金型200と称することもある)を用いた。
以下、図4に示す金型200の構造について説明する。なお、図中にある符号は、金型100と同じ構成の部分について同一符号とした。
図4に示した金型200は、金型キャビティ15の中心付近にゲート部8が形成されたセンターゲートの金型であるとともに、金型キャビティ15で成形される樹脂成形品の形状が円盤状の平板である。
また、金型100は、金型キャビティ15を形成する可動型10と固定型20のパーティングラインの全周から金型パーティング面と称することもあるへと連なる構造であって、該金型パーティング面は、樹脂成形品を成形する金型キャビティ15に隣接して、金型キャビティ15を囲むようにして形成されているとともに、金型100の型閉方向に対して垂直になるよう形成されている。金型200が金型100と異なる部分は、該金型パーティング面の外周全周に連なり、金型型閉方向に延びる嵌合部を可動型10と固定型20の間に形成していない点にある。
次に、本発明による第の実施形態を図を用いて説明する。
なお、第3の実施形態に用いた、基材となる樹脂成形品を成形する樹脂J、及び型内被覆成形用の塗料Tは、第1の実施形態と同一である。
図5に挙動を示した型内被覆成形方法は、第1の工程として、図示しない型締装置により金型00を型閉して、固定型20と可動型10を型締めすることにより、可動型10と固定型20を金型パーティング面で当接させて金型00を型締めする。
なお、この際に金型00を型締めする型締力は、後述する充填した樹脂の圧力により発生する型開力より小さくする。この様子を図5(1)に示す。
次に、図5(1)に示したように、金型00を型締めした後、熱可塑性の樹脂Jを金型キャビティ15内に射出する。なお、樹脂Jの射出時においては、第1の実施形態と同様にバリの発生に必要な樹脂Jの量を見込んで金型キャビティ15の容積より多めの樹脂Jを射出する。樹脂Jの射出充填が進行すると、射出充填した樹脂Jの圧力によって発生する型開力が、型締力を越えた時点で金型00がわずかに開きはじめ、図5(3)に示すように、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に向けてバリが発生し始める。
なお、この際において、該バリがパーティングライン全周から金型パーティング面に向けて発生するよう樹脂Jの充填量を調整する必要があるとともに、パーティングラインの一部から極端に大きなバリが発生して偏らないようゲート8の位置や数を形状を決めておく必要がある。
実際に金型200の設計を行なう際には、コンピュータによる流動解析(所謂CAE解析等)を実施してゲート方案などを決めておくことが好ましい。
図5に示す金型200においては、モールドフロウ社製の流動解析ソフトであるモールドフロウを利用してゲート配置等の解析を行なった。
射出充填完了後、第2の工程に移り、樹脂成形品を金型キャビティ15内で冷却する。
この工程において、該バリは、図5(3)に示すように、固定型20と可動型10との間に形成された金型パーティング面に挟み込まれた状態となっている。
前述の補充填が完了して、金型パーティング面にバリが発生した後、第3の工程に移り、図5(4)に示すように樹脂成形品を金型キャビティ内で冷却する。そして、樹脂成形品は冷却されることにより熱収縮して、金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じる。
なお、この際には後述する塗料の注入前に、塗料が漏れ出さないよう必要に応じて型締力を増大させる。
次に、該空隙が生じた後、第3の工程に移行して、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。本実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、塗料注入機50によって塗料注入口51から前記空隙に対して塗料Tを4ml(ミリリットル)注入した。なお、第1の実施形態で用いた金型00で成形する成形品の被覆表面積は400cmであり、塗料Tによる塗膜の厚みは0.1mm程度となる。
金型キャビティ15内に注入された塗料Tは、図5(5)に示すように、該空隙の中を流れて、金型キャビティ15のパーティングライン部分に達する。
しかし、金型パーティング面に入り込んだ樹脂のバリは、第2の工程で前述した理由により、金型パーティング面の間で強く挟み込まれて、金型キャビティ15から漏れ出そうとする塗料Tの流れを遮断するシールとなっており、金型パーティング面から塗料Tが流れ出すことを防止する。従って、金型キャビティ15から外部に塗料Tが漏れ出すことはない。
なお、塗料Tの注入の際には、前述した第一の実施形態と同様に、塗料Tの注入圧力により金型200が型開しないよう型締力の設定に注意する。
塗料注入後は、金型キャビティ15内で塗料を硬化させた後、第4の工程に移り、金型200を開いて被覆した樹脂成形品を型内被覆成形品として金型200から取り出す。
本発明による第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、樹脂Jの射出充填により発生する型開力を利用して金型をわずかに開くことにより、該金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させる。
そして、型内被覆用の塗料Tを金型キャビティ内に注入する際において、該バリを該金型パーティング面で挟み込んだ状態とし、型締力を負荷することによって、該金型キャビティから塗料が漏れ出すことを効果的に防止する。
以下、本発明による第4の実施形態を主に図6を用いて説明する。
なお、以下に説明する第4の実施形態が第3の実施形態と異なる部分は、バリの発生に樹脂の補充填を利用した点にある。
また、第4の実施形態に用いた型内被覆成形用金型200、樹脂成形品を成形する樹脂J、及び型内被覆成形用の塗料Tは、第3の実施形態と同一である。
図6に挙動を示した型内被覆成形方法は、第1の工程として図6(1)に示すように、図示しない型締装置により金型200を型閉して固定型20と可動型10を型締めすることにより、可動型10と固定型20を金型パーティング面で当接させて金型200を型締めする。
なお、この際に金型200を型締めする型締力は、第3の実施形態と異なり、後述する射出充填する樹脂の圧力により発生する金型200の型開力より大きくした。
金型200を型締めした後、熱可塑性の樹脂Jを金型キャビティ15内に射出する。この様子を図6(2)に示す。
射出充填完了後、金型キャビティ15内の樹脂Jにスキン層が形成された時点で、すぐに第2の工程に移行して、図6(3)に示すようにして、金型200の型開動作を行い、金型200をわずかに型開きするとともに、樹脂の充填(補充填と称することもある)を再度開始する。
金型200をわずかに開いた状態で、金型キャビティ15内に樹脂を補充填すると、該金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に樹脂の漏れであるバリを発生する。この様子を図6(4)に示す。
なお、この際におけるバリの厚さは、補充填時の型開量により調整できるので所望する大きさとすることが出来る。
前述の補充填が完了して、金型パーティング面にバリが発生した後、第3の工程に移り、型締力を増大させると共に、図6(5)に示すように樹脂成形品を金型キャビティ内で冷却する。樹脂成形品は冷却されることにより熱収縮して、金型キャビティ面と樹脂成形品との間にわずかな空隙が生じる。
該空隙が生じた後、第4の工程に移り、図6(6)に示すようにして、塗料注入機50によって該空隙に塗料Tを注入する。第2の実施形態においては、前記空隙を生じさせた後、第3の実施形態と同様に塗料Tを該空隙に注入した。
なお、塗料Tの注入の際に、塗料Tの注入圧力により金型00が型開しないよう型締圧力の設定に注意することは、第1の実施形態と同様である。
第4の工程で金型00を型締した際において、金型パーティング面に入り込んだ樹脂のバリは、金型パーティング面の間で強く挟み込まれて、金型キャビティ15から漏れ出そうとする塗料Tの流れを遮断するシールとなる。従って、金型キャビティ15から外部に塗料Tが漏れ出すことはない。
塗料注入後は、金型キャビティ15内で塗料を硬化させた後、第5の工程に移り、金型200を開いて被覆した樹脂成形品を型内被覆成形品として金型200から取り出す。
本発明の第4の実施形態によれば、金型キャビティ内に樹脂を射出充填した後、図示しない型締装置により金型00をわずかに開いた状態として、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させる。
ここで、第3の実施形態においては、バリ発生のための型開動作を射出圧力により制御していたので製品の形状によっては、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に対して均一なバリを発生させることが難しいケースがあった。
例えば、ゲート8から遠い部分にある金型パーティング面にバリが発生しないうちに、ゲート8から近い部分にある金型パーティング面に大きなバリが発生するといった現象である。このような場合、金型キャビティ15のパーティングライン全周から金型パーティング面に均一な大きさのバリが発生するようゲート8の配置などを工夫する必要があって金型00の設計の際に予め注意する必要がある。
それに比較して、第4の実施形態は、一旦金型キャビティ15内に樹脂を充填してから、金型をわずかに開いて、さらに樹脂を金型キャビティ15内に充填して補充填する。
従って、最初に行った射出充填により金型キャビティ15のパーティングライン付近に充填されている樹脂Jが、補充填により金型パーティング面に向けて一斉に動き出し流れ出すため、前述したゲート8からの位置の影響を最小限にして、金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面に対して均一なバリを発生させることが可能になる。
そのため、第4の実施形態は、第1の実施形態で使用したような嵌合部を有する金型100を使用しなくても、パーティングライン全周から金型パーティング面に均一なバリを発生させることができ、該金型キャビティから塗料が漏れ出すことを確実に防止できるという優れた作用効果を備えている。
なお、前述した第4実施形態の工程の概略を参考として図9に記載する。
また、第4の実施形態においては、補充填の前に金型200をわずかに開かせて、パーティング面がわずかに開いた状態の金型200に樹脂を補充してバリを発生させたが、例えば、補充填の前に金型200をわずかに開かせてなくても、補充填時の型締力を低圧化させることで、樹脂の補充填時の圧力で金型200をわずかに開かせる成形方法であっても良い。
本発明の第1及び第2実施形態に用いた型内被覆成形用金型の構成を説明する要部断面図である。 本発明による型内被覆成形方法の第1実施形態における樹脂と金型の挙動を示した概念図である。 本発明による型内被覆成形方法の第2実施形態における樹脂と金型の挙動を示した概念図である。 本発明による型内被覆成形用金型の構成を説明する要部断面図である。 本発明による型内被覆成形方法の第3実施形態における樹脂と金型の挙動を示した概念図である。 本発明による型内被覆成形方法の第4実施形態における樹脂と金型の挙動を示した概念図である 第1実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を記載したフローチャートである。 第2実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を記載したフローチャートである。 第4実施形態に係わる型内被覆成形方法の工程を記載したフローチャートである。 従来法による型内被覆成形方法の工程を説明するフローチャートである。
符号の説明
8 ゲート
15 金型キャビティ
10 可動型
20 固定型
50 塗料注入機
51 塗料注入口
100 型内被覆成形用金型
F 塗料漏れ
J 樹脂
T 塗料

Claims (4)

  1. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、
    固定型と可動型により金型キャビティを形成した後、該金型キャビティに樹脂を充填することにより樹脂成形品を成形する第1の工程、
    金型キャビティで成形した樹脂成形品を冷却収縮させて、樹脂成形品と金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第2の工程、
    及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第3の工程を備え、
    該第1の工程から第3の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該第1の工程において、金型パーティング面に隙間がある状態で金型キャビティを形成した後、金型キャビティに樹脂を充填し、該樹脂の充填完了後に金型を型締めすることによって、樹脂成形品を成形するとともに、金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させ、
    該第3の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する樹脂の型内被覆成形方法。
  2. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、
    固定型と可動型により金型キャビティを形成した後、該金型キャビティに樹脂を充填することにより樹脂成形品を成形する第1の工程、
    該射出充填した樹脂を冷却収縮させて該金型キャビティで成形した樹脂成形品と、金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第2の工程、
    及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第3の工程を備え、
    該第1の工程から第3の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該第1の工程において、充填した樹脂の圧力により発生する型開力より、金型の型締力を小さくすることによって、金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させるとともに、
    該第3の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する樹脂の型内被覆成形方法。
  3. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なる金型パーティング面を、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びるよう形成するとともに、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型を用いて、
    該金型を型締めして可動型と固定型により金型キャビティを形成し、該金型キャビティに樹脂を充填する第1の工程、
    該金型をわずかに開いて、該金型キャビティのパーティングライン全周に金型パーティング面の隙間を形成する第2の工程、
    該金型キャビティに樹脂を補充填して、該金型キャビティのパーティングライン全周から金型パーティング面にバリを発生させる第3の工程、
    該金型キャビティに充填した樹脂を冷却収縮させて該金型キャビティで成形した樹脂成形品と、金型キャビティ面との間に空隙を生じさせる第4の工程、
    及び、該空隙に塗料を注入して樹脂成形品を被覆する第5の工程を備えて、
    該第1の工程から第4の工程までを順次行なう樹脂の型内被覆成形方法であって、
    該第5の工程において、金型に型締力を負荷することによって、金型パーティング面でバリを挟み込むことにより金型キャビティから塗料が漏れ出すことを防止する樹脂の型内被覆成形方法。
  4. 固定型と可動型により形成される金型キャビティを有して、該金型キャビティで成形される樹脂成形品の表面に被覆を施すための塗料注入機を備えた型内被覆成形用金型において、該金型キャビティのパーティングライン全周に連なり、金型開閉方向に対して略垂直な方向に延びる金型パーティング面を可動型と固定型の間に形成するとともに、該金型パーティング面の外周全周に連なり、金型型閉方向に延びる嵌合部を可動型と固定型の間に形成することにより、該金型をわずかに開いた際に、金型パーティング面に隙間を形成し、該嵌合部により該隙間が外部と連通することを遮断する型内被覆成形用金型。
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