JP4922842B2 - 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4922842B2
JP4922842B2 JP2007150917A JP2007150917A JP4922842B2 JP 4922842 B2 JP4922842 B2 JP 4922842B2 JP 2007150917 A JP2007150917 A JP 2007150917A JP 2007150917 A JP2007150917 A JP 2007150917A JP 4922842 B2 JP4922842 B2 JP 4922842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
priority
fixing device
operation amount
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007150917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008304647A (ja
Inventor
洋彰 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2007150917A priority Critical patent/JP4922842B2/ja
Publication of JP2008304647A publication Critical patent/JP2008304647A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4922842B2 publication Critical patent/JP4922842B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、定着装置等に関し、消費電力の低減が可能な定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
電子写真プロセスを用いた画像形成手段において感光ドラムに形成された未定着画像(トナー画像)を用紙などの記録材に転写し、それを記録材に定着させる定着装置が知られている。例えば、ハロゲンヒータを熱源とする定着装置においては、定着装置の温度を温度検出素子により検出し、検出された温度を用い、PID演算などの演算結果に基づいてハロゲンヒータへの電力供給を制御し、定着装置の温度が目標の温度になるように温度制御する。
このような定着装置において消費電力を低減するため、中間転写体に1つの画像を転写してから次の画像を読み取って転写するまでの間、2つの加熱ヒータのいずれか一方のみを交互に加熱し、同時に2つの加熱ヒータによる加熱が起きないように制御する定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1記載の制御では加熱ヒータの同時点灯が禁止されていることから、演算の結果では点灯すべきとされた加熱ヒータをオフしなければならない状況が頻繁に発生するため、記録材への定着が不安定になるという問題がある。
また、予め定められた制御周期のオン動作期間(操作量)を演算結果に応じて決定する時間比例式制御が知られている。図19は、従来の時間比例式制御の一例を示す。かかる制御では制御周期のうち演算結果に応じて0〜100%の範囲でオン動作期間を決定し、オン動作期間は加熱ヒータがオンになる。
図19では、2つの加熱ヒータを有する定着装置において、一方の加熱ヒータ1のオン動作期間を制御周期の始端を基準にし、他方の加熱ヒータ2のオン動作期間を制御周期の終端を基準にすることで、2つの加熱ヒータ1,2が重複して点灯する重複期間を少なくなるようにして消費電力を低減している。
特開2000−019926号公報
しかしながら、図19の加熱ヒータ2のように制御周期の終端をオン動作期間の基準とすると、制御周期の始端からオフ期間を経て、演算結果に基づいたオン動作期間、加熱ヒータ2がオンになることになり、好ましいオン動作期間が演算されてから加熱ヒータ2がオンになるまでに遅延が生じてしまうという問題がある。制御周期の全てをオン動作期間とする場合はこの遅延は生じないが、温度が安定した後は希な制御となるため遅延が生じる状況は多いと考えられる。また、遅延は、制御周期が長いとその分長くなるため、加熱ヒータ2の温度等が変化するなど、制御周期によってはさらに温度追従性が落ちてしまう。
本発明は、上記課題に鑑み、複数のヒータをもつ定着装置において、温度追従性の低下を抑制して消費電力を低減する定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、被搭載装置(例えば、画像形成装置100)に搭載され、記録材上の未定着画像を複数の加熱部(例えば、加熱ヒータ11及び12)により加熱して記録材に定着させる定着装置において、制御周期ごとに複数の加熱部の操作量を独立に演算する演算部(例えば、温度制御部23)と、制御周期の始端から、操作量に応じた通電期間だけ複数の加熱部を独立に通電制御する制御部と、被搭載装置が供給可能な電力のうち当該定着装置が使用可能な余裕電力を検出する余裕電力検出手段(例えば、消費電力出装置24)と、を有し、制御部は、余裕電力が所定値未満の場合、予め定めた優先度の低い加熱部の通電期間の終了時が、制御周期の終端に略一致するよう優先度の低い加熱部を通電制御する、ことを特徴とする。
本発明によれば、余裕電力が十分であれば制御周期の始端から通電制御するので温度追従性が保たれ画質が低下することがなく、余裕電力が所定値以下になると優先度の低い加熱部を、制御周期の後端を基準に通電制御するので、消費電力を低減できる。したがって、温度追従性と消費電力を両立することができる。
また、本発明の一形態において、操作量に基づき当該定着装置が制御周期に消費する使用電力を算出する使用電力算出手段と、使用電力が前記余裕電力より大きいか否かを判定する判定手段と、使用電力が前記余裕電力より大きい場合、複数の加熱部が重複して通電制御される重複期間を短縮する重複期間短縮手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、使用電力が余裕電力を超える場合は重複期間から短縮するので定着装置のトータルの消費電力を抑制できる。
また、本発明の一形態において、重複期間短縮手段は、優先度の低い加熱部の通電時間を短縮して、重複期間を短縮する、ことを特徴とする。
本発明によれば、優先度の低い加熱部の通電時間を短縮するので、省電力しても安定した定着が可能となる。
また、本発明の一形態において、記録材のサイズを取得して、サイズに応じて複数の加熱部の優先度を切り替える優先度切り替え手段、を有することを特徴とする。
本発明によれば、加熱部が定着に及ぼす影響度は、加熱部の配置位置と通過する記録材のサイズによって異なるが、定着する記録材のサイズに応じて、加熱部の優先度を切り替えることで、温度追従性を保つことができる。
また、本発明の一形態において、被搭載装置の立ち上げ時、待機時、定着工程時等の動作条件に対応づけて、複数の加熱部の優先度を設定した優先ヒータ選択テーブルを記憶する優先ヒータ選択テーブル記憶手段と、動作条件に基づき優先ヒータ選択テーブルを参照し、複数の加熱部の優先度を切り替える優先度切り替え手段と、を有することを特徴とする。
画像形成装置の立ち上げ時は定着装置部材を均一に暖める、定着工程時は定着性を優先させるなど、画像形成装置の動作条件によって加熱目的が異なる。立ち上げ、待機、省エネモード、定着工程時など画像形成装置の動作条件によって加熱部の優先度を切り替えること、省電力でも安定して目標温度の追従性を保つことができる。
また、本発明の一形態において、定着工程時間に応じて複数の加熱部の優先度を切り替える優先度切り替え手段、を有する、ことを特徴とする。
加熱部の配置位置と定着工程の連続時間によって記録材の温度分布は変化する。そこで定着工程の連続時間によって各加熱部の加熱の優先度を切り替える事により、省電力でも安定して目標温度の追従性を保つことができる。
また、本発明の一形態において、複数の加熱部の優先度を任意に設定する優先度設定手段、を有することを特徴とする。
定着工程時間や記録材のサイズなど複数の要因によって各加熱部が定着性に与える影響度が定まる。各加熱部の優先度を任意に設定可能にすることで、ユーザが定着性を微調整できる。
また、本発明の一形態において、画質優先モード又は省電力モードを設定するモード選択手段を有し、画質優先モードが選択された場合、制御部は、余裕電力が所定値以下であっても、制御周期の始端から、操作量に応じた通電期間だけ複数の加熱部を独立に通電制御する、ことを特徴とする。
モード選択により各加熱部の加熱タイミングを任意に設定可能となり、ユーザが使用場所の電力環境に応じて画質優先か電力優先かを選択できる。
また、本発明の一形態において、定着工程時間に対応づけて、複数の加熱部の操作量の修正量を設定した操作量修正テーブルを記憶する操作量修正テーブル記憶手段と、定着工程時間に基づき操作量修正テーブルを参照し、複数の加熱部の操作量を修正する操作量修正手段と、を有することを特徴とする。
各加熱部の通電時間を定着工程時間によって切り替えることで、定着工程時間による温度落ち込みに対応した電力配分を行い、省電力でも安定して目標温度の追従性を保つことができる。
また、本発明の一形態において、記録材のサイズに対応づけて、複数の加熱部の操作量の修正量を設定した操作量修正テーブルを記憶する操作量修正テーブル記憶手段と、記録材のサイズに基づき操作量修正テーブルを参照し、複数の加熱部の操作量を修正する操作量修正手段と、を有することを特徴とする。
各加熱部の通電時間を記録材のサイズによって切り替えることで、記録材のサイズに合わせた電力配分を行い、省電力でも安定して目標温度の追従性を保つことができる。
また、本発明の一形態において、複数の加熱部の通電時間の上限を設定する上限時間設定手段を有し、制御部は、演算部が演算した操作量に関わらず、通電期間を上限以下に制限する、ことを特徴とする。
本発明によれば、各加熱部の通電時間の上限を任意に設定できることで、使用場所の電力環境に応じて定着性を微調整することができる。
また、本名発明の一形態において、複数の加熱部が重複して通電制御される重複期間がある場合、制御部は、1つ以上の加熱部の通電時間を重複期間がなくなるように短縮する、
ことを特徴とする。
待機時などは定着工程時と異なり、温度追従性に精度が求められないので、同時に全てのヒータを加熱する事がないよう制御することで省電力とすることができる。
複数のヒータをもつ定着装置において、温度追従性の低下を抑制して消費電力を低減する定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
本実施形態の定着装置10は、定着装置10以外の負荷の消費電力量に応じて加熱ヒータの加熱タイミングを制御し、電力に余裕がある場合は制御周期の始端をオン動作期間の基準として、電力に余裕が無い場合は2つの加熱ヒータが重複してオン動作期間となる重複期間を最小にすることで、消費電力を抑制して安定した定着を実現する。
図1は、画像形成装置に搭載される定着装置10の概略構成図を示す。加熱ヒータ11及び12が2つの場合について説明するが、3以上であってもよい。定着装置10が使用できる電力に余裕がある場合、加熱ヒータ11及び12共に制御周期の始端をオン動作期間の基準にして、電力に余裕がない場合、優先度が高い加熱ヒータ11又は12のみ制御周期の始端をオン動作期間の基準とする。そして、優先度が低い加熱ヒータ11又は12を制御周期の終端をオン動作期間の基準とする加熱タイミングに切り替えることで、重複期間を最小にすることができる。また、優先度が高い加熱ヒータ11又は12は制御周期の始端をオン動作期間の基準とすることで、温度追従性の低下を最小限に留めることができる。なお、終端をオン動作期間の基準とするとは、制御周期の終端でオン動作期間が終了するよう加熱タイミングを制御することをいう。
定着装置10について説明する。用紙などの記録材9には既にトナー画像が転写されており、記録材9は2つの回転ローラ13及び14まで搬送されてくる。回転ローラ13には加熱ヒータ11が、回転ロータ14には加熱ヒータ12が、それぞれ内設されており、後述する制御方法にて所定の温度に加熱されている。この温度によりトナー画像が融解するので、回転ローラ13及び14により熱と圧力で記録材9にトナー画像が定着される。
回転ローラ13及び14は、金属パイプにゴムを被覆され、金属パイプの内側に例えばハロゲンヒータ等の加熱ヒータ11及び12を備え、加熱ヒータ11及び12の熱が回転ローラ13及び14の表面まで伝達するようになっている。回転ローラ13及び14の表面の温度は、それぞれ温度センサ15及び16により検出され、制御部22によりフィードバック制御等の制御方法で所定の温度に制御される。
図1では、記録材9を押圧する回転ローラ13及び14に、加熱ヒータ11及び12をそれぞれ内設したが、回転ローラ13又は14の一方の軸方向に、複数の加熱ヒータ11及び12を内設してもよい。
なお、加熱ヒータ11及び12は発熱抵抗体、ペルチェ素子、電磁誘導加熱などを用いたものであってもよい。また、記録材9を非接触に加熱するフラッシュ加熱装置が知られているが、フラッシュ加熱装置の加熱を補助するために加熱ヒータ11及び12が用いられている場合は本実施形態の制御方法を好適に適用できる。
また、本実施形態の定着装置10では、加熱ヒータ11又は12のいずれかを優先して加熱するように優先度が設定されており、デフォルトの優先度が予め設定されていると共に、後述する実施例にて説明するよう優先度を可変とすることができる。例えば、記録材9のトナー画像が転写された面に接する回転ローラ13を加熱する加熱ヒータ11がデフォルトでは高い優先度を有する。
図2は、定着装置10のブロック図を示す。ここでは加熱ヒータ11及び12をハロゲンヒータとする。電源回路25上にはAC電源26から供給される電力から電源生成する回路と加熱ヒータ11及び12を独立に駆動するための回路が配置されている。電源回路25は、AC電源26からの電源供給を遮断するリレー及び加熱ヒータ11及び12への電源供給をオン/オフするスイッチ回路等を有する。すなわち、スイッチ回路がオンの期間に加熱ヒータ11及び12が回転ローラ13及び14を加熱する。
制御部22にはキーボード27a及びタッチパネル式のディスプレイ27bが接続されており、キーボード27a又はディスプレイ27bを操作して、後述する画像形成時の設定入力等が可能となっている。したがってこれらは入力装置27を構成する。また、ディスプレイ27bには操作メニューや動作状況などが表示される。
制御部22に接続された目標温度設定手段21は、画像形成装置などの動作モード(スリープモード、スタンバイモード等)に応じて目標温度を制御部22に入力する。例えば、画像形成装置の作動時は180度程度が目標温度になり、また、スリープモード等ではそれよりも低い温度が目標温度となる。
温度制御部23は、温度センサ15及び16により検出される回転ローラ13及び14の温度と目標温度とから、例えばPIDにより操作量を演算する。この演算結果は制御部22に入力され、制御部22は操作量に基づき2つの加熱ローラのオン動作期間を決定し、また、オン動作期間に応じてスイッチ回路のオン/オフを制御する。
PIDについて簡単に説明する。PID演算は、目標温度との差に応じた操作量(P)、目標温度との残留偏差に応じた操作量(I)、及び、急激に起きる外乱に対し今回偏差と前回偏差との差に応じた操作量(D)をそれぞれ算出して最終的な操作量を算出する。ここでは、一例として次の式を用いた。
PIDの操作量=
(Kp×(T1+T0)+Ki×(目標温度−T0)+Kd×(2×T1−T0−T2)
Kp:比例定数
Ki:積分定数
Kd:微分定数
T0:今回のヒータ温度
T1:前回のヒータ温度
T2:前々回のヒータ温度
温度制御部23は、温度センサ15と16のそれぞれについて上式による演算を行い、加熱ヒータ11及び12のそれぞれの操作量を算出する。なお、Kp、Ki、Kdの各定数はステップ応答法などのチューニング方法で設定されている。
本実施例ではPID演算を用いて操作量を算出するが、演算方法を限定するものではなく、操作量はP演算又はPI演算などにより算出してもよい。
制御部22には消費電力検出装置24が接続されており、消費電力検出装置24が電源回路25を監視して取得した消費電力が入力される。消費電力検出装置24は例えば電流計と電圧計を備えその積から、加熱ヒータ11及び12の消費電力をそれぞれ独立に検出する。また、電源回路25は、加熱ヒータ11及び12以外の他のデバイス(コンピュータ、ディスプレイ、スキャナ、搬送モータ等)に電力を供給しているが、消費電力検出装置24は、これらデバイスによる消費電力も検出する。以下、加熱ヒータ11及び12以外の他のデバイスによる消費電力をデバイス消費電力と、電源回路25が供給可能な供給可能電力に対して、定着装置10に供給可能な電力量を余裕電力Watt_maxと、それぞれ称す。
供給可能電力 = デバイス消費電力 + 余裕電力Watt_max
制御部22は、電源回路25が供給可能な電力に対し、現在のデバイス消費電力から、定着装置10に供給可能な余裕電力Watt_maxを算出する。
制御部22は、プログラム51を実行するCPU22a、CPU22aの作業メモリとなるRAM22c、及び、プログラム51等を記憶したROM22b、を備えたコンピュータである。CPU22aがプログラム51を実行することで、定着装置10が所定の制御周期に使用する電力を算出する使用電力算出手段53、使用電力が余裕電力より大きいか否かを判定する判定手段54、使用電力が余裕電力より大きい場合、加熱ヒータ11及び12が重複してオン動作期間となる重複期間を短縮する重複期間短縮手段55、記録材9のサイズに応じて加熱ヒータ11及び12の優先度を切り替える優先度切り替え手段56、加熱ヒータ11及び12の優先度を任意に設定する優先度設定手段57、画質優先モード又は省電力モードを設定するモード選択手段58、操作量修正テーブルA,Bを参照し、加熱ヒータ11及び12の操作量を修正する操作量修正手段59、加熱ヒータ11及び12のオン動作期間の上限を設定する上限時間設定手段60、が実現される。
また、ROM22bには、プログラム51の他に後述する優先ヒータ選択テーブル52、操作量修正テーブルA、Bが記憶されている。なお、プログラム51は、CD、DVD、フラッシュメモリなどの可搬型の記憶媒体28に記憶された状態で配布され、ドライブ装置からROM22bにインストールされる。なお、ネットワークを介して接続された端末からダウンロードしてROM22bにインストールしてもよい。
以上の構成に基づき、制御部22による加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御について説明する。図3は、余裕電力Watt_maxが所定値以上の場合に加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。
制御部22は、余裕電力Watt_maxが所定値以上の場合、2つの加熱ヒータ11及び12の双方のオン動作期間を、制御周期の始端を基準にする。例えば、制御周期を1秒、温度制御部23による操作量の演算結果が、加熱ヒータ11について60%、40%、60%、100%であり、加熱ヒータ12について60%、30%、100%、40%である場合、制御部22は次のようにスイッチ回路のオン/オフを制御する。なお、余裕電力Watt_maxが所定値以上か否かを判定するこの所定値は、デバイスが必要とする電力等から予め定められている。
加熱ヒータ11:制御周期1「600ミリ秒オンの後400ミリ秒オフ」
制御周期2「400ミリ秒オンの後600ミリ秒オフ」
制御周期3「600ミリ秒オンの後400ミリ秒オフ」
制御周期4「1000ミリ秒オン」
加熱ヒータ12:制御周期1「600ミリ秒オンの後400ミリ秒オフ」
制御周期2「300ミリ秒オンの後700ミリ秒オフ」
制御周期3「1000ミリ秒オン」
制御周期4「400ミリ秒オンの後600ミリ秒オフ」
図4は、余裕電力Watt_maxが所定未満の場合に加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。余裕電力Watt_maxが所定未満の場合、制御部22は、優先度の高い加熱ヒータ(ここでは加熱ヒータ11)は制御周期の始端をオン動作期間の基準とし、優先度の低い加熱ヒータ12は制御周期の終端をオン動作期間の基準とする。これにより、2つの加熱ヒータ11及び12がいずれもオン動作期間となる重複期間を低減することができる。
例えば、制御周期を1秒、温度制御部23による操作量の演算結果が、図3と同じとした場合、制御部22は次のようにスイッチ回路のオン/オフを制御する。
加熱ヒータ11:制御周期1「600ミリ秒オンの後400ミリ秒オフ」
制御周期2「400ミリ秒オンの後600ミリ秒オフ」
制御周期3「600ミリ秒オンの後400ミリ秒オフ」
制御周期4「1000ミリ秒オン」
加熱ヒータ12:制御周期1「400ミリ秒オフの後600ミリ秒オン」
制御周期2「700ミリ秒オフの後300ミリ秒オン」
制御周期3「1000ミリ秒オン」
制御周期4「600ミリ秒オフの後400ミリ秒オン」
図3では4つの制御周期における重複期間は1900ミリ秒であるのに対し、図4では1200ミリ秒になっており、PIDによる操作量の演算結果が同じでも重複期間を約37%低減できたことになる。
図5は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図5のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
制御部22は、温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、制御部22は、優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
本実施例によれば、余裕電力Watt_maxが十分な場合は高精度に回転ローラ13及び14の温度制御可能であり、画像読み込み中など、定着装置10に使える電力に余裕が少ない場合は、優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間の基準に終端に切り替えることで、精度の低下を最小限に抑制ながら、消費電力を低減できる。
制御周期の終端を基準にすると最初に消灯期間がくるため制御周期が比較的長い場合は温度追従性が落ちてしまうが、優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間の基準を終端にするので、温度追従性の低下を最小限に抑制できる。
本実施例では、デバイス消費電力が増大したため余裕電力Watt_maxが少なくなり、定着装置10にて使用する電力(以下、使用電力という)を下回った場合に、使用電力内で2つの加熱ヒータ11及び12のオン/オフを制御する定着装置10について説明する。
使用電力は、オン動作期間に応じて定まる定着装置10の消費電力である。操作量が100%の場合、加熱ヒータ11はWatt_Aの電力を消費するとし、加熱ヒータ12はWatt_Bの電力を消費するとする。そして、加熱ヒータ11のオン動作期間をM%、加熱ヒータ12のオン動作期間をN%とした場合、使用電力算出手段53は次のように使用電力Watt_idlを算出する。
使用電力Watt_idl=Watt_A×M/100 + Watt_B×N/100
例えば、Watt_Aを550W、Watt_Bを750W、加熱ヒータ11のオン動作期間が80%、加熱ヒータ12のオン動作期間が70%である場合、使用電力Watt_idlは965Wとなる。
余裕電力Watt_maxが使用電力Watt_idlを下回ると、PID演算に基づくオン動作期間が困難となる。そこで、判定手段54は、余裕電力Watt_maxが使用電力Watt_idlを下回るか否かを判定し、余裕電力Watt_max<使用電力Watt_idlの場合、重複期間短縮手段55は、優先度の低い方の加熱ヒータ12のオン動作期間を短縮することで、定着装置10の消費電力を余裕電力Watt_max内に抑制する。
優先度の高い加熱ヒータ11のオン動作期間はデバイス消費電力に関わらず実施例1と同様であるので、加熱ヒータ12のオン動作期間を次のように定める。
優先度の低い加熱ヒータ12にて使用できる電力P1は、
電力P1 = 余裕電力Watt_max−(Watt_A×M/100)
となるので、電力P1をWatt_Bで除した値が、加熱ヒータ12のオン動作期間となる。
計算例を示す。余裕電力Watt_maxが例えば860Wであった場合、
電力P1 = 860W−440W =420W
420W/750W= 0.56
したがって、PIDによる加熱ヒータ12の操作量が70%であっても、これを56%と短縮することで、定着装置10にて使用可能な使用電力内に消費電力を抑制することができる。
図6は、余裕電力Watt_maxが使用電力Watt_idlを下回った場合に加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。優先度の高い加熱ヒータ11の制御は実地例1と同様である。また、余裕電力Watt_max < 使用電力Watt_idl ≦ 所定値 の場合に、優先度の低い加熱ヒータ12を制御周期の終端をオン動作期間の基準に制御することは実施例1同様である。
そして、本実施例ではさらに、上記の計算例で示したように優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間を短縮する。例えば制御周期を1秒、温度制御部23による操作量の演算結果が、加熱ヒータ11について80%、40%、60%、100%であり、加熱ヒータ12について70%、30%、100%、40%である場合、制御部22は次のようにスイッチ回路のオン/オフを制御する。なお、図6では余裕電力Watt_maxを860Wとした。
制御部22は、各制御周期毎に余裕電力Watt_maxを検出し、また、使用電力算出手段53は使用電力Watt_idlを算出して、判定手段54が余裕電力Watt_max<使用電力Watt_idlか否かを判定する。
制御周期1〜4の使用電力Watt_idlは、それぞれ965、445、1080,850Wであるので、制御周期1と3において余裕電力Watt_max(860W)を上回っている。
そこで、重複期間短縮手段55は、制御周期1と3において加熱ヒータ12のオン動作期間を短縮する。制御周期1では上記のように56%がオン動作期間となり、制御周期3では(860−330)/750=約0.7から30%がオン動作期間となる。このように、優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間を余裕電力Watt_maxに収まるように短縮することで、余裕電力Watt_maxを最大に活用して、温度追従性と省電力を両立することができる。
図7は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図7のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
制御部22は、温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、使用電力算出手段53はPIDの演算結果の操作量から使用電力Watt_idlを算出する(S21)。そして、判定手段54は余裕電力Watt_max<使用電力Watt_idl か否かを判定する(S22)。余裕電力Watt_maxが使用電力Watt_idl以上であれば(S22のNo)、加熱ヒータ12のオン動作期間を短縮する必要はないので、制御部22は、優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
余裕電力Watt_max<使用電力Watt_idl の場合(S22のYes)、PID演算の操作量をオン動作期間とすると余裕電力Watt_maxを超えてしまうので、重複期間短縮手段55は、余裕電力Watt_maxから優先度の高い加熱ヒータ11の消費電力を減じ、その値から優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間を算出する(S23)。
本実施例によれば、実施例1の効果に加え、デバイス消費電力が画像形成中であるなどの理由で余裕電力Watt_maxが少なくなった場合、余裕電力Watt_max以下になるよう優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間を低減するので、重複期間を低減しさらに消費電力を低減できる。
実施例1、2では加熱ヒータ11及び12の優先度は固定されているとしたが、加熱ヒータ11又は12のいずれが優先的かは、画像形成装置の動作条件により影響を受ける。動作条件とは、定着工程時間(定着工程の連続時間)、記録材9のサイズ、両面印刷の有無、カラー印刷の有無、縮小・拡大等、印刷時に画像形成装置に設定可能な種々の条件である。例えば、画像形成装置の立ち上げ時は定着装置10全体を均一に暖めるが、定着工程時は定着性を優先させるなどである。また、定着工程時間によって記録材9の温度分布が異なることも知られている。
そこで、本実施例では、待機、省エネモード、定着工程時間、用紙サイズなど画像形成装置の動作条件によって加熱ヒータ11と12の優先度を切り替える。
制御部22のROM22bには、このような動作条件と優先すべき加熱ヒータ11又は12が対応付けられた優先ヒータ選択テーブル52が記憶されている。優先度切り替え手段56は、キーボード27aやタッチパネル27bなどの入力装置27から入力された動作条件やその他の動作条件に基づき優先ヒータ選択テーブル52を参照して、加熱ヒータ11又は12のいずれかの優先度の高低を切り替える。なお、画像形成装置がネットワークを介して接続された端末から印刷依頼を受ける場合、印刷データと共に動作条件が送信される。
図8は、優先ヒータ選択テーブル52の一例を示す。例えば、優先ヒータ選択テーブル52には、記録材9のサイズがB4未満(A4以下)の場合、加熱ヒータ11の優先度が加熱ヒータ12よりも高く、記録材9のサイズがB4以上の場合、加熱ヒータ12の優先度が加熱ヒータ11よりも高くなるよう設定されている。このように、動作条件に従い加熱ヒータ11又は12の優先度を可変とすることで、動作条件毎に好適な温度追従性を実現しやすくすることができる。なお、記録材9のサイズを規格に従い説明したが、具体的には記録材9が回転ローラ13及び14を回転方向に通過する長さに基づきサイズを判定することが好ましい。通過する長さによって回転ローラ13及び14から奪われる熱量が変化するからである。なお、記録材9の面積によりサイズを判定してもよい。
図9は、余裕電力Watt_maxが所定値未満の場合に加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。なお、本実施例は実施例1及び2のいずれにも適用可能である。図9は、例えば記録材9のサイズがB4以上の場合であり、加熱ヒータ12の優先度が加熱ヒータ11よりも高い場合を示す。このような場合に、余裕電力Watt_maxが所定値未満となると、優先度の低い加熱ヒータ11は、制御周期の終端をオン動作期間の基準にしてオン/オフが制御される。
このため、優先度の低い加熱ヒータ11は、次のようにオン/オフ制御されている。
加熱ヒータ11:制御周期1「400ミリ秒オフの後600ミリ秒オン」
制御周期2「700ミリ秒オフの後300ミリ秒オン」
制御周期3「1000ミリ秒オン」
制御周期4「600ミリ秒オフの後400ミリ秒オン」
図10は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図10のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
優先度切り替え手段56は、動作条件に基づき優先ヒータ選択テーブル52を参照し、加熱ヒータ11及び12の優先度を切り替える(S5)。なお、動作条件は例えば1枚、連続印刷される1連の複数枚の印刷では変更がないので、動作条件に変更があった場合のみ加熱ヒータ11及び12の優先度を決定してもよい。以降の処理は実施例1と同様である。実施例2に適用する場合もステップS5をステップS10より前に処理すればよい。
制御部22は温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、制御部22は、優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
本実施例によれば、実施例1及び2の効果に加え、動作条件に応じて加熱ヒータ11及び12の優先度を可変とするので、動作条件毎に好適な温度追従性を実現して画質を向上できる。
消費電力を低減することは好ましいが、消費電力の低減よりも画質の向上を優先したい場合がある。このようなユーザの判断があった場合、実施例1〜3で説明した定着装置10の制御に優先して画質優先の温度制御を実行することが好ましい。そこで、本実施例では、ユーザが画質を優先する設定を入力装置27から入力した場合、余裕電力Watt_maxが所定値未満であっても、加熱ヒータ11及び12のいずれも制御周期の後端をオン動作期間の基準とせず、回転ローラ13及び14の温度を制御する。
図11は、ディスプレイに表示される画質の設定画面の一例を示す。モード選択手段58は、ユーザの所定の操作に対し図11の画面をディスプレイ27bに表示し、ユーザは「通常印刷」と「画質優先」を選択できるようになっている。「画質優先」が選択されると画像形成装置は例えば画質優先モードで画像形成し、「通常印刷」が選択されると例えば省電力モードで画像形成する。
ユーザが「画質優先」を選択した場合、制御部22は、余裕電力Watt_maxが所定値未満であっても、加熱ヒータ11及び12を制御周期の始端をオン動作期間の基準に固定する。
なお、デフォルトでは「通常印刷」が選択されているため、ユーザが「画質優先」を選択しない限り、余裕電力Watt_maxが所定未満の場合には優先度の低い加熱ヒータ11又は12は制御周期の後端をオン動作期間の基準にして温度制御されている。
したがって、ユーザが「画質優先」を選択した場合、図3に示した余裕電力Watt_maxが所定値以上の場合と同様、余裕電力Watt_maxが所定値未満であっても、加熱ヒータ11及び12のいずれも制御周期の始端をオン動作期間の基準としてオン/オフ制御される。なお、本実施例は実施例1〜3のいずれにも適用可能である。
また、「画質」を介して選択するのでなく、直接、加熱ヒータ11又は12のどちらを優先して加熱するかを選択又は入力可能としてもよい。優先度設定手段57は、加熱ヒータ11及び12の配置をイラストなどでディスプレイ27bに表示し、ユーザが任意に選択した加熱ヒータ11又は12を優先して加熱する加熱ヒータに設定する。
図12は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図12のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
優先度設定手段57はユーザから画質優先の入力があったか否かを判定する(S4)。画質優先の入力があった場合(S4のYes)、優先度設定手段57は制御部22にこれを通知し、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定未満であっても、加熱ヒータ11及び12のいずれも制御周期の後端をオン動作期間の基準としないので、ステップS30に進む。
画質優先の入力がない場合(S4のNo)、以降の処理は実施例1と同様である。なお、実施例3に適用する場合、ステップS4をステップS5の前に設定すればよい。
制御部22は、温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、制御部22は、優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
本実施例によれば、ユーザが画質を優先したい場合には、余裕電力Watt_maxが所定未満であっても加熱ヒータ11及び12のいずれも制御周期の始端をオン動作期間の基準とするので、優れた温度追従性を実現して画質を優先することができる。
PID演算による操作量の演算により所望の温度精度が得られるとしてよいが、画像形成装置による実際の印刷では、回転ローラ13及び14が目標温度に達していても、通紙初期には温度が落ち込むことが知られており、このような場合にはPIDの演算結果による操作量よりもオン動作期間を若干長くすることが好ましい場合がある。ここでは、定着工程時間(例えば連続印刷時間)に基づき通紙初期であることを検知する。
また、記録材9のサイズが小さいと加熱ヒータ11及び12が温度制御する範囲を残して記録材9が通過することになるため、記録材9が通過しない部分に極端な温度上昇が生じることがあり、このような場合には、PIDの演算結果による操作量よりもオン動作期間を若干短くすることが好ましい場合がある。
本実施例では2つの加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を定着工程時間、及び、記録材9のサイズによって可変とする定着装置10について説明する。
図13(a)は、加熱ヒータ11及び12のそれぞれについて定着工程時間と操作量の修正量の関係を示す操作量修正テーブルAの一例を、図13(b)は用紙サイズと操作量の修正量の関係を示す操作量修正テーブルBの一例をそれぞれ示す。
図13(a)では定着工程時間tn(n:1〜3)に応じて加熱ヒータ11及び12の操作量の修正量が示されており、例えば、0〜t1秒では加熱ヒータ11の操作量をPIDの演算結果に+15%することが、t1〜t2では+10%することが、t2〜t3では+5%することが、t3以上では修正しないことが、それぞれ示されている。操作量修正手段59は、定着工程時間に基づき操作量修正テーブルAを参照して、加熱ヒータ11及び12の演算結果(操作量)を修正する。
このように、定着工程時間が長いほど加熱ヒータ11及び12の操作量を長めに修正することで、通紙初期の温度落ち込みを防止することができる。なお、図13(a)は操作量を長めにする場合を示すが、定着工程時間が長い場合に操作量を短縮するよう修正してもよい。
図13(b)では記録材9のサイズに応じて加熱ヒータ11及び12の操作量の修正量が示されており、例えば、サイズが小さい場合(例えば、B5以下)、加熱ヒータ11の操作量をPIDの演算結果から−20%修正することが、サイズが大きい場合、PIDの演算結果を修正しないことが、それぞれ示されている。
操作量修正手段59は、記録材9のサイズに基づき操作量修正テーブルBを参照して、加熱ヒータ11及び12の演算結果(操作量)を修正する。
このように、サイズが小さい場合に加熱ヒータ11及び12の操作量を短縮するよう修正することで、記録材9が通過しない部分の極端な温度上昇を防止することができる。なお、図13(b)は操作量を短縮する場合を示すが、サイズが小さい場合に操作量を長く修正してもよく、また、サイズ毎に操作量を修正してもよい。
図13(a)(b)はそれぞれ定着工程時間と記録材9のサイズからそれぞれ操作量を修正しているが、それぞれの修正量を線形に組み合わせて(加算して)操作量を修正してもよい。
また、図13(c)に示すように定着工程時間にオン動作期間の上限値を設定してもよい。図13(c)では、0〜t1秒では加熱ヒータ11のオン動作期間の上限を80%にすることが、t1〜t2秒では70%を上限にすることが、t2〜t3では60%を上限にすることが、t3〜では50%を上限とすることが、それぞれ示されている。PID演算による操作量がこれらの上限を超えた場合はオン動作期間が上限値に制限されるので、省電力でも目標温度への追従性を保つことができる。なお、用紙サイズについても同様に定めておくことができる。
図14は、余裕電力Watt_maxが所定値未満の場合に加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。なお、本実施例は全ての実施例に適用可能である。
例えば、定着工程時間がt2〜t3の場合であって、温度制御部23による操作量の演算結果が加熱ヒータ11について60%、40%、60%、100%であり、加熱ヒータ12について60%、30%、100%、40%である場合、操作量修正手段59は次のように操作量を修正する。
加熱ヒータ11:65%、45%、65%、100%
加熱ヒータ12:65%、35%、100%、45%
余裕電力Watt_maxが所定値以下であっても、定着工程時間によっては加熱ヒータ11及び12の操作量を長めに修正することで、重複期間の増大を抑制しながら目標温度の追従性を良好に保つことができるようになる。また、用紙サイズが小さい場合は、加熱ヒータ11及び12の操作量を短縮するよう修正することで、重複期間の増大をさらに低減し目標温度の追従性を良好に保つことができるようになる。
図15は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図15のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
制御部22は、温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、操作量修正手段59は、定着工程時間及び用紙サイズに応じて操作量修正テーブルA,Bを参照し、修正量を抽出する(S24)。そして、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について、修正されたPID演算の操作量を用いオン動作期間を決定し、優先度の低い加熱ヒータ12については制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S41)。
本実施例によれば、実施例1〜4の効果に加え、定着工程時間や用紙サイズに関わらず、目標温度の追従性を良好に保ち、画質を向上させることができる。
ところで、加熱ヒータ11及び12のオン動作期間に上限を設定してもよい。これまで説明したように、オン動作期間はそれぞれ100%が最大であるが、優先度の低い加熱ヒータ12については、PIDの演算結果が例えば70%を上限とするように設定することができる。上限時間設定手段60は、ユーザの所定の操作が入力されると、ディスプレイ27bに加熱ヒータ11及び12毎に上限値を設定する画面を表示し、ユーザがキーボード27aから入力した数値をオン動作期間の上限とする。
例えば、使用環境の電力事情が悪化している場合、加熱ヒータ11及び12の上限をそれぞれ50%とすれば、重複期間を必ずゼロにできるので消費電力を低減できる。また、所望の上限を設定すれば、温度追従性やトナー画像の定着性を微調整することができる。
画像形成装置は省電力化のため所定時間使用されないと待機状態に遷移するが、この待機状態では定着工程時と異なり温度追従性に精度が要求されない。したがって、待機時は温度追従性よりも消費電力を優先して温度制御することが好ましい。そこで、本実施例では、待機状態では、重複期間を完全に排除するよう加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する定着装置10について説明する。
図16は、余裕電力Watt_maxが所定値以下の場合の、加熱ヒータ11及び12のオン/オフ制御の一例を示す図である。温度制御部23による操作量の演算結果が加熱ヒータ11について80%、40%、60%、100%であり、加熱ヒータ12について70%、30%、100%、40%である場合、制御部22は優先度の低い加熱ヒータ12の操作量を重複期間がゼロになるように短縮する。
制御周期1では、50%の期間で重複しているので70−50=20%が加熱ヒータ12のオン動作期間となり、制御周期2では重複期間がないので加熱ヒータ12のオン動作期間は短縮されず、制御周期3では60%の期間で重複しているので100−60=40%が加熱ヒータ12のオン動作期間となり、制御周期4では40%の期間で重複しているので40−40=0%が加熱ヒータ12のオン動作期間となる。
このように、温度追従性に制度が要求されない場合は、同時に複数の加熱ヒータ11及び12をオンにすることがないように制御することで、さらに消費電力を低減できる。なお、本実施例の定着装置10は実施例1〜5の全ての実施例に適用できる。
また、図16では優先度の低い加熱ヒータ12のオン動作期間を短縮したが、優先度にかかわらず2つの加熱ヒータ11及び12のそれぞれのオン動作期間を短縮してもよい。例えば、2つの加熱ヒータ11及び12で同じ時間だけオン動作期間を短縮する場合、制御周期1では50%の期間で重複しているので、50/2=25%をそれぞれ減じて加熱ヒータ11のオン動作期間は80−25=55%、加熱ヒータ12のオン動作期間は70−25=45%、がそれぞれオン動作期間となる。制御周期3では、60%の期間で重複しているので、60/2=30%をそれぞれ減じて加熱ヒータ11のオン動作期間は60−30=30%、加熱ヒータ12のオン動作期間は100−30=70%、がそれぞれオン動作期間となる。制御周期4では、40%の期間で重複しているので、40/2=20%をそれぞれ減じて加熱ヒータ11のオン動作期間は100−20=80%、加熱ヒータ12のオン動作期間は40−20=20%、がそれぞれオン動作期間となる。また、優先度に応じて短縮比率(例えば、優先度の高い加熱ヒータ11の短縮比率3、優先度の低い加熱ヒータ12の短縮比率を7)定めておき、短縮比率に応じて2つの加熱ヒータ11及び12のそれぞれのオン動作期間を短縮してもよい。
図17は、制御部22が加熱ヒータ11及び12のオン動作期間を制御する手順のフローチャート図を示す。図17のフローチャート図は例えば制御周期毎に繰り返して実行される。
制御部22は、温度制御部23がPID演算した操作量を取得し、また、消費電力検出装置24から余裕電力Watt_maxを検出する(S10)。
そして、制御部22は余裕電力Watt_maxが所定値未満か否かを判定する(S20)。所定値未満でない場合(S20のNo)、制御部22は、2つの加熱ヒータ11及び12について制御周期の始端をオン動作期間の基準にする(S30)。
所定値未満の場合(S20のYes)、制御部22は、PID演算による2つの加熱ヒータ11及び12の操作量の合計が100%を超えるか否かを判定する(S42)。100%を超えない場合(S42のNo)、実施例1と同様に、優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
100%を超えている場合(S42のYes)、制御部22は画像形成装置が待機状態か否かを判定する(S43)。待機状態でない場合(S43のNo)、温度追従性を損なうことは好ましくないのでステップS40に進み、オン動作期間を短縮することなく優先度の低い加熱ヒータ12について制御周期の終端をオン動作期間の基準にする(S40)。
待機状態の場合(S43のYes)、制御部22は、100%を超過した操作量だけ、加熱ヒータ11又は12のいずれかのオン動作期間から減じる(S44)。これにより、待機状態の場合は、温度追従性よりも消費電力の低減を優先することができる。なお、実施例2に本実施例を適用する場合、ステップS23の後にステップS42以降の処理を実行すればよい。
本実施例によれば、温度追従性に制度が要求されない場合は、同時に複数の加熱ヒータ11及び12をオンにすることがないように制御することで、さらに消費電力を低減できる。
〔画像形成装置〕
本実施形態の定着装置10が適用される画像形成装置について説明する。
図18は、定着装置10を電子写真方式の複写機やプリンタ装置等に適用した画像形成装置100の概略構成図を示す。画像形成装置100は、大きく、原稿を読み取る読み取りユニット32、画像を形成する画像形成部41、自動原稿搬送装置(ADF)67、ADF67から送り出される原稿をスタックする原稿排紙トレイ63、給紙カセット35〜38を備える給紙部39、記録用紙をスタックする排紙部(排紙トレイ33)により構成される。
ADF67の原稿台66上に原稿Dをセットして図示せぬ入力装置27での操作、例えばプリントキーを押下すると、最上位の原稿Dがピックアップローラ68の回転により矢印B1方向へ送り出され、原稿搬送ベルト65の回転により、画像読み取りユニット32に固定されたコンタクトガラス64上へ給送され、そこで停止する。コンタクトガラス64上に載置された記録材9の画像は、画像形成部41とコンタクトガラス64の間に位置する読み取り装置43によって読み取る。読み取り装置43は、コンタクトガラス64上の原稿Dを照明する光源31、原稿画像を結像する光学系62、原稿画像を結像させるCCD等からなる光電変換素子61等を有している。画像読み取り終了後、原稿Dを原稿搬送ベルト65の回転により矢印B2方向へ搬送して排紙トレイ63上へ排出する。このように、原稿Dを1枚ずつコンタクトガラス64上へ給送して原稿画像を画像読み取りユニット32によって読み取る。
一方、画像形成部41の内部には、像担持体である感光体44が配置してある。感光体44は、図において時計方向に回転駆動し、帯電装置47によって表面を所定の電位に帯電させる。また、書き込みユニット49からは、読み取り装置43によって読み取った画像情報に応じて光変調したレーザ光Lを照射し、帯電させた感光体44の表面をこのレーザ光Lで露光し、これによって感光体44の表面に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置42を通るとき、対向する転写装置45によって感光体44と転写装置45の間に給送された記録材9に転写する。トナー像転写後の感光体44表面は、クリーニング装置48によって清掃する。
画像形成部41の下部に配置した複数の給紙カセット35〜38には、用紙等の記録材9を収容しており、いずれかの給紙カセット35〜38から記録材9を矢印B3方向へ送り出し、その記録材9の表面に、上述のように感光体44の表面に形成したトナー像を転写する。次に、記録材9を矢印B4で示すように画像形成部41内の定着装置10を通し、熱と圧力の作用によって記録材9の表面に転写されたトナー像を定着させる。定着装置10を通った記録材9を排出ローラ対34によって搬送し、矢印B5で示すように排紙トレイ33へ排出し、スタックする。
なお、図18は単色の例えば白黒印刷するが画像形成装置を示すが、カラーの画像形成装置に対しても本実施形態の定着装置10は同様に適用できる。カラー印刷の場合、例えば4色(シアン,マゼンタ,イエロー,ブラック)のトナー画像を重ねてカラー画像を形成する。このため、4色のトナー画像を感光ドラムからいったん中間転写体(ベルトやドラム)に順次重ねて転写した後,中間転写体上の4色トナー画像をまとめて記録材9に転写する。温度等は異なるが、転写された未定着画像の記録材9への定着は白黒印刷の場合と同様である。
本実施形態の定着装置10は、電子写真方式の画像形成装置100であれば好適に適用でき、図18の如く複写機だけでなく、画像形成装置100はプリンタ、ファクシミリ、MFP(Multi Function Printer)等であってもよい。
画像形成装置に搭載される定着装置の概略構成図である。 定着装置のブロック図の一例である。 余裕電力が所定値以上の場合の2つの加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である。 余裕電力が所定未満の場合の、2つの加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である(実施例1)。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例1)。 余裕電力Watt_maxが使用電力Watt_idlを下回った場合の、加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である(実施例2)。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例2)。 優先ヒータ選択テーブルの一例を示す図である。 余裕電力が所定未満の場合の、2つの加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である(実施例3)。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例3)。 ディスプレイに表示される画質の設定画面の一例を示す図である。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例4)。 定着工程時間又は用紙サイズと、2つの加熱ヒータの操作量の修正量との関係を示す操作量修正テーブルA、Bの一例を示す図である。 余裕電力が所定未満の場合の、2つの加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である(実施例5)。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例5)。 余裕電力が所定値以下の場合の、2つの加熱ヒータのオン/オフ制御の一例を示す図である(実施例6)。 制御部が2つの加熱ヒータのオン動作期間を制御する手順のフローチャート図である(実施例6)。 定着装置を電子写真方式の複写機やプリンタ装置等に適用した画像形成装置の概略構成図を示す。 従来の時間比例式制御の一例を示す図である。
符号の説明
9 記録材
10 定着装置
11、12 加熱ヒータ
13,14 回転ローラ
15、16 温度センサ
21 目標温度設定手段
22 制御部
23 温度制御部
24 消費電力検出装置
25 電源回路
26 AC電源
27 入力装置
28 記憶媒体
51 プログラム
52 優先ヒータ選択テーブル
53 使用電力算出手段
54 判定手段
55 重複期間短縮手段
56 優先度切り替え手段
57 優先度設定手段
58 モード選択手段
59 操作量修正手段
60 上限時間設定手段
A,B 操作量修正テーブル

Claims (18)

  1. 被搭載装置に搭載され、記録材上の未定着画像を複数の加熱部により加熱して前記記録材に定着させる定着装置において、
    制御周期ごとに複数の前記加熱部の操作量を独立に演算する演算部と、
    前記制御周期の始端から、前記操作量に応じた通電期間だけ複数の前記加熱部を独立に通電制御する制御部と、
    前記被搭載装置が供給可能な電力のうち当該定着装置が使用可能な余裕電力を検出する余裕電力検出手段と、を有し、
    前記制御部は、前記余裕電力が所定値未満の場合、予め定めた優先度の低い前記加熱部の前記通電期間の終了時が、前記制御周期の終端に略一致するよう優先度の低い前記加熱部を通電制御する、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記操作量に基づき当該定着装置が制御周期に消費する使用電力を算出する使用電力算出手段と、
    前記使用電力が前記余裕電力より大きいか否かを判定する判定手段と、
    前記使用電力が前記余裕電力より大きい場合、複数の前記加熱部が重複して通電制御される重複期間を短縮する重複期間短縮手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記重複期間短縮手段は、前記優先度の低い前記加熱部の通電時間を短縮して、前記重複期間を短縮する、
    ことを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記記録材のサイズを取得して、前記サイズに応じて複数の前記加熱部の前記優先度を切り替える優先度切り替え手段、を有することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 前記被搭載装置の立ち上げ時、待機時、定着工程時等の動作条件に対応づけて、複数の前記加熱部の前記優先度を設定した優先ヒータ選択テーブルを記憶する優先ヒータ選択テーブル記憶手段と、
    動作条件に基づき前記優先ヒータ選択テーブルを参照し、複数の前記加熱部の前記優先度を切り替える優先度切り替え手段と、
    を有することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 定着工程時間に応じて複数の前記加熱部の前記優先度を切り替える優先度切り替え手段、を有する、ことを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  7. 複数の前記加熱部の前記優先度を任意に設定する優先度設定手段、を有することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  8. 画質優先モード又は省電力モードを設定するモード選択手段を有し、
    前記画質優先モードが選択された場合、
    前記制御部は、前記余裕電力が所定値以下であっても、前記制御周期の始端から、前記操作量に応じた通電期間だけ複数の前記加熱部を独立に通電制御する、
    ことを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の定着装置。
  9. 定着工程時間に対応づけて、複数の前記加熱部の前記操作量の修正量を設定した操作量修正テーブルを記憶する操作量修正テーブル記憶手段と、
    定着工程時間に基づき前記操作量修正テーブルを参照し、複数の前記加熱部の前記操作量を修正する操作量修正手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の定着装置。
  10. 前記記録材のサイズに対応づけて、複数の前記加熱部の前記操作量の修正量を設定した操作量修正テーブルを記憶する操作量修正テーブル記憶手段と、
    前記記録材のサイズに基づき前記操作量修正テーブルを参照し、複数の前記加熱部の前記操作量を修正する操作量修正手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の定着装置。
  11. 複数の前記加熱部の通電時間の上限を設定する上限時間設定手段を有し、
    前記制御部は、前記演算部が演算した前記操作量に関わらず、通電期間を前記上限以下に制限する、
    ことを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の定着装置。
  12. 複数の前記加熱部が重複して通電制御される重複期間がある場合、前記制御部は、1つ以上の前記加熱部の通電時間を重複期間がなくなるように短縮する、
    ことを特徴とする請求項1〜11いずれか記載の定着装置。
  13. 前記制御部は、前記記録材のサイズを、該記録材が当該定着装置を通過する長さから判定する、ことを特徴とする請求項4又は10記載の定着装置。
  14. 請求項1〜13いずれか記載の定着装置を搭載した画像形成装置。
  15. 感光体と、感光体に形成された未定着画像が転写される中間転写体と、を有し、
    前記中間転写体から前記記録材に未定着画像が転写され、前記定着装置にて該記録材に未定着画像が定着される、
    ことを特徴とする請求項14記載の画像形成装置。
  16. 被搭載装置に搭載され、制御周期ごとに複数の加熱部の操作量を独立に演算する演算部と、被搭載装置が供給する電力のうち使用可能な余裕電力を検出する余裕電力検出手段と、を有し、記録材上の未定着画像を複数の前記加熱部により加熱して前記記録材に定着させる定着装置の温度制御方法において、
    制御部が、前記余裕電力が所定値未満か否かを判定するステップと、
    前記余裕電力が所定値未満でない場合、前記制御部が、前記制御周期の始端から、前記操作量に応じた通電期間だけ複数の前記加熱部を独立に通電制御するステップと、
    前記余裕電力が所定値未満である場合、前記制御部が、予め定めた優先度の低い前記加熱部の前記通電期間の終了時が、前記制御周期の終端に略一致するよう優先度の低い前記加熱部を通電制御するステップと、
    ことを特徴とする定着装置の温度制御方法。
  17. 被搭載装置に搭載され、目的の温度が得られるよう制御周期ごとに複数の加熱部の操作量を独立に演算する演算部と、被搭載装置が供給する電力のうち使用可能な余裕電力を検出する余裕電力検出手段と、に接続されたコンピュータに、
    前記余裕電力が所定値未満か否かを判定するステップと、
    前記余裕電力が所定値未満でない場合、前記制御周期の始端から、前記操作量に応じた通電期間だけ複数の前記加熱部を独立に通電制御するステップと、
    前記余裕電力が所定値未満である場合、予め定めた優先度の低い前記加熱部の前記通電期間の終了時が、前記制御周期の終端に略一致するよう優先度の低い前記加熱部を通電制御するステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  18. 請求項17記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
JP2007150917A 2007-06-06 2007-06-06 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体 Expired - Fee Related JP4922842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150917A JP4922842B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150917A JP4922842B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008304647A JP2008304647A (ja) 2008-12-18
JP4922842B2 true JP4922842B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=40233440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007150917A Expired - Fee Related JP4922842B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4922842B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5397589B2 (ja) * 2008-10-14 2014-01-22 宇部興産株式会社 積層体
JP5407879B2 (ja) * 2010-01-12 2014-02-05 株式会社リコー 画像形成装置
US11156949B2 (en) * 2017-01-19 2021-10-26 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
JP6991715B2 (ja) * 2017-01-19 2022-01-12 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP7180134B2 (ja) * 2017-07-05 2022-11-30 株式会社リコー 加熱制御装置、画像形成装置、加熱制御方法、並びにプログラム
KR102194731B1 (ko) * 2018-11-16 2020-12-23 주식회사 케이티앤지 하나의 배터리로 두 개의 히터들에 전력을 공급하는 에어로졸 생성 장치

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6364058A (ja) * 1986-09-05 1988-03-22 Canon Inc 画像形成装置
JPH0766222B2 (ja) * 1988-05-17 1995-07-19 富士通株式会社 トナー定着器の制御方法
JP2001228747A (ja) * 2000-02-21 2001-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 定着装置および画像形成装置
JP2003058024A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Katsuragawa Electric Co Ltd 複写機
JP2004102214A (ja) * 2002-03-14 2004-04-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成装置における加熱源制御方法
JP2007121354A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Canon Inc 加熱装置及び電子写真装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008304647A (ja) 2008-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8275278B2 (en) Fixing control device, fixing device, and image forming apparatus
JP5058669B2 (ja) 画像形成装置
US9501005B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
US20120087682A1 (en) Image forming apparatus, printing method applicable to image forming apparatus, and computer program for implementing a printing process carried out by image forming apparatus
EP2385428A2 (en) Fixing device capable of detecting wrap jam of recording sheet and image forming apparatus
JP4922842B2 (ja) 定着装置、画像形成装置、温度制御方法、プログラム及び記憶媒体
JP4283764B2 (ja) 電源制御装置、発熱装置、定着装置、画像形成装置、電源制御方法および電源制御プログラム
JP5343137B2 (ja) 画像形成装置
US10401766B2 (en) Image forming apparatus and image forming method with temperature and power-based productivity rate selection
JP5136113B2 (ja) 画像形成装置
JP6424571B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2020144250A (ja) 画像形成装置
US20160252852A1 (en) Image forming apparatus
JP5849565B2 (ja) 定着装置、画像形成装置および定着制御方法
JP4923709B2 (ja) 画像形成装置
JP2019200403A (ja) 画像形成装置
JP4437900B2 (ja) 画像形成装置
JP5282378B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP4878547B2 (ja) 定着方法、定着装置、画像形成装置
US9316970B2 (en) Image forming apparatus and method for controlling power supply to heater of fixing unit based on resistance value of heater
JP2009048074A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2005077454A (ja) 画像形成装置
JP5595090B2 (ja) 画像形成装置及び定着装置の制御方法
JP2018189718A (ja) 定着装置、及び画像形成装置
JPH1097155A (ja) 熱定着装置の電力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4922842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees