JP5116137B2 - 画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置 - Google Patents

画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置 Download PDF

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本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置に係り、特に定着ローラや定着ベルトを用い、熱と圧力とにより被記録材上に形成されたトナー画像を定着する定着装置における、連続画像形成による温度変動などをPID制御により対処できるようにした、画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置に関するものである。
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置においては、感光体上に形成されて被記録材に転写されたトナー画像を定着するため、一般的に定着ローラや定着ベルトを用いて被記録材を加圧しながら熱を加えてトナー画像を溶融し、定着することが行われている。
このような定着装置においては、ヒータの配熱分布の設定にもよるが、連続画像形成を行うと被記録材に熱が奪われて定着ローラや定着ベルトにおける中央部の温度が低下し、定着不良が発生しやすくなる。これは、特に、定着ローラや定着ベルトの幅に対して狭い幅の被記録材を定着した場合に顕著となる。
そこで、定着ローラや定着ベルトの通紙領域外にサーミスタなどの温度検出センサを設置して温度を測定すると共に、測定結果に基づいてPID制御(比例積分微分制御:Proportional Integral Differential)を用い、定着に必要な温度となるようにした画像形成装置が提案されている。しかしながら、一般的にPID制御を用いた場合、図9に示したように、制御の応答性を上げる(応答性大)と目標温度に対してのオーバーシュート及びアンダーシュートが大きくなり、応答性を下げる(応答性小)と目標温度(目標値)に到達するまでに時間がかかってしまうという問題がある。これは、定着装置を構成する定着ローラや定着ベルトの熱容量を大きくし、定着装置の温度への影響が小さくなるように設定した場合も応答性を下げた(応答性小)場合と同様である。
そのため例えば特許文献1には、被記録材が定着装置に達すると、画像形成枚数が定着装置の温度を安定させる枚数かどうかを判断し、安定させる枚数に達している場合はP制御を禁止してID制御で、安定させる枚数に達していない場合はPID制御によりヒータに与える波数を選択し、定着温度を制御してフリッカーを改善するようにした画像形成装置及び熱定着装置が示されている。
特開2004−212905号公報
すなわち、温度制御にPID制御を用いると、この特許文献1にも記載されているように、温度を一定に保持する場合に簡単な制御で急激な消費電流の変化を抑制でき、フリッカーを抑制できるという利点がある。
しかしながら、この特許文献1に示された定着装置の温度制御方法では、画像形成枚数により定着装置の温度が安定しているかどうかを判断し、それによってPID制御のパラメータを、最初は或る程度応答性が早くなるように、また、温度が安定したら応答性を鈍くなるようパラメータを変化させ、出力変動を少なくしており、このようにすると、温度が安定して応答性を鈍くした段階で間違って用紙が2枚通ってしまった、など、何らかの影響で定着の温度が急激に下がってしまったとき、必要な温度に戻るのに時間が掛かってコールドオフセットが発生してしまう可能性がある。
すなわち、定着装置を構成する定着ローラや定着ベルトの熱容量を小さく設定し、温度制御の応答性を向上させると、定着装置が目標温度に到達するまでの時間は短くなる。しかしその後、目標温度で安定するまでの間、目標温度に対してのオーバーシュート及びアンダーシュートは大きくなる。このため、定着装置の定着ローラや定着ベルトに被記録材が圧接され、定着装置から熱を吸収することで目標温度で安定していた定着装置の温度が低下したときは、速やかに目標温度に再び到達するが、その後、目標温度で安定するまでの間、目標温度に対してのオーバーシュート及びアンダーシュートが発生し、結果として、前記定着装置により圧接されている被記録材に定着されるトナー画像に、ホットオフセットやコールドオフセットなどの定着不良が発生してしまう。
つまり温度制御にPID制御を用いた場合、応答性を上げると熱定着手段の温度は目標温度に比較的短時間で到達するが、目標温度で安定するまでの間は大きなオーバーシュート及びアンダーシュートが発生し、ホットオフセットやコールドオフセットなどの定着不良が生じて良好な画像を得ることが難しい。逆に応答性を下げると、今度はPID制御にて算出された出力が実際に必要な最適値と大きくずれていた場合、最適値に達するのに時間がかかってしまい、結果的に目標温度到達するまでの間に大きなオーバーシュート及びアンダーシュートが発生し、ホットオフセットやコールドオフセットなどの定着不良で良好な画像を得ることが難しくなる。
そのため、定着制御にPID制御を用いる場合、比較的応答性を下げた状態で、実際に必要な最適値になるべく近い値をPID制御の出力の初期値に設定するのが望ましい。
しかしながら、目標温度が一定の場合は特に問題ないが、例えば用紙の通紙枚数に応じて定着温度を変更する場合など、目標温度が変化していく場合にはPID制御だけでは不十分であり、目標温度と実際の温度に大きな差が生じる時がある。
そのため本発明においては、上記したPID制御の特徴に鑑み、コストをかけることなくPID制御の利点を有効に活用すると共に、定着ローラや定着ベルトの温度が実際に必要な目標温度と離れている場合でも、ホットオフセットやコールドオフセット等を発生させることなく短時間で目標温度に到達できるようにし、連続画像形成時の定着性を確保できるようにした、画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置における定着装置の温度制御方法は、
電子写真方式で形成したトナー画像を担持した被記録材を、ヒータが配された定着ローラまたは定着ベルトと加圧部材とで加熱、加圧して定着させる定着装置を備え、
前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度に基づき、PID制御により前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御する画像形成装置における定着装置の温度制御方法において、
予め、前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を記憶したテーブルを用意し、
連続画像形成枚数に対応して段階的に変化させて定めた前記定着ローラまたは定着ベルトの目標温度と、前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度との温度差が、設定された温度差範囲内の場合は前記PID制御に基づき、前記温度差範囲を外れた場合は前記温度差に基づいて直接、前記テーブルから対応する前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択し、
該通電時間割合により前記ヒータへ通電して、前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御し、
前記目標温度は所定画像形成枚数を超えた場合に一定温度とし、前記PID制御を実施する前記設定温度差範囲を、目標温度が段階的に変化する前記所定画像形成枚数以下の場合と、一定温度とする前記所定画像形成枚数を超えた場合とで異ならせたことを特徴とする。
また、この定着装置の温度制御方法を実施する温度制御装置は、
電子写真方式で形成したトナー画像を担持した被記録材を、ヒータが配された定着ローラまたは定着ベルトと加圧部材とで加熱、加圧して定着させる定着装置と、
該定着装置における定着温度をPID制御を用いて制御する定着温度制御手段と、
前記定着ローラまたは定着ベルトの温度を測定する温度測定手段とを有した画像形成装置における定着装置の温度制御装置において、
前記定着温度制御手段は、
前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合パターンを記憶した第1の記憶手段と、
連続画像形成枚数に対応し、段階的に変化させた前記定着ローラまたは定着ベルトの目標温度と、前記温度測定手段により測定した前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度と前記目標温度との温度差が、予め設定された温度差範囲内の場合は前記PID制御に基づき、設定された温度差範囲を外れた場合は前記温度差に基づいて直接、前記通電時間割合パターンを選択するよう構成された選択方法パターンとを記憶した第2の記憶手段とを有し、
前記温度差と前記選択方法パターンとにより前記第1の記憶手段から選択した前記通電時間割合パターンにより、前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択し、前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御し、
前記目標温度を所定画像形成枚数を超えた状態で一定温度とし、前記選択方法パターンは、前記予め設定された温度差範囲を、目標温度が前記段階的に変化する状態と一定温度となった状態とで異ならせて構成したことを特徴とする。
このように、目標温度と測定温度との温度差が、予め設定された温度差範囲内の場合はPID制御に基づき、設定された温度差範囲を外れた場合は温度差に基づいて直接、通電時間割合パターンを選択するよう構成することで、目標温度と測定温度との温度差が大きい場合(設定温度差範囲外)は、その温度差をPID制御より短時間で縮めることのできる通電時間割合を選択することができる。また、目標温度と測定温度との温度差が小さい場合(設定温度差範囲内)は、PID制御により、オーバーシュートやアンダーシュートを生じることなく目標温度に達することができ、簡単な制御で、フリッカーを抑制しながら急激な消費電流の変化も抑制できるという、PID制御の利点を有効に利用することができる。
さらに、前記目標温度と測定温度との温度差が前記設定された温度差範囲を外れたことにより、直接、単位時間当たりの通電時間割合を選択して温度制御した場合、前記温度差が設定された温度差範囲内に入ったとき、前記PID制御に基づき、前記テーブルから前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択して前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御することで、例え目標温度と測定温度との温度差が設定された温度差範囲を外れても、オーバーシュートやアンダーシュートを生じることなく目標温度に達することができ、PID制御の利点をより有効に利用することができる。
そして、前記目標温度は所定画像形成枚数を超えた場合に一定温度とし、前記PID制御を実施する前記設定温度差範囲を、目標温度が段階的に変化する前記所定画像形成枚数以下の場合と、一定温度とする前記所定画像形成枚数を超えた場合とで異ならせ、その方法を実施するため、前記目標温度を所定画像形成枚数を超えた状態で一定温度とし、前記選択方法パターンは、前記予め設定された温度差範囲を、目標温度が前記段階的に変化する状態と一定温度となった状態とで異ならせて構成したことで、目標温度が段階的に変化している状態では、その後の画像形成によってさらに目標温度が変化していく可能性があり、応答性が遅いPID制御では、目標温度に達するのに時間が掛かる場合があるが、このように段階的に変化する状態と一定温度となった状態とで温度差範囲を異ならせることで、PID制御でも容易に目標温度に到達させることができる。また、目標温度が一定になれば、逆にPID制御のみの方が温度を安定させて制御することが可能である。
そのため、前記PID制御を実施する前記設定温度差範囲は、前記目標温度が段階的に変化する前記所定画像形成枚数以下の場合よりも、一定温度とする前記所定画像形成枚数を超えた場合を広く設定し、その方法を実施するため、前記選択方法パターンにおける前記温度差の設定温度範囲を、前記目標温度が段階的に変化する所定画像形成枚数以下の状態よりも、一定温度とする所定画像形成枚数を超えた状態において広く設定することが、本発明の好適な実施形態である。
また、前記選択された単位時間当たりの通電時間割合による前記ヒータへの通電は、交流における半波毎の単位時間当たりの通電波数を制御することで行い、その方法を実施するため、前記定着温度制御手段は、前記定着ローラまたは定着ベルトのヒータに接続された交流電源と、該交流電源の零クロスを検出する零クロス検出手段と、前記交流電源をON/OFFするスイッチング手段と、前記第1の記憶手段から選択された前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合パターンに従い、前記零クロス検出手段が検出した零クロスのタイミンクで前記スイッチング手段をON/OFFさせるスイッチング制御手段とで構成することで、非常に簡単な構成で温度制御方法と装置を提供できる。
そして、前記定着ローラまたは定着ベルトの温度を測定する温度測定手段は、前記定着ローラまたは定着ベルトにおける被記録材の非通過領域に設置することで、定着ローラまたは定着ベルトになんら影響を及ぼすことなく、定着ローラまたは定着ベルトの温度を測定することができる。
以上、説明してきたように本発明によれば、コストをかけることなくPID制御の利点を有効に活用し、定着ローラや定着ベルトの温度が実際に必要な目標温度と離れている場合でも、ホットオフセットやコールドオフセット等を発生させることなく短時間で目標温度に到達でき、かつ、印字終了後のオーバーシュートも低く抑えて定着部材の耐久性を向上させることができる画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
最初に、本発明になる画像形成装置における定着装置の温度制御方法と装置の概略を説明すると、本発明においては、電子写真方式で形成したトナー画像を担持した被記録材を、ヒータが配された定着ローラまたは定着ベルトと加圧部材とで加熱、加圧して定着させる定着装置において、予め、連続画像形成枚数に対応し、定着装置を通過する被記録材に奪われる熱量を補充するため段階的に変化させて定めた定着ローラまたは定着ベルトの目標温度と、画像形成時の定着ローラまたは定着ベルトの測定温度と目標温度との温度差が、設定した温度差範囲内の場合はヒータへの通電割合(デューティ比:DUTY)をPID制御で算出するよう指定し、その温度差範囲を外れた場合は前記温度差に対応したヒータへの通電割合を直接指定する選択方法パターンと、こうして指定された通電割合でヒータへ通電するため、ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合パターンを記憶した通電時間割合テーブルとを用意する。
画像形成が開始されると、まず、画像形成枚数を計数してその画像形成枚数に対応した目標温度と、定着ローラまたは定着ベルトの実際の温度とから温度差を算出する。そして前記した選択方法パターンから、その温度差が設定した温度差範囲内の場合はPID制御を選択し、PID制御によって通電割合(デューティ比:DUTY)を算出して通電時間割合テーブルから通電割合を選択する。一方、前記温度差が設定した温度差範囲を外れている場合、前記した選択方法パターンに温度差に対応した通電割合が直接指定されているから、その通電割合を通電時間割合テーブルから選択し、それぞれ、選択した通電割合で定着ローラまたは定着ベルトに配されたヒータへ通電して温度制御するものである。
なお、温度差が設定した温度差範囲を外れている場合、その温度差に対応した通電割合でヒータへの通電が行われるが、その通電によって定着ローラまたは定着ベルトの測定温度と目標温度の差が、設定した温度差範囲内に入った場合はPID制御を実施し、それによって速やかに定着ローラまたは定着ベルトが目標温度となるようにすると共に、オーバーシュートやアンダーシュートが起きないようにしてある。
また、画像形成枚数に対応した目標温度は、所定の画像形成枚数を超えると被記録材に奪われる熱量が一定となるため一定温度とするが、目標温度が段階的に変化している状態では、その後の画像形成によってはさらに目標温度が変化していく可能性があり、応答性が遅いPID制御では目標温度に達するのに時間が掛かる場合がある。そのため、選択方法パターンにおけるPID制御とする設定温度差範囲を、このように目標温度が段階的に変化する状態と一定温度となった状態とで異ならせ、段階的に変化する状態よりも一定温度となった状態の場合の設定温度差範囲を広くしてある。
このようにすることで、PID制御でも容易に目標温度に到達させることができるし、目標温度が一定になれば、逆にPID制御のみの方が温度を安定させて制御することが可能であるから、定着温度の制御を、定着性を損なうことなく行うことができる。また、指定されたヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を実施するためにはいろいろな方法があるが、交流における半波毎の単位時間当たりの通電波数を制御すると、この制御を容易に、コストを掛けずに実施することができる。
以上が本発明になる画像形成装置における定着装置の温度制御方法の概略であるが、続いて、本発明になる定着装置の温度制御装置を適用した、画像形成装置の一例としてのデジタル複写機について説明する。
本発明になる定着装置の温度制御装置を適用したデジタル複写機は、図7に示したように、原稿の画像データを読み取る画像読取部1と、画像読取部1により読み取られた原稿画像データに所定の処理を施して出力画像データを生成する画像処理部2と、画像処理部2からの出力画像データに基づいて被記録材10に画像を形成して出力する画像出力部3と、当該デジタル複写機による各種ジョブの動作モードを設定するモード設定キーや設定されたジョブを起動するプリントスイッチなどが配置され、前記モード設定キーによる設定情報などが表示されるタッチパネル式の液晶表示部を備えた操作部4などを備えて構成されている。
前記画像読取部1は、原稿が載置される原稿トレイ12と、原稿トレイ12に載置された原稿を給紙する原稿給紙部(図示せず)と、原稿給紙部により給紙された原稿の画像を読み取るCCDリニアセンサ(図示せず)などを備えて構成されている。
前記画像出力部3は、前記出力画像データに基づいて感光体60にトナー画像を形成する画像形成部6と、形成されたトナー画像が転写される被記録材10を搬送する搬送部7と、前記被記録材10を、加圧ローラ8bと所定温度に加熱された定着装置としての定着ローラ8aとで圧接搬送することにより、転写された被記録材10上のトナー画像を加熱溶融して前記被記録材10に定着させる定着部8、などを備えて構成されている。尚、前記定着ローラ8aの内部には、当該定着ローラ8aを加熱するためのヒータが、また、前記定着ローラ8aの所定の表面部における被記録材の非通過領域には、当該定着ローラ8aの温度を検出するサーミスタ素子が設置されている。
前記画像形成部6は、感光体60と、感光体60の周囲に順に配置され、表面を均一にコロナ帯電する帯電チャージャー61と、帯電された感光体60を露光して静電潜像を形成するプリントヘッド62と、形成された静電潜像にトナーを静電付着させて顕像化する現像部63と、トナー画像を被記録材10に転写する転写部(図示せず)と、転写後に残存するトナーを除去するクリーニング部64と、感光体表面の残留電位を落して均一にする除電ランプ65とを備えて構成され、現像部63には、例えばカラー画像を生成可能にシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色の現像ブロックが配置してある。
前記搬送部7は、夫々サイズの異なる被記録材10が収容された一般給紙カセット11a、或いは任意に異なるサイズの被記録材10が設置される手差しカセット11bから、被記録材10を1枚ずつ搬送する給紙搬送部7aと、給紙された被記録材10を転写部に搬送し、トナー画像が転写された被記録材10を定着部8に向けて搬送する転写搬送部7bと、定着部8を通過した被記録材10をフェースアップで排紙トレイ9に排紙する第一排紙部7cと、フェイスダウン方式で排出する第二排紙部7dと、前記第二排紙部7dを経由して前記画像読取部1に搬送する第三排紙部7eと、両面プリント用の再搬送部7fなどを備えて構成してあり、夫々に搬送用のローラが設けられている。
上述したデジタル複写機の制御部は、図8に示すように、前記画像読取部1による原稿の読取動作を制御する画像読取制御部1Aと、前記画像処理部2と、前記画像出力部3を制御する画像出力制御部3Aと、前記操作部4の入出力信号を制御する操作制御部4Aと、上述の各制御ブロック1A、2、3A、4Aのタイミングを制御して複写動作などの実行を管理するシステム制御部5とを備えて構成してあり、各制御ブロック1A、2、3A、4A、5には、夫々CPU及びCPUによる動作プログラムが格納されたROMなどが設けられている。
前記画像読取制御部1Aは、原稿給紙部101を駆動して原稿トレイ12に載置された原稿を給紙するとともに、CCDリニアセンサ102により読み取られた原稿画像に対応するアナログ信号を、A/D変換手段103によってデジタルデータに変換し、所定の変換テーブルが設けられた入力画像処理手段104によりシェーディング補正して、Y補正するように構成してある。
前記画像処理部2は、入力画像処理手段104から出力された画像データに対して空間フィルタ処理、中間調処理、拡縮処理などを施して出力画像データを生成する画像処理手段201と、画像処理手段201からの出力画像データを、プリントヘッド62に対する駆動信号に変換するデータ変換手段202などを備えて構成され、変換された駆動信号がプリントヘッド62の駆動回路に出力されるように構成されている。
上述のデジタル複写機では、原稿トレイ12に原稿を載置し、操作部4に複写枚数、被記録材サイズ、複写倍率などのモード設定キーを適切に設定操作した後にプリントスイッチを押圧操作することにより複写動作が開始される。即ち、システム制御部5は、画像読取制御部1Aに原稿画像の読取りコマンドを出力して、画像処理部2に読取られた画像データに基づいた出力画像の生成コマンドを出力し、画像出力制御部3Aに画像出カコマンドを出力する。画像出力制御部3Aは、搬送部7を駆動して一般給紙カセット11a或いは手差しカセット11bから被記録材10を搬送させた後に、所定のタイミングで画像出力制御部3Aに画像データ出力コマンドを出力してプリントヘッド62を駆動する。プリントヘッド62により露光された感光体60に、現像部63によりトナー画像が形成されると、そのトナー画像は被記録材10に転写されて定着部8で定着処理された後、機外に排出される。
なお、ここに示したデジタル複写機は画像形成装置の一例であり、前記したように画像形成装置には、プリンタ、ファクシミリ、それらや複写機との複合機など、種々の形態があり、また、以上説明してきたカラー画像形成装置だけでなく、モノクロの画像形成装置などもあって、いずれの形態の画像形成装置にも本発明を適用できることは自明である。
このように構成されたデジタル複写機において、被記録材10上に形成されたトナー画像を熱定着する定着装置8は、図1に概略断面図と制御ブロック図を示したように、内部に熱源としてのハロゲンヒータ8cを備えた定着ローラ8aと、図示していない加圧手段により定着ローラ8aに圧接された加圧ローラ8bとで構成されている。そして定着ローラ8aの表面温度は、定着ローラ8aの非通紙領域に配された温度検出手段であるサーミスタ素子81で検出され、温度制御装置80がこの検出した温度とゼロクロス検出器85からの信号に基づき、スイッチング制御装置82によってスイッチング素子83を制御して、交流電源84のハロゲンヒータ8cへの通電割合を制御することで定着ローラ8aの表面温度を制御するようになっている。
なお、以下の説明では、定着装置8として、内部に熱源としてのハロゲンヒータ8cを備えた定着ローラ8aと加圧ローラ8bを備えた場合を例に説明するが、定着ベルトやその他のヒータを用いた定着装置においても全く同様に本発明を適用できる。
スイッチング制御装置82は、後述する温度制御装置80からの制御信号を受け、スイッチング素子83に対して交流電源84からの交流電力の供給をON/OFFする信号を出力する。スイッチング素子83は、ハロゲンヒータ8cへの交流電力の供給を切り替えるトライアック等からなるものであり、スイッチング制御装置82から出力されたON/OFF信号を受信することにより、ハロゲンヒータ8cへの交流電力の供給のON/OFFを切り替える。
ゼロクロス検出器85は、ハロゲンヒータ8cと交流電源84とを接続する電源ケーブル上に配置されており、交流電源84から供給される交流電力のゼロクロスを検出して、検出されたゼロクロス検出信号を後述する温度制御装置80へ出力する。サーミスタ素子81は、定着ローラ8aの表面温度を検出する温度センサーであり、検出された温度検出信号を後述する温度制御装置80へ出力する。
図2は、図1に示した温度制御装置80のブロック図である。温度制御装置80は、連続画像形成時間を測定するタイマー26が接続された温度制御のためのCPU20と、そのCPU20にバス27により通信可能に接続された、ハロゲンヒータ8cへの通電割合である電力出力パターンが記憶されたパターンメモリ21、サーミスタ素子81が検出した温度や、ハロゲンヒータ8cへの電力供給のために算出したデューティ比、画像形成枚数に対する定着ローラや定着ベルトの目標温度、目標温度と検知温度との差、後記する表1乃至3に示された通電割合の選択方法パターンなどが記憶されたデータメモリ22、サーミスタ素子81からの信号をデジタル信号に変換するA/D変換器23、PID温度制御プログラム(後記する数式)が格納されているプログラムメモリ25、インターフェイス(I/F)24などで構成されている。さらに温度制御装置80は、インターフェイス24を介してゼロクロス検出器85、スイッチング制御装置82と通信可能に接続されている。
パターンメモリ21には、一例を図4に示したように、ハロゲンヒータ8cに対して電力を供給するための供給信号(「1」で示されている)、及び電力を遮断するための遮断信号(「0」で示されている)が所定の信号総数の下で配列された、ハロゲンヒータ8cへの通電割合である電力出力パターンが記憶されている。
この図4の例の電力出力パターンは、ハロゲンヒータ8cに5%刻みのデューティ比(DUTY)で電力を供給できるよう、交流電力10周期(交流半波20周期分、50Hzの場合200msec)をそれぞれ該当するデューティ比となるようパターン化したものである。図中、最も左側の列のローマ数字はパターン番号、DUTYはデューティ比、点灯回数は交流電力10周期中におけるハロゲンヒータ8cへの通電回数、点灯パターンは「1」が点灯(通電)、「0」が遮断を表していて、点灯が周期的に行われるよう構成されている。
再度図2に戻って、データメモリ22には、定められた時間毎にサーミスタ素子81により検出され、A/D変換器23によりアナログ/デジタル変換された定着ローラ8aの温度が、時系列に複数個(少なくとも今回、前回、前々回の3つ)と、前回のデューティ(DUTY)比、今回、前回、前々回における目標温度と検知温度との差に対するデューティ比などの各固定値が記憶されている。
本発明においては、前記したように定着ローラ8aの目標温度Tは連続画像形成枚数に対応し、被記録材に奪われる熱量を補充するため図5に示したように段階的に変化させているが、ある目標温度に達すると、被記録材が奪っていく熱量とハロゲンヒータ8cにより供給する熱量が釣り合うため、それ以後は目標とする温度Tも一定温度としている。なお、この図5において、横軸は時間(画像形成枚数)、縦軸は目標温度Tであり、「Ready制御」は画像形成前、または画像形成後の画像形成がなされていないときであり、時間(画像形成枚数)の経過により、段階的に上昇した目標温度Tが、所定時間(画像形成枚数)経過後は一定温度となっている。
また、この目標温度Tと、サーミスタ素子81が検出した定着ローラ8aの温度Tとの温度差に相当する熱量補充のため、図4に示した電力出力パターンによって、ハロゲンヒータ8cに通電するわけであるが、この電力出力パターンにおけるどの通電割合(DUTY)を選択するかは、前記したように上記温度差によって選択方法を異ならせている。
すなわち、目標温度Tと、サーミスタ素子81が検出した定着ローラ8aの温度Tとの温度差が、設定した温度差範囲内の場合はPID制御により通電割合(DUTY)を算出し、その算出したDUTYによって図4に示した電力出力パターンから対応するDUTYの電力出力パターンを選択する。それに対し、その温度差範囲を外れた場合は、温度差に対応した通電割合(DUTY)が直接指定され、その指定された通電割合(DUTY)によって図4に示した電力出力パターンから、対応するDUTYの電力出力パターンが選択される。
これを行うための例を示したのが表1乃至3の選択方法パターンである。この表1乃至3に示した表において、Tはサーミスタ素子81により検出した定着ローラ8aの温度、Tは目標温度である。表の最左欄は、この検出温度Tが目標温度Tに対して有する温度差の範囲を表し、「目標温度変化中」とした欄は、前記図5における画像形成枚数に対して段階的に目標温度Tが変化している場合に、前記図4に示した電力出力パターンからDUTY(通電割合)を選択する方法を示し、「目標温度一定後」とした欄は、同じく前記図5における画像形成枚数に対して目標温度Tが一定となった場合に、前記図4に示した電力出力パターンからDUTY(通電割合)を選択する方法を示している。
Figure 0005116137
まず表1であるが、この表1の場合は、「目標温度変化中」は目標温度Tに対して定着ローラ8aの温度Tがある一定以上高くても低くても固定値を出力するようにしており、最上段における(T<T−10℃)は、サーミスタ素子81により検出した定着ローラ8aの温度Tが目標温度Tより10℃以上小さい場合で、この場合は、「目標温度変化中」は図4における「i」のDUTY(通電割合)100%が選択され、「目標温度一定後」も同じく図4における「i」のDUTY(通電割合)100%が選択される。
次段の(T−10℃≦T<T−5℃)では、サーミスタ素子81により検出した定着ローラ8aの温度Tが、目標温度Tに対して5℃以上小さく10℃以上大きい場合で、「目標温度変化中」は図4における「v」のDUTY(通電割合)80%の点灯回数16回が選択され、「目標温度一定後」も同じく図4における「v」のDUTY(通電割合)80%の点灯回数16回が選択されているが、次の3段目の(T−5℃≦T<T−2℃)では、温度差の範囲が狭いため、「目標温度変化中」は図4における「ix」のDUTY(通電割合)60%の点灯回数12回が選択され、「目標温度一定後」は、PID制御が選択されている。
そのためこの場合は、「目標温度変化中」は図4における「ix」のDUTY(通電割合)60%の点灯回数12回が直接選択されるが、「目標温度一定後」は、PID制御により必要なDUTY(通電割合)が算出され、その算出結果に基づいて図4から対応するDUTYが選択される。
以下、4段目の(T−2℃≦T<T+3℃)では、さらに温度差の範囲が狭いため、「目標温度変化中」も「目標温度一定後」もPID制御が選択され、また5段目の(T+3℃≦T)では、「目標温度変化中」はDUTY0%が選択されて通電が全くされず、「目標温度一定後」のみ、PID制御が選択されており、このように、「目標温度一定後」は、「目標温度一定後」よりも広い温度差の範囲でPID制御が選択されるようになっている。
次の表2、表3も全く同様に目標温度Tと定着ローラ8aの温度Tとの温度差に基づいてDUTYを直接、またはPID制御で選択しているが、表2では、「目標温度変化中」は、目標温度Tに対して定着ローラ8aの温度Tがある一定以上低い場合にのみ固定値を出力するようにしており、また表3においては、一定値になった後は全温度差領域でPID制御によりDUTYを算出して選択するようにしている。
Figure 0005116137
Figure 0005116137
再度図2に戻って、PID温度制御プログラムが格納されているプログラムメモリ25には、CPU20によって読み出され、演算処理されることにより温度制御を実現するための下記式からなるPID温度制御プログラムが格納されている。今、例えば200msec毎に定着ローラ8aの温度がサーミスタ素子81により測定され、A/D変換器23を介してその検知温度が送られて来るとして、目標温度とこの検知温度を
: 目標温度
: 今回の検知温度
n−1 : 前回の検知温度
n−2 : 前々回の検知温度
とし、
: 今回の偏差
n−1 : 前回の偏差
n−2 : 前々回の偏差
とすると
=T−T ………………………………(1)
n−1=T−Tn−1 ………………………………(2)
n−2=T−Tn−2 ………………………………(3)
である。
そこで、
: PID演算の比例定数
: PID演算の積分定数
: PID演算の微分定数
ΔMV : 今回のDUTY変更差分
とし、前記(1)、(2)、(3)式を用いて今回のDUTY変更差分ΔMVを算出する式は下記(4)式となる。
ΔMV=K*(E−En−1)+K*E+K*{(E−En−1)−(En−1−En−2)}
………………………………(4)
そのため、
: 今回のDUTY
n−1 : 前回のDUTY
とすると、今回のDUTYは、次の(5)式で算出できる。
=In−1+ΔMV[%] ………………………………(5)
従ってこの(5)式を用い、前記表1乃至表3においてPID制御として示した部分のDUTYを算出するわけである。
このようにしてPID制御により算出するか、あるいは表1乃至表3において直接指定して、前記図4の電力出力パターンから通電割合(DUTY)が選択されるが、この選択した通電割合(DUTY)によるハロゲンヒータ8cへの通電割合制御につき、図1、図2、図6を用いて説明する。
図6における(a)は、交流電流における1デューティの波形とゼロクロスポイント、及び交流半波を説明するための図で、(b)は一例としてデューティ比50%のときに出力される交流電流波形を示した図である。すなわち本発明においては、図1または図2におけるゼロクロス検出器85がこのゼロクロスポイントPzを検出し、例えばデューティ比50%のときは図6(b)に示したように、交流半波W1、W3、W5、……、W17、W19をハロゲンヒータ8cに出力し(ON)、交流半波W2、W4、……、W18、W20は出力しない(OFF)ようにすることで、50%のデューティ比を得るわけである。
図2におけるCPU20は定着装置の全体を統括的に制御し、温度制御装置80の中枢的役割を果たす。そしてCPU20は、サーミスタ素子81、A/D変換器23を介して時系列に検出された定着ローラ8aの複数の表面温度(検出温度)と、前回算出された通電割合、及び目標温度から算出された通電割合により、プログラムメモリ25に格納されたPID温度制御プログラムに従い、あるいは表1乃至3の選択方法パターンに指定された電力出力パターンを図4に示した電力出力パターンから選択する。
そしてCPU20は、バス17、インターフェイス24を介してゼロクロス検出器85から送られるゼロクロスポイントPzの検出結果により、インターフェイス24、バス17を介してスイッチング制御装置82に指示し、前記したPID制御により算出するか、あるいは表1乃至表3において直接指定して選択された、前記図4の電力出力パターンにおける供給信号「1」と遮断信号「0」に従い、対応するゼロクロスポイントPz毎にトライアックなどで構成されたスイッチング素子83をON/OFFさせ、交流電流における所定の周期、例えば10周期分(交流半波に換算すると20周期分、50Hzの場合200msec)を1デューティとし、所定の交流半波数をハロゲンヒータ8cに出力するよう制御する。
このようにして定着ローラ8aに内蔵されたハロゲンヒータ8cが制御されるわけであるが、次にこの図2を参酌しながら図3に示したフロー図により、本発明になる画像形成装置における定着装置の温度制御方法をさらに詳細に説明する。
いま、図3におけるステップS11でCPU20により画像形成が開始されると、ステップS12で画像形成枚数のカウントが開始される。そしてステップS13でこのカウント値がCPU20に取得され、ステップS14でCPU20がデータメモリ11に予め記録されている目標温度(定着温度)Tを読み出し、画像形成枚数と共に目標温度(定着温度)を変化させ、最終的に一定値となるように制御する。
そして読み出された目標温度Tは、次のステップS15でサーミスタ素子81により測定されてA/D変換器23を介して送られてきた、定着ローラ温度Tとの差分がステップS16で算出され、次のステップS17で先に取得した画像形成枚数が、目標温度Tを一定温度とする枚数かどうかが判断される。
そして、この判断で目標温度Tを一定温度とする画像形成枚数の場合は、ステップS16で算出された目標温度Tと定着ローラ温度Tとの差に対応する、前記データメモリ22に格納されている前記通電割合選択方法パターン表1乃至表3の「目標温度一定後」の通電割合選択方法が取得される。また、目標温度Tが一定温度となっていない画像形成枚数の場合は、ステップS16で算出された目標温度Tと定着ローラ温度Tとの差に対応する、前記データメモリ22に格納されている前記通電割合選択方法パターンの表1乃至表3の「目標温度変化中」の通電割合選択方法が取得される。
そして次のステップS20で、デューティ比選択がPID制御によるか否かが判断され、PID制御による場合はステップS21に進んで前記(4)、(5)式によるPID制御でのデューティ比算出が行われ、PID制御によらない場合は直接ステップS22に進み、通電割合パターンメモリ21からステップS21で算出されたか、通電割合選択方法パターンで指定されたデューティ比の電力出力パターンが選択され、ステップS23で選択されたデューティ比の電力出力パターンによる温度制御が行われる。
そして、ステップS24で画像形成が続けられるか否かが判断され、続けられる場合はステップS12に戻り、続けない場合はステップS25に進んで処理を終了する。
このようにして、目標温度と測定温度との温度差が予め設定された温度差範囲内の場合はPID制御に基づき、設定された温度差範囲を外れた場合は温度差に基づいて直接、通電時間割合パターンを選択してハロゲンヒータ8cを加熱することで、目標温度と測定温度との温度差が大きい場合(設定温度差範囲外)は、その温度差をPID制御より短時間で縮めることのできる通電時間割合を選択することができる。また、目標温度と測定温度との温度差が小さい場合(設定温度差範囲内)は、PID制御によってオーバーシュートやアンダーシュートを生じることなく目標温度に達することができ、簡単な制御で、フリッカーを抑制しながら急激な消費電流の変化も抑制できるという、PID制御の利点を有効に利用することができる。
本発明によれば、定着ローラまたは定着ベルトの温度を、ホットオフセットやコールドオフセット等を発生させることなく短時間で、コストを掛けることなく制御することができ、常に問題のない定着画像を提供できる画像形成装置を提供することができる。
本発明になる温度制御装置を適用した画像形成装置における定着装置の概略断面図と制御ブロック図である。 温度制御装置のブロック図である。 画像形成装置における定着装置の温度制御方法のフロー図である。 温度制御のための通電割合を示す電力出力パターンである。 画像形成枚数と定着ローラや定着ベルトの目標温度との関係を示したグラフである。 (a)は交流電流における1デューティの波形と、ゼロクロスポイント、及び交流半波を説明するための図で、(b)は一例としてデューティ比50%のときに出力される交流電流波形を示した図である。 本発明になる温度制御装置を適用した画像形成装置の一例の概略断面図である。 本発明になる温度制御装置を適用した画像形成装置の一例の回路ブロック図である。 定着装置の定着ローラや定着ベルトの温度制御をPID制御を用いて行った場合に、制御の応答性によって目標温度(目標値)に到達するまでにかかる時間を説明するための図である。
符号の説明
20 CPU
21 パターンメモリ
22 データメモリ
23 A/D変換器
24 インターフェイス
25 プログラムメモリ
26 タイマー
27 バス
80 温度制御装置
81 サーミスタ素子
82 スイッチング制御装置
83 スイッチング素子
84 交流電源
85 ゼロクロス検出器

Claims (8)

  1. 電子写真方式で形成したトナー画像を担持した被記録材を、ヒータが配された定着ローラまたは定着ベルトと加圧部材とで加熱、加圧して定着させる定着装置を備え、
    前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度に基づき、PID制御により前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御する画像形成装置における定着装置の温度制御方法において、
    予め、前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を記憶したテーブルを用意し、
    連続画像形成枚数に対応して段階的に変化させて定めた前記定着ローラまたは定着ベルトの目標温度と、前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度との温度差が、設定された温度差範囲内の場合は前記PID制御に基づき、前記温度差範囲を外れた場合は前記温度差に基づいて直接、前記テーブルから対応する前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択し、
    該通電時間割合により前記ヒータへ通電して、前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御し、
    前記目標温度は所定画像形成枚数を超えた場合に一定温度とし、前記PID制御を実施する前記設定温度差範囲を、目標温度が段階的に変化する前記所定画像形成枚数以下の場合と、一定温度とする前記所定画像形成枚数を超えた場合とで異ならせたことを特徴とする画像形成装置における定着装置の温度制御方法。
  2. 前記目標温度と測定温度との温度差が前記設定された温度差範囲を外れたことにより、直接、単位時間当たりの通電時間割合を選択して温度制御した場合、前記温度差が設定された温度差範囲内に入ったとき、前記PID制御に基づき、前記テーブルから前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択して前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御することを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置における定着装置の温度制御方法。
  3. 前記PID制御を実施する前記設定温度差範囲は、前記目標温度が段階的に変化する前記所定画像形成枚数以下の場合よりも、一定温度とする前記所定画像形成枚数を超えた場合を広く設定したことを特徴とする請求項に記載した画像形成装置における定着装置の温度制御方法。
  4. 前記選択された単位時間当たりの通電時間割合による前記ヒータへの通電は、交流における半波毎の単位時間当たりの通電波数を制御することで行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載した画像形成装置における定着装置の温度制御方法。
  5. 電子写真方式で形成したトナー画像を担持した被記録材を、ヒータが配された定着ローラまたは定着ベルトと加圧部材とで加熱、加圧して定着させる定着装置と、
    該定着装置における定着温度をPID制御を用いて制御する定着温度制御手段と、
    前記定着ローラまたは定着ベルトの温度を測定する温度測定手段とを有した画像形成装置における定着装置の温度制御装置において、
    前記定着温度制御手段は、
    前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合パターンを記憶した第1の記憶手段と、
    連続画像形成枚数に対応し、段階的に変化させた前記定着ローラまたは定着ベルトの目標温度と、前記温度測定手段により測定した前記定着ローラまたは定着ベルトの測定温度と前記目標温度との温度差が、予め設定された温度差範囲内の場合は前記PID制御に基づき、設定された温度差範囲を外れた場合は前記温度差に基づいて直接、前記通電時間割合パターンを選択するよう構成された選択方法パターンとを記憶した第2の記憶手段とを有し、
    前記温度差と前記選択方法パターンとにより前記第1の記憶手段から選択した前記通電時間割合パターンにより、前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合を選択し、前記定着ローラまたは定着ベルトを目標温度となるよう制御し、
    前記目標温度を所定画像形成枚数を超えた状態で一定温度とし、前記選択方法パターンは、前記予め設定された温度差範囲を、目標温度が前記段階的に変化する状態と一定温度となった状態とで異ならせて構成したことを特徴とする画像形成装置における定着装置の温度制御装置。
  6. 前記選択方法パターンにおける前記温度差の設定温度範囲を、前記目標温度が段階的に変化する所定画像形成枚数以下の状態よりも、一定温度とする所定画像形成枚数を超えた状態において広く設定したことを特徴とする請求項に記載した画像形成装置における定着装置の温度制御装置。
  7. 前記定着温度制御手段は、前記定着ローラまたは定着ベルトのヒータに接続された交流電源と、該交流電源の零クロスを検出する零クロス検出手段と、前記交流電源をON/OFFするスイッチング手段と、前記第1の記憶手段から選択された前記ヒータへの単位時間当たりの通電時間割合パターンに従い、前記零クロス検出手段が検出した零クロスのタイミンクで前記スイッチング手段をON/OFFさせるスイッチング制御手段とで構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載した画像形成装置における定着装置の温度制御装置。
  8. 前記定着ローラまたは定着ベルトの温度を測定する温度測定手段は、前記定着ローラまたは定着ベルトにおける被記録材の非通過領域に設置することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載した画像形成装置における定着装置の温度制御装置。
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