JP5138256B2 - フットレスト - Google Patents
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Description
この開示では、踏み板の前端部が前席シートのシートバックの骨格フレームにヒンジ連結されている。これにより、踏み板が、足置きとして使用可能な展開位置と、シートバックの背面側に畳み込まれた格納位置と、の間で起倒回動させられるようになっている。
ここで、踏み板は、シートバックの背面側に畳み込まれた格納位置の状態では、シートバック側の部材と係止した状態として保持されるようになっている。そして、踏み板は、この係止状態を外す操作を行うことにより、後席シートの着座者が足置きとして使用可能な位置までフロア面に向けて倒伏展開するようになっている。
先ず、第1の発明は、前席シートの背部に配設されて後席シートの着座者の足置きとして使用されるフットレストであり、踏み板と支持体とを有する。踏み板は、後席シートの着座者の足部を載置可能な構成となっている。支持体は、踏み板を前席シートの骨格フレームに対して起倒回動可能に支持する構成となっている。踏み板は、支持体の前席シートに対する連結構造により、着座者の足置きとして使用可能な展開位置と前席シートのシートバックの背面部に畳み込まれた格納位置との間で起倒回動可能に支持されている。そして、踏み板は、前席シートとの間に設けられた係脱構造によって、踏み板を格納位置に係止させておくことができるようになっている。支持体と前席シートとの間には、支持体を展開位置から格納位置に向けて起こし上げる回動方向に附勢する附勢部材が設けられている。踏み板は、係脱構造による格納位置での係止状態が外された自由状態時では、附勢部材の附勢力によって少なくとも支持体の起倒回動の中心部よりも高い中間位置まで起こし上げられた状態として保持されるようになっている。
ここで、「踏み板が少なくとも支持体の起倒回動の中心部よりも高い中間位置にある状態」とは、踏み板が着座者の足部に当たるなどして前席シートの前方向に押圧力を受けた際に、踏み板が起こし上げの回動方向に退避移動するようになっている状態を意図している。
この第1の発明によれば、踏み板は、足置きとしての不使用時には、これを起こし上げて前席シートのシートバックの背面部に畳み込んでおくことにより、係脱構造によってこの格納位置の姿勢状態に保持しておくことができる。そして、踏み板は、足置きとして使用する際には、格納位置での係止状態を外す操作を行うことにより、足置きとして使用可能な展開位置に向けて倒伏されていく。このとき、踏み板は、自由状態時では、附勢部材の附勢力によって、展開位置よりも起こし上げられた中間位置の状態に保持される。この踏み板が中間位置にある状態では、踏み板が支持体の起倒回動の中心部よりも高い位置状態となっているため、踏み板は、着座者の足部に当たるなどして前席シートの前方向に押圧力を受けても、起こし上げの回動方向に退避移動する。したがって、この中間位置の状態では、踏み板は着座者の足部の妨げとならない状態となる。そして、この踏み板を足で落とし込むなどして展開位置にもっていくことにより、着座者の足部が展開位置に保持された踏み板によって支持される。この踏み板は、その足置きとしての使用をやめることにより、附勢部材の附勢力によって、上述した中間位置に戻される。
この第2の発明によれば、係脱構造によって格納位置に係止された踏み板は、前席シートのシートバックの背凭れ角度を変化させる動きに対して、背面部に畳み込まれた状態を維持しながらこのシートバックの動きに追従する。
この第3の発明によれば、前席シートのシートバックの傾動の中心部よりも後方側の位置で回動可能に支持された支持体により、踏み板が前席シートのシート形状を侵すことなくシートバック背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動する。
この第4の発明によれば、支持体に対する踏み板の足置き角度の調整が可能となる。また、これにより、支持体の起倒回動の中心部を前席シートのシートバックの傾動の中心部と同軸上の位置に設定しても、踏み板が前席シートのシート形状を侵すことなくシートバック背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動する。
この第5の発明によれば、フットレストは、後席シートの着座者がオットマンによって下腿部を支持された姿勢状態で足置きとして使用される。
先ず、第1の発明によれば、踏み板を格納位置での係止状態から外すことにより、これを着座者の足部に突っ掛かることのない中間位置の状態に附勢によって保持することができる。そして、この状態から、踏み板を足置きとして使用する際には、これを足で落とし込むなどして簡単な操作で使用位置である展開位置にもっていくことができる。そして、足を外して足置きとしての使用をやめることにより、踏み板を着座者の足部に突っ掛からず、かつ、簡単に展開位置にもっていくことのできる中間位置に移動させておくことができる。したがって、フットレストの不使用時にはこれを足部の妨げとならない位置に移動させられるようにし、かつ、フットレストを再度使用する際にはこれを使用する位置にもっていくための操作に手間がかからないようにすることができる。
更に、第2の発明によれば、支持体を前席シートのクッションフレームに回動可能に支持したことにより、前席シートのシートバックの背凭れ角度位置に関係なく、踏み板を設定された中間位置や展開位置に位置付けることができる。そして、更に、格納位置に係止させた踏み板をシートバックの背凭れ角度を変化させる動きに追従させられるようにしたことにより、踏み板を格納位置に保持した状態であっても前席シートの背凭れ角度の調整を自由に行えるようにすることができる。
更に、第3の発明によれば、支持体の起倒回動の中心部を前席シートのシートバックの傾動の中心部よりも後方側の位置に設定したことにより、前席シートのシート形状を侵さないように踏み板をシートバック背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動させることができる。
更に、第4の発明によれば、踏み板を支持体に対して回動可能に軸支させたことにより、踏み板の足置き角度の調整を行えるようにすることができる。そして、更に、支持体の起倒回動の中心部を前席シートのシートバックの傾動の中心部と同軸上の位置に設定して後方側への張出し量が少なくなるように配置しても、前席シートのシート形状を侵さないように踏み板をシートバック背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動させることができる。
更に、第5の発明によれば、後席シートに着座した乗員がこの後席シートに設けられたオットマンと前席シートに設けられたフットレストとを併用することにより、安楽機能を倍加させることができる。
ここで、図1には、本実施例のフットレスト30の概略構成が斜視図によって示されている。このフットレスト30は、図示された前席シート10の背部に配設されており、後席シート(図示省略)に着座した乗員(着座者)が足置きとして使用することのできる構成となっている。
以下、前席シート10及びフットレスト30の構成を順に詳しく説明していく。
これらリクライニング装置14,14は、常時は、シートバック11の背凭れ角度を固定可能なロック状態とされて保持されている。そして、各リクライニング装置14,14は、これらに連結された図示しない操作レバーの回動操作を行うことにより、それらのロック状態が一斉に解除操作されるようになっている。これにより、シートバック11の背凭れ角度の固定状態が解かれるため、シートバック11の背凭れ角度の調整移動が行えるようになっている。
上記構成の踏み板31は、支持体32のシートクッション12に対する連結構造により、着座者の足置きとして使用可能な展開位置と、前席シート10のシートバック11の背面部に形成された窪み形状の凹部11D内に畳み込まれた格納位置と、の間で起倒回動させられるように支持されている。なお、踏み板31が展開位置に展開された状態は、図1の実線状態で示されており、踏み板31が格納位置に格納された状態は、図2の実線状態で示されている。この踏み板31の展開位置は、フロアFから浮いた姿勢位置に設定されている。
この踏み板31は、上記した格納位置に格納された状態では、その両側部に突出形成された係合ピン33P,33Pを、シートバック11の凹部11Dの両側部に形成された長孔11H,11H内に係合させることにより、この格納位置の状態に保持できるようになっている。そして、この踏み板31の保持状態は、踏み板31の背面部に設けられた操作レバー33を引き操作することによって外せるようになっている。
すなわち、係合ピン33P,33Pは、常時は、図1に示されるように、附勢によって踏み板31の両側部から突出した状態に保持されている。これら係合ピン33P,33Pは、操作レバー33の引き操作を行うことにより、上記の附勢に抗して踏み板31の形状内部に引き込まれるようになっている。ここで、係合ピン33P,33Pは、その突出状態では、踏み板31をシートバック11の背面部に畳み込むことにより、凹部11Dの両側部と干渉するようになっている。しかし、係合ピン33P,33Pは、この凹部11Dの両側部と干渉する先端側の部位面が、テーパ状に切り欠かれて形成されている。
これにより、係合ピン33P,33Pは、図2に示されるように、踏み板31をシートバック11の背面部に向けて畳み込んでいくことにより、上記したテーパ状の切欠面が案内面となって凹部11Dの両側部によって内側に押圧され、踏み板31の内部に引き込まれていく。そして、踏み板31がシートバック11の凹部11D内に格納されることで各係合ピン33P,33Pが長孔11H,11Hのある位置に到達することにより、各係合ピン33P,33Pが附勢によって長孔11H,11H内に突出して係合した状態となる。これにより、踏み板31がシートバック11の背面部に形成された凹部11D内の格納位置に格納された状態として保持されるようになっている。
この踏み板31の係止状態は、前述したように、操作レバー33の引き操作によって各係合ピン33P,33Pと長孔11H,11Hとの係合状態を外すことによって外すことができる。これにより、踏み板31が格納位置から展開位置に向けて引き出せるようになる。
したがって、この係合ピン33P,33Pがスライド移動可能に係合する係合構造により、前席シート10は、踏み板31を格納位置に格納した状態であっても、シートバック11の背凭れ角度の調整移動が行えるようになっている。すなわち、図3に示されるように、踏み板31を格納位置に格納した状態で、前席シート10のシートバック11の背凭れ角度を変化させると、係合ピン33P,33Pは、この動きを受けて長孔11H,11H内をスライド移動する。これにより、踏み板31が、シートバック11の背面部にくっついた状態を維持しながら、シートバック11の傾き角度を変化させる動きに追従する。
なお、この踏み板31を格納する凹部11Dは、シートバック11の傾き角度を変化させる際に上下動する踏み板31の動きを許容できるように、踏み板31よりもひとまわり大きな高さ寸法を有して形成されている。
ここで、踏み板31が中間位置とされた状態は、図4において良く示されている。同図に示されるように、踏み板31が中間位置にある状態(仮想線状態)では、踏み板31は、支持体32の起倒回動の中心部よりも高い位置まで起こし上げられた状態とされている。これにより、踏み板31は、後席シートの着座者の足部に妨げとならない状態とされている。
すなわち、踏み板31は、この中間位置にある状態では、例えば着座者の足部が当たるなどして、その前方向に押圧されるような力を受けると、格納位置に向けて起こし上げの回動方向に退避移動する。したがって、踏み板31は、仮に着座者の足部が当たったとしても、足部に対して突っ掛かった状態とはならないため、足部に対しては何らの妨げとはならない。
そして、踏み板31は、着座者の足部が外されることにより、再び附勢によって上述した中間位置に戻される。
以下、フットレスト30の具体的な構成について、詳しく説明していく。
この支持体32は、踏み板31の両サイドに剛結合された支持フレーム32A,32Aと、これら支持フレーム32A,32Aの間に架け渡されて踏み板31の支持強度を補強するパイプ状の補強フレーム32B,32Bとを有する。これら支持フレーム32A,32Aは、「コ」符号形状に折り曲げられた断面形状を有し、前席シート10のシートクッション12の骨格フレームに剛結合された固定フレーム32F,32Fに回動可能に軸支されている。これにより、支持体32が前席シート10に対して起倒回動可能に連結されている。
同図に示されるように、支持フレーム32Aには、その回動の規制部材となるストッパ32Sが取付ピンP,Pによって取り付けられている。そして、これら支持フレーム32Aと固定フレーム32Fは、これらを貫くかたちで挿通された軸支ピンQによって、互いに相対回動可能な状態に軸支されている。この軸支ピンQは、固定フレーム32F側から板厚方向に挿通されており、支持フレーム32Aを板厚方向に貫通した先で、固定リングWによって外れないように固定されている。この軸支ピンQは、固定フレーム32Fに溶着されてこれと一体的に結合されている。
そして、この軸支ピンQとストッパ32Sとの間には、バネ鋼板が渦巻き状に巻かれて形成された捩りバネSが掛着されている。この捩りバネSは、その内周側の端部が軸支ピンQに形成されたバネ掛溝Qdに掛着されて固定されており、外周側の端部がストッパ32Sに形成されたバネ掛溝Sdに掛着されて固定されている。これにより、支持フレーム32Aが、固定フレーム32Fに対して図示反時計回り方向に回動附勢されており、踏み板31が、図4において前述した中間位置まで起こし上げられた状態として保持されるようになっている。
そして、図6に戻って、支持フレーム32Aの固定フレーム32Fに対する図示時計回り方向への回動は、ストッパ32Sが固定フレーム32Fに形成された係止部Fsと当接することにより規制されるようになっている。これにより、踏み板31が、図4において前述した展開位置に落とし込まれた位置にて保持されるようになっている。
ここで、図4に示されるように、上記支持フレーム32A(支持体32)の起倒回動の中心は、前席シート10のシートバック11の傾動の中心となるリクライニング装置14の中心部14Rよりも後方側の位置に設定されている。これにより、支持体32を起倒回動させた際に、支持体32や踏み板31が前席シート10のシート形状との干渉量が少なく抑えられるため、シート形状を侵すことなくフットレスト30を格納位置と展開位置との間で起倒回動させられるようになっている。
すなわち、図2に示されるように、フットレスト30は、これを足置きとして使用しない時には、前席シート10のシートバック11の背面部に畳み込まれた格納位置の状態に保持されている。したがって、フットレスト30を足置きとして使用する際には、操作レバー33を引き操作して、この格納位置での保持状態を解除すればよい。これにより、同図の仮想線で示されるように、踏み板31が展開位置に向けて倒伏回動していき、中間位置の状態となって保持される。
この踏み板31が中間位置にある状態では、踏み板31が支持体32の起倒回動の中心部よりも高い位置状態となっているため、踏み板31は着座者の足部の妨げとならない状態となっている。そして、図1に示されるように、この踏み板31を足で落とし込むなどして展開位置にもっていくことにより、着座者の足部が展開位置に保持された踏み板31によって支持される。
この踏み板31は、その足置きとしての使用をやめることにより、附勢によって上述した中間位置に戻される。したがって、踏み板31を使用しないときには、これを起こし上げて前席シート10のシートバック11の背面部に畳み込んでおくことにより、この格納位置の姿勢状態に保持しておくことができる。
更に、支持体32を前席シート10のクッションフレームに回動可能に支持したことにより、前席シート10のシートバック11の背凭れ角度位置に関係なく、踏み板31を設定された中間位置や展開位置に位置付けることができる。そして、更に、格納位置に係止させた踏み板31をシートバック11の背凭れ角度を変化させる動きに追従させられるようにしたことにより、踏み板31を格納位置に保持した状態であっても前席シート10の背凭れ角度の調整を自由に行えるようにすることができる。
更に、支持体32の起倒回動の中心部を前席シート10のシートバック11の傾動の中心部14Rよりも後方側の位置に設定したことにより、前席シート10のシート形状を侵さないように踏み板31をシートバック11背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動させることができる。
本実施例のフットレスト40は、図7に示されるように、踏み板41が、支持体42に対して回動可能に軸支されており、足置き角度の調整移動が行えるようになっている。そして、支持体42の前席シート10に対する起倒回動の中心部は、前席シート10のシートバック11の傾動の中心であるリクライニング装置14の中心部14Rと同軸上の位置に設定されている。すなわち、支持体42の起倒回動の中心部を前席シート10のシートバック11の傾動の中心部と同軸上の位置に設定しても、踏み板41が支持体42に対して回動可能に軸支されているため、前席シート10のシート形状を侵すことなく踏み板41や支持体42をシートバック11背面部の格納位置と展開位置との間で起倒回動させられるようになっている。
そして、支持体42は、踏み板41の両サイドに設けられた支持フレーム42A,42Aと、これら支持フレーム42A,42Aの間に架け渡されて支持体42の支持強度を補強するパイプ状の補強フレーム42Bとを有する。これら支持フレーム42A,42Aは、前席シート10のシートクッション12の骨格フレームに剛結合された固定フレーム42F,42Fに回動可能に軸支されている。なお、この支持フレーム42A,42Aと固定フレーム42F,42Fとの連結構造は、図10において詳しく示されているが、実施例1で図6を用いて説明した構成と実質的に同じ構成となっている。すなわち、支持フレーム42Aは、これに取り付けられたストッパ42Sが固定フレーム42Fに形成された係止部Fsと当接することにより、その図示時計回り方向への回動が規制されるようになっている。
同図に示されるように、踏み板41の枠フレームには、その回動の規制部材となるストッパ41Sが一体的に取り付けられている。そして、これら踏み板41と支持フレーム42Aは、軸支ピンRによって、互いに相対回動可能な状態に軸支されている。この軸支ピンRは、座リングAを介して固定フレーム42F側から板厚方向に挿通されており、支持フレーム42Aを板厚方向に貫通した先で、固定部材Yによって外れないように固定されている。
そして、支持フレーム42Aとストッパ41Sとの間には、コイルバネTが掛着されている。このコイルバネTは、その一方側の端部が支持フレーム42Aに形成されたバネ掛部Adに掛着されて固定されており、他方側の端部がストッパ41Sに形成されたバネ掛溝Sbに掛着されて固定されている。これにより、踏み板41が、支持フレーム42Aに対して図示反時計回り方向に回動附勢されており、踏み板41が、図7の仮想線で示された位置まで起こし上げられた状態として保持されるようになっている。
この踏み板41の支持体42に対する図示反時計回り方向への回動は、図6に示されるように、ストッパ41Sが支持フレーム42Aに形成された図示左側の係止部Asと当接することにより規制されるようになっている。そして、踏み板41の支持体42に対する図示時計回り方向への回動は、ストッパ41Sが図示右側の係止部Asと当接することにより規制されるようになっている。これにより、踏み板41が、図7の実線で示された位置まで落とし込まれた状態として保持されるようになっている。
したがって、後席シート20の着座者は、図7に示されるように、シートバック21を寝かせてオットマン25に下腿部を支持させた安楽した姿勢状態で、更にフットレスト40によって足部を支持させる使用ができるようになる。
なお、この後席シート20の構成は、前席シート10の構成と基本的構成は同じとなっている。すなわち、後席シート20は、背凭れ部となるシートバック21と、着座部となるシートクッション22と、頭部を受けるヘッドレスト23と、を有する。そして、シートバック21は、リクライニング装置24,24によって、背凭れ角度の調整移動が可能な状態としてシートクッション22に連結されている。
更に、後席シート20に着座した乗員がこの後席シート20に設けられたオットマン25と前席シート10に設けられたフットレスト40とを併用することにより、安楽機能を倍加させることができる。
例えば、フットレストの踏み板がその自由状態時に保持される中間位置は、支持体の起倒回動の中心部よりも高い位置であれば良い。したがって、この中間位置は、上記実施例で示した角度位置以外にも、車内の仕様に合わせた種々の角度位置に設定することが可能である。
また、踏み板をシートバック背面部の凹部内に格納した状態として保持できるようにしたものを示したが、この保持構造(係脱構造)は、係合ピンと長孔との係合構造には限定されず種々の係脱構造を適用することができる。但し、この係脱構造が、シートバックの背凭れ角度を変化させた際の係止位置のずれを吸収できない構成となっている場合には、シートクッション側に設けられたフットレストをシートバックの傾動する動きに追従させられなくなることに留意が必要である。
また、フットレストが前席シートのシートクッション側に連結された構成を示したが、シートバック側に連結される構成であっても構わない。但し、この場合には、シートバックの背凭れ角度位置によって、踏み板の中間位置や展開位置が変化してしまうことに留意が必要である。
11 シートバック
11D 凹部
11H 長孔
12 シートクッション
12C カバー
13 ヘッドレスト
14 リクライニング装置
14R 中心部
20 後席シート
21 シートバック
22 シートクッション
23 ヘッドレスト
24 リクライニング装置
25 オットマン
30 フットレスト
31 踏み板
32 支持体
32A 支持フレーム
32B 補強フレーム
32S ストッパ
Sd バネ掛溝
32F 固定フレーム
Fs 係止部
33 操作レバー
33P 係合ピン
40 フットレスト
41 踏み板
41A 補強フレーム
41B 補強フレーム
41S ストッパ
Sb バネ掛溝
42 支持体
42A 支持フレーム
Ad バネ掛部
As 係止部
42B 補強フレーム
42S ストッパ
Sd バネ掛溝
42F 固定フレーム
Fs 係止部
43P 係止ピン
P 取付ピン
Q 軸支ピン
Qd バネ掛溝
W 固定リング
S 捩りバネ
R 軸支ピン
A 座リング
Y 固定部材
T コイルバネ
F フロア
Claims (4)
- 前席シートの背部に配設されて後席シートの着座者の足置きとして使用されるフットレストであって、
前記後席シートの着座者の足部を載置可能な踏み板と、
該踏み板を前記前席シートの骨格フレームに対して起倒回動可能に支持する支持体と、を有し、
前記踏み板は、前記支持体の前席シートに対する連結構造により着座者の足置きとして使用可能な展開位置と前席シートのシートバックの背面部に畳み込まれた格納位置との間で起倒回動可能に支持されており、かつ、該前席シートとの間に設けられた係脱構造によって該踏み板を格納位置に係止させておくことができるようになっており、
前記支持体と前記前席シートとの間には該支持体を展開位置から格納位置に向けて起こし上げる回動方向に附勢する附勢部材が設けられており、前記踏み板は前記係脱構造による格納位置での係止状態が外された自由状態時では前記附勢部材の附勢力によって少なくとも前記支持体の起倒回動の中心部よりも高い中間位置まで起こし上げられた状態として保持されるようになっており、
前記支持体は、前記前席シートのシートクッションの骨格フレームに起倒回動可能に支持されており、
前記踏み板を格納位置に係止可能な係脱構造は、前記踏み板の側部と前記前席シートとの間に設けられた、長孔と該長孔に対してスライド可能に係合される係合ピンとの係脱構造により構成され、前記係合ピンが前記長孔の形状に沿ってスライドすることができる構造により、格納位置に係止させた踏み板に対して前席シートのシートバックの背凭れ角度を変化させた際の係止位置のずれを吸収して前記踏み板を該シートバックの動きに追従して移動させられるようになっていることを特徴とするフットレスト。 - 請求項1に記載のフットレストであって、
前記支持体は前記踏み板と一体的に剛結合された構成となっており、該支持体の前席シートに対する起倒回動の中心部は該前席シートのシートバックの傾動の中心部よりも後方側の位置に設定されていることを特徴とするフットレスト。 - 請求項1に記載のフットレストであって、
前記踏み板は前記支持体に対して回動可能に軸支されていて足置き角度の調整移動が行えるようになっており、前記支持体の前席シートに対する起倒回動の中心部は前記前席シートのシートバックの傾動の中心部と同軸上の位置に設定されていることを特徴とするフットレスト。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のフットレストであって、
前記後席シートにはシートクッションの前端部から前方に起こし上げられることで着座者の下腿部を支持することのできるオットマンが配備されており、
該後席シートの着座者がオットマンによって下腿部を支持された姿勢状態で足置きとして使用されることを特徴とするフットレスト。
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