しかしながら、上記したように二次元センサアレイ内蔵方式を用いた表示装置は、画面内に受光素子を配置していることから、開口率が低下する。加えて、光信号読出回路が複雑化する。また、開口率の低下を抑制するために、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)等の表示素子(駆動素子)のバスライン(走査信号配線および表示データ信号配線)を、受光素子のバスライン(走査信号配線およびデータ読出し配線)と兼用させて表示とセンシングとを時分割で行うと、動作速度に制約を受ける。このような問題は、二次元センサアレイ内蔵方式を用いた表示装置に共通である。
一方、特許文献3に示す座標センサを用いた表示装置は、二次元センサアレイ内蔵方式を用いていないことから、開口率の低下や、動作速度の制約の問題は生じない。
しかしながら、特許文献3に示す座標センサは、上記したようにプレート230の端面231・232に、ディスクリートの受光素子241が一次元配列された検出アレイ240を貼り合わせていることから、アライメント上の問題があるとともに、製造にコストと手間がかかる。
また、特許文献3に示すように受光素子241をプレート230の端面231・232に設ける場合、プレート230の厚みは、受光素子241の大きさによる制約を受ける。このため、プレート230の厚みを薄くすることはできず、使用上の制約を受けるとともに、上記座標センサを表示装置に用いた場合、装置全体の厚みが大きくなる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の座標センサ、および、該座標センサを備えた電子機器および表示装置、座標センサ一体型の表示装置、並びに、上記座標センサに好適に用いられる受光ユニットを実現することにある。
本発明にかかる座標センサは、上記課題を解決するために、画像表示体の画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサであって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサ(すなわち、1次元センサアレイ)と、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置されるとともに上記画像表示領域の外側に配置され、入射した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、該光路変更部に入射した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光することを特徴としている。
例えば、本発明にかかる座標センサは、上記課題を解決するために、画像表示体の画像表示領域を通過した光を受光素子で受光することにより、上記画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサであって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置され、上記画像表示領域を通過した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、上記画像表示領域を通過した光を、それぞれ対となるラインセンサの各受光素子の受光面に導光することを特徴としている。
上記したように、上記座標センサにおいて、x軸方向およびy軸方向のラインセンサは、それぞれ画像表示体の画像表示領域の外側に配置されている。このため、画像表示領域内に受光素子を有しておらず、表示とセンシング(指示座標の検出)とは独立して行われる。したがって、二次元センサアレイ内蔵方式を用いた従来の座標センサ一体型表示装置のように開口率の低下や動作速度の制約の問題は生じない。
また、上記座標センサは、上記光路変更部を備えていることで、上記ラインセンサを、上記画像表示領域の外側に、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置することができる。すなわち、上記したように上記ラインセンサを配置したとしても、上記画像表示領域を通過したx軸方向およびy軸方向の光を、それぞれ上記ラインセンサの各受光素子の受光面に導光することができる。
また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ並びに該ラインセンサに必要な配線や回路を、例えば、上記画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。また、検出ラインや、検出信号の処理に必要な回路も、x軸方向およびy軸方向において、それぞれ、ラインセンサ一列分に対応して形成すればよい。したがって、簡素な構成とすることができるとともに、アライメントが容易である。また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、その受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されることから、薄型化を図ることができるとともに、厚みが薄い基板の側面に対応して設けることもできるので、使用上の制約がない。したがって、上記の構成によれば、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の座標センサを実現することができる。
なお、上記ラインセンサの配置領域には、上記画像表示体の画像表示領域の外側に元々存在する非画像表示領域を利用することができる。これにより、上記画像表示領域以外の領域の大型化に伴う画像表示体の意図しない(不要な)大型化を回避することができる。
また、上記座標センサは、少なくとも上記画像表示領域に設けられ、上記画像表示体の画像表示領域に入射させる光を、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光する導光部材を備え、上記光路変更部は、上記導光部材の端面に設けられ、上記導光部材の端面から出射された光を反射する反射部材であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記座標センサが、上記導光部材を備えていることで、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光することができる。したがって、上記画像表示領域のx軸方向およびy軸方向に沿って複数の光源を配置する必要がなく、上記画像表示領域に光を入射させる光源の自由度を高めることができる。また、光源の配置によっては、上記導光部材に上記検出対象物を近接させることで、上記検出対象物の指示座標を検出することも可能となる。
さらに、上記の構成によれば、上記座標センサが、上記光路変更部として上記反射部材を備えていることで、上記導光部材の端面から出射された光を、容易に上記ラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記反射部材と導光部材とは、上記導光部材と屈折率が等しいオプティカルカップリング材によって接合されていることが好ましい。
上記導光部材がガラス基板等の透明基板からなる場合、一般的に、そのような透明基板の端面は、通常のガラス分断方法では微細な凹凸が生じ、フラットではない。このため、上記端面で光が屈折・散乱する。しかしながら、上記端面の凹凸が上記オプティカルカップリング材によって埋められていることで、光の屈折・散乱を防止し、上記導光部材から出射された光を、上記反射部材を介して、効率良く上記ラインセンサに導光することができる。
上記導光部材は、上記導光部材の表面に対して上記検出対象物により圧力が加えられると、上記導光部材を伝播する光の反射率を変更する反射率変更部材であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられると、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率が低下する。この結果、上記ラインセンサにおける、上記接触位置に対応する画像表示領域を通過するx軸方向およびy軸方向の光を検出する受光素子で受光される光量は、他の受光素子で受光される光量よりも減少することになる。したがって、上記導光部材が、上記機能を有する反射率変更部材であることで、上記導光部材の表面(座標検出面)に圧力がかかっている場合とかかっていない場合とで、上記画像表示領域に入射された光の反射率を変化させることができる。このため、上記検出対象物が上記導光部材の表面にタッチした場合と、タッチしていない場合との間の識別を明確に行うことができる。
また、上記導光部材は、2枚の弾性フィルムを少なくとも有し、上記導光部材の表面に圧力が加わっていない状態で上記2枚の弾性フィルムの間に空気層が形成されており、上記導光部材の表面に対して圧力が加えられると、上記2枚の弾性フィルムが接触して上記導光部材を伝播する光の反射率を変更することが好ましい。
上記の構成によれば、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられると、上記2枚の弾性フィルムが接触し、間に形成されていた空気層がなくなる。この結果、上記弾性フィルムと空気層との境界面に生じていた光の反射作用がなくなり、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率が低下する。この結果、上記ラインセンサにおける、上記接触位置に対応する画像表示領域を通過するx軸方向およびy軸方向の光を検出する受光素子で受光される光量は、他の受光素子で受光される光量よりも減少することになる。したがって、上記導光部材が、上記構成を有する反射率変更部材であることで、上記検出対象物が上記導光部材の表面にタッチした場合と、タッチしていない場合との間の識別を明確に行うことができる。
また、上記導光部材が、上記のように、2枚の弾性フィルムとその間に形成された空気層とで構成されていることにより、光の散乱要素が減少する。これは、弾性フィルムは平坦な形状を有しており、空気層に面する各表面が平坦になっているためである。したがって、上記画像表示体が、例えば液晶パネル等の電子ディスプレイである場合、該電子ディスプレイに表示される画像の表示品位の低下を抑えることができる。また、上記の構成によれば、2枚の平坦な弾性フィルムから上記導光部材を製造できるため、高精度の成形が不要となり、上記導光部材を、安価に製造することができる。
また、上記導光部材は、弾性フィルムと透明基板との積層構造を有していることが好ましい。
上記の構成によれば、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられることで、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率が低下する導光部材を実現することができる。上記弾性フィルムとしては、シリコンゴム等で形成されたフィルムを挙げることができる。上記透明基板は、光を透過する硬質基板であればその材料は特に限定されないが、具体的な材料としては、アクリル樹脂(例えばPMMA;Polymethylmethacrylate);ポリカーボネイト樹脂;「ゼオネックス」、「ゼオノア」、「アートン」(何れも商品名)等の環状ポリオレフィン樹脂;ポリエステル樹脂(PET;Polyethylene Terephtalate);フッ素樹脂;等の透明樹脂、ガラス、ダイヤモンド、石英等が挙げられる。
また、上記導光部材が、前記したように2枚の弾性フィルムを少なくとも有する場合、上記2枚の弾性フィルムの少なくとも一方には、上記空気層を形成するための距離保持部が形成されていることが好ましい。
同様に、上記導光部材が、弾性フィルムと透明基板との積層構造を有している場合、上記導光部材には、上記導光部材の表面に圧力が加わっていない状態で、上記弾性フィルムと透明基板との間に空気層が形成されているとともに、上記弾性フィルムおよび透明基板の少なくとも一方には、上記空気層を形成するための距離保持部が形成されており、上記導光部材の表面に対して圧力が加えられると、上記弾性フィルムと透明基板とが接触して上記導光部材を伝播する光の反射率を変更することが好ましい。
上記の各構成によれば、上記導光部材の表面に圧力が加わっていない状態のときに、上記空気層を確実に形成することができる。
また、上記導光部材が、前記したように2枚の弾性フィルムを少なくとも有する場合、上記2枚の弾性フィルムのうち少なくとも一方の弾性フィルムにおける他方の弾性フィルムとの接触面に、凹凸が形成されていることが好ましい。
同様に、上記導光部材が、弾性フィルムと透明基板との積層構造を有している場合には、上記弾性フィルムにおける上記透明基板との接触面および上記弾性フィルムにおける上記透明基板との接触面とは反対側の面の少なくとも一方に凹凸が形成されていることが好ましい。
上記接触面に凹凸が形成されていることで、上記導光部材の表面に圧力が加えられていない場合には、界面反射の向上に加えて、上記導光部材を伝播する光の反射率を向上させることができる。また、上記接触面に凹凸が形成されていることで、上記導光部材の表面に圧力が加えられた場合には、界面反射の低下に加え、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率をより低下させることができる。
また、上記接触面に凹凸が形成されていれば、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられて弾性フィルムと透明基板とが接触した場合に、部分的に空気層が形成されるので、圧力が解除されたときの、上記弾性フィルムと透明基板との剥離性を向上させることができる。これにより、座標センサへの入力が終わった後に、弾性フィルムと透明基板とが貼り付いた状態のまま元に戻らないという問題が生じることを回避することができる。
また、上記導光部材が、弾性フィルムと透明基板との積層構造を有している場合には、上記したように、上記弾性フィルムにおける上記透明基板との接触面とは反対側の面に凹凸が形成されていてもよい。
上記の構成によっても、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられることで、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率が低下する導光部材を実現することができる。
また、上記導光部材が、弾性フィルムと透明基板との積層構造を有している場合には、上記透明基板における上記弾性フィルムとの接触面に凹凸が形成されていてもよい。
上記の構成によっても、上記導光部材の表面(座標検出面)に上記検出対象物により圧力が加えられることで、上記導光部材の表面に対する上記検出対象物の接触位置において、上記画像表示領域に入射された光の反射率が低下する導光部材を実現することができる。
また、上記座標センサは、少なくとも上記画像表示領域に設けられ、上記画像表示体の画像表示領域に入射させる光を、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光する導光部材を備え、上記導光部材は、上記ラインセンサに重畳して設けられており、上記光路変更部は、上記導光部材の表面および裏面の少なくとも一方の面に、上記ラインセンサに重畳して設けられた回折格子であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記座標センサが、上記導光部材を備えていることで、前記したように、上記画像表示領域に光を入射させる光源の自由度を高めることができる。また、光源の配置によっては、上記導光部材に上記検出対象物を近接させることで、上記検出対象物の指示座標を検出することも可能となる。
さらに、上記の構成によれば、上記座標センサが、上記光路変更部として上記回折格子を備えていることで、上記導光部材の端面から出射された光を、容易に上記ラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記座標センサは、少なくとも上記画像表示領域に設けられ、上記画像表示体の画像表示領域に入射させる光を、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光する導光部材を備え、上記導光部材は、その端部が上記ラインセンサに重畳するように設けられており、上記光路変更部は、上記導光部材の端部に曲面もしくは傾斜面を設けることで、上記導光部材と一体的に設けられ、上記導光部材は、該導光部材内を伝播する光を、上記曲面もしくは傾斜面で反射させて出射させることが好ましい。
上記の構成によっても、上記座標センサが、上記導光部材を備えていることで、前記したように、上記画像表示領域に光を入射させる光源の自由度を高めることができる。また、光源の配置によっては、上記導光部材に上記検出対象物を近接させることで、上記検出対象物の指示座標を検出することも可能となる。
また、上記したように、上記光路変更部が、上記導光部材の端部に曲面もしくは傾斜面を設けることで上記導光部材と一体的に設けられていることで、上記導光部材の平常を一部変更するだけで、上記導光部材の端面から出射された光を、容易に上記ラインセンサの受光面に導光することができるとともに、部品点数を削減することができる。したがって、上記の構成によれば、より低コストな座標センサを実現することができる。
また、上記座標センサは、上記画像表示領域に光を入射させる光源を備え、上記光源は、平面視で、上記光路変更部に対し上記画像表示領域を挟んでx軸方向およびy軸方向に対向する位置、もしくは、上記画像表示領域の角部に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記画像表示体の背面側から上記画像表示領域に光を入射させる必要がないので、上記画像表示体が、例えば光透過性を有さない反射型液晶表示装置や電子ペーパー、あるいは光を透過し難いプラスチック材料や紙(印刷物)等の媒体(固定表示媒体)であったとしても、上記検出対象物の指示座標を検出することが可能である。
また、上記の構成によれば、上記座標センサを例えば可視光源のみからなるバックライトを備えた表示装置等の電子機器に搭載する場合に、上記バックライトの構成を変更することなく、上記指示座標を検出するための光を上記画像表示領域に入射させることができる。
また、上記座標センサは、上記画像表示領域に光を入射させる光源を備え、上記光源は、上記画像表示体の画像表示面とは反対側に配置され、上記画像表示体の背面側から上記画像表示領域に光を入射させることが好ましい。
上記の構成によれば、上記画像表示領域に入射させる、上記指示座標の検出のための光の照射強度を強めることで、検出感度を高めることができる。また、上記画像表示面の大型化にも適している。
また、本発明にかかる座標センサは、上記課題を解決するために、例えば、上記光路変更部が、上記画像表示体上に設けられ、上記画像表示領域の上を横切る、上記画像表示面に沿って進む光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成であってもよい。
すなわち、本発明にかかる座標センサは、上記課題を解決するために、例えば、画像表示体の画像表示領域の上を横切る光を受光素子で受光することにより、上記画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサであって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置されるとともに上記画像表示体上における上記画像表示領域の外側に配置され、入射した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、該光路変更部に入射した、上記画像表示領域の上を横切る光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成であってもよい。
上記座標センサにおいても、x軸方向およびy軸方向のラインセンサは、それぞれ画像表示体の画像表示領域の外側に配置されている。このため、画像表示領域内に受光素子を有しておらず、表示とセンシング(指示座標の検出)とは独立して行われる。したがって、二次元センサアレイ内蔵方式を用いた従来の座標センサ一体型表示装置のように開口率の低下や動作速度の制約の問題は生じない。
また、上記座標センサは、上記光路変更部を備えていることで、上記ラインセンサを、上記画像表示領域の外側に、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置することができる。すなわち、上記したように上記ラインセンサを配置したとしても、上記画像表示領域を通過した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ並びに該ラインセンサに必要な配線や回路を、例えば、上記画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。また、検出ラインや、検出信号の処理に必要な回路も、x軸方向およびy軸方向において、それぞれ、ラインセンサ一列分に対応して形成すればよい。したがって、簡素な構成とすることができるとともに、アライメントが容易である。また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、その受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されることから、薄型化を図ることができるとともに、厚みが薄い基板の画像表示領域(表示画面)の外周部に沿って設けることもできるので、使用上の制約がない。したがって、上記の構成によれば、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の座標センサを実現することができる。
そして、上記構成においても、上記ラインセンサの配置領域には、上記画像表示体の画像表示領域の外側に元々存在する非画像表示領域を利用することができる。これにより、上記画像表示領域以外の領域の大型化に伴う画像表示体の意図しない(不要な)大型化を回避することができる。
上記光路変更部は、上記画像表示面に沿ってx軸方向およびy軸方向に平行に進む光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成であってもよく、上記画像表示面に沿って上記画像表示面と平行な面内で放射状に進む光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成であってもよい。
上記画像表示面に沿ってx軸方向およびy軸方向に平行に進む光を導光する場合、座標計算が簡単で、座標精度・分解能がタッチ位置に依存しない。また、ラインセンサを画像表示領域の2辺に設けるだけでよい。
一方、上記画像表示面に沿って上記表示画面と平行な面内で放射状に進む光を導光する場合、光源部をシンプルな構成とすることができる。
また、上記ラインセンサは、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ複数列並設されており、画像表示領域の上空から光路変更部に入射する光を上記ラインセンサで受光する構成であってもよい。
上記の構成によれば、指等の検出対象物を上記画像表示領域に近づけるだけで、上記検出対象物の座標位置を検出することができる。
なお、上記座標センサは、上記画像表示体上における上記画像表示領域の外側に、上記画像表示領域の上を横切る光を照射する光源を備えている構成を有していてもよく、上記画像表示体上における上記画像表示領域の外側に、平面視で、上記画像表示領域を挟んで上記光路変更部と対向して設けられた導光部材と、上記導光部材に光を入射させる光源とを備えている構成を有していてもよい。
上記の各構成によれば、何れも、直接、もしくは検出対象物による反射(拡散反射)により、上記画像表示領域の上を横切って光路変更部に光を入射させることができる。
また、上記の各構成によれば、何れも、上記画像表示体の背面側から上記画像表示領域に光を入射させる必要がないので、上記画像表示体が、例えば光透過性を有さない反射型液晶表示装置や電子ペーパー、あるいは光を透過し難いプラスチック材料や紙(印刷物)等の媒体(固定表示媒体)であったとしても、上記検出対象物の指示座標を検出することが可能である。
また、上記の各構成によれば、上記座標センサを例えば可視光源のみからなるバックライトを備えた表示装置等の電子機器に搭載する場合に、上記バックライトの構成を変更することなく、上記指示座標を検出するための光を上記画像表示領域に入射させることができる。
特に、後者のように、上記座標センサが上記導光部材を備えていることで、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に光を伝播させることができるので、上記画像表示領域のx軸方向およびy軸方向に沿って複数の光源を配置する必要がなく、上記導光板を有していていない場合と比較して、光源の個数を削減することができる。したがって、上記導光板を有していていない場合よりも消費電力を抑えることができる。
また、上記光源は、上記画像表示領域の角部に対向して設けられていることが好ましい。
この場合にも、上記画像表示領域のx軸方向およびy軸方向に沿って複数の光源を配置する場合と比較して、光源の個数を削減することができるので、消費電力を抑えることができる。
また、上記したように画像表示体の画像表示領域の上を横切る光を受光することにより、上記画像表示領域における検出対象物の指示座標を検出する場合、上記光路変更部およびラインセンサは、上記画像表示領域を取り囲むように、上記画像表示領域の各辺に沿ってそれぞれ設けられており、上記光源は、上記画像表示領域の各角部に対向して設けられていることがより好ましい。
上記の構成によれば、向かい合わせのラインセンサの信号を比較することにより、座標精度を向上させることや、外光(迷光)による誤認識を軽減することができる。また、上記の構成によれば、例えば上記画像表示体の画像表示面を、複数箇所同時に検出対象物で接触(マルチタッチ)する場合、該マルチタッチ時における相互干渉(照明光の影による妨害)を軽減することができる。
また、上記座標センサが、前記したように、上記画像表示体上における上記画像表示領域の外側に、平面視で、上記画像表示領域を挟んで上記光路変更部と対向して設けられた導光部材と、上記導光部材に光を入射させる光源とを備えている場合、上記導光部材は、上記画像表示体から面方向に突出する引き出し部を有し、上記光源は、上記導光部材の引き出し部の下方に設けられているとともに、上記光源から上記導光部材に入射される光を、上記画像表示体の画像表示面に平行な光に変換するコリメート部を備えていることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記座標センサが上記コリメート部と導光部材とを有していることで、上記光源を、上記したように上記導光部材の引き出し部の下方に設けることができる。通常、ラインセンサの背面にはリード線等が設けられている。したがって、上記の構成によれば、上記リード線が面方向に突出しないので、装置を小型化することができる。
また、上記座標センサは、上記画像表示体上に配置された導光部材と、上記導光部材の角部に配置され、上記導光部材に光を入射させる光源とを備え、上記光路変更部は、上記導光部材上における上記画像表示領域の外側に、上記光源が設けられた角部を挟む二辺に沿って設けられ、上記導光部材における上記光路変更部が設けられた二辺と平面視でそれぞれ対向する二辺を構成する端部は、上記画像表示領域の外側で二層構造を有し、かつ、各層の端面は、それぞれ反射面を有し、下層から上層に光を導光した後、上層から光を出射するとともに、上記光路変更部は、対向する上記導光部材の上層から出射された、上記画像表示領域の上を横切る光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成を有していてもよい。
上記の構成においても、直接、もしくは検出対象物による反射(拡散反射)により、上記画像表示領域の上を横切って光路変更部に光を入射させることができるとともに、上記画像表示体が、例えば光透過性を有さない反射型液晶表示装置や電子ペーパー、あるいは光を透過し難いプラスチック材料や紙(印刷物)等の媒体(固定表示媒体)であったとしても、上記検出対象物の指示座標を検出することが可能である。
また、上記の構成においても、上記座標センサを例えば可視光源のみからなるバックライトを備えた表示装置等の電子機器に搭載する場合に、上記バックライトの構成を変更することなく、上記指示座標を検出するための光を上記画像表示領域に入射させることができる。
しかも、上記の構成によれば、上記座標センサが上記導光部材を備えていることで、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に光を伝播させることができる。したがって、上記導光板を有していない場合と比較して、光源の個数を削減することができ、消費電力を抑えることができる。
また、この場合、上記導光部材は、上記画像表示体から面方向に突出する引き出し辺を有し、上記光源は、上記導光部材の引き出し辺の下方に設けられているとともに、上記光源から上記導光部材に入射される光を、上記画像表示体の画像表示面に平行な光に変換するコリメート部を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記座標センサが上記コリメート部と導光部材とを有していることで、上記光源を、上記したように上記導光部材の引き出し部の下方に設けることができる。前記したように、通常、ラインセンサの背面にはリード線等が設けられている。したがって、上記の構成によれば、上記リード線が面方向に突出しないので、装置を小型化することができる。
また、上記光路変更部は、端面が、曲面もしくは傾斜面を有し、上記画像表示領域の上を横切る光を、上記曲面もしくは傾斜面で反射させて出射させる構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記光路変更部の端面を、曲面もしくは傾斜面とすることで、上記光路変更部に入射した光を、容易に上記ラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記したように上記光路変更部が、曲面もしくは傾斜面を有する場合、光路変更部とラインセンサとの間には、凸レンズが設けられていることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記曲面もしくは傾斜面で反射された光を、効率良く上記ラインセンサに集光させることができる。
また、上記光路変更部は、出光面に凹部を有し、該凹部を埋めるように凸レンズが設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、凸レンズが上記凹部に形成されているので、凸レンズを、上記光路変更部の出光面から外方に突出することなく形成することができる。したがって、上記の構成によれば、上記凹部を設けることなく凸レンズを形成する場合と比較して、装置を薄型化することができる。
また、上記光路変更部が、上記画像表示面に沿ってx軸方向およびy軸方向に進む光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する場合、上記光路変更部の出光面には、軸対称の凸レンズが設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記画像表示面に沿ってx軸方向およびy軸方向に平行に進む光を、効率良く上記ラインセンサに集光させると共に、x軸方向およびy軸方向から所定の角度以上の角度で光路変更部に入射する光をラインセンサの受光部に入射しないようにできる。
一方、上記光路変更部は、上記画像表示面に沿って上記表示画面と平行な面内で放射状に進む光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する場合、上記光路変更部の出光面には、シリンドリカルレンズからなる凸レンズが設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、表示画面に平行な面内の受光角は制限せず、表示画面に対して仰角を持つ光線に対して受光角を制限することができる。
また、上記光源は、赤外線を照射する赤外光源を備えていることが好ましい。
赤外光は、液晶表示素子の表示状態(可視光透過率)に拘らず液晶表示素子を透過する。このため、表示画面が暗い場合に、座標検出のための光量が不足するという問題を回避できる。したがって、上記指示座標の検出のための光源としては、赤外光源を用いることが特に好ましい。
また、本発明にかかる電子機器は、上記座標センサを備えていることを特徴としている。また、本発明にかかる表示装置は、上記座標センサを備え、上記画像表示体が電子ディスプレイであることを特徴としている。
上記の各構成によれば、上記電子機器および表示装置が、上記座標センサを備えていることで、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の電子機器および表示装置を実現することができる。
本発明にかかる表示装置は、上記課題を解決するために、アレイ基板を有する電子ディスプレイを有し、上記電子ディスプレイの画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサ一体型の表示装置であって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置されるとともに上記画像表示領域の外側に配置され、入射した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記アレイ基板の回路形成面における、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記電子ディスプレイの画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、該光路変更部に入射した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光することを特徴としている。
例えば、本発明にかかる表示装置は、上記課題を解決するために、アレイ基板を有する電子ディスプレイを有し、上記電子ディスプレイの画像表示領域を通過した光を受光することにより、上記画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサ一体型の表示装置であって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置され、上記画像表示領域を通過した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記アレイ基板の回路形成面における、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記電子ディスプレイの画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、上記画像表示領域を通過した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光することを特徴としている。
このような表示装置としては、例えば、アレイ基板と対向基板との間に液晶層が設けられた液晶パネルを有し、上記液晶パネルの画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサ一体型の液晶表示装置であって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置されるとともに上記画像表示領域の外側に配置され、入射した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記アレイ基板の回路形成面における、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記液晶パネルの画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、該光路変更部に入射したx軸方向およびy軸方向の光を、それぞれ上記ラインセンサの受光面に導光する液晶表示装置が挙げられる。また、アレイ基板と対向基板との間に液晶層が設けられた液晶パネルを有し、上記液晶パネルの画像表示領域を通過した光を受光することにより、上記画像表示領域における検出対象物の指示座標を、受光素子で受光する受光量の変化によって検出する座標センサ一体型の液晶表示装置であって、複数の受光素子が、x軸方向およびy軸方向にそれぞれ配置された少なくとも2つのラインセンサと、x軸方向およびy軸方向に上記ラインセンサとそれぞれ対をなして配置され、上記画像表示領域を通過した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサは、上記アレイ基板の回路形成面における、上記画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記液晶パネルの画像表示面に平行な受光面を有し、上記光路変更部は、上記画像表示領域を通過した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する液晶表示装置が挙げられる。
上記の構成によれば、前記したように、x軸方向およびy軸方向のラインセンサは、それぞれ画像表示体の画像表示領域の外側に配置されている。このため、表示とセンシング(指示座標の検出)とは独立して行われ、二次元センサアレイ内蔵方式を用いた従来の座標センサのように開口率の低下や動作速度の制約の問題は生じない。
また、上記表示装置は、上記光路変更部を備えていることで、上記ラインセンサを、上記画像表示領域の外側に、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置し、該光路変更部に入射した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、上記アレイ基板の回路形成面における、上記画像表示領域の外側に、その受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ並びに該ラインセンサに必要な配線や回路を、上記アレイ基板の画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。また、検出ラインや、検出信号の処理に必要な回路も、x軸方向およびy軸方向において、それぞれ、ラインセンサ一列分に対応して形成すればよい。したがって、簡素な構成とすることができるとともに、アライメントが容易である。また、上記の構成によれば、上記ラインセンサは、上記電子ディスプレイにおける上記対向基板の画像表示領域(表示画面)の外周部に沿って設けることができる。このため、薄型化を図ることができるとともに、使用上の制約がない。したがって、上記の構成によれば、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の座標センサ一体型の表示装置を実現することができる。
また、上記電子ディスプレイは、上記アレイ基板に対向配置された対向基板を備え、上記ラインセンサが、上記アレイ基板と対向基板との間のシール領域の外側に設けられている構成を有していてもよく、上記アレイ基板と対向基板とのシール領域に設けられている構成を有していてもよく、上記アレイ基板と対向基板との間のシール領域と表示領域との間の領域(以下、「シール領域の内側」と記す)に設けられている構成を有していてもよい。
上記何れの構成であっても、上記ラインセンサを、上記アレイ基板における上記画像表示領域の外側に容易に設けることができるとともに、上記電子ディスプレイが不要に大型化することを回避することができる。
また、上記したようにシール領域にラインセンサを設けることで、ラインセンサを、上記シール領域の外側あるいは内側に設ける場合と比較して、ラインセンサを形成するスペースを節約することができる。一方、ラインセンサを、上記したようにシール領域の内側または外側に設ければ、シール領域にラインセンサを配置する場合と比べてスペース的には不利になるものの、シール領域にラインセンサを設けることでラインセンサにかかるストレスを、なくすことができる。
上記表示装置において、上記対向基板は導光部材であり、上記画像表示領域に入射させる光を、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光することが好ましい。
上記の構成によれば、上記対向基板が、対向基板と、上記検出対象物による指示座標の検出のための導光板とを兼用することができ、部品点数が少ない、座標センサ一体型の表示装置を実現することができる。
また、上記表示装置は、上記電子ディスプレイの上に、少なくとも上記画像表示領域に設けられ、上記画像表示領域に入射させる光を、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光する導光部材を備えている構成としてもよい。
このような導光部材としては、例えば、上記電子ディスプレイの上に設けられるカバープレートを用いることができる。何れにしても、上記表示装置が、上記導光部材を備えていることで、上記画像表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて上記光路変更部に導光することができる。したがって、上記画像表示領域に光を入射させる光源の自由度を高めることができる。また、光源の配置によっては、上記導光部材に上記検出対象物を近接させることで、上記検出対象物の指示座標を検出することも可能となる。
また、上記表示装置は、上記導光部材における、上記光路変更部に対し上記画像表示領域を挟んでx軸方向およびy軸方向に対向する端面、もしくは、上記導光部材の角部に、上記画像表示領域に光を入射させる光源を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記バックライトの構成を変更することなく、上記指示座標を検出するための光を上記画像表示領域に入射させることができる。
また、上記表示装置は、上記電子ディスプレイに光を照射するバックライトを有し、上記バックライトが、表示用の光源と、上記指示座標を検出するために上記画像表示領域に光を入射させる光源とを兼ねていてもよい。
上記の構成によれば、上記バックライトから上記画像表示領域に入射させる、上記指示座標の検出のための光の照射強度を強めることで、検出感度を高めることができる。また、上記画像表示面の大型化にも適している。
本発明の受光ユニットは、上記課題を解決するために、画像表示体の画像表示領域を通過した光を受光する受光ユニットであって、上記画像表示体の画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有する複数の受光素子が一次元配置されたラインセンサと、上記画像表示体の画像表示領域を通過した光の光路を変更し、上記ラインセンサの各受光素子の受光面に導光する光路変更部とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の受光ユニットは、上記課題を解決するために、画像表示体の画像表示領域の上を横切る光を受光する受光ユニットであって、上記画像表示領域の上を横切る光を照射する光源と、上記画像表示体の画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有する複数の受光素子が一次元配置されたラインセンサと、上記画像表示体の画像表示領域の上を横切る光の光路を変更し、上記ラインセンサの受光面に導光する光路変更部とを備えていることを特徴としている。
上記の各構成によれば、上記受光ユニットが上記光路変更部を備えていることで、上記ラインセンサを、上記したように上記画像表示領域の外側に、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置したとしても、上記画像表示領域を通過した光を、上記ラインセンサの受光面に導光することができる。
また、上記の各構成によれば、上記ラインセンサは、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ並びに該ラインセンサに必要な配線や回路を、例えば、上記画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。
また、上記ラインセンサは、何れも、その受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されることから、薄型化を図ることができるとともに、厚みが薄い基板の側面に対応して設けることもできるので、使用上の制約がない。したがって、上記の各構成によれば、前記座標センサに好適に用いることができる受光ユニットを提供することができる。また、上記受光ユニットは、画像表示体における画像表示面の表示(例えば選択ボタンの配置等)によって、x軸方向およびy軸方向の両方の座標を検出する必要はない場合、それ自体、x軸方向あるいはy軸方向の指示座標を検出する座標センサとして用いることも可能である。
本発明にかかる座標センサおよび該座標センサを備えた電子機器および表示装置、座標センサ一体型の表示装置は、以上のように、画像表示体の画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有する少なくとも2つのラインセンサと、入射した光の光路を変更する光路変更部とを備え、上記ラインセンサおよび光路変更部はそれぞれx軸方向およびy軸方向に配置されており、上記光路変更部が、該光路変更部に入射した光を、それぞれ対となるラインセンサの受光面に導光する構成である。
このため、開口率の低下や動作速度の制約の問題が生じない。また、簡素な構成とすることができ、アライメントも容易である。さらに、薄型化を図ることができるとともに、厚みが薄い基板の側面に対応して設けることもできるので、使用上の制約がない。したがって、本発明によれば、開口率の低下や動作速度の制約がなく、アライメントが容易であり、低コストで薄型の座標センサを実現することができる。
また、本発明の受光ユニットは、以上のように、画像表示体の画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有するラインセンサと、上記画像表示体の画像表示領域を通過した光の光路を変更し、上記ラインセンサの受光面に導光する光路変更部とを備えている。あるいは、本発明の受光ユニットは、以上のように、上記画像表示領域の上を横切る光を照射する光源と、上記画像表示体の画像表示領域の外側に配置され、かつ、上記画像表示体の画像表示面に平行な受光面を有するラインセンサと、上記画像表示体の画像表示領域の上を横切る光の光路を変更し、上記ラインセンサの受光面に導光する光路変更部とを備えている。
このため、上記ラインセンサを、上記したように上記画像表示領域の外側に、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置したとしても、上記画像表示領域あるいはその上方を通る光を、上記ラインセンサの受光面に導光することができる。また、上記ラインセンサは、受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ並びに該ラインセンサに必要な配線や回路を、例えば、上記画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。また、上記ラインセンサは、その受光面が上記画像表示面に平行になるように配置されることから、薄型化を図ることができるとともに、厚みが薄い基板の側面に対応して設けることもできるので、使用上の制約がない。したがって、上記の各構成によれば、上記座標センサに好適に用いることができる受光ユニットを提供することができる。また、上記受光ユニットは、x軸方向およびy軸方向の両方の座標を検出する必要はない場合、それ自体、x軸方向あるいはy軸方向の指示座標を検出する座標センサとして用いることも可能である。
本発明の各実施形態について、以下に説明する。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1の(a)・(b)〜図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態では、座標センサを備えた電子機器の一例として、座標センサ一体型(タッチパネル一体型)の液晶表示装置について説明する。上記液晶表示装置は、座標入力機能として座標センサ機能(本実施の形態においてはタッチパネル機能)を備えている。
図1の(a)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図1の(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成および座標検出原理を、1次元センサアレイ(以下、ラインセンサと記す)の出力と併せて模式的に示す平面図である。
図1の(a)に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、液晶パネル20(電子ディスプレイ)と、バックライト30(照明装置、表示用の光源)と、ラインセンサ1(光センサ)と、直角プリズム2(光路変更手段、光路変更部)と、赤外LED3(赤外線発光ダイオード、赤外光源)とを備えている。
図1の(a)・(b)に示す液晶表示装置40において、座標センサ10は、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、各ラインセンサ1上に配置された直角プリズム2とで構成されている。上記赤外LED3は、座標センサ用の光源(指示座標検出用の光源)として用いられる。
上記液晶パネル20は、互いに対向して配置された一対の基板として、アレイ基板21(表示・センサ一体基板)と、アレイ基板21における画面部分(画像表示領域;以下、単に「画面」もしくは「表示領域」と記す)に対応して重畳配置された対向基板22(対向基板兼タッチパネル、導光部材)とを備えている。これら一対の基板間には、図示しない液晶層(表示媒体)が挟持されている。なお、以下の説明では、対向基板22を表示面側(観察者側)の基板(上側基板)とし、アレイ基板21を背面側の基板(下側基板)として説明する。
上記ラインセンサ1および直角プリズム2は、上記アレイ基板21における画面外周部(表示領域外周部)、具体的には、上記アレイ基板21の上面21c(すなわち、対向基板22との対向面)における、対向基板22との重量領域外に設けられている。上記アレイ基板21は、上記ラインセンサ1を搭載する光センサ基板として機能する。
上記液晶パネル20の構成は、上記したように、上記アレイ基板21における画面外周部に上記ラインセンサ1および直角プリズム2が設けられている点を除けば、タッチパネルが設けられていない従来公知の液晶パネルと同様の構成を有している。したがって、以下の説明においては、上記液晶パネル20の詳細な説明については省略する。
上記アレイ基板21としては、例えばTFT基板が好適に用いられる。すなわち、上記アレイ基板21には、各画素を駆動するためのスイッチング素子である図示しないTFTや、図示しない画素電極および配向膜等が、図示しない絶縁性基板上に設けられている。また、上記対向基板としては、例えばカラーフィルタ基板が好適に用いられる。上記対向基板22には、必要に応じて、図示しないカラーフィルタ層、対向電極、および配向膜等が、図示しない絶縁性基板上に形成されている。上記アレイ基板21および対向基板22に用いられる上記絶縁性基板としては、例えば、ガラス等の透明基板(透光性樹脂)が好適に用いられる。
しかしながら、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記アレイ基板21の一例としては、TFT基板に限らず、多数の画素がマトリクス状に配列された各種アクティブマトリクス基板を用いることができる。
また、上記液晶パネル20の表示モードも特に限定されず、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In-Plain Switching)モード、VA(Vertical Alignment)モード等のあらゆる表示モードを適用することができる。
なお、上記アレイ基板21および対向基板22における互いの対向面とは反対側の面には、必要に応じて、図示しない偏光板(表側偏光板、裏側偏光板)がそれぞれ設けられていてもよい。また、上記偏光板とアレイ基板21との間並びに上記偏光板と対向基板22との間の少なくとも一方には、必要に応じて、図示しない位相差板が設けられていてもよい。この場合、上記表側偏光板をタッチパネル(導光板)として機能させることもできるが、別の導光板を表側偏光板の上に設けてもよい。すなわち、何れの場合においても、最上層(すなわち、最も観察者側に配置された層)の表面が、タッチパネルにおける座標入力面20a(座標検出面)として用いられる。
上記偏光板としては、従来公知の偏光板と同様の偏光板を用いることができる。偏光板は、ポリビニールアルコール(PVA;Poly Vinyl Alcohol)を主体とし、これにヨウ素(I)化合物分子あるいは顔料を吸着配向させて形成される。偏光板の表面は、補強のためにトリアセチルセルロース(TAC;Tri Acetyl Cellulose)およびポリエチレンテレフタレート(PET;Poly Ethylene Terephtalate)等の複数の裏打ち層によって保護されており、各層はPVA系の接着剤で貼り合わせられている。さらに、必要に応じて表面硬度の向上、表面反射低減、液晶表示性能の向上のための位相差フィルム等が積層される。これらの材料には、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA;Polymethylmethacrylate)等のアクリル樹脂や、ポリカーボネイト(PC)樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(例えば、「ゼオネックス」、「ゼオノア」、「アートン」(何れも商品名))、ポリエステル樹脂(PET;Polyethylene Terephtalate)、フッ素樹脂、等の透明樹脂(透光性樹脂)が用いられる。
また、上記液晶パネル20の背面側(すなわち、上記アレイ基板21の背面側)には、上記液晶パネル20に光を照射するバックライト30が設けられている。上記バックライト30は、上記アレイ基板21の画面に対応して設けられている。
一方、上記アレイ基板21の上面21c側における画面外周部には、ラインセンサ1および直角プリズム2に加えて、赤外LED3が設けられている。
上記ラインセンサ1は、図1の(b)に示すように、上記液晶表示装置40のタッチパネルに用いられる座標センサの縦あるいは横1列分のセンサに等しい。
このため、上記ラインセンサ1は、図1の(b)に示すように、上記座標入力面20aにおいて指等の物体(赤外線反射物体、検出対象物)によってタッチされた箇所の(x,y)座標(指示座標、入力座標)を検出するために、上記アレイ基板21上に、上記対向基板22の少なくとも2辺(図1の(b)に示す例では2辺)に沿って設けられている。
上記赤外LED3は、図1の(a)・(b)に示すように、上記対向基板22における、上記ラインセンサ1に対向する端面22a(エッジ部)とは反対側の端面22bに配置されている。
上記ラインセンサ1は、図1の(a)に示すように、その受光面1aが、上記対向基板22における基板面(座標入力面20a、画像表示面)に平行(本実施の形態では上向き)になるように上記アレイ基板21上に設けられている。
上記直角プリズム2は、図1の(a)に示すように、上記ラインセンサ1の受光面1a上に載置され、上記対向基板22の端面22a(つまり、上記対向基板22における上記赤外LED3に対向する端面22bとは反対側の端面)に、好適にはオプティカルカップリング材4を介して接着されている。
上記オプティカルカップリング材4としては、好適には、上記対向基板22(例えば上記対向基板22に用いられるガラス基板)と屈折率の等しい樹脂が用いられる。
上記オプティカルカップリング材4としては、例えば紫外線硬化性樹脂等の透明樹脂(透明接着材)が用いられる。
上記対向基板22に用いられるガラス基板等の端面は、通常のガラス分断方法では微細な凹凸が生じ、一般的にフラットではない。このため、上記対向基板22の端面22aで光が屈折・散乱する。このため、上記端面22aの凹凸が上記オプティカルカップリング材4によって埋められていることで、光の屈折・散乱を防止し、上記対向基板22から出射された光を、上記直角プリズム2を介して、効率良く上記ラインセンサ1に導光することができる。このように、上記対向基板22と直角プリズム2との間の隙間が上記オプティカルカップリング材4によってオプティカルカップリングされていることで、上記ラインセンサ1の感度を高めることができる。
ここで、上記ラインセンサ1の構成について説明する。図2は、上記ラインセンサ1の概略構成を示すブロック図である。
ラインセンサ1は、図2に示すように、一方向に配列(一次元配列)された受光素子11(受光部)と、駆動制御回路12とを備えている。上記駆動制御回路12は、走査信号回路、光信号読出回路として機能する。
上記受光素子11は、フォトダイオードまたはフォトトランジスタ等の光センサで形成されており、受光した光の強度に応じた電流または電荷を外部に取り出すことによって、受光量を検知する。上記ラインセンサ1は、受光素子11の素子面(受光面1a)で受光した光の量を、図1の(b)に示すように、光検出信号として出力する。
上記受光素子11は、指示座標検出用の光源(本実施の形態では赤外LED3)から出射される光を感知するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、a−Si(アモルファスシリコン)、p-Si(ポリシリコン、多結晶シリコン)あるいはCGシリコン(Continuous Grain Silicon、連続粒界結晶シリコン)からなる光センサを用いることができる。
上記ラインセンサ1は、上記したように上記アレイ基板21の画面外周部(すなわち、液晶画面の空きスペース)に、上記受光面1aが上向きとなるように一体形成することができる。
上記受光素子11は、公知の半導体技術を用いて、上記アレイ基板21における、TFT等の回路と同一面上に、TFT等の回路と同時(例えばTFTの一部の構成部材と同時)に形成することができる。
上記駆動制御回路12は、図2に示すように、シフトレジスタ13、スイッチング素子14、検出ライン15、およびA/D(analog-digital)変換回路16を備えている。なお、上記シフトレジスタ13は、上記液晶パネル20(TFT−LCD)のゲートドライバに相当する。
図2に示すように、上記受光素子11は、外部から光が入射されると電荷を蓄積する。シフトレジスタ13に外部からCLK(クロックパルス)が入力されると、シフトレジスタ13は、スイッチング素子14を順次選択する信号を発生する。
スイッチング素子14は、シフトレジスタ13で生成された走査信号に応じて、上記受光素子11が蓄積した電荷を、検出ライン15に送出する。検出ライン15の信号は、A/D変換回路16で、必要に応じてA/D変換されて出力される。
なお、上記A/D変換回路16は、上記アレイ基板21上に、表示素子駆動回路を形成するプロセスと同時に形成することができる。
あるいは、上記A/D変換回路16は、Si−LSIで作成し、上記アレイ基板21上に、COG(チップ・オン・グラス;Chip On Glass)技術で実装してもよく、上記アレイ基板21と上記液晶表示装置40における装置本体(筐体)とを接続するFPC(フレキシブル基板;Flexible Printed Circuits)上に実装してもよい。
次に、上記液晶表示装置40における入力座標(指示座標)の座標位置検出原理について説明する。
図1の(a)・(b)に示すように、赤外LED3から対向基板22の端面22bに赤外光が照射されると、上記端面22bから上記対向基板22に入射した赤外光は、上記対向基板22の上下の表面(基板面)で反射を繰り返しながら上記対向基板22内を伝播する。上記対向基板22内を伝播して上記対向基板22の端面22aから出射された赤外光は、直角プリズム2で全反射されて、該直角プリズム2に対向配置された、対をなすラインセンサ1の受光面1aに照射(入光)される。
このとき、タッチパネルとなる上記液晶パネル20の座標入力面20aを、指等の物体でタッチすると、タッチした箇所に入射した赤外光が減衰する。この結果、タッチした箇所のx軸およびy軸方向の延長線上において上記対向基板22内を伝播する赤外光の強度が減衰する。
したがって、タッチした箇所のx軸およびy軸方向の延長線上に位置するラインセンサ1の出力(光検出信号)は、図1の(b)に示すように、タッチしていない箇所のx軸およびy軸方向の延長線上の信号よりも弱くなる。
したがって、上記ラインセンサ1の出力における光の強度分布のピーク(マイナスピーク)を検出することにより、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
なお、検出された座標情報は、上記液晶表示装置40の制御部を介して、図示しないインターフェース回路等により、液晶駆動回路等に出力される。なお、上記ラインセンサ1や液晶駆動回路、並びに制御部等の構成については、従来公知の構成を適用することができる。
本実施の形態によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に直角プリズム2を配置することで、上記赤外LED3から上記対向基板22に入射され、該対向基板22内を伝播して出射される光を反射させて、該光を、上記ラインセンサ1の受光面1aに導光することができる。
このように、本実施の形態によれば、上記対向基板22内を伝播して出射される光を、直角プリズム2によって下方に曲げる(反射させる)ことで、該直角プリズム2の下に配置したラインセンサ1で検出する。
したがって、本実施の形態によれば、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の画像表示領域の外側に、受光面1aが基板面(画像表示面)に平行になるように配置することができる。
したがって、薄型化を図ることができるとともに、上記したように厚みが薄い基板の側面に対応して設けることができるので、使用上の制約がない。また、上記したように、上記ラインセンサ1を上記アレイ基板21の画像表示領域の外側に設けることで、開口率の低下や動作速度の制約がない。
しかも、上記したように、上記ラインセンサ1を、その受光面1aが基板面に平行になるように配置することで、上記ラインセンサ1並びに該ラインセンサ1に必要な配線や回路を、上記アレイ基板21上に、他の回路と同時に形成することができる。また、図2に示すように、検出ライン15や、検出信号の処理に必要な回路も、x軸方向およびy軸方向において、それぞれ、ラインセンサ一列分に対応して形成すればよい。したがって、簡素な構成とすることができるとともに、アライメントが容易である。したがって、本実施の形態によれば、低コストで薄型の座標センサ10を実現することができるとともに、光センサ方式のタッチパネルの構造を、従来と比較して大幅に簡略化できる。
なお、図1の(a)・(b)に示す例では、ラインセンサ1を、対向基板22の2辺(x軸およびy軸方向の各1辺)に沿って設けた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
図3は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40の変形例を示す断面図である。
前記したように、ラインセンサ1は、対向基板22の少なくとも2辺(少なくともx軸およびy軸方向の各1辺)に対向して設けられてさえいればよく、上記対向基板22の3辺あるいは図3に示すように4辺(全辺)に沿ってラインセンサ1および直角プリズム2が設けられていてもよい。
また、図1の(a)・(b)に示す例では、赤外LED3を、上記対向基板22における、上記ラインセンサ1に対向する端面22aとは反対の端面22bに配置した場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
上記赤外LED3は、上記したように対向基板22の端面22bに形成されていてもよく、上記対向基板22の少なくとも1つの角部(コーナー;より厳密には、角部に対向する位置)に設けられていてもよい。例えば、図3に示すように、上記対向基板22の4辺にラインセンサ1を配置する場合は、赤外LED3を、2〜4コーナーに配置すればよい。その場合、赤外LED3の赤外光を対向基板22に入射し易くするために、45度ないし対角線と直交する角度に、対向基板22のコーナーをカットしてもよい。
また、本実施の形態では、上記指示座標検出用の光源として、上記したように赤外LED3を用いた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
上記指示座標検出用の光としては、赤外光に限定されず、可視光であってもよく、紫外光であっても構わない。このことは、バックライトの表示用光源として赤外光源を追加する場合を除き、以下全ての実施形態においても同様である。また、指示座標検出用の光源は必ずしも必要ではなく、周囲の自然光を指示座標検出用の光として用いることも可能である。すなわち、本実施の形態並びに後述する各実施の形態において、指示座標検出用の光源は、説明の有無に拘らず、必須構成要素ではない。
しかしながら、赤外光は、液晶表示素子の表示状態(可視光透過率)に拘らず液晶表示素子を透過するので、表示画面が暗い場合に、座標検出のための光量が不足するという問題を回避できる。このため、上記指示座標検出用の光源としては、赤外光源を用いることが特に好ましい。
なお、可視光あるいは紫外光を用いた場合であっても、上記座標位置の検出に赤外光を用いた場合と同様の原理にて、検出対象物の座標位置(入力座標)を検出することができる。また、上記ラインセンサ1としても、例示したラインセンサ1と同様のラインセンサを用いることができる。
なお、本実施の形態によれば、上記したように、バックライト30とは別に上記赤外LED3を備えていることで、バックライト30の構成を変更することなく、上記指示座標を検出するための光を、上記画像表示領域に入射させることができる。
また、上記赤外LED3は、図1の(a)・(b)に示すように、LEDの周囲にレンズを設けたり、LEDの周囲を、プラスチック等によりでモールドしたりして砲弾状(回転楕円体を半分に切り取ったような形)とすることで、対向基板22に効率よく光を集光(入射)させることができる。
また、本実施の形態では、指が座標入力面20aに接触した座標位置を、検出対象物の指示座標として検出する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態は、これに限定されるものではなく、上記検出対象物の指示座標としては、例えば、タッチペン等の物体の接触座標であってもよく、ライトペン等の光学式ポインティング装置による入光座標であってもよい。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について、図4の(a)・(b)〜図7の(a)・(b)、および図25に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1では、バックライト30とは別に赤外LED3を用いて、座標位置検出用の光を、対向基板22に照射する場合を例に挙げて説明した。本実施の形態では、対向基板22に、座標位置検出用の光を、液晶パネル20の背面側から照射する場合について説明する。
図4の(a)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図4の(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成および座標検出原理を、ラインセンサの出力と併せて模式的に示す平面図である。
図4の(a)・(b)に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、バックライト30および赤外LED3に代えて、照明光として赤外成分を含む光を出射するバックライト50を備えている。
上記バックライト50は、上記液晶パネル20に光を照射する照明装置として機能する一方、座標センサ用の光源(指示座標検出用の光源)として用いられる。
以下に、上記液晶表示装置40における入力座標(指示座標)の座標位置検出原理について説明する。
図4の(a)・(b)に示すように、液晶パネル20の座標入力面20aを、指等の検出対象物でタッチすると、バックライト50から出射され、液晶パネル20を通過した光(赤外光)は、上記検出対象物(例えば指)で散乱(拡散)され、実施の形態1同様、対向基板22の上下の表面(基板面)で反射を繰り返しながら上記対向基板22内を伝播する。そして、上記対向基板22の端面から出射された光は、直角プリズム2で全反射されてラインセンサ1の受光面1aに照射(入光)されることで、上記対向基板22のエッジ部に配置されたラインセンサ1に到達する。
上記の構成によれば、図4の(b)に示すように、タッチした位置と、各ラインセンサ1との距離に応じて、各ラインセンサ1における受光素子11(図2参照)の受光量が変化する。なお、タッチした箇所のx軸およびy軸方向の延長線上に位置するラインセンサ1の出力(光検出信号)は、図4の(b)に示すように、タッチしていない箇所のx軸およびy軸方向の延長線上の信号よりも強くなる。
したがって、上記ラインセンサ1の出力における光の強度分布のピーク(プラスピーク)を検出することにより、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、指等の検出対象物の接触による上記赤外光の散乱(拡散)を検出することで、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
上記バックライト50としては、バックライトの中に、元々LEDの赤外成分を含むものを用いてもよいし、表示用の可視光源とは別に、赤外光を照射するための光源を設けてもよい。また、座標位置検出用の赤外光源は、バックライト中に設けられていてもよく、バックライトの外に設けられていてもよい。
上記バックライト50としては、例えば、図5の(a)に示すように、可視光源を有する光源部52と赤外光源(非可視光源)を有する光源部53との間に導光板51が設けられたバックライトを用いることができる。
また、図5の(a)に示すバックライト50に代えて、図5の(b)に示すように、可視光源を有する光源部52のための導光体51aと、赤外光源(非可視光源)を有する光源部53のための導光体51bとを別個に有し、これら導光体51aと導光体51bとが互いに積層されるとともに、導光体51aの端面に上記光源部52が設けられ、導光体51bの端面に上記光源部53が設けられたバックライト50を用いてもよい。
また、上記バックライト50として、図25に示すバックライト210同様、導光板214の端面に、複数の白色LEDからなる可視光源211と、複数の近赤外LEDからなる赤外光源212(非可視光源)とを有する光源部213が設けられたバックライトを用いることもできる。
なお、本実施の形態では、上記したように、液晶パネル20の背面側から、照明光として赤外成分を含む光を出射するバックライト50を備えた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、表示用のバックライト30とは別に、指示座標位置検出用の光源(例えば赤外LED3)を液晶パネル20の背面側に設けることで、指示座標検出用の光を、液晶パネル20の背面側から照射してもよい。なお、この場合にも、上記赤外LED3は、例えばバックライト30のエッジ部に複数並列配置してもよく、バックライト30のコーナー部に設けても構わない。
また、本実施の形態においても、指示座標検出用の光は、赤外光に限定されるものではなく、可視光あるいは紫外光であっても構わない。したがって、可視光源を用いたバックライト30が、表示用の照明装置と、指示座標検出用の光源とを兼ねていても構わない。しかしながら、前記したように、赤外光は表示のコントラストに影響しないことから、上記指示座標検出用の光源としてバックライトを用いる場合には、照明光として赤外成分を含む光を出射するバックライト50を用いることが特に好ましい。
また、本実施の形態においても、上記ラインセンサ1は、対向基板22の少なくとも2辺(少なくともx軸およびy軸方向の各1辺)に対向して設けられてさえいればよく、図6に示すように、必要に応じて、上記対向基板22における上記ラインセンサ1が設けられたエッジ部とは反対側のエッジ部にもラインセンサ1および直角プリズム2が設けられていてもよい。すなわち、本実施の形態においても、上記ラインセンサ1および直角プリズム2は、上記対向基板22の3辺あるいは4辺(全辺)に沿って設けられていてもよい。
また、前記実施の形態1および上記説明においては、対向基板22を、対向基板兼タッチパネルとして用いた場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
上記したように指示座標検出用の光源を液晶パネル20の背面側に設ける場合、指等の検出対象物を、対向基板22上、すなわち、座標入力面20aに近づけるだけでも、指等の検出対象物によって示される座標を検出することが可能である。
以下に、上記したように非接触方式で座標入力を行った場合の入力座標(指示座標)の座標位置検出原理について説明する。
図7の(a)・(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成および非接触方式を用いた座標検出原理を模式的に示す図であり、図7の(a)は、上記液晶表示装置40の断面図であり、図7の(b)は、上記液晶表示装置40の平面図である。なお、図7の(a)・(b)に示す液晶表示装置40の構成そのものは、図4の(a)・(b)に示す液晶表示装置40の構成と同じである。
図7の(a)・(b)に示す例では、液晶パネル20を通過した光が、空中にある検出対象物(例えば指)で反射して液晶パネル20に再入射されるように座標入力面20aに指等の検出対象物を近づけることで、座標を指示(入力)する。
この場合、バックライト50から出射され、液晶パネル20を通過した光(赤外光)は、図7の(a)に示すように、空中にある検出対象物(例えば指)で反射されて対向基板22に入射し、その一部は、対向基板22の上下の表面(基板面)で反射を繰り返しながら上記対向基板22内を伝播する。上記対向基板22内を伝播して対向基板22から出射された光は、接触方式(タッチパネル)を用いた場合と同様に、直角プリズム2で全反射されてラインセンサ1の受光面1aに照射(入光)されることで、上記対向基板22のエッジ部に配置されたラインセンサ1に到達する。また、検出対象物で反射された光の一部は、対向基板22を通過して、直接座標センサ10に到達する。すなわち、直角プリズム2を通じてラインセンサ1に到達する。
なお、上記した例においても、図7の(b)に示すように、液晶パネル20を通過した光が空中にある検出対象物(例えば指)で反射される位置と、各ラインセンサ1との距離に応じて、各ラインセンサ1における受光素子11(図2参照)よる受光量が変化する。この場合、検出対象物と座標入力面20aとの位置が近い座標ほど、ラインセンサ1の出力(光検出信号)が強くなる。
したがって、上記ラインセンサ1の出力における光の強度分布のピーク(プラスピーク)を検出することにより、指先の位置等、検出対象物による指示位置の(x,y)座標を求めることができる。
なお、上記したようにバックライトを用いた座標センサ並びに該座標センサを用いた液晶表示装置等の電子機器は、バックライトの赤外光を強めることにより、感度を高めることが可能であり、画面の大型化にも適している。
また、本実施の形態では、上記したように、表示装置として、液晶表示装置を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記したように上記表示装置が液晶表示装置である場合、バックライトが指示座標検出用の光源(発光部)としての役割を果たす。これに対し、上記表示装置が、エレクトロルミネッセンス(EL;electroluminescence)表示装置である場合、EL層が上記座標センサの光源(発光部)としての役割を果たす。
〔実施の形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1・2との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1・2と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1・2では、座標センサ10(ラインセンサ1および直角プリズム2)を、対向基板22の端面(エッジ部)に対向して設ける場合を例に挙げて説明した。本実施の形態では、座標センサを、対向基板22に重畳して設ける場合について説明する。
図8は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図8に示すように、本実施の形態にかかる座標センサ60は、光路変更手段(光路変更部)として、直角プリズム2(直角プリズム2およびオプティカルカップリング材4)の代わりに、対向基板22に、回折格子61が設けられた構成を有している。
すなわち、本実施の形態にかかる座標センサ60は、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、平面視で(すなわち、上記液晶パネル20を上から見たときに)、上記対向基板22における各ラインセンサ1に重畳する領域にそれぞれ形成された回折格子61とで構成されている。
なお、本実施の形態では、指示座標検出用の光源として、前記実施の形態1に示したように、赤外LED3を用いる場合を例に挙げて説明する。しかしながら、本実施の形態は、これに限定されるものではなく、前記実施の形態2に示したように、液晶パネル20の背面側に、指示座標検出用の光源を設ける構成としてもよい。
本実施の形態において、上記座標センサ60(ラインセンサ1および回折格子61)は、上記アレイ基板21および対向基板22における画面外周部(表示領域外周部)に設けられている。但し、本実施の形態では、上記ラインセンサ1および回折格子61は、対向基板22のエッジ部よりも内側に設けられている。つまり、対向基板22に重畳して設けられている。
具体的には、本実施の形態では、上記ラインセンサ1を、アレイ基板21と対向基板22との間であって、かつ、液晶層23を封止するシール材24(シール領域)の外側の領域に形成している。
なお、本実施の形態においても、上記ラインセンサ1は、公知の半導体技術を用いて、上記アレイ基板21における、TFT等の回路と同一面上に、TFT等の回路と同時に形成することができる。
本実施の形態では、上記ラインセンサ1に向き合う部分の反射特性を変えるために、上記対向基板22の上面22cにおける上記ラインセンサ1に重畳する部分に、周知の微細加工技術により周期的な微細な溝を形成することで上記対向基板22に回折格子61を形成している。
本実施の形態によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に回折格子61を形成することで、上記赤外LED3から上記対向基板22に入射され、該対向基板22内を伝播して出射される光を、上記回折格子61によって下方に回折させて、該回折格子61の下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。
このため、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の画面外周部(すなわち、液晶画面の空きスペース)に、受光面1aが上向きとなるように一体形成することができ、アライメントが容易であり、低コスト化、薄型化、および小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、上記回折格子61を用いた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
対向基板22内を伝播する光を上記ラインセンサ1に導光する他の例としては、例えば、上記対向基板22の上面22cあるいは下面22dにおける各ラインセンサ1に重畳する位置をエッチングあるいはサンドブラスト法により粗面化したり、従来、拡散反射材料として用いられている白色プラスチック等の白色材料あるいは白色塗料からなる層を形成したりする方法が挙げられる。
〔実施の形態4〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜3との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜3と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図9は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
前記実施の形態3では、ラインセンサ1を、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域の外側の領域に形成した。本実施の形態では、ラインセンサ1を、上記シール領域に形成する。
図9に示す液晶表示装置40は、ラインセンサ1をシール領域に形成し、ラインセンサ1上に、透明シール樹脂からなるシール材25を介して対向基板22を貼り合わせた点を除けば、図8に示す液晶表示装置40と同じ構成を有している。
但し、本実施の形態では、液晶パネル20の厚み(セル厚)を均一にするために、図9に示すように、ラインセンサ1が形成されたシール領域(図9中、左側のシール領域)と、ラインセンサ1が形成されていないシール領域(図9中、右側のシール領域)とで、シール材24・25の厚みを互いに異ならせている。なお、上記シール材24は、シール材25と同じ材料を用いたものであってもよく、異なる材料を用いたものであっても構わない。
上記説明から判るように、本実施の形態にかかる座標センサ60もまた、前記実施の形態3に示す座標センサ60同様、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、平面視で(すなわち、上記液晶パネル20を上から見たときに)、上記対向基板22における各ラインセンサ1に重畳する領域にそれぞれ形成された回折格子61とで構成されている。
本実施の形態によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に回折格子61を形成することで、上記赤外LED3から上記対向基板22に入射され、該対向基板22内を伝播して出射される光を、上記回折格子61によって下方に回折させることにより、上記透明シール樹脂からなるシール材25を通過した光を、上記回折格子61の下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。
本実施の形態においても、上記ラインセンサ1は、公知の半導体技術を用いて、上記アレイ基板21における、TFT等の回路と同一面上に、TFT等の回路と同時に形成することができる。
このため、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の画面外周部(すなわち、液晶画面の空きスペース)に、受光面1aが上向きとなるように一体形成することができ、アライメントが容易である。また、本実施の形態によれば、上記したようにシール領域にラインセンサ1を形成することで、実施の形態3よりもさらに低コスト化並びに小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態においても、指示座標検出用の光源は、前記実施の形態2および3同様、液晶パネル20の背面側に設けられていてもよい。
また、上記回折格子61は、前記実施の形態3同様、周知の微細加工技術により上記対向基板22の上面22cあるいは下面22dにおける各ラインセンサ1に重畳する位置に設けられた、周期的な微細な溝である。
さらに他の例としては、上記対向基板22の上面22cあるいは下面22dにおける各ラインセンサ1に重畳する位置を粗面化してもよく、その位置に設けられた白色材料あるいは白色塗料からなる層であってもよい。
〔実施の形態5〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図10および図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜4との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜4と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図10は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図10に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、液晶パネル20と、図示しないバックライト(バックライト30、図1参照)と、ラインセンサ1と、導光板71(カバープレート兼導光板)と、赤外LED3とを備えている。
上記導光板71としては、光(表示用の光源並びに指示座標検出用の光源から出射された、表示用の光並びに指示座標検出用の光であり、例えば可視光並びに赤外光)を透過するものであればよく、従来、カバープレート(保護板)もしくは導光板として用いられている各種透明材料からなる導光板を用いることができる。
上記導光板71の材料として用いることができる透明材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル樹脂(例えばPMMA);ポリカーボネイト樹脂;環状ポリオレフィン樹脂;ポリエステル樹脂(PET);フッ素樹脂;等の透明樹脂、ガラス、ダイヤモンド、石英等が挙げられる。
すなわち、本実施の形態では、対向基板22を、対向基板兼タッチパネルとして用いる代わりに、上記対向基板22の上方に、タッチパネル(導光板)として、カバープレートを兼ねる導光板71を設けている。したがって、本実施の形態では、上記導光板71の表面(上面)が、タッチパネルにおける座標入力面20a(座標検出面)として用いられる。本実施の形態では、上記赤外LED3は、対向基板22の端面ではなく、上記導光板71の端面に配置されている。
また、上記導光板71における上記赤外LED3に対向する端面71bとは反対側の端面71aは、45°ミラーとなるように成型または研磨されている。なお、上記導光板71の下面71c(底面)における上記ラインセンサ1に対向する領域には、必要に応じて、レンズ72(凸レンズ)が形成されている。上記レンズ72は、例えば、上記導光板71の下面71cに、オプティカルカップリング材等により接着されている。なお、上記レンズ72としては、凸レンズであれば、特に限定されるものではなく、従来公知の各種レンズを使用することができる。
上記したように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、直角プリズム2およびオプティカルカップリング材4の代わりに、光路変更手段(光路変更部)として45°ミラー(45°ミラー状の端面71a)を有する導光板71を備え、上記導光板71がタッチパネルとして用いられ、上記赤外LED3が、上記導光板71の端面71bに配置されている点を除けば、図1に示す液晶表示装置40と同様の構成を有している。
図10に示す液晶表示装置40の構成によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に45°ミラーを形成することで、上記赤外LED3から上記導光板71に入射され、該導光板71内を伝播して出射される光を、45°ミラーによって下方に反射させて、その下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。なお、このとき、図10に示すように45°ミラーとラインセンサ1との間にレンズ72が形成されていることで、45°ミラーによって反射された光を、効率良く上記ラインセンサ1に集光させることができる。
以上のように、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の画面外周部(すなわち、液晶画面の空きスペース)に、受光面1aが上向きとなるように一体形成することができ、アライメントが容易であり、低コスト化、薄型化、および小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態においても、上記ラインセンサ1が、公知の半導体技術を用いて、上記アレイ基板21における、TFT等の回路と同一面上に、TFT等の回路と同時に形成することができることは、言うまでもない。
また、本実施の形態でも、前記実施の形態2〜4同様、液晶パネル20の背面側に、指示座標検出用の光源を設ける構成としてもよい。また、このように液晶パネル20の背面側に、指示座標検出用の光源を設ける場合、前記実施の形態2に示したように、座標入力面20aに、指等の検出対象物を近づけることで、座標入力面20aに非接触で座標を入力することができる。したがって、上記導光板71は、導光板としての機能を有していればよく、上記導光板71の表面は、必ずしもタッチパネルとして用いられる必要はない。
また、本実施の形態では、上記したように、上記導光板71の端面71aが45°ミラー状に形成されている場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
図11に、光路変更手段として45°ミラーを備えた座標センサを有する液晶表示装置40の他の例を示す。
図11に示す液晶表示装置40は、実施の形態1において、直角プリズム2およびオプティカルカップリング材4に代えて、対向基板22の端面22aに、45°ミラーが設けられている点を除けば、図1に示す液晶表示装置40と同様の構成を有している。
すなわち、図11に示す液晶表示装置40は、図1に示す直角プリズム2の内部が中空の構造を有している。
図11に示す液晶表示装置40の構成によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に45°ミラー81(光路変更手段、光路変更部)を形成することで、上記赤外LED3から対向基板22に入射され、該対向基板22内を伝播して対向基板22の端面22aから空気中、つまり、対向基板22の外に出射される光を、45°ミラー81によって下方に反射させて、その下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。
以上のように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40に用いられる座標センサ70(図10参照)および座標センサ80(図11参照)は、何れも、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、平面視で、各ラインセンサ1上に、各ラインセンサ1と重畳するように配置された45°ミラーとを有している。また、上記座標センサ70は、各ラインセンサ1と45°ミラーとの間に配置されたレンズ72(凸レンズ)をさらに有していてもよい。本実施の形態でも、上記レンズ72は、例えば、上記導光板71の下面71c(底面)に、オプティカルカップリング材等により接着された構成とすることができる。
また、前記したように、導光板71は、タッチパネルもしくは非接触状態での座標入力のための導光板として用いられる。したがって、上記導光板71およびラインセンサ1は、必ずしも液晶表示装置と一体的に設けられている必要はなく、液晶パネル20とは別体の接触方式あるいは非接触方式の座標センサとして用いることが可能である。
すなわち、本実施の形態にかかる座標センサは、少なくとも2辺(少なくともx軸方向およびy軸方向の各1辺)に45°ミラーを有する導光板(例えば導光板71)と、各45°ミラーに対向配置されるラインセンサ1と、上記導光板(上記導光板の座標入力面)に光を照射する光源(例えば赤外LED3あるいは前記実施の形態2で用いたバックライト等)とを備えている構成であってもよい。このような座標センサは、液晶表示装置に限らず、各種電子機器あるいは紙(印刷物)等の固定表示媒体を対象とした座標センサとしても用いることができる。
なお、本実施の形態では、上記したように上記光路変更手段として45°ミラーを用いた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記光路変更手段(光路変更部)としては、従来公知の各種反射体等を用いることができる。
〔実施の形態6〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜5との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜5と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図12は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
前記実施の形態5では、ラインセンサ1を、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域の外側の領域に形成した。本実施の形態では、ラインセンサ1を、前記実施の形態4同様、上記シール領域に形成する。
すなわち、図12に示す液晶表示装置40は、ラインセンサ1をシール領域に形成し、ラインセンサ1上に、透明シール樹脂からなるシール材25を介して対向基板22を貼り合わせるとともに、上記対向基板22上に、45°ミラー(45°ミラー状の端面71a)が上記ラインセンサ1上に位置するように導光板71を配置した点を除けば、図10に示す液晶表示装置40と同じ構成を有している。
なお、本実施の形態でも、液晶パネル20の厚み(セル厚)を均一にするために、図12に示すように、ラインセンサ1が形成されたシール領域(図12中、左側のシール領域)と、ラインセンサ1が形成されていないシール領域(図12中、右側のシール領域)とで、シール材24・25の厚みを互いに異ならせている。
本実施の形態によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に45°ミラーを形成することで、上記赤外LED3から上記導光板71に入射され、該導光板71内を伝播して出射される光を、45°ミラーによって下方に反射させることにより、上記透明シール樹脂からなるシール材25を通過した光を、45°ミラーの下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。
なお、本実施の形態においても、図12に示すように45°ミラーとラインセンサ1との間にレンズ72が形成されていることで、45°ミラーによって反射された光を、効率良く上記ラインセンサ1に集光させることができる。
このため、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の画面外周部(すなわち、液晶画面の空きスペース)に、受光面1aが上向きとなるように一体形成することができ、アライメントが容易である。また、本実施の形態によれば、上記したようにシール領域にラインセンサ1を形成することで、実施の形態5よりもさらに低コスト化並びに小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態においても、上記ラインセンサ1が、公知の半導体技術を用いて、上記アレイ基板21における、TFT等の回路と同一面上に、TFT等の回路と同時に形成することができることは、言うまでもない。
また、本実施の形態でも、前記実施の形態2〜5同様、液晶パネル20の背面側に、指示座標検出用の光源を設ける構成としてもよい。
また、本実施の形態でも、前記実施の形態5に示すように、光路変更手段(光路変更部)として、上記導光板71の端面71aが45°ミラー状に形成されている場合を例に挙げて説明したが、上記光路変更手段の構成は、これに限定されるものではない。
図12に示す液晶表示装置40においては、ラインセンサ1および45°ミラーとなる端面71aが、上記対向基板22に重畳するように形成される。このため、上記光路変更手段および座標センサとしては、上記導光板71として、均一な厚みを有する板状の導光板を使用し、該導光板71の端面に、図11に示す45°ミラー81が設けられた構成としてもよい。
また、本実施の形態でも、上記光路変更手段(光路変更部)としては、45°ミラーに限定されるものではなく、従来公知の各種反射体等を用いることができる。
なお、本実施の形態では、上記レンズ72が、前記実施の形態5において図10に示す座標センサ70同様、上記導光板71の下面71cに、オプティカルカップリング材等により接着されていることで、上記導光板71と一体的に形成された構成を有している場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
上記したように上記レンズ72を、光路変更手段である導光板71と、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域に形成されたラインセンサ1との間に設ける場合、上記レンズ72は、例えば、対向基板22の上面22cに単に載置されていてもよく、対向基板22の上面22cに、該対向基板22と一体的に形成されていてもよい。また、この場合、上記レンズ72は、図12に示す導光板71との接着面である平坦面72a側が対向基板22に接触もしくは接着されるように配置されていてもよい。
〔実施の形態7〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図13および図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜6との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜6と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図13および図14は、それぞれ、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
前記実施の形態5および実施の形態6では、カバープレート兼導光板としての導光板71における赤外LED3に対向する端面71bとは反対側の端面71aが、45°ミラーとなるように成型または研磨されている構成について説明した。本実施の形態では、上記45°ミラーに代えて、上記導光板71の端面71aが、凹面ミラーとなるように成型または研磨されている場合を例に挙げて説明する。
図13および図14に示す液晶表示装置40は、それぞれ、上記したように、導光板71の端面71aが、凹面ミラーとなるように成型または研磨されている点を除けば、図10または図12に示す液晶表示装置40と同じ構成を有している。
したがって、図13および図14に示す液晶表示装置40は、45°ミラーの代わりに凹面ミラーによって下方に反射させる以外は、図10あるいは図12と同様の原理によって(x,y)座標を検出することができる。
以上のように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40に、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、用いられる座標センサ70は平面視で、各ラインセンサ1上に、各ラインセンサ1と重畳するように配置された凹面ミラー(外に向かっては凸面であるが、光を反射させる側から見ると凹面)とを有する構成である。
また、本実施の形態にかかる座標センサ70は、少なくとも2辺(少なくともx軸方向およびy軸方向の各1辺)に凹面ミラーを有する導光板(例えば導光板71)と、各凹面ミラーに対向配置されるラインセンサ1と、上記導光板(上記導光板の座標入力面)に光を照射する光源(例えば赤外LED3あるいは前記実施の形態2で用いたバックライト等)とを備えている構成であってもよい。上記座標センサ70もまた、液晶表示装置に限らず、各種電子機器あるいは紙(印刷物)等の固定表示媒体を対象とした座標センサとして用いることができる。
なお、本実施得の形態でも、上記光路変更手段(光路変更部)としては、凹面ミラーに限定されるものではなく、従来公知の各種反射体等を用いることができる。
本実施の形態によれば、前記実施の形態5・6と同様の効果を得ることができる。
〔実施の形態8〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜7との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1では、座標センサが、液晶表示装置に一体的に設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、前記したように、本発明にかかる座標センサは、必ずしも液晶表示装置と一体的に設けられている必要はなく、液晶表示装置とは独立した、接触方式もしくは非接触方式の座標センサとして用いることが可能である。
したがって、本実施の形態では、座標センサが、液晶表示パネル並びに液晶表示装置とは別に設けられている場合を例に挙げて説明する。
図15は、本実施の形態にかかる座標センサにおける要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図15に示す座標センサ90は、座標入力部(導光板)として用いられるガラス基板等の透明基板91(テンプレート)と、該透明基板91の少なくとも2辺(少なくともx軸方向およびy軸方向の各1辺)に、好適にはオプティカルカップリング材4によって接着された直角プリズム2およびラインセンサ1と、上記透明基板91に光を照射する赤外LED3とを備えている。
図15に示すように、上記座標センサ90における、上記透明基板91並びに赤外LED3以外の構成は、前記実施の形態1に示す座標センサ10と同じである。すなわち、本実施の形態にかかる座標センサ10は、ラインセンサ1がアレイ基板21上に形成されていない点を除けば、前記実施の形態1に示す座標センサ10と同じ構成を有し、それ単独でも座標センサとして用いることができる。
以下、説明の便宜上、必要に応じて、座標センサに座標入力部(導光部材)が設けられた構成を座標入力装置と称し、座標入力部(導光材料)が設けられていない構成を座標検出装置と称して区別する。
上記ラインセンサ1は、前記実施の形態1同様、上記座標センサ90における座標入力面(画像表示面)となる上記透明基板91(導光部材)の表面91aに平行(上向き)になるように上記透明基板91の端面(エッジ部)に設けられている。
したがって、上記座標センサ90を、上記座標センサ90とは別体で設けられた画像表示体100の画像表示面100a上に配置することで、上記透明基板91を介して表示された上記画像表示面100aに対する入力座標(指等の検出対象物による指示位置)を検知して入力することができる。
なお、上記画像表示体100としては、液晶表示装置あるいはEL表示装置(有機EL表示装置)等の表示装置における表示パネル(電子ディスプレイ)であってもよく、紙(印刷物)等の固定表示媒体であってもよい。
特に、上記座標センサ90が、上記したように、上記画像表示体100の画像表示領域に光を入射させる、指示座標検出用の光源を備え、該光源が、光路変更手段(光路変更部、本実施の形態では直角プリズム2)に対し、上記画像表示領域を挟んでx軸方向およびy軸方向に対向する位置、もしくは、上記画像表示領域の角部に配置されている場合、上記画像表示体100の背面側から上記画像表示領域に光を入射させる必要がない。このため、このような場合、上記画像表示体100が、例えば光透過性を有さない反射型液晶表示装置や電子ペーパー、あるいは光を透過し難いプラスチック材料や紙(印刷物)等の媒体(固定表示媒体)であったとしても、検出対象物の指示座標を検出することができる。
なお、本実施の形態では、上記したように、上記座標センサ90が、指示座標検出用の光源として赤外LED3を備えている場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
例えば、上記画像表示体100が光透過性を有している場合、上記指示座標検出用の光源としては、例えば、前記実施の形態2に示したように、バックライトであってもよく、上記画像表示体100の背面側に、指示座標検出用の光源を備える構成としてもよい。
また、上記指示座標検出用の光源として、赤外光源に代えて可視光源あるいは紫外光源を用いてもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、光路変更手段として、上記したように直角プリズム2を用いた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、前記実施の形態1〜7に記載の各種光路変更手段を用いることができる。
また、本実施の形態では、上記透明基板91として、ガラス基板を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記透明基板71としては、光(指示座標検出用の光、例えば赤外光)を透過する硬質基板であればよい。
上記透明基板91としては、例えば、前記導光板71の材料として例示した透明材料と同様の材料からなる基板(導光板、導光部材)を用いることができる。
なお、例示はしないが、後述する各実施の形態においても、導光部材の材料としては、表示用の光源並びに指示座標検出用の光源から出射された、表示用の光並びに指示座標検出用の光(例えば、可視光並びに赤外光)を透過する材料が用いられる。このような材料としては、特に限定されるものではないが、前記導光板71の材料として例示した透明材料と同様の材料を用いることができる。
また、座標入力部(導光部材あるいは画像表示体)として、上記透明基板91に代えて、予め特定の画像が与えられたガラス原稿あるいはプラスチック基板を用いることもできる。
なお、本実施の形態では、上記したように、主に、座標センサが、導光部材を備えている場合について説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、座標センサは、必ずしも導光部材を備えている必要はない。例えば、図15に示す例において、上記赤外LED3から、該赤外LED3に対向する直角プリズム2に光を入射させ、その光路を、指等の検出対象物で遮ることによって上記ラインセンサ1で感知される受光量の分布(マイナスピーク)を検出することで、上記検出対象物の指示座標を検出することも可能である。また、この場合、上記ラインセンサ1は、図15に示すように画像表示体100の上面ではなく、側面に配置しても構わない。
但し、上記座標センサが、上記したように導光部材を備えていることで、画像表示領域に入射された光を、x軸方向およびy軸方向に伝播させて上記直角プリズム2に導光することができる。したがって、上記座標センサが、上記したように導光部材を備えている場合、画像表示領域のx軸方向およびy軸方向に沿って複数の光源を配置する必要がなく、上記画像表示領域に光を入射させる光源の自由度を高めることができる。また、上記座標センサが、導光部材を備えている場合に、前記したように、上記光源がバックライトである場合には、前記実施の形態2に示したように、上記導光部材に検出対象物を近接させるだけで、指示座標を検出することも可能となる。
また、画像表示体100における画像表示面100aの表示(例えば選択ボタンの配置等)にもよるが、x軸方向およびy軸方向の両方の座標を検出する必要はない場合、x軸方向およびy軸方向の何れか一方に配置されたラインセンサ1および直角プリズム2からなる受光ユニット自体を、座標センサとして用いることも可能である。
また、上記受光ユニットは、上記ラインセンサ1が、その受光面1aが画像表示面100aに平行になるように配置されるので、上記ラインセンサ1並びに該ラインセンサ1に必要な配線や回路を、例えば、上記画像表示領域に形成される他の回路と同一面に、同時に形成することが可能である。また、上記ラインセンサ1は、その受光面1aが上記画像表示面100aに平行になるように配置されることから、薄型化が可能である。したがって、上記受光ユニットは、上記座標センサ10および座標センサ90における受光ユニットとして好適に用いることができる。
〔実施の形態9〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図16〜図19に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜8との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜8と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態では、接触方式により座標入力が行われる場合の座標入力部の構成の一例について説明する。
本実施の形態では、座標入力部は、導光部(タッチパネル)として機能するのみならず、それ自身、反射率を変更する反射率変更手段(反射率変更部材)として機能する。
なお、本実施の形態では、座標センサを備えた電子機器の一例として、タッチパネル一体型の液晶表示装置を例に挙げて説明するが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。また、本実施の形態では、指示座標検出用の光源として、前記実施の形態2に示すバックライト50を用いるものとするが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
図16は、反射率変更部を有する座標入力部の概略構成を示す断面図であり、図17は、図16に示す座標入力部を備えた液晶表示装置の要部の概略構成を示す図である。
図16に示すように、本実施の形態で用いられる座標入力部120(導光部材、反射率変更部材)は、表側偏光板26、反射率変更部110、支持フィルム110e(支持体)、接着層110fが、座標入力面120a側からこの順に積層されている構成を有している。
上記反射率変更部110は、2枚の平板状の弾性フィルム110a・110bと、その間に形成された空気層110cとで構成される反射率変更部110を備えている。なお、空気層110cは、座標入力面120aに圧力が加わっていない状態で形成される。
また、上記反射率変更部110には、下側の弾性フィルム110aに、空気層110cを形成するための突起(距離保持部)110dが設けられている。これにより、座標入力面120aに圧力が加わっていない状態のときに、2枚の弾性フィルム110a・110bの間に確実に空気層110cを形成することができる。なお、本実施の形態では、下側の弾性フィルム110aに突起110dが形成されているものを例に挙げて説明しているが、本発明はこの構成に限定されず、上側の弾性フィルム110bに突起が形成されていたり、両方の弾性フィルム110a・110bにそれぞれ突起が形成されていたりしてもよい。
また、上記反射率変更部110における下側の弾性フィルム110aの液晶パネル20側には、上記したように支持フィルム110eが設けられている。支持フィルム110eは、弾性フィルム110a・110bよりも伸縮性の小さい透明フィルムなどで形成されており、弾性フィルム110a・110bを支持している。支持フィルム110eが設けられていることにより、上記反射率変更部110を、軟らかく形状の安定しない弾性フィルム110a・110bのみで形成する場合と比較して、形状が安定するため、取り扱いを容易にすることができる。これにより、上記座標入力部120を液晶パネル20上に配置する際にも位置ずれが生じ難い。
上記支持フィルム110eのさらに液晶パネル20側には、接着層110fが形成されており、接着層110fによって液晶パネル20に貼り付けられる。
なお、上記弾性フィルム110a・110bの材料は、弾性を有するものであれば限定はされないが、シリコンゴム等を用いることが好ましい。弾性フィルム110a・110bの透過率は90%以上であることが好ましい。また、弾性フィルム110a・110bの屈折率は、1.4〜1.6の範囲内であることが好ましい。なお、弾性フィルム110aと弾性フィルム110bとは、同一の材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
但し、弾性フィルム110aと弾性フィルム110bとの屈折率が互いに同じ場合に、弾性フィルム110aと弾性フィルム110bとが接触すると全ての光が上記反射率変更部110を通過することになる。そのため、弾性フィルム110aの屈折率と弾性フィルム110bの屈折率とは、同じ値になっていることが好ましい。これにより、座標入力面120aに指や入力ペン等の物体がタッチしたか否かの検出をより確実に行うことができる。
本実施の形態において、上記反射率変更部110は、図17に示すように、液晶パネル20と表側偏光板26との間に設けられる。なお、液晶パネル20の背面には、背面側偏光板27が設けられている。図17に示すように、指等によって座標入力面120aに対して圧力が加えられた部分では、上側の弾性フィルム110bが下側の弾性フィルム110bの方に押されて各弾性フィルム110a・110b同士の表面が接触するため、空気層110cがなくなる。このため、座標入力面120aに指等の検出対象物がタッチして圧力が加わったときには、バックライト50からの光の反射率が低下する。
すなわち、図17に示すように、バックライト50から上記反射率変更部110に入射された光は、弾性フィルム110a・110b内で拡散、反射され、弾性フィルム110a・110bの上下の表面で反射を繰り返しながら、その一部が上記反射率変更部110内を伝播する。したがって、上記反射率変更部110内を伝播して上記反射率変更部110の端面(図示せず)から出射された赤外光は、前記実施の形態1〜8に示したような光路変更手段(反射体、光路変更部)によって下方に反射させることにより、該光路変更手段の下方(例えば、アレイ基板21上における表示領域の外側)に配置したラインセンサ1(図示せず)で検出することができる。
このとき、上記座標入力部120における座標入力面120aを、指等の検出対象物でタッチすると、前記したように、タッチした箇所の赤外光の反射率が低下する。この結果、タッチした箇所のx軸およびy軸方向の延長線上において上記対向基板22内を伝播する赤外光の強度が減衰する。
したがって、上記ラインセンサ1の出力における光の強度分布を検出することにより、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
また、上記バックライト50に代えて、上記座標入力部120(反射率変更部110)の端面に、赤外LED3を配置し、該赤外LED3から上記反射率変更部110の端面に赤外光を照射した場合にも、上記反射率変更部110内を伝播して上記反射率変更部110における上記赤外LED3に対向する端面とは反対側の端面から出射された赤外光の強度分布を検出することにより、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
また、本実施の形態においても、上記反射率変更部110を有する座標入力部を備えた座標センサは、液晶表示パネル並びに液晶表示装置とは別に設けることができる。上記反射率変更部110を有する座標入力部は、このような座標センサの座標入力部(導光板)としても好適に用いられる。
図18は、本実施の形態にかかる座標センサにおける要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図18に示す座標センサ130(座標入力装置)は、座標入力部(導光板)として、実施の形態8における座標センサ90において、透明基板91の代わりに、上記反射率変更部110を有する座標入力部131(導光部材、反射率変更部材)を備えた構成を有している。
なお、本実施の形態でも、図18に示すように、座標センサ10(座標検出装置)は、ラインセンサ1がアレイ基板21上に形成されていない点を除けば、前記実施の形態1に示す座標センサ10と同じ構成を有し、それ単独でも座標センサとして用いることができる。
上記座標入力部131は、上記反射率変更部110の下面に、支持フィルム110eが設けられた構成を有している。なお、上記座標入力部131において、上記支持フィルム110eは必ずしも必要ではない。但し、前記したように上記反射率変更部110の下面に支持フィルム110eが設けられていることで、形状が安定するため、取り扱いを容易にすることができるとともに、図18に示すように上記座標センサ130を画像表示体100の画像表示面100a上に配置した場合に位置ずれが生じ難いという利点がある。
図18に示すように、上記座標センサ130を、上記座標センサ130とは別体で設けられた画像表示体100の画像表示面100a上に配置することで、上記座標入力部131を介して表示された上記画像表示面100aに対する入力座標(座標指示手段としての指等の検出対象物による指示座標)を検知して入力することができる。
なお、上記画像表示体100としては、前記したように、液晶表示装置あるいは有機ELパネル等の表示装置における表示パネル(電子ディスプレイ)であってもよく、紙(印刷物)等の固定表示媒体であってもよい。
なお、図18に示す座標センサ130では、指示座標検出用の光源として赤外LED3を、弾性フィルム110aに対向させて配置した場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記指示座標検出用の光源としては、例えば図19に示すように、バックライト50を用いてもよい。
また、座標入力部として、上記座標入力部131に代えて、図19に示すように、予め特定の画像が与えられたガラス原稿あるいはプラスチック基板等の基板132が、接着層110fによって上記反射率変更部110に接着された座標入力部133(導光部材、反射率変更部材)を用いることもできる。
この場合、図19に示す座標センサ130は、それ単独で、座標センサ10を用いた電子機器として用いることができる。
〔実施の形態10〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図20〜図23に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜9との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図20は、本実施の形態にかかる座標入力部の概略構成を示す断面図であり、図21は、図20に示す座標入力部を備えた液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
図20に示す座標入力部140(導光部材、反射率変更部材、反射率変更部)は、弾性フィルム141上に、平板状の透明基板142が積層され、上記弾性フィルム141における上記透明基板142との接触面(対向面)に、多数の凹凸部143(距離保持部)が形成されている構成を有している。上記弾性フィルム141における上記透明基板142との接触面に凹凸部143が形成されていることで、上記弾性フィルム141と透明基板142との間には、空気層144が形成されている。なお、上記空気層144は、座標入力面140aに圧力が加わっていない状態で形成される。
なお、図21に示すように、上記座標入力部140を、タッチパネル一体型の液晶表示装置40における座標入力部(タッチパネル)として用いる場合には、上記透明基板142としては、図21に示すように、表側偏光板26を用いることができる。
上記座標入力部140において、図20に示す凹凸部143における各凹凸の平均間隔は、3μm〜2mmの範囲内にあることが好ましい。また、中心線の平均粗さは、5〜50μmの範囲内にあることが好ましい。ここで、中心線の平均粗さとは、凹凸の深さの平均値であり、上記弾性フィルム141と透明基板142(表側偏光板26)とのくっつき易さの指標となる。つまり、平均粗さが小さい(凹凸の深さが浅い)と、空気の通り道が塞がり、弾性フィルム141と透明基板142とが吸着し易くなる。
上記弾性フィルム141の材料としては、前記実施の形態9で用いた弾性フィルム110a・110bの材料と同様の材料を用いることができる。
図21に示すように、バックライト50から液晶パネル20を通過して上記座標入力部140に入射した光は、弾性フィルム141と表側偏光板26との間に存在する空気層144に一旦入射する。上記空気層144内を通過する光は、空気層144と表側偏光板26との境界において、反射するものと透過するものとに分かれる。
一方、上記弾性フィルム141の凹凸部143における凸部143a(図20参照)の表面で反射される光は、凸部143aの表面において反射を繰り返しながら、その一部が、上記座標入力部140内を伝播した後、前記実施の形態9において図17に示した液晶表示装置40同様、上記座標入力部140の端面から出射される。
このとき、上記構成を有する座標入力部140の座標入力面140aが指等の検出対象物でタッチされることにより上記座標入力部140に圧力がかかった場合、上記弾性フィルム141の凸部143aが圧縮されて上記表側偏光板26の表面と接触する。この結果、凸部143aと表側偏光板26との接触部分では、間に空気層144がなくなることによって、空気層144と表側偏光板26との境界において反射する光がなくなり、全ての光が表側偏光板26側に透過する。また、凸部143aの表面に入射した光の一部も、凸部143aと表側偏光板26との接触部分において、表側偏光板26側へ透過する。
このような作用により、上記座標入力面140aに指等の検出対象物がタッチして圧力が加わったときには、タッチした箇所におけるバックライト50からの光の反射率が低下する。
したがって、図21に示す液晶表示装置40においても、上記座標入力部140内を伝播して上記座標入力部140の端面(図示せず)から出射された赤外光を、前記実施の形態1〜8に示したような光路変更手段(反射体、光路変更部)によって下方に反射させて該光路変更手段の下方(例えば、アレイ基板21上における表示領域の外側)に配置したラインセンサ1(図示せず)で、到来光の赤外光の強度分布のピーク(マイナスピーク)を検出することで、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
また、上記バックライト50に代えて、上記座標入力部140(反射率変更部)の端面に、赤外LED3を配置し、該赤外LED3から上記座標入力部140の端面に赤外光を照射した場合にも、上記反射率変更部110内を伝播して上記座標入力部140における上記赤外LED3に対向する端面とは反対側の端面から出射された赤外光の強度分布のピーク(マイナスピーク)を検出することにより、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
なお、本実施の形態では、主に、上記座標入力部140が、弾性フィルム141における、表側偏光板26との接触面に多数の凹凸が形成されている構成を有している場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。つまり、弾性フィルム141における、表側偏光板26との接触面とは反対側の面に多数の凹凸が形成されているものも本実施の形態に含まれる。このような構成によれば、圧力を加えることで反射率の低下する反射率変更部を実現することができる。
また、本実施の形態では、主に、座標入力部140(反射率変更部)が、弾性フィルム141と表側偏光板26との積層構造を有している場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態は、これに限定されるものでない。例えば、上記座標入力部140が、前記実施の形態9に示したように2枚の弾性フィルム110a・110bを備え、下側の弾性フィルム110aおよび上側の弾性フィルム110bの少なくとも一方の表面に、上記したような凹凸(例えば凹凸部143)が形成されている構成としてもよい。
また、本実施の形態では、距離保持部材として、上記したように弾性フィルム141の表面または裏面に凹凸(例えば凹凸部143)を形成する場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記距離保持部材としては、例えば、上記弾性フィルム141の表面または裏面に、前記実施の形態9に示す突起110dと同様の突起が形成されていてもよく、上記弾性フィルム141の表裏面の少なくとも一方に、上記したような各種距離保持部材が形成された構成としてもよい。
また、上記距離保持部材は、上記弾性フィルム141および透明基板142における互いに対向する表面の少なくとも一方に形成されていてもよく、上記弾性フィルム141および透明基板142の積層順は、特に限定されない。
図22は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40の他の例を示す断面図である。
図22に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、表側偏光板26の上層に、図20に示す構造を有する座標入力部140(反射率変更部)が形成されている。つまり、具体的な構造は図示していないが、上記座標入力部140は、図20に示すような弾性フィルム141上に平板状の透明基板142が積層された構造を有している。なお、上記透明基板142の材料としては、アクリル樹脂(例えばPMMA;Polymethylmethacrylate);ポリカーボネイト樹脂;「ゼオネックス」、「ゼオノア」、「アートン」(何れも商品名)等の環状ポリオレフィン樹脂;ポリエステル樹脂(PET;Polyethylene Terephtalate);フッ素樹脂;等の透明樹脂、ガラス、ダイヤモンド、石英等が挙げられる。図22に示す液晶表示装置40においては、上記構成以外の構成については、図21に示す液晶表示装置40と同じであるため、その説明を省略する。
本実施の形態によれば、上記した何れの液晶表示装置40においても、上記座標入力部140が、上記構成を有し、上記したように反射率変更機能を有していることで、座標入力面140aに指等の検出対象物がタッチしたか否かの検出を正確に行うことができる。
また、本実施の形態においても、図20に示す構成を有する座標入力部140を備えた座標センサは、図23に示すように、液晶表示パネル並びに液晶表示装置とは別に設けることができる。
図23は、本実施の形態にかかる座標センサにおける要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図23に示す座標センサ150は、座標入力部(導光板)として、実施の形態8における座標センサ90において、透明基板91の代わりに、図20に示す構造を有する座標入力部140を備えた構成を有している。
なお、図23に示す座標センサ10もまた、前記実施の形態8に示す座標センサ10同様、ラインセンサ1がアレイ基板21上に形成されていない点を除けば、前記実施の形態1に示す座標センサ10と同じ構成を有し、それ単独でも座標センサとして用いることができる。
したがって、本実施の形態にかかる上記座標センサ150もまた、前記実施の形態8あるいは実施の形態9に示す変形が可能であることは、言うまでもない。
〔実施の形態11〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図27、図28、および図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜10との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜10と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1〜10では、主に、少なくとも表示領域に導光部材を設け、該導光部材によって、表示領域に入射する光を、表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて光路変更部を介してラインセンサ1に導光することで、指等の検出対象物による赤外光の強度の減衰や、赤外光の散乱(拡散)もしくは反射等を利用して上記検出対象物の指示座標を検出する場合を例に挙げて説明した。
本実施の形態では、前記実施の形態8に示したように、指示座標検出用の光源から画像表示体の表示領域の上を通過して光路変更部に入射される光を、指等の検出対象物で遮ることによって、上記検出対象物の指示座標を検出する場合を例に挙げて説明する。
図27は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図28は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成および座標検出原理を、ラインセンサの出力と併せて模式的に示す平面図である。
前記実施の形態8に示したように、座標センサは、必ずしも導光部材を備えている必要はない。図27に示すように、本実施の形態にかかる座標センサ160は、図10に示す座標センサ70において、光路変更手段(光路変更部)として、45°ミラー(45°ミラー状の端面71a)を有する導光板71の代わりに、45°ミラーとなるように成型または研磨された斜面(45°ミラー状の端面161a)を有するプリズム161(光学部材、直角プリズム)を備え、該プリズム161が、対向基板22の上面22cの端部(表示領域外周部)に設けられた構成を有している。
このため、本実施の形態では、赤外LED3(指示座標検出用の光源)は、図28に実線で示すように、対向基板22における、上記プリズム161が設けられた側とは反対側の端部(エッジ)の上部(表示領域外周部)に、上記プリズム161に対向して複数並んで設けられている。なお、図28では、図示の便宜上、プリズム161については、45°ミラー状の端面161aのみを記載している。
より具体的には、上記プリズム161および赤外LED3は、図27に示すように、上記対向基板22の上面22cにおける、上記アレイ基板21と対向基板22との間のシール材24(シール領域)に対向する位置に載置されている。
このため、本実施の形態では、上記赤外LED3は、上記対向基板22の座標入力領域22e(表示領域、座標入力部)を横切るように、上記対向基板22の表面(座標入力面20a)に沿って赤外光を伝播させる。
なお、上記プリズム161としては、上記端面161aに、アルミニウム等の反射材料からなる反射部材が設けられたプリズムミラーであってもよい。
上記プリズム161は、図28に示すように、上記対向基板22の表示領域外周部に、座標入力領域22e(表示領域)に沿ってx軸方向およびy軸方向に延設されている。なお、図28では、図示の便宜上、上記プリズム161の端面161a(反射面、ミラー部分)のみを図示している。
本実施の形態でも、ラインセンサ1は、図28に示すように、アレイ基板21の表示領域外周部に、光路変更手段である上記プリズム161からの反射光の光路上にラインセンサ1の受光面1aが位置するように、例えば、ラインセンサ1が、平面視で、上記45°ミラー状の端面161aに重畳するとともに、受光面1aが上向きとなるように設けられている。上記ラインセンサ1は、具体的には、図27に示すように、上記アレイ基板21におけるシール材24(シール領域)の外側の領域に形成されている。
また、図27に示すように、上記プリズム161の下面161c(底面)における上記ラインセンサ1に対向する領域には、図10に示すレンズ72と同様のレンズ162(凸レンズ)が、必要に応じて形成されている。上記レンズ162は、例えば、上記プリズム161の下面161cに、オプティカルカップリング材等により接着されている。
すなわち、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、座標センサ160が、液晶パネル20の表示領域に、該表示領域に入射させる光を、該表示領域におけるx軸方向およびy軸方向に伝播させて45°ミラー(45°ミラー状の端面161a)に導光する導光部材を備えておらず、上記対向基板22の上面22cの表示領域が座標入力面20a(座標検出面)として用いられるとともに、赤外LED3および45°ミラー状の端面161aを有するプリズム161が、対向基板22の上面22cの表示領域外周部に互いに対向して配置されている点を除けば、図10に示す液晶表示装置40と同様の構成を有している。
したがって、本実施の形態でも、上記したように上記赤外LED3の光路上に45°ミラーを形成することで、上記赤外LED3から上記対向基板22の表示領域の上を横切って上記プリズム161に入射させる光を、45°ミラーによって下方に反射させて、その下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。そして、このとき、図27に示すように45°ミラーとラインセンサ1との間にレンズ162が形成されていることで、45°ミラーによって反射された光を、効率良く上記ラインセンサ1に集光させることができる。
本実施の形態でも、上記レンズ162としては、凸レンズであれば、特に限定されるものではなく、従来公知の各種レンズを使用することができる。しかしながら、図28に示すように、画面に沿ってx軸方向およびy軸方向に沿って進む光をラインセンサ1で検出する場合、上記レンズ162としては、軸対称の凸レンズが好適に用いられる。
これにより、上記画面に沿ってx軸方向およびy軸方向に進む光を、効率良く上記ラインセンサ1に集光させることができる。なお、上記軸対称の凸レンズとしては特に限定されるものではなく、球面レンズであっても非球面レンズであってもよい。
本実施の形態でも、上記ラインセンサ1は、前記図2に示したように、複数の受光素子11(受光部)と、走査信号回路および光信号読出回路として機能する駆動制御回路12とを備えている。図28において、各ラインセンサ1の受光面1aは、一つの連続した矩形で示しているが、実際には、各ラインセンサ1は、図2に示したように複数の受光素子11を有し、各受光素子11は、前記レンズ162と1対1に対応している。ラインセンサ1の各受光素子11は、各レンズ162の中心における真下またはその近傍の領域に配置される。つまり、ラインセンサ1の各受光素子11は、対応するレンズ162から出射された光を受光させることができる位置に配置される。このため、図28に示すように、レンズ162の面積より小さい孤立した領域(例えば、各レンズ162に重畳する矩形状の領域)が、各受光素子11の受光面1aに相当する。
次に、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における入力座標(指示座標)の座標位置検出原理について説明する。
本実施の形態では、液晶表示装置40の座標入力領域22eを、指等の検出対象物でタッチすることで、赤外LED3から出射されて上記液晶表示装置40の表示領域の上空を通過してプリズム161に入射される光の一部が、上記検出対象物で遮断(遮光)されることを利用して、上記検出対象物の座標位置を検出する。なお、この場合、液晶表示装置40の表示領域の上空とは、座標入力面となる上記液晶表示装置40の最上層における表示領域(つまり、検出すべき座標を入力もしくは指示する座標入力領域22e(座標入力部))の上空を示す。なお、特に構成要素の指示がない場合、表示領域とは、検出すべき座標を入力もしくは指示する座標入力面における表示領域を示すものとする。
図28に示すように、本実施の形態において液晶表示装置40の座標入力面となる、上記液晶パネル20の座標入力面20a(すなわち、対向基板22の上面22cの座標入力領域22e)を、指等の検出対象物でタッチすると、上記赤外LED3から出射されて対向基板22の表示領域の上空を通過してプリズム161に入射される光の一部(具体的には、対向基板22の表面に沿って表示領域の上を走る光線のうち、検出対象物が存在する座標の上を通る光線)が、上記検出対象物で遮断(遮光)され、上記検出対象物で遮断されなかった光だけが、上記45°ミラー状の端面161a)で反射されてラインセンサ1の受光面1aに照射(入光)される。
この結果、タッチした箇所のx軸およびy軸方向の延長線上に位置するラインセンサ1の出力(光検出信号)は、図28に示すように検出されないか、もしくは、タッチしていない箇所のx軸およびy軸方向の延長線上の信号よりも弱くなる。
したがって、上記ラインセンサ1で感知される受光量の分布(マイナスピーク)を検出することで、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
なお、図28に示す例では、液晶パネル20の座標入力面20aを、指等の検出対象物でタッチすることで、該検出対象物で、対向基板22における該検出対象物でタッチした座標の上空を通過する光を完全に遮断するものとしたが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
例えば、座標入力面20aの上空を通過する光(指示座標検出用の光)の光路上に検出対象物が位置するように座標入力面20aに指等の検出対象物を近づけることで、該検出対象物によって、上記検出対象物が存在する座標の上空を通過する光の一部のみを遮断してもよい。この場合にも、上記ラインセンサ1で感知される受光量の分布(マイナスピーク)を検出することで、上記検出対象物が存在する位置の座標を、指示座標として検出することができる。
以上のように、本実施の形態にかかる座標センサ160は、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、平面視で(すなわち、上記液晶パネル20を上から見たときに)、上記対向基板22の上面22cにおける表示領域外の領域に、上記ラインセンサ1に重畳するように配置されたプリズム161と、上記表示領域を通過して(すなわち上記表示領域を横切って)上記プリズム161に入射させる光を出射させる指示座標検出用の光源(例えば赤外LED3)とを備えている。なお、上記座標センサ160もまた、液晶表示装置に限らず、各種電子機器あるいは紙(印刷物)等の固定表示媒体を対象とした座標センサとして用いることができる。
なお、本実施の形態でも、上記プリズム161の端面161aの形状としては、45°ミラー状に限定されるものではなく、例えば、図13に示すような凹面ミラー状等、赤外LED3から入射された光を反射してラインセンサ1の受光面1aに導光することができる形状であればよく、上記光路変更手段としては、従来公知の各種反射体等を用いることができる。また、上記プリズム161に代えて、45°ミラー等の反射体を備え、かつ、導光板の入射面に赤外光透過フィルタが設けられているとともに、導光板の上面に遮光層が設けられた導光板(光学部材)等を用いることもできる。
なお、本実施の形態では、上記したように、指示座標検出用の光源から光路変更手段に入射される光を検出対象物で遮ることによって上記検出対象物の指示座標を検出する例として、上記したように、上記座標センサ160が、導光部材を備えていない場合を例に挙げて説明した。
しかしながら、本実施の形態は、これに限定されるものではない。上記したように検出対象物による遮光によって検出対象物の指示座標を検出するためには、座標センサが、表示領域の上空を横切って光路変更手段に光を導くことができさえすればよく、座標入力面よりも上方に光路変更手段を備えるとともに、座標入力面の上方を通過して光路変更手段に光を入射させればよい。
このためには、例えば、上記座標センサ160が、図28に実線で示したように、赤外LED3を、対向基板22の上面22cの端部(表示領域外周部)に、図示しない光路変更手段(例えば前記プリズム161)に対向して複数配置する代わりに、図28に一点鎖線で示すように、x軸およびy軸方向に延びる線状導光板163(導光部材)を、対向基板22の上面22cの端部(表示領域外周部)に、図示しない光路変更手段(例えば前記プリズム161)にそれぞれ対向して配置するとともに、赤外LED3を、上記対向基板22の上面22cの角部に、各線状導光板163の一端に対向して配置する構成としてもよい。
上記の構成によれば、各線状導光板163の一端に対向配置された赤外LED3から上記線状導光板163内に入射された光を、上記線状導光板163における、上記ラインセンサ1に重畳配置された図示しない光路変更手段(例えば前記プリズム161)と対向する側の端面163aから出射させることで、図27に示す座標センサを用いた場合と同様の原理で、検出対象物の指示座標を検出することができる。
なお、上記各線状導光板163には、上記線状導光板163内を伝播する光が上記端面163aから効率よく出射されるように、例えば、上記光路変更手段(例えば前記プリズム161)と対向する側の端面163a(出光面、発光面)とは反対側の端面163b等に、プリズム加工やシボ加工、印刷処理、あるいは鏡面処理等の処理が施されるか、もしくは、上記プリズム161に対向する位置に、ミラー等の反射体が配置されていることがより望ましい。すなわち、上記線状導光板163は、例えば、出光面である端面163aとは反対側の端面163b等に、光拡散部材あるいは反射部材が設けられていることが好ましい。
なお、前記したように、座標センサ160が導光部材を備えていない場合、指示座標検出用の光源から出射された光を、表示領域を通過してプリズム161に入射させるためには、図28に実線で示したように、指示座標検出用の光源である赤外LED3を、表示領域外周部に、表示領域に沿って、プリズム161に対向して複数配置する必要がある。しかしながら、上記したように、座標センサ160が、座標入力面20aである対向基板22の上面22cにおける表示領域外周部に、導光部材である線状導光板163を備えることで、赤外LED3の個数を削減することができ、消費電力を低減させることができる。
また、図28に示す例では、ラインセンサ1を、対向基板22の2辺(x軸およびy軸方向の各1辺)に沿って設けた場合を例に挙げて説明した。しかしながら、図28に一点鎖線で示すように、表示領域外周部に導光部材を設ける場合、ラインセンサ1およびプリズム161は、対向基板22の少なくとも2辺(少なくともx軸およびy軸方向の各1辺)に沿って設けられてさえいればよく、上記対向基板22の3辺あるいは4辺(全辺)に沿ってラインセンサ1およびプリズム161が設けられていてもよい。
〔実施の形態12〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図28および図29に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜11との相違点(特に、前記実施の形態11との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜11と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図29は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
前記実施の形態11では、ラインセンサ1を、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域の外側の領域に形成した。本実施の形態では、ラインセンサ1を、前記実施の形態6同様、シール領域に形成する。
すなわち、図29に示す座標センサ160並びに液晶表示装置40は、ラインセンサ1をシール領域に形成し、ラインセンサ1上に、透明シール樹脂からなるシール材25を介して対向基板22を貼り合わせるとともに、上記対向基板22上に、45°ミラー(45°ミラー状の端面161a)が上記ラインセンサ1上に位置するように、前記実施の形態11よりも入射面161bから45°ミラー状の端面161aまでの距離が短いプリズム161を配置した点を除けば、図28に示す座標センサ160並びに液晶表示装置40と同じ構成を有している。
すなわち、本実施の形態では、上記ラインセンサ1をシール領域に形成したことから、45°ミラー状の端面161aが上記ラインセンサ1上に位置するためには、前記実施の形態11に示すプリズム161(図27参照)よりも入射面161bから45°ミラー状の端面161aまでの距離が短いプリズム161を使用する必要がある。しかしながら、上記したように入射面161bから45°ミラー状の端面161aまでの距離が短いことを除けば、本実施の形態で用いられるプリズム161と、前記実施の形態11で用いられるプリズム161とは、同じ構成を有している。
本実施の形態においても、上記座標センサ160は、液晶表示装置に限らず、各種電子機器あるいは紙(印刷物)等の固定表示媒体を対象とした座標センサとして用いることができる。
また、本実施の形態においても、前記実施の形態6同様、液晶パネル20の厚み(セル厚)を均一にするために、図29に示すように、ラインセンサ1が形成されたシール領域(図29中、左側のシール領域)と、ラインセンサ1が形成されていないシール領域(図29中、右側のシール領域)とで、シール材24・25の厚みを互いに異ならせている。
本実施の形態によれば、上記したように上記赤外LED3の光路上に45°ミラーを形成することで、上記赤外LED3から上記プリズム161に入射された光を、45°ミラーによって下方に反射させることにより、上記透明シール樹脂からなるシール材25を通過した光を、45°ミラーの下方に配置したラインセンサ1で検出することができる。
なお、本実施の形態においても、図29に示すように45°ミラーとラインセンサ1との間にレンズ162が形成されていることで、45°ミラーによって反射された光を、効率良く上記ラインセンサ1に集光させることができる。
このため、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1を、上記したように上記アレイ基板21の表示領域外周部に、受光面1aが上向きとなるように一体形成することができ、アライメントが容易である。また、本実施の形態によれば、上記したようにシール領域にラインセンサ1を形成することで、実施の形態11よりもさらに低コスト化並びに小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態でも、上記プリズム161の端面161aの形状としては、45°ミラー状に限定されるものではなく、図13に示すような凹面ミラー状等、赤外LED3から入射された光を反射してラインセンサ1の受光面1aに導光することができる形状であればよく、上記光路変更手段としては、従来公知の各種反射体等を用いることができる。また、本実施の形態でも、上記プリズム161に代えて、45°ミラー等の反射体を備え、かつ、導光板の入射面に赤外光透過フィルタが設けられているとともに、導光板の上面に遮光層が設けられた導光板(光学部材)等を用いてもよい。
なお、本実施の形態でも、前記実施の形態11同様、上記したように、上記レンズ162を、光路変更手段であるプリズム161と、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域に形成されたラインセンサ1との間に設ける場合、上記レンズ162は、例えば、対向基板22上に単に載置されていてもよく、対向基板22上に、該対向基板22と一体的に形成されていてもよい。また、この場合、上記レンズ162は、図29に示すプリズム161との接着面である平坦面162a側が対向基板22に接触もしくは接着されるように配置されていてもよい。
また、本実施の形態でも、前記実施の形態11同様、上記座標センサ160が、導光部材を備えていない場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態は、これに限定されるものではなく、図28に一点鎖線で示したように、x軸およびy軸方向に延びる線状導光板163(導光部材)を、対向基板22の上面22cの端部(表示領域外周部)に、上記プリズム161にそれぞれ対向して配置するとともに、赤外LED3を、上記対向基板22の上面22cの角部に、各線状導光板163の一端に対向して配置する構成としてもよい。
また、本実施の形態でも、図28に一点鎖線で示すように、表示領域外周部に導光部材を設ける場合、ラインセンサ1およびプリズム161は、対向基板22の少なくとも2辺(少なくともx軸およびy軸方向の各1辺)に沿って設けられてさえいればよく、上記対向基板22の3辺あるいは4辺(全辺)に沿ってラインセンサ1およびプリズム161が設けられていてもよい。
〔実施の形態13〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図30〜図32に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜12との相違点(特に、前記実施の形態12との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜12と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態12では、凸レンズであるレンズ162を、光路変更手段であるプリズム161と、アレイ基板21と対向基板22との間に形成されたラインセンサ1との間に設ける場合に、上記レンズ162を、プリズム161の下面161cと対向基板22の上面22cとの間に配置する場合を例に挙げて説明した。
本実施の形態では、プリズム161の内側にレンズ162が形成された、レンズ一体型のプリズム161を用いることで、45°ミラーと、アレイ基板21と対向基板22との間のシール領域に形成されたラインセンサ1との間に、凸レンズを設ける場合について説明する。
図30は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図である。
図30に示す液晶表示装置は、図29に示す座標センサ160において、レンズ162がプリズム161の内側に形成されており、プリズム161の下面161cおよびレンズ162の平坦面162aが、対向基板22と屈折率が等しいオプティカルカップリング材4によって、対向基板22の上面22cに接着(オプティカルカップリング)されている点を除けば、図29に示す座標センサ160と同じ構成を有している。
本実施の形態にかかるプリズム161は、その下面161c(出光面)に、凹部161dを有している。凸レンズであるレンズ162は、この凹部161dに、該凹部161dを埋めるようにプリズム161よりも高屈折率の樹脂を充填することで形成することができる。
上記高屈折率の樹脂としては、紫外線硬化樹脂を使用することができる。このとき、上記樹脂に、上記オプティカルカップリング材4と同じ樹脂を使用することで、レンズ162と、接着層であるオプティカルカップリング材4とを同時に形成することができる。
以上のように、前記実施の形態12では、図29に示すように、レンズ162を、プリズム161と対向基板22との間の空間に突出して配置していたことから、レンズ162を挟んでプリズム161と対向基板22とが離間していた。これに対し、本実施の形態では、プリズム161の下面161cに凹部161dを形成し、この凹部161dにレンズ162を形成することで、上記プリズム161と対向基板22とを接触配置することができる。したがって、前記実施の形態12よりも、上記液晶表示装置40を薄型化することができる。
なお、勿論、前記した各実施の形態においても、例えば前記図10および図12等に示すレンズ72に代えて、上記したように光路変更手段(光路変更部)がその出光面(下面)に凹部を有し、該凹部を埋めるように形成された凸レンズが設けられている構成としてもよいことは言うまでもない。
図31は、レンズ162の光軸に平行に入射する光を取り出して示す、上記座標センサ160の要部断面図である。また、図32は、ラインセンサ1の受光角を示す、上記座標センサ160の要部断面図である。
図31に示すように、レンズ162の光軸に平行に入射する光(x軸およびy軸にほぼ平行な成分;以下、「平行光」と記す)は、レンズ162で集光されてラインセンサ1に入射される。実施の形態11で説明したように、ラインセンサ1の受光素子11は、レンズ162と1対1に対応している。また、ラインセンサ1の受光面1aの幅W(つまり、受光素子11の受光面の幅)は、レンズ162の幅D(直径)よりも小さい。したがって、上記したようにプリズム161とラインセンサ1との間(より具体的には、上記プリズム161のミラー状の端面161aからラインセンサ1に入射される光の光路上)に、上記レンズ162を設けることで、上記レンズ162の幅Dとラインセンサ1の幅Wとの比率分だけ集光力が向上する。
また、図32に示すように上記レンズ162の照明距離をLとし、上記したようにラインセンサ1の受光面1aの幅をWとすると、上記ラインセンサ1の受光角θ(半角)は、受光角θ(半角)=atan(W/2L)で表される。
すなわち、上記平行光に対し、0〜θ°の角度の光は上記ラインセンサ1で受光されるが、θ°を越える光は上記ラインセンサ1で受光されない。言い換えれば、上記ミラー状の端面161aおよびレンズ162に、それらの正面から入射される光(平行光)は上記ラインセンサ1で受光されるが、平行光に対し、θ°を越えて斜め方向から入射される光は、上記ラインセンサ1で受光されない。
したがって、上記したようにプリズム161とラインセンサ1との間にレンズ162を設けることで、隣接する赤外LED3から出射された光の影響を受けることなく、正確に検出対象物の位置(座標)測定を行うことができる。
なお、上記受光角θは、上記したように、WおよびLの少なくとも一方を変更することで調節することができる。また、前記したように、レンズ162の集光力は、レンズ162の幅Dとラインセンサ1の幅Wとの比率を調節することで調節することができる。
以上のように、上記プリズム161のミラー状の端面161aとラインセンサ1との間(光路上)に、上記したように凸レンズであるレンズ162を設けることで、上記座標センサ160に、集光作用と光の指向性とを持たせることができる。
〔実施の形態14〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図33〜図35に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜13との相違点について説明するものとし、前記実施の形態1〜12と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態では、座標入力面20aにおける表示領域の上空を横切って、指示座標検出用の光源から光路変更手段に入射される光を検出対象物で遮ることによって上記検出対象物の指示座標を検出する他の形態について説明する。
図33は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図34は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す平面図である。
図33に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、バックライト30、背面側偏光板27、液晶パネル20、表側偏光板26が、この順に積層された構成を有している。なお、本実施の形態では、上記液晶パネル20の対向基板22として、赤(R)、青(B)、緑(G)のカラーフィルタ29を備えるカラーフィルタ基板を用いるものとするが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
図33および図34に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40で用いられる座標センサ170は、画像表示体の表面を保護するカバープレート310(保護板)と、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、平面視で、各ラインセンサ1上に、各ラインセンサ1に重畳するように配置された光路変更手段320(光路変更部)と、各光路変更手段320に対向配置された線状導光板330と、上記線状導光板330の下方に設けられた赤外LED3と、上記赤外LED3から出射された光を平行光に変換するコリメート部340とを備えている。
上記カバープレート310は、上記表側偏光板26の上に設けられている。上記光路変更手段320および線状導光板330は、それぞれ、上記カバープレート310の上面310aの端部(表示領域外周部)に、L字状に配置されており、上記液晶表示装置40の表示領域、より具体的には、上記カバープレート310の上面310aにおける座標入力領域310b(表示領域、座標入力部)を挟んで、x軸方向およびy軸方向に延設されている。
上記光路変更手段320は、45°ミラー321(反射体、反射面)を備え、かつ、上記光路変更手段320の入射面に赤外光透過フィルタ322が設けられているとともに、上面に遮光層323が設けられた構成を有し、光路変更部材として用いられる。
なお、上記光路変更手段320は、端面が45°ミラー状に形成されている構成を有していてもよく、45°ミラーを介してプリズム等の光学部材が貼り合わされた形状を有していてもよい。勿論、上記光路変更手段320として、前記した各実施の形態で用いた各種光路変更手段(光路変更部)を用いてもよいことは言うまでもない。
なお、本実施の形態でも、上記45°ミラー321からの反射光の光路上にラインセンサ1の受光面1aが位置するように、例えば、ラインセンサ1が、平面視で、上記45°ミラー321に重畳するとともに、受光面1aが上向きとなるように設けられている。
また、本実施の形態でも、上記ラインセンサ1の受光面1aは、複数の受光素子11の受光面で構成されていることから、光路変更手段320あるいはその反射体である45°ミラー321は、ラインセンサ1の各受光素子11に対応して設けられていればよい。したがって、上記光路変更手段320あるいは45°ミラー321は、各受光素子11と1対1に対応して設けられていてもよく、連続して設けられていてもよい。
また、上記赤外光透過フィルタ322は、可視光を吸収し、赤外光を透過させるフィルタである。上記赤外光透過フィルタ322としては、例えば、ガラス中に分散した光吸収物質により透過波長を制御する光学素子が挙げられる。上記赤外光透過フィルタ322としては、市販の赤外光(IR)透過フィルタを用いることができる。
また、上記遮光層323としては、特に限定されるものではなく、ブラックマトリクス等の黒色樹脂や黒色インク、あるいは金属膜等、公知の各種遮光材料からなる層を用いることができる。
さらに、上記線状導光板330としては、例えば、前記実施の形態11に示す線状導光板163(図28参照)と同様の線状導光板を用いることができる。但し、図33および図34に示すように、本実施の形態では、上記赤外LED3が、上記線状導光板330の下方に設けられる。このため、図34に示すように、上記線状導光板330の一部は、上記カバープレート310の上面310aから外方に突出して形成されている。
図34に示すように、上記赤外LED3は、上記線状導光板330における、上記カバープレート310の上面310aから外方に向かって、面方向、具体的には上記カバープレート310に平行に、突出して形成された引き出し部330aの下方に配置されている。
コリメート部340は、赤外LED3から出射された光を上記線状導光板330の面内方向に曲げるミラーまたはプリズムと、赤外LED3から出射された光を上記ミラーまたはプリズムに導光するレンズ(レンズ部)とを備えている。
本実施の形態において、上記線状導光板330における引き出し部330aの端面は傾斜面となるように形成されており、上記傾斜面がミラーまたはプリズム(以下、単に「ミラー」と記す)となっている。上記赤外LED3は、平面視で上記コリメート部340に重畳するように配置されており、これにより、上記赤外LED3の光路上に上記コリメート部340が位置している。
以下に、本実施の形態における(x,y)座標の検出原理について、図34を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、図中上方向、図中左方向、図中下方向とは、何れも、図34中の方向を示すものとする。
本実施の形態において、上記線状導光板330は、図34中、右上角に位置する反射部を介してL字状に配置されている。
このため、本実施の形態によれば、図34において上記赤外LED3からコリメート部340に向かって紙面上向きに出射された光は、該コリメート部340で紙面に平行かつ図中上向きに反射され、上記引き出し部330の延長線上に位置する、カバープレート310の右辺に配置された線状導光板330(以下、単に「右辺の線状導光板330」と記す)に入射する。
次いで、右辺の線状導光板330に入射した赤外光は、図中上方向に向かって該線状導光板330を伝播しながら、その一部が、図中左方向に向かって、該線状導光板330における光路変更手段320と対向する側の端面330b(出光面、発光面)から出射される。
さらに、右辺の線状導光板330の上端(つまり、引き出し部330の延長線上に位置する線状導光板330の角部)に達した赤外光は、上記した図示しない反射部で図中左方向に反射されて、上記右辺の線状導光板330に隣り合う、カバープレート310の上辺に配置された線状導光板330(以下、単に「上辺の線状導光板330」と記す)に入射する。
上記したように上辺の線状導光板330に入射した赤外光は、図中左方向に伝播しながら、その一部が、図中下方向に向かって、該線状導光板330における光路変更手段320と対向する側の端面330b(出光面、発光面)から出射される。
右辺および上辺の線状導光板330の各端面330bから出射された光は、タッチパネルとして機能する上記カバープレート310の座標入力領域310b(表示領域、座標入力部)を横切るように、上記カバープレート310の上空を、上記カバープレート310の表面に沿って伝播し、右辺および上辺の線状導光板330にそれぞれ対向配置された光路変更手段320に入射される。
上記光路変更手段320に入射された光は上記45°ミラー321で下方(つまり、この場合は図34における紙面下方であり、下層方向を示す)に反射されてラインセンサ1に入射される。したがって、本実施の形態でも、前記実施の形態11で説明した座標位置検出原理と同様の原理によって(x,y)座標を検出することができる。
本実施の形態によれば、上記したように表示領域外周部に線状導光板330を設けることで、赤外LED3を、上記線状導光板330の引き出し部330aに1つ設ければよく、赤外LED3の個数を削減することができる。したがって、前記実施の形態11〜13にかかる液晶表示装置40よりも消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態によれば、図33および図34に示すように、上記赤外LED3が、上記引き出し部330aの下方、つまり、上記液晶表示装置40を構成する各層の積層方向に沿って、ラインセンサ1のリード線が延びるように形成されていることで、上記線状導光板330における端面330bとは反対側の端面330cに端面に赤外LED3を形成する場合と比較して、装置を小型化することができる。
図35は、本実施の形態で用いられる上記赤外LED3の、室温(25℃)での指向性(配光特性)を示す図である。
本実施の形態では、上記したように、x軸方向およびy軸方向に延設された線状導光板330を用いて、座標入力面となる上記カバープレート310の上面310aに沿ってx軸方向およびy軸方向に光を伝播させる。このため、上記赤外LED3としては、図35に示すように、上下方向および左右方向の光の指向性(配光特性)が鋭い赤外LED3が用いられる。このような赤外LED3としては、例えば、前記したような砲弾型(回転楕円体を半分に切ったような形)の赤外LEDが用いられる。
なお、本実施の形態において、上記カバープレート310は必ずしも必要ではなく、最上層となる例えば上記表側偏光板26(液晶表示装置40の構成によっては対向基板22)上に、上記光路変更手段320および線状導光板330が設けられていてもよいことは言うまでもない。
〔実施の形態15〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図36〜図38に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜14との相違点(特に前記実施の形態14との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜14と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態では、液晶表示装置40における表示領域の上空を横切って、指示座標検出用の光源から光路変更手段に入射される光を検出対象物で遮ることによって上記検出対象物の指示座標を検出するさらに他の形態について説明する。
図36は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図37は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す平面図である。
図36に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40は、前記実施の形態14にかかる液晶表示装置40同様、バックライト30、背面側偏光板27、液晶パネル20、表側偏光板26が、この順に積層された構成を有している。なお、本実施の形態でも、上記液晶パネル20の対向基板22として、赤(R)、青(B)、緑(G)のカラーフィルタ29を備えるカラーフィルタ基板を用いるものとするが、本実施の形態は、これに限定されるものではない。
図36および図37に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置40で用いられる座標センサ180は、導光板350と、x軸方向およびy軸方向に配置された、少なくとも2つのラインセンサ1と、各ラインセンサ1上に、各ラインセンサ1に重畳するように配置された光路変更手段320(光路変更部)と、赤外LED3と、上記赤外LED3から出射された光を平行光に変換するコリメート部340とを備えている。
上記導光板350は、上記表側偏光板26の上に、上記表側偏光板26を覆うように重畳して設けられている。上記導光板350の一端(一辺)は、上記表側偏光板26の上面26aから外方に向かって、面方向、具体的には上記表側偏光板26に平行に、突出して形成されている。
上記赤外LED3は、上記導光板350の下方(裏面側)であって、かつ、上記表側偏光板26の上面26aから外方に突出して形成された引き出し部350b(引き出し辺)の角部(エッジ)に配置されている。言い換えれば、上記引き出し部350bにおける、上記導光板350の座標入力領域350c(表示領域、座標入力部)の角部に対向する位置に設けられている。
このため、上記導光板350から引き出し部350bにおける上記赤外LED3に対向する角部は傾斜面を有し、前記実施の形態14同様、上記傾斜面がミラーまたはプリズムとなっており、コリメート部340として用いられる。上記赤外LED3は、平面視で上記コリメート部340に重畳するように配置されており、これにより、上記赤外LED3の光路上に上記コリメート部340が位置している。
また、上記導光板350の上面350aにおける表示領域外周部には、上記赤外LED3が設けられた角部を挟む二辺にそれぞれ平行に、前記実施の形態14における光路変更手段320と同様の光路変更手段320が設けられている。
本実施の形態でも、上記光路変更手段320は、45°ミラー321(反射体、反射面)を備え、かつ、入射面に赤外光透過フィルタ322が設けられている。また、上面には遮光層323が設けられ、光路変更手段(光路変更部)として用いられる。
また、本実施の形態でも、上記45°ミラー321からの反射光の光路上にラインセンサ1の受光面1aが位置するように、例えば、ラインセンサ1が、平面視で、上記45°ミラー321に重畳するとともに、受光面1aが上向きとなるように設けられている。
本実施の形態でも、上記光路変更手段320あるいは45°ミラー321は、上記ラインセンサ1の受光素子11に対し1対1に対応して設けられていてもよく、連続して設けられていてもよい。
また、残りの二辺である、上記光路変更手段320が設けられた二辺とそれぞれ対向する二辺(つまり、上記赤外LED3が設けられた角部に対し対角線上に位置する角部を挟む二辺)を構成する各端部にはフレネル反射板360が設けられている。
上記フレネル反射板360は、図36に示すように二層構造を有し、各層の端面がそれぞれ傾斜面(反射面)を有する、断面が鋸波形状の反射体である。各フレネル反射板360の出射側の端面となる上層側の端面360aは、各光路変更手段320の入射面とそれぞれ対向している。
本実施の形態によれば、図36に示すように、上記赤外LED3から出射された光は、コリメート部340で平行光に変換されて表示領域に設けられた導光板350内を伝播した後、その端部(表示領域外周部)に設けられたフレネル反射板360で反射され、光路変更手段320と対向する、上層側の端面360a(出光面、発光面)から出射される。上記端面360aから出射された光は、タッチパネルとして機能する上記導光板350の座標入力領域350c(表示領域)を横切るように、上記導光板350の上空を、上記導光板350の表面に沿って伝播し、上記端面360aに対向配置された光路変更手段320に入射される。上記光路変更手段320に入射された光は上記45°ミラー321で下方に反射されてラインセンサ1に入射される。したがって、本実施の形態でも、前記実施の形態11で説明した座標位置検出原理と同様の原理によって(x,y)座標を検出することができる。
なお、本実施の形態では、上記したように、表示領域に設けられた導光板350内を伝播した光は、図36に示すようにフレネル反射板360で、下から上(つまり、下層から上層)に向かって反射され、その後、図36および図37に示すように、上層内を伝播して上層側の端面360aから、光路変更手段320に向かって出射される。したがって、上記フレネル反射板360は、上層と下層とでは、傾斜面の角度が異なっている。
以上のように、本実施の形態では、少なくとも表示領域に設けられた導光板350を備え、その端部のフレネル反射板360で反射することで光路変更手段320に光を導光するとともに、導光板350の一端(一辺)に設けられた引き出し部350bの角部に赤外LED3が配置され、ラインセンサ1のうちの1つが、上記引き出し部350bに沿って上記導光板350の一端(一辺)に設けられている点で、前記実施の形態14と異なっている。
しかしながら、本実施の形態でも、上記座標センサ180が導光板350を備えていることで、赤外LED3を上記引き出し部350bの角部に1つ設ければよく、赤外LED3の個数を削減することができる。したがって、前記実施の形態11〜13にかかる液晶表示装置40よりも消費電力を低減することができる。また、上記赤外LED3が、上記引き出し部350bの下方、つまり、上記液晶表示装置40を構成する各層の積層方向に沿ってリード線が延びるように形成されていることで、上記引き出し部350bの端面に、面内方向にリード線が延びるように赤外LED3を形成する場合と比較して、装置を小型化することができる。
なお、本実施の形態では、上記したように、上記光路変更手段320と対向する導光板350の端部にフレネル反射板360が設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、上記導光板350は、該導光板350における上記光路変更手段320が設けられた二辺とそれぞれ対向する二辺を構成する各端部が、画像表示領域の外側で二層構造を有し、かつ、各層の端面がそれぞれ反射面を有し、下層から上層に光を導光した後、上記したように上層から光を出射する構成を有していればよい。
図38は、本実施の形態で用いられる上記赤外LED3の、室温(25℃)での指向性(配光特性)を示す図である。
本実施の形態では、図37に示すように、引き出し部350bの一方の角部に配置された赤外LED3から、表示領域に設けられた導光板350の内部全体に光を照射する。このため、本実施の形態では、図38に示すように、左右方向の光の広がりが上下方向の光の広がりよりも大きく、左右方向と上下方向とで光の指向性(配光特性)が異なる赤外LED3が用いられる。このような赤外LED3としては、垂直方向(高さ方向)よりも水平方向に広がった、偏平型の赤外LEDが用いられる。
〔実施の形態16〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図39の(a)・(b)に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜15との相違点(特に、前記実施の形態13との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜15と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図39の(a)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図39の(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成および座標検出原理を模式的に示す平面図である。
本実施の形態にかかる座標センサ410は、図39の(a)・(b)に示すように、x軸方向およびy軸方向に配置された複数のラインセンサ1と、各ラインセンサ1上に、各ラインセンサ1に重畳するように配置された、前記実施の形態13と同様のレンズ一体型のプリズム161(光路変更手段、光路変更部)と、対向基板22の上面22cの角部に配置された赤外LED3とを備えている。上記赤外LED3は、具体的には、座標入力領域22e(座標入力部、表示領域)の角部に対向する位置に配置されている。
上記プリズム161は、対向基板22の上面22cの各端部(言い換えれば、表示領域の各辺)に沿って、表示領域を取り囲むように設けられている。
なお、図示はしないが、本実施の形態でも、上記プリズム161は、その下面161cおよびレンズ162の平坦面162aが、対向基板22と屈折率が等しいオプティカルカップリング材4によって、対向基板22の上面22cに接着(オプティカルカップリング)されている。
ラインセンサ1は、アレイ基板21の表示領域外周部に、上記プリズム161からの反射光の光路上にラインセンサ1の受光面aが位置するように、例えば、ラインセンサ1が、平面視で、上記プリズム161の45°ミラー状の端面161aに重畳するとともに、受光面1aが上向きとなるように設けられている。
本実施の形態でも、上記ラインセンサ1は、アレイ基板21における表示領域外周部に設けられている。但し、本実施の形態では、上記ラインセンサ1は、シール材24よりも内側に設けられている。
液晶パネル20は、一般的な液晶パネルと同じく、上下の電極基板(すなわち、アレイ基板21および対向基板22)の間に、液晶物質を封入して構成された表示領域と、その周辺領域とを有している。この周辺領域には、液晶物質を表示領域内に保持しておくためのシール材24が配置されている。ラインセンサ1は、この表示領域(有効表示エリア)とその外側のシール材24からなるシールライン(シール領域)との間の領域(以下、単に「シール領域の内側」と記す)に設けられている。
例えば、前記したようにシール領域にラインセンサ1を配置した場合、スペース(つまり、ラインセンサ1を設けるスペース)を節約することができるが、ラインセンサ1に機械的ストレスが掛かる。一方、ラインセンサ1を、上記したようにシール領域の内側に設けるか、もしくは、前記したようにシール領域の外側に設ければ、シール領域にラインセンサ1を配置する場合と比べてスペース的には不利になるものの、上記したストレスの懸念をなくすことができる。
また、本実施の形態によれば、ラインセンサ1を、上記領域に設けることで、上記ラインセンサ1を、上記アレイ基板21における表示領域の外側に容易に設けることができるとともに、液晶パネル20が大型化することを回避することができる。
上記プリズム161は、表示領域の外縁(エッジ)に沿って設けられている。すなわち、本実施の形態において、プリズム161で囲まれた領域が表示領域であり、該領域が、タッチパネルにおける座標入力領域22e(座標入力部)として用いられる。
なお、一般的な液晶パネルでは、表示領域とその外側のシール領域との間の領域には、絶縁性黒色樹脂等からなるブラックマトリックス(BM)が形成されている。しかしながら、本実施の形態では、上記領域にラインセンサ1が設けられていることから、BMは不要である。なお、上記シール領域の外側には、図示しない駆動回路端子部が設けられている。
また、上記赤外LED3は、対向基板22の上面22cの各角部(4コーナー)にそれぞれ1つずつ設けられている。赤外LED3は、上記対向基板22の表面に沿って、座標入力領域22e(タッチ領域)の全面をカバーするように光を照射する。
本実施の形態によれば、図39の(a)・(b)に示すように、座標入力領域22eを指等の検出対象物でタッチすると、対向基板22の上面22cの角部に配された赤外LED3により検出対象物に斜め方向から光が当たることで、検出対象物にあたった光が拡散反射されて、プリズム161を介してラインセンサ1に入射される。
このとき、ラインセンサ1の受光角θ(図32参照)は、前記実施の形態13で説明したように、レンズ162によって制限されている。このため、図39の(b)に示すように、ラインセンサ1では、実線で示した、x軸およびy軸にほぼ平行な成分(具体的には、平行光に対し0〜θ°の角度の光であり、θ(半角)=atan(W/2L))しか検出されない。
このため、座標入力領域22eの角部の方向から照射された、点線で示す斜め方向(平行光に対し、θ°を越える角度)からの光線はラインセンサ1の受光部には到達しない。
つまり、上記角部の方向から照射され、検出対象物で反射されることなく表示領域を通過してプリズム161に入射された光や、検出対象物でx軸およびy軸に対し斜め方向に反射された光は、ラインセンサ1の受光部には到達しない。したがって、本実施の形態によれば、タッチした箇所の(x,y)座標を検出することができる。
以上のように、本実施の形態では、座標入力領域22eを指等の検出対象物でタッチすることで、赤外LED3から出射され、対向基板22の表示領域の上空を通過してプリズム161に入射される光の一部(具体的には、対向基板22の表面に沿って表示領域の上を走る光線のうち、検出対象物が存在する座標の上を通る光線)が、上記検出対象物で反射(拡散反射)されることを利用してタッチした箇所の(x,y)座標を検出する。
なお、本実施の形態では、上記したように、プリズム161およびラインセンサ1が、対向基板22の4辺に設けられ、赤外LED3が、対向基板22の上面22cの各角部(4コーナー)に設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記プリズム161およびラインセンサ1は、x軸方向およびy軸方向の少なくとも2辺に配置されていればよく、上記赤外LED3は、少なくとも1コーナーに設けられていればよい。
但し、図39の(b)に示すように、液晶パネル20の4辺にラインセンサ1を配置した場合、向かい合わせのラインセンサ1の信号を比較することにより、座標精度を向上させることや、外光(迷光)による誤認識を軽減することができる。なお、各ラインセンサ1の受光素子11の受光量は、タッチした位置と、各ラインセンサ1との距離に応じて変化する。
また、液晶パネル20の4辺にラインセンサ1を配置することで、座標入力領域22e(座標入力面20a)を複数箇所同時に指等の検出対象物で接触(マルチタッチ)する場合、該マルチタッチ時における相互干渉(照明光の影による妨害)を軽減することもできる。したがって、プリズム161およびラインセンサ1は、対向基板22の4辺に設けられていることが特に好ましい。
なお、本実施の形態では、上記したように、対向基板22の上面22cの角部に配置された赤外LED3から、対向基板22の上面22cの表示領域全体に光を照射する。このため、本実施の形態でも、図38に示したように、左右方向の光の広がりが上下方向の光の広がりよりも大きく、左右方向と上下方向とで光の指向性(配光特性)が異なる赤外LED3が好適に用いられる。
なお、本実施の形態では、上記したように、シール領域の内側にラインセンサ1を設けた場合を例に挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。上記ラインセンサ1は、表示領域の外側に設けられてさえいれば、前記したように、シール領域に設けられていてもよく、シール領域の外側に設けられていてもよい。勿論、本実施の形態以外の他の実施の形態においても、上記ラインセンサ1を、本実施の形態で説明したようにシール領域の内側に設けてもよいことは言うまでもない。
なお、図示はしないが、本実施の形態でも、上記プリズム161は、その下面161cおよびレンズ162の平坦面162aが、対向基板22と屈折率が等しいオプティカルカップリング材4によって、対向基板22の上面22cに接着(オプティカルカップリング)されている。
また、本実施の形態では、上述したように、プリズム161の下面161c(出光面)に凸レンズであるレンズ162が設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、例えば、前記実施の形態11または12に示す光路変更手段と同様の光路変更手段を用いてもよいことは言うまでもない。
〔実施の形態17〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図40および図41に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜16との相違点(特に、前記実施の形態16との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜16と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図40は、本実施の形態にかかる液晶表示装置40における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図41は、ラインセンサ1に導光される光の経路を示す、上記液晶表示装置の要部断面図である。
前記実施の形態16では、液晶パネル20の1辺に対し、ラインセンサ1を1列設けた。本実施の形態では、図40および図41に示すように、液晶パネル20の1辺に対し、ラインセンサ1を複数列(図40および図41に示す例では3列)設けた点で、前記実施の形態1と異なっている。すなわち、本実施の形態にかかる液晶表示装置40および座標センサ420は、液晶パネル20の1辺に対し、ラインセンサ1が複数列設けられている点を除けば、平面視で、図39の(b)に示す液晶表示装置40および座標センサ410と同様の構成を有している。
そして、本実施の形態でも、対向基板22の上面22cの角部に配された赤外LED3により検出対象物に斜め方向から光が当たることで、検出対象物に当たった光が反射(拡散反射)されることを利用してタッチした箇所の(x,y)座標を検出するという点では、前記実施の形態16と同じである。
但し、本実施の形態では、図40に示すように、赤外LED3から出射される赤外光は、タッチエリアである座標入力領域22eの表面に沿って基板面に平行に照射されるだけでなく、必要に応じて座標入力領域22eの上方の空間に向けても照射される。
本実施の形態によれば、上記したように、ラインセンサ1をx軸方向およびy軸方向にそれぞれ複数列並設し、座標入力領域22eの角部の方向から、座標入力領域22eの表面全体およびその上方に光を照射するとともに、指等の検出対象物が、上記座標入力領域22eの上方(上空)を通過する指示座標検出用の光の光路上に位置するように上記検出対象物を上記座標入力領域22eに近づけるだけで、その反射光の一部が画像表示部上空から光路変更部に入射する。本実施の形態によれば、この反射光をラインセンサ1で検出することにより、上記検出対象物の座標位置(x,y)および高さを検出することができる。
図40に点線で示すように、赤外LED3から出射され、対向基板22の表面に沿って対向基板22の座標入力領域22e(表示領域)の上空を通過してプリズム161に入射される光は、上記検出対象物で反射されずに、上記赤外LED3の対辺側に設けられたラインセンサ1に到達する。
しかしながら、ラインセンサ1の受光角θ(図32参照)は、レンズ162によって制限されている。また、本実施の形態では、赤外LED3は対向基板22の上面22cの角部から座標入力領域22eを斜めに横切るように照射されている。このため、検出対象物で反射されることなくプリズム161に入射される光は、ラインセンサ1の受光部には到達しない。すなわち、x軸およびy軸にほぼ平行な成分ではない、座標入力領域22eの角部の方向から照射された斜め方向からの光線は、水平面内でラインセンサ1の受光部から外れる。
また、図40に一点鎖線で示すように、座標入力領域22eの上方に照射された光のうち検出対象物に当たらなかった光は、その進路に反射物体がないので戻ってこない。
これに対し、座標入力領域22eの上空に位置する検出対象物で反射された、図40に実線で示す光は、図41に示すように、その位置(ラインセンサ1からの仰角)に応じて、それぞれ対応するラインセンサ1の受光部(受光面1a)に到達する。どの列のラインセンサ1に光が到達するかは、光路変更部に物体からの光が入射する際の仰角(画像表示面から上空を仰ぐ角度)に依存する。左右それぞれ、どの列のラインセンサ1が受光しているかによって、三角測量の原理によりその物体の高さも検出することができる。
したがって、本実施の形態によれば、対向基板22の上面22cからz軸方向(法線方向)に、光路変更部に入射した光をラインセンサ1が検出できる範囲で、赤外光が照射される範囲内である程度離間した位置に赤外光を反射する指や物体が近づいたことを検知することができる。
〔実施の形態18〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図42の(a)・(b)〜図44に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1〜17との相違点(特に、前記実施の形態16・17との相違点)について説明するものとし、前記実施の形態1〜17と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
図42の(a)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成を模式的に示す断面図であり、図42の(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置における要部の概略構成および座標検出原理を模式的に示す平面図である。
前記実施の形態16では、図39の(b)に示したように、座標入力領域22eを指等の検出対象物でタッチすることで、座標入力領域22eを横切る光が、指等の検出対象物で反射(拡散反射)されることを利用してタッチした箇所の(x,y)座標を検出する場合について説明した。
本実施の形態では、上記座標入力領域22eを、画面に平行な面内で放射状に進む光を、それぞれラインセンサ1の受光面1aに導光することで、照明光による指等の検出対象物の影から、三角測量を用いて検出対象物の位置を検出する場合について説明する。
図42の(a)に示すように、本実施の形態にかかる座標センサ410および液晶表示装置40は、前記実施の形態16に記載の座標センサ410および液晶表示装置40と同様の構成を有している。
なお、本実施の形態でも、光路変更手段(光路変更部)としては、プリズム161の下面161c(出光面)に、凸レンズであるレンズ162が設けられているレンズ一体型のプリズム161を用いた場合を例に挙げて説明するが、本実施の形態はこれに限定されるものではない。
本実施の形態において上記レンズ162(凸レンズ)は、必ずしも必須ではなく、上記プリズム161の出光面に凸レンズが設けられていない構成としてもよい。また、上記光路変更手段としては、例えば、前記実施の形態11または12に示す光路変更手段と同様の光路変更手段を用いることもできる。
但し、前記図28あるいは上記実施の形態16において図39の(b)等に示したように対向基板22の表面に沿ってx軸およびy軸方向に平行な光を検出する場合、あるいは照明光による影としてx軸およびy軸方向に平行な光の影を検出する場合には、前記したように通常の軸対称のレンズからなる凸レンズを用いることが好ましいが、本実施形態に示すように放射状に進む光の影を検出する場合には、上記レンズ162として、軸対称の凸レンズではなく、シリンドリカルレンズ(いわゆるカマボコレンズ)からなる凸レンズを用いることが好ましい。
上記したように光路変更手段である上記プリズム161とラインセンサ1との間に、シリンドリカルレンズからなる凸レンズを配置することで、表示画面である対向基板22の表面に平行な面内の受光角は制限せず、上記対向基板22の表面に対して仰角を持つ光線に対して受光制限をかけることができる。
本実施の形態では、プリズム161およびラインセンサ1は、対向基板22の少なくとも3辺(具体的には3辺または4辺)に配置される。また、本実施の形態では、対向基板22の少なくとも2コーナー(具体的には2コーナーまたは4コーナー)に赤外LED3を配置する。なお、本実施の形態でも、赤外LED3は、上記対向基板22の表面に沿って、座標入力領域22e(タッチ領域)の全面をカバーするように光を照射する。
図42の(b)は、対向基板22の3辺にプリズム161およびラインセンサ1を設けるととともに、対向基板22の残る1辺の両端部に相当する、対向基板22の上面22cにおける隣り合う2コーナーに、赤外LED3を配置した例を示している。
指等の検出対象物で、上記対向基板22の表面に沿って上記対向基板22の表面と平行な面内で放射状に進む光を遮断すると、図42の(b)に点線で示す、赤外LED3から見て検出対象物の後方の光線は、上記検出対象物で遮られて影になる。この結果、赤外LED3から見て検出対象物の後方のラインセンサ1(つまり、赤外LED3から見て検出対象物の後方のプリズム161と対をなすラインセンサ1)に光が入射されず、該ラインセンサ1に影ができる。この結果、影ができたラインセンサ1の検出信号レベルは、影にならない領域のラインセンサ1の検出信号レベルよりも低下する。
このため、この影の位置から、指等の検出対象物でタッチした位置を、三角測量により計算することができる。
次に、三角測量によって上記検出対象物の(x,y)座標を検出する場合の各座標の算出方法について、図43を参照して以下に説明する。
検出対象物の(x,y)座標の算出方法は、座標入力領域22e(タッチ領域)においてタッチする領域によって、4つの場合に分けられる。
以下、説明の便宜上、図39の(b)において対向基板22の図中下側となる辺(以下、「下辺」と記す)の左側に位置する赤外LED3を光源3aとし、下辺右側に位置する赤外LED3を光源3bとする。
また、対向基板22の上面22cを対角線で結んでできる4つの領域に座標入力領域22eをわけた場合、図39の(b)において対向基板22の図中右側の辺(以下、「右辺」と記す)を底辺とし、上記対角線の交点で示される対向基板22の上面22cの中心点(以下、単に「中心点」と記す)を頂点とする三角形で示される領域を領域Aとする。以下、左周りに、図39の(b)において対向基板22の図中上側の辺(以下、「上辺」と記す)、左側の辺(以下、「左辺と記す」)、下辺をそれぞれ底辺とし、上記中心点を頂点とする三角形で示される領域を、それぞれ、領域B、領域C、領域Dと称す。
また、対向基板22の上辺および下辺の長さを「H」とし、右辺および左辺の長さを「V」とする。
まず、図39の(b)に示す上記領域A内の一点(以下、「A点」と記す)をタッチした場合、光源3aから見てA点の後方(背面)に影ができる。この結果、上記右辺に、光源3aによる影ができる。同様にして、光源3bによる影が上辺にできる。
ここで、光源3b(つまり、下辺右側の角部)から、光源3aとA点とを通る直線(1)が右辺と交わる位置(すなわち右辺にできる影の位置)までの距離をaとすると、光源3aとA点とを通る直線(1)は、座標x,yを用いて、次式(1)
y=a×x/H …(1)
で示される。
一方、光源3bの対角線上に位置する角部(つまり、上辺左側の角部)から、光源3bとA点とを通る直線(2)が上辺と交わる位置(すなわち上辺にできる影の位置)までの距離をbとすると、光源3bとA点とを通る直線(2)は、座標x,yを用いて、次式(2)
y=V(H−x)/(H−b) …(2)
で示される。
したがって、上記式(1)および式(2)から、次式(3)
a×x/H=V(H−x)/(H−b) …(3)
が導かれる。
したがって、上記式(3)から、A点の座標(x,y)は、それぞれ、次式(4)・(5)
x=H2×V/(a×H−a×b+H×V) …(4)
y=y=a×H×V/(a×H−a×b+H×V) …(5)
で求められる。
次に、図39の(b)に示す上記領域B内の一点(以下、「B点」と記す)をタッチした場合、光源3aによる影および光源3bによる影は、ともに上辺にできる。なお、図39の(b)に示すように、以下の説明では、便宜上、B点は、光源3bとA点とを通る直線(2)上に存在するものとして説明するが、B点の位置に応じて以下に示す各変数b・cを変更することで、以下と同様にして算出することができる。
ここでは、上記上辺左側の角部から、光源3aとB点とを通る直線(3)が上辺と交わる位置(すなわち上辺にできる影の位置)までの距離をcとすると、光源3aとB点とを通る直線(3)は、座標x,yを用いて、次式(6)
y=V×x/c …(6)
で示される。
一方、上記上辺左側の角部から、光源3bとB点とを通る直線(2)が上辺と交わる位置(すなわち上辺にできる影の位置)までの距離をbとすると、光源3bとB点とを通る直線(2)は、前記したように、座標x,yを用いて式(2)で示される。
したがって、上記式(2)および式(6)から、次式(7)
V×x/c=V(H−x)/(H−b) …(7)
が導かれる。
したがって、上記式(7)から、B点の座標(x,y)は、それぞれ、次式(8)・(9)
x=c×H/(H−b+c) …(8)
y=H×V/(H−b+c) …(9)
で求められる。
また、図39の(b)に示す上記領域C内の一点(以下、「C点」と記す)をタッチした場合、光源3aによる影が上辺にでき、光源3bによる影が左辺にできる。なお、図39の(b)に示すように、以下の説明では、便宜上、C点は、光源3aとB点とを通る直線(3)上に存在するものとして説明するが、この場合にも、C点の位置に応じて以下に示す各変数c・dを変更することで、以下と同様にして算出することができる。
上記上辺左側の角部から、光源3aとC点とを通る直線(3)が上辺と交わる位置(すなわち上辺にできる影の位置)までの距離をcとすると、光源3aとC点とを通る直線(3)は、前記したように、座標x,yを用いて前記式(6)で示される。
一方、光源3a(つまり、下辺左側の角部)から、光源3bとC点とを通る直線(4)が左辺と交わる位置(すなわち左辺にできる影の位置)までの距離をdとすると、光源3bとC点とを通る直線(4)は、座標x,yを用いて、次式(10)
y=d−d×H×x …(10)
で示される。
したがって、上記式(6)および式(10)から、次式(11)
V×x/c=d−d×H×x …(11)
が導かれる。
したがって、上記式(11)から、C点の座標(x,y)は、それぞれ、次式(12)・(13)
x=c×d×H/(c×d+H×V) …(12)
y=d×H×V/(c×d+H×V) …(13)
で求められる。
また、図39の(b)に示す上記領域D内の一点(以下、「D点」と記す)をタッチした場合、光源3aによる影が右辺にでき、光源3bによる影が左辺にできる。なお、図39の(b)に示すように、以下の説明では、便宜上、D点は、光源3aとA点とを通る直線(1)と光源3bとC点とを通る直線(4)との交点に存在するものとして説明するが、この場合にも、D点の位置に応じて各変数a・dを変更することで、以下と同様にして算出することができる。
上記D点は光源3aとA点とを通る直線(1)上および光源3bとC点とを通る直線(4)上に存在することから、光源3aとD点とを通る直線(1)および光源3bとD点とを通る直線(4)は、それぞれ、前記したように、前記式(1)および式(10)で示される。
つまり、光源3bから、光源3aとD点とを結ぶ直線が右辺と交わる位置(すなわち右辺にできる影の位置)までの距離をaとすると、光源3aとD点とを通る直線は、座標x,yを用いて、前記式(1)で示される。また、光源3aから、光源3bとD点とを通る直線(4)が左辺と交わる位置(すなわち左辺にできる影の位置)までの距離をdとすると、光源3bとD点とを通る直線(4)は、座標x,yを用いて、前記式(10)で示される。
したがって、上記式(1)および式(10)から、次式(14)
a×x/H=d−d×H×x …(14)
が導かれる。
したがって、上記式(14)から、D点の座標(x,y)は、それぞれ、次式(15)・(16)
x=d×H/(a+d) …(15)
y=a×d/(a+d) …(16)
で求められる。
以上のように、本実施の形態によれば、影ができたラインセンサ1の検出信号レベル(受光量)は、影にならない領域のラインセンサ1の検出信号レベルよりも低下することを利用して、三角測量により検出対象物の指示座標を検出することができる。
本実施の形態では、従来三角測量による座標検出に用いられている撮像装置等を必要とせず、簡易かつ小型で高精度の座標センサ410およびこれを備えた液晶表示装置40等の電子機器を提供することができる。なお、上記座標計算は、上記座標センサ410内(座標入力装置内)あるいは該座標センサ410を備えた液晶表示装置40等の電子機器内にて行ってもよく、上記座標センサ410を、インターフェースを介して、上記座標センサ410とは別体で設けられた電子計算機に接続して該電子計算機内でにて行ってもよい。
また、本実施の形態によれば、複数の赤外LED3を同時に点灯させ、それぞれの赤外LED3による検出対象物の影を同時に検出してもよいが、複数の赤外LED3を順次点灯させ、その都度ラインセンサ1で影の位置を検出することで上記検出対象物の位置を検出してもよい。
また、図43は、対向基板22の4辺にプリズム161およびラインセンサ1を設けるととともに、対向基板22の各角部(4コーナー)に赤外LED3を配置した例を示している。なお、この場合にも、赤外LED3は、上記対向基板22の表面に沿って、座標入力領域22e(タッチ領域)の全面をカバーするように光を照射する。
この場合にも、図43に点線で示す、赤外LED3から見て検出対象物の後方の光線は、上記検出対象物で遮られて影になる。
したがって、上記したように4辺にプリズム161およびラインセンサ1を配置した場合、各ラインセンサ1の信号を比較することで、座標精度を向上させることができる。
前記したように対向基板22の表面に沿ってx軸およびy軸方向に平行な光を検出する場合(つまり、座標入力領域22eを画面に沿ってx軸方向およびy軸方向に平行に進む光を、それぞれラインセンサ1の受光面1aに導光する場合)、座標計算が簡単で、座標精度・分解能がタッチ位置に依存しない。また、ラインセンサ1を座標入力領域22eの2辺に設けるだけでよい。しかしながら、上記したように座標入力領域22eを画面に平行な面内で放射状に進む光を、それぞれラインセンサ1の受光面1aに導光する場合、光源部をシンプルな構成とすることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。