JP5143030B2 - 緩み防止ボルト及び緩み防止ナット - Google Patents

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Description

本発明は、緩み防止ボルト及びナット、特に、回転軸に直交する方向の断面形状が、正多角形で、且つ対向する略平行な2辺を有する外縁形状のヘッドを有するボルト又はナットに関する。
高圧送電線の鉄塔などで種々の部材の固定のために用いられているボルト、ナットは、一般的にシングルナットで締め付け固定されている。しかしながら、例えば、アングル鉄塔では、建設後数年経過すると、風による微振動により、取り付けられたボルト、ナットがゆるみ脱落してしまう状況も生じ得る。そのため、定期的、または臨時に、昇塔して点検が行われている。しかし、点検周期の間隙においてボルト、ナットの脱落が生じるおそれも有る。ボルト、ナットのゆるみや脱落は、取り付け対象物の設計強度の不足を生起させることから、ボルト、ナットの締め付け状態の緩み止め対策が必須となっている。
また、従来から、碍子装置などではコッターボルトとナットが使用されている。図8は、架線金具の連結に用いられているコッターボルトとナットの一例が示されている。図示のように、組み合わされた架線金具50、52の貫通孔にコッターボルト54(ヘッド54a、軸部54b)が挿通され、更に、このコッターボルト54にナット56が装着されている。そして、ナット56のズレ落ちを防止するため、ボルト54の軸部54bにはピン穴58が開けられており、このピン穴58に割ピン60が挿通され、その先端60aが軸部54bの両サイドに割られて固着されている。この割ピン60の装着によって、ナット56に緩みが生じたような場合でもこの割ピン60の部分でナット56が制止され、ボルト54からの脱落が防止される。
この様なコッターボルト54に使用する割ピン60は、割り方が少ない場合には、ボルト54の振動などにより徐々に締め状態が緩み、脱落することがある。また、ボルト54のみを装着して、割ピン60の装着を失念してしまう場合もある。割ピン60が装着されない場合は、ナット56は、風などに起因する架線金具50,52の微振動により緩み脱落してしまうことがある。
また、従来のボルト、ナットの緩みの防止策としては、イダリング(登録商標)を使用すること等も行われるが、鉄塔などにおけるボルト締め付け作業において全てのボルトナットにイダリングを取り付けることは、作業の煩雑化と費用の増大を招くものである。
ナットに対する付加部材を用いずに緩み防止を図るための提案としては、特許文献1の技術が存在する。この技術は、上中下の3段のナットを用い、中断の中ナットについて、その上部側と下部側とでねじ穴の偏心の概念を導入している。すなわち、中ナットの肉厚が上下で異なる構成を有し、上・下ナットを締め付けることで互いに中ナットと偏心嵌合して緩みの防止が図られるものである。
なお、特許文献2では、パネルの固定構造において、ボルトやビスを用いて固定する場合の緩み防止技術が開示されており、本文献の請求項4においては、ボルト、ナットの軸部が頭部中心に対して偏している構成の提案がなされている。そして、図8において、円形のヘッドを有するビスが示され、そのプラス溝の位置がヘッドの中心位置から偏心している例が示されている。
特開2002−89533号 特開2004−324734号
上記特許文献1の技術は、基本的にナットやボルトの回転軸方向と直交する方向の断面形状において、その外縁形状である正多角形(本例では正六角形)の中心位置からの偏心ではない。同文献の図1や図2から理解されるように、ボルトの回転中心は、ボルトヘッド及びナットの外縁形状に対しては偏位していない。また、緩み防止機能を発揮させるために、ナットを3種類順番に取り付け設置する必要があり、煩雑さ締め付け作業の長時間化が不可避である。したがって、迅速性と簡易性の求められる鉄塔等におけるボルト締め付け作業には、不向きである。
次に、特許文献2の技術では、具体的な開示としては、プラス溝の円形ヘッドを有するビスにおける偏心が示されているが、正多角形のヘッドを有するボルトやナットについての軸部及びねじ穴についての偏心については開示されていない。円形のヘッドを有するビスに関しては、プラスやマイナスの溝の位置を簡単に偏心させることができるが、多角形の断面形状を有するボルトへの適用は困難である。正多角形のヘッドを有するボルトや正多角形の外形を有するナットにおいて、単に、任意に軸部やねじ穴を偏心させた場合、通常の工具による回転作業は困難である。
なお、偏心ボルトという名称で表示されているものがインターネット上等で存在するが、それらの構成は、上述した例と同じく、正多角形のヘッドの中心に対して、ヘッド自体の回転軸が偏心するように軸部を形成しているものではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構造で装着対象物の振動による緩みを的確に防止することのできる緩み防止ボルト及び緩み防止ナットを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項に係る緩み防止ボルトは、
回転軸に直交する方向のヘッド断面形状が、略平行に対向する少なくとも1対の辺を有する正多角形の基礎形状から、何れか1対の前記対向する2辺の長さのみを他の辺よりも長く形成した長多角形とされ、軸部の中心位置が、前記2つの長辺から等距離で、且つ前記2つの長辺の伸長方向の中央位置より何れかの端部側へ偏位されて設定され、前記ヘッド断面形状は、正六角形を前記基礎形状として一対の対向する2辺のみを長くした長六角形であり、前記軸部の中心位置は、前記基礎形状としての正六角形の中心位置とされたことを特徴とする。
この構成は、ヘッド自体の断面形状を従来の正多角形ものから変形したものである。この構成では、ボルトの軸部は、長多角形の2つの長辺の一方寄りに偏位しているが、軸部の中心は2つの長辺から等距離の位置に設定されているので、請求項1のボルトと同様にスパナやレンチなどの通常の工具で締め付けを行う際に支障もない。そして、2つの長辺が設置されていることから、単に正多角形の断面形状において軸部中心を偏心させるよりも大きな偏位量を確保することが可能となる。
したがって、一方向のみの回転モーメントを大きくすることができ、均一の回転モーメントや正多角形内での偏心によって得られる回転モーメントの差よりも更に大きな差を確保することができ、微振動などに対する緩み防止機能を大きく向上させることができる。すなわち、通常の正多角形の形状の範囲内での偏心量は限られているが、この様に長多角形のヘッド形状とすることにより、振動による緩みを防止するという機能を更に向上させている。
そして、通常の正六角形のヘッドを有するボルトの隣り合う4辺からの距離が共通する位置に軸部が存在することとなる。したがって、レンチやスパナによるボルトの回転作業は、その4辺の外方の中央方向から装着して行うことになるが、ボルトの回転動作自体は、通常の正六角形のヘッドのボルトとほぼ同様の感覚で行うことができる。
請求項2に係る緩み防止ナットは、
回転軸に直交する方向の断面形状が、略平行に対向する2辺を有する正多角形を基礎形状にして、何れかの1対の前記対向する2辺の長さのみを他の辺よりも長く形成した長多角形とされ、ねじ穴の中心位置が、前記2つの長辺から等距離で、且つ前記2つの長辺の伸長方向の中央位置より何れかの端部側へ偏位されて設定され、前記断面形状が、正六角形を前記基礎形状として何れかの一対の対向する2辺のみを長くした長六角形であり、前記ねじ穴の中心位置は、前記基礎形状としての正六角形の中心位置とされたことを特徴とする。
この構成は、ナット自体の断面形状を従来の正多角形ものから変形したものである。この構成では、ナットのねじ穴は、長多角形の2つの長辺の端部寄りに偏位しているが、ねじ穴の中心は2つの長辺から等距離の位置に設定されているので、スパナやレンチなどの通常の工具で締め付けを行う際に支障はない。そして、2つの長辺が設定されていることから、単に正多角形の断面形状において軸部の回転中心を偏心させるよりも大きな偏位量を確保することが可能となる。
したがって、一方向のみの回転モーメントを大きくすることができ、均一の回転モーメントや正多角形内での偏心によって得られる回転モーメントの差よりも更に大きな差を確保することができ、微振動などに対する緩み防止機能を大きく向上させることができる。すなわち、通常の正多角形の形状の範囲内での偏心量は限られているが、この様に長多角形のナット断面形状とすることにより、振動による緩みを防止するという機能を更に向上させている。
そして、通常の正六角形の断面形状の隣り合う4辺からの距離が共通する位置にねじ穴が存在することとなる。したがって、レンチやスパナ等の締結用具によるナットの回転作業は、その上記4辺の外方の中央方向から用具を装着して行うことになるが、ナットの回転動作自体は、通常の正六角形のナットとほぼ同様の感覚で行うことができる。
本発明に係る緩み防止ボルト及び緩み防止ナットによれば、スパナやレンチなどの締め付け工具で締め付け作業を行うにも支障がなく、且つ一方向のみの回転モーメントを大きくすることで、微振動などによって徐々にボルトやナットが緩んで行くことを防止機能を大きく向上させることができる。
(A)及び(B)は、参考例に係る緩み防止ボルトの形状を示す側面図及び正面図である。 (A)及び(B)は、参考例に係る緩み防止ナットの形状を示す側面図及び正面図である。 参考例に係る緩み防止ボルト及びナットの使用状態の説明図である。 (A)及び(B)は、長多角形のヘッドを用いた実施の形態に係る緩み防止ボルトの構成を示す側面図及び正面図である。 (A)及び(B)は、長多角形の外縁形状を用いた実施の形態に係る緩み防止ナットの構成を示す側面図及び正面図である。 (A)、(B)及び(C)は、長多角形の外縁形状を用いた実施の形態に係る緩み防止ナットをコッターボルトに装着して使用した例を示す説明図である。 (A)、(B)及び(C)は、長多角形のヘッドを用いた緩み防止コッターボルト及び長多角形の外縁形状を用いた緩み防止ナットの双方を使用した状態の説明図である。 (A)、(B)及び(C)は、従来のコッターボルトの構成説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1及び2は、参考例に係る緩み防止ボルト及び緩み防止ナットの例が示されている。図1(A)は、正六角形の断面形状(回転軸に直行する方向の断面形状)のヘッドを有する緩み防止ボルト10の側面図、同図(B)はヘッド側からの正面図である。図示のように、参考例に係る緩み防止ボルト10は、軸部10aが正六角形のヘッド10bの中心位置から六角形の1つの頂点10p側に近づくように偏位している。すなわち、軸部10aの回転中心は正六角形の中心位置ではなく図上やや上方にずれている。
但し、軸部10aの回転中心は、ヘッド10bにおける略平行な2つの対向辺10c、10dのそれぞれの辺から等距離の位置に設定されている。したがって、通常の工具によって回転作業を行うことが可能である。更に、その回転中心は、上述のようにその1対の対向辺10c、10dの伸長方向の中心より何れかの端部側、本参考例では頂点10p側へ偏位されている。したがって、ヘッド10bにおける一方向のみの回転モーメントが大きく設定されている。すなわち、ヘッド10bの回転中心から頂点mまでの長さが他のヘッドの頂点や辺までの長さより長くなっている。これにより、均等な回転モーメントの従来のヘッドよりも微振動などに対する緩み防止機能を向上させることができる。
図2(A)は、正六角形の断面形状(回転軸に直行する方向の断面形状)を有する緩み防止ナット20の側面図、同図(B)は回転軸方向からの正面図である。図示のように、本参考例に係る緩み防止ナット20は、ねじ穴20aが正六角形断面の中心位置から六角形の1つの頂点20p側に近づくように偏位している。すなわち、緩み防止ナット20の回転中心は正六角形の中心位置ではなく図上やや上方にずれている。
但し、緩み防止ナット20の回転中心は、緩み防止ナット20の外縁形状における略平行な2つの対向辺20c、20dのそれぞれの辺から等距離の位置に設定されている。したがって、通常の工具によって回転作業を行うことが可能である。更に、上述のようにその1対の対向辺20c、20dの伸長方向の中心より何れかの端部側、本参考例では頂点20p側へ偏位されている。したがって、ナット20の一方向のみの回転モーメントを大きくすることができる。すなわち、ナット20の回転中心からナット20の1つの頂点mまでの長さが他のヘッドの頂点や辺までの長さより長くなっている。これにより、均一の回転モーメントの従来のナット形状よりも微振動などに対する緩み防止機能を向上させることができる。
図3は、これらの緩み防止ボルト10と緩み防止ナット20とを共に用いて部材100及び200を締結している例が示されている。図示のように、緩み防止ボルト10は回転モーメントの長い側である頂点mを下方に位置させて設置され、緩み防止ナット20も回転モーメントの長い側である頂点mが下方に位置する所まで回転させている。これにより、緩み防止ボルト10及び緩み防止ナット20の重い部分であり、回転モーメントの長い端部が下方に位置していることから、微振動などによる緩みを有効に防止することができる。例えば、部材100,200が高圧送電線の鉄塔などへの種々の部材の取り付けなどの取り付け部材である場合、風などにより鉄塔に生じる微振動による締結部材としてのボルトとナットの緩み防止を的確に行うことができる。
図4は、他の緩み防止ナットの他の実施の形態を示している。図示のように、緩み防止ボルト30は、そのヘッド30aの軸方向に直交する方向の断面形状が正六角形ではなく、長六角形として形成されている。すなわち、正六角形を基礎形状(x)として、略平行に対向する一対の対向辺30d、30eのみを他の辺よりも長く形成している。
そして、本実施の形態では、軸部30bの回転軸の中心は、波線で示した正六角形Xの中心位置に設定されている。したがって、長六角形の長い2辺30d,30eの伸長方向における中央位置からは遍位した位置に設定されていることとなる。この様に、正六角形の1つの対向する2辺のみを他の辺よりも長くすることで、軸部30bの中心からヘッド30aの外縁部までの長さが均等ではなく、回転モーメントの長い側と短い側が生じている。
この構成により、図1〜3に示した実施の形態による作用と同様に、ボルト締結部分における微振動の発生などによる緩みを的確に防止できる。そして更に、軸部30bの位置が本来の正六角形Xの中心位置に設定されていることから、ヘッド30aの2つの長辺30d、30eとそれらに挟まれた図上上側の辺30f、30gとの各辺から軸部30bの回転中心までの長さは同じ長さとなっている。したがって、この緩み防止ボルト30の図上上部は、本来の正六角形のヘッドを有するボルトと同様の構成を有しており、この図上上部側からスパナやレンチなどのボルト回転用工具を用いて行うボルト回転動作は、正六角形のヘッドを有するボルトと同様の動作感覚で行うことができる。
また、この様にヘッド形状を正多角形ではなく、長多角形とすることで、正多角形のヘッド形状の範囲内で軸部30bの位置を遍心させる場合よりも大きな偏位長さを確保することができ、回転モーメントの差をより大きく確保することできる。また、その結果、ヘッド30aの締結対象物への接触面積も頂点m側のみが増加することとなり、微震動などによる緩み防止効果はより向上する。
図5は他の緩み防止ナットの他の実施の形態を示している。図示のように、緩み防止ナット40は、その回転軸方向に直交する方向の断面形状が正六角形ではなく、長六角形として形成されている。すなわち、正六角形を基礎形状(y)として、一対の対向辺40d、40eのみを他の辺よりも長く形成している。
そして、本実施の形態では、ねじ穴40aの回転軸の中心は、波線で示した正六角形Yの中心位置に設定されている。したがって、長六角形の長い2辺40d,40eの中央位置からは偏位した位置に設定されていることとなる。この様に、正六角形の1つの対向する2辺のみを他の辺よりも長くすることで、ねじ穴40aの中心からこの緩み防止ナット40の外縁部までの長さが均等ではなく、回転モーメントの長い側と短い側が生じている。
したがって、上記図4で説明した緩み防止ボルト30の場合と同様に、ねじ穴40aの中心位置(ナットの回転中心)がナット40の2つの長辺40d、40eとそれらに挟まれた図上上側の辺40f、40gとの各辺からナット40の回転中心までの長さは同じ長さとなっている。これにより、図4に示したボルトの場合と同じく、図上上部側からナット回転用具を用いて行うナット回転動作は、正六角形の外縁形状を有するナットと同様の動作感覚で行うことができる。
また、正多角形のナット形状の範囲内でねじ穴40aの位置を偏位させる場合よりも大きな偏位長さを確保して回転モーメントの差をより大きく確保することできこと、及びナット40の締結対象物への接触面積の頂点m側のみが増加などの作用効果も上記ボルト同様に奏することができる。
図6(A)、(B)及び(C)は、図8に示した従来のコッターボルトに装着するナットに図5に示した本件発明構成を適用した実施の形態が示されている。なお、図8と同様の要素には同一の符号を示している。図示のように、本実施の形態では、組み合わされた架線金具50、52の貫通孔には、コッターボルト54が挿通され、更に、このコッターボルト54に緩み防止ナット70が装着されている。そして、ナット70の脱落を防止するため、ボルト54の軸部54aにはピン穴58が開けられており、このピン穴58に割ピン60が挿通され、その先端60aが軸部54aの両サイドに割られて固着されている(同図(C))。
本実施の形態では、緩み防止ナット70の側面視図である同図(C)で明確に理解されるように、緩み防止ナット70(の回転中心)は、ナット70aの中心位置から遍位している。すなわち、上述のようにナット70の外縁部の一対の平行な対向辺70dと70eは他の辺の長さよりも長く形成されており、且つ軸部70は、ヘッド70の辺70d,70e,70f,70gの各辺から等しい距離に設定されている。すなわち、それら4辺を含む仮想正六角形の回転中心位置に設定されており、長辺である辺70d,70eの長さ方向の中央位置から図上やや上方に遍心している。したがって、ナット70の回転中心から頂点mまでの長さが、他の頂点までの長さよりも長くなっている。これにより、ナット70の回転モーメントに差が生じており、この頂点mが下方位置に来るように締結作業を終えることで微振動等に対する緩み回転の防止が図られる。
図7(A)、(B)及び(C)は、同じく図8に示した従来のコッターボルト及びナットの双方に本件発明構成を適用した実施の形態が示されている。なお、図8と同様の要素には同一の符号を示している。図示のように、緩み防止ナット70だけでなく、コッターボルトも緩み防止コッターボルト80として構成されている。
図示のように、ヘッド80aの側面視図である同図(B)で明確に理解されるように、緩み防止コッターボルト80の軸部80b(の回転中心)は、ヘッド80bの中心位置から遍位している。すなわち、上述のようにボルト80の外縁部の一対の平行な対向辺80dと80eは他の辺の長さよりも長く形成されており、且つ軸部80bは、ヘッド80aの辺80d,80e,80f,80gの各辺から等しい距離に設定されている。すなわち、それら4辺を含む仮想正六角形の回転中心位置に設定されており、長辺である辺80d,80eの長さ方向の中央位置から図上やや上方に遍心している。
したがって、ボルト80の軸部80bの回転中心から頂点mまでの長さが、他の頂点までの長さよりも長くなっている。これにより、ナット70の回転モーメントに差が生じており、この頂点mが下方位置に来るように締結作業を終えることで微振動等に対する緩み回転の防止が図られる。このように、ボルト及びナットの双方に長六角形の形態を適用し、これにより回転中心をその外縁形状の中心位置から偏位させることで、より確実に締結部分の緩み防止を達成することができる。
10 緩み防止ボルト
10a 軸部
10b ヘッド
20 緩み防止ナット
20a ねじ穴
30 長六角形ヘッドの緩み防止ボルト
30d、30e 長辺
40 長六角形形状の緩み防止ナット
40d、40e 長辺
70 コッターボルトに装着した長六角形のナット
80 長六角形ヘッドを有する緩み防止コッターボルト

Claims (2)

  1. 回転軸に直交する方向のヘッド断面形状が、略平行に対向する少なくとも1対の辺を有する正多角形の基礎形状から、何れか1対の前記対向する2辺の長さのみを他の辺よりも長く形成した長多角形とされ、
    軸部の中心位置が、前記2つの長辺から等距離で、且つ前記2つの長辺の伸長方向の中央位置より何れかの端部側へ偏位されて設定され、
    前記ヘッド断面形状は、正六角形を前記基礎形状として一対の対向する2辺のみを長くした長六角形であり、
    前記軸部の中心位置は、前記基礎形状としての正六角形の中心位置とされたことを特徴とする緩み防止ボルト。
  2. 回転軸に直交する方向の断面形状が、略平行に対向する2辺を有する正多角形を基礎形状にして、何れかの1対の前記対向する2辺の長さのみを他の辺よりも長く形成した長多角形とされ、
    ねじ穴の中心位置が、前記2つの長辺から等距離で、且つ前記2つの長辺の伸長方向の中心位置より何れかの端部側へ偏位されて設定され
    前記断面形状が、正六角形を前記基礎形状として何れかの一対の対向する2辺のみを長くした長六角形であり、前記ねじ穴の中心位置は、前記基礎形状としての正六角形の中心位置とされたことを特徴とする緩み防止ナット。
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