JP5127374B2 - 防曇性表面処理剤及び防曇性樹脂シート - Google Patents

防曇性表面処理剤及び防曇性樹脂シート Download PDF

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Description

本発明は、樹脂シートなどの表面に防曇性を付与するのに有用な防曇性表面処理剤(防曇処理剤)及び防曇性樹脂シート、さらには、防曇性樹脂シートの製造方法及び防曇性が付与された容器に関する。
スチレン系樹脂シートなどの疎水性合成樹脂シートは、食品などの包装容器に利用されているが、防曇性が低い。そのため、前記シートで形成された容器に食品などを収容すると、気温、湿度の変化により水蒸気が容器の表面に微小水滴として付着し、曇りが生じ、透明性を低下させる。そのため、内容物の視認性が低下する。
そこで、脂肪酸エステル類などを用いて樹脂シートに防曇性を付与する方法が提案されている。例えば、特公昭63−62538号公報(特許文献1)には、ショ糖脂肪酸エステル、重合度800以下の無変性ポリビニルアルコール、およびシリコーンエマルジョンを特定の割合で含む水溶液を、スチレン系樹脂フィルムに塗布する方法が開示されている。特開平10−309785号公報(特許文献2)には、片面がショ糖脂肪酸エステルとメチルセルロースとの混合物で被覆されているとともに、さらにこの被覆層がシリコーンオイルで被覆され、他方の面がシリコーンオイルで被覆されているスチレン系樹脂シートが開示されている。特許第3241797号明細書(特許文献3)には、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコーンエマルジョンと、多糖類及び/又は親水性高分子(ポリビニルアルコールを除く)とを含む表面処理剤を、ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に塗布することが開示されている。特開2003−201355号公報(特許文献4)には、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの多価アルコール型非イオン性界面活性剤とポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤との混合物で表面が被覆された防曇性樹脂シートが開示されている。また、特開2004−238614号公報(特許文献5)には、多価アルコール脂肪酸エステルと、ポリビニルアルコールを除く非エーテル系親水性高分子と、少なくともオキシエチレン単位を有するエーテル系親水性高分子と、シリコーンオイルとで構成された表面処理剤で被覆した防曇シートが開示されている。
しかし、これらの従来の防曇性シートでは、防曇性が不十分である。すなわち、前記防曇性シートは、例えば、容器内に高温の内容物を収容したとき、内容物から発生する水蒸気に対する防曇性(高温防曇性)、特に、容器内に水分を含む内容物(食品など)を収容して低温で保存するとき、水蒸気又は結露に対する防曇性(低温防曇性)が低い。さらに、シートの巻き取りや容器成形により防曇性が大きく低下する。すなわち、容器成形に供される樹脂シート(例えば、スチレン系樹脂シート)は、例えば、樹脂を溶融混練し、シート状に押出成形し、生成したシートを二軸延伸した後、防曇剤を塗布し、乾燥してロール状に巻き取られる。そして、容器成形においては、ロールから樹脂シートを繰り出して熱成形により容器を成形している。しかし、前記樹脂シートの巻き取りに伴って、防曇剤が樹脂シートの非防曇処理面と接触して転移し、さらに、容器成形過程においても、熱板などの加熱体との接触により防曇剤が転移するためか、樹脂シートや容器の防曇性や耐ブロッキング性が大きく低下する。特に、深絞り成形により容器を成形すると、防曇性が大きく低下する。また、防曇剤によって成形機が汚れる。さらに、前記防曇性シートの離型性を高めるためには、比較的多くのシリコーンオイルを必要とする。
なお、特開2001−171052号公報(特許文献6)には、脂肪酸アミドとポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体とを特定の割合で含む帯電防止剤を少なくとも一方の面に塗布量2〜30mg/mで塗布したスチレン系樹脂シートが開示されている。この文献には、帯電防止剤にさらにシリコーンオイルを含有させ、シリコーンオイルの被覆量を1〜25mg/mとすることも記載されている。特開2002−12686号公報(特許文献7)には、脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、シリコーンオイル及び水溶性青色着色剤で構成されたコーティング組成物を、少なくとも一方の面に特定の量的関係で塗布した樹脂シートが開示され、前記脂肪酸アミド及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体が帯電防止組成物を構成している。
しかし、これらの文献には、防曇性に関する記載はない。また、上記シートでは、帯電防止性はある程度改善されているものの、脂肪酸アミドの割合が多いため、透明性が低下する。また、シートの離型性を高めるためには、比較的多量のシリコーンオイルを必要とする。
特公昭63−62538号公報 特開平10−309785号公報 特許第3241797号明細書 特開2003−201355号公報(請求項1及び段落番号[0005]) 特開2004−238614号公報(請求項1及び段落番号[0001]) 特開2001−171052号公報 特開2002−12686号公報
従って、本発明の目的は、防曇性及び透明性に優れる防曇性表面処理剤(又は防曇性組成物)、防曇性樹脂シート及びその製造方法、並びに前記防曇性樹脂シートを用いた容器を提供することにある。
本発明の他の目的は、処理面のベタつきが抑制され、光沢に優れる防曇性表面処理剤、防曇性樹脂シート及びその製造方法、並びに前記防曇性樹脂シートを用いた容器を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、巻き取りや熱成形などに供しても高い防曇性を維持できるとともに、離型性(又は耐ブロッキング性)を高めることができる防曇性表面処理剤、この防曇性表面処理剤を用いた防曇性樹脂シート及びその製造方法、並びに前記防曇性樹脂シートを用いた容器を提供することにある。
本発明の別の目的は、シリコーンオイルの使用量が少量であっても高い離型性(又は耐ブロッキング性)を付与できる防曇性表面処理剤、この防曇性表面処理剤を用いた防曇性樹脂シート及びその製造方法、並びに前記樹脂シートを用いた容器を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、脂肪酸アミドと、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体とを特定の割合で用いて樹脂シートを被覆すると、透明性及び防曇性に優れる防曇層を形成でき、高い防曇性を付与できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の防曇性表面処理剤(防曇処理剤)は、脂肪酸アミド(A)と、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(B)とを、脂肪酸アミド(A)/ブロック共重合体(B)(重量比)=1/99〜37/63の割合で含有する。脂肪酸アミド(A)とブロック共重合体(B)との割合(重量比)は、脂肪酸アミド(A)/ブロック共重合体(B)=5/95〜30/70程度であってもよい。前記脂肪酸アミド(A)は、C8−30脂肪酸とアミン類とのアミド又はそのC2−4アルキレンオキサイド付加物(例えば、C8−26脂肪酸とモノ又はジアルカノールアミンとのアミドもしくはそのエチレンオキサイド付加物)であってもよい。前記表面処理剤は、さらにシリコーンオイルを含有してもよい。
本発明の防曇性樹脂シートは、樹脂シートの少なくとも一方の面に上記表面処理剤で構成された防曇層が形成されている。樹脂シートはコロナ放電処理されてもよく、コロナ放電処理面に防曇層が形成されていてもよい。また、防曇性樹脂シートには、樹脂シートの一方の面に防曇層が形成され、他方の面に離型層が形成されていてもよい。前記離型層は、少なくともオキシエチレン単位を有するエーテル系親水性高分子、及びシリコーンオイルから選択された少なくとも一種で構成してもよい。前記樹脂シートは、例えば、スチレン系樹脂シートであってもよい。防曇性樹脂シートは、樹脂シートの少なくとも一方の面に、前記表面処理剤を塗布することにより製造できる。また、樹脂シートに前記表面処理剤を塗布した後、ロール状に巻き取ってもよい。
本発明には、上記防曇性樹脂シートで形成された容器及び樹脂製容器の少なくとも一部の表面に上記表面処理剤で構成された防曇層が形成されている容器も含まれる。
なお、帯電防止性能と防曇性能とは直接的な関係はなく、仮に、帯電防止性が高くても、一義的には高い防曇性が得られるわけではない。
また、本明細書において「シート」とは、二次元的な構造物、例えば、フィルム、プレートなどを含む意味に用いる。
本発明の防曇性表面処理剤及び防曇性樹脂シートでは、脂肪酸アミドと、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体とを特定の割合で組み合わせるため、防曇性(高温防曇性及び低温防曇性)及び透明性を改善できる。また、表面処理剤で処理した後の表面(処理面)のベタつきを抑制できるため、透明性及び光沢にも優れる。そのため、防曇性樹脂シートを容器などに成形しても、歪みもなく明瞭に内容物を視認することができ、視認性が高い。また、シートを巻き取りや熱成形などに供しても高い防曇性を維持できるとともに、離型性(又は耐ブロッキング性)を高めることができる。さらに、シリコーンオイルを用いる場合には、その使用量が少量であっても高い離型性(又は耐ブロッキング性)を付与できる。また、防曇剤による成形機の汚れを低減できる。
[表面処理剤]
本発明の防曇性表面処理剤は、脂肪酸アミド(A)と、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(B)とで構成されている。
(A)脂肪酸アミド
脂肪酸アミド(A)は、アミン類(アミン又はアンモニア)の水素原子を脂肪酸(脂肪族カルボン酸)に対応する酸基で置換した化合物であり、脂肪酸とアミン類とのアミドとして表すことができる。脂肪酸アミド(A)には、脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物(例えば、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物などのC2−4アルキレンオキサイド付加物)も含まれる。脂肪酸アミド(アルキレンオキサイド付加物を含む)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
脂肪酸アミドを構成する脂肪酸は、モノカルボン酸及び多価カルボン酸のいずれであってもよく、飽和又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。なお、脂肪酸には、脂肪酸を含む成分、例えば、脂肪酸を主成分として含む(例えば、50重量%以上の割合で含む)成分(例えば、ヤシ油などの油脂など)も含まれる。脂肪酸は、C6−40脂肪酸、好ましくはC8−30脂肪酸(例えば、C8−26脂肪酸)、さらに好ましくはC10−22脂肪酸(例えば、C10−20脂肪酸)、特にC10−18飽和脂肪酸(カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸又はこれらの混合物(ヤシ油脂肪酸など)など)などであってもよい。
また、脂肪酸アミドを構成する前記アミンは、第1級アミン(又はN−モノ置換アミン)又は第2級アミン(又はN,N−二置換アミン)であってもよく、モノアミン又はポリアミンであってもよい。なお、脂肪酸アミドは、モノアミド及びポリアミドのいずれであってもよい。
脂肪酸アミドの具体例としては、飽和又は不飽和脂肪酸アミド、例えば、アルカンカルボン酸アミド(カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アラキン酸アミド、ベヘン酸アミド、モンタン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミドなどのC8−30アルカンカルボン酸アミドなど)、アルケンカルボン酸アミド(オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどのC8−30アルケンカルボン酸アミドなど)、N−置換C8−30脂肪酸アミド[N−置換飽和又は不飽和脂肪酸アミド、例えば、N−アルキル−アルカンカルボン酸アミド(例えば、N−メチルラウリン酸アミド、N−メチルパルミチン酸アミド、N−パルミチルパルミチン酸アミド、N,N−ジメチルステアリン酸アミドなどのN−C1−26アルキル−C8−30アルカンカルボン酸アミド(好ましくはN−C1−20アルキル−C8−30アルカンカルボン酸アミド)など)、N−アルキル−アルケンカルボン酸アミド(例えば、N−メチルオレイン酸アミドなどのN−C1−26アルキル−C8−30アルケンカルボン酸アミド(好ましくはN−C1−20アルキル−C8−30アルケンカルボン酸アミドなど);N−アルケニル−アルカンカルボン酸アミド(N−オレイルパルミチン酸アミドなどのN−C2−26アルケニル−C8−30アルカンカルボン酸アミド(好ましくはN−C2−20アルケニル−C8−30アルカンカルボン酸アミド);N−アルケニル−アルケンカルボン酸アミド(N−オレイルオレイン酸アミドなどのN−C2−26アルケニル−C8−30アルケンカルボン酸アミド(好ましくはN−C2−20アルケニル−C8−30アルケンカルボン酸アミド);モノ又はポリアルカノールアミンとアルカンカルボン酸とのアミド(N−メチロールラウリン酸アミド、カプリン酸エタノールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ミリスチン酸エタノールアミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミドなどのN−(ヒドロキシC1−26アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド(好ましくはN−(ヒドロキシC1−20アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド;カプリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどのジC1−10アルカノールアミン(好ましくはジC1−6アルカノールアミン)とC8−30アルカンカルボン酸とのアミド);モノ又はポリアルカノールアミンとアルケンカルボン酸とのアミド(オレイン酸エタノールアミドなどのN−(ヒドロキシC8−26アルキル)−C8−30アルケンカルボン酸アミド;オレイン酸ジエタノールアミドなどのジC1−10アルカノールアミン(好ましくはジC1−6アルカノールアミン)とC8−30アルケンカルボン酸とのアミド);N−アミノアルキル−アルカンカルボン酸アミド(N−(アミノメチル)−ラウリン酸アミド、N−(アミノエチル)−ラウリン酸アミドなどのN−(アミノC1−26アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド(好ましくはN−(アミノC1−20アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド)など);N−アミノアルキル−アルケンカルボン酸アミド(N−(アミノエチル)−オレイン酸アミドなどのN−(アミノC1−26アルキル)−C8−30アルケンカルボン酸アミド(N−(アミノC1−20アルキル)−C8−30アルケンカルボン酸アミドなど)など]、アルキレンビスアミド[N,N’−メチレンビス(ラウリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ラウリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ミリスチン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(ステアリン酸アミド)、N,N’−エチレンビス(オレイン酸アミド)などのN,N’−C1−12アルキレン(又はアルキリデン)ビス(C8−30アルカンカルボン酸アミド)など]などのC8−30脂肪酸アミドなどが挙げられる。
脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物は、ポリアルキレンオキサイド単位(ポリC2−4アルキレンオキサイド単位など)を有していればよく、脂肪酸アミドにアルキレンオキサイドが付加した化合物だけでなく、脂肪酸アミドとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレンなどのポリオキシC2−4アルキレン)との縮合物も含む。このようなアルキレンオキサイド付加物(ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドなど)としては、前記脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、具体例としては、ポリオキシエチレンカプリン酸アミド、ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシプロピレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンミリスチン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミドなどのポリオキシC2−4アルキレンC8−30アルカンカルボン酸アミド;ポリオキシエチレンカプリン酸エタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリン酸エタノールアミド、ポリオキシプロピレンラウリン酸エタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリン酸イソプロパノールアミド、ポリオキシエチレンミリスチン酸エタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシエチレンオレイン酸エタノールアミドなどのポリオキシC2−4アルキレンN−(ヒドロキシC1−26アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド;ポリオキシエチレンラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンオレイン酸ジエタノールアミドなどのジC1−10アルカノールアミンとC8−30アルカンカルボン酸とのアミドのC2−4アルキレンオキサイド付加物などが例示できる。
上記アルキレンオキサイド付加物におけるアルキレンオキサイドの付加モル数(又は平均付加モル数)は、特に制限されず、脂肪酸アミド1モルに対して、例えば、1〜50モル、好ましくは2〜30モル、さらに好ましくは2〜20モル程度であってもよい。
好ましい脂肪酸アミドとしては、C8−30脂肪酸(例えば、C8−26脂肪酸など)とアミン類、[例えば、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミンなどのポリアルカノールアミン(特に、モノ又はジ1−10アルカノールアミン)など]との脂肪酸アミド[例えば、N−(ヒドロキシC1−10アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド(特に、N−(ヒドロキシC1−6アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド)、ジC1−10アルカノールアミンとC8−30アルカンカルボン酸とのアミド(すなわち、N,N−ジ(ヒドロキシC1−10アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド(特に、N,N−ジ(ヒドロキシC1−6アルキル)−C8−30アルカンカルボン酸アミド))など]、又はそのC2−4アルキレンオキサイド付加物(エチレンオキサイド付加物などのC2−3アルキレンオキサイド付加物など)などが挙げられる。脂肪酸アミドのうち、特に、C8−20飽和脂肪酸(カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ヤシ油脂肪酸などのC10−16飽和脂肪酸など)とモノ又はジC1−4アルカノールアミンとの脂肪酸アミド、もしくはそのエチレンオキサイド付加物が好ましい。
なお、脂肪酸とアミン類(アンモニアも含む)とのモル比は、脂肪酸が有するカルボキシル基の個数及びアミン類が有する活性水素原子の個数などに応じて、適宜選択でき、例えば、脂肪酸/アミン類=1/5〜5/1、好ましくは1/3〜3/1、さらに好ましくは1/2〜2/1程度であってもよい。例えば、脂肪酸とジアルカノールアミンとのアミド及びそのアルキレンオキサイド付加物には、脂肪酸と、アルカノールアミン又はジアルカノールアミンなどとを、前者/後者(モル比)=1/2の割合で用いた1:2型アミド(又はそのアルキレンオキサイド付加物)、及び前者/後者(モル比)=1/1の割合で用いた1:1型アミド(又はそのアルキレンオキサイド付加物)などが含まれ、いずれの型のアミドも本発明における脂肪酸アミドとして利用できる。
(B)ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体
ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(以下、単にPOE−POPブロック共重合体と称する場合がある)(B)は、オキシエチレンブロック−(CHCHO)−(式中、mはオキシエチレン単位の繰り返し数を示す)とオキシプロピレンブロック−(CH(CH)CHO)−(式中、nはオキシプロピレン単位の繰り返し数を示す)とで構成された共重合体である。m及びnは同一又は異なって、1以上の整数である。
POE−POPブロック共重合体中のエチレンオキサイド鎖の含有率[(共重合体中のエチレンオキサイド鎖の総重量)/(共重合体中のエチレンオキサイド鎖及びプロピレンオキサイド鎖の総重量)×100]は、10〜99重量%、好ましくは15〜95重量%、さらに好ましくは20〜95重量%、特に30〜90重量%程度であってもよい。
上記ブロック共重合体のブロック構造は特に制限されず、オキシエチレンブロックとオキシプロピレンブロックとのジブロック構造、オキシプロピレンブロックの両端にオキシエチレンブロックが結合したトリブロック構造などであってもよい。トリブロック構造の共重合体は、下記式で表すことができる。
HO−(CHCHO)m1−(CH(CH)CHO)−(CHCHO)m2−H
(式中、m1及びm2は同一又は異なって、オキシエチレン鎖の繰り返し数を示し、1以上の整数である)
POE−POPブロック共重合体の重量平均分子量は特に制限されず、1,000〜100,000(例えば、1,000〜80,000)、好ましくは1,500〜60,000(例えば、1,500〜50,000)、さらに好ましくは2,000〜40,000(例えば、2,000〜30,000)程度であってもよい。
なお、POE−POPブロック共重合体は、一種で用いてもよく、エチレンオキサイド鎖の含有率、ブロック構造、分子量などが相違する共重合体を二種以上組み合わせて用いてもよい。
脂肪酸アミド(A)とPOE−POPブロック共重合体(B)との割合(重量比)は、脂肪酸アミド(A)/ブロック共重合体(B)=1/99〜37/63、好ましくは2/98〜35/65(例えば、5/95〜30/70)、さらに好ましくは7/93〜25/75(例えば、10/90〜20/80)程度である。なお、脂肪酸アミドの割合が少な過ぎると、防曇性が不十分となり、視認性を損なう虞がある。また、脂肪酸アミドの割合が多すぎると、脂肪酸アミド自体が白色であるため、防曇性樹脂シートの透明性が低下し、防曇性樹脂シート(ひいては容器などの二次成形品)の視認性及び美観を損なう虞がある。
(シリコーンオイル)
表面処理剤は、シリコーンオイルを含有してもよい。シリコーンオイルを用いると、表面処理剤を適用した樹脂シート(防曇性樹脂シート)のブロッキング防止性又は離型性を改善できる。シリコーンオイルの種類は特に制限されず、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、トリフルオロプロピルポリシロキサンなどのアルキルポリシロキサン;ジフェニルポリシロキサンなどのアリールポリシロキサン;メチルフェニルポリシロキサンなどのアルキルアリールポリシロキサンなどが挙げられる。シリコーンオイルは、鎖状ポリシロキサンであってもよく、環状ポリシロキサンであってもよい。
さらに、シリコーンオイルは、変性シリコーンオイル、例えば、ヒドロキシアルキル基(ヒドロキシエチル基などのヒドロキシC2−4アルキル基など)、ポリオキシアルキレン基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、グリシジル基又はエポキシ基、重合性基(ビニル基、(メタ)アクリロイル基など)などを有するシリコーンオイルであってもよい。
シリコーンオイルは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。シリコーンオイルのうち、通常、汎用性の高いジメチルポリシロキサンが使用される。シリコーンオイルは、種々の形態で使用できるが、通常、シリコーンエマルジョンの形態(シリコーンオイルを乳化分散させたエマルジョン)で使用する場合が多い。
シリコーンオイルの粘度は特に制限されず、例えば、室温(15〜25℃)でのオストワルド粘度50〜50000センチストークス(0.5×10−4〜500×10−4/s)、好ましくは100〜30000センチストークス(1×10−4〜300×10−4/s)、さらに好ましくは150〜25000センチストークス(1.5×10−4〜250×10−4/s)程度であってもよい。
シリコーンオイルの使用量は、例えば、脂肪酸アミド(A)及びPOE−POPブロック共重合体(B)の総量100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは5〜25重量部程度であってもよい。
表面処理剤は、必要に応じて、多価アルコール及び/又は多価アルコールの脂肪酸エステルを含有してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのC2−12アルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール;グリセリン、重合度2〜20程度のポリグリセリン(ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリンなど)、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、糖類(ショ糖、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ソルビタン、オリゴ糖など)などのポリヒドロキシ化合物(多価アルコール類)などが例示できる。これらの多価アルコールは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
多価アルコールの脂肪酸エステルとしては、前記多価アルコールと、各種脂肪酸とのエステルが例示でき、具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、ショ糖モノ乃至ヘキサラウリン酸エステル、ショ糖モノ乃至ヘキサステアリン酸エステル、ショ糖モノ乃至ヘキサオレイン酸エステルなどのショ糖とC8−24飽和又は不飽和脂肪酸とのモノ乃至ヘキサエステル類など)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(重合度2〜16程度のポリグリセリンとC8−24飽和又は不飽和脂肪酸とのモノ乃至ドデカエステル類、例えば、デカグリセリンモノ乃至デカカプリル酸エステル、ヘキサグリセリンモノ乃至ペンタラウリン酸エステル、デカグリセリンモノ乃至デカラウリン酸エステル、デカグリセリンモノ乃至デカステアリン酸エステル、デカグリセリンモノ乃至デカオレイン酸エステルなど)、グリセリン脂肪酸エステル(グリセリンとC8−24飽和又は不飽和脂肪酸とのモノ乃至トリエステル類、例えば、グリセリンモノ乃至トリカプリル酸エステル、グリセリンモノ乃至トリラウリン酸エステル、グリセリンモノ乃至トリステアリン酸エステル、グリセリンモノ乃至トリオレイン酸エステルなど)、ソルビトール脂肪酸エステル(ソルビトールとC8−24飽和又は不飽和脂肪酸とのモノ乃至ヘキサエステル類、例えば、ソルビトールモノ乃至ヘキサカプリル酸エステル、ソルビトールモノ乃至ヘキサラウリン酸エステル、ソルビトールモノ乃至ヘキサステアリン酸エステル、ソルビトールモノ乃至ヘキサオレイン酸エステルなど)などが挙げられる。これらの脂肪酸エステルは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
多価アルコール及び多価アルコール脂肪酸エステルの使用量は、総量で、脂肪酸アミド(A)及びPOE−POPブロック共重合体(B)の総量100重量部に対して、0.1〜100重量部(例えば、0.3〜80重量部)、好ましくは0.5〜50重量部(例えば、1〜30重量部)、さらに好ましくは1〜10重量部(例えば、2〜5重量部)程度であってもよい。また、多価アルコール及び多価アルコール脂肪酸エステルを実質的に含有しない表面処理剤も好ましい。
表面処理剤は、種々の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、充填剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、ワックス、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤などを含んでいてもよい。また、表面処理剤は、通常、塗布液や含浸液の形態で使用でき、有機溶媒を溶媒とする非水性液状組成物であってもよいが、通常、水性組成物として利用される。なお、水性組成物において、溶媒は水単独であってもよく、水と親水性溶媒(特に水混和性溶媒)[例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなど)、カルビトール類など]との混合溶媒であってもよい。
前記表面処理剤は、慣用の混合撹拌機や混合分散機を用いて調製することができ、調製に伴って前記シリコーンオイルを分散させてもよい。表面処理剤の粘度は、塗布性を損わない範囲で適当に選択できる。表面処理剤の粘度は、例えば、5000cps(=5Pa・s)以下、好ましくは10〜3000cps(=0.01〜3Pa・s)、さらに好ましくは100〜2500cps(=0.1〜2.5Pa・s)程度であってもよい。
[防曇性樹脂シート及びその製造方法]
本発明の防曇性樹脂シートは、樹脂シートと、この樹脂シートの少なくとも一方の面(片面又は両面)に形成された防曇層(被覆層又はコーティング層)とで構成されており、前記防曇層は、前記表面処理剤で構成されている。
樹脂シートは、フィルム又はシート成形性を有する種々の熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン系樹脂(ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマーなど)、ポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体など)、ポリ−4−メチルペンテン−1などのオレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのビニルアルコール系樹脂;ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル系樹脂;スチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのアルキレンアリーレート単位を有するホモ又はコポリエステル系樹脂;ナイロン又はポリアミド系樹脂;ポリアクリロニトリル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリフェニレンオキシド系樹脂;ポリスルホン系樹脂;セルロース誘導体などで形成できる。これらの樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。また、樹脂シートは単層シートであってもよく、複数の樹脂層が積層された積層シートであってもよい。樹脂シートの厚みは、用途に応じて適当に選択でき、例えば、10μm〜5mm、好ましくは25μm〜1mm程度である。容器成形に利用する場合、樹脂シートの厚みは、例えば、50μm〜2mm、好ましくは50〜1000μm(例えば、100〜1000μm)、さらに好ましくは130〜500μm程度であってもよい。
好ましい樹脂シートは、成形加工性を有するシート、特に疎水性合成樹脂シートであり、例えば、オレフィン系樹脂(特にポリプロピレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(特にポリエチレンテレフタレート系樹脂)、スチレン系樹脂で構成できる。特に、成形加工性の高い樹脂シート、例えば、スチレン系樹脂シートが好ましい。なお、ポリスチレンシートは透明性が高い。
スチレン系樹脂には、芳香族ビニル単量体(スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど)を構成成分として含む単独重合体、芳香族ビニル単量体と共重合性単量体との共重合体およびこれらの混合物が含まれる。より具体的には、スチレン系樹脂としては、例えば、一般用ポリスチレン(GPPS)、ゴム強化ポリスチレン(ハイインパクトポリスチレン:HIPS)、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ゴム成分X(アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)にアクリロニトリルAとスチレンSとがグラフト重合したAXS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン−メタクリル酸メチル共重合体などが例示される。これらのスチレン系樹脂は単独で又は二種以上混合して使用できる。
樹脂シートは、種々の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、帯電防止剤、結晶核成長剤、炭化水素系重合体、可塑剤、ミネラルオイル、充填剤、着色剤などを含んでいてもよい。
樹脂シートは、慣用の方法、例えば、T−ダイ法またはインフレーション法などの慣用の成膜方法で得ることができる。樹脂シートは、未延伸であってもよいが、延伸されているのが好ましい。延伸フィルムは、一軸延伸フィルムであってもよいが、二軸延伸フィルムであるのが好ましい。また、必要に応じて、延伸フィルムは熱処理(熱固定処理)してもよい。延伸法としては、慣用の延伸法、例えば、ロール延伸、圧延延伸、ベルト延伸、テンター延伸、チューブ延伸や、これらを組合せた延伸法などが挙げられる。延伸倍率は、所望するシートの特性に応じて適宜設定でき、例えば1.2〜20倍、好ましくは1.5〜15倍、さらに好ましくは2〜10倍程度であってもよい。
樹脂シートの表面には、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、高周波処理などを施してもよい。特に、樹脂シートを、コロナ放電処理し、コロナ放電処理面に防曇層を形成するのが好ましい。なお、樹脂シートの表面張力は、シートの種類により異なるので一概に決定できないが、JIS K−6768「ポリエチレン及びポリプロピレンフィルムのぬれ試験方法」に準拠して測定したとき、30〜65dyn/cm(30×10−5〜65×10−5N/cm)程度である。スチレン系樹脂シートの場合、表面張力は40〜62dyn/cm(40×10−5〜62×10−5N/cm)、好ましくは42〜62dyn/cm(42×10−5〜62×10−5N/cm)、さらに好ましくは45〜60dyn/cm(45×10−5〜60×10−5N/cm)程度である。
シート表面の表面張力が高すぎると、シート表面が活性化され過ぎるためか、ブロッキングし易くなる。そのため、ロール状に巻いたシートを巻き戻すのが困難となったり、成形した複数の容器を積み重ねて打ち抜くと、容器同士が密着し、容器を剥離して内容物を収納する作業効率が低下し易い。
前記防曇層が形成された本発明の防曇性樹脂シートは、透明性及び表面外観(光沢など)に優れ、ロール状に巻き取り後又は成形加工後(例えば、深絞り成形加工後)にも高い防曇性を有する。さらに、防曇剤による成形機の汚れも低減できる。
表面処理剤の塗布量(乾燥後の塗布量)は、例えば、5〜150mg/m程度の広い範囲から選択でき、通常、10〜100mg/m、好ましくは15〜80mg/m(例えば、20〜70mg/m)、さらに好ましくは20〜50mg/m程度であってもよく、塗布量10〜50mg/m程度であってもよい。
本発明の防曇性樹脂シートでは、樹脂シートの少なくとも一方の面を表面処理剤で処理すればよく、一方の面を表面処理剤で処理(又は塗布処理)し、他方の面を、種々の処理剤(例えば、耐ブロッキング性を向上させるためのブロッキング防止剤、帯電防止性や滑り性を高めるための帯電防止剤や滑剤を含むコーティング剤など)で処理(又は塗布処理)してもよい。特に、樹脂シートの一方の面に表面処理剤の被覆層を形成し、他方の面に離型層(又はブロッキング防止層)を形成してもよい。
離型層(又はブロッキング防止層)は、種々の離型剤(又はブロッキング防止剤)、例えば、ワックス(鉱物系ワックス、植物系ワックス、合成ワックスなどを含む)などで構成してもよいが、少なくともシリコーンオイルで構成するのが好ましい。さらに、好ましい離型層は、少なくとも、オキシエチレン単位を有するエーテル系親水性高分子と、シリコーンオイルとで構成できる。なお、シリコーンオイルとしては、前記と同様のシリコーンオイル(ジメチルポリシロキサンなど)が使用できる。また、オキシエチレン単位を有するエーテル系親水性高分子としては、ノニオン系界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、オキシエチレン単位を有するノニオン系界面活性剤などが使用できる。
好ましい態様において、シリコーンオイルは、前記と同様に、エマルジョン(水性エマルジョン)の形態で使用できる。また、エーテル系親水性高分子は、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、およびオキシエチレン単位を有するノニオン系界面活性剤から選択された少なくとも一種で構成すればよいが、通常、少なくとも前記ブロック共重合体で構成する場合が多い。
離型剤において、エーテル系親水性高分子の割合は、防曇性や耐ブロッキング性を損なわない範囲で選択でき、シリコーンオイル100重量部に対して0〜1000重量部程度の範囲から選択でき、通常、10〜500重量部、好ましくは20〜200重量部(例えば、50〜150重量部)、さらに好ましくは30〜100重量部(例えば、50〜100重量部)程度であってもよい。
なお、離型剤などの処理剤は、種々の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、充填剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、ワックス、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤などを含んでいてもよい。また、処理剤は、通常、塗布液や含浸液の形態で使用でき、有機溶媒を溶媒とする非水性液状組成物であってもよいが、通常、水性組成物として利用される。なお、水性組成物において、溶媒は水単独であってもよく、水と前記例示の親水性溶媒(特に水混和性溶媒)との混合溶媒であってもよい。
処理剤の塗布量(乾燥後の塗布量)は、処理剤の種類などに応じて1〜200mg/m(例えば、5〜100mg/m)程度の広い範囲から選択でき、通常、2〜100mg/m、好ましくは3〜50mg/m(例えば、5〜30mg/m)、さらに好ましくは5〜25mg/m程度であってもよい。
防曇性樹脂シートは、樹脂シートの少なくとも一方の面に前記表面処理剤(又は防曇剤)を塗布することにより製造できる。また、前記樹脂シートの一方の面に前記表面処理剤を塗布し、他方の面に前記処理剤(例えば、離型剤やブロッキング防止剤など)を塗布することにより防曇性樹脂シートを製造してもよい。前記表面処理剤(又は処理剤)の塗布には、慣用の塗布手段、例えば、スプレー、ロールコーター、グラビアロールコーター、ナイフコーター、ディップコーターなどが利用できる。なお、必要であれば、前記表面処理剤(又は処理剤)は複数回に亘り塗布してもよい。前記表面処理剤(及び処理剤)を樹脂シートに塗布した後、通常、塗布層を乾燥することにより防曇層や処理層(離型層など)を形成できる。
防曇性樹脂シートは、後処理工程(容器成形工程など)に連続的に供してもよいが、通常、ロール状に巻き取り、後処理工程に供する場合が多い。このような巻き取りによっても、防曇成分の転移を大きく抑制でき、高温防曇性のみならず低温防曇性に優れるだけでなく、長期間に亘り高い防曇性を維持できる。また、ベタツキや白化を抑制でき、樹脂シートの透明性、光沢などを損うことがない。そのため、種々の用途、例えば、カバーシート(又はフィルム)、食品包装などの包装用シート(又はフィルム)などに利用できる。成形性の高い樹脂シートを用いた被覆樹脂シートは、二次成形性が高く、容器などの成形加工に適している。
[容器及びその製造方法]
本発明の容器は、樹脂製容器とこの容器の少なくとも一部の表面に形成された防曇層とで構成されており、防曇層は、前記表面処理剤で構成されている。このような容器は、防曇性及び透明性に優れるため、食品包装用容器などの水分を含有する収容物を収容するための容器などとして有用である。
また、容器は、通常、食品などの収容物を収容するための少なくとも容器本体を有しており、容器本体の開口部はラッピングフィルムで覆ってもよい。また、容器は、容器本体と、ヒンジ部を介して、前記容器本体の開口部を覆う蓋体とで構成してもよい。
本発明の容器は、樹脂製容器の少なくとも一部の表面(例えば、容器本体の内面又は外面、蓋体の内面又は外面など)に、防曇層が形成されていればよく、樹脂製容器の表面に噴霧などにより表面処理剤を塗布することにより得られる容器であってもよく、前記防曇性樹脂シートで形成された容器(防曇性樹脂シートを成形加工することにより得られる容器など)などであってもよい。樹脂製容器を構成する樹脂としては、前記樹脂シートの項で例示の樹脂が使用できる。
樹脂製容器の表面に表面処理剤の塗布により防曇層が形成されている容器は、前記防曇性樹脂シートの項で例示の塗布方法により、前記表面処理剤を樹脂製容器の表面に塗布することにより製造でき、好ましくは少なくとも容器本体の内面に、噴霧などにより塗布することにより製造できる。また、蓋体を有する成形品では蓋体の内面も前記表面処理剤で処理してもよい。
防曇性樹脂シートで形成された容器は、前記防曇性樹脂シートを、慣用の熱成形法により容器を成形する場合が多い。熱成形法(又は二次成形加工)としては、例えば、吹き込み成形法、真空成形法、圧空成形法(熱板加熱式圧空成形法、輻射加熱式圧空成形法などの加熱圧空成形法)、真空圧空成形法、プラグアシスト成形法、マッチドモールド成形法などが利用できる。延伸樹脂シートを用いる場合、通常、熱板加熱式圧空成形法を利用する場合が多い。
本発明では、このような熱成形(二次成形)に供しても高い防曇性及び透明性を維持できる。特に、防曇性樹脂シートを深絞り成形しても、高温防曇性のみならず低温防曇性に優れ、高い防曇性を維持できる。
本発明の防曇性表面処理剤は、透明性及び防曇性に優れるため、樹脂シートに塗布などにより適用することにより、防曇性樹脂シートを得るのに有用である。また、防曇性樹脂シートは、二次成形(例えば、熱成形)などに供しても、防曇性を維持したまま、高い透明性及び光沢を確保できる。さらに、防曇性表面処理剤で形成された防曇層を表面に有する容器(前記防曇性樹脂シートで形成された容器、防曇性表面処理剤を樹脂製容器の表面に塗布して得られる容器など)は、透明性及び防曇性に優れており、収容物(又は内容物)の視認性も高い。そのため、本発明の容器は、種々の収容物(内容物)、特に、水分を含む収容物(食品など)の収容に適しており、結露が生じやすい環境下で使用する容器(例えば、低温で保存する生鮮食料品や調理食品などの他、加熱調理食品などを収容するための容器)としても有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例では、下記の成分(A)〜(D)を用いた。
(A)脂肪酸アミド
(A1)ラウリン酸ジエタノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファンAA−62EX、ラウリン酸:ジエタノールアミド=1:1型)
(A2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファンエキストラ24、ヤシ油脂肪酸:ジエタノールアミド=1:1型)
(A3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファンAB−20、ヤシ油脂肪酸:モノエタノールアミド=1:1型)
(A4)ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファンME−20、ヤシ油脂肪酸:モノエタノールアミド=1:1型)
(A5)ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファンAD−31、ラウリン酸:モノイソプロパノールアミド=1:1型)
(A6)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(三洋化成工業(株)製、プロファン2012E、ヤシ油脂肪酸:ジエタノールアミド=1:2型)。
(B)POE−POPブロック共重合体
(B1)第一工業製薬(株)製、エパンU108、重量平均分子量18000、エチレンオキシド含有率80重量%
(B2)第一工業製薬(株)製、エパン785、重量平均分子量13000、エチレンオキシド含有率85重量%
(B3)第一工業製薬(株)製、エパン485、重量平均分子量8000、エチレンオキシド含有率85重量%
(B4)第一工業製薬(株)製、エパン450、重量平均分子量2400、エチレンオキシド含有率50重量%。
(C)シリコーンオイル
ジメチルシリコーン水性エマルジョン、信越化学工業(株)製、KM9738、粘度10万センチストークス=100×10−4/s
(D)他の成分
(D1)ショ糖脂肪酸エステル(理研ビタミン(株)製、リケマールA)
(D2)デカグリセリンモノラウリン酸エステル(坂本薬品工業(株)製、SYグリスタML750)
(D3)ポリビニルピロリドン(BASFジャパン(株)製、ルビテックk−90、重量平均分子量90×10〜150×10)。
実施例1〜5及び7〜12、参考例6及び比較例1〜5
表に示す割合(重量部)で各成分を含む水性表面処理剤(防曇処理剤)を調製した。シート厚み0.25mmの二軸延伸ポリスチレンシートを60dyn/cm(60×10−5N/cm)にコロナ放電処理し、前記防曇処理剤を乾燥後の塗布量が15mg/mとなるようにワイヤーブラシにて塗布し、乾燥することにより、防曇層を形成した。
得られた防曇性樹脂シートの特性(初期特性)、及び防曇性樹脂シートを積層させてプレスした後のシートの特性(プレス後の特性)について下記に従って評価した。
(1)防曇性樹脂シートの初期特性
(i)高温防曇性
60℃のお湯を入れた容器の開口部に、防曇性樹脂シートの防曇層が蒸気に接するようにシートを載せ、常温環境下で2分間放置した。次いで、シートの蒸気接触部分を、紙に印刷したフォントサイズの異なる文字群「防曇性」の上に載せ、シートの曇りの程度を下記の基準に従って目視にて評価し、5枚のシートについて評価した結果の平均値を算出した。
5:フォントサイズ5の「防曇性」の文字がはっきりと読み取れる
4:フォントサイズ10の「防曇性」の文字がはっきりと読み取れる
3:フォントサイズ14の「防曇性」の文字がはっきりと読み取れる
2:フォントサイズ18の「防曇性」の文字がはっきりと読み取れる
1:文字が判別できない。
(ii)低温防曇性
周囲の温度23℃にて、水(23℃)を入れた容器に、防曇性樹脂シートの防曇層を容器の開口部に向けてシートを載せ、この状態で、5℃の恒温槽内に入れて、2分間放置した。次いで、取り出した直後のシートの曇りの程度を、上記高温防曇性(i)と同様にして評価し、5枚のシートについて評価した結果の平均値を算出した。
(iii)ヘーズ
防曇性樹脂シートのヘーズ値(%)を測定した。なお、ヘーズ値が2%未満を、透明性に優れるとして評価した。
(iv)外観
防曇性樹脂シートの外観を目視で観察し、下記の基準にて評価した。
○:光沢があり、均一でにごりやむらがない
×:白くにごり、むらがある。
(v)ベタつき感
防曇性樹脂シートを指で挟み、シートの指への粘着性を下記の基準で評価した。
○:指への粘着感がなく、さらっとしている
×:指への粘着感がある。
(2)プレス後のシート特性
防曇性樹脂シートを30cm×30cm四方にカットし、10枚重ねた後、温度40℃及び荷重10kgf/cm(≒98N/cm)にて、1時間プレスした後、圧力を開放してシートを1枚ずつ分離し、シートの外観及び高温防曇性について下記に従って評価し、ロール状にシートを巻取った場合のシート特性の指標とした。
(i)外観
シートの外観を、下記の基準に従って、目視にて評価した。
○:シート表面に防曇処理剤の裏移りがなく、プレスの前後でシートの外観に差異がない
×:シートの表面に防曇処理剤が裏移りし、不均一に白っぽい部分が形成される。
(ii)高温防曇性
プレス後の分離したシートについて、防曇性樹脂シートの初期特性における高温防曇性(i)の評価と同様に操作を行い、下記の基準にて、高温防曇性を評価し、5枚のシートの平均値を算出した。
5:フォントサイズ5の「防曇性」の文字が読み取れる
4:フォントサイズ10の「防曇性」の文字が読み取れる
3:フォントサイズ14の「防曇性」の文字が読み取れる
2:フォントサイズ18の「防曇性」の文字が読み取れる
1:文字が判別できない。
実施例及び比較例で得られた結果を表1に示す。
Figure 0005127374
表1から明らかなように、比較例に比べ、実施例の防曇性樹脂シートは、透明性及び防曇性(高温及び低温防曇性)が高く、美観(外観)に優れ、ベタつき感もなかった。これに対し、脂肪酸アミドの割合が多い比較例1及び2では、防曇性が低く、しかも、ヘーズ値が大きく,透明性が不十分であり、特にプレスにより処理剤が裏移りし、外観を損なった。また、比較例3〜5では、防曇性も低く、ベタつき感があった。

Claims (14)

  1. 脂肪酸アミド(A)と、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(B)とを、脂肪酸アミド(A)/ブロック共重合体(B)(重量比)=1/99〜37/63の割合で含有する防曇性表面処理剤であって、前記ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(B)の重量平均分子量が8000〜100000である防曇性表面処理剤
  2. 脂肪酸アミド(A)とブロック共重合体(B)との割合(重量比)が、脂肪酸アミド(A)/ブロック共重合体(B)=5/95〜30/70である請求項1記載の表面処理剤。
  3. 脂肪酸アミド(A)が、C8−30脂肪酸とアミン類とのアミド又はそのC2−4アルキレンオキサイド付加物である請求項1又は2記載の表面処理剤。
  4. 脂肪酸アミド(A)が、C8−26脂肪酸とモノ又はジアルカノールアミンとのアミドもしくはそのエチレンオキサイド付加物である請求項1〜3のいずれかの項に記載の表面処理剤。
  5. さらにシリコーンオイルを含有する請求項1〜4のいずれかの項に記載の表面処理剤。
  6. 樹脂シートの少なくとも一方の面に請求項1〜5のいずれかの項に記載の表面処理剤で構成された防曇層が形成されている防曇性樹脂シート。
  7. 樹脂シートがコロナ放電処理されており、コロナ放電処理面に防曇層が形成されている請求項6記載の防曇性樹脂シート。
  8. 樹脂シートの一方の面に防曇層が形成され、他方の面に離型層が形成されている請求項6又は7記載の防曇性樹脂シート。
  9. 離型層が、少なくともオキシエチレン単位を有するエーテル系親水性高分子、及びシリコーンオイルから選択された少なくとも一種で構成されている請求項8記載の防曇性樹脂シート。
  10. 樹脂シートがスチレン系樹脂シートである請求項6〜9のいずれかの項に記載の防曇性樹脂シート。
  11. 樹脂シートの少なくとも一方の面に、請求項1〜5のいずれかの項に記載の表面処理剤を塗布する防曇性樹脂シートの製造方法。
  12. 樹脂シートに請求項1〜5のいずれかの項に記載の表面処理剤を塗布した後、ロール状に巻き取る請求項11記載の防曇性樹脂シートの製造方法。
  13. 請求項6〜10のいずれかの項に記載の防曇性樹脂シートで形成された容器。
  14. 樹脂製容器の少なくとも一部の表面に請求項1〜5のいずれかの項に記載の表面処理剤で構成された防曇層が形成されている容器。
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