JP5157923B2 - 過給式エンジンのトルク制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給式エンジンの出力トルクを制御する装置に関する。
従来から、ターボチャージャのタービンを迂回するバイパス通路にウェストゲートバルブを設け、ウェストゲートバルブ開度によって過給圧を調整する過給式エンジンが知られている。
特許文献1には、運転者からの要求トルクに基づいてウェストゲートバルブ開度とスロットル開度とを相関させて制御することで、燃費の向上を図りつつ、加速応答性を向上させる過給式エンジンが開示されている。
特開2006−70751号公報
ところで、過給式エンジンにおいて、加速応答性を向上させ出力性能を優先するレスポンスモードと、ポンプロスを低減して燃費性能を優先するエコノミーモードとを切り換え可能に構成した場合には、特許文献1のようにウェストゲートバルブ開度とスロットル開度とを相関させて制御するだけでは、走行中に運転モードを切り換えて目標過給圧が変化した時にトルク段差が生じるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、運転モード切換時におけるトルク段差を抑制できる過給式エンジンのトルク制御装置を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する
本発明は、吸気通路を開閉するスロットルバルブと、吸気を過給する過給器とを備えた過給式エンジンに供給される吸気量を制御して出力トルクを制御するトルク制御装置であって、過給式エンジンが出力性能を優先するレスポンスモード又は燃費性能を優先するエコノミーモードで運転されているかを判定する運転モード判定手段と、アクセルペダル踏込み量とエンジン回転速度とから求められる要求シリンダ吸気量を自然吸気時におけるシリンダ最大吸気量で割って要求吸気量比を算出し、要求吸気量比と判定された運転モードとに基づいて目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段と、実過給圧を推定し、推定過給圧を算出する推定過給圧算出手段と、要求吸気量比と判定された運転モードと推定過給圧とに基づいて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、過給器による過給圧を目標過給圧に制御するとともに、スロットルバルブのスロットル開度を目標スロットル開度に制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、実過給圧を推定し、推定過給圧に基づいて目標スロットル開度を設定してスロットル制御を実施するので、運転モード切換時における過給式エンジンの出力トルク変化を抑制でき、トルク段差の発生を抑えることが可能となる。
本発明における過給式エンジンの概略構成図である。 コントローラが実行するメインルーチンを説明するフローチャートである。 コントローラが実行するメインルーチンを説明するフローチャートである。 ターボチャージャのタービン効率マップである。 エコノミーモード及びレスポンスモードの2つの運転モードを示す図である。 過給式エンジンのマニホールド通過排気流量−タービン前後圧力比特性図である。 スロットル前後圧力比と目標スロットル通過吸気流速との関係を示す吸気流速テーブルである。 過給式エンジンの出力トルク変化について説明するタイミングチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、過給式エンジン100の概略構成図である。
図1に示すように、過給式エンジン100は、車両用のV型6気筒ツインターボエンジンであって、出力性能を優先するレスポンスモードと燃費性能を優先するエコノミーモードとの2つの運転モードを切り換え可能に構成される。過給式エンジン100は、それぞれ複数の気筒からなる左右のバンク、右バンク10R及び左バンク10Lを有する。
右バンク10Rには、第1気筒、第3気筒及び第5気筒の3つの気筒が直列に形成される。左バンク10Lには、第2気筒、第4気筒及び第6気筒の3つの気筒が直列に形成される。
過給式エンジン100では、右バンク側の吸気系及び排気系と左バンク側の吸気系及び排気系とが同様に構成されるので、右バンク側の吸気系及び排気系についてのみ説明する。なお、左バンク側の構成要素において、右バンク側と同じ構成要素については右バンク側の符号と同じ符号を記す。
右バンク10Rのシリンダブロックには、ピストン11の冠面と、シリンダ壁面と、シリンダヘッドの下面とによって燃焼室が形成される。燃焼室で混合気が燃焼すると、ピストン11は燃焼による燃焼圧力を受けてシリンダ内を往復動する。
右バンク10Rのシリンダヘッドは、混合気に点火する点火プラグ12と、燃焼室に吸気を供給する吸気ポート13と、燃焼室からの排気を排出する排気ポート14とを備える。
吸気ポート13には、吸気バルブ15が設けられる。吸気バルブ15は、吸気カムシャフトに一体形成されるカムによって駆動され、ピストン11の上下動に応じて吸気ポート13を開閉する。吸気バルブ15のバルブタイミングは、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの相対位相角を変更する吸気VTCによって調整される。
排気ポート14には、排気バルブ16が設けられる。排気バルブ16は、排気カムシャフトに一体形成されるカムによって駆動され、ピストン11の上下動に応じて排気ポート14を開閉する。排気バルブ16のバルブタイミングは、クランクシャフトに対する排気カムシャフトの相対位相角を変更する排気VTCによって調整される。
吸気ポート13には、吸気マニホールド20を介して、吸気通路30が接続する。
吸気通路30は、外部から取り入れた吸気を過給式エンジン100に供給する通路であって、エアフローメータ31と、ターボチャージャ60のコンプレッサ61と、インタークーラ32と、スロットルバルブ33とが上流側から順次配置される。
エアフローメータ31は、熱線式のエアフローメータであって、過給式エンジン100に供給される吸気の吸気流量を検出する。
ターボチャージャ60は、吸気通路30に配置されるコンプレッサ61と、排気通路50に配置されるタービン62と、コンプレッサ61とタービン62とを連結するシャフト63とを備える。コンプレッサ61は、過給式エンジン100から排出された排気によってタービン62が回転することで駆動し、吸気通路30内の吸気を過給する。
インタークーラ32は、コンプレッサ61よりも下流側の吸気通路30に設置される。インタークーラ32は、コンプレッサ61により圧縮されて高温となった吸気を冷却する。
スロットルバルブ33は、インタークーラ32よりも下流側の吸気通路30に設置される。スロットルバルブ33は、吸気通路30の吸気流通面積を変化させることで、過給式エンジン100に導入される吸気流量を調整する。
スロットルバルブ33を通過した吸気は、吸気マニホールド20の吸気コレクタ21から過給式エンジン100の各気筒に分配される。吸気マニホールド20のブランチ部には、吸気ポート13に向かって燃料を噴射する燃料噴射弁22が設けられる。
一方、排気ポート14には、排気マニホールド40を介して、排気通路50が接続する。
排気マニホールド40は、各気筒から排出された排気を集合して、排気通路50に流す。
排気通路50には、ターボチャージャ60のタービン62と、バイパス通路70が設けられる。
ターボチャージャ60のタービン62は、排気通路50を流れる排気によって回転し、吸気通路側のコンプレッサ61を駆動する。
バイパス通路70は、タービン62よりも上流側で排気通路50から分岐し、タービン62の下流側で再び排気通路50に集合する通路であって、ウェストゲートバルブ71を備える。
ウェストゲートバルブ71は、エンジン運転状態に応じてバイパス通路70を開閉する。コンプレッサ61によって過給される吸気の過給圧は、ウェストゲートバルブ71の開度を制御することで調整される。
上記したスロットルバルブ33やウェストゲートバルブ71は、コントローラ80によって制御される。
コントローラ80は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ80には、エコノミースイッチ81、クランク角センサ82、アクセルペダルセンサ83、吸気温度センサ84、コレクタ内吸気温度センサ85、排気温度センサ86、冷却水温度センサ87、エンジンルーム内温度センサ88、大気圧センサ89、コンプレッサ出口側圧力センサ90、タービン入口側圧力センサ91、タービン出口側圧力センサ92とからの検出データがそれぞれ信号として入力する。
エコノミースイッチ81は運転者によって操作され、エコノミースイッチ81がONの時にエコノミーモードとなり、OFFの時にレスポンスモードとなる。
クランク角センサ82は、所定クランク角度ごとにクランク角度信号を検出する。クランク角度信号は、過給式エンジン100のエンジン回転速度を代表する信号として用いられる。
アクセルペダルセンサ83は、過給式エンジン100に備えられるアクセルペダルの踏込み量を検出する。アクセルペダル踏込み量は、過給式エンジン100のエンジン負荷を代表する信号として用いられる。
吸気温度センサ84は外部から取り込まれた吸気の温度を検出し、コレクタ内吸気温度センサ85は吸気コレクタ21内の吸気の温度を検出する。
排気温度センサ86は、過給式エンジン100から排出された排気であって、タービン入口側の排気の温度を検出する。
冷却水温度センサ87は過給式エンジン100の冷却水の温度を検出し、エンジンルーム内温度センサ88はエンジンルーム内の温度を検出する。
大気圧センサ89は大気圧を検出し、コンプレッサ出口側圧力センサ90はコンプレッサ61よりも下流の吸気の圧力を検出する。
タービン入口側圧力センサ91はタービン62よりも上流側の排気の圧力を検出し、タービン出口側圧力センサ92はタービン62よりも下流側の排気の圧力を検出する。
ところで、レスポンスモードとエコノミーモードとを切り換え可能に構成された過給式エンジンでは、車両走行中に運転モードを切り換えると、目標過給圧の変化に起因してトルク段差が生じるという問題がある。
そこで、本実施形態の過給式エンジン100では、実過給圧を推定し、その推定過給圧に応じてスロットル開度を設定することで、運転モード切換時におけるトルク段差を抑制する。
図2及び図3は、コントローラ80が実行するメインルーチンを説明するフローチャートである。このメインルーチンは、過給式エンジン100の運転中に一定間隔、例えば10ミリ秒間隔で繰り返し実行される。
ステップS101では、コントローラ80は、エアフローメータ31によって検出される検出吸気流量と、吸気温度センサ84によって検出される吸気温度と、コンプレッサ出口側圧力センサ90によって検出されるコンプレッサ出口吸気圧力と、大気圧センサ89によって検出される大気圧とから、タービン回転数マップを参照して、ターボチャージャ60のタービン回転数SPTBを算出する。
ステップS102では、コントローラ80は、タービン入口側圧力センサ91によって検出されるタービン入口排気圧力をタービン出口側圧力センサ92によって検出されるタービン出口排気圧力で割って求められる排気圧力比と、タービン回転数SPTBとから、図4に示すタービン効率マップを参照して、ターボチャージャ60のタービン効率ηtを算出する。
図4は、過給式エンジン100のターボチャージャ60のタービン効率マップの一例を示すものである。タービン効率マップでは、タービン回転数SPTBに応じて排気圧力比とタービン効率ηtとの関係が定まる。
ステップS103では、コントローラ80は、検出吸気流量と、吸気温度と、コンプレッサ出口吸気圧力と、タービン回転数SPTBとから、コンプレッサ効率マップを参照して、ターボチャージャ60のコンプレッサ効率ηcを算出する。
ステップS104では、コントローラ80は、(1)式に基づいてターボチャージャ60におけるコンプレッサパワーLcを算出する。
Figure 0005157923
ステップS105では、コントローラ80は、運転者のアクセルペダル操作に基づいて要求吸気量比TSQHOSTを算出する。
要求吸気量比TSQHOSTは、アクセルペダル踏込み量とエンジン回転速度とから求められる要求シリンダ吸気量を、吸気バルブ及び排気バルブのバルブタイミングを考慮して求められる自然吸気時におけるシリンダ最大吸気量で割った値である。
ステップS106では、コントローラ80は、エコノミースイッチ81がONであるか否かを判定する。
エコノミースイッチがONである場合には、コントローラ80は、過給式エンジン100がエコノミーモードで運転されていると判定して、ステップS107の処理を実行する。
これに対してエコノミースイッチがOFFである場合には、コントローラ80は、過給式エンジン100がレスポンスモードで運転されていると判定して、ステップS108の処理を実行する。
ステップS107では、コントローラ80は、要求吸気量比TSQHOSTから、図5(A)のエコノミーモード運転マップを参照して、目標圧力比tΠcとスロットル通過吸気流量VMthとを算出する。目標圧力比tΠcは目標過給圧を大気圧で割った値であり、スロットル通過吸気流量VMthはスロットルバルブ33位置を通過すると想定される吸気流量である。
図5(A)に示すエコノミーモード運転マップにおいて、実線は要求吸気量比TSQHOSTとスロットル通過吸気流量VMthとの関係を示し、破線は要求吸気量比TSQHOSTと目標圧力比tΠcとの関係を示す。図5(A)に示すように、要求吸気量比TSQHOSTが過給開始吸気量比Aよりも大きくなると、過給式エンジン100において過給が開始される。
一方、図2のステップS108では、コントローラ80は、要求吸気量比TSQHOSTから、図5(B)のレスポンスモード運転マップを参照して、目標圧力比tΠcとスロットル通過吸気流量VMthとを算出する。
図5(B)に示すレスポンスモード運転マップにおいて、実線は要求吸気量比TSQHOSTとスロットル通過吸気流量VMthとの関係を示し、破線は要求吸気量比TSQHOSTと目標圧力比tΠcとの関係を示す。図5(B)に示すように、レスポンスモードでは、エコノミーモードよりも過給開始タイミングが早くなるように過給開始吸気量比Aが小さく設定されており、さらに同要求吸気量比TSQHOSTにおける目標圧力比tΠcも高く設定されている。
図2のステップS109では、コントローラ80は、目標圧力比tΠcに大気圧を乗じて目標過給圧PCHSを算出し、算出された目標過給圧PCHSに基づいて目標ウェストゲートバルブ開度TWGOを設定する。
なお、本実施形態では目標過給圧PCHSに基づいて目標ウェストゲートバルブ開度TWGOを設定したが、特開2008−157185号公報のように目標過給圧PCHSに基づいてウェストゲートバルブを制御するウェストゲートアクチュエータの三方ソレノイド弁の目標デューティ比率を設定するようにしてもよい。
ステップS110では、コントローラ80は、スロットル通過吸気流量VMthから、(2)式に基づいて吸気マニホールド20内にあると想定されるマニホールド内吸気量VMmaniを算出する。
Figure 0005157923
ステップS111では、コントローラ80は、マニホールド内吸気量VMmaniから、(3)式に基づいて過給式エンジン100のシリンダ内にあると想定されるシリンダ内吸気量VMcylを算出する。
Figure 0005157923
ステップS112では、コントローラ80は、シリンダ内吸気量VMcylから、(4)式に基づいて過給式エンジン100のシリンダから放出されるエンタルピーであるシリンダ放出エンタルピーHeoを算出する。
Figure 0005157923
図3のステップS113では、コントローラ80は、クランク角センサ82によって検出されるクランク角の基準位置信号(REF信号)の所定時間内における入力回数をカウントし、このカウント値をサイクル遅れ係数Crefとして算出する。
ステップS114では、コントローラ80は、エンジン運転状態に応じて算出されるタービン通過排気流量Mtと、排気の比熱Cpeと、排気温度Texと、タービン前後圧力比Πtとから、(5)式に基づいてターボチャージャ60におけるタービンパワーLtを算出する。
Figure 0005157923
ここで、タービン前後圧力比Πtは、(6)式〜(8)式に基づいて算出される。
Figure 0005157923
Figure 0005157923
Figure 0005157923
タービン前後圧力比Πtを算出するための(6)式の定数k5、k6は、図6に示すような予めの実験により得られたウェストゲートバルブ開度毎のマニホールド通過排気流量とタービン前後圧力比との関係から決定される。図6は、過給式エンジン100のマニホールド通過排気流量−タービン前後圧力比特性図の一例であって、白菱形プロットはウェストゲートバルブ開度が全開である場合を示し、黒菱形プロットはウェストゲートバルブ開度が全閉である場合を示す。
再び図3を参照して、ステップS115では、コントローラ80は、ターボチャージャ60の仕事量(ターボ仕事量)を考慮して、推定過給圧ePcを算出する。つまり、コントローラ80は、ステップS102で求めたタービン効率ηtと、ステップS104で求めたコンプレッサパワーLcと、ステップS114で求めたタービンパワーLtとに基づき、(9)式から推定過給圧ePcを算出する。
Figure 0005157923
ステップS116では、コントローラ80は、吸気コレクタ圧力の前回値Pmanizを推定過給圧ePcで割ったスロットル前後圧力比RPthに基づいて、図7に示す吸気流速テーブルから目標スロットル通過吸気流速tUthを算出する。
なお、吸気コレクタ圧力Pmaniは、(10)式から算出することができる。
Figure 0005157923
ステップS117では、コントローラ80は、目標スロットル通過吸気流速tUthと、推定過給圧ePcと、ステップS107又はS108で求めたスロットル通過吸気流量VMthとに基づいて、(11)式から目標スロットル開口面積tAthを算出する。
Figure 0005157923
ステップS118では、コントローラ80は、目標スロットル開口面積tAthから開口面積−開度変換テーブルを参照して、目標スロットル開度TTVOを設定する。
ステップS119では、コントローラ80は、ウェストゲートバルブ開度がステップS109で設定した目標ウェストゲートバルブ開度TWGOとなるようにウェストゲートバルブ71を駆動する。
ステップS120では、コントローラ80は、スロットル開度がステップS118で設定した目標スロットル開度TTVOとなるようにスロットルバルブ33を駆動し、処理を終了する。
次に、図8を参照して、過給式エンジン100のトルク制御装置における作用・効果について説明する。
図8は、アクセルペダル踏込み量が一定の状態で車両が走行している場合に、運転者がエコノミースイッチ81をOFFからONにした時の出力トルク変化を示すタイミングチャートである。
図8(A)に示すようにアクセルペダル踏込み量は一定であり、運転者が時刻t1でエコノミースイッチ81をONにすると、過給式エンジン100の運転モードが図8(C)に示すようにレスポンスモードからエコノミーモードに切り換わる。レスポンスモードからエコノミーモードに切り換わると、図8(E)の実線に示すように目標過給圧はステップ的に変化するが、実過給圧は図8(E)の破線に示すようにエコノミーモードにおける目標過給圧に向かって徐々に変化することになる。
従来手法におけるトルク制御装置では、実過給圧を考慮せず、目標過給圧に基づいて図8(B)の一点鎖線に示すようにスロットル開度を大きく制御するので、図8(F)の一点鎖線に示すように出力トルクが増加して、トルク段差が発生してしまう。
これに対して、過給式エンジン100のトルク制御装置は、ターボチャージャ60のターボ仕事量を考慮して実過給圧を推定し、推定過給圧に基づいて目標スロットル開度を設定してスロットル制御を実施する。これにより、スロットル開度は図8(B)の実線に示すように実過給圧の低下に応じて徐々に大きくなるように制御され、過給式エンジン100のシリンダ空気密度が一定に保たれ、図8(F)の実線に示すように運転モード切換時における出力トルク変動が抑制される。
以上により、過給式エンジン100のトルク制御装置では下記の効果を得ることができる。
過給式エンジン100のトルク制御装置は、アクセルペダル踏込み量と運転モードに基づいて目標過給圧を設定し、アクセルペダル踏込み量と運転モードと推定過給圧に基づいて目標スロットル開度を設定するので、車両走行中の運転モード切換時における出力トルク変化を抑制することができ、トルク段差の発生を抑えることが可能となる。
過給式エンジン100のトルク制御装置は、タービン効率とコンプレッサパワーとタービンパワーとに基づいて推定過給圧を算出するので、無駄時間や一次遅れを用いてターボラグを推定する場合よりも過給圧推定精度を高めることができ、さらに過給式エンジン100のターボチャージャ60の部品特性を変更する場合であっても容易に適合させることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本実施形態の過給式エンジン100は、エコノミースイッチ81を運転者が操作するように構成したが、アクセルペダル踏込み量の変化率やナビゲーションシステムからの地形情報、車速、ギヤ位置等に基づいてエコノミースイッチ81のON/OFFを制御するように構成してもよい。
100 過給式エンジン
13 吸気ポート
14 排気ポート
20 吸気マニホールド
21 吸気コレクタ
30 吸気通路
31 エアフローメータ
33 スロットルバルブ
40 排気マニホールド
50 排気通路
60 ターボチャージャ
61 コンプレッサ
62 タービン
63 シャフト
70 バイパス通路
71 ウェストゲートバルブ
80 コントローラ
81 エコノミースイッチ
82 クランク角センサ
83 アクセルペダルセンサ
S106 運転モード判定手段
S109 目標過給圧設定手段
S115 推定過給圧算出手段
S116〜S118 目標スロットル開度設定手段
S119、S120 制御手段

Claims (4)

  1. 吸気通路を開閉するスロットルバルブと、吸気を過給する過給器とを備えた過給式エンジンに供給される吸気量を制御して出力トルクを制御するトルク制御装置であって、
    前記過給式エンジンが出力性能を優先するレスポンスモード又は燃費性能を優先するエコノミーモードで運転されているかを判定する運転モード判定手段と、
    アクセルペダル踏込み量とエンジン回転速度とから求められる要求シリンダ吸気量を自然吸気時におけるシリンダ最大吸気量で割って要求吸気量比を算出し、要求吸気量比と判定された運転モードとに基づいて目標過給圧を設定する目標過給圧設定手段と、
    実過給圧を推定し、推定過給圧を算出する推定過給圧算出手段と、
    前記要求吸気量比と判定された運転モードと推定過給圧とに基づいて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、
    前記過給器による過給圧を目標過給圧に制御するとともに、前記スロットルバルブのスロットル開度を目標スロットル開度に制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするトルク制御装置。
  2. 前記推定過給圧算出手段は、前記過給器のターボ仕事量に基づいて推定過給圧を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のトルク制御装置。
  3. 前記過給器は、吸気通路に設けられたコンプレッサと排気通路に設けられたタービンとをシャフトによって連結して構成され、タービン上流側で排気通路から分岐してタービン下流側で再び排気通路に集合するバイパス通路にウェストゲートバルブを備え、ウェストゲートバルブ開度によって過給圧を制御するターボチャージャであって、
    前記推定過給圧算出手段は、コンプレッサパワーとタービン効率とタービンパワーとに基づいて推定過給圧を算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のトルク制御装置。
  4. 前記レスポンスモードは、前記エコノミーモードよりも、過給開始タイミングが早くなるように過給開始要求吸気量比が小さく設定され、さらに過給時における同要求吸気量比での目標過給圧が高く設定される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のトルク制御装置。
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