JP5093226B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、解像性に優れた感放射線性樹脂組成物に関する。より詳しくは、プリント基板などの回路基板を製造する際の配線形成および半導体や電子部品の回路基板への実装の際に行うバンプ形成などのフォトファブリケーションに好適な感放射線性樹脂組成物、ならびに該組成物を用いたバンプ形成用材料および配線形成用材料に関する。
フォトファブリケーションとは、感放射線性樹脂組成物を加工物表面に塗布し、フォトリソグラフィ技術によって塗膜をパターニングし、これをマスクとして化学エッチング、電解エッチングまたは電気メッキを主体とするエレクトロフォーミング技術を単独で、または組み合わせて各種精密部品を製造する技術の総称である。このフォトファブリケーションは、現在の精密微細加工技術の主流となっている。
近年、電子機器のダウン・サイジングに伴い、LSIの高集積化および多層化が急激に進んでいる。そのため、LSIを電子機器に搭載するための基板への多ピン実装方法が求められ、TAB方式やフリップチップ方式によるベアチップ実装などが注目されてきている。このような多ピン実装方法では、接続用端子であるバンプと呼ばれる高さ15μm以上の突起電極が、基板上に高精度に配置されることが必要である。そして、さらなるLSIの小型化に対応するために、バンプの高精度化がより一層必要になってきている。
また、プリント基板などの回路基板の配線形成においても、上記バンプ形成と同様に、高精細化が求められている。
このようなバンプまたは配線を形成するときに使用される材料は、特にバンプ形成用材料または配線形成用材料と呼ばれることもある。このバンプ形成用材料および配線形成用材料に対する要求項目としては、20μm以上の膜厚を形成できること、基板に対する密着性を有すること、バンプまたは配線形成としてメッキを行う際に、メッキ液に対する良好な濡れ性および耐メッキ液性を有していること、ならびにメッキを行った後に剥離液等で容易かつ十分に剥離されることなどが求められる。
現像時に基板との密着性が乏しいと、バンプを形成するためのパターンサイズが微細化するにつれ、現像時に基板からレジストパターンが脱落する問題が生じる。また、メッキ液に対する濡れ性が低いと、基板上に均一なメッキが形成されないという問題が生じる。
しかし、従来のバンプ形成用材料および配線形成用材料は、フォトリソグラフィにおける現像時の基板との密着性、メッキ液に対する濡れ性および耐メッキ液性の点において満足できるものでなかった。また、より高度に要求されている解像性を満足できるものでもなかった。
特開2000−39709号公報
本発明の課題は、20μm以上の膜厚で優れた解像性を有し、基板との密着性に優れ、メッキ液に対する濡れ性と耐メッキ性を示し、メッキによる良好なバンプおよび配線を形成することができ、所望のメッキ造形物を形成した後の硬化膜の基板からの剥離性も優れ、バンプ形成用および配線形成用材料として好適な感放射線性樹脂組成物を提供することである。
本発明に係る感放射線性樹脂組成物は、(A)(a1)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、(a2)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、および(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位を含むアルカリ可溶性共重合体と、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と、(C)(c1)下記式(1)で表される化合物および(c2)下記式(2)で表される化合物を含む感放射線性ラジカル重合開始剤とを含有することを特徴とする。
Figure 0005093226
式(1)中、R1は独立に水素原子、メチル基またはエチル基を表し、R2およびR3は、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシル基またはフェニル基を表し、nは1〜5の整数を表す。
Figure 0005093226
式(2)中、Phは独立に置換基を有していてもよいフェニル基を表し、Xは独立に水素原子またはハロゲンを表す。
上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)は、(c3)下記式(3)で表される化合物をさらに含んでもよい。
Figure 0005093226
式(3)中、R4は独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−SR7(R7はメチル基またはエチル基を表す。)、ヒドロキシル基または−NR89(R8およびR9は、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはR8とR9とが炭素以外の原子を介して結合して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基を表し、Yはヒドロキシル基または−NR1011(R10およびR11は、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはR10とR11とが炭素以外の原子を介して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、mは1〜5の整数を表す。
上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)に含まれる化合物(c1)、(c2)および必要に応じて用いられる(c3)の合計含有量は、上記アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部に対して1〜30質量部であることが好ましい。
上記アルカリ可溶性共重合体(A)は、上記構成単位(a1)を1〜50質量%の量で、上記構成単位(a2)を1〜50質量%の量で、上記構成単位(a3)を5〜98質量%の量で含有する(ただし、構成単位(a1)、(a2)および(a3)の合計量を100質量%とする。)ことが好ましい。
上記構成単位(a2)を与えるフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物は、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンであることが好ましい。
本発明の感光性樹脂膜は、上記感放射線性樹脂組成物を用いて形成され、膜厚が1〜50μmであることを特徴とする。また、本発明の硬化膜は、前記感光性樹脂膜を光硬化させて形成されたことを特徴とする。
本発明の感放射線性樹脂組成物および該組成物を用いて形成される感光性樹脂膜は、アルカリ水溶液で現像可能であり、20μm以上の膜厚で20μm以下の解像度を有し、現像時の基板との密着性に優れ、メッキ液に対する濡れ性とメッキ液に対する耐メッキ液性を示し、メッキによる良好なバンプまたは配線を形成することができ、さらに硬化膜の基板からの剥離性にも優れている。
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物について詳細に説明する。
[感放射線性樹脂組成物]
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特定のアルカリ可溶性共重合体(A)と、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)と、特定の化合物を2種以上含む感放射線性ラジカル重合開始剤(C)とを含有する。
〔アルカリ可溶性共重合体(A)〕
本発明に用いられるアルカリ可溶性共重合体(A)は、カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物(以下「ラジカル重合性化合物(a1)」ともいう。)に由来する構成単位(a1)、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(以下「ラジカル重合性化合物(a2)」ともいう。)に由来する構成単位(a2)、および他のラジカル重合性化合物(以下「ラジカル重合性化合物(a3)」ともいう。)に由来する構成単位(a3)を含む。
上記アルカリ可溶性共重合体(A)は、ラジカル重合性化合物(a1)、(a2)および(a3)の合計量を100質量%とした場合、ラジカル重合性化合物(a1)を通常1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜25質量%の量で、ラジカル重合性化合物(a2)を通常1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜25質量%の量で、およびラジカル重合性化合物(a3)を通常5〜98質量%、好ましくは20〜90質量%、特に好ましくは50〜90質量%の量で、溶媒中でラジカル共重合することにより得ることができる。
<カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物(a1)>
本発明で用いられるカルボキシル基を有するラジカル重合性化合物(a1)は、アルカリ可溶性共重合体(A)のアルカリ可溶性を調節することができる。
このようなラジカル重合性化合物(a1)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−サクシノロイルエチル(メタ)アクリレート、2−マレイノロイルエチル(メタ)アクリレート、2−ヘキサヒドロフタロイルエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(市販品としては、例えば東亞合成(株)製アロニックスM−5300)、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート(市販品としては、例えば同社製アロニックスM−5400)、アクリル酸ダイマー(市販品としては、例えば同社製アロニックスM−5600)などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などのジカルボン酸などのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体などが挙げられる。これらの中ではアクリル酸、メタクリル酸、2−ヘキサヒドロフタロイルエチルメタクリレートが好ましい。
上記ラジカル重合性化合物(a1)は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記アルカリ可溶性共重合体(A)における上記ラジカル重合性化合物(a1)に由来する構成単位(a1)の含有割合は、通常1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜25質量%である。この構成単位(a1)の含有割合が少なすぎると、共重合体がアルカリ現像液に溶解し難くなるので、現像後に膜残りを生じ十分な解像度を得ることができないことがある。逆に多すぎると、共重合体のアルカリ現像液に対する溶解性が大きくなりすぎて露光部の溶解、すなわち膜減りが大きくなることがある。
<フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(a2)>
本発明で用いられるフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(a2)としては、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、α−メチル−m−ヒドロキシスチレン、α−メチル−o−ヒドロキシスチレン、2−アリルフェノール、4−アリルフェノール、2−アリル−6−メチルフェノール、2−アリル−6−メトキシフェノール、4−アリル−2−メトキシフェノール、4−アリル−2,6−ジメトキシフェノール、4−アリルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。これらの中では、p−ヒドロキシスチレンおよびα−メチル−p−ヒドロキシスチレンが好ましい。
上記アルカリ可溶性共重合体(A)における上記ラジカル重合性化合物(a2)に由来する構成単位(a2)の含有割合は、通常1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜25質量%である。この構成単位(a2)が少なすぎると、感放射線性樹脂組成物の解像度が低下し、逆に多すぎると、得られる共重合体の分子量が十分に上がらず、膜厚20μm以上の塗膜形成が困難になる。
また、ラジカル重合性化合物(a2)に由来する構成単位(a2)を与える化合物としては、アルカリ可溶性を有する共重合体を合成した後にフェノール性水酸基に変換できる官能基で保護されたラジカル重合性化合物(a2)前駆体を用いることもできる。
このようなラジカル重合性化合物(a2)前駆体としては、たとえば、p−アセトキシスチレン、α−メチル−p−アセトキシスチレン、p−ベンジロキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニロキシスチレン、p−tert−ブチルジメチルシロキシスチレンなどが挙げられる。これらを用いて得られる共重合体は、適当な処理、例えば塩酸等を用いた加水分解により、容易にフェノール性水酸基を有する構成単位(a2)を含有する共重合体に変換することができる。
<他のラジカル重合性化合物(a3)>
本発明で用いられる他のラジカル重合性化合物(a3)は、主としてアルカリ可溶性共重合体(A)の機械的特性を適度にコントロールする目的で使用する。ここで、「他の」とは、上述したラジカル重合性化合物(a1)および(a2)以外のラジカル重合性化合物の意味である。
このような他のラジカル重合性化合物(a3)としては、たとえば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸アリールエステル類、ジカルボン酸ジエステル類、ニトリル基含有重合性化合物、アミド結合含有重合性化合物、脂肪酸ビニル類、芳香族ビニル類、塩素含有重合性化合物、共役ジオレフィン類などが挙げられる。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ−ルトルエン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有重合性化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド結合含有重合性化合物;
酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニル類;
塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有重合性化合物;
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ジメチルブタジエン等の共役ジオレフィン類を用いることができる。
上記ラジカル重合性化合物(a3)は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記アルカリ可溶性共重合体(A)におけるラジカル重合性化合物(a3)に由来する構成単位(a3)の含有割合は、通常5〜98質量%、好ましくは20〜90質量%、特に好ましくは50〜90質量%である。
<重合溶媒>
上記アルカリ可溶性共重合体(A)を製造する際に用いられる重合溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。これらの中では、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、エステル類が好ましい。
<重合触媒>
また、ラジカル共重合における重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤を使用でき、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物および過酸化水素などが挙げられる。なお、過酸化物をラジカル重合開始剤に使用する場合、還元剤を組み合わせてレドックス型の開始剤としてもよい。
<分子量>
上記方法で得られるアルカリ可溶性共重合体(A)の分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)で、通常1,000〜100,000、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは3,000〜20,000である。
〔エチレン性不飽和二重結合を有する化合物(B)〕
本発明で用いられる、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(以下「エチレン性不飽和化合物(B)」ともいう。)は、分子中にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する常温で液体または固体の化合物であり、一般にはエチレン性不飽和基として(メタ)アクリロイル基を持つ(メタ)アクリレート化合物、もしくはビニル基を持つ化合物が好ましく用いられる。前記(メタ)アクリレート化合物は単官能性化合物と多官能性化合物に分類されるが、いずれの化合物も用いることができる。
このようなエチレン性不飽和化合物(B)としては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシルアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、tert−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、(メタ)アクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの単官能モノマーが挙げられる。
また、多官能性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシロキシメチルエチルエーテル、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物(B)は、市販されている化合物をそのまま用いることもできる。市販されている化合物の具体例としては、アロニックスM−210、同M−309、同M−310、同M−315、同M−320、同M−321、同M−400、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−8100、同M−9050、同M−240、同M−245、同M−6100、同M−6200、同M−6250、同M−6300、同M−6400、同M−6500(以上、東亞合成(株)製)、KAYARADR−551、同R−712、同TMPTA、同HDDA、同TPGDA、同PEG400DA、同MANDA、同HX−220、同HX−620、同R−604、同DPCA−20、DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート#295、同300、同260、同312、同335HP、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物(B)は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記エチレン性不飽和化合物は、上記アルカリ可溶性共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは10〜250重量部、より好ましくは20〜200重量部、特に好ましくは25〜150重量部の量で用いることができる。上記エチレン性不飽和化合物(B)の量が少なすぎると、露光時の感度が低下しやすく、逆に多すぎると、共重合体(A)との相溶性が悪くなり、保存安定性が低下したり、20μm以上の厚膜を形成することが困難になることがある。
〔感放射線性ラジカル重合開始剤(C)〕
本発明で用いられる感放射線性ラジカル重合開始剤(C)は、下記式(1)で表される化合物(c1)および下記式(2)で表される化合物(c2)を含む。また、前記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)は、前記化合物(c1)および(c2)とともに、必要に応じて、下記式(3)で表される化合物(c3)をさらに含んでもよい。
Figure 0005093226
式(1)中、R1は独立に水素原子、メチル基またはエチル基を表し、R2およびR3は、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシル基またはフェニル基を表し、nは1〜5の整数を表す。
Figure 0005093226
式(2)中、Phは独立に置換基を有していてもよいフェニル基を表し、Xは独立に水素原子またはハロゲンを表す。前記フェニル基が有していてもよい置換基としては、たとえば、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシル基が挙げられる。前記フェニル基が置換基を有する場合、複数のフェニル基は、それぞれ独立に前記置換基を1〜5個有することができる。
Figure 0005093226
式(3)中、R4は独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−SR7(R7はメチル基またはエチル基を表す。)、ヒドロキシル基または−NR89(R8およびR9は、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはR8とR9とが炭素以外の原子を介して結合して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、R5およびR6は、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基を表し、Yはヒドロキシル基または−NR1011(R10およびR11は、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはR10とR11とが炭素以外の原子を介して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、mは1〜5の整数を表す。
上記化合物(c1)としては、たとえば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの中では、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドが好ましい。上記化合物(c1)は1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記化合物(c2)としては、たとえば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビスフェニル−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラメトキシフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラエトキシフェニル−1,2’−ビイミダゾールなどが挙げられる。これらの中では、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましい。上記化合物(c2)は1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記化合物(c3)としては、たとえば、
2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−ヒドロキシプロパン−1−オン、2−メチル−1−フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどが挙げられる。これらの中では、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンが好ましい。上記化合物(c3)は1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)として、上記化合物(c1)および上記化合物(c2)、ならびに必要に応じて上記化合物(c3)を用いることにより、高解像性を有する感放射線性樹脂組成物が得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物において、上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)に含まれる上記化合物(c1)、(c2)および必要に応じて用いられる(c3)の合計含有量は、上記アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは2〜30質量部、特に好ましくは5〜20質量部である。上記化合物(c1)、(c2)および必要に応じて用いられる(c3)の合計含有量が、少なすぎると、酸素によるラジカルの失活の影響(感度の低下)を受けやすく、また多すぎると、相溶性が悪くなったり、保存安定性が低下する傾向がある。
上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)は、必要に応じて、上記化合物(c1)、(c2)および(c3)以外の感放射線性ラジカル重合開始剤をさらに含有してもよい。上記化合物(c1)、(c2)および(c3)以外の感放射線性ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ジアセチルなどのα−ジケトン類;ベンゾインなどのアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−アセトキシベンゾフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノンなどの上記化合物(c3)以外のアセトフェノン類;アントラキノン、1,4−ナフトキノンなどのキノン類;フェナシルクロライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのハロゲン化合物;ジ−tert−ブチルパ−オキサイドなどの過酸化物などが挙げられる。
また、市販品としては、イルガキュア184、651、500(以上、チバスペシャルティケミカルズ(株)製)、ルシリンTPO(以上、BASF(株)製)、ユベクリルP36(UCB(株)製)などが挙げられる。
本発明の組成物では、必要に応じてメルカプトベンゾチオアゾール、メルカプトベンゾオキサゾールのような水素供与性を有する化合物を、上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)と併用してもよい。また、上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)と放射線増感剤とを併用してもよい。
〔その他の成分〕
本発明の感放射線性樹脂組成物には、上述のアルカリ可溶性共重合体(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、および感放射線性ラジカル重合開始剤(C)の他に、必要に応じて、溶剤や各種の添加剤など含有させてもよい。
有機溶剤としては、アルカリ可溶性共重合体(A)および各成分を均一に溶解させることができ、また各成分と反応しないものが用いられる。このような有機溶剤としては、上記アルカリ可溶性共重合体(A)を製造する際に用いられる重合溶媒と同様のものを用いることができ、さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶媒を添加することもできる。
これらの有機溶剤の中では、溶解性、各成分との反応性および塗膜形成の容易性から、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;ジアセトンアルコールなどのケトン類が好適である。上記溶剤の使用量は、用途や塗布方法などに応じて適宜決めることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、熱重合禁止剤を添加することができる。このような熱重合禁止剤としては、たとえば、ピロガロ−ル、ベンゾキノン、ヒドロキノン、メチレンブル−、tert−ブチルカテコ−ル、モノベンジルエーテル、メチルヒドロキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、n−ブチルフェノール、フェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ビスフェノール、4,4',4”−エチリデントリス(2−メチルフェノール)、4,4’,4”−エチリデントリスフェノール、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンなどを挙げることができる。これらは、アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは5質量部以下で用いることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、塗布性、消泡性、レベリング性などを向上させる目的で界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BMケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(以上、旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(以上、東レダウコーニングシリコーン(株)製)、フタージェントFTX−218(以上、(株)ネオス製)などの商品名で市販されているフッ素系界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の配合量は、アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部に対して好ましくは5質量部以下である。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、基板との接着性を向上させるために接着助剤を使用することもできる。接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効である。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味する。
このような官能性シランカップリング剤としては、たとえば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。その配合量は、アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部当たり20質量部以下が好ましい。
また、本発明の感放射線性樹脂組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行うために、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、iso−吉草酸、安息香酸、けい皮酸などのモノカルボン酸;乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシけい皮酸、3−ヒドロキシけい皮酸、4−ヒドロキシけい皮酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、シリンギン酸などのヒドロキシモノカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス無水トリメリテート、グリセリントリス無水トリメリテートなどの酸無水物を添加することもできる。
さらに、本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて充填材、着色剤、粘度調整剤などを添加することもできる。充填材としては、シリカ、アルミナ、タルク、ベントナイト、ジルコニウムシリケート、粉末ガラスなどが挙げられる。着色剤としては、たとえば、アルミナ白、クレー、炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;亜鉛華、鉛白、黄鉛、鉛丹、群青、紺青、酸化チタン、クロム酸亜鉛、ベンガラ、カーボンブラックなどの無機顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッド6B、パーマネントレッドR、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ-ンなどの有機顔料;マゼンタ、ローダミンなどの塩基性染料;ダイレクトスカーレット、ダイレクトオレンジなどの直接染料;ローセリン、メタニルイエローなどの酸性染料が挙げられる。また、粘度調整剤としては、たとえば、ベントナイト、シリカゲル、アルミニウム粉末などが挙げられる。これら添加剤の配合量は、組成物の本質的な特性を損なわない範囲であればよく、好ましくは、得られる組成物に対して50質量%以下である。
〔感放射線性樹脂組成物の調製〕
本発明の感放射線性樹脂組成物を調製するには、充填材および顔料を添加しない場合には、上記(A)、(B)、(C)の各成分と、必要に応じてその他の成分とを、通常の方法で混合、攪拌するだけでよい。充填材および顔料を添加する場合には、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用いて、これらの成分を分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いて各成分または得られる組成物をろ過してもよい。
〔感放射線性樹脂組成物の用法〕
本発明の感放射線性樹脂組成物は、用途に応じて、液状のまま使用する方法、あるいは予め可とう性のベースフィルム上に感光性樹脂組成物を塗布・乾燥して塗膜(感光性樹脂膜)を形成し、これを基板に貼り付けて使用する方法(ドライフィルム法)のいずれの方法でも用いることができる。ただし、ドライフィルム法の場合、ベースフィルム上に形成された感光性樹脂膜は、未使用時には、この上にカバーフィルムを積層して保存することが好ましい。以下、塗膜(感光性樹脂膜)の形成方法および塗膜の処理法についてさらに詳しく説明する。
<1.塗膜の形成方法>
(1−1)液状樹脂組成物を使用した場合
液状の上記感光性樹脂組成物を所定の基板上に塗布し、加熱により溶媒を除去することによって所望の塗膜(感光性樹脂膜)を形成することができる。本発明の感光性樹脂膜は、膜厚が1〜100μmであることが好ましく、5〜70μmであることがより好ましく、10〜50μmであることが特に好ましい。
基板上への塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、アプリケーター法などが適用できる。なお、塗膜の乾燥条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗膜の厚さなどによって異なるが、通常は60〜160℃、好ましくは80〜150℃で、5〜60分間程度である。乾燥時間が短かすぎると、現像時の密着状態が悪くなり、また、長すぎると熱かぶりによる解像度の低下を招くことがある。
本発明の感放射線性樹脂組成物を塗布した基板をメッキ処理してバンプまたは配線を形成する場合は、基板表面に金属がコーティングされている必要がある。基板表面を金属でコーティングする方法として、金属を蒸着する方法、スパッタリングする方法等あるが、本発明において使用される基板に使用する金属のコーティング方法は特に限定されるものではない。
(1−2)ドライフィルムを使用した場合
上述のドライフィルムを用いる場合には、カバーフィルムを剥離し、基板に感光性樹脂膜を転写する。転写方法としては、基板を予め加熱しておく熱圧着方式が好ましい。ドライフィルムを使用する場合も、液状で使用する場合と同様に、金属をコーティングした基板を用い、メッキ処理して配線を形成することができる。
<2.放射線照射方法>
得られた感光性樹脂膜に所定のパターンを有するフォトマスクを介し、波長が300〜500nmの紫外線または可視光線を照射して、例えばバンプパターンや配線パターン以外の露光部を硬化させることができる。ここで放射線とは、紫外線、可視光線、遠紫外線、X線、電子線などを意味し、光源として、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、アルゴンガスレ−ザ−などを用いることができる。放射線照射量は、組成物中の各成分の種類、配合量、塗膜の厚さなどによって異なるが、例えば高圧水銀灯使用の場合、100〜1500mJ/cm2である。
<3.現像方法>
放射線照射後の現像方法としては、アルカリ性水溶液を現像液として用いて、不要な非露光部を溶解、除去し、露光部のみを残存させ、所定パターンの硬化膜を得る。現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなどのアルカリ類の水溶液を使用することができる。また、上記アルカリ類の水溶液にメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像時間は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗膜の厚さなどによって異なるが、通常30〜600秒間であり、また現像の方法は液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレ−法、シャワー現像法などのいずれでもよい。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、エアーガンなどを用いて風乾させたり、ホットプレート、オーブンなど加熱下で乾燥させる。
<4.後処理>
本発明の組成物からなる感光性樹脂膜は、前記の放射線照射のみでも、十分に硬化させることができるが、用途に応じてさらに、追加の放射線照射(以下「後露光」という。)や加熱によってさらに硬化させることができる。
後露光としては、上記放射線照射方法と同様の方法で行なうことができ、放射線照射量は特に限定されるものではないが、高圧水銀灯使用の場合100〜2000mJ/cm2が好ましい。また、加熱する際の方法は、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置を用いて、所定の温度、例えば60〜100℃で所定の時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では5〜60分間加熱処理をすればよい。この後処理によって、さらに良好な特性を有する所定パターンの硬化膜を得ることができる。
<5.メッキ処理>
後処理を行った基板を、電気メッキ用の各種メッキ液に浸漬し、所望のメッキ厚となるように電流値および通電時間を設定してメッキを行う。
<6.剥離処理>
例えば、メッキ処理した基板から本発明の硬化膜を剥離するには、50〜80℃にて攪拌中の剥離液に該基板を5〜30分間浸漬すればよい。ここで使用される剥離液としては、例えば、第4級アンモニウム塩の水溶液や第4級アンモニウム塩とジメチルスルホキシドと水との混合溶液、水酸化ナトリウム水溶液をあげることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、特にことわりのない限り、部は質量部、%は質量%を示す。
<合成例1> アルカリ可溶性共重合体(A1)の合成
窒素置換したドライアイス/メタノール還流器の付いたフラスコ中に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)5.0g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(溶媒)150gを仕込み、重合開始剤が溶解するまで攪拌した。この溶液に、メタクリル酸10g、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン15g、イソボロニルアクリレート20g、n−ブチルアクリレート30g、トリシクロ(5.2.1.02,6)デカニルメタクリレート25gを仕込み、固形分が完全に溶解するまで撹拌した。完全に溶解した後、溶液の温度を80℃まで上昇させ、この温度で7時間重合を行った後、溶液を100℃に昇温して、1時間重合を行って、アルカリ可溶性共重合体(A1)を含む反応溶液を得た。
<合成例2〜5> アルカリ可溶性共重合体(A2)、(A3)、(CA1)および(CA2)の合成
下記表1の組成に従い、化合物の種類と量を変更したこと以外は、合成例1と同様にして、アルカリ可溶性共重合体(A2)、(A3)、(CA1)および(CA2)を合成した。なお、表1中の成分の記号は、以下のとおりである。
a1−1:メタクリル酸
a2−1:α−メチル−p−ヒドロキシスチレン
a3−1:イソボロニルアクリレート
a3−2:n−ブチルアクリレート
a3−3:トリシクロ(5.2.1.02,6)デカニルメタクリレート
Figure 0005093226
〔実施例1〕
アルカリ可溶性共重合体(A1)100g、エチレン性不飽和化合物(B)として東亜合成(株)「アロニックスM8100」50g、東亜合成(株)「アロニックスM320」10g、感放射線性ラジカル重合開始剤(C)として2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール4g、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド 4g、界面活性剤としてジグリセリンエチレンオキサイド(平均付加モル数=18)付加物ペルフルオロノネニルエーテル (フタージェントFTX−218、(株)ネオス製)0.3g、および溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルアクリレート150gを混合し、攪拌して均一な溶液を調製した。この溶液を、孔径10μmのカプセルフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物を得た。
〔実施例2〜7および比較例1〜5〕
表2に示した組成に変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005093226
B1:東亜合成(株)アロニックスM8100〔3官能以上のポリエステルアクリレート〕
B2:東亜合成(株)アロニックスM320〔トリメチロールプロパンポリエチレンオキサイド変性(n=2)トリアクリレート〕
B3:東亜合成(株)アロニックスM8060〔3官能以上のポリエステルアクリレート〕
B4:東亜合成(株)アロニックスM315〔トリメチロールプロパンポリエチレンオキサイド変性(n=1)トリアクリレート〕
c1−1:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
c2−1:2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
c2−2:2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
c3−1:2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン
c3−2:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン
c4−1:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
〔評価〕
実施例1〜7および比較例1〜4で得られた感放射線性樹脂組成物を用いて、以下の方法によりレジストパターンおよびメッキ造形物を形成し、感光性樹脂膜および硬化膜の特性を評価した。結果を表3および表4に示す。
(1)バンプ形成性能の評価
<パターンの形成>
金スパッタ基板にスピンコーターを用いて、各組成物を塗布した後、ホットプレート上で、110℃で5分間加熱して、厚さ25μmの樹脂膜を形成した。次いで、ライン/スペース(以下「L/S」という)=3/3、4/4、5/5、6/6、7/7、8/8、9/9、10/10、15/15、20/20、25/25、30/30μm(設計寸法)が存在するパターンマスクを介し、超高圧水銀灯(OSRAM社製HBO、出力1,000W)を用いて、300〜1000mJ/cm2の紫外光を照射した。露光量は、照度計〔(株)オーク製作所製UV−M10(照度計)にプローブUV−42(受光器)をつないだもの〕により確認した。現像液として2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて室温で現像したのち、流水洗浄し、窒素ブローしてレジストパターンを形成した。以下、このレジストパターンを形成した基板を「パターニング基板A」という。
<解像度評価>
前記パターニング基板Aを走査型電子顕微鏡により1000倍で観察し、解像度を測定した。ここで、解像度とは、L/Sパターンのマスク設計寸法3/3μm,4/4μm,5/5μm,6/6μm,7/7μm,8/8μm,9/9μm,10/10μm,15/15μm,20/20μm、30/30μmのうち、レジストの残さが無く解像された最小マスク寸法をいう。
<密着性評価>
基板との密着性は、前記パターニング基板Aの断面を走査型電子顕微鏡にて1500倍で観察することにより評価した。具体的には、開口部周辺やウェハ端部でレジストの浮きが観察されない場合を「AA」、レジストの浮きやレジストの剥がれが観察される場合を「BB」とした。
前記パターニング基板Aに対して、電解メッキの前処理として、酸素プラズマによるアッシング処理(出力100W、酸素流量100ミリリットル、処理時間1分)を行って、親水化処理を行った。次いで、この基板を、メッキ液として日本高純度化学株式会社製テンペレジストEXを用い、60℃、0.5A/dm2、50分間または75分間で電解銅メッキし、高さ15μmのバンプを形成した。その後、剥離液としてTHB−S2(JSR社製、主成分:ジメチルスルホキシド)を用い、50℃で10分間攪拌しながら浸漬して樹脂膜を剥離し、メッキ造形物を有する基板を得た。以下、このメッキ造形物を有する基板を「メッキ基板A」という。
剥離性の評価は、前記メッキ基板Aを走査型電子顕微鏡にて1500倍で観察して行った。具体的には、残さが観察されない場合を「AA」、残さが観察された場合を「BB」とした。
Figure 0005093226
(2)高密度配線形成性能の評価
<パターンの形成>
厚みが35μmの銅箔を張り合わせてなるガラスエポキシ銅張基板に、ロールコーターを用いて各組成物を塗布した後、熱風オーブン中、75℃で45分間加熱して、厚さ25μmの樹脂膜を形成した。次いで、L/S=3/3、4/4、5/5、6/6、7/7、8/8、9/9、10/10、15/15、20/20、25/25、30/30μm(設計寸法)が存在するパターンマスクを介し、超高圧水銀灯(OSRAM社製HBO、出力1,000W)を用いて300〜1000mJ/cm2の紫外光を照射した。露光量は、照度計〔(株)オーク製作所製UV−M10(照度計)にプローブUV−42(受光器)をつないだもの〕により確認した。現像液として1質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いて室温で現像したのち、流水洗浄し、窒素ブローしてレジストパターンを形成した。以下、このレジストパターンを形成した基板を、「パターニング基板B」という。
<メッキ造形物の形成>
パターニング基板Bを、メッキ液として日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社製ミクロファブCu200を用い、25℃、3A/dm2、25分間で電解銅メッキし、高さ15μmの配線を形成した。その後、剥離液として3%水酸化ナトリウム水溶液を用い、50℃で10分間攪拌しながら浸漬して樹脂膜を剥離し、メッキ造形物を有する基板を得た。以下、このメッキ造形物を有する基板を「メッキ基板B」という。
<剥離性の評価>
剥離性の評価は、メッキ後にレジスト硬化膜を剥離した前記メッキ基板Bを走査型電子顕微鏡にて1500倍で観察して行った。具体的には、残さが観察されない場合を「AA」、残さが観察された場合を「BB」とした。
<解像度評価>
前記パターニング基板を走査型電子顕微鏡により1000倍で観察し、解像度を測定した。ここで、解像度とは、L/Sパターンのマスク設計寸法3/3μm,4/4μm,5/5μm,6/6μm,7/7μm,8/8μm,9/9μm,10/10μm,15/15μm,20/20μm、30/30μmのうち、レジストの残さが無く解像された最小マスク寸法をいう。
Figure 0005093226

Claims (6)

  1. (A)(a1)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、(a2)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、および(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位を含むアルカリ可溶性共重合体と、
    (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と、
    (C)(c1)下記式(1)で表される化合物、(c2)下記式(2)で表される化合物および(c3)下記式(3)で表される化合物を含む感放射線性ラジカル重合開始剤と
    を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005093226
    〔式(1)中、Rは独立に水素原子、メチル基またはエチル基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシル基またはフェニル基を表し、nは1〜5の整数を表す。〕
    Figure 0005093226
    〔式(2)中、Phは独立に置換基を有していてもよいフェニル基を表し、Xは独立に水素原子またはハロゲンを表す。〕
    Figure 0005093226
    〔式(3)中、Rは独立に水素原子、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−SR(Rはメチル基またはエチル基を表す。)、ヒドロキシル基または−NR(RおよびRは、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはRとRとが炭素以外の原子を介して結合して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、
    およびRは、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基を表し、
    Yはヒドロキシル基または−NR1011(R10およびR11は、それぞれ独立にメチル基もしくはエチル基を表すか、またはR10とR11とが炭素以外の原子を介して結合して4〜8員環の環状構造を形成してもよい。)を表し、
    mは1〜5の整数を表す。〕
  2. 上記感放射線性ラジカル重合開始剤(C)に含まれる化合物(c1)、(c2)および(c3)の合計含有量が、上記アルカリ可溶性共重合体(A)100質量部に対して1〜30質量部であることを特徴とする請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 上記アルカリ可溶性共重合体(A)が、上記構成単位(a1)を1〜50質量%の量で、上記構成単位(a2)を1〜50質量%の量で、上記構成単位(a3)を5〜98質量%の量で含有する(ただし、構成単位(a1)、(a2)および(a3)の合計量を100質量%とする。)ことを特徴とする請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 上記構成単位(a2)を与えるフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物が、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物を用いて形成され、膜厚が1〜50μmであることを特徴とする感光性樹脂膜。
  6. 請求項5に記載の感光性樹脂膜を光硬化させて形成されたことを特徴とする硬化膜。
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