JP5137705B2 - 分別機能付ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
であって、より詳しくは、従来の分別機能付きキャップにおいては、容器口部にヒンジキ
ャップを打栓する際に弱化部が破断してしまう現象が起きていた点を解消し、使用時にお
いては優れた密封性を保持し、分別廃棄時にはキャップ本体の破断部位が容易に分離し得
るように構成された分別機能付ヒンジキャップに関する。
加えて易開封性も付与して、利便性が高められていることから、サラダオイルや調味料、
天然果汁などの液状内容物が収容されている容器に多く使用されている。すなわち、この
ヒンジキャップは、キャップ本体を容器口部に打栓して液密にすると共に、容易に外れな
いようにして液密状態を維持し、更に、スコア切裂用タブによりキャップ本体の開口予定
部の易開封性を実現している。
着されて使われることが多かった。しかしながら、これら容器とヒンジキャップとの材質
の違いから、ゴミの分別回収に際しては、容器からヒンジキャップを取り外す必要に迫ら
れ、従来はペンチやナイフなどを使用してこれらを分離するなどの手段が採られているた
め作業上煩わしさがあり、このような状況から、容器からヒンジキャップを容易に取り外
すことが出来る技術として、下記のものが知られている。
っ張り、まず縦方向の弱化線61を破断させ、次いで、上方に引っ張ることにより、弱化
線61に連続して周方向に形成された弱化ライン60を破断して、容器50の口部51か
らヒンジキャップ52を離脱させるようになっている。
をペンチやナイフなどの道具を使用することなく分離することが出来るため、廃棄に際し
ての分別機能を発揮することが出来る点ですぐれている。しかしながら、ヒンジキャップ
を付設する容器は、内容物を充填した後で、ヒンジキャップを容器口部にあてがわれた状
態で、上蓋の上方から最大100kgにも及ぶ重力で打栓することによって、容器口部にヒ
ンジキャップが強固に嵌合される打栓工程が必須であるため、特許文献1に記載されたヒ
ンジキャップの構造では、打栓時の圧力がヒンジキャップの外筒だけに集中する可能性が
あり、その結果、外筒に連接されて形成されている周方向の弱化ラインが、ヒンジキャッ
プの打栓工程において破断してしまい、本来、使用後に容器口部から分離されるべきヒン
ジキャップの分別機能を果たし得なくなる事態が起きることがある。
ら容易に分離出来る分別機能を有すると共に、ヒンジキャップに形成した周方向弱化部が
打栓工程で破断することを防止した分別機能付ヒンジキャップを提供することにある。
すなわち、本発明によれば、キャップ本体と上蓋とがヒンジを介して開閉自在に連結されており、前記キャップ本体は、開口または開口予定部が形成されている頂板と、該頂板の周縁部から垂下するスカート壁とから構成され、該スカート壁とこれに同心的に前記頂板下面から垂下するインナーリングとで容器口部を嵌合する嵌合部を形成し、前記頂板上面に前記開口または開口予定部を囲繞する注出筒及びこれより外側に前記上蓋を閉栓固定する外側壁を形成してなり、
前記上蓋は、天板と該天板の周縁部から垂下する側壁とで構成し、前記天板内面にこれから垂下し前記注出筒の内面に圧接する環状リングを形成してなるヒンジキャップにおいて、
前記スカート壁のヒンジに近接した箇所に、該スカート壁の上端から下端まで縦方向に破断可能な縦方向弱化部を形成し、前記頂板の周縁部に前記スカート壁と前記頂板とを分離可能な周方向弱化部を、前記縦方向弱化部を起点とし前記ヒンジ側に向かい少なくとも前記ヒンジを越える位置まで設けるとともに、前記上蓋の側壁内周面に、前記上蓋を閉めた際に、前記周方向弱化部上に位置する外側壁上面に当接する上下方向に延びる複数本のリブが、少なくとも、前記周方向弱化部上に位置する前記外側壁上面の全領域に亘って周方向に間隔を置いて設けられていることを特徴とする分別機能付ヒンジキャップが提供される。
て周方向に延びる溝を形成することにより、前記頂板周縁部の肉厚を薄肉化してなる上記
分別機能付ヒンジキャップが提供される。
方向弱化部上に位置する外側壁上面に当接する周方向に間隔をおいて上下方向に延びる複
数本のリブを設けることにより、容器の口部にヒンジキャップのキャップ本体を嵌合する
ための打栓工程において、打栓圧は複数本のリブを介してキャップ本体の外側壁に確実に
付加されるため、周方向の弱化部が形成されている外側に位置するスカート壁と頂板とが
一体に、即ち上下方向にずれること無く打栓されることになる。そのため、打栓時に周方
向弱化部が破断することが無く、分別機能付きヒンジキャップの機能を全うすることが出
来る。
また、本発明の分別機能付きヒンジキャップは、容器口部内周と密接するインナーリン
グと共に容器口部の先端外周と密接する縦方向弱化部及び周方向弱化部より内側にあるア
ウターリングによって液密を実現させながら、容器の口部から分別機能付ヒンジキャップ
を離脱させるには、キャップ本体から上蓋を開けた状態にし、上蓋をつかみ縦方向弱化部
を中心として下方向に引っ張ると、応力が縦方向弱化部の上端に集中して下端に向けて縦
方向弱化部が裂け、キャップ本体のスカート壁を切り離し、さらに、上蓋をつかんだまま
で周方向弱化部の起点である縦方向弱化部から周方向弱化部に沿って引っ張ると、応力が
その起点に集中してヒンジを越える位置に向けて周方向弱化部が裂け、その位置までスカ
ート壁と頂板とを切り離し、スカート壁と容器口部との嵌合力を低下させることにより、
分別機能付ヒンジキャップを分離することで実現できる。したがって、上蓋を摘んだまま
さらに上方に引き上げることにより、道具を使用することなく容器口部から容易に分離出
来る。しかも、充分な液密性を確保することができる効果がある。
周方向に延びる溝を形成することにより、前記頂板周縁部の肉厚を薄肉化した分別機能付
きヒンジキャップとすることができる。
2は同分別機能付ヒンジキャップを開いた状態の縦断面図、図3は同分別機能付ヒンジキ
ャップを開いた状態の平面図である。
分別機能付ヒンジキャップ1は、キャップ本体2と上蓋3とがヒンジ4を介して開閉自
在に連結されており、このキャップ本体2は、開口予定部5が形成されている頂板6と、
この頂板6の周縁部から垂下するスカート壁7とから構成され、このスカート壁7とこれ
に同心的に頂板6下面から垂下するインナーリング8とで容器9の口部10を嵌合する嵌
合部11を形成し、頂板6上面に開口予定部5を囲繞する注出筒12及びこれより外側に
上蓋3を閉栓固定する外側壁13を形成してなり、上蓋3は、天板14とこの天板14の
周縁部から垂下する側壁15とで構成し、天板14内面にこれから垂下し注出筒12の内
面に圧接する環状リング16を形成してなるものである。
に、このスカート壁7の上端から下端まで縦方向に破断可能な縦方向弱化部17を形成し
、頂板6の周縁部に、特に図1からわかるように外側壁13の外周付け根に沿って周方向
に延びている、スカート壁7と頂板6とを分離可能な周方向弱化部18を、縦方向弱化部
17を起点としヒンジ4側に向かい少なくともヒンジ4を越える位置まで設けて、且つ、
頂板6下面のインナーリング8よりも外側で周方向弱化部18よりも内側で、容器9の口
部10の先端外周が当接する部位に、頂板6下面から垂下するアウターリング19を設け
てなるものである。
るための打栓工程において、打栓圧が上蓋の側壁を介してキャップ本体の頂板とスカート
壁とに伝達され、周方向の弱化部が形成された部分においても頂板とスカート壁が軸方向
にずれることなく一体となって容器口部に打栓されるように構成した点にある。
すなわち、前記上蓋3の側壁15の内周面に、前記上蓋3を閉めた時に、前記周方向弱化部18上に位置する外側壁13上面に当接するように、周方向に間隔をおいて上方に延び、天板14内面に達する複数本のリブ15aが、少なくとも、前記周方向弱化部上に位置する前記外側壁上面の全領域に亘って周方向に間隔を置いて設けられていることが重要な要件である。
容器内に内容物を充填した後に、容器口部に分別機能付きヒンジキャップを嵌合するためには、容器9口部10に分別機能付きヒンジキャップのインナーリング8とスカート壁7がまたがった状態であてがい、上蓋の上方から打栓機によって最大100kgにも及ぶ重力で一気に容器と分別機能付きヒンジキャップを嵌合させるものである。
(b)に示したように、側壁15に付加された打栓圧は、ヒンジキャップ内の外側壁13
には完全に伝達されずに、主として周方向に形成された弱化部18に連接するスカート壁
上面に付加されることになる。つまり、上蓋3の側壁15に付加された打栓時の圧力が外
側壁13に確実に伝達されないと、打栓時の圧力はスカート壁の上面に付加され、その結
果、周方向に形成された弱化部が打栓時においてすでに破断してしまうという重大な結果
をもたらすものであるが、本発明の上記構成によって、係る欠点は完全に防止される。
を打栓できるものであれば特に限定がなく、どのようなタイプ、材質でも良い。この実施
例1では、特に食用オイルなどの頻繁に小出しするものに利用して、上蓋3による開閉が
比較的多く行われるペットボトルの例を示してある。
ジ4を中心として回転自在となり、かつ開閉自在となっている。そして、前記注出筒12
より外側の頂板6上の周面には、上蓋3との係合突起として機能する外側壁13が設けら
れており、万が一注出筒12から液だれがあっても、外側壁13から直ちに外部にこぼれ
出ないようになっている。また、周方向の弱化部18が形成された部位の内側、つまり、
スカート壁7と外側壁13の連接している部位の内側には補強リブ7aが形成されている
ことにより、予期せぬ外圧により弱化部が破断するのを防止することが出来る。この補強
リブ7aは全周に亘って形成されていても良いが、少なくとも周方向の弱化部18が形成
された部位の内側に断続的に形成されていることが好ましい。
12aになっている。このクチバシ形状部12aは液状内容物を注出する際の注ぎ性を向
上させるために設けられている。また、上蓋3には閉栓時にクチバシ形状部12aを付勢
する注出口補正リブ20が設けられている。この注出口補正リブ20は成形時にクチバシ
形状部12aがアンダーカットとなっているため、離型時にクチバシ形状部12aの先端
が上方に変形してしまう。そのため、ヒンジキャップ1を金型から離型された直後に上蓋
3を閉栓することで、注出口補正リブ20により変形したクチバシ形状部12aを正常な
形状に戻すことができる。
能な部位であり、この開封予定部5に設けたスコア引裂用タブ22に指を掛けて上方に引
っ張ると、スコア21を破断して開封予定部5を除去、すなわち開封することが出来る。
なお、図1、図2における22aは、スコア引裂用タブ22に指を掛ける際のスベリ止め
である。一方、開封後の主たるシールは、キャップ本体2の注出筒12に上蓋3の環状リ
ング16が嵌合することによりなされる。すなわち、環状リング16の先端外周面16a
が注出筒12の内周面下部に当接することにより、開封後のシールがなされる。
壁7とで嵌合部11が形成され、容器9の口部10にこの嵌合部11をあてがい打栓する
ことで、口部10にキャップ本体2を装着すると共に液密にする。
のとおり、縦方向弱化部17が形成され、この縦方向弱化部17は、スカート壁7の内側
に、V字状の溝を縦方向にスカート壁7の上端から下端まで形成されてなるものである。
したがって、この縦方向弱化部17は、前記上蓋3をつかみ縦方向弱化部17を中心とし
て下方向に引っ張るなどの外力を加えると、応力がV字状の溝の上端に集中して下端に向
けて溝が裂け、スカート壁7を縦方向に上端から下端まで破断して分離出来、さらに、外
側から見ることが出来ず、ゴミなどがV字状の溝に溜まることもなく、外観も極めて良好
となる。
周方向弱化部18が設けられ、この周方向弱化部18は、頂板6の周縁部の内側である下
面に、U字状の溝を周方向に縦方向弱化部17を起点としヒンジ4側に向かいヒンジ4を
越える位置まで設けてなるものである。したがって、この周方向弱化部18は、上蓋3を
つかんで下方に引っ張ることにより、スカート壁7を縦方向に破断すると同時に周方向弱
化部18の起点である縦方向弱化部17の上端に連なる部分の周方向弱化部18がヒンジ
4を越える位置に向けて裂け、更に上蓋3をつかんだままで周方向弱化部18を終端まで
周方向に裂いて、続いて上蓋3を上方に引き上げることにより容器9の口部10から分別
機能付ヒンジキャップ1を容易に取り外すことが出来る。
が設けられ、このアウターリング19は、嵌合部11内のスカート壁7とインナーリング
8との間に位置する頂板6の下面に、周方向弱化部18よりも内側で、且つ、これらスカ
ート壁7及びインナーリング8と同心的に垂下して設けられてなるものである。したがっ
て、このアウターリング19は、容器9の口部10にキャップ本体2の嵌合部11を嵌合
すると、容器口部10の先端外周10aが、縦方向弱化部17及び周方向弱化部18より
内側に位置するアウターリング19に当接し液密を実現する。すなわち、容器口部10の
上端部はインナーリング8とアウターリング19とに挟まれてシールされ、確実に液密を
実現していることになる。
同心的に環状リング16を形成してなり、側壁15の一端はヒンジ4によってキャップ本
体2に開閉自在に連結され、他端には鍔部23が設けられている。
まず、キャップ本体2に上蓋3を嵌めた状態の分別機能付ヒンジキャップ1にし、容器
2内に食用オイルなどの液状内容物を充填し、その後、容器9の口部10に分別機能付ヒ
ンジキャップ1の嵌合部11、つまり、インナーリング8とスカート壁7が容器口部にま
たがった状態であてがい打栓することで、弱化部を破断させることなく容器9を密封する(図1参照)。その際、インナーリング8と共にアウターリング19により、容器口部10の先端外周10aに当接して液密性を実現している。
2から容易に開けることができる。さらに、スコア引裂用タブ22に手指を掛けて引っ張
れば、スコア21を破断し開封予定部5を除去して開封出来る。そして、容器9内の液状
内容物を必要量だけキャップ本体2の注出筒12から必要箇所に注ぎ込むことが出来る。
その液状内容物を注ぎ終わった後、キャップ本体2に上蓋3を被せると、環状リング16
の先端外周面16aが注出筒12の内周面下部に当接することにより、開封後のシールが
なされる。以後、容器9内の液状内容物を使い切るまで、上記した同じ動作を繰り返すこ
とになる。
上蓋3をつかみ縦方向弱化部17を中心として下方向に引っ張ると、応力が縦方向弱化部
17の上端に集中して下端に向けて縦方向弱化部17が裂けると共に縦方向弱化部17の
上端に連なる部分の周方向弱化部18がヒンジ4を越える位置に向けて裂け、更に上蓋3
をつかんだままで周方向弱化部18を終端まで周方向に裂いて、続いて上蓋3を上方に引
き上げることにより、容器9の口部10から分別機能付ヒンジキャップ1を容易に取り外
すことが出来て、ゴミの分別収集に寄与することができる。
力で頂板部の弱化部が破断されないという分別機能付きヒンジキャップの構造を提供でき
るという、本発明の技術思想を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解され
るべきである。
2,52 キャップ本体
3,53 上蓋
4,54 ヒンジ
5 開口予定部
6 頂板
7 スカート壁
7a 補強リブ
8 インナーリング
9,50 容器
10,51 口部
10a 先端外周
11 嵌合部
12 注出筒
12a クチバシ形状部
13 外側壁
14 天板
15 側壁
15a 弱化部破断防止リブ
16 環状リング
16a 先端外周面
17 縦方向弱化部
18 周方向弱化部
19 アウターリング
20 注出口補正リブ
21 スコア
22 スコア引裂用タブ
22a すべり止め
23 鍔部
55 外筒
56 係止部
60 周方向弱化ライン
61 縦方向弱化線
Claims (2)
- キャップ本体と上蓋とがヒンジを介して開閉自在に連結されており、前記キャップ本体は、開口または開口予定部が形成されている頂板と、該頂板の周縁部から垂下するスカート壁とから構成され、該スカート壁とこれに同心的に前記頂板下面から垂下するインナーリングとで容器口部を嵌合する嵌合部を形成し、前記頂板上面に前記開口または開口予定部を囲繞する注出筒及びこれより外側に前記上蓋を閉栓固定する外側壁を形成してなり、
前記上蓋は、天板と該天板の周縁部から垂下する側壁とで構成し、前記天板内面にこれから垂下し前記注出筒の内面に圧接する環状リングを形成してなるヒンジキャップにおいて、
前記スカート壁のヒンジに近接した箇所に、該スカート壁の上端から下端まで縦方向に破断可能な縦方向弱化部を形成し、前記頂板の周縁部に前記スカート壁と前記頂板とを分離可能な周方向弱化部を、前記縦方向弱化部を起点とし前記ヒンジ側に向かい少なくとも前記ヒンジを越える位置まで設けるとともに、前記上蓋の側壁内周面に、前記上蓋を閉めた際に、前記周方向弱化部上に位置する外側壁上面に当接する上下方向に延びる複数本のリブが、少なくとも、前記周方向弱化部上に位置する前記外側壁上面の全領域に亘って周方向に間隔を置いて設けられていることを特徴とする分別機能付ヒンジキャップ。 - 前記周方向弱化部は、前記頂板周縁部の下面から上方に向かって周方向に延びる溝を形成することにより、前記頂板周縁部の肉厚を薄肉化してなる請求項1記載の分別機能付ヒンジキャップ。
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Family Applications (1)
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2008
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