JP5146826B2 - 遠隔管理システムにおける子機の経路登録方法及び子機 - Google Patents
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Description
システムを構成する親機―子機間は、通常、特定小電力無線通信手段により通信が行われるため通信距離が短距離に限定されており、それぞれの子機の設置環境の違い等から、子機間又は子機と親機間における通信の条件はそれぞれに異なる。しかも、遠隔管理システム内における子機―親機間の通信は、直接接続するだけではなく、他の子機を中継して親機に接続する必要があるため、その通信経路は複雑なものとなる。
そのため、親機とそれと縁組みした各子機間において予め通信経路を定めておくことが必要である。
この通信経路の登録は各子機毎に行うため、例えば上記監視システムを新たに構築する場合であって、親機を中心にして広範囲に子機を多数設置するときは、複数箇所で同時に工事を行う必要が生じ、その場合、経路の登録作業も同時に行われる可能性が高くなる。
そこで、従来から、各子機は信号を発信する際に、予めキャリアセンスを行って、使用チャンネル(周波数)が既に他の子機などによって使用されているか否かを検知し、キャリアが検知されないときに限って他の子機又は親機に向け発信するようにしている。
そのため、そのような通信エラーを如何にして無くすかが、多数の子機を設置する際の課題になっている。
また、各子機はキャリアセンスを行いキャリアが検知されると、そのチャンネルが何時空くのか事前に知ることができないため、キャリアセンスを繰り返すことになる。
したがって、キャリアセンスを繰り返す分電力を消費し、他方、通信エラーが発生すると、それまでの通信は全て無駄になるため、結果的にこれも無駄な電力消費となる。電池を使用する子機では、その電力消費をできる限り抑える必要があるため、無駄な電力消費はできるだけ回避することが望ましい。
請求項2の発明は、請求項1に記載された子機の位置をセンタ装置に登録する方法において、前記終了までの所要時間内であることを表示する工程は、受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき点灯し、前記所要時間の経過により消灯する可視表示手段により表示する工程であることを特徴とする。
請求項3の発明は、親機と、親機に対して通信可能に接続された複数の子機と、親機と通信可能に接続されたセンタ装置とからなる遠隔管理システムにおいて用いる子機であって、位置登録要求の発信時においてキャリアを検知したとき、当該キャリアにより送信される他の子機の電文を受信する受信部と、受信した電文を解析する電文解析部と、前記電文に基づき前記位置登録要求の終了までの所要時間を予め演算した結果を記憶した記憶部と、前記受信した電文の解析結果に基づき、前記他の子機の受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき、前記記憶部から、前記他の子機の前記位置登録要求の終了までの所要時間を読み出す手段と、読み出した前記終了までの所要時間内であることを表示する表示部と、当該子機の位置登録要求の送信を行う操作入力部と、を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載された子機の位置をセンタ装置に登録する子機において、前記終了までの所要時間内であることを表示する表示部は、受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき点灯し、前記演算された所要時間の経過により消灯する可視表示手段であることを特徴とする。
図1は、本発明に係る実施形態に関する概略構成図である。親機20は、それぞれ無線端末装置である子機10(A〜G・・・)と直接又は子機10同士の中継により無線通信可能に接続されており、子機10(A、B)は、位置登録を行うものである。親機20は、通信ネットワーク40を介してセンタ装置30と送受信可能に接続されており、子機10の経路情報は、親機20を介してセンタ装置30に登録するように構成されている。なお、通信ネットワーク40としては、公衆回線網、携帯電話網、ブロードバンドネットワークといった様々な通信ネットワークを使用することができる。
親機20は、装置全体の制御を行う制御部21、制御処理に必要なデータ等を記憶する記憶部22、例えば回路交換方式やパケット通信方式など任意の通信方式でセンタ装置30と通信を行う網制御部23、子機10との間で無線通信で信号を送受信する送受信部24、設定操作やデータの入力等を行う操作入力部25及び送受信部24に接続されたアンテナ26を備えている。
センタ装置30は、CPU、ROM、RAMからなる制御部31と、それぞれ制御部31に接続された親機10と通信を行う網制御部32、操作入力部35、表示部33、記憶部34等を備える。
操作入力部35は、各種データや命令等をセンタ装置30に対して外部から入力するキーボードやマウス等の入力手段を有する。
表示部33は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、当該システムに関する情報や監視中の子機10を取り付けた外部機器(図示せず)に関する情報、センタ装置30への入力時の操作画面等を表示する。
記憶部34は、例えば不揮発メモリやハードディスクドライブ等からなり、登録した各子機10の無線局IDと子機ID、及び各子機10が接続された外部機器に関する情報等からなる管理データテーブルや、親機20の無線局ID等、通信に必要なシステムに関する情報の他、親機20から送信される外部機器のデータ等を記憶する。
図5は、子機(登録子機)10(A)におけるテスト判別処理に関するフロー図である。テスト判別部111では、当該子機10(A)が新規に設置されると処理を開始し、まず、記憶部13から読み出したブロードキャスト電文に自身の端末ID(識別情報)を付加したテスト信号を送信(ブロードキャスト)し(S101)、所定時間内に他の子機からの応答があるか否かチェックする(S102)。応答がない場合には(S102、NO)、通信可能な子機がないものとして処理を終了する。
センタ装置30は、経路登録を終了すると、登録終了通知を上記経路つまり、センタ装置30―親機20―端末装置10(C)―端末装置10(A)に伝送して(S112)、経路登録を終了する。
なお、以上の説明において、ステップS110の親機20における子機10の通信経路の登録は、本発明では必ずしも必要ではなく親機20は経由するだけでセンタ装置30のみで行ってもよい。
次に、本願発明の遠隔管理システムにおける複数の子機の経路を順次登録する方法についてその実施形態を図6を参照して説明する。
本実施形態では、子機10(A)は、経路登録要求を子機10(C)に対して発信中であるとする。その状態で、子機10(B)は経路登録時のキャリアセンスを行い(S201)、子機10(A)のキャリアを検知したときは(S201、YES)、送受信部12を制御してその後継続して受信状態を維持して送信電文を受信即ち傍受(モニター)する(S202)。次に、電文解析部113は受信した電文の解析を行い(S203)、電文が自システムの電文であるとき、つまり、当該キャリアを使用中の他の子機が自身が属するシステム内の子機であるときは(S204、YES)、タイミング演算部114は、その電文からプロトコル通信終了タイミングを演算して割り出す(S205)。続いて、制御部11は、割り出したプロトコル通信終了タイミングに基づき、図示しないタイマーに割り出したプロトコル通信終了タイミングをセットしてスタートさせ、同時に表示部15のLEDを点灯制御する(S206)。タイマーがタイムアップすると(S207、YES)、LEDが消灯する(S208)。
したがって、作業者はLEDの消灯を確認して、当該子機10(B)の操作入力部16から経路登録要求の発信操作を行う(S209)。
なお、LED消灯時の経路要求の発信は、タイマーのタイムアップ後に自動的に同要求の電文を、ここではセンタ装置30宛に発信するように構成してもよい。
上記いずれの場合も、経路登録要求に当たりキャリアセンスを行う。その際、仮に、ここでキャリアが検知されたときは、上記処理を繰り返す。
図7は、子機10(B)がキャリアセンスを行ったタイミングが、子機10(A)から子機10(C)へ経路登録要求信号を送信している最中であることを示す。つまり、タイミングT1で子機10(A)が子機10(C)に向けて経路登録要求を送信している。子機10(B)はタイミングT2で子機10(A)から送信されるキャリアを検知し、自身が使用するチャンネルが他の子機10(A)で使用中であることを検知する。そこで、子機10(B)は他の子機(A)10が送信中の電文を受信して解析する。しかし、この場合、電文は子機10(A)から子機10(C)への通信を、途中から傍受(モニター)するため解読ができない。そこで、継続して傍受していると、子機10(A)から子機10(C)への送信が終了した後、タイミングT3において同一電文が10(C)から親機20に対して送信される。子機10(B)は傍受を継続することで、今度は、子機10(C)から親機20宛に送信される電文を最初から傍受できるため、内容を正しく解析することができる。
その解析により、電文が子機10(A)からセンタ装置30宛の経路登録要求であること、子機10(A)は親機20から2段目に配置されていること等が分かる。
子機10(B)では、演算により求めたタイミングをそのタイマーにセットしてスタートさせ、同時に表示部15のLEDを発光させる。
作業者は、上述のように子機10(B)が消灯したのを確認した後、当該子機10(B)の操作入力部16から位置登録操作を行って経路登録要求をスタートさせる。
なお、子機10(C)、親機20、センタ装置30での電文の受信から登録終了信号の発信までの時間T5―T4、T7―T6、T9―T8は経験上明らかであり、また、電文や登録終了信号のデータ量、段数は傍受した信号の解析から得ることができ、また、子機10―親機20,親機20―センタ装置30のそれぞれの伝送系のデータ送信速度は既知であるから、これらの情報に基づき、例えば、子機10(A)からの登録要求信号に基づき経路登録が終了するまでの時間を算出することができる。
これらの演算は当該システムについて予め算出しておくことも可能であるため、演算の結果をテーブルにまとめて予め端末装置の記憶部13に記憶させておき、演算の代わりにテーブルを参照するようにしてもよい。
ここで、PRはプリアンブル部分でビット同期データである。
SFはスタートフラグでフレーム同期である。
BLは総ブロック長で、当該フレーム中の全データのバイト数を示すデータである。
CTは、コマンド種別であって、例えば、経路登録要求や定期検針などのコマンド種別を示すデータである。
C/Rは、コマンド/レスポンス種別である。
TNは、親機までの中継段数を示す。このデータは、経路登録時にセンタより付与され、当該端末装置の発信時にも付加される。なお、初期値は0である。
ENは、ターミナルナンバーで初期値0の経路子機の電文を受信した中継子機(端末装置)10のみがTN値にセンタより付与された自局の段数を書き込み、他の子機(端末装置)10は一連のコマンドレスポンスが終了する迄伝達を行う。
DATAは付随するデータである。
次に、BLデータより当該フレームのデータ受信バイト数を判断し、続いて、CT、C/Rを解析して信号が経路登録要求と判断する。
ここで、本実施形態では、TN段数を解析することで子機10(A)から親機20までの段数は2段と判断でき、また、ENより10(C)端末装置Cの段数は1段と判断できる。
これらの情報に基づき、タイミング演算部114は、子機10(A)が経路登録にかかる残り時間を算定することができる。つまり、子機10(A)は、親機から2段目の端末装置で、中継1段目のコマンド(経路登録要求)を送出中であり、その後必要な通信時間は、親機20―センタ30間、センタ30―親機20間、親機20―子機10(C)間、子機10(C)―子機10(A)間の伝送時間と、各装置における処理時間、即ち、T5―T4,T7―T6,T9―T8,T11―T10と演算することができる。
その場合、電文をモニターした子機は、上記終了時間でタイムアウトするように設定したタイマーを作動させてその表示部のLEDを点灯させ、タイマーのタイムアウトに合わせてLEDを消灯する。
当該子機はタイムアウト時に再度キャリアセンスを行い、キャリアを検出しないことを確認してから電文の送信、この場合は子機10(C)に送信する。その後の処理は上記子機10(A)の場合と同様である。
Claims (4)
- 親機と、親機に対して通信可能に接続された複数の子機と、親機と通信可能に接続されたセンタ装置とからなる遠隔管理システムにおいて、子機の位置をセンタ装置に登録する方法であって、
子機がキャリアセンスを行う工程と、
キャリアセンスの結果キャリアを検知したとき、当該キャリアにより送信される他の子機の電文を受信する工程と、
受信した電文を解析する工程と、
解析の結果に基づき、受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき、前記他の子機の位置登録要求の終了までの所要時間を同一遠隔管理システム内の子機毎に予め記録した記憶手段から読み出す工程と、
前記終了までの所要時間内であることを表示する工程と、
前記表示終了後に当該子機の位置登録要求の送信を行う工程と、
を有することを特徴とする子機の位置をセンタ装置に登録する方法。 - 請求項1に記載された子機の位置をセンタ装置に登録する方法において、
前記終了までの所要時間内であることを表示する工程は、受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき点灯し、前記所要時間の経過により消灯する可視表示手段により表示する工程であることを特徴とする子機の位置をセンタ装置に登録する方法。 - 親機と、親機に対して通信可能に接続された複数の子機と、親機と通信可能に接続されたセンタ装置とからなる遠隔管理システムにおいて用いる子機であって、
位置登録要求の発信時においてキャリアを検知したとき、当該キャリアにより送信される他の子機の電文を受信する受信部と、
受信した電文を解析する電文解析部と、
前記電文に基づき前記位置登録要求の終了までの所要時間を予め演算した結果を記憶した記憶部と、
前記受信した電文の解析結果に基づき、前記他の子機の受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき、前記記憶部から、前記他の子機の前記位置登録要求の終了までの所要時間を読み出す手段と、
読み出した前記終了までの所要時間内であることを表示する表示部と、
当該子機の位置登録要求の送信を行う操作入力部と、
を有することを特徴とする子機。 - 請求項3に記載された子機の位置をセンタ装置に登録する子機において、
前記終了までの所要時間内であることを表示する表示部は、受信電文が同一遠隔管理システム内における他の子機のセンタ装置に対する位置登録要求であると判断したとき点灯し、前記演算された所要時間の経過により消灯する可視表示手段であることを特徴とする子機。
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