JP5146655B2 - 弾性表面波デュプレクサ - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波デュプレクサに係り、特に、1枚の(同一の)圧電基板上に送受信両フィルタを備えたデュプレクサにおいて両フィルタ間の干渉を防ぐ素子構造に関する。
小型軽量でかつ高機能化に適することから、送信側と受信側の各フィルタに弾性表面波(以下「SAW」ということがある)フィルタを用いたSAWデュプレクサが、携帯電話機などの移動体通信機器において近年広く使用されている。
かかるデュプレクサを構成するSAWフィルタは、例えば、圧電基板上に形成した複数の弾性表面波共振子により構成される。各弾性表面波共振子は、一対の櫛形電極を組み合わせて弾性表面波を励振する交差指状電極(インターデジタルトランスデューサ/Interdigital Transducer/以下、IDTという)と、必要に応じIDTの両側に配置されIDTで励起される弾性表面波を閉じ込める反射電極(反射器)とからなり、これを複数接続することにより所定の通過帯域を形成する。
弾性表面波共振子の接続構造としては、例えばラダー型に複数の弾性表面波共振子を接続する回路構成が知られている。具体的には、入力端子と出力端子とを結ぶ伝送路である直列腕に配置した1以上の弾性表面波共振子(以下、直列腕共振子と言う)と、直列腕から接地電位へと分岐する並列腕に配置した1以上の弾性表面波共振子(以下、並列腕共振子と言う)とを備えたものである。
また、このようなSAWデュプレクサを開示するものとして下記特許文献がある。
特開2002‐330057号公報 特開2005‐210158号公報
ところで、従来、デュプレクサ内の送信側フィルタと受信側フィルタとはそれぞれ独立したチップ部品として作製されていたが、部品のより一層の小型化と製造工程の削減が求められ、これを実現するために1枚の(同一の)圧電基板上に送受信両フィルタを形成する試みが近年なされている。しかしながら、このように同一の圧電基板上に両フィルタを搭載して送受信フィルタを1チップ化した場合には、フィルタ同士が干渉してアイソレーション特性が劣化する問題が生じ得る。
一方、この問題を解決するため、前記特許文献1(特開2002‐330057)に記載の発明では、送信側フィルタと受信側フィルタとについて共振周波数が隣接した干渉しやすい共振器電極同士をチップの両端に配置すると共に、共振周波数の差が大きい共振器電極同士をチップの中央に並べて配置し、さらに、送受信両フィルタ間に溝を設ける。また、前記特許文献2(特開2005‐210158)に記載の発明では、隣り合って配置される共振子同士について、弾性表面波の伝搬領域の上半分と下半分とで伝搬される弾性表面波の位相を互いに逆相の関係にし、これにより不要に伝搬される弾性表面波を相殺して干渉を防ぐ。
ところが、両フィルタ間に溝を形成する上記特許文献1の発明では、溝の形成に伴ってチップ自体の強度が低下するうえに、バルク波による干渉は上記溝の形成によっては防ぐことが出来ない。また、共振器の配置を特定のものとするためには、これに伴って圧電基板表面やチップを実装するベース基板表面の線路配置や端子位置など部品全体の構造を既存の構造から大幅に変更する必要が生じ、設計の自由度も低下する。他方、上記特許文献2の発明では、共振子電極の形状構造が複雑化する難がある。
したがって、本発明の目的は、これらの問題を引き起こすことなく、同一の圧電基板上に送受信両フィルタを備えた1チップ構造のSAWデュプレクサにおいて送受信フィルタ間の干渉を防ぎ、アイソレーション特性を向上させることにある。
前記課題を解決し目的を達成するため、本発明に係るSAW(弾性表面波)デュプレクサは、アンテナに接続される共通電極と、低域側信号電極と、高域側信号電極と、接地用のグランド電極と、前記共通電極と低域側信号電極との間に接続した低域側フィルタと、前記共通電極と高域側信号電極との間に接続した高域側フィルタとを備え、前記低域側フィルタおよび前記高域側フィルタが、同一の圧電基板上にかつ弾性表面波の伝搬方向に隣り合って配置され、前記低域側フィルタおよび前記高域側フィルタが共に、一対の櫛形電極を組み合わせた交差指状電極を含みかつ前記共通電極と低域側信号電極または高域側信号電極とを接続する伝送路上に直列に接続された1つ以上の直列腕共振子と、一対の櫛形電極を組み合わせた交差指状電極を含みかつ前記伝送路から前記グランド電極に分岐する1つ以上の伝送路上に各々接続された1つ以上の並列腕共振子とを含む。
そしてこのようなSAWデュプレクサにおいて、低域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち前記低域側信号電極側から見て最初に接続された直列腕共振子である低域側信号電極直近直列腕共振子の弾性表面波伝搬路(以下、SAW伝搬路、または単に伝搬路と言う)と、前記高域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち前記高域側信号電極側から見て最初に接続された並列腕共振子である高域側信号電極直近並列腕共振子のSAW伝搬路とが完全に重なることがないように当該低域側信号電極直近直列腕共振子と当該高域側信号電極直近並列腕共振子とを弾性表面波の伝搬方向に交叉する方向に互いにずらして配置する。
なお、本発明において、SAW伝搬路(弾性表面波伝搬路)とは、IDT(交差指状電極)により励振される弾性波の伝搬方向への延長領域、言い換えれば、通常の(重み付けを行っていない)IDTの電極指交差部分を弾性波の伝搬方向へ延長した領域を言う。重み付け(アポダイズ)を施したIDTについては、当該IDTの電極指交差部分のうち、交差幅が最大の電極指交差部分を弾性波の伝搬方向へ延長した領域を言う。
低域側フィルタおよび高域側フィルタは、いずれか一方が送信側フィルタであり、他方が受信側フィルタである。より具体的には、本発明に基づく1つの構成例では、低域側フィルタが送信側フィルタ、高域側フィルタが受信側フィルタであり、低域側信号電極は送信信号が入力される送信電極、高域側信号電極は受信信号が出力される受信電極である。また、本発明に基づく別の構成例では、低域側フィルタが受信側フィルタ、高域側フィルタが送信側フィルタであり、低域側信号電極は受信信号が出力される受信電極、高域側信号電極は送信信号が入力される送信電極である。
このように低域側フィルタの共振子と高域側フィルタの弾性表面波共振子のSAW伝搬路が完全に重なることがないようにずらせば、低域側フィルタと高域側フィルタ(送受信両フィルタ)間の干渉を低減し、アイソレーション特性を向上させることが出来る。特に、上記本発明のように、低域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち低域側信号電極側から見て最初に接続された直列腕共振子(低域側信号電極直近直列腕共振子)と、高域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち高域側信号電極側から見て最初に接続された並列腕共振子(高域側信号電極直近並列腕共振子)とをずらして配置すれば、これらは共振周波数が近いことから、より一層効率良く(効果的に)フィルタ間の干渉を防ぎ、アイソレーション特性を高めることが出来る。なお、この効果については後の実施形態の説明においてさらに詳しく述べる。
上記「互いにずらす」とは、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子の両方についてそれらの配置位置を例えば従来の位置から移動させる(シフトさせる)必要は必ずしもなく、例えばいずれか一方の共振子の配置位置をずらせば良い。要は、SAW伝搬路が完全に重なることがないように両者(当該共振子同士)が相対的にずれていれば良い。なお、ずらす方向は、SAW伝搬路に交叉する方向(例えば直交方向)とする。
ずらす量としては、例えば、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子に含まれるIDT(交差指状電極)の交差幅をWs、高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子に含まれるIDTの交差幅をWp、当該低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子のSAW伝搬路と当該高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子のSAW伝搬路との重なり幅をDとしたときに、Ws≧Wpの場合には、D/Wp≦0.5、Ws<Wpの場合には、D/Ws≦0.5が成立するようにすることが望ましい。
さらに、共振子同士をずらすだけでなく、共振子間の距離を離すことによっても両フィルタ間の干渉を低減し、アイソレーション特性を向上させることが可能である。具体的には、例えば上記SAWデュプレクサにおいて、弾性表面波の伝搬方向に関する低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子との間の距離が100.5λ以上となるように上記低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側信号電極直近並列腕共振子とを圧電基板上に配置すれば良い。
なお、上記λは、低域側信号電極直近直列腕共振子におけるIDTの電極のピッチで決まる波長(IDTの電極周期)をλL、高域側信号電極直近並列腕共振子におけるIDTの電極のピッチで決まる波長(IDTの電極周期)をλHとした場合に、λLとλHの平均値、すなわち、λ=(λL+λH)/2である。
上記本発明のSAWデュプレクサでは、低域側信号電極、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子、高域側信号電極、ならびに高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子を圧電基板の一端縁部に配置し、共通電極を圧電基板の他端縁部に配置することが両フィルタ間の干渉を防ぐ点で好ましい。
さらに、本発明のSAWデュプレクサでは、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子および高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子のうちのいずれか一方または双方に重み付けを施しても良く、これによってもフィルタ間の干渉を低減することが出来る。なお、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子および高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子の双方に重み付けを施す場合には、これらの重み付けを互いに異なるパターンとすることが両フィルタ間の干渉をより一層低減させる点で好ましい。
重み付けの方法としては、典型的にはIDTにおける電極指の交差幅を弾性表面波の伝搬方向の位置によって変化させるアポダイズ法によることが出来るが、このほかにも、交差幅は一定としておいて例えば電極指を間引くことにより当該IDTの励振強度を変える重み付け法や、当該方法と前記アポダイズ法とを組み合わせた方法、あるいはその他の方法によることも可能である。
また、上記低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子との間の圧電基板の裏面側、言い換えれば、圧電基板の裏面側でかつ低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子との間の領域、に凹部を形成する
このような凹部を形成すれば、例えば圧電基板の裏面で反射し相手側フィルタに伝搬するバルク波を低減することで両フィルタの干渉をより一層低減することが出来る。なお、圧電基板の裏面とは、低域側・高域側各フィルタ(これらを構成するIDT等)が形成された面とは反対側の面を言う。また、上記凹部としては、典型的には溝や穴を挙げることが出来るが、このほかにも、例えば当該基板裏面の表面(ひょうめん)を粗くする(多数の凹凸を形成する)粗面加工を施すことによっても本発明に言う上記凹部を形成することが可能である。
また上記凹部は、特に、低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子の互いに対向する側縁(内側縁部)同士の略中間位置、言い換えれば、当該低域側信号電極直近直列腕共振子の圧電基板中央側の縁と当該高域側信号電極直近並列腕共振子の圧電基板中央側の縁との略中間位置、に少なくとも形成することが圧電基板裏面におけるバルク波の反射を防ぐ点で好ましい。
本発明において圧電基板は、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)または水晶等の圧電単結晶材料、あるいはチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスのような圧電セラミックスにより形成することが出来る。また、絶縁基板上にZnO薄膜などの圧電薄膜を形成したものを圧電基板として用いても良い。一方、各共振子を構成するIDT電極や反射器電極は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金により形成することが出来る。また当該電極は、複数種類の金属膜を層状に積層した複合電極構造を採ることも可能である。
また、本発明は、低域側フィルタおよび高域側フィルタとして弾性境界波フィルタを用いたデュプレクサにも同様に適用できることは当業者に明らかであり、本発明において弾性表面波(SAW)フィルタないし弾性表面波(SAW)デュプレクサと言った場合には、これらに弾性境界波フィルタないし弾性境界波デュプレクサも含まれる。
本発明によれば、同一の圧電基板上に送受信両フィルタを備えた1チップ構造のSAWデュプレクサにおいて送受信フィルタ間の干渉を防ぎ、アイソレーション特性を向上させることが出来る。
本発明の他の目的、特徴および利点は、図面に基づいて述べる以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。なお、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係るSAWデュプレクサを示すものである。これらの図に示すようにこのSAWデュプレクサ11は、複数の共振子をラダー型に接続したラダー型SAWフィルタからなる送信側フィルタ(低域側フィルタ)21と受信側フィルタ(高域側フィルタ)31とを1枚の圧電基板5の表面に備えたもので、これら送信側フィルタ21と受信側フィルタ31は弾性表面波の伝搬方向(送信側フィルタ21と受信側フィルタ31の配列方向/図2の左右方向)に隣り合って配置してある。
また、当該圧電基板5上には、送信信号端子2に接続された送信電極(低域側信号電極)T1と、受信信号端子3に接続された受信電極(高域側信号電極)R1と、アンテナ接続用の共通端子1に接続された共通電極C1と、接地端子に接続されたグランド電極G1,G2,G3,G4とを備え、送信電極T1を圧電基板5の一端部でかつ一方の縁部に(一端部の一方の角部に)、また受信電極R1を圧電基板5の一端部でかつ他方の縁部に(一端部の他方の角部に)それぞれ配する一方、共通電極C1は圧電基板5の他端部の中央部に配した。
送信側フィルタ21は、送信電極T1と共通電極C1との間の伝送路上に直列に接続した3つの直列腕共振子22,23,24と、当該伝送路からグランド電極G1に分岐する3本の分岐伝送路上にそれぞれ接続した3つの並列腕共振子25,26,27とを備えた5段のラダー型SAWフィルタである。なお、これら直列腕共振子22〜24を、送信電極T1側から共通電極C1に向け順に、第一直列腕共振子(低域側信号電極直近直列腕共振子)22、第二直列腕共振子23、第三直列腕共振子24と称する。
一方、受信側フィルタ31は、共通電極C1と受信電極R1との間の伝送路上に直列に接続した3つの直列腕共振子32,33,34と、当該伝送路からグランド電極G2,G3,G4に分岐する3本の分岐伝送路上にそれぞれ接続した3つの並列腕共振子35,36,37とを備えた5段のラダー型SAWフィルタである。なお、これら並列腕共振子35〜37を、共通電極C1から受信電極R1側に向け順に、第一並列腕共振子35、第二並列腕共振子36、第三並列腕共振子(高域側信号電極直近並列腕共振子)37と称する。
また、上記送信側および受信側の各フィルタ21,31における各共振子は、いずれも一対の櫛形電極を組み合わせてなるIDTの両側に反射器を備えている。
本実施形態のデュプレクサ11では、上記送信側フィルタ21の第一直列腕共振子(低域側信号電極直近直列腕共振子)22を、上記受信側フィルタ31の第三並列腕共振子(高域側信号電極直近並列腕共振子)37に対して、弾性表面波の伝搬方向に直交する方向(送信側フィルタ21と受信側フィルタ31の配列方向に直交する方向/図2の上下方向)へずらして配置してある。これは、送信側フィルタ21の第一直列腕共振子22のSAW伝搬路と、受信側フィルタ31の第三並列腕共振子37のSAW伝搬路との重なりを小さくすることにより、送信側フィルタ21の第一直列腕共振子22から漏出した弾性表面波(バルク波も含む)が受信側フィルタ31の第三並列腕共振子37を通じて受信側フィルタ31に侵入し、両フィルタ21,31が干渉するのを防ぐためである。
なお、従来におけるSAWデュプレクサの構成例を比較対照として図3に示した。この図に示すように従来のSAWデュプレクサ10では、図2に示した本実施形態のデュプレクサ11と異なり、送信側フィルタ21の第一直列腕共振子(低域側信号電極直近直列腕共振子)22と受信側フィルタ31の第三並列腕共振子(高域側信号電極直近並列腕共振子)37が弾性表面波の伝搬方向に並ぶように配置されている。
本実施形態において、両共振子(送信側フィルタ21の第一直列腕共振子22と受信側フィルタ31の第三並列腕共振子37/以下、これらをそれぞれTx第一直列腕共振子、Rx第三並列腕共振子と称する)に関する上記ずらす量は、後に述べるシミュレーション結果に基づいて、伝搬路の重なりが50%以下となるようにすることが望ましい。具体的には、図4に示すように、Rx第三並列腕共振子37のSAW伝搬路(当該共振子37内のIDT371の交差幅)WpとTx第一直列腕共振子22のSAW伝搬路(当該共振子22内のIDT221の交差幅)Wsの重なり幅をDとすると、D/WpおよびD/Wsを0.5(50%)以下とする(Wp=Wsの場合)。なお、WpとWsが異なる場合には交差幅の小さい方を基準として重なりが50%以下となるようにする。すなわち、Wp>Wsの場合には、D/Wsを0.5(50%)以下とし、Wp<Wsの場合には、D/Wpを0.5(50%)以下とする。
さらに、同様にフィルタ21,31間の干渉を防ぐため、Tx第一直列腕共振子22とRx第三並列腕共振子37とについて、両共振子22,37の距離が100.5λ以上となるようにこれらの共振子22,37を配置すると共に、これら共振子22,37のIDT221,371のいずれか一方または双方に重み付けを施す。重み付けの方法は、例えばアポダイズ法によることとし、図5に示すように、IDT221,371の中央が最も交差幅が大きく両端部に行くほど交差幅が小さくなるように(電極指の交差部分が菱形形状となるように)IDT電極指の交差幅を変化させれば良い。また、両方の共振子22,37に対して重み付けを施す場合には、それらを互いに異なる形状パターンとすることが両フィルタ21,31の干渉を防ぐ点で好ましい。
さらに、図6に示すように、圧電基板5の裏面側でかつ上記Tx第一直列腕共振子22とRx第三並列腕共振子37との間の領域6に溝(凹部)7を形成しても良い。溝7の形状は特に問わないが、両共振子22,37のSAW伝搬路を横切るように(SAW伝搬路と交叉または略直交するように)配置する。このような溝7を形成すれば、圧電基板5の裏面に到達したバルク波を乱反射させ、両フィルタ21,31間の干渉をより一層低減させることが出来る。なお、溝7に代え、圧電基板裏面の表面粗さを増すような粗面加工を施しても良い。
本発明に係る上記各構成に関し行ったシミュレーション結果について説明する。なお、当該シミュレーションは、圧電基板として39°YカットX伝搬タンタル酸リチウム(LiTaO3)基板を使用することとし、800MHz帯のN‐CDMA用SAWデュプレクサ(送信帯域が824〜849MHz、受信帯域が869〜894MHz)を想定して行った。
A) 送信側フィルタの各直列腕共振子と受信側フィルタの各並列腕共振子間の干渉についての検討
弾性表面波の伝搬方向に隣り合う送信側(以下、Txと記すことがある)フィルタの各直列腕共振子と受信側(以下、Rxと記すことがある)フィルタの各並列腕共振子同士の干渉による影響、具体的には、Tx帯域824〜849MHzにおけるRxフィルタの減衰量、Rx帯域869〜894MHzにおけるTxフィルタの減衰量、Tx帯域824〜849MHzにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性、ならびにRx帯域869〜894MHzにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性につきシミュレーションにより検討を行った(以下、検討Aと言う)。結果は、下記表1(各数値の単位はdBである/後述の表においても同様)ならびに図7から図13に示すとおりである。
なお、下記表1および図7から図13において、A1はRxフィルタ31を構成する共振子32〜37とTxフィルタ21とを構成する共振子22〜27の総てについてSAW伝搬路の重なりを全く無くした(Rxフィルタ31を構成する共振子32〜37とTxフィルタ21とを構成する共振子22〜27同士を総てについて完全にずらした)場合を示している。また、A2はRx第一並列腕共振子35とTx第三直列腕共振子24のみについてこれら共振子のSAW伝搬路同士が完全に(100%)重なるように配置した場合である。また、A3はRx第二並列腕共振子36とTx第二直列腕共振子23のみについて同様にこれら共振子のSAW伝搬路同士が完全に(100%)重なるように配置した場合であり、A4はRx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22のみについて同様にこれら共振子のSAW伝搬路同士が完全に(100%)重なるように配置した場合である。
また、デュプレクサに要求される規格の一例として、Rxフィルタの減衰量についてTx帯域(824‐849MHz)において−55dB、Txフィルタの減衰量についてRx帯域(869‐894MHz)において−45dBとするものがあるが、周波数‐減衰特性を示す上記図8、図11および図13等の線図中にこれらの規格101a,101bを示した(後述の図15以降の線図においても同様)。本発明の各構成は、当該規格を十分に満足させるためにも有効な手段となり得る。
Figure 0005146655
上記結果から分かるように、両フィルタ21,31間のアイソレーション特性ならびに減衰特性を向上させるには、総ての共振子についてSAW伝搬路が重ならないように配置すること(A1)が好ましいが、特に、Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22のSAW伝搬路が重なっている場合(A4)に特性劣化の影響が大きく、したがって当該共振子37,22間について何らかの対策を施すことが効果的であることが分かる。次に、この対策について検討する。
B) SAW伝搬路の重なりの大小による影響についての検討
前記検討AにおけるA4、すなわち、Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22と間の干渉について、SAW伝搬路の重なりの大小による影響をシミュレーションにより検討した。結果は、下記表2および図14から図20に示すとおりである。A1はSAW伝搬路の重なりが全く無い場合(前記検討AにおけるA1)、B1、B2およびB3はそれぞれSAW伝搬路の重なりが25%、50%および75%の場合であり、A4はSAW伝搬路の重なりが100%の場合(前記検討AにおけるA4)である。なお、本検討Bでは、Rx第三並列腕共振子37のほうがTx第一直列腕共振子22より交差幅が大きく、当該Rx第三並列腕共振子37の交差幅Wpを基準として重なりを規定している。
Figure 0005146655
上記検討結果から分かるように、SAW伝搬路の重なりは小さいほど良いが、好ましくは75%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは25%以下とすれば良い。
C) 共振子間の距離による影響についての検討
さらに、前記A4(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22間の干渉)についてこれら共振子37,22間の距離Lを変えた場合の影響について検討した。結果は下記表3および図21から図27に示すとおりである。なお、これらの表および図において、C1、C2、C3、C4およびC5は、それぞれ当該共振子(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22)間の距離Lを0.5λ、50.5λ、100.5λ、150.5λおよび200.5λとした場合である。λは、Rx第三並列腕共振子37におけるIDTの電極周期λLと、Tx第一直列腕共振子22におけるIDTの電極周期λHの平均値(λL+λH)/2である(以下同様)。また、受信側フィルタ31を構成する共振子32〜37と送信側フィルタ21とを構成する共振子22〜27の総てについて伝搬路の重なりを全く無くした場合(前記検討AにおけるA1)の結果を比較対照として示した。
Figure 0005146655
上記検討結果から分かるように、共振子37,22間の距離は大きいほど良いが、好ましくは50.5λ以上、より好ましくは100.5λ以上、より一層好ましくは150.5λ以上、更により一層好ましくは200.5λ以上とすれば良い。
D) 重み付けによる影響についての検討
前記A4(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22間)について共振子(IDT221,371)に対して重み付けを施した場合の影響について検討を行った。重み付けの方法は、アポダイズ法によることとし、前記図5に示したようにIDT221,371の中央が最も交差幅が大きく両端部に行くほど交差幅が小さくなるように(電極指の交差部分が菱形形状となるように)IDT電極指の交差幅を変化させた。結果は下記表4および図28から図31に示すとおりである。
Figure 0005146655
これらの表および図において、D1はRx第三並列腕共振子37のIDT371を通常の(重み付けを施さない)IDTとすると共にTx第一直列腕共振子22のIDT221に対して重み付けを施した場合を、D2はD1とは逆にTx第一直列腕共振子22のIDT221を通常の(重み付けを施さない)IDTとすると共にRx第三並列腕共振子37のIDT371に対して重み付けを施した場合を、D3はRx第三並列腕共振子37およびTx第一直列腕共振子22の双方のIDT371,221に対して重み付けを施した場合をそれぞれ示す。なお、これらD1からD3においては、共振子間(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22との間)の距離はいずれも50.5λであり、重なりはいずれも100%である。また、Txフィルタ21を構成する共振子22〜27とRxフィルタ31とを構成する共振子32〜37の総てについて伝搬路の重なりを全く無くした場合(前記検討AにおけるA1)と、上記共振子(Rx第三並列腕共振子37およびTx第一直列腕共振子22)のいずれにも重み付けを施さない場合(前記検討CにおけるC2)の結果を比較対照として示した。
上記検討結果から、Rx第三並列腕共振子37およびTx第一直列腕共振子22のいずれか一方に重み付けを施せば(D1,D2)、たとえSAW伝搬路の重なりが100%で共振子間の距離が50.5λであっても送受信フィルタ間の総ての共振子について重なりを無くした場合(A1)とほぼ同等のアイソレーション特性が得られ、さらにRx第三並列腕共振子およびTx第一直列腕共振子の両方に重み付けを施すこと(D3)により、より一層良好な特性が得られることが分かる。
E) 重み付けおよび共振子間距離による影響についての検討
前記A4(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22間)について両共振子22,37(両IDT221,371)に対して重み付けを施し、これら共振子間の距離変えた場合の影響について検討を行った。重み付けの方法は前記検討Dと同様であり、重なりも前記検討Dと同様に100%である。結果は下記表5および図32から図35に示すとおりである。
Figure 0005146655
これらの表および図において、E1、E2、E3およびE4は、それぞれ当該共振子(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22)間の距離Lを5.5λ、10.5λ、25.5λおよび50.5λとした場合である。また、受信側フィルタ31を構成する共振子32〜37と送信側フィルタ21とを構成する共振子22〜27の総てについて伝搬路の重なりを全く無くした場合(前記検討AにおけるA1)の結果を比較対照として示している。
上記検討結果から分かるように、両共振子22,37に重み付けを施せば、たとえSAW伝搬路の重なりが100%でも共振子間の距離を5.5λ以上とれば送受信フィルタ間の総ての共振子について重なりを無くした場合(A1)に近い良好なアイソレーション特性が得られる。
F) 重み付けおよび共振子間距離による影響についての検討
前記検討Eと同様に共振子間の距離を変えるが、一方の共振子のみ(Tx第一直列腕共振子22(IDT221)のみ)に対して重み付けを施し、他方の共振子(Rx第三並列腕共振子37)は重み付けを行わない通常の共振子とした場合について検討を行った。重み付けの方法は前記検討D,Eと同様であり、重なりも前記検討D,Eと同様に100%である。結果は下記表6および図36から図39に示すとおりである。
Figure 0005146655
これらの表および図において、F1、F2、F3およびF4は、前記検討Eと同様に当該共振子(Rx第三並列腕共振子37とTx第一直列腕共振子22)間の距離Lをそれぞれ5.5λ、10.5λ、25.5λおよび50.5λとした場合である。
上記検討結果から分かるように、共振子の一方に重み付けを施せば、たとえSAW伝搬路の重なりが100%でも共振子間の距離を10.5λ以上とれば送受信フィルタ間の総ての共振子について重なりを無くした場合(A1)に近い良好なアイソレーション特性が得られる。
G) 裏面加工による影響についての検討
さらに、圧電基板の裏面に溝を形成した場合について検討を行った。この溝は、前記図6に示すようにTx第一直列腕共振子22とRx第三並列腕共振子37の略中間位置に相当する圧電基板裏面の領域6に、弾性表面波の伝搬方向に直交する方向に延びるよう形成した。図40および図41に示すように当該溝7の形成により、Tx第一直列腕共振子22‐Rx第三並列腕共振子37間のバルク波による干渉が低減され、リップルが減少し、両フィルタ21,31間のアイソレーション特性が改善された。
以上、上記A〜Gの検討結果から、送受信フィルタ間のアイソレーション特性を向上させるためには、受信側フィルタの最終段の(受信端子電極に最も近い)並列腕共振子と、送信側フィルタの初段(送信端子電極に最も近い)直列腕共振子について、下記(1)〜(4)のうちの1つ又は2つ以上を組み合わせた構成、具体的には、下記(1)〜(4)のいずれか1つ、または(1)と(2)、または(1)と(3)、または(1)と(4)、または(2)と(3)、または(2)と(4)、または(3)と(4)、または(1)から(3)、または(1)と(2)と(4)、または(2)から(4)、または(1)から(4)の総ての構成を備えるようにデュプレクサを構成すれば良い。
(1) 上記共振子(Rxフィルタ最終段の並列腕共振子とTxフィルタ初段の直列腕共振子/以下同様)のSAW伝搬路の重なりを、75%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは25%以下とする。
(2) 上記共振子間の距離を、50.5λ以上、より好ましくは100.5λ以上、より一層好ましくは150.5λ以上、更により一層好ましくは200.5λ以上とする。
(3) 上記共振子のいずれか一方または双方に重み付けを施す。このとき、重み付けをいずれか一方の共振子に施す場合には両共振子間の距離を10.5λ以上開け、重み付けを両方の共振子に施す場合には両共振子間の距離を5.5λ以上開ける。
(4) 上記共振子間に相当する圧電基板裏面の領域に凹部を形成する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
例えば、前記実施形態では、800MHz帯のN‐CDMA用SAWデュプレクサを想定して検討を行ったが、本発明は当該システム(周波数帯)に限定されるものではなく、他の周波数帯を使用する各種の通信システムに使用するデュプレクサを本発明に基づいて同様に構成できることは勿論である。また、前記実施形態のデュプレクサは、周波数帯域について低域側を送信、高域側を受信としているが、これとは逆に、低域側を受信、高域側を送信とするデュプレクサ(例えばJ‐CDMA用のデュプレクサ)を本発明に基づいて同様に構成することが可能である。この場合、前記実施形態とは逆に、送信電極が本発明に言う高域側信号電極、受信電極が低域側信号電極となる。そして、共振周波数の近い、低域側(受信側)フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子(受信電極から見て最初に接続された直列腕共振子)と高域側(送信側)フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子(送信電極から見て最初に接続された並列腕共振子)に対して、SAW伝搬路をずらし、あるいは一定以上の距離を隔てて配置し、あるいは重み付けを施すなど本発明の各構成を同様に適用すれば良い。
また、送受信各フィルタにおける直列腕共振子および並列腕共振子の接続個数(段数)は、実施形態以外の個数(段数)とすることも出来る。さらに前記実施形態では、(1)SAW伝搬路の重なりの低減や(2)共振子間の間隔の確保、(3)重み付けの付与、(4)圧電基板裏面の加工について、送信側フィルタの第一直列腕共振子と受信側フィルタの第三並列腕共振子を対象としたが、これに加えて同様の構成を他のSAW共振子間、例えば送信側フィルタの第二直列腕共振子と受信側フィルタの第二並列腕共振子との間や、送信側フィルタの第三直列腕共振子と受信側フィルタの第一並列腕共振子との間などについても適用して構わない。
本発明の一実施形態に係るSAWデュプレクサを示す回路図である。 前記実施形態に係るデュプレクサの圧電基板上における構成を模式的に示す平面図である。 比較例に係るSAWデュプレクサの圧電基板上における構成を模式的に示す平面図である。 前記実施形態における送信側フィルタおよび受信側フィルタの各共振子同士の配置関係を示す図である。 前記実施形態における共振子の構成例を模式的に示す図である。 前記実施形態に係るデュプレクサの圧電基板裏面側の構成を示す図である。 送信側フィルタの各直列腕共振子と受信側フィルタの各並列腕共振子間の干渉に関する検討Aの結果を示す線図である。 前記検討Aにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図7の線図のS1部分を拡大して示す線図である。 前記図7の線図のS2部分を拡大して示す線図である。 前記検討Aにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図10の線図のS3部分を拡大して示す線図である。 前記検討Aにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 SAW伝搬路の重なりの大小による影響についての検討Bの結果を示す線図である。 前記検討Bにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図15の線図のS4部分を拡大して示す線図である。 前記図15の線図のS5部分を拡大して示す線図である。 前記検討Bにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図18の線図のS6部分を拡大して示す線図である。 前記検討Bにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 共振子間の距離による影響についての検討Cの結果を示す線図である。 前記検討Cにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図22の線図のS7部分を拡大して示す線図である。 前記図22の線図のS8部分を拡大して示す線図である。 前記検討Cにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記図25の線図のS9部分を拡大して示す線図である。 前記検討Cにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 重み付けによる影響についての検討Dの結果を示す線図である。 前記検討Dにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Dにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Dにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 重み付け(両共振子に付与)および共振子間距離による影響についての検討Eの結果を示す線図である。 前記検討Eにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Eにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Eにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 重み付け(一方の共振子に付与)および共振子間距離による影響についての検討Fの結果を示す線図である。 前記検討Fにおける受信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Fにおける送信側フィルタの減衰特性を示す線図である。 前記検討Fにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 基板裏面加工による影響についての検討Gにおける送受信フィルタ間のアイソレーション特性を示す線図である。 前記図40の線図のS10部分を拡大して示す線図である。
符号の説明
1 共通端子
2 送信信号端子
3 受信信号端子
5 圧電基板
7 溝(凹部)
11 SAWデュプレクサ
21 送信側フィルタ(低域側フィルタ)
22 第一直列腕共振子(低域側信号電極直近直列腕共振子)
23 第二直列腕共振子
24 第三直列腕共振子
25,26,27 並列腕共振子
31 受信側フィルタ(高域側フィルタ)
32,33,34 直列腕共振子
35 第一並列腕共振子
36 第二並列腕共振子
37 第三並列腕共振子(高域側信号電極直近並列腕共振子)
221,371 IDT
222,372 反射器
C1 共通電極
G1,G2,G3,G4 グランド電極
R1 受信電極(高域側信号電極)
T1 送信電極(低域側信号電極)

Claims (9)

  1. アンテナに接続される共通電極と、
    低域側信号電極と、
    高域側信号電極と、
    接地用のグランド電極と、
    前記共通電極と低域側信号電極との間に接続した低域側フィルタと、
    前記共通電極と高域側信号電極との間に接続した高域側フィルタと、
    を備え、
    前記低域側フィルタおよび前記高域側フィルタが、同一の圧電基板上にかつ弾性表面波の伝搬方向に隣り合って配置され、
    前記低域側フィルタおよび前記高域側フィルタが共に、一対の櫛形電極を組み合わせた交差指状電極を含みかつ前記共通電極と低域側信号電極または高域側信号電極とを接続する伝送路上に直列に接続された1つ以上の直列腕共振子と、一対の櫛形電極を組み合わせた交差指状電極を含みかつ前記伝送路から前記グランド電極に分岐する1つ以上の伝送路上に各々接続された1つ以上の並列腕共振子とを含む弾性表面波デュプレクサであって、
    前記低域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち前記低域側信号電極側から見て最初に接続された直列腕共振子である低域側信号電極直近直列腕共振子の弾性表面波伝搬路と、前記高域側フィルタに含まれる弾性表面波共振子のうち前記高域側信号電極側から見て最初に接続された並列腕共振子である高域側信号電極直近並列腕共振子の弾性表面波伝搬路とが完全に重なることがないように当該低域側信号電極直近直列腕共振子と当該高域側信号電極直近並列腕共振子とを弾性表面波の伝搬方向に交叉する方向に互いにずらして配置し
    前記低域側信号電極直近直列腕共振子と前記高域側信号電極直近並列腕共振子との間の前記圧電基板の裏面側に凹部を形成した
    ことを特徴とする弾性表面波デュプレクサ。
  2. 前記凹部を、前記低域側信号電極直近直列腕共振子と前記高域側信号電極直近並列腕共振子との間の前記圧電基板の裏面側で、且つ、前記低域側信号電極直近直列腕共振子と前記高域側信号電極直近並列腕共振子の互いに対向する内側縁部同士の略中間位置に少なくとも形成した
    請求項1に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  3. 前記低域側信号電極、前記低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子、前記高域側信号電極、ならびに前記高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子を前記圧電基板の一端縁部に配置する一方、
    前記共通電極を前記圧電基板の他端縁部に配置した
    請求項1または2に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  4. 前記低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子に含まれる交差指状電極の交差幅をWs、前記高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子に含まれる交差指状電極の交差幅をWp、当該低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子の弾性表面波の伝搬路と当該高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子の弾性表面波の伝搬路との重なり幅をDとしたときに、
    Ws≧Wpの場合には、D/Wp≦0.5
    Ws<Wpの場合には、D/Ws≦0.5
    とした請求項1から3のいずれか一項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  5. 前記低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子における交差指状電極の電極周期λLと、前記高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子における交差指状電極の電極周期λHの平均値(λL+λH)/2をλとした場合に、弾性表面波の伝搬方向に関する前記低域側フィルタの低域側信号電極直近直列腕共振子と前記高域側フィルタの高域側信号電極直近並列腕共振子との間の距離が100.5λ以上となるようにこれら低域側信号電極直近直列腕共振子および高域側信号電極直近並列腕共振子を配置した
    請求項1からのいずれか一項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  6. 前記低域側信号電極直近直列腕共振子および前記高域側信号電極直近並列腕共振子のうちのいずれか一方または双方に重み付けを施した
    請求項1からのいずれか一項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  7. 前記低域側信号電極直近直列腕共振子および前記高域側信号電極直近並列腕共振子の双方に互いに異なる重み付けを施した
    請求項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  8. 前記低域側信号電極は、送信信号が入力される送信電極であり、
    前記高域側信号電極は、受信信号が出力される受信電極であり、
    前記低域側フィルタは、送信側フィルタであり、
    前記高域側フィルタは、受信側フィルタである
    請求項1から7のいずれか一項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
  9. 前記低域側信号電極は、受信信号が出力される受信電極であり、
    前記高域側信号電極は、送信信号が入力される送信電極であり、
    前記低域側フィルタは、受信側フィルタであり、
    前記高域側フィルタは、送信側フィルタである
    請求項1から7のいずれか一項に記載の弾性表面波デュプレクサ。
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