JP5139774B2 - 吸収性物品の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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本発明は、縦方向の少なくとも一部の区間が伸縮性を有し、前記少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、第1のシートと重ね合わされて接合された第2のシートとを備え、着用者の股部に装着されて***物を吸収する吸収性物品の製造装置及び製造方法に関する。
2つのシートの一方に弛みを生じさせた状態で、2つのシートを重ね合わせて接合する技術に関する従来技術としては、特許文献1に開示されたものがある。しかし、本発明のように、一方のシートの少なくとも一部を縦方向に引き延ばした状態で、他方のシートと重ね合わせて接合するような従来技術は未だ知られていないと思われる。
特許第3756492号公報
軟便等の流動性の高い***物を的確に補足するためには、吸収性物品の肌面側表面の構成を工夫する必要がある。例えば、吸収性物品の肌面側表面に露出するシートの少なくとも一部を引き延ばした状態で吸収性物品の他のシートと接合することにより、肌面側表面に露出するシートの引き延ばされた部分に、***物を補足するための特有の構成を付与できる場合がある(詳しくは、発明を実施するための最良の形態を参照)。
そこで、本発明の解決すべき第1の課題は、少なくとも一部が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを備えた吸収性物品を良好に製造できる吸収性物品の製造装置及び製造方法を提供することである。
また、本発明の解決すべき第2の課題は、軟便等の***物が着用者の肌面と吸収性物品との間で拡散するのを抑制するとともに、***物を確実に捕捉することができる吸収性物品を良好に製造できる吸収性物品の製造装置及び製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、縦方向の少なくとも一部の区間が伸縮性を有し、前記少なくとも一部の区間が前記縦方向に引き延ばされた第1のシートと、前記第1のシートと重ね合わされて接合された第2のシートとを備え、着用者の股部に装着されて***物を吸収する吸収性物品の製造装置であって、前記第1のシートが前記縦方向に連続的に連なってなる第1の連続体を所定の合流部に送り込む第1の搬送機構と、前記第2のシートが連続的に連なってなる第2の連続体を前記合流部に通過させる第2の搬送機構と、前記合流部にて、前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断、得られた前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間を前記縦方向に引き延ばし、前記第1のシートを前記第2の連続体に付与する合流形成機構と、を備え、前記合流形成機構は、所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備え、前記第1のパットと前記第2のパットとの間の間隔が前記周回軌道上の位置に応じて周期的に変化される複数のパットセットと、前記各パットセットの前記第1のパット又は前記第2のパットに設けられ、前記第1の連続体を切断する第1の切断要素と、前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断する第2の切断要素と、を備え、前記各パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道上における第1の位置にて、前記第1の連続体における前記第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、前記周回軌道上における前記第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、前記第1のシートごとに切断されている前記第1の連続体を開放して前記第2の連続体に付与し、前記パットセットの前記第1のパットと前記第2のパットとの間の前記間隔は、前記パットセットが前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が大きくなっており、前記第2の切断要素は、前記パットセットが前記周回軌道上における前記第1の位置から前記第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、前記パットセットに設けられた前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を切断する
また、請求項の発明では、請求項の発明に係る吸収性物品の製造装置において、前記パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道としての円軌道に沿って駆動され、前記吸収性物品の製造装置は、前記円軌道の中心から外れた位置に設定された回転軸を中心として回転駆動される回転体と、前記回転体と前記各パットセットの前記第1のパットとをリンク接続する複数の第1のリンク機構と、前記回転体と前記各パットセットの前記第2のパットとをリンク接続する複数の第2のリンク機構とを備える。
また、請求項の発明では、請求項の発明に係る吸収性物品の製造装置において、前記第1のリンク機構は、前記回転体と前記パットセットの前記第1のパットとをリンク接続する第1及び第2のリンクと、前記第1及び第2のリンクのいずれか一方に設けられた第1の接触子と、略周方向に連なって形成され、前記第1の接触子が摺接される第1のカム面とを有し、前記回転体及び前記第1のパットに対する前記第1及び第2のリンクの姿勢を、前記円軌道上における前記第1のパットの位置に応じて変化させる第1のカム機構とを備え、前記第2のリンク機構は、前記回転体と前記パットセットの前記第2のパットとをリンク接続する第3及び第4のリンクと、前記第3及び第4のリンクのいずれか一方に設けられた第2の接触子と、略周方向に連なって形成され、前記第2の接触子が摺接される第2のカム面とを有し、前記回転体及び前記第2のパットに対する前記第3及び第4のリンクの姿勢を、前記円軌道上における前記第2のパットの位置に応じて変化させる第2のカム機構とを備える。
また、請求項の発明では、請求項1ないし請求項のいずれかの発明に係る吸収性物品の製造装置において、前記合流形成機構の前記第1の連続体の搬送方向上流側に配置され、前記第1の搬送機構によって搬送される前記第1の連続体における前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間に対応する部分に、3次元展開可能な複数の切り込み部を形成するカッター部をさらに備え、前記第1のシートは、前記合流形成機構にて、前記複数の切り込み部が形成された部分が前記縦方向に引き延ばされて開かれることによって、複数の開口部及び3次元的な凹凸構造を形成された状態で、前記第2の連続体に付与される。
また、請求項の発明では、請求項の発明に係る吸収性物品の製造装置において、前記カッター部により前記第1の連続体に形成される前記複数の切り込み部は、前記複数の切り込み列セットにより構成され、前記各切り込み列セットは、前記縦方向に直交する横方向に沿って前記第1の連続体に設けられ、対をなす第1及び第2の切り込み列を備え、前記第1の切り込み列は、前記横方向に対して間隔をあけて設けられ、頂点部分が前記縦方向に向けられた略山形の形状を有する複数の第1の単位切り込み部を備え、前記第2の切り込み列は、前記横方向に沿って間隔をあけて設けられ、頂点部分が前記縦方向に向けられた略山形の形状を有する複数の第2の単位切り込み部を備え、前記各切り込み列セットの前記第1の切り込み列の前記第1の単位切り込み部と、前記第2の切り込み列の前記第2の単位切り込み部とは、前記頂点部分が互いに前記縦方向の反対方向を向けられ、かつ、対をなす相手側の切り込み列の隣接する2つの単位切り込み部と前記横方向に対して部分的に重複するように配置され、前記合流形成機構によって、前記第1のシートが前記縦方向に引き延ばされて前記第1及び第2の切り込み列の前記第1及び第2の単位切り込み部が開かれ、その各切り込み部の山形の形状の頂点部分の内側部分が上下に立ち上がることによって、前記複数の開口部及び前記3次元的な凹凸構造が形成される。
また、請求項の発明では、請求項又は請求項の発明に係る吸収性物品の製造装置において、前記第1のシートは、少なくとも一部の領域が前記吸収性物品の肌面側に露出された状態で配置される。
また、請求項の発明では、縦方向の少なくとも一部の区間が伸縮性を有し、前記少なくとも一部の区間が前記縦方向に引き延ばされた第1のシートと、前記第1のシートと重ね合わされて接合された第2のシートとを備え、着用者の股部に装着されて***物を吸収する吸収性物品の製造方法であって、前記第1のシートが前記縦方向に連続的に連なってなる第1の連続体を所定の合流部に導入する工程と、前記第2のシートが連続的に連なってなる第2の連続体を前記合流部に導入する工程と、前記合流部にて、合流形成機構により、前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断、得られた前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間を前記縦方向に引き延ばし、前記第1のシートを前記第2の連続体に付与す工程と、を備え、前記合流形成機構は、所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備え、前記第1のパットと前記第2のパットとの間の間隔が前記周回軌道上の位置に応じて周期的に変化される複数のパットセットと、前記各パットセットの前記第1のパット又は前記第2のパットに設けられ、前記第1の連続体を切断する第1の切断要素と、前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断する第2の切断要素と、を備え、前記各パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道上における第1の位置にて、前記第1の連続体における前記第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、前記周回軌道上における前記第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、前記第1のシートごとに切断されている前記第1の連続体を開放して前記第2の連続体に付与し、前記パットセットの前記第1のパットと前記第2のパットとの間の前記間隔は、前記パットセットが前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が大きくなっており、前記第2の切断要素は、前記パットセットが前記周回軌道上における前記第1の位置から前記第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、前記パットセットに設けられた前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を切断する
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを備えた吸収性物品を良好に製造できる。
また、所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備えた複数のパットセットが備えられ、そのパットセットの周回軌道上の位置に応じて第1のパットと第2のパットとの間の間隔が周期的に変化される。その各パットセットの第1及び第2のパットが、周回軌道上における第1の位置にて、第1の連続体における第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、周回軌道上における第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、第1のシートごとに切断されている第1の連続体を開放して第2の連続体に付与する。また、第2の切断要素が、パットセットが周回軌道上における第1の位置から第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、パットセットに設けられた第1の切断要素と協働して第1の連続体を切断する。このような構成において、パットセットの第1のパットと第2のパットとの間の間隔が、パットセットが第1の連続体を受け取る第1の位置にあるときよりも、切断後の第1のシートを第2の連続体に付与する第2の位置にあるときの方が大きくなっている。このため、第1のシートがパットセットによって搬送される過程で、第1のシートの少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされる。そして、第1のシートが引き延ばされた状態で第2の連続体に付与される。
これによって、簡単な装置構成により、少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを備えた吸収性物品を良好に製造できる。
請求項に記載の発明によれば、パットセットの第1及び第2のパットが回転される円軌道の中心から外れた位置に設定された回転軸を中心として回転駆動される回転体が設けられる。そして、各パットセットの第1及び第2のパットが、第1及び第2のリンク機構によりその回転体とそれぞれリンク接続されている。このため、簡単な構成により、各パットセットの第1のパットと第2のパットとの間の間隔を、円軌道上の位置に応じて周期
的に変化させることができる。
請求項に記載の発明によれば、第1及び第2のカム機構による第1ないし第4のリンクに対する姿勢制御機能を利用することにより、円軌道上における各パットセットの第1及び第2のパット間の間隔、及び第1及び第2のパットの移動速度の変化の自由度を拡大することができる。これによって、第1のシートに対する引き延ばし割合、及び、第1のシートを第2の連続体に付与するときの第1のシート間の間隔等に対する設定の自由度が拡大する。例えば、第1のシートに対する引き延ばしの割合、及び、第1のシートを第2の連続体に付与するときの第1のシート間の間隔等をさらに大きくできる。
請求項に記載の発明によれば、第1の連続体によって形成された第1のシートを吸収性物品の肌面側に露出させた状態で配置することにより、その第1のシートの縦方向に引き延ばされて区間に形成された3次元的な凹凸構造によって、軟便等の***物が着用者の肌面と吸収性物品との間で拡散するのを効果的に抑制できる。また、吸収性物品の肌面側の表面に沿って移動する***物を3次元的な凹凸構造によって堰き止めることにより、***物を表面シートに設けた複数の開口部に素早く導入して確実に捕捉できる。それ故、本発明に係る製造装置によれば、軟便等の***物が着用者の肌面と吸収性物品との間で拡散するのを抑制するとともに、***物を確実に捕捉することができる吸収性物品を良好に製造できる。
請求項に記載の発明によれば、第1の連続体により形成される第1のシートの複数の切り込み列セットが形成された区間において、その区間が縦方向に引き延ばされた際に、各切り込み列セットにおける切り込み部の頂点部分の内側部分が縦方向を向くようにして立ち上がる。それ故、その上下に立ち上がった第1のシートの部分によって、軟便に含まれる流動性の高い液体成分の縦方向(前後方向)への流れを効果的に阻止できる。
請求項に記載の発明によれば、第1のシートは、複数の切り込み部が形成された区間が縦方向に引き延ばされ、その複数の切り込み部が3次元展開された状態で、かつ、少なくともその一部の領域が吸収性物品の肌面側に露出された状態で配置される。このため、本発明に係る製造装置によれば、軟便等の***物が着用者の肌面と吸収性物品との間で拡散するのを抑制するとともに、***物を確実に捕捉することができる吸収性物品を良好に製造できる。
請求項に記載の発明によれば、少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを備えた吸収性物品を良好に製造できる。
また、所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備えた複数のパットセットが備えられ、そのパットセットの周回軌道上の位置に応じて第1のパットと第2のパットとの間の間隔が周期的に変化される。その各パットセットの第1及び第2のパットが、周回軌道上における第1の位置にて、第1の連続体における第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、周回軌道上における第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、第1のシートごとに切断されている第1の連続体を開放して第2の連続体に付与する。また、第2の切断要素が、パットセットが周回軌道上における第1の位置から第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、パットセットに設けられた第1の切断要素と協働して第1の連続体を切断する。このような構成において、パットセットの第1のパットと第2のパットとの間の間隔が、パットセットが第1の連続体を受け取る第1の位置にあるときよりも、切断後の第1のシートを第2の連続体に付与する第2の位置にあるときの方が大きくなっている。このため、第1のシートがパットセットによって搬送される過程で、第1のシートの少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされる。そして、第1のシートが引き延ばされた状態で第2の連続体に付与される。
これによって、簡単な装置構成により、少なくとも一部の区間が縦方向に引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを備えた吸収性物品を良好に製造できる。
[吸収性物品の構成に関する説明]
まず、本発明の一実施形態に係る吸収性物品の製造装置によって製造される吸収性物品の構成について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る吸収性物品の製造装置の一適用例である吸収性物品の平面図であり、図2は図1のA1−A1線に沿った断面図であり、図3は図1の吸収性物品に備えられる表面シートが接合されたトップシートの図であり、図4は図2の一部を拡大して示す図であり、図5は図3のA2−A2線に沿った断面図である。なお、以下では、着用者の股部を覆うように吸収性物品1が装着されたときに、着用者の股部の前後方向に対応する吸収性物品1の方向(図1の縦方向)を「前後方向Y」(縦方向)といい、着用者によって左右方向に対応する吸収性物品1の方向(図1の横方向)を「左右方向X」(横方向)という。また、着用者の股部の前方側(腹側)に対応する吸収性物品1の側を「前方側」といい、着用者の股部の後方側(後側)に対応する吸収性物品1の側を「後方側」という。図1においては、図中の上側が吸収性物品1の前方側となる。
図1及び図2に示す吸収性物品1は、使い捨ておむつとして用いられるものであり、トップシート16に接合される表面シート11に、複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成されている。この開口部12及び凹凸構造13の構成については後に詳述する。
吸収性物品1は、大略的に、前後方向(縦方向)Yに延びた吸収体14を、トップシート16とバックシート15とで挟んだ構造を有している。但し、トップシート16の肌面側には、表面シート11が接合される。これにより、肌面側から表面シート11、トップシート16、吸収体14、バックシート15の順で、これらは積層して配置される(図2参照)。このような積層構造により、***物の液体成分は、表面シート11を透過又はその開口部12を通過し、さらにトップシート16を透過して吸収体14に吸収され、かつ、バックシート15によって外部への染み出しが防止される。なお、このような構成において、表面シート11、トップシート16及び後述するサイドシート17を内装材といい、バックシート15を外装材ということができる。
トップシート16は、吸収性物品1の肌面側における左右方向Xの中央部に、前後方向Yに沿って配置される。トップシート16は、例えば透液性の不織布を用いて形成される。その不織布材料としては、親水性繊維(セルロース、レーヨン、コットン等)を用いて形成されたポイントボンド不織布、エアースルー不織布、又はスパンレース不織布等が用いられる。あるいは、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン(商標)等)の表面を界面活性剤により処理して透水性とした不織布材料などを用いてもよい。表面シート11の構成については後述する。
吸収体14としては、例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維集合層に粒状の高分子吸収体を混合してなる吸収コアを、ティッシュペーパー等の紙シートあるいは透液性不織布シート等の被覆シートで包み、所定の形状(長方形、砂時計型、ひょうたん型等)に成形したものが挙げられる。
バックシート15は、吸収体14で吸収された尿等が外側にしみ出すのを防ぐため、撥水性のシート材料又は液不透過性のシート材料を用いて形成される。例えば、通常使い捨ておむつに使用される撥水性不織布材料(スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、SMS不織布等)、あるいはプラスチックフィルム(通気性のものでも、非通気性のものでもよいが、より快適な態様としては通気性プラスチックフィルムが望ましい)、あるいはそれらを貼り合わせたものが用いられる。本実施形態では、バックシート15は、通気性プラスチックフィルムと、その通気性プラスチックフィルムの外面側に貼り合わされた不織布(例えば撥水性不織布)によって構成されている。
また、吸収性物品1の肌面側における左右方向Xの両側には、前後方向Yに沿ってトップシート16に重ねて左右のサイドシート17が設けられている。このサイドシート17の中央側の端部には糸ゴム18が配されており、この糸ゴム18の収縮によってサイドシート17の一部が肌面側に向かって立ち上がり、サイド立体ギャザーとして機能する。このサイド立体ギャザーにより***物の横漏れが防止される。サイドシート17の素材としては、撥水性の不織布、又は撥水性の不織布と不透液性のプラスチックフィルムとを貼り合わせたものなどが挙げられる。
次に、表面シート11の構成について説明する。表面シート11は、図3ないし図5に示すように、前後方向Yに長い長方形の外形形状を有するシート状の部材であり、3次元展開可能な複数の切り込み列セット21が設けられている。各切り込み列セット21は、対を成す第1及び第2の切り込み列22,23をそれぞれ有している。また、切り込み列セット21は、表面シート11における切り込み形成区間24内に形成されている。
本実施形態では、表面シート11の前後方向Yの長さはトップシート16の前後方向Yの長さよりも短く設定されいる。そして、トップシート16の肌面側表面における着用者の臀部にあてがわれる領域(後寄りの領域)に切り込み形成区間24が位置するように、表面シート11がトップシート16の肌面側表面に重ね合わされて接合さる。これによって、表面シート11の複数の開口部12及び凹凸構造13が着用者の腹部に接触し、着用者が違和感を感じるのが防止される。
なお、この点に関する変形例として、表面シート11の前後方向Yの長さをトップシート16の前後方向Yの長さと等しく設定してもよい。また、他の変形例として、表面シート11の前後方向Yの全区間に切り込み列セット21を形成してもよい。
表面シート11の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされた場合には、各切り込み列セット21の第1及び第2の切り込み列21,22が前後方向Yに開かれることにより、複数の開口部12及び凹凸構造13が形成される。なお、本発明に係る複数の切り込み部は、複数の第1及び第2の切り込み列21,22によって構成されている。
図6は表面シートの引き延ばされる前の状態を示す図であり、図7は図6の一部を拡大して示す図である。まず、この図6及び図7に基づいて第1及び第2の切り込み列21,22が展開される前の構成について説明する。
各切り込み列セット21の第1及び第2の切り込み列22,23は、図6及び図7に示すように、前後方向Yに対して対向するように設けられている。このため、切り込み形成区間24では、第1の切り込み列22と第2の切り込み列23とが前後方向Yに対して交互に配置されている。第1及び第2の切り込み列22,23には、左右方向Xに沿って間隔をあけて設けられ、略山形の形状を有する複数の第1及び第2の単位切り込み部26,27が設けられている。
図6及び図7に示す例では、単位切り込み部26,27は頂点部分26a,27aが円弧状の丸みを有する略U字形の形状を有しているが、単位切り込み部26,27の具体的な形状については種々の形状が採用できる。この点については、図9(a)及び図9(b)に基づいて後述する。
各切り込み列セット21において、第1の単位切り込み部26と第2の単位切り込み部27とが、それらの頂点部分26a,27aが前後方向Yの反対側を向くように設けられている。例えば、第1の単位切り込み部26の頂点部分26aが着用者の前方側を向き、第2の単位切り込み部27の頂点部分27aが着用者の後方側を向いている。
そしてさらに、各切り込み列セット21において、第1の単位切り込み部26と第2の単位切り込み部27とが、それらの裾部分26b又は27bが、対をなす相手側の切り込み列22,23の隣接する2つの単位切り込み部27,27又は26,26と左右方向Xに対して互いに重なり合うようにして配置されている。さらに具体的には、第1の単位切り込み部26aの裾部分26bと、第2の単位切り込み部27の裾部分27bとが前後方向Yに対して重複するように配置されている。
このような切り込み列セット21の構成により、表面シート11の切り込み形成区間24は、各単位切り込み部26,27が開閉されるのに伴って伸縮するようになっている。そして、表面シート11の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされ、各単位切り込み部26,27が前後方向Yに開かれ、略山形の単位切り込み部26,27の頂点部分26a,27aの内側部分(起立部28,29)が上下に立ち上がることによって、図8に示すように、切り込み形成区間24内に複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成される。凹凸構造13の凹部は表面シート11の平坦な部分によって構成され、凸部は、表面シート11のその平坦な部分から上下に立ち上がった起立部28,29によって構成される。起立部28,29は、前後方向Yの前側又は後側を向くようにして立ち上がるため、軟便に含まれる流動性の高い液体成分の前後方向Yへの流れを効果的に阻止することができる。
なお、この開口部12及び凹凸構造13は、切り込み形成区間24が元の状態に縮められ、各単位切り込み部26,27が閉じられることによって解消される。
このような表面シート11は、例えば透液性の不織布を用いて形成される。その不織布材料としては、親水性繊維(セルロース、レーヨン、コットン等)を用いて形成されたポイントボンド不織布、エアースルー不織布、又はスパンレース不織布等が用いられる。あるいは、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン(商標)等)の表面を界面活性剤により処理して透水性とした不織布材料などを用いてもよい。
そして、表面シート11は、切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされ、区間24内の単位切り込み部26,27が開かれた状態で、トップシート16の肌面側表面に、ホットメルト接着剤等の接合手段を用いて接合される。
このため、トップシート16によって、表面シート11の切り込み形成区間24が、引き延ばされて複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成された状態に保持される。また、トップシート16によって、表面シート11に形成される複数の開口部12を介して吸収体14が肌面側に露出するのを防止でき、吸収体14を保護できる。なお、表面シート11とトップシート16との接合により、表面シート11の単位切り込み部26,27から上下に立ち上がった起立部28,29のうち、外面側の起立部29がトップシート16に抑えられてやや折り曲げられた状態になる場合がある。
このように複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が構成された表面シート11は、トップシート16、吸収体14及びバックシート15の積層構造よりも肌面側に位置して、表面に露出することになる。また、切り込み形成区間24は、着用者を基準として吸収性物品1のやや後側に片寄った位置に設けられている。このため、表面シート11に形成される複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13によって、着用者の腹部に不快感を与えることなく、着用者の軟便等の***物を確実に受け止めることができる。
この吸収性物品1の機能等について、この吸収性物品1の使用時に軟便等の液体成分と固定成分とを含む緩い***物が***された場合を例に説明する。このような緩い***物は、液体成分と固形成分とが混在した状態で流動しやすいため、吸収性物品1の前後方向Yへの拡散が特に問題となりやすい。
そこで、この吸収性物品1では、トップシート16の肌面側表面に配置される表面シート11に複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13を設けることにより、緩い***物の拡散を抑制できるようになっている。すなわち、***物は、表面シート11の複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が付与された切り込み形成区間24により受け止められる。このとき、***物の流動成分は、凹凸構造13を形成する起立部28,29(特に、肌面側の起立部28)により、前後左右への広がりが効果的に堰き止められつつ、凹凸構造13の凹部及び開口部12により保持される。
また、表面シート11の開口部12を介して、あるいは表面シート11を透過して表面シート11の外面側に誘導された***物は、その液体成分が吸収体14によって吸収されるとともに、その固形成分が表面シート11とトップシート16との間に確実に保持される。このとき、表面シート11の外面側においても、起立部29によって***物の流動成分の拡散が効果的に抑制される。
特に、本実施形態に係る構成では、起立部28,29が前後方向Yの前側又は後側を向くようにして立ち上がるため、軟便に含まれる流動性の高い液体成分の前後方向Yへの流れを効果的に阻止できるようになっている。
上述のような構成を有する吸収性物品1によれば、吸収性物品1の肌面側に設けられた表面シート11に形成された3次元的な凹凸構造13によって、***物が着用者の肌面と吸収性物品との間で拡散するのを効果的に抑制できる。その結果、軟便等の***物が着用者の肌面の広範囲に付着するのを防止でき、***物の拭き取り作業の負担を軽減できる。
また、吸収性物品1の肌面側の表面に沿って移動する***物を3次元的な凹凸構造13によって堰き止めることにより、***物を表面シート11に設けた複数の開口部12に素早く導入して確実に捕捉できる。これによって、***物の漏れについてもより確実に防止できる。
また、複数の切り込み列セット21が形成された表面シート11を前後方向Yに引き延ばすだけで、表面シート11に複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成されるため、3次元的な凹凸構造13を形成するために表面シート11に複雑な加工を施す必要がない。
また、切り込み列セット21の単位切り込み部26,27の形状及び配置等を変更することにより、開口部12及び3次元的な凹凸構造13の形態を容易に変更できる。
また、表面シート11に形成された各切り込み列セット21によって、前後方向Yの前側又は後側を向くようにして立ち上がる起立部28,29が形成されるため、この起立部28,29によって、軟便に含まれる流動性の高い液体成分の前後方向Yへの流れを効果的に阻止できる。
また、表面シート11が透液性の不織布で構成されているため、***物中の液体成分を素早く表面シート11の外面側に透過させることができる。これによって、***物の拡散を抑制し、***物が着用者の肌面に付着する面積を抑制できる。
また、表面シート11はトップシート16の肌面側表面に接合されている。このため、トップシート16によって、表面シート11の切り込み形成区間24を前後方向Yに引き延ばされた状態(複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成された状態)に保持できるとともに、表面シート11の切り込み形成区間24を補強することができる。
また、トップシート16によって、表面シート11に形成される複数の開口部12を介して吸収体14が肌面側に露出するのを防止でき、吸収体14を保護できる。
なお、上述の構成では表面シート11を透液性の不織布で構成したが、表面シート11を撥水性の不織布、あるいは透孔を有するプラスチックフィルムなどを用いて構成してもよい。この場合、一旦表面シート11の外面側に誘導された***物の液体成分が表面シート11を透過して肌面側に逆戻りするのを抑制できる。これによって、逆戻りした***物の液体成分が着用者の肌に付着して不快感を与えるのを防止できる。
また、上述の表面シート11の切り込み形成区間24に設ける切り込み部の構成については、上述の構成に限らず、前後方向Yに引き延ばされたときに3次元的に展開して、複数の開口部及び3次元的な凹凸構造を生成するものであればよく、任意の切り込み部が採用できる。例えば、第1及び第2の切り込み列22,23の単位切り込み部26,27の形状を、図9(a)に示すように略矩形状にしてもよいし、図9(b)に示すように略三角状にしてもよく、あるいは、略半円状(略半楕円状を含む)にしてもよい。
また、他の変形例として、図10に示すように、トップシート16の前後方向Yの後寄りの領域に穴あき部16aを設けるとともに、表面シート11をトップシート16の外面側に接合する構成が挙げられる。この図10の構成では、表面シート11はトップシート16と吸収体14との間に配置され、表面シート11に形成された複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13がトップシート16の穴あき部16aを介して吸収性物品1の肌面側に露出する。この構成では、表面シート11がトップシート16と吸収体14との間に配置されているため、表面シート11の剥離又は脱落が生じるのを防止できる。
[吸収性物品の製造装置等に関する説明]
次に、上述の吸収性物品1の製造装置、及びその製造装置を用いた製造工程について説明する。上述の吸収性物品1では、図11に示すように、本発明に係る第1のシートとしての表面シート11が、シート11の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされた状態で、本発明に係る第2のシートとしてのトップシート16に重ね合わされて接合されている。このため、この吸収性物品1の製造においては、如何にして、表面シート11の切り込み形成区間24を引き延ばし、表面シート11をトップシート16に接合するか等が課題となる。そこで、本実施形態に係る製造装置では、その課題を解決すべく、以下のような構成を有している。
なお、上述の吸収性物品1の構成の変形例として、トップシート16を省略して表面シート11にトップシートとしての役割をも持たせ、表面シート11を表面シート11の外面側に位置する部材(例えば、吸収体14及びバックシート15等)に接合する構成が挙げられる。この場合は、本発明に係る第2のシートには、表面シート11の外面側に位置する部材が相当する。
ここで、表面シート11は、図12に示すように、表面シート11が前後方向Y(縦方向)に連なってなる第1の連続体31から形成される。また、トップシート16は、図13に示すように、トップシート16が前後方向Yに連なってなる第2の連続体32から形成される。なお、図13に示す例では、第2の連続体32に表面シート11が前後方向Yに間隔62をあけて接合されている。
図14は本発明の一実施形態に係る使い捨て吸収性物品の製造装置の前段の構成を模式的に示す図であり、図15は本発明の一実施形態に係る使い捨て吸収性物品の製造装置の後段の構成を模式的に示す図であり、図16は図14の装置構成の一部を模式的に示す図であり、図17は図14の製造装置に備えられるパット駆動機構の断面図であり、図18は図16の装置構成の一部を拡大して示す図である。
本実施形態に係る製造装置41は、図14ないし図18に示すように、第1ないし第4の搬送機構42〜45、カッター部としてのスリット形成部46、第1〜第3の合流形成機構47〜49、及び製品分割部50等を備えている。
第1の搬送機構42は、第1の連続体31を搬送し、第1の合流形成機構47に導入するものであり、第1の連続体31の搬送経路に沿って設けられたベルト機構421及び搬送ローラ422等を備えている。この第1の搬送機構42には、第1の連続体31に接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)を塗布する接着剤塗布部51が設けられている。この接着剤は、第1の連続体31から形成される表面シート11を第2の連続体32に接合するためのものであり、第1の連続体31の例えば図12に示すハッチングが付与された領域に塗布される。より詳細には、図12に示す例では、接着剤が、第1の連続体31の各切断箇所311を前後に跨る領域312に塗布されている。これによって、第1の連続体31が表面シート11ごとに分割されたときに、接着剤が表面シート11の前後の縁部に塗布されることとなる。
第2の搬送機構43は、第2の連続体32を搬送するものであり、第2の連続体32の搬送経路に沿って設けられた複数のベルト機構431,432及び図示しなし搬送ローラ等を備えている。
第3の搬送機構44は、左右のサイドシート17を形成するための2つの第3の連続体33を搬送し、第2の合流形成機構48に導入するものであり、第3の連続体33の搬送経路に沿って設けられた搬送ローラ441等を備えている。なお、第3の連続体33は、糸ゴム18が付与されたサイドシート17が前後方向Yに連なってなるものであり、左右のサイドシート17ごとに用意される。
第4の搬送機構45は、第4の連続体34を搬送するものであり、第4の連続体34の搬送経路に沿って設けられた複数のベルト機構451〜454等を備えている。なお、第4の連続体34は、バックシート15が前後方向Yに連なってなる帯状シート341に前後方向Yに間隔をあけて吸収体14が接合されたものである。
スリット形成部46は、第1の連続体31の搬送経路上における第1の合流形成機構47の搬送方向上流側に配置されており、上刃ローラ461及び下刃ローラ462を備えている。そして、第1の連続体31が上刃ローラ461と下刃ローラ463との間を通過される際に、ローラ461,462によって第1の連続体31上に間欠的に設定される切り込み形成区間24に上述の複数の切り込み列セット21が形成される。
第1の合流形成機構47は、合流部61にて、第1の連続体31を表面シート11に対応する長さごとに切断し、得られた表面シート11の切り込み形成区間24を前後方向Yに引き延ばし、その表面シート11を第2の連続体32に重ね合わせて接合する。より詳細には、合流形成機構47は、複数のパットセット471、パット駆動機構472、切断機構473、及び補助ローラ474を備えている。
各パットセット471は、所定の周回軌道としての円軌道71に沿って駆動される第1及び第2のパット72,73を備えている。第1の連続体31は、円軌道71上における第1の位置71aにてパットセット471に受け取られ、パットセット471によって第2の位置71bまで搬送される。このとき、各パットセット471の第1のパット72が、第1の連続体31の表面シート11となる各区間の搬送方向下流側の部分を吸着し、第2のパット73が、第1の連続体31の前記各区間の搬送方向上流側の部分を吸着する。そして、第1の連続体31は表面シート11ごとに切断された後、円軌道71上の第2の位置71bにて、開放されて第2の連続体32上に接合される。
なお、第1の連続体31は、第1の位置71aから第2の位置71bに搬送されるまでの過程において、後述する切断機構473により表面シート11ごとに切断されるとともに、切断された表面シート11中の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされる。
ここで、各パット72,73の外側表面(第1の連続体31と接する面)には、第1の連続体31をエア吸着する図示しない複数のエア吸着孔が設けられている。このエア吸着孔による吸着は、例えば、各パット72,73が円軌道71上の第1の位置71aを通過する前(第1の連続体31を受け取る前)にオンされ、各パット72,73が第2の位置71bを通過するときにオフされる。
パット駆動機構472は、各パットセット471の第1及び第2のパット72,73を円軌道71に沿って駆動する。このパット駆動機構472により、隣接する各パット72,73の円軌道71に沿った間隔が、円軌道71上における各パット72,73の位置に応じて周期的に変化される。また、パット駆動機構472により、各パット72,73の円軌道71に沿った移動速度が、円軌道71上における各パット72,73の位置に応じて周期的に変化される。この間隔及び移動速度の変化の態様については、後に詳述する。
このようなパット駆動機構472は、図16及び図17に示すように、レール74、回転体75、及び、複数の第1及び第2のリンク機構76,77等を備えている。レール74は、円軌道71に沿って配設され、各パット72,73を円軌道71に沿って移動させる。各パット72,73には、レール74を保持するレール保持部72a,73aが設けられている。
回転体75は、円軌道71の中心軸71cから外れた位置に設けられた回転軸751を中心に回転駆動される。回転体75は、回転体75と一体に回転するプーリ752に巻きかけられたベルト753を介して与えられる回転動力により回転駆動される。回転体75には、後述する第1及び第2のリンク機構76,77がリンク接続される円盤状の接続板部754が設けられている。
第1のリンク機構76は、回転体75と各パットセット471の第1のパット72とをリンク接続するためのものであり、第1のパット72と同数設けられている。第1のリンク機構76には、第1及び第2のリンク761,762,及び第1のカム機構763を備えている。
第1のリンク761の一端側は、回転軸764回りに回転可能な状態で回転体75の接続板部754に接続されている。第1のリンク761の他端側は、回転軸765回りに回転可能な状態で第2のリンク762の一端側と接続されている。第2のリンク762の他端側は、回転軸766回りに回転可能な状態で第1のパット72と接続されている。なお、図16中の一点鎖線で示される円軌道78は、第1のリンク761の一端側が回転体75に軸支される回転軸764が回転体75の回転に伴って移動するときの軌道を示している。この円軌道78は、後述する第3のリンク771の一端側が回転体75に軸支される回転軸774の軌道にもなっている。
第1のカム機構763は、回転体75及び第1のパット72に対する第1及び第2のリンク761,762の姿勢を、円軌道71上における第1のパット72の位置に応じて変化させるものであり、第1の接触子767、及び第1のカム面としての第1のカム溝768を備えている。第1の接触子767は、第1のリンク761又は第2のリンク762に設けられ(本実施形態では、第1のリンク761に設けられ)、第1のカム溝768内に挿入される。第1のカム溝768は、後述する第2のカム溝778とともにカム溝形成部材79に設けられている。第1のカム溝768は、回転軸751の周囲に略周方向に連なる第1の閉経路に沿って設けられている。
そして、回転体75が回転されるのに伴って、第1の接触子767が第1のカム溝768内を摺動することにより、第1及び第2のリンク761,762の姿勢が、円軌道71上における第1のパット72の位置に応じて変化される。
第2のリンク機構77は、回転体75と各パットセット471の第2のパット73とをリンク接続するためのものであり、第2のパット73と同数設けられている。第2のリンク機構77には、第3及び第4のリンク771,772,及び第2のカム機構773を備えている。
第3のリンク771の一端側は、回転軸774回りに回転可能な状態で回転体75の接続板部754に接続されている。第3のリンク771の他端側は、回転軸775回りに回転可能な状態で第4のリンク772の一端側と接続されている。第4のリンク772の他端側は、回転軸776回りに回転可能な状態で第2のパット73と接続されている。
第2のカム機構773は、回転体75及び第2のパット73に対する第3及び第4のリンク771,772の姿勢を、円軌道71上における第2のパット73の位置に応じて変化させるものであり、第2の接触子777、及び第2のカム面としての第2のカム溝778を備えている。第2の接触子777は、第3のリンク771又は第3のリンク772に設けられ(本実施形態では、第3のリンク771に設けられ)、第2のカム溝778内に挿入される。第2のカム溝778は、前述のように第1のカム溝768とともにカム溝形成部材79に設けられている。第2のカム溝778は、回転軸751の周囲に略周方向に連なる第2の閉経路に沿って設けられている。
そして、回転体75が回転されるのに伴って、第2の接触子777が第2のカム溝778内を摺動することにより、第3及び第4のリンク771,772の姿勢が、円軌道71上における第2のパット73の位置に応じて変化される。
このような構成により、回転体75が回転軸751回りに回転駆動されるのに伴って、回転体75の回転運動が第1及び第2のリンク機構76,77を介して各パットセット471の第1及び第2のパット72,73に伝えられ、リンク761,762,771,772に引っ張られるようにして各パット72,73が円軌道71に沿って周回される。
このとき、回転体75の回転軸751と円軌道71の中心軸71cとがずらされているため、隣接する各パット72,73間の円軌道71に沿った間隔、及び、各パット72,73の移動速度が、円軌道71上におけるパット72,73の位置に応じて周期的に変化する。各パットセット471の第1のパット72及び第2のパット73の間の間隔については、パットセット471が第1の位置71aにあるときの間隔よりも第2の位置71bにあるときの間隔の方が大きくなるように設定されている。これによって、各パットセット471の第1のパット72及び第2のパット73の円軌道71に沿った幅63が、パットセット471が第1の位置71aにあるときの幅63aよりも第2の位置71bにあるときの幅63bの方が大きくなるように変化する。
なお、前記幅63とは、第1のパット72の搬送方向(周回方向)下流側端部から第2のパット73の搬送方向上流側端部までの距離をいう。そして、パットセット471が第1の位置71aにあるときの幅63aは、前後方向Yに引き延ばされる前の表面シート11の前後方向Yの長さとほぼ対応しており、パットセット471が第2の位置71bにあるときの幅63bは、前後方向Yに引き延ばされたときの表面シート11の前後方向Yの長さとほぼ対応している。これらの幅63a,63bの比率によって、表面シート11の切り込み形成区間24の前後方向Yに対する引き延ばし量が決定される。
また、隣接する各パットセット471間の間隔(搬送方向下流側のパットセット471の第2のパット73とその搬送方向上流側のパットセット471の第1のパット72との間の間隔)については、パットセット471が第1の位置71aにあるときの間隔よりも第2の位置71bにあるときの間隔の方が大きくなるように設定されている。このパットセット471が第2の位置71bにあるときの隣接するパットセット471との間の間隔は、第2の連続体32上における隣接する表面シート11間の間隔62にほぼ対応している。
また、各パット72,73の円軌道71に沿った移動速度については、パット72,73が第1の位置71aにあるときの速度V1(図14参照)よりも第2の位置71bにあるときの速度V2の方が大きくなるように設定されている。
ここで、第1の位置71aにおけるパット72,73の移動速度V1は、第1の搬送機構42により第1の連続体31が合流形成機構47に導入されるときの搬送速度V3と同じ値に設定される。また、第2の位置71bにおけるパット72,73の移動速度V2は、第2の搬送機構43により第2の連続体32が合流形成機構47を通過されるときの搬送速度V4と同じ値に設定される。この速度V1,V3と速度V2,V4との差は、表面シート11が前後方向Yに引き延ばされる引き延ばし量と、表面シート11が第2の連続体32に接合されるときの表面シート11間の間隔62とのいずれか一方又は両方が増大するのに応じて増大される。
また、回転体75の回転運動を各第1のパット72に伝えるリンク機構76には、2つのリンク761,762、及びリンク761,762の姿勢を制御するためのカム機構763が備えられている。また、回転体75の回転運動を各第2のパット73に伝えるリンク機構77には、2つのリンク771,772、及びリンク771,772の姿勢を制御するためのカム機構773が備えられている。
これらのリンク761,762,771,772の長さ、及びカム機構763,773のカム溝768,778の形状等を調節することにより、隣接する各パット72,73間の間隔の変化の幅、及び、各パット72,73の移動速度の変化の幅より大きな自由で設定できる。例えば、回転体75と各パット72,73とを1つのリンクで接続した構成に比して、隣接する各パット72,73間の間隔の変化の幅、及び、各パット72,73の移動速度の変化の幅を増大させることができる。
なお、第1の合流形成機構47に対する変形例として、各パットセット471の第1及び第2のパット72,73と回転体75とを、それぞれ一つのリンクで接続してもよい。この場合、第1及び第2のカム機構763,773は省略される。
切断機構473は、図16及び図18に示すように、第1の切断要素としての複数の下刃81と、第2の切断要素としての上刃ローラ82とを備えている。下刃81は、各パットセット471の第2のパット73の第1の連続体31の搬送方向上流側端部に設けられている。上刃ローラ82は、第2のパット73が円軌道71上の第1の位置71aと第2の位置71bとの間のいずれかの位置にあるときに、第2のパット73に設けられた下刃81との間で第1の連続体31を挟み込み、連続体31を切断する。本実施形態では、第2のパット73が円軌道71上の第1の位置71aにあるときに(又は第1の位置71aを通過した直後に)、第1の連続体31が上刃ローラ82の刃82aと下刃81によって切断されるようになっている。このとき、第1の連続体31の予め定められた各切断箇所311にて第1の連続体31が切断される。
なお、切断機構473に対する変形例として、下刃81を、各パットセット471の第1のパット72における第1の連続体31の搬送方向下流側端部に設けてもよい。また、本実施形態(及び本発明)において「切断」とは、刃による切断のみでなく、押圧部材を切断箇所に押し当てることにより切断箇所を押し切るように切断する手法、及び、加熱された部材を切断箇所に接触させて切断箇所を溶断する手法などを含む概念である。よって、切断機構473の第1及び第2の切断要素として、押圧部材又は加熱溶断部材等を用いてもよい。
補助ローラ474は、各パット72,73が円軌道71上の第2の位置71bにあるときに、パット72によって搬送されてきた表面シート11と、第2の搬送機構43によって送り込まれた第2の連続体32とを、パット72,73との間で挟込む。その結果、表面シート11が、表面シート11に塗布された接着剤によって第2の連続体32に接合される。
第1の搬送機構42によって第1の合流形成機構47に送り込まれた第1の連続体31は、円軌道71上における第1の位置71aにて、パットセット471の第1及び第2のパット72,73によって受け取られる。このとき、パット72及び73の円軌道71に沿った幅63は縮小されている。また、このときのパット72,73の移動速度V1は、第1の連続体31が導入されるときの速度V3とほぼ一致されている。
そして、第1の連続体31を受け取ったパットセット471の第2のパット73に設けられた下刃81が上刃ローラ82を通過するときに、第1の連続体31が上刃ローラ82の刃82aと下刃81との間で挟み込まれて所定長さに切断される。これによって、表面シート11が得られる。
また、第1の連続体31を受け取ったパットセット471が円軌道71上の第1の位置71aから第2の位置71bに向けて移動するにつれて、第1のパット72及び第2のパット73の円軌道71に沿った幅63が増大される。これに伴って、表面シート11の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされる。また、パットセット471が第1の位置71aから第2の位置71bに向けて移動するにつれて、第1及び第2のパット72,73の移動速度が速度V1から速度V2に向けて徐々に加速される。
そして、パットセット471が第2の位置71bに到達するのに伴って、第1及び第2のパット72,73に吸着されていた表面シート11が、切り込み形成区間24が引き延ばされた状態のまま、第2の搬送機構43によって搬送されてきた第2の連続体32に重ね合わされて接合される。このとき、表面シート11及び第2の連続体32の接合部分が、第1及び第2のパット72,73と補助ローラ474との間で挟み込まれて接着剤による接合が行われる。なお、このときの第1及び第2のパット72,73の移動速度V2は、第2の連続体32の搬送速度V4と一致されている。
表面シート11が接合された第2の連続体32は、第2の搬送機構43によって第2の合流形成機構48に向けて搬送される。
第2の合流形成機構48では、表面シート11が接合された第2の連続体32と、左右のサイドシート17を形成する2つの第3の連続体33とが接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)により接合される。接着剤の塗布は、第2の合流形成機構48の搬送方向上流側に設けられた接着剤塗布部(図示せず)が、第2の連続体32の接合箇所又は第3の連続体33の接合箇所へ接着剤を塗布することにより行われる。第2の合流形成機構48によって接合された第2の連続体32及び2つの第3の連続体33は、第5の連続体35として送り出され、第3の合流形成機構49に導入される。
第3の合流形成機構49では、第5の連続体35が、上記の如く第4の搬送機構45によって搬送される第4の連続体34に重ね合わされて接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)により接合される。接着剤の塗布は、第3の合流形成機構49の搬送方向上流側に設けられた接着剤塗布部(図示せず)が、第4の連続体34の接合箇所又は第5の連続体35の接合箇所へ接着剤を塗布することにより行われる。第3の合流形成機構49によって接合された第4の連続体34及び第5の連続体35は、第4の搬送機構45によって製品分割部50に送り込まれる。
製品分割部50では、接合された第4の連続体34及び第5の連続体35が製品単位に切断される。これによって、吸収性物品1が得られる。
次に、本実施形態に係る製造装置41の動作を製造工程に沿って説明する。この製造装置41による製造工程は、図14及び図15に示すように工程S1〜S6を備えている。
工程S1では、上述の如く、第1の搬送機構42により第1の連続体31が第1の合流形成機構47(合流部61)に導入される。またこの工程S2では、接着剤塗布部51により、第1の連続体32に対する接着剤の塗布が行われる。またこの工程S1には、スリット形成部46により第1の連続体31の各切り込み形成区間24に複数の切り込み列セット21を形成する小工程S1aが含まれる。
工程S2では、上述の如く、第2の搬送機構43により第2の連続体32が第1の合流形成機構47に導入される。なお、工程S1,S2は同時並行で行われる。
工程S3では、上述の如く、第1の合流形成機構47により、第1の連続体31が表面シート11ごとに切断されとともに、表面シート11の切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされる。そして、その表面シート11が引き延ばされた状態のまま第2の連続体32に重ね合わされて接合される。
工程S4では、上述の如く、第2の合流形成機構48により、表面シート11が接合された第2の連続体32と左右のサイドシート17を形成する2つの第3の連続体33とが接合される。第2の合流形成機構48によって接合された第2の連続体32及び2つの第3の連続体33は、第5の連続体35として送り出され、第3の合流形成機構49に導入される。
工程S5では、上述の如く、第3の合流形成機構49により、第5の連続体35が、第4の搬送機構45によって搬送される第4の連続体34に重ね合わされて接合される。
工程S6では、上述の如く、製品分割部50により、接合された第4の連続体34及び第5の連続体35が製品単位に切断され、これによって、吸収性物品1が得られる。
以上のように、本実施形態に係る製造装置41によれば、簡単な装置構成であるにもかかわらず、少なくとも一部が前後方向Yに引き延ばされた第1のシートである表面シート11と、その表面シートと11が重ね合わされて接合された第2のシートであるトップシート16とを備えた吸収性物品1を良好に製造できる。
特に、表面シートと11の引き延ばされた切り込み形成区間24では、複数の切り込み列セット21が展開され、複数の開口部12及び3次元的な凹凸構造13が形成される。このため、軟便等の***物が着用者の肌面と吸収性物品1との間で拡散するのを抑制するとともに、***物を確実に捕捉することができる吸収性物品1を良好に製造できる。
また、第1の合流形成機構47のパット駆動機構472において、リンク機構76,77を介してパット72,73を駆動する回転体75の回転軸751と、パット72,73が移動する円軌道71の中心軸71cとがずらされている。それ故、簡単な構成により、各パットセット471の第1のパット72と第2のパット73との間の間隔、及び、第1及び第2のパット72,73の移動速度を、円軌道71上の位置に応じて周期的に変化させることができる。
また、第1及び第2のカム機構763,773による第1ないし第4のリンク761,762,771,772に対する姿勢制御機能を利用することにより、円軌道71上における各パットセット471の第1及び第2のパット72,73間の間隔、及び第1及び第2のパット72,73の移動速度の変化の自由度を拡大することができる。これによって、例えば上述のように、表面シート11の切り込み形成区間24に対する引き延ばし割合、及び、表面シート11を第2の連続体32に接合するときの表面シート11間の間隔62等に対する設定の自由度を拡大できる。例えば、回転体75と各パット72,73とを1つのリンクで接続した構成に比して表面シート11の切り込み形成区間24に対する引き延ばしの割合、及び、表面シート11を第2の連続体32に接合するときの表面シート11間の間隔62等をさらに大きくできる。その結果、トップシート16に対する表面シート11の前後方向Yの長さをより小さくして、材料コストを抑制する等、設計の自由度が拡大する。
なお、上述の構成では、表面シート11の前後方向Yの長さがトップシート16よりも短い場合について説明したが、表面シート11の前後方向Yの長さがトップシート16と一致していてもよい。この場合、第1の合流形成機構47において、切断機構473は省略され、第1の連続体31は、各切り込み形成区間24が前後方向Yに引き延ばされた後、連続状態のまま第2の連続体31に接合される。
また、上述の記載では、本実施形態に係る製造装置1を図1に示す吸収性物品1の製造に適用した場合について説明したが、本実施形態に係る製造装置1は他の吸収性物品の適用することもできる。すなわち、部分的又は全体的に伸縮性(又は伸縮構造)を有し、伸縮性(又は伸縮構造)を有する部分が部分的又は全体的に前後方向Yに引き延ばされた第1のシートと、その第1のシートが重ね合わされて接合された第2のシートとを有する吸収性物品であれば、任意の吸収性物品に本実施形態に係る製造装置1を適用できる。その場合の第1のシートとしては、例えば、全体的に(又は一部の区間が)ゴム状の伸縮性を有するもの、あるいは、全体的に(又は一部の区間が)引き延ばし可能な伸縮構造(例えば、切り込み等)を有するものが採用できる。
本発明の一実施形態に係る吸収性物品の製造装置の一適用例である吸収性物品の肌面側から見た図である。 図1のA1−A1線に沿った断面図である。 図1の吸収性物品に備えられる表面シートが接合されたトップシートの図である。 図2の一部を拡大して示す図である。 図3のA2−A2線に沿った断面図である。 表面シートの引き延ばされる前の状態を示す図である。 図6の一部を拡大して示す図である。 図6の表面シートの切り込み形成区間が引き延ばされた状態を示す斜視図である。 (a),(b)は表面シートに設けられる第1及び第2の切り込み列の変形例を示す図である。 図3に示す構成の変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る使い捨て吸収性物品の製造装置による製造工程の説明図である。 第1の連続体に関する説明図である。 第2の連続体に関する説明図である。 本発明の一実施形態に係る使い捨て吸収性物品の製造装置の前段の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る使い捨て吸収性物品の製造装置の後段の構成を模式的に示す図である。 図14の装置構成の一部を模式的に示す図である。 図14の製造装置に備えられるパット駆動機構の断面図である。 図16の装置構成の一部を拡大して示す図である。
符号の説明
1 吸収性物品、11 表面シート、12 開口部、13 凹凸構造、14 吸収体、15 バックシート、16 補助シート、17 サイドシート、18 糸ゴム、19 トップシート、19a 穴あき部、21 切り込み列セット、22 第1の切り込み列、23 第2の切り込み列、24 切り込み形成区間、26 第1の単位切り込み部、27 第2の単位切り込み部、26a,27a 頂点部分、26b,27b 裾部分、28,29 起立部、31 第1の連続体、32 第2の連続体、33 第3の連続体、34 第4の連続体、35 第5の連続体、41 吸収性物品の製造装置、42 第1の搬送機構、421 ベルト機構、422 搬送ローラ、43 第2の搬送機構、431,432 ベルト機構、44 第3の搬送機構、441 搬送ローラ、45 第4の搬送機構、451〜454 ベルト機構、46 スリット形成部、461 上刃ローラ、462 下刃ローラ、47 第1の合流形成機構、471 パットセット、472 パット駆動機構、473 切断機構、474 補助ローラ、48 第2の合流形成機構、49 第3の合流形成機構、50 製品分割部、51 接着剤塗布部、61 合流部、71 円軌道、71a 第1の位置、71b 第2の位置、71c 中心軸、72 第1のパット、72a レール保持部、73 第2のパット、73a レール保持部、74 レール、75 回転体、751 回転軸、752 プーリ、753 ベルト、754 接続板部、76 第1のリンク機構、761 第1のリンク、762 第2のリンク、763 第1のカム機構、767 第1の接触子、768 第1のカム溝、77 第2のリンク機構、771 第3のリンク、772 第4のリンク、773 第2のカム機構、777 第2の接触子、778 第2のカム溝、79 カム溝形成部材、81 下刃、82 上刃ローラ、X 左右方向、Y 前後方向。

Claims (7)

  1. 縦方向の少なくとも一部の区間が伸縮性を有し、前記少なくとも一部の区間が前記縦方向に引き延ばされた第1のシートと、前記第1のシートと重ね合わされて接合された第2のシートとを備え、着用者の股部に装着されて***物を吸収する吸収性物品の製造装置であって、
    前記第1のシートが前記縦方向に連続的に連なってなる第1の連続体を所定の合流部に送り込む第1の搬送機構と、
    前記第2のシートが連続的に連なってなる第2の連続体を前記合流部に通過させる第2の搬送機構と、
    前記合流部にて、前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断、得られた前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間を前記縦方向に引き延ばし、前記第1のシートを前記第2の連続体に付与する合流形成機構と、
    を備え
    前記合流形成機構は、
    所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備え、前記第1のパットと前記第2のパットとの間の間隔が前記周回軌道上の位置に応じて周期的に変化される複数のパットセットと、
    前記各パットセットの前記第1のパット又は前記第2のパットに設けられ、前記第1の連続体を切断する第1の切断要素と、
    前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断する第2の切断要素と、
    を備え、
    前記各パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道上における第1の位置にて、前記第1の連続体における前記第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、前記周回軌道上における前記第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、前記第1のシートごとに切断されている前記第1の連続体を開放して前記第2の連続体に付与し、
    前記パットセットの前記第1のパットと前記第2のパットとの間の前記間隔は、前記パットセットが前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が大きくなっており、
    前記第2の切断要素は、前記パットセットが前記周回軌道上における前記第1の位置から前記第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、前記パットセットに設けられた前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を切断することを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品の製造装置において、
    前記パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道としての円軌道に沿って駆動され、
    前記吸収性物品の製造装置は、
    前記円軌道の中心から外れた位置に設定された回転軸を中心として回転駆動される回転体と、
    前記回転体と前記各パットセットの前記第1のパットとをリンク接続する複数の第1のリンク機構と、
    前記回転体と前記各パットセットの前記第2のパットとをリンク接続する複数の第2のリンク機構と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品の製造装置において、
    前記第1のリンク機構は、
    前記回転体と前記パットセットの前記第1のパットとをリンク接続する第1及び第2のリンクと、
    前記第1及び第2のリンクのいずれか一方に設けられた第1の接触子と、略周方向に連なって形成され、前記第1の接触子が摺接される第1のカム面とを有し、前記回転体及び前記第1のパットに対する前記第1及び第2のリンクの姿勢を、前記円軌道上における前記第1のパットの位置に応じて変化させる第1のカム機構と、
    を備え、
    前記第2のリンク機構は、
    前記回転体と前記パットセットの前記第2のパットとをリンク接続する第3及び第4のリンクと、
    前記第3及び第4のリンクのいずれか一方に設けられた第2の接触子と、略周方向に連なって形成され、前記第2の接触子が摺接される第2のカム面とを有し、前記回転体及び前記第2のパットに対する前記第3及び第4のリンクの姿勢を、前記円軌道上における前記第2のパットの位置に応じて変化させる第2のカム機構と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吸収性物品の製造装置において、
    前記合流形成機構の前記第1の連続体の搬送方向上流側に配置され、前記第1の搬送機構によって搬送される前記第1の連続体における前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間に対応する部分に、3次元展開可能な複数の切り込み部を形成するカッター部をさらに備え、
    前記第1のシートは、前記合流形成機構にて、前記複数の切り込み部が形成された部分が前記縦方向に引き延ばされて開かれることによって、複数の開口部及び3次元的な凹凸構造を形成された状態で、前記第2の連続体に付与されることを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  5. 請求項に記載の吸収性物品の製造装置において、
    前記カッター部により前記第1の連続体に形成される前記複数の切り込み部は、前記複数の切り込み列セットにより構成され、
    前記各切り込み列セットは、前記縦方向に直交する横方向に沿って前記第1の連続体に設けられ、対をなす第1及び第2の切り込み列を備え、
    前記第1の切り込み列は、
    前記横方向に対して間隔をあけて設けられ、頂点部分が前記縦方向に向けられた略山形の形状を有する複数の第1の単位切り込み部を備え、
    前記第2の切り込み列は、
    前記横方向に沿って間隔をあけて設けられ、頂点部分が前記縦方向に向けられた略山形の形状を有する複数の第2の単位切り込み部を備え、
    前記各切り込み列セットの前記第1の切り込み列の前記第1の単位切り込み部と、前記第2の切り込み列の前記第2の単位切り込み部とは、前記頂点部分が互いに前記縦方向の反対方向を向けられ、かつ、対をなす相手側の切り込み列の隣接する2つの単位切り込み部と前記横方向に対して部分的に重複するように配置され、
    前記合流形成機構によって、前記第1のシートが前記縦方向に引き延ばされて前記第1及び第2の切り込み列の前記第1及び第2の単位切り込み部が開かれ、その各切り込み部の山形の形状の頂点部分の内側部分が上下に立ち上がることによって、前記複数の開口部及び前記3次元的な凹凸構造が形成されることを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の吸収性物品の製造装置において、
    前記第1のシートは、少なくとも一部の領域が前記吸収性物品の肌面側に露出された状
    態で配置されることを特徴とする吸収性物品の製造装置。
  7. 縦方向の少なくとも一部の区間が伸縮性を有し、前記少なくとも一部の区間が前記縦方向に引き延ばされた第1のシートと、前記第1のシートと重ね合わされて接合された第2のシートとを備え、着用者の股部に装着されて***物を吸収する吸収性物品の製造方法であって、
    前記第1のシートが前記縦方向に連続的に連なってなる第1の連続体を所定の合流部に導入する工程と、
    前記第2のシートが連続的に連なってなる第2の連続体を前記合流部に導入する工程と、
    前記合流部にて、合流形成機構により、前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断し、得られた前記第1のシートの前記少なくとも一部の区間を前記縦方向に引き延ばし、前記第1のシートを前記第2の連続体に付与する工程と、
    を備え、
    前記合流形成機構は、
    所定の周回軌道に沿って駆動される第1及び第2のパットをそれぞれ備え、前記第1のパットと前記第2のパットとの間の間隔が前記周回軌道上の位置に応じて周期的に変化される複数のパットセットと、
    前記各パットセットの前記第1のパット又は前記第2のパットに設けられ、前記第1の連続体を切断する第1の切断要素と、
    前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を前記第1のシートに対応する長さごとに切断する第2の切断要素と、
    を備え、
    前記各パットセットの前記第1及び第2のパットは、前記周回軌道上における第1の位置にて、前記第1の連続体における前記第1のシートの搬送方向の下流側部分及び上流側部分に対応する部分を吸着して受け取り、前記周回軌道上における前記第1の位置よりも周回方向下流側に位置する第2の位置にて、前記第1のシートごとに切断されている前記第1の連続体を開放して前記第2の連続体に付与し、
    前記パットセットの前記第1のパットと前記第2のパットとの間の前記間隔は、前記パットセットが前記第1の位置にあるときよりも前記第2の位置にあるときの方が大きくなっており、
    前記第2の切断要素は、前記パットセットが前記周回軌道上における前記第1の位置から前記第2の位置に移動するまでのいずれかの段階で、前記パットセットに設けられた前記第1の切断要素と協働して前記第1の連続体を切断することを特徴とする吸収性物品の製造方法。
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