JP5106227B2 - 振動モータ用ウエイト - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話の着信報知のための振動発生源となる振動モータのウエイト(錘)構造に関する。
従来の振動モータのウエイトは、振動量をできるだけ大きくするため、比重の大きなタングステン製を使用していた。
ウエイトをタングステンのみで形成すると、ウエイトをモータのシャフト(回転軸)に取り付けるために、ウエイトの貫通孔にシャフトを圧入するか(特許文献1参照)、又は、ウエイトの開孔をカシメてシャフトに固着する(特許文献2参照)必要がある。
圧入の場合、強力な圧入装置を用いた圧入工程が必要となるため、製造装置が大がかりなものとなり、製造工程も増えるという問題があった。
また、カシメ固着の場合には、カシメ部の変形によりシャフトを固着するので、回転時の応力や振動が作用した状態での経年変化によりカシメ部の締め付け力が低下するというおそれがあった。
また、同時に、上述した従来の振動モータ用ウエイトは、均一な高比重物質で形成されているので、回転モーメントが大となって回転初期の立ち上がり特性が悪くなり、且つ、質量が大きいため、モータの起動電流が問題となる程度に増大すると共に、このウエイト全部がタングステン製で高価であることから、生産コストが増大すると云う問題があった。
これらの問題を解消するものとして、振動モータ用ウエイトを軽量化すると共に、振動モータの回転性能を向上させ、且つ、生産コストを低減するために、錘を振動モータのシャフトに樹脂で固着することが行われている(特許文献3参照)。
図3(a)〜(e)は、特許文献3に示された、従来の高比重物質の錘をモータ軸に樹脂製のロータを介して固着する例の構成図である。
特許文献3の場合、本発明の振動発生用のウエイトに相当する図3のロータ113は、低比重物質で形成すると共に、その偏心位置に高比重物質の錘117を挿入又は埋設して構成している。
図3(a)、(b)の例では、振動モータ110は、モータ本体となるモータ111の先端部に突設したモータ軸112と、モータ軸112に固設された本発明のウエイトに相当するロータ113を備える。ロータ113は、樹脂等の低比重物質製で、モータ軸の長さ方向と直行する平面で半円形断面の柱状体に形成され、且つ、モータ軸112を挿通嵌合する突設部113aを設け、突設部113aにモータ軸112を挿入するための挿入孔115が上下両端面に及んで貫通して設けられている。
図3(a)、(b)に示すように、ロータ113にはアール面近傍に平面小半円形状の挿入孔116がモータ軸112の長さ方向に貫通して設けられ、挿入孔116にこの挿入孔と略同形の高比重物質からなる錘117が挿入配置されている。この高比重物質はタングステン、鉛等の金属で形成されている。
錘117はモータ軸112の長さ方向に設けた挿入孔116に挿入されているだけなので、振動モータを搭載した機器を落とす等のモータ軸112の長さ方向の衝撃により錘117が挿入孔116から抜け出る事態の発生が予想される。
また、振動量を大きくする必要から、ロータ113に占める錘117の量を増やし、錘117を高比重材料のタングステン(W)にしている。このため、タングステンの使用量が多くなり、コストが高くなる。
図3(a)、(b)の変形例として、ロータ113のアール面近傍に、挿入孔116の代わりに複数の円形貫通孔を設け、この円形貫通孔に夫々同形の高比重物質で形成した錘を嵌挿する例も示されている。
しかし、この例も錘117はモータ軸112の長さ方向に設けた挿入孔116に挿入されているだけなので、振動モータを搭載した機器を落とす等のモータ軸112の長さ方向の衝撃により錘117が挿入孔116から抜け出る事態の発生が予想される。
図3(c)、(d)および(e)は、特許文献3に示された、従来の高比重物質をモータ軸に樹脂製のロータを介して固着する他の例の構成図である。
図3(c)、(d)および(e)では、ロータ113のアール面近傍の樹脂中に高比重物質の錘124を埋設してロータ113を形成する。錘124は埋設されるので、錘124の周囲を樹脂等の低比重物質が覆うことになる。
なお、ロータの回転に伴う径方向(モータ軸の長さ方向と直角な面における軸中心から放射状に見た方向)の外向きの力は振動発生のための設計された範囲内の応力となるので樹脂等の低比重物質で抑制できる範囲内となっている。
特開2006−345599号公報 特開平10−336949号公報 特開平11−127553号公報
しかしながら、図3(c)、(d)および(e)の錘124に対しモータ軸112の長さ方向に働く力、例えば落としたときの衝撃力は対処できない値となることもあり、錘におけるモータ軸112の長さ方向の両端面に当接する樹脂等の低比重物質の厚さ(モータ軸112の長さ方向の厚さ;図3(e)のL0)は常に十分というわけにはいかなかった。すなわち、錘124に隣接する樹脂等の低比重物質におけるモータ軸112の長さ方向の厚さ(図3(e)のL0)で錘124に働く衝撃に耐えられなければ、錘124が樹脂等の低比重物質を壊し飛び出してしまうという問題があった。
また、このロータの構造によると、錘124は樹脂等の低比重物質中に埋設されているので、樹脂等の低比重物質を注入成形する際、錘124を型内に浮かした状態に保持しながら樹脂注入し、その後、型から取り出し、浮かすときにできた孔に樹脂を充填して埋める工程を必要とする。このため、製造工程が多くなり、手間暇がかかるという問題もあった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、高比重物質の使用量を減らしながら、振動量の大きさを減少させることなく、耐衝撃性を良好に保つ振動モータ用ウエイトを提供することにある。
本発明は、ウエイト全体に対する高比重物質、例えばタングステン等からなる金属部の使用量を減らすように、ウエイトを樹脂と高比重物質、例えばタングステンの一体成形品として構成する。
シャフト中心(又はシャフト嵌入孔の軸中心)からウエイトの重心までの半径を、従来のウエイト全部が高比重物質、例えばタングステンの場合より長くして振動量の大きさを従来のものと遜色のないようにするために、高比重物質、例えばタングステンをウエイト全体のシャフト嵌入孔の軸中心から離れた外側部分に配置する。
また、樹脂等の低比重物質でタングステン等の高比重材料からなる金属部を保持するときの保持強度を向上するように、金属部における樹脂に包囲されない解放端に連なる部分に抜け止め兼耐衝撃部となるテーパ部を形成し、このテーパ部が樹脂内に配置されるようにする。テーパ部により印加された衝撃を分散して小さくし、効果的に阻止および抑制する。
具体的な目的解決手段は以下のようになる。
(1)振動モータ用ウエイトを、樹脂本体部のシャフト嵌入孔の軸中心を中心として径方向の内側又は外側にシャフト嵌入孔の軸方向の両端の端部から中央に向けて径方向の幅が漸減するように所定長さのテーパ部を設け、前記両テーパ部の間を径方向の幅が一定になるようにした金属部と、前記金属部をその前記両端部が露出するように覆うと共に前記シャフト嵌入孔が形成されるように構成する。
(2)上記(1)の振動モータ用ウエイトを、金属部の径方向でみてテーパ部を設けない側がシャフト嵌入孔の軸中心から径方向にみて一定距離になるように構成する。
(3)上記(1)又は(2)記載の振動モータ用ウエイトは、前記テーパ部のテーパ角を26度±4度の範囲内の任意の値にしたことを特徴とする。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれか一項記載の振動モータ用ウエイトは、金属部の径方向断面をシャフト嵌入孔の軸中心から放射状に広がるように扇形としたことを特徴とする。
(5)上記(4)記載の振動モータ用ウエイトを、樹脂本体部は内側筒部と一対の連結部と部分外側筒部からなり、その径方向断面が前記扇形の外周に沿うように前記部分外側筒部のシャフト回転方向の両端にそれぞれ前記連結部の一端を連結し、それぞれの前記連結部の他端を前記内側筒部にそれぞれ連結したことを特徴とする。
本発明の振動モータ用のウエイトは、錘としての抜け止め兼耐衝撃手段となるテーパ部を備えた金属部を低比重物質の樹脂を介して振動モータのシャフトへ固定する構成としたので、テーパ部を樹脂に対して強固な抜け止め兼耐衝撃手段として作用するようにできる。ここで衝撃力とは、通常の振動発生のための回転時の遠心力とは異なり、ウエイトを備えた振動モータを例えば落下させてしまったときにウエイト又は金属部に作用する応力をいう。
これを具体的に説明すると、金属部がシャフトの長さ方向の衝撃を受けた場合、図3(a)、(b)に示す従来例では、樹脂のロータ113と錘117はシャフト(モータ軸)方向の面で接触しているだけなので、抜け止め作用は両者の摩擦抵抗だけとなるので、錘117は比較的弱い衝撃で抜け出てしまう。また、図3(c)、(d)に示す従来例では、錘124を樹脂のロータ113に埋設しているので、図3(e)に図3(d)のD部として示すように、金属部のシャフトの長さ方向の端部にかかる衝撃力F0を樹脂のロータ113のL0の厚みで抑えることになる。
加わる衝撃が樹脂のロータ113の厚みL0における強度が耐えられる程度の衝撃であればよいが、偏心錘を有する振動モータの収納スペースは例えば携帯電話の場合のように極めて狭小なことが普通であり、しかも錘117は振動エネルギを大きくする必要性から最大の体積になる。そのため、偏心錘のシャフト方向長さは長くできず、それにも関わらず、錘124の体積は最大になる。このため、図3(e)の厚みL0は小さくなる。結局、厚みL0は比較的薄くならざるを得ないので、厚みL0の樹脂の強度は小さくなり、比較的小さな衝撃にしか耐えられなくなる。これでは、要求される耐衝撃性に制限ができ、振動モータの使用範囲に制限が生じるという問題があった。
本発明のウエイトでは、従来例の錘に相当する金属部2の形状が、径方向断面(シャフト方向と直行する断面)で図1(b)に示すように扇形で、シャフト方向(シャフトの長さ方向)断面が図1(a)に示すようにシャフト嵌入孔4の軸中心から見て外側2eであって、幅2cが相対的に広い両端部2aから幅2bが相対的に狭い中央部2gに向かってテーパ部2d、2dを設けた構成となっている。
他の例として、テーパ部2dは、シャフト方向(シャフトの長さ方向)断面が図1(e)に示すようにシャフト嵌入孔4の軸中心から見て内側2fであって、幅2cが相対的に広い両端部2aから幅2bが相対的に狭い中央部2gに向かってテーパ部2d、2dを設けた構成としてもよい。
図1は本発明のウエイトの構成図である。図1(a)は実施例1の図1(c)のA−A断面図、図1(b)は実施例1のシャフト方向から見た側面図、図1(c)は実施例1の斜視図、図1(d)は金属部の説明図、図1(e)は他の実施例である実施例2の図1(a)に相当する断面図である。
樹脂本体部3は、図1(a)〜(d)に示すように内側筒部3a、筒体の一部分を切り出した形状の部分外側筒部3d、それらを連結する連結部3b、3cから構成され、金属部2をその端部2aの面が露出するように包み込み把持する。
このように構成された本発明のウエイト1は、このウエイト1が装着された振動モータを誤って落下させる等の衝撃を加えた場合、以下に説明するように、合理的に、理論的に抑制することができるで、予想される衝撃のほとんどに対しウエイトを破壊されることなく抑制することが可能となる。これを図2に基づいて説明する。
ウエイトに加わる径方向の力は、通常回転時の応力として安全を見込んで考慮されている。このウエイトに径方向の衝撃が加わっても、通常回転時の安全対策範囲内の事項として対応可能である。問題となるのは、シャフトの長さ方向の衝撃の場合である。
図2は本発明のウエイトの衝撃抑制・緩和作用を説明する説明図である。
図2(a)は本発明のウエイトにシャフトの長さ方向の衝撃を加えた場合の説明図、図2(b)は図2(a)の場合の樹脂本体部のみに働く衝撃力の説明図、図2(c)は本発明のウエイトに径方向の衝撃を加えた場合の説明図、図2(d)は図2(c)の場合の樹脂本体部のみに働く衝撃力の説明図、図2(e)は図2(a)のCの○内の構成に作用する力を説明する図である。
図2(a)に示すようにウエイトに衝撃力F1が印加されたとき、衝撃力F1は主に金属部2に対しシャフトの長さ方向に作用する。Cの○内を拡大すると図2(e)に示すようになる。金属部2への衝撃力F1は、金属部2のテーパ面から樹脂本体部3のテーパ面に直角に力F4として作用する。力F4を分解すると、シャフトの長さ方向の力F3と、シャフト嵌入孔の軸中心から径方向に放射状に延びる力F2となる。金属部2の外側面から立ち上がるテーパ角は、例えば、26度に設定する。
力F3は、図2(b)に示すように、樹脂本体部3のテーパ部3dの面全体にわたって作用する複数のシャフトの長さ方向の力F5および内側筒部3aに連結部3b、3cを連結する連結点に作用する力F9に変換される。
また、力F2は、図2(d)に示すように、内側筒部3aに連結部3b、3cを連結する連結点3fに作用する力F9及び力F10、及び部分外側筒部3dと連結部3b、3cを連結する連結点3eに作用する力F8に変換される。
以上説明したように、衝撃力F1はテーパ部2dにより2方向に分離されるので、シャフトの長さ方向の分力F3は衝撃力F1より格段に小さくなる。さらに、分力F3は樹脂本体部3の先端部にテーパ面を介して作用することになるので、言わば分力F3はシャフト方向の長さ分の樹脂本体部3で受けることになる。樹脂本体部3は内側筒部3aがその長さ方向全域でシャフトに嵌合していることから、結局、衝撃力F1はシャフトに嵌合している内側筒部3a全域で分散して強力に受けることができる。
この結果、分力F3は強力に受け止め抑制されることになる。分力F3の元になっている衝撃力F1が、従来では受け止めて抑制することができないであろうほどの強力なものであっても、テーパ面で分力F3に変換して小さな力として受け止め抑制することができるようになる。
本発明のウエイトに径方向の衝撃力F7を受けた場合、図2(c)に示すように、金属部2への衝撃力F7は、部分外側筒部3dとそれに連なる連結部3bおよび3cとの連結点3eおよび連結部3bおよび3cと内側筒部3aとの連結点3fで受け止め抑制される。
すなわち、力F7は、図2(d)に示すように、内側筒部3aに連結部3b、3cを連結する連結点3fに作用する力F9及び力F10、及び部分外側筒部3dと連結部3b、3cを連結する連結点3eに作用する力F8に分散され受け止められて抑制される。
樹脂本体部3は、内側筒部3aと連結部3b、3cがそのシャフト方向全域で連結され、また、部分外側筒部3dと連結部3b、3cがそのシャフト方向全域で連結されているので、力F2は、図2(d)に示すように、内側筒部3aに連結部3b、3cを連結する連結点3fに作用する力F9及び力F10、及び部分外側筒部3dと連結部3b、3cを連結する連結点3eに作用する力F8に変換される。
このように衝撃力F7はシャフト方向の長さ分の樹脂本体部3で分散して受けることになる。樹脂本体部3は内側筒部3aがその長さ方向全域でシャフトに嵌合していることから、結局、衝撃力F7はシャフトに嵌合している内側筒部3a全域で分散して強力に受けることができる。
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
本発明は、高比重物質、例えばタングステン(W)からなる金属部を、樹脂によりシャフト(回転軸)へ固着するウエイトであって、回転時の遠心力及び例えば落下時等の衝撃により金属部が樹脂から外れたり、ガタついたり、破損することがないように固着する。
図1は本発明におけるウエイトの実施例の構成図である。図1(a)は斜視図の図1(c)のA−A断面図、図1(b)は斜視図の図1(c)のB−B断面図、図1(c)は斜視図、図1(d)は図1(a)のCの○で囲んだ金属部の構成図、図1(e)は他の実施例の断面図である。
ウエイト1は、偏心錘で、金属部2と樹脂本体部3からなり、金属部2を樹脂本体部3で一部を露出した状態に包む構成をとり、振動モータのシャフト(図示省略)に樹脂本体部3を固着するように用いる。
金属部2は、高比重物質、例えば、タングステン(W)、鉛等の金属で作られる。
金属部2は、径方向断面が図1(b)に示すように扇型で、シャフト方向断面が図1(a)に示すように径方向の長さが相対的に短い幅2bの長方形の両端に、径方向の長さが相対的に長い幅2cの端部2aを有するテーパ部2dを一体に連設した構成を有する。
金属部2は、換言すると、樹脂本体部3のシャフト嵌入孔4の軸中心を中心として径方向の内側又は外側にシャフト嵌入孔4の軸方向の両端の端部2aから中央に向けて径方向の幅が漸減するように所定長さのテーパ部2d、2dを設け、前記両テーパ部2d、2dの間を径方向の幅が一定になるように構成する。
図1(b)の金属部2の扇形の外側円弧の半径L2は例えば1.65mmで、その扇形の内側円弧の半径L3は例えば0.75mmとする。図1(a)の幅2cは例えば0.90mmとする。実施の態様としては、これらの寸法の±0.3mm幅内を許容値とする。
テーパ部2dは、図1(a)に示すように金属部2の外側に、又は、図1(e)に示すように金属部2の内側に形成する。テーパ部2dの図2(e)に示す衝撃分散作用は、テーパ部2dを金属部2の外側に設けても金属部2の内側に設けても同様である。
図1(d)に示すテーパ部2dの立ち上がり角θは、金属部2の抜け止め作用及び衝撃抑制作用の観点から26度±数度、好ましくは26度±4度の範囲内とする。また、図1(d)に示すテーパ長さL4は、上記テーパ角の場合と同様の観点から、0.5mm±0.2mmの範囲内が好ましい。
樹脂本体部3は、必要な耐衝撃強度および必要な熱可塑性を備える樹脂、例えば、ジェネスタG2330(株式会社クラレ製)を用い、モータ(図示省略)のシャフト(回転軸)を嵌入するシャフト嵌入孔4を画成する内側筒部3aと、この内側筒部3aの外側に断面扇形の金属部2を把持する把持部3fとからなる。把持部3fは、金属部2の断面扇形の外周に沿った部分外側筒部3dと、この部分外側筒部3dのシャフト回転方向の両端と扇形を画成する内側筒部3aとを連結する一対の連結部3bおよび3cから構成される。
樹脂本体部3において金属部2が配置される位置は、金属部2の扇形断面における重心位置がシャフト嵌入孔4の軸中心から必要な回転モーメントが得られる長さだけ離した位置にする。
樹脂本体部3は、金属部2をその両端部2aが露出するように覆うと共にシャフト嵌入孔4が形成されるように樹脂成形される。
樹脂本体部3は、樹脂注入成形、例えば射出成形で形成する。構造上、金属部2の両端部2aが樹脂本体部3から露出しているので、例えば射出成形時、金型内に金属部2の一方の端部2aが床面に接するように起立させて配置し、その状態で型内に樹脂を注入して、金属部2を内包するように樹脂で包み硬化させることができる。これに対して、図3(d)の従来例では、樹脂内に錘124を埋設しているので、射出成形するとしても、金型内に錘124を浮かした状態に保持した状態で樹脂を注入し硬化させ、その後、浮かした状態に保持するために樹脂に空けた孔に樹脂を充填して孔を埋める工程が必要となる。このことから、本発明のウエイトは、金属部2の両端部2aが樹脂本体部3から露出しているので、従来例に比べて、製造装置および製造工程が格段に容易且つ簡素にできるようになる。
加えるべき衝撃力を測定するために想定される条件は、次のようになる。
(1)本発明の振動モータ用ウエイトを装着した振動モータを携帯電話に搭載し、1mの高さより自然落下させたときの衝撃を対象とする。
(2)携帯電話に設置する振動モータをラバーモデルとし、ウエイトに加える衝撃を5000Gに設定する。
上記条件の衝撃印加時、実際にウエイトに加わる衝撃は後記するようになる。
(3)金属部のテーパ角度は26度で、テーパ部の長さは0.5mmとする。
(テーパ角度は、図1(d)に示すように、金属部2の外側面のシャフトの長さ方向を基準としたときのテーパ部の立ち上がり角度)。
(4)ウエイトの各部寸法:図1(c)のL1が2.3mm、L2が1.65mm、L3が0.75mmとする。
(5)樹脂本体部の材料はジェネスタG2330(株式会社クラレ製)とし、金属部の材料はタングステンとする。
上記条件での測定結果は下記表1のようになる。
この測定結果から、0.257gのウエイトに5000Gの衝撃を加えた場合、金属部には12.6Nの衝撃力が加わることになる。
但し、ウエイトへの衝撃力(N:ニュートン)=ウエイトの質量(kg)×衝撃(G)×9.8(m/s)と定義する。
上記衝撃データを解析するための解析条件は、以下のようになる。
(1)解析ソフトはANSYS Workbench Products 8.1(サイバネットシステム株式会社製)を用いる。
(2)ウエイトに用いる樹脂は、ジェネスタG2330(株式会社クラレ製)を使用する。
(3)上記(2)の樹脂の特性は、ヤング率:10280MPa、ポアソン比:0.37、密度:1680kg/mを用いる。
(4)荷重方向は、
(4a)・金属部が抜ける方向(シャフトの長さ方向;軸方向)、
(4b)・径方向(シャフトの長さ方向と直交する方向;径方向)、
とする。
上記ウエイトへ5000Gの衝撃を与えたときのウエイトの樹脂本体部に加わる応力は、下記表2のようになる。
この解析結果によれば、ウエイトへの衝撃を5000Gとし、ウエイトへの衝撃付加方向を(4a)・金属部が抜ける方向(シャフトの長さ方向)と(4b)・径方向(シャフトの長さ方向と直交する方向)の2方向としたときの樹脂本体部に加わる応力は、軸方向が21.1MPaで、径方向が15.4MPaとなる。
この樹脂、ジェネスタG2330(株式会社クラレ製)の強度は222MPaなので、サンプル1の樹脂は軸方向及び径方向への衝撃力に耐えられる結果となる。
以上の代表的な例の測定結果及び解析結果からみて、本発明のウエイトは所期の目的・効果を十分に達成することがわかる。
このことから、所期の作用・機能を変更しない限りにおいて本発明のウエイトの構成を変更することができる。
本発明におけるウエイトの実施例の構成図である。 本発明のウエイトの衝撃抑制・緩和作用を説明する説明図である。 特許文献3に示された、従来の高比重物質の錘をモータ軸に樹脂製のロータを介して固着する例の構成図である。
符号の説明
1 ウエイト
2 金属部
2a 端部
2b 狭幅
2c 広幅
2d テーパ部
3 樹脂本体部
3a 内側筒部
3b、3c 連結部
3d 部分外側筒部
3e、3f 連結点
4 シャフト嵌入孔
F1、F7 衝撃力
F2〜F6、F8〜F10 力



Claims (5)

  1. 樹脂本体部のシャフト嵌入孔の軸中心を中心として径方向の内側又は外側にシャフト嵌入孔の軸方向の両端の端部から中央に向けて径方向の幅が漸減するように所定長さのテーパ部を設け、前記両テーパ部の間を径方向の幅が一定になるようにした金属部と、前記金属部をその前記両端部が露出するように覆うと共に前記シャフト嵌入孔が形成されるように構成した前記樹脂本体部とからなることを特徴とする振動モータ用ウエイト。
  2. 前記金属部の径方向でみて前記テーパ部を設けない側が前記シャフト嵌入孔の軸中心から径方向にみて一定距離になるようにしたことを特徴とする請求項1記載の振動モータ用ウエイト。
  3. 前記テーパ部のテーパ角を26度±4度の範囲内の任意の値にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の振動モータ用ウエイト。
  4. 前記金属部の径方向断面を前記シャフト嵌入孔の軸中心から放射状に広がるように扇形としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の振動モータ用ウエイト。
  5. 前記樹脂本体部は内側筒部と一対の連結部と部分外側筒部からなり、その径方向断面が前記扇形の金属部の外周に沿うように前記部分外側筒部のシャフト回転方向の両端にそれぞれ前記連結部の一端を連結し、それぞれの前記連結部の他端を前記内側筒部にそれぞれ連結したことを特徴とする請求項4記載の振動モータ用ウエイト。



























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