JP5117031B2 - ノーマリオフで動作するhemt - Google Patents

ノーマリオフで動作するhemt Download PDF

Info

Publication number
JP5117031B2
JP5117031B2 JP2006287862A JP2006287862A JP5117031B2 JP 5117031 B2 JP5117031 B2 JP 5117031B2 JP 2006287862 A JP2006287862 A JP 2006287862A JP 2006287862 A JP2006287862 A JP 2006287862A JP 5117031 B2 JP5117031 B2 JP 5117031B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
layer
hemt
insulating film
interface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006287862A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008108789A (ja
Inventor
勉 上杉
将一 兼近
博之 上田
徹 加地
雅裕 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006287862A priority Critical patent/JP5117031B2/ja
Publication of JP2008108789A publication Critical patent/JP2008108789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5117031B2 publication Critical patent/JP5117031B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Description

本発明は、ノーマリオフで動作するHEMT(High Electron Mobility Transistor)に関する。
バンドギャップの幅が異なる半導体層を積層したヘテロ構造を有するHEMTが知られている。通常のHEMTは、一対の主電極(例えば、ドレイン電極とソース電極)の間に電流のオン・オフを制御するためのゲート構造を備えている。ゲート構造は、第1半導体層と、その第1半導体層上に形成されているとともに第1半導体層よりもバンドギャップの幅が広い第2半導体層と、その第2半導体層上に形成されているゲート絶縁膜と、そのゲート絶縁膜上に形成されているゲート電極を備えている。第1半導体層と第2半導体層がヘテロ界面を構成しており、ヘテロ界面は一対の主電極間に亘って伸びている。
例えば、第1半導体層及び第2半導体層の材料に窒化物半導体を利用したHEMTが開発されている。窒化物半導体の絶縁破壊電界および飽和電子密度等が大きいので、窒化物半導体を利用したHEMTは高耐圧で大電流を制御できるものと期待されている。特許文献1には、窒化物半導体を利用したHEMTが開示されている。
特開平10−294452号公報
通常、窒化物半導体を利用したHEMTでは、ゲート電極に電圧を印加していないときに、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に2次元電子ガス層が発生している。ゲート電極に負の電圧を印加すると、空乏層がヘテロ界面にまで伸び、2次元電子ガス層が消失する。したがって、窒化物半導体を利用したHEMTは、ノーマリオンで動作する。
安全で使い易いノーマリオフで動作するHEMTの開発も進められている。例えば、第1半導体層と第2半導体層の間に発生するピエゾ効果を低減することによってノーマリオフを実現する技術や、pn接合のビルトイン電圧によって第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に空乏層を形成してノーマリオフを実現する技術や、第2半導体層に正の電荷を導入してノーマリオフを実現する技術などが知られている。ノーマリオフで動作するHEMTでは、ゲート電極に電圧を印加していないときには第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に2次元電子ガス層が発生しておらず、ゲート電極に正の電圧を印加したときには第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に2次元電子ガス層が発生する。
しかしながら、これらの技術で得られたノーマリオフで動作するHEMTを詳細に検討してみると、以下のような現象が生じていることが分かってきた。従来のノーマリオフで動作するHEMTでは、ゲート電極に印加する電圧を0Vから増加していくと、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に2次元電子ガス層が発生するのに先立って、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に反転層が発生することが分かってきた。第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に反転層が先に発生してしまうと、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面にゲート電圧の作用を及ぼすことが困難になってしまう。このため、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に反転層が発生した後は、ゲート電圧を増加させても2次元電子ガス層のキャリア密度を濃くすることができず、HEMTの長所であるオン抵抗が小さいという特性を実際には得ることができなかった。
本発明は、上記現象を初めて見出したことから創作された。上記現象を回避するように構成されたHEMTは、HEMTの本来の特性である低いオン抵抗を得ることができ、極めて有用な結果を提供することができる。
即ち、本明細書で開示されるHEMTは、第1半導体層と、その第1半導体層上の少なくとも一部に形成されているとともに第1半導体層よりもバンドギャップの幅が広い第2半導体層と、その第2半導体層上の少なくとも一部に形成されているゲート絶縁膜と、そのゲート絶縁膜上の少なくとも一部に形成されているゲート電極を備えている。本明細書で開示されるHEMTでは、ゲート電極に電圧を印加していないときは、第1半導体層と第2半導体層の界面に2次元電子ガス層が発生していない。本明細書で開示されるHEMTでは、ゲート電極に印加する正の電圧を増加していくと、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に反転層が発生するのに先立って、第1半導体層と第2半導体層の界面に2次元電子ガス層が発生することを特徴としている。
反転層が発生するのに先立って2次元電子ガス層を発生させるためには、例えば第2半導体層の厚みを薄く調整することで実現させることができる。本発明は、本発明者らによって初めて見出された現象を利用することを特徴としており、この現象に係る知見が得られれば、本発明を具現化するHEMTは様々な形態であり得る。
上記のHEMTによると、ゲート電極に正の電圧を印加したときに、ゲート電圧の作用を第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に十分に及ぼすことができる。このため、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面のキャリア密度を濃くすることができる。上記のHEMTは、オン抵抗が小さいという特性を得ることができる。
本明細書で開示される1つのHEMTでは、ゲート電極に正の電圧を印加したときに、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であり、第1半導体層と第2半導体層の界面に発生する2次元電子ガス層のキャリア密度が1×1019cm-3以上となる状態が存在する。
第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であると、反転層が形成されていないと評価することができる。キャリア密度が1×1018cm-3以下であると、ゲート電圧の作用が第2半導体層とゲート絶縁膜の界面で阻害されることなく、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面にまで十分に及ぶことができる。
さらに、2次元電子ガス層のキャリア密度が1×1019cm-3以上であると、従来のノーマリオンで動作するHEMTと遜色のないキャリア密度を達成していると評価できる。したがって、上記のHEMTによると、従来のノーマリオンで動作するHEMTと同程度のオン抵抗を達成しながら、ノーマリオフで動作することができ、実用上において極めて有用である。
本明細書で開示される他の1つのHEMTでは、ゲート電極に10Vの電圧を印加したときに、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下である。
通常、ゲート電極に印加される制御電圧は、0Vと10Vの間で変動させることが多く、その制御電圧に基づいて半導体装置のオン・オフを制御することが多い。したがって、ゲート電極に10Vの電圧を印加したときに、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であれば、ゲート電圧の作用が第2半導体層とゲート絶縁膜の界面で阻害されることなく、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面にまで十分に及ぶことができ、低いオン抵抗を得ることができる。
本明細書で開示されるHEMTでは、第1半導体層及び第2半導体層の材料が、窒化物半導体である。
窒化物半導体を利用すると、高耐圧で大電流を制御できるHEMTを得ることができる。
本明細書で開示されるHEMTは、少なくともゲート電極に対向している範囲の第1半導体層の裏面に接するとともにp型の不純物を含む第3半導体層をさらに備えていることが好ましい。さらに、第1半導体層が窒化ガリウムであり、第2半導体層が窒化ガリウム・アルミニウムであり、第3半導体層が窒化ガリウムであり、ゲート絶縁膜が酸化シリコン又は窒化シリコンであり、ゲート電極が多結晶シリコン、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、モリブテン、金、白金、又はそれらのシリサイトからなる一層もしくは二層以上の積層膜であることが好ましい。本明細書で開示されるHEMTはさらに、第2半導体層の厚みが20nm以下であることが好ましい。この形態のHEMTでは、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に発生する2次元電子ガス層のキャリア密度が1×1019cm-3以上となる状態が存在することが確認されている。
さらに、第2半導体層の厚みが10nm以下であることが好ましい。この場合、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であり、第1半導体層と第2半導体層のヘテロ界面に発生する2次元電子ガス層のキャリア密度が1×1019cm-3以上となる状態が存在することが確認されている。
本明細書で開示されるHEMTによると、ノーマリオフで動作するとともに低いオン抵抗の特性を得ることができる。
本発明の好ましい特徴を列記する。
(第1特徴) 窒化物半導体は、一般式がAlXGaYIn1-X-YN(ただし、0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦1-X-Y≦1)で表される。
(第2特徴) HEMTは、第1半導体層と第2半導体層の界面に対向するp型の第3半導体層を備えていることが好ましい。第3半導体層は、第1半導体層と第2半導体層の界面に第1半導体層を介して対向しているのが好ましい。
図面を参照して以下に実施例を詳細に説明する。
図1に、窒化物半導体を用いたHEMT10の要部断面図を模式的に示す。図1に示すHEMT10は、本発明の技術を説明するために必要とされる基本的な構成要素を基本的な形態で具現化したものである。本発明の技術は、この他の様々な形態のHEMTにも適用することが可能であり、例えば本出願人が既に出願済みの特開2004−260140号公報などのHEMTに適用することが可能である。
HEMT10は、窒化ガリウムの第1半導体層24と、その第1半導体層24上に形成されている窒化ガリウム・アルミニウムの第2半導体層26と、その第2半導体層26上の一部に形成されているゲート絶縁膜34と、そのゲート絶縁膜34上に形成されているゲート電極36を備えている。第2半導体層36上にはドレイン電極32とソース電極38も形成されており、ドレイン電極32とソース電極38はゲート絶縁膜34及びゲート電極36によって隔てられている。HEMT10はさらに、第1半導体層24の裏面に接している窒化ガリウムの第3半導体層22を備えている。
第1半導体層24は、不純物を実質的に含まない真性のi型であり、その不純物濃度は1×1013cm-3である。第1半導体層24の厚みは、約2μmである。第1半導体層24は、図示しないサファイア等の半導体基板の表面から結晶成長技術を利用して得ることができる。
第2半導体層26は、不純物を実質的に含んでいなくてもよく、n型の不純物を含んでいてもよい。第2半導体層26のバンドギャップの幅は、第1半導体層24のバンドギャップの幅よりも広い。後述するが、第2半導体層26の厚み26Tは極めて薄く調整されている。第2半導体層26は、第1半導体層24の表面から結晶成長技術を利用して得ることができる。
ゲート絶縁膜34の材料には、酸化シリコンが用いられている。これに代えて、窒化シリコンを用いてもよい。ゲート絶縁膜の厚みは、約0.1μmである。
ゲート電極36の材料には、多結晶シリコンが用いられている。これに代えて、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、モリブテン、金、白金、又はそれらのシリサイトからなる単層膜を用いてもよい。あるいは、多結晶シリコン、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、モリブテン、金、白金、又はそれらのシリサイトからなる二層以上の積層膜を用いてもよい。
ドレイン電極32とソース電極38の材料には、チタンとアルミニウムの積層膜が用いられており、第2半導体層26とオーミック接触している。
第3半導体層22は、不純物としてマグネシウムを含んでおり、p型の導電型を有している。第3半導体層22の不純物濃度は、約1×1019cm-3である。第3半導体層22の厚みは、約3μmである。第3半導体層22は、図示しないサファイア等の半導体基板の表面から結晶成長技術を利用して得ることができる。あるいは、第3半導体層22は、第1半導体層24の裏面にマグネシウムをイオン導入することによって形成してもよい。
次に、HEMT10の動作を説明する。HEMT10では、第1半導体層24の裏面に第3半導体層22が接しているので、第1半導体層24と第3半導体層22の接合面のビルトイン電圧に基づいて第1半導体層24内に空乏層が形成される。空乏層は、第1半導体層24の表面にまで伸展している。このため、HEMT10では、ゲート電極36に電圧を印加していないときは、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25のうちの第2半導体層26側が空乏化しており、2次元電子ガス層(2DEG)が発生していない。したがって、HEMT10では、ゲート電極36に電圧を印加していないときは、ドレイン電極32とソース電極38の間の2次元電子ガス層(2DEG)の一部が遮断されるので、ドレイン電極32とソース電極38の間に電流が流れることができない。HEMT10は、ノーマリオフで動作することができる。
次に、ゲート電極36に正のゲート電圧を印加すると、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25のうちの第2半導体層26側に2次元電子ガス層(2DEG)が発生する。これにより、ドレイン電極32とソース電極38の間の2次元電子ガス層(2DEG)が連続するので、ドレイン電極32とソース電極38の間に電流が流れることができる。
ここで、HEMT10の特徴を説明する。HEMT10では、ゲート電極36に印加する電圧を0Vから増加していくと、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に反転層が発生するのに先立って、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25に2次元電子ガス層(2DEG)が発生することを特徴としている。この現象は、第2半導体層26の厚み26Tを薄く形成することによって実現されている。
図2に、第2半導体層26の厚み26Tを5nm〜50nmの範囲で変えたときのゲート電圧と2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度の関係を示す。図3に、ゲート電圧が30Vのときの第2半導体層26の厚み26Tと2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度の関係を示す。なお、これらの結果は、TCAD(シノプシス社MEDICI)のシミュレーション用ソフトを利用して得られた結果である。
図2及び図3に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが薄くなるほど、2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度が濃くなることが分かる。特に、図2に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが20nm以下であると、2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度が1×1019cm-3以上となる状態が存在していることが確認された。ここで、2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度が1×1019cm-3以上という数値は、従来のノーマリオンで動作するHEMTと遜色のないキャリア密度を達成していることを意味する。従来のノーマリオンで動作するHEMTでは、シートキャリア密度が1×1013cm-2を実現したとする報告がある(信学技報ED2003-149参照)。2次元電子ガス層(2DEG)の厚みは一般的に約10nmであるとされているので、従来のノーマリオンで動作するHEMTのキャリア密度は約1×1019cm-3であると評価できる。即ち、本実施例のHEMT10は、従来のノーマリオンで動作するHEMTと遜色のないキャリア密度を達成しながら、ノーマリオフで動作することができる。
図2及び図3に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが薄くなるほど、2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度が濃くなる現象は、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に誘起されるキャリア密度が軽減されていることが理由である。このことは、図4の結果から説明することができる。図4に、第2半導体層26の厚み26Tを5nm〜50nmの範囲で変えたときのゲート電圧と界面27に誘起されるキャリア密度の関係を示す。
図4に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが薄くなるほど、界面27に誘起されるキャリア密度が薄くなることが分かる。なお、第2半導体層26の厚み26Tが5nmの場合は、界面27に誘起されるキャリア密度が1×1016cm-3以下であり、図面上に表れていない。ここで、図4に示すa〜eの変局点は、図2に示すa〜eの変局点に対応している。図4に示すa〜eの変局点は、キャリア密度が1×1018〜0.5×1019cm-3の範囲に存在している。即ち、界面27に誘起されるキャリア密度が1×1018〜0.5×1019cm-3の範囲に達すると、図2に示すように2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度の増加が抑制されることが分かる。
これは、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に誘起されるキャリア密度が1×1018〜0.5×1019cm-3の範囲に達すると、ゲート電圧の作用が界面27に誘起されるキャリアによって妨げられ、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25にまで及ばなくなるからである。換言すると、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に誘起されるキャリア密度が1×1018以下であれば、ゲート電圧の作用が第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27で阻害されることなく、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25にまで十分に及ぶことができ、2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度を増加させることができる。
通常、ゲート電極36に印加されるゲート電圧は、0Vと10Vの間で変動させることが多く、そのゲート電圧に基づいてHEMTのオン・オフを制御することが多い。したがって、ゲート電極36に10Vの電圧を印加したときに、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であれば、ヘテロ界面25にゲート電圧の作用を十分に及ぼすことができ、低いオン抵抗を得ることができる。図4に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが20nm以下であれば、ゲート電極36に10Vの電圧を印加したときに、界面27に発生するキャリア密度を1×1018cm-3以下にすることができることが確認された。
さらに、図2と図4に示すように、第2半導体層26の厚み26Tが10nm以下であれば、第2半導体層26とゲート絶縁膜34の界面27に発生するキャリア密度が1×1018cm-3以下であり、第1半導体層24と第2半導体層26のヘテロ界面25に発生する2次元電子ガス層(2DEG)のキャリア密度が1×1019cm-3以上となる状態が存在していることが確認された。この状態で動作させると、HEMT10は極めて低いオン抵抗を示すことができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例のHEMTの要部断面図を模式的に示す。 第2半導体層26の厚み26Tを変えたときのゲート電圧と2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度の関係を示す。 ゲート電圧が30Vのときの第2半導体層26の厚み26Tとヘテロ界面25の2次元電子ガス層(2DEG)のピークキャリア密度の関係を示す。 第2半導体層26の厚み26Tを変えたときのゲート電圧と界面27のキャリア密度の関係を示す。
符号の説明
22:第3半導体層
24:第1半導体層
26:第2半導体層
32:ドレイン電極
34:ゲート絶縁膜
36:ゲート電極
38:ソース電極

Claims (4)

  1. 窒化物半導体の第1半導体層と、
    その第1半導体層上の少なくとも一部に形成されているとともに第1半導体層よりもバンドギャップの幅が広い窒化物半導体の第2半導体層と、
    その第2半導体層上の少なくとも一部に形成されているゲート絶縁膜と、
    そのゲート絶縁膜上の少なくとも一部に形成されているゲート電極を備えており、
    ゲート電極に電圧を印加していないときは、第1半導体層と第2半導体層の界面に2次元電子ガス層が発生しておらず、
    ゲート電極に正の電圧を印加したときに、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×10 18 cm -3 以下であり、第1半導体層と第2半導体層の界面に発生する2次元電子ガス層のキャリア密度が1×10 19 cm -3 以上となる状態が存在することを特徴するHEMT。
  2. 窒化物半導体の第1半導体層と、
    その第1半導体層上の少なくとも一部に形成されているとともに第1半導体層よりもバンドギャップの幅が広い窒化物半導体の第2半導体層と、
    その第2半導体層上の少なくとも一部に形成されているゲート絶縁膜と、
    そのゲート絶縁膜上の少なくとも一部に形成されているゲート電極を備えており、
    ゲート電極に電圧を印加していないときは、第1半導体層と第2半導体層の界面に2次元電子ガス層が発生しておらず、
    ゲート電極に10Vの電圧を印加したときに、第2半導体層とゲート絶縁膜の界面に発生するキャリア密度が1×10 18 cm -3 以下であることを特徴とするHEMT。
  3. 少なくともゲート電極に対向している範囲の第1半導体層の裏面に接するとともにp型の不純物を含む第3半導体層をさらに備えており、
    第1半導体層は、窒化ガリウムであり、
    第2半導体層は、窒化ガリウム・アルミニウムであり、
    第3半導体層は、窒化ガリウムであり、
    ゲート絶縁膜は、酸化シリコン又は窒化シリコンであり、
    ゲート電極は、多結晶シリコン、アルミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、モリブテン、金、白金、又はそれらのシリサイトからなる一層もしくは二層以上の積層膜であり、
    第2半導体層の厚みが20nm以下であることを特徴とする請求項1又は2のHEMT。
  4. 第2半導体層の厚みが10nm以下であることを特徴とする請求項3のHEMT。
JP2006287862A 2006-10-23 2006-10-23 ノーマリオフで動作するhemt Expired - Fee Related JP5117031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006287862A JP5117031B2 (ja) 2006-10-23 2006-10-23 ノーマリオフで動作するhemt

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006287862A JP5117031B2 (ja) 2006-10-23 2006-10-23 ノーマリオフで動作するhemt

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008108789A JP2008108789A (ja) 2008-05-08
JP5117031B2 true JP5117031B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=39441915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006287862A Expired - Fee Related JP5117031B2 (ja) 2006-10-23 2006-10-23 ノーマリオフで動作するhemt

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5117031B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010021232A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Chubu Electric Power Co Inc 半導体装置およびその製造方法
EP2662884B1 (en) 2012-05-09 2015-04-01 Nxp B.V. Group 13 nitride semiconductor device and method of its manufacture

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006222414A (ja) * 2005-01-14 2006-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置
JP4940557B2 (ja) * 2005-02-08 2012-05-30 日本電気株式会社 電界効果トランジスタ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008108789A (ja) 2008-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9837519B2 (en) Semiconductor device
JP6660975B2 (ja) 高電子移動度トランジスタ
JP6174874B2 (ja) 半導体装置
TWI578530B (zh) Semiconductor device and manufacturing method thereof
JP5487615B2 (ja) 電界効果半導体装置及びその製造方法
TW577127B (en) Aluminum gallium nitride/gallium nitride high electron mobility transistors having a gate contact on a gallium nitride based cap segment and methods of fabricating same
JP2010103425A (ja) 窒化物半導体装置
JP5534661B2 (ja) 半導体装置
JP2017073506A (ja) 窒化物半導体装置およびその製造方法
JP2009004743A (ja) 電界効果半導体装置
JP2011029247A (ja) 窒化物半導体装置及びその製造方法
JP2012156332A (ja) 半導体素子
JP2008192701A (ja) GaN系半導体素子
US20150263155A1 (en) Semiconductor device
JP2010050280A (ja) 窒化物半導体装置
JP2019169551A (ja) 窒化物半導体装置
JP2008243881A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPWO2010016564A1 (ja) 半導体装置
JP5707463B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
JP5048382B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
JP2011082445A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP6639260B2 (ja) 半導体装置
JP2011066464A (ja) 電界効果トランジスタ
JP5117031B2 (ja) ノーマリオフで動作するhemt
JP2010245240A (ja) ヘテロ接合型電界効果半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121009

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5117031

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees