JP5116405B2 - 切削インサートおよび切削工具並びにそれを用いた切削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属材料等の旋削加工で溝入れ加工に使用される切削インサートに関する。
溝入れ加工に用いられる切削インサートには、生成する切り屑が円滑に排出されることが要求される。この切り屑排出性を向上させるために、従来から前記切削インサートのすくい面の形状について種々検討がなされている(例えば、特許文献1参照)。
図19は、特許文献1に記載されているような従来の切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略斜視図である。同図に示すように、従来の切削インサート100は、インサート本体部の上面にすくい面101とクランプ面102とを備え、すくい面101からクランプ面102に近づくにつれて上方に向かって斜面状に立上り部(降段部)103が形成されている。また、すくい面101上には、前切刃104近傍に該前切刃104から見て左右一対の第1の突起105,105が形成され、さらにすくい面101の後方に第2の突起106が形成されている。
この切削インサート100を用いて溝入れ加工を行うと、生成した切り屑は、まず、第1の突起105,第2の突起106であらかじめカールされた後、立上り部103でさらに緻密なゼンマイ状なって破断、切断されるので、切り屑が切削インサートやホルダに絡むことが抑制され、円滑な切削加工を行うことができる。
ここで、立上り部103を構成する傾斜面は、切り屑が立上り部103に当たり上方にカールして排出されるように構成されており、これにより切り屑の効果的な破断、切断が可能になっている。
ところが、近時、被削材として延性に富む材料が増加しており、このような被削材を切削インサート100で溝入れ加工すると、切り屑が破断、切断されにくいため、カールした切り屑が排出されずに立上り部103上に滞留しやすいという傾向があった。
このため、例えば筒型の被削材の内壁面に溝入れ加工を行う内径加工に切削インサート100を用いると、すくい面101上の空間が閉ざされた状態で加工を行うことになるので、滞留した切り屑が切削インサート100と被削材との間に詰まり、その結果、加工面を傷つけたり、切削インサート100を損傷させるおそれがある。また、切り屑が立上り部103に滞留するのを避けるため、すくい面101上で切り屑がカールするのを抑制すると、切り屑が伸びたまま立上り部103を擦過して、その結果、切り屑が切削インサート100やホルダに絡みつき、加工面を傷つけたり、切削インサート100やホルダを損傷させるおそれがある。
実開昭64−56904号公報
本発明の課題は、優れた切り屑排出性を有する溝入れ加工等に用いられる切削インサートを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)インサート本体部の上面に形成されたすくい面と、上面に形成されるとともにホルダによってクランプされるクランプ面と、前記すくい面から前記クランプ面に近づくにつれて上方に向かって傾斜して形成された立上り部と、側面に形成された逃げ面と、前記すくい面と前記逃げ面との交差部に形成された切刃と、を備えた切削インサートであって、前記切刃から見て前記すくい面上に左右に形成された一対の第1の突起と、前記すくい面上であって前記切刃から見て前記第1の突起よりも後方に形成された一対の第2の突起と、前記立上り部に形成された少なくとも1つの第3の突起と、を有し、前記一対の第1の突起および前記一対の第2の突起が、平面視で略楕円形状であって、前記一対の第1の突起と前記一対の第2の突起とが連続して形成されており、前記一対の第2の突起の楕円の長軸方向が、前記一対の第1の突起の楕円の長軸方向よりも切刃から遠ざかる後方に向かって内側に向かっていることを特徴とする切削インサート。
前記(1)によれば、すくい面上に、切刃から見て左右に形成された一対の第1の突起と、第1の突起よりも後方に形成された一対の第2の突起を有しているので、すくい面上
での切り屑のカール性を向上させることができると共に、切り屑に加工硬化を生じさせることができるので、切り屑をより少ない巻き数のゼンマイ状にして排出することができる。また、すくい面からクランプ面に近づくにつれて上方に向かって傾斜して形成された立上り部に、第3の突起を少なくとも1つ形成しているので、すくい面上でカールされた切り屑は立上り部で該第3の突起に接触し、これにより切り屑が立上り部に接触する面積を、第3の突起を形成しない場合に比べて著しく減少させることができる。その結果、立上り部における切り屑の摩擦抵抗を減少させることができるので、延性に富む材料を加工した場合であっても、カールした切り屑を立上り部に滞留させることなくスムーズに該立上り部を擦過させて排出することができる。しかも、すくい面上での切り屑のカールが不十分であった場合でも、立上り部における第3の突起の作用により切り屑をカールしつつ排出することができるので、伸びた切り屑が切削インサートやホルダに絡むことを抑制することができる。さらに、一対の第1の突起と一対の第2の突起とが連続して形成されていることから、生成する切り屑の、一対の第1の突起と一対の第2の突起との間における移動がスムーズになり、切り屑を円滑に立上り部に送ることができるので、切り屑排出性をさらに向上させることができる。また、第1の突起と第2の突起の軸線をずらすことで、突起と切り屑との接触範囲が広域となるため、第1の突起で切り屑の断面が平坦な形態から絞りこんだ形に変形され、かつ、変形された切り屑を、安定して第2の突起へ滑らせ切り屑の曲率をコントロールすることができる。
以下、本発明の切削インサートの一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態にかかる切削インサートを示す平面図である。図2は、本実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略斜視図である。図3は、図1のA−A線の破断面を示す図である。図4は、図1のB−B線の破断面を示す図である。
図1〜図4に示すように、本実施形態にかかる切削インサート(以下、単に「インサート」と略す。)1は、例えば超硬合金、サーメット、セラミックス等の焼結体に被覆膜(硬質膜)を被覆したものからなるインサート本体部において、上面にすくい面2とクランプ面3とを備え、正面に前逃げ面5、両側面に横逃げ面6,6、すくい面2と前逃げ面5との交差部に前切刃7、すくい面2と横逃げ面6との交差部に横切刃8を備えている。
前記被覆膜は、インサート1の耐摩耗性、耐欠損性等を改善するためのものであり、その組成としては、例えば炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等のチタン系化合物や、アルミナ等が挙げられる。また、被覆膜は、少なくとも1層であればよく、複数層で構成されていてもよい。なお、前記インサート本体部としては、このような被覆膜を被覆したものに限定されるものではなく、硬質膜を被覆しない超硬合金、サーメット、セラミックス等の焼結体からなるものを用いてもよい。
また、クランプ面3の中央部には貫通穴50が形成されている。この貫通穴50は、インサート1をホルダに固定するためのネジ穴である。インサート1は、該貫通穴50の中心軸に対して180度回転対称な形状であり、これにより使用している一方の切刃が摩耗した際には、インサート1を180度回転させ、使用していない他方の切刃を用いることができるので使い勝手がよい。
すくい面2は、前切刃7に対して下向きに傾斜しており、クランプ面3は、前切刃7よりも厚み方向において高い位置にある。そして、このすくい面2からクランプ面3に近づくにつれて上方に向かって斜面状に立上り部(降段部)4が形成されている。すなわち、前切刃7からクランプ面3に向かうにつれて一旦低くなった後に***するようにすくい面2,立上り部4が形成されている(図3,図4参照)。これにより、生成する切り屑をすくい面2上でカールさせた後、立上り部4でゼンマイ状にしてスムーズに排出することができる。
上記のようにして形成された立上り部4の傾斜面は、切り屑が立上り部4に当たり上方にカールして排出されるように構成されており、これによりカールした切り屑を効率よくゼンマイ状にすることができる。また、本実施形態では、立上り部4の傾斜面がクランプ面3と接続されてなる形態を示している。なお、本実施形態では、前切刃7からクランプ面3に向かうにつれて一旦低くなった後に***するようにすくい面2,立上り部4が形成されたものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばすくい面2は、すくい角が正または負を有して形成された面であってもよい。
ここで、本実施形態では、この立上り部4、具体的には立上り部4の傾斜面上に1つの突起10を形成している。これにより、すくい面2上でカールされた切り屑は、立上り部4で突起10に接触するので、切り屑が立上り部4に接触する面積を低減でき、立上り部4における切り屑の摩擦抵抗を低減することができる。したがって、延性に富む材料を加工した場合であっても、カールした切り屑を立上り部4に、具体的にはすくい面2と交差する立上り部4の根元部分に滞留させることなくスムーズに立上り部4を擦過させて排出することができる。また、すくい面2上での切り屑のカールが不十分であった場合でも、立上り部4における突起10の作用により、切り屑をカールしつつ排出することができる。さらに、切り屑を突起10に接触させると、該切り屑の断面を平坦な形態から変形することができるので、剛性を高めることができる。したがって、排出される切り屑を、後述する図9に示すような少ない巻き数のゼンマイ状の切り屑60にすることができるので、切り屑がインサート1やホルダに絡んだり、詰まることが抑制され、その結果、より優れた切り屑排出性を示すことができる。
一方、前記立上り部4に突起10が形成されていないと、切り屑が立上り部4に接触する面積を減少することができないので、延性に富む材料を加工した場合には、カールした切り屑が排出されずに立上り部4上に滞留し易くなる。また、切り屑を突起10に接触させることによる切り屑の変形を生じさせることができない。このため、切り屑は、巻き数の多いゼンマイ状になり易く、切り屑がインサートと被削材との間や加工溝に詰まり易くなる。さらに、すくい面2上での切り屑のカールが不十分な場合には、伸びた切り屑がインサートやホルダに絡み易くなる。
突起10は、立上り部4の略中央位置に形成されているのが好ましい。これにより、すくい面2上でカールされた切り屑の排出方向が安定するので、効率よく切り屑排出性を向上させることができる。さらに、突起10が立上り部4の略中央位置に1つ形成されてなる場合は、より一層切り屑の接触面積を小さくして、摩擦抵抗を減少することができる。その結果、切り屑をスムーズに移動させ、より一層切り屑の詰まりを抑制することができる。なお、突起10を設ける位置は、これに限定されるものではなく、立上り部4の左右または上下のいずれか一方側に偏在させた位置であってもよい。
突起10の形状は、平面視で略楕円形状、すなわち略半楕円体状に形成されているのが好ましい。これにより、切り屑と突起との接触を安定させ、点接触にすることができる。したがって、切り屑の突起上における移動がスムーズになり、切り屑の排出方向が安定して、切り屑排出性をより向上させることができる。さらに、切り屑が立上り部4に接触する面積をより減少させることができるので、立上り部4における切り屑の摩擦抵抗をより減少させることもできる。
なお、略半楕円体状の突起10は偏心していてもよく、切り屑と突起との接触を点接触にする上で、例えば平面視で略円形状、すなわち略半球状等であってもよい。また、突起10の形状はこれらに限定されるものではなく、例えば三角錐台形状、四角錐台形状等の多角錐台形状、円錐台形状、楕円錐台形状等であってもよいが、前記効果を奏する上で、これらの頂部は曲面で構成されているのが好ましい。
突起10の高さ、幅等については、本発明の実施を妨げない限り任意であり、立上り部4の形状や溝入れ加工条件等に応じて選定すればよい。上記のような突起10を形成する方法としては、例えば焼結後に切削加工やレーザー加工などで形成する方法や、焼結前の成形工程で一体に形成する方法等が挙げられる。
また、すくい面2上にも突起を少なくとも1つ形成するのが好ましい。本実施形態では、前切刃7の近傍でありかつ該前切刃7から見てすくい面2上の左右に形成された一対の前突起11,11と、この前突起11の後方に形成された左右一対の後突起12,12とをすくい面2上に形成している。これにより、すくい面2上での切り屑のカール性を向上させることができると共に、切り屑に加工硬化を生じさせることができるので、切り屑をより少ない巻き数のゼンマイ状にして排出することができる。
上記のような前突起11,後突起12は連続して(すなわち重なるようにして)形成されているのが好ましい(図1,図2参照)。これにより、生成する切り屑の前突起11,後突起12間における移動がスムーズになり、切り屑を円滑に立上り部4に送ることができるので、切り屑排出性をさらに向上させることができる。なお、前突起11,後突起12は、それぞれ独立して配置されてもよい。
特に、本実施形態では、切り屑と突起との接触を安定させる上で、前突起11,後突起12を上記で説明した突起10と同様に平面視で略楕円形状(すなわち略半楕円体状)に構成すると共に、さらに、前突起11,後突起12の配置を、後突起12の楕円の長軸方向が前突起11の楕円の長軸方向よりも内側に向かう方向、すなわち突起10に向かう方向にしている。このように、突起11と突起12の軸線をずらすことで、突起と切り屑との接触範囲が広域となるため、突起11で切り屑の断面が平坦な形態から絞りこんだ形に変形された切り屑を、安定して突起12へ滑らせ切り屑の曲率をコントロールすることができる。その結果、切り屑をより少ない巻き数のゼンマイ状にして排出することができる。
また、本実施形態では、上述のように、立上り部4に形成される突起10が立ち上がり部4の略中央位置に形成された1つの突起からなり、かつ、すくい面に形成される前突起、後突起が、左右一対の突起11、11、および12、12からなっている。このような構成により、突起10と前突起11、11または、突起10と後突起12、12とで、切り屑を3点支持することができるため、切り屑の排出方向が安定し、より一層優れた切り屑排出性を示すことができる。
なお、前突起11,後突起12の形状や設ける位置は、これらに限定されるものではなく、例えば前突起11,後突起12の配置は、後突起12の楕円の長軸方向が、前突起11の楕円の長軸方向と平行になる位置等であってもよい。すくい面2に形成される突起において、その他の構成は、前記した立上り部4に形成される突起10と同様であるので、説明を省略する。
上記で説明したインサート1は、内径の溝入れ加工用(内径加工用)、外径の溝入れ加工用(外径加工用)のいずれにも適用することができるが、滞留した切り屑がインサートと被削材との間に詰まりやすい内径加工用として使用するのが、本発明の有用性が向上する上で好ましい。また、前記インサート1は、延性に富む材料を被削材とする切削加工に好適に用いられる。被削材の具体例としては、例えばオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304等)、クロムモリブデン鋼(例えば、SCM435等)等が挙げられ、特に、クロムモリブデン鋼等が好ましい。
次に、インサート1を装着した切削工具の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図5は、本実施形態の切削工具を示す斜視図である。図6は、図5の先端部付近を示す拡大斜視図である。図5および図6に示すように、本実施形態にかかる切削工具51は、インサート1をホルダ52に装着してなる。
具体的には、切削工具51は、インサート1と、該インサート1を先端に装着するホルダ52と、を備えてなる。ホルダ52は、棒状、具体的には円柱状をなす。
切削工具51は、インサート1の貫通穴50に締付けネジ57を挿通し、該締付けネジの先端側をホルダ52のインサート装着座部55に形成されたネジ穴(図示せず)に螺合して、インサート1の前切刃7,横切刃8が一側方に向かってホルダ52から突出するように装着してなる。また、切削工具51が被削材と干渉しないように、インサート1は、前逃げ面5を逃がして装着される。このことは、インサート1の前逃げ面5に逃げ角を付したことで実現したものであっても、前逃げ面5に逃げ角が付されていないインサート1 をホルダ52に傾けて装着することで実現したものであってもよい。
この切削工具51を用いて溝入れ加工を行うと、インサート1を装着しているので、生成する切り屑を下記で説明する排出過程でスムーズに安定してカールさせ、破断、切断して排出することができる。したがって、切り屑がホルダ52に絡みつくのを抑制することができ、長期にわたり安定して溝入れ加工を行うことができる。その結果、切屑が被削材の加工表面を傷つけることを抑制できるため、優れた加工面精度を得ることができる。
さらに、本実施形態のホルダ52は、インサート1が装着されるインサート装着座部55が形成される先端部54とホルダ52を外部機器に取り付けるための支持部53とからなる。そして、ホルダ52の先端部54は、インサート1がねじ止めによって装着されるインサート装着座部55と、該インサート装着座部55に装着されたインサート1のクランプ面3よりも低位に位置する先端部上面56と、を有している。このような構成のホルダ52を備えた切削工具51を用いて加工を行うと、クランプ面3よりもホルダ52の先端部上面53が低位にあるため、ホルダ52の先端部54に切刃で生成された後上記構成をなすすくい面2および立上り部4によって変形されカールされた切屑を、インサート1の上面およびホルダ52の先端部上面53で滞留することを抑制してスムーズに排出させることができる。
なお、ホルダ52の先端部上面53は、図6に示すように、切屑の排出方向の後方における幅が広くなるよう設けることで、より一層の切屑排出性の向上が図れる。
次に、本発明の被削材の切削方法にかかる一実施形態について説明する。本実施形態の被削材の切削方法は、上述の切削工具51と被削材の少なくとも一方を回転させる工程と、被削材に切削工具51を近接させる工程と、被削材に切削工具51の切刃を接触させて被削材を切削する工程と、被削材から切削工具51を離間させる工程と、を備えてなる。
このような構成とすることで、優れた切屑排出性および優れた仕上げ面精度を有した切削工具を用いて切削加工を行うため切削性能の高い加工が可能となる。加えて、加工効率の向上が図れる。さらに、延性に富んだ被削材の加工においても、優れた切屑排出性を発揮させることができる。その結果、安定した切削加工が長期間に渡って可能となる。
次に、切削工具51(すなわちインサート1)を用いて、溝入れ加工を行った際に生じる切り屑の排出過程について図面を参照して詳細に説明する。図7および図8は、切り屑の排出過程を示す概略説明図である。図9は、排出された切り屑の一例を示す概略説明図である。なお、図7,図8は、インサート1のすくい面付近を側面視した状態を示している。
インサート1による溝入れ加工によって生成する切り屑は、まず、図7に示すように、前切刃7に近接した一対の前突起11,11に接触して絞られ、局部的に圧縮される。ここで、切り屑は破断には至らないものの、加工硬化が生じるので、折り曲げられると共に小さな曲率でカールする(図7中の矢印Iおよび図9中の領域I参照)。
次に、上記のようにして折り曲げられカールした切り屑は後方に流れ、前突起11を乗り越えて後方の一対の後突起12,12に接触する(図7中の矢印IIa参照)。後突起12に接触した切り屑は、カールする起点を徐々に切刃から後方に移動させながら、大きな曲率でカールして後突起12の後方に連続して流れる(図7中の矢印IIbおよび図9中の領域II参照)。
上記のようにして後突起12を乗り越えた切り屑は、図8に示すように、後突起12の後方の突起10に接触し始める(図8中の矢印IIIおよび図9中の領域III参照)。そして、切り屑が後突起12から離間し、突起10によってカールされると共に、接触点が突起10の上方に向かい移動する。その結果、切り屑はさらに大きな曲率でカールして、後方に向かって滑らかに流れる(図8中の矢印IVおよび図9中の領域IV参照)。
ここで、切り屑は、前突起11,後突起12および突起10にそれぞれ接触することによりカールされ加工硬化作用を受けているため、例えば内径溝加工では、切り屑が加工内壁面に接触するような外部からの力を受けると容易に破断、切断する。また、外径溝加工であっても、切り屑は被削材壁面などに接触するなどして、適度な長さで容易に破断、切断する。その結果、排出された切り屑は、図9に示すような少ない巻き数のゼンマイ状の切り屑60になるので、切り屑がインサート1と被削材との間に詰まって加工面を傷つけたり、インサート1、ホルダ52が損傷するのを抑制することができる。なお、前記「前方」とは、溝入れ送り方向を意味しており、「後方」とは、その逆方向(溝入れ送り方向と反対方向)、すなわち切り屑の排出方向を意味している。
次に、本発明のインサートにかかる他の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図13は、本実施形態にかかるインサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。図14は、図13のC−C線断面図である。なお、図13,図14においては、前述した図1〜図12と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態のインサートは、立上り部4に形成される突起が、一対の突起からなるように構成されている。すなわち、図13,図14に示すように、立上り部4に形成される突起が略半楕円体状であり、かつ前切刃7から見て立上り部4の左右に形成された一対の突起20,20からなる。立上り部4に形成される突起がこのような構成であっても、前記した一実施形態と同様の効果を奏することができると共に、特に、すくい面2上でカールされた切り屑が突起と接触しやすくなるので、効率よく切り屑排出性を向上させることができる。なお、突起20の形状は、略半楕円体状に限定されるものではなく、半球状やその他の形状であってもよい。
また、すくい面2上に形成される突起が、前切刃7の近傍に形成された略半楕円体状の一対の突起21,21と、大きさが突起20,21よりも大きく一部がすくい面2から立上り部4に亘って形成された略半球状の突起22とからなる。すくい面2上に形成される突起がこのような構成であっても、前記した一実施形態と同様の効果を奏することができると共に、特に、突起20,21が突起22を介して連続して形成されているので、切り屑の突起間における移動がよりスムーズになり、その結果、切り屑排出性に特に優れるという効果を有する。なお、その他の構成は、前記した一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明のインサートにかかるさらに他の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図15〜図18は、本実施形態にかかるインサートの一端部付近を示す図面である。これらの図面のうち、図15,図17は、本実施形態にかかるインサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。図16は、図15のD−D線断面図である。図18は、図17のE−E線断面図である。なお、図15〜図18においては、前述した図1〜図14と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態のインサートは、立上り部4に形成された突起と、前切刃7との間の領域に凹部を形成している。具体的には、すくい面2上に形成される突起が、図15,図17に示すように、前切刃7の近傍に形成された左右一対の前突起31,31,41,41と、これらの突起の後方に形成された左右一対の後突起32,32,42,42とからなる。また、立上り部4に形成される突起が、後突起32,32間,42,42間を結ぶように形成された円弧状の突起30,40からなる。
そして、図15〜図18に示すように、この突起30,40と、前切刃7との間の領域、すなわち一対の前突起31,31,41,41、後突起32,32,42,42および突起30,40によって囲まれた領域に凹部33,43が形成されている。これにより、切り屑中央部がすくい面2に接触するのを回避することができるので、摩擦抵抗を減少することができるとともに、生成する切り屑を安定してカールさせることができる。なお、凹部33,43の形状や深さ等については、本発明の実施を妨げない限り任意であり、すくい面3の形状や溝入れ加工条件等に応じて選定すればよい。
また、後突起32および突起30、前突起41,後突起42および突起40が連続して形成されているので、前記した一実施形態と同様に、切り屑の突起間における移動がスムーズになり、切り屑排出性にも優れる。なお、その他の構成は、前記した一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明のインサートにかかるさらに他の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図10は、本実施形態に係るインサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。図11(a)は、図10のC−C線の破断面を示す図であり、図11(b)は、図10のD−D線の破断面を示す図である。なお、図10、図11においては、前述した図1〜図9と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態のインサートは、すくい面2に二対の突起(15、15)(16、16)が形成されており、当該二対の突起は、各々、突起の頂部が次のような配置にある。図11(a)に示すように、前切刃7の一端側7aの突起15aの頂部T15aが前切刃7の他端側7bの突起15bの頂部T15bよりも高くなるか、等しくなるよう形成されており、また、図11(b)に示すように、前切刃7の一端側7aの突起16aの頂部T16aが前切刃7の他端側7bの突起16bの頂部T16bよりも高くなるか、等しくなるよう形成されている。
このような頂部の配置をなす二対の突起を備えることで、生成する切屑を少ない巻き数の螺旋状の切屑にして排出させることができ、優れた切屑排出性を示すことができる。
なお、ここでいう突起の頂部とは、インサートをホルダに装着した際のホルダ載置面を基準面とし、該基準面に対して略垂直な方向における突起の寸法が最大となる位置のこととする。また、本実施形態においては、すくい面2に二対の突起が形成された場合を例示したが、これに限らず、一対の突起のみを有したインサートであっても構わない。また、二対の突起を有したインサートにおいて、いずれか一方の対をなす突起が上記のような突起の頂部の位置関係を備えるように構成するものであっても構わない。
また、本実施形態のインサートは、立上り部4のクランプ面3側の端部は、上面視において、前切刃7の一端側から他端側に向かうにつれて切刃から遠ざかるように傾斜して形成されている。すなわち、図11において、前切刃7の一端側7aと立上り部4のクランプ面3側の端部のうち一端側4aとの距離Laと、前切刃7の他端側7bと立上り部4のクランプ面3側の端部のうち他端側4bとの距離Lbとが、La<Lbとなるよう立上り部4が形成されている。
なお、ここでいう距離LaおよびLbは、上面視において、いずれも前切刃7に対して略垂直な方向における寸法のこととする。
ここで、立上り部4のクランプ面3側の端部とは、立上り部4とクランプ面3とが接続して設けられている本実施形態のような場合においては、立上り部4とクランプ面3との交差稜線をいう。立上り部4とクランプ面3との間に他の面領域が配置される場合においいては、立上り部4のクランプ面3側の端部とは、立上り部4と前記他の面領域との交差稜線をいう。
このようにLa<Lbとなるよう立上り部4が形成されることで、突起で絞り作用を受けて加工硬化された切屑を、立上り部4で上方へカールさせる際に、一定の方向に安定して排出させることができる。具体的には、すくい面2で絞り作用を受けた切屑が、立上り部4の一端側4aに向かうように、切屑の排出方向を方向付けることができる。これにより、切屑の排出スペースが広く確保できる被削材の開口側に切屑を安定してスムーズに排出させることができ、加工溝内に切屑が詰まって、加工壁面を傷つけることを抑制できる。その結果、加工精度を向上させることができる。
加えて、本実施形態のインサートは、図12(a)、(b)に示すように、すくい面2のすくい角が前切刃7の一端側7aから他端側7bに向かうにつれて増大している。つまり、すくい面2のすくい角は、前切刃7の一端側7aにおけるすくい角αが最も小さく、他端側7bにおけるすくい角βが最も大きくなっている(α<β)。
このような構成により、突起で絞り作用を受けて加工硬化された切屑の排出方向を、一定方向、具体的には、立上り部4のクランプ面3側の端部のうち一端側3aに向かう方向に、安定して方向付けることができる。すなわち、前切刃7の他端側7bにおけるすくい角βが一端側7aにおけるすくい角αよりも大きいので、前切刃7の他端側7bにおいて、生成される切屑の厚み薄くなるとともに、切屑の生成速度がより速くなる。そのため、切屑厚みが薄く、生成速度が速い他端側7bの切屑が、立上り部4によるカール作用を先に受ける。これにより、切屑の排出方向の軌跡が、上方にかつ上面視において反時計回りとなる螺旋状となり、切屑の排出スペースが比較的広く確保できる前切刃7の他端側7bに安定して排出させることができる。その結果、加工溝内に切屑が詰まって加工壁面を傷つけることを抑制できる。
なお、ここでいうすくい面2のすくい角とは、図12に示すように、前切刃7に対して略垂直な断面において、すくい面2と前切刃7に垂直な基準線とのなす角度(α、β)である。
加えて、すくい面2のすくい角が上述のように数段階を経ることでステップ形状をなすすくい面2ではなく、すくい角が徐変するよう連続した面で構成されたすくい面2とすることで、前切刃7の一端側7aにおいては切刃強度が高く、他端側7bにおいては切削抵抗が小さくなり、優れた切削性能を発揮させることができる。
なお、本実施形態においては、立上り部4のクランプ面3側の端部が傾斜するよう形成されるとともに、すくい面2のすくい角が徐変した形態を例示したが、これに限らず、いずれか一方の構成のみを有したものであったも構わない。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例]
<インサートの作製>
上記で説明した図1に示す構成のインサート1を作製した。ちなみに、インサート1の本体部は、超硬合金焼結体の表面に硬質膜を被覆した被覆超硬合金からなると共に、インサート1の各寸法は以下の通りである。なお、突起の高さは、突起のすくい面との境界線から突起の頂部までの厚み方向寸法を、長軸長さおよび短軸長さは、各々仮想対称軸線に垂直な最大寸法を測定した。
前切刃7の長さ:3.00mm
前突起11
高さ:0.21mm
長軸長さ:0.72mm
短軸長さ:0.53mm
後突起12
高さ:0.27mm
長軸長さ:0.88mm
短軸長さ:0.65mm
突起10
高さ:0.29mm
長軸長さ:0.76mm
短軸長さ:0.51mm
<内径加工の評価>
上記で作製したインサート1を内径加工用ホルダに装着した。すなわち、インサート1の貫通穴50に締付けネジを挿通し、該締付けネジの先端側を内径加工用ホルダのインサート装着座部55に形成されたネジ穴に螺合して、インサート1の前切刃7,横切刃8が一側方に向かってホルダから突出するように装着した。ついで、このインサート1を用いて内径加工を行い、切り屑の排出性および排出された切り屑の形態を評価した。内径加工の条件および各評価方法を以下に示すと共に、結果を表1に併せて示す。
(内径加工の条件)
被削材 :SCM435
切削速度:100m/分
送り:0.1mm/rev
切り込み:2.0mm
(切り屑の排出性)
内径加工の状態を目視観察することにより評価した。なお、評価基準は以下のように設定した。
○:切り屑が立上り部に滞留することなく、排出される。
×:切り屑が立上り部に滞留してインサートと被削材との間に詰まり、加工面が傷つく、またはインサート自体が損傷する。
(切り屑の形態)
排出された切り屑の形態を目視観察することにより評価した。なお、評価基準は以下のように設定した。
○:図9に示すような少ない巻き数のゼンマイ状の切り屑60になる。
×:巻き数の多いゼンマイ状の切り屑になる。
[比較例]
前突起11,後突起12および突起10を形成しない以外は、上記実施例と同様にしてインサートを作製した。ついで、このインサートについて、上記実施例と同様にして内径加工を行い、切り屑の排出性および排出された切り屑の形態を評価した。その結果を表1に併せて示す。
Figure 0005116405
表1から明らかなように、実施例のインサート1は、比較例のインサートよりも、切り屑排出性に優れているのがわかる。
以上、本発明の一実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。例えば上記で説明したインサート1では、すくい面2上に前突起11,後突起12が形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、立上り部4に突起が少なくとも1つ形成されている限り、すくい面2上には、突起が形成されていなくてもよい。
また、立上り部4に形成される突起の数は、少なくとも1つであればよい。例えば、前記した一実施形態では、1つの突起10を設けているが、この突起10の左右に別の突起を設けてもよい。すなわち、立上り部4に形成される突起の数は複数であってもよく、具体的な個数としては、特に限定されるものではないが、通常、1〜4つ程度の範囲から任意に選定するのが好ましい。また、複数の突起を立上り部4に設ける場合には、各突起は、立上り部4に独立して配置してもよく、互いに隣接する突起同士が連続して(すなわち重なるようにして)形成されていてもよい。
上述の一実施形態は、インサートの貫通穴にネジを挿通させてホルダにネジ止めするクランプ方式に対応した形態を例示したが、これに限定されず、クランプオン方式、レバーロック方式に対応した形態であってもよい。また、貫通穴の中心軸に対して180度回転対称な形状を例示したが、これに限らず、両面使いのインサートや、120度回転対称な形状など、任意の形状に適応することができる。なお、すくい面に略平行な線に対して120度対称な形状など、ホルダ装着時に上面をクランプ部材などで直接クランプしない場合には、ホルダに当接してクランプされる面(ホルダに拘束される面)を上述のクランプ面とすることができる。
一実施形態にかかる切削インサートを示す平面図である。 一実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略斜視図である。 図1のA−A線の破断面を示す図である。 図1のB−B線の破断面を示す図である。 一実施形態にかかる切削工具を示す斜視図である。 図5の先端部付近を示す拡大斜視図である。 一実施形態にかかる切り屑の排出過程を示す概略説明図である。 一実施形態にかかる切り屑の排出過程を示す概略説明図である。 排出された切り屑の一例を示す概略説明図である。 本発明の他の実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。 (a)は、図10のC−C線の破断面を示す図であり、(b)は、図10のD―D線の破断面を示す図である。 (a)は、図10のX方向からみた側面図であり、(b)は、図10のY方向からみた側面図である。 他の実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。 図13のC−C線断面図である。 さらに他の実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。 図15のD−D線断面図である。 さらに他の実施形態にかかる切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略平面図である。 図17のE−E線断面図である。 従来の切削インサートの一端部付近を示す部分拡大概略斜視図である。
符号の説明
1 切削インサート
2 すくい面
3 クランプ面
4 立上り部
5 前逃げ面
6 横逃げ面
7 前切刃
8 横切刃
10,20,21,22,30,40 突起
11,31,41 前突起
12,32,42 後突起
33,43 凹部
50 貫通穴
51 切削工具
52 ホルダ
53 支持部
54 先端部
55 インサート装着座部
56 先端部上面
60 切り屑

Claims (13)

  1. インサート本体部の上面に形成されたすくい面と、上面に形成されるとともにホルダによってクランプされるクランプ面と、前記すくい面から前記クランプ面に近づくにつれて上方に向かって傾斜して形成された立上り部と、側面に形成された逃げ面と、前記すくい面と前記逃げ面との交差部に形成された切刃と、を備えた切削インサートであって、
    前記切刃から見て前記すくい面上に左右に形成された一対の第1の突起と、前記すくい面上であって前記切刃から見て前記第1の突起よりも後方に形成された一対の第2の突起と、前記立上り部に形成された少なくとも1つの第3の突起と、を有し、
    前記一対の第1の突起および前記一対の第2の突起が、平面視で略楕円形状であって、
    前記一対の第1の突起と前記一対の第2の突起とが連続して形成されており、
    前記一対の第2の突起の楕円の長軸方向が、前記一対の第1の突起の楕円の長軸方向よりも切刃から遠ざかる後方に向かって内側に向かっていることを特徴とする切削インサート。
  2. 前記第3の突起が、前記立上り部の略中央位置に形成された1つの突起からなる請求項1記載の切削インサート。
  3. 平面視した場合に、前記第3の突起が、前記一対の第1の突起および前記一対の第2の突起から離れている請求項1または2に記載の切削インサート。
  4. 平面視した場合に、前記一対の第1の突起よりも前記一対の第2の突起が大きい請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
  5. 前記一対の第1の突起は、前記切刃の一端側の第1の突起の頂部が前記切刃の他端側の第1の突起の頂部よりも高くなるか、等しくなるよう形成される請求項記載の切削インサート。
  6. 前記立上り部の前記クランプ面側の端部は、上面視において、前記切刃の一端側から他端側に向かうにつれて前記切刃から遠ざかるように傾斜して形成されている請求項1〜のいずれかに記載の切削インサート。
  7. 前記すくい面のすくい角は、前記切刃の一端側から他端側に向かうにつれて増大する請求項1〜のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 前記立上り部に形成された前記第3の突起と前記切刃との間の領域に、凹部を形成する請求項1〜のいずれかに記載の切削インサート。
  9. 前記一対の第2の突起は、前記切刃の前記一端側の第2の突起の頂部が前記切刃の前記他端側の第2の突起の頂部よりも高くなるか、等しくなるよう形成される請求項記載の切削インサート。
  10. 内径加工用である請求項1〜のいずれかに記載の切削インサート。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の切削インサートをホルダに装着してなる切削工具。
  12. 前記ホルダは、外部機器に取り付けられる支持部と、前記切削インサートがねじ止めによって装着されるインサート装着座部と、を有しており、
    前記切削インサートは、前記上面に、前記ホルダによってクランプされるクランプ面が配置され、
    前記ホルダの先端部は、前記切削インサートの前記クランプ面よりも低位に位置する先端部上面を有している請求項11記載の切削工具。
  13. 前記被削材を回転させる工程と、
    前記被削材に請求項11または12に記載の切削工具を近接させる工程と、
    前記被削材に前記切削工具の前記切刃を接触させて前記被削材を切削する工程と、
    前記被削材から前記切削工具を離間させる工程と、
    を備えている被削材の切削方法。
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