JP5143123B2 - 糊付け装置 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部分に記載の糊付け装置に関する。

ラベル貼り機、例えばこのようなラベル貼り機のラベル貼りユニットで使用するための糊付け装置は、いろいろな実施形態が知られており、実質的に通常は帯板状の糊塗布兼分配要素と、糊ロールとからなっている。この糊ロールはそのロール軸線回りに回転駆動可能であり、その際糊塗布兼分配要素の糊付与部の傍らを通過する。それによって、糊スクレーパとの協働により、糊ロールに糊が均一に塗布される。この糊はその後、糊を塗布すべきラベルに移される。この移しは直接的に行われるかあるいはラベルマガジンからラベルを取り出すラベルパレットに糊を塗布することによって間接的に行われる。

本発明の課題は、ラベル貼り機および／またはラベル貼りユニットの出力に左右されないきわめて均一な糊付けを保証する糊付け装置を提供することである。

この課題を解決するために、糊付け装置は請求項１に従って形成されている。

本発明の特徴は、糊塗布兼分配要素の糊付与部が糊チャンバであり、この糊チャンバが糊ロールに接触する糊塗布兼分配要素の接触面に形成され、かつこの接触面のところで糊ロールによって閉鎖されていることにある。特に糊チャンバに収容された糊量によって、得ようとする均一な糊付けが保証される。

本発明の他の有利な実施形態の場合、糊塗布兼分配要素は、所定の量の糊を収容する働きをする、糊付与部に接続する糊緩衝チャンバを備えている。この緩衝チャンバによって同様に、特にラベル貼り機またはラベル貼りユニットの出力に左右されない均一な糊付けが保証され、しかも例えばピストンポンプとして形成された糊ポンプを介して糊を脈動供給する場合にも保証される。

本発明の他の有利な実施形態に従って、糊を供給するための接続管と糊付け部との間に、オーバーフロー部が設けられ、それによって例えばこの接続管から供給される糊量を、糊ロールに塗布される実際の糊量よりも多く選定することができる。これによっても、特にラベル貼り機またはラベル貼りユニットの出力に左右されない均一な糊付けが達成可能である。

本発明の他の実施形態は従属請求項の対象である。次に、図に基づいて本発明の実施形態を詳しく説明する。

図において１は、瓶またはそれに類似する容器にラベルを貼るための図示していない機械のラベル貼りユニットの糊付け装置である。

糊付け装置はそれ自体公知のごとく、ほぼ帯板状の糊塗布兼分配要素３と、垂直ロール軸線回りに回転駆動される糊ロール４とからなっている。ラベル糊を背面に有し、ラベル搬送シリンダ５（負圧シリンダ）の外周に保持されたラベル２あるいは糊を塗布すべきラベルパレットが、当業者に知られているように、糊ロールの傍らを通過する。

糊塗布兼分配要素３は帯板状のケーシング３．１を備え、このケーシングの縦方向は糊ロール１の軸線に対して平行である。ケーシング内には特に加熱装置６が設けられている。ケーシングは一方の側面に接触面７を形成している。糊ロール４の円筒形外周面の一部が接触面に対して密着するかほぼ密着する。そのために、接触面７は糊ロール４の円筒形外周面に相応して部分円状に湾曲している。ケーシング３．１は接触面７に、縦方向に延びる凹部を備えている。この凹部はその軸線が同様に糊ロール４のロール軸線に対して平行またはほぼ平行であり、かつ閉じた底９と閉じた外周面１０によって糊チャンバ８を形成している。糊チャンバ８は接触面７のところで糊ロール４によって閉鎖されているかまたは覆われている。

ケーシング３．１の内部にはさらに、糊通路１１が形成されている。この糊通路は帯板状ケーシング３．１の縦軸線の方向に延在し、ケーシング３．１の下側で閉鎖され、そして多数の開口または穴１２を介して糊チャンバ８に接続している。

糊通路１１の上端は糊緩衝チャンバ１３の底のところでこの糊緩衝チャンバに接続している。糊緩衝チャンバはその上側範囲にオーバーフロー部１４を備えている。このオーバーフロー部は同様に、帯板状ケーシング３．１の縦軸線の方向に延在する糊オーバーフロー兼排出通路１５に接続している。

ケーシング３．１の上側にはさらに、接続管１６が設けられている。この接続管は糊を供給する働きをし、糊緩衝チャンバ１３の上側に接続している。特に図３に示すように、糊塗布兼分配要素３またはケーシング３．１は図示していないラベル貼り機または図示していないラベル貼りユニットに設けられたホルダ１７に保持されている。ホルダ１７は、例えば洗浄および保守整備のために糊塗布兼分配要素３を回転して取り外すことができるように形成されている。それによって、回転して取り外した状態で、糊ロール４と糊塗布兼分配要素３に自由にアクセス可能である。ホルダ１７はさらに、糊塗布兼分配要素３の湾曲した接触面７が少なくとも１個の圧縮ばね１８によって押圧されて糊ロール４に正確に密着するように形成されている。

さらに、へら状のストリッパ１９が接触面７の側方においてケーシング３．１に設けられている。このストリッパは例えば運転時に付勢されるばね板によって形成され、糊を新たに塗布する前に、糊ロール上に残っている糊またはラベルを取り除く働きをする。そのために、ストリッパ１９は糊ロール４の回転方向Ａにおいて接触面７と糊チャンバ８の前方に設けられている。

同様にへら状の糊スクレーパ２０がケーシング３．１の接触面７の側方に、しかも糊ロール４の回転方向Ａにおいて糊チャンバの後方に設けられている。この糊スクレーパは糊ロール４上に塗布された糊を分配および掻き取る働きをし、この糊スクレーパによって、糊ロール４の外周面上に塗布された糊の厚さが調節可能である。この調節は、糊塗布兼分配要素３を適切に送ることによって、糊スクレーパ２０と糊ロール４の間に形成された隙間を調節することにより行うことができる。例えば、糊スクレーパ２０は、ばね板によっても形成される。

糊付け装置１の運転中、図示していない糊ポンプによって、糊が糊槽２１から接続管１６に常時供給される。この接続管から糊が糊チャンバ８、開口１２、糊通路１１および糊緩衝チャンバ１３に完全に充填される。糊緩衝チャンバ１３によってもはや収容されない余剰の糊はオーバーフロー部１４を経て糊オーバーフロー通路１５に達し、そしてそこから糊槽２１に戻る。糊チャンバ８と糊緩衝チャンバ１３への糊の、気泡を生じない供給と、オーバーフロー通路１５への余剰糊のオーバーフローとを可能にするために、糊緩衝チャンバ１３の上側にエア抜き部２２が設けられている。図示した実施形態では、このエア抜き部はオーバーフロー部１４のすぐ上に設けられている。

運転中、糊チャンバ８にはその全高にわたって糊が常時充填されている。従って、糊チャンバ８の開放側を通過する糊ロール４は、糊チャンバ８の縦方向寸法に一致するその幅にわたって糊を塗布される。接続管１６に供給される糊の量が例えば、糊ロール４に付与される糊量よりも少しだけ多いので、供給された糊の一部はオーバーフロー部１４とオーバーフロー通路１５を経て糊槽２１に戻され、それによって糊塗布兼分配要素３内には常に十分な量の糊が存在する。

例えばピストンポンプとして形成された糊ポンプを用いて糊を接続管１６に脈動供給するにもかかわらず、特にラベル貼り機の出力および出力変化（単位時間あたりのラベルを貼った容器）に左右されない、糊ロール４上の均一な糊付けが、糊チャンバ８の容積、特に糊緩衝チャンバ１３の緩衝容積によって保証される。

図３〜５は糊塗布兼分配要素３を詳細に示している。これらの図からわかるように、ケーシング３．１は適当な材料、例えば金属からなるブロックによって形成されている。このブロックには機械加工によって、糊チャンバ８を形成する凹部、開口または穴１２、糊通路１１、糊緩衝チャンバ１３、オーバーフロー部１４およびオーバーフロー通路１５が形成される。ブロック２３の上側端面の凹部によって形成された糊緩衝チャンバ１３は、カバー２４によって閉鎖されている。このカバーには特に接続管１６とエア抜き通路２２が設けられている。その際、オーバーフロー部１４は糊緩衝チャンバ１３を形成する凹部の側方拡張部である。この拡張部にはオーバーフロー通路１５が接続している。

本発明を実施形態に基づいて前述した。理解されるように、本発明の根底をなす発明思想を逸脱することなく、多数の変更および変形が可能である。

ラベル貼り機のさらに図示していないラベル貼りユニットのラベル移送シリンダ（負圧シリンダ）と共に、ラベル用糊付け装置の糊付け要素と糊ロールを概略的に示す図である。 糊塗布兼分配要素を概略的に示す図である。 糊塗布兼分配要素の詳細平面図である。 糊塗布兼分配要素の斜視図である。 糊緩衝チャンバを閉鎖するカバーを取外した状態の、糊塗布兼分配要素の上端部の拡大図である。

１ 糊付け装置
２ ラベル
３ 糊塗布兼分配要素
３．１ ケーシング
４ 糊ロール
５ ラベル搬送シリンダ
６ 加熱装置
７ 接触面
８ 糊チャンバ
９ 糊チャンバの底
１０ 糊チャンバの外周面
１１ 糊通路
１２ 穴
１３ 糊緩衝チャンバ
１４ オーバーフロー部
１５ オーバーフロー通路
１６ 接続管
１７ ホルダ
１８ 圧縮ばね
１９ ストリッパ
２０ 糊スクレーパ
２１ 糊槽
２２ エア抜き部
２３ ケーシングブロック
２４ カバー
Ａ 糊ロール４の回転方向

Claims (7)

1. 糊付け装置であって、この糊付け装置が、
   ロール軸線回りに回転駆動可能な少なくとも１個の糊ロール（４）と、
   少なくとも１個の糊塗布兼分配要素（３）とを具備し、この糊塗布兼分配要素が、
   糊を供給するための接続管（１６）に接続された、糊ロール（４）の円筒形外周面に糊を塗布するための糊付与部を備え、この外周面がロール軸線を同心的に取り巻きかつ糊付与部の傍らを通過し、
   更にこの糊付け装置が、
   糊ロール（４）への糊付与部に接続された、緩衝容積の糊を収容するための糊緩衝チャンバ（１３）を具備している、前記糊付け装置において、
   糊を供給するための接続管（１６）と糊付与部（８）との間に、
   糊ロール（４）に塗布されなかった余剰の糊量を、
   オーバーフロー通路（１５）内へと、好ましくは糊付け装置に糊を補給する糊タンク（２１）に通じるオーバーフロー通路（１５）内へと、排出するための、オーバーフロー部（１４）が形成されていること、
   糊付与部が糊チャンバ（８）によって形成され、糊塗布兼分配要素（３）が糊ロール（４）の外周面に接触する接触面（７）の範囲内にこの糊チャンバを有し、糊ロール（４）の方に向いた糊チャンバの側が、糊ロール（４）の外周面によって閉鎖されていること、
   糊塗布兼分配要素（３）が、帯板状のケーシング（３．１）を備え、このケーシングの縦方向が糊ロール（４）の軸線に対して平行であること、
   糊チャンバ（８）が細長いチャンバとして形成され、その長手方向が糊ロール（４）のロール軸線に対して平行またはほぼ平行であること、
   このケーシング（３．１）の内部に、糊チャンバ（８）を糊緩衝チャンバ（１３）に接続する糊通路（１１）が形成されており、この糊通路が、帯板状ケーシング（３．１）の縦軸線の方向に延在し、ケーシング（３．１）の下側で閉鎖され、そして多数の開口または穴（１２）を介して糊チャンバ（８）に接続していること、
   この糊通路（１１）の上端が、糊緩衝チャンバ（１３）の底のところでこの糊緩衝チャンバに接続していること、
   この糊緩衝チャンバが、その上側範囲にオーバーフロー部（１４）を備えており、このオーバーフロー部が、帯板状ケーシング（３．１）の縦軸線の方向に延在する糊オーバーフロー兼排出通路（１５）に接続していること、
   を特徴とする糊付け装置。
2. 糊緩衝チャンバ（１３）および／またはオーバーフロー部（１４）に、エア抜き穴またはエア抜き通路（２２）が設けられていることを特徴とする請求項１に記載の糊付け装置。
3. 糊緩衝チャンバ（１３）が、糊を供給するための接続管（１６）と糊ロール（４）への糊付与部（８）との間の接続部に設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の糊付け装置。
4. オーバーフロー部（１４）が糊緩衝チャンバ（１３）に形成されていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の糊付け装置。
5. 糊緩衝チャンバ（１３）がケーシング（３．１）の凹部またはこのケーシングを形成するブロック（２３）の凹部によって形成されていることと、オーバーフロー部（１４）が糊緩衝チャンバ（１３）を形成する凹部の拡張部によって、この凹部の上側エッジ範囲に形成されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の糊付け装置。
6. 糊を供給するための接続管（１６）が、好ましくは糊緩衝チャンバ（１３）の上側でこの糊緩衝チャンバに接続していることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の糊付け装置。
7. 糊塗布兼分配要素（３）内にヒータ（６）を備えていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の糊付け装置。

Images