JP2010026431A - ネガ型感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1](A)(a1)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構
成単位、(a2)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、および(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位を有するアルカリ可溶性共重合体、(B)下記式(1)で示される架橋剤を含む架橋剤類、ならびに(C)感放射線性ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とするネガ型感放射線性樹脂組成物。
[2]前記フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物が、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンであることを特徴とする前記[1]に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
[4]前記アルカリ可溶性共重合体(A)の全構成単位を100重量%とするとき、前記(a1)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が1〜50重量%であり、前記(a2)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が1〜50重量%であり、前記(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が5〜80重量%であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れかに記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
、前記樹脂組成物から形成されるバンプ形成用材料として、レジストパターンを例示することがある。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物は、(A)特定の構成単位を有するアルカリ可溶性共重合体、(B)特定の架橋剤を含む架橋剤類、および(C)感放射線性ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする。また、前記樹脂組成物は(D)溶剤を含有してもよい。以下、前記各成分をそれぞれ「アルカリ可溶性共重合体(A)」、「架橋剤類(B)」、「感放射線性ラジカル重合開始剤(C)」および「溶剤(D)」とも称する。
本発明で用いられるアルカリ可溶性共重合体(A)は、(a1)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位(以下、「構成単位(a1)」ともいう)、(a2)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位(以下、「構成単位(a2)」ともいう)、および(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位(以下、「構成単位(a3)」ともいう)を有するアルカリ可溶性共重合体である。なお、本発明において「アルカリ可溶性」とは、目的とする現像処理が可能な程度に、アルカリ性の現像液に溶解する性質をいう。
含有量が上記範囲となるような量で、重合触媒の存在下に重合溶剤中でラジカル共重合することにより得られる。
フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(a1')としては、例えば、o−
ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、α−メチル−o−ヒドロキシスチレン、α−メチル−m−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン、2−アリルフェノール、4−アリルフェノール、2−アリル−6−メチルフェノール、2−アリル−6−メトキシフェノール、4−アリル−2−メトキシフェノール、4−アリル−2,6−ジメトキシフェノール、4−アリルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンが挙げられる。
合物(a1')とともに、フェノール性水酸基に変換可能な、官能基で保護されたフェノ
ール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(a1')前駆体を用いることもできる。
ン、α−メチル−p−アセトキシスチレン、p−ベンジロキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニロキシスチレン、p−tert−ブチルジメチルシロキシスチレンが挙げられる。
た後、これを適当に処理、例えば塩酸などを用いて加水分解することにより、容易にフェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物(a1')に由来する構成単位に変換する
ことができる。
カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物(a2’)は、アルカリ可溶性共重合体(A)のアルカリ可溶性を調節するために用いられる。
他のラジカル重合性化合物(a3’)は、主としてアルカリ可溶性共重合体(A)の機械的特性を適度にコントロールするために用いられる。ここで、「他の」とは、上述のラ
ジカル重合性化合物(a1’)および(a2’)以外のラジカル重合性化合物の意味である。
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル類;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどの芳香族ビニル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有重合性化合物;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド結合含有重合性化合物;酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニル類;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有重合性化合物;1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ジメチルブタジエンなどの共役ジオレフィン類が挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの中では、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、芳香族ビニル類が好ましい。
アルカリ可溶性共重合体(A)を製造する際に用いられる重合溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;
エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
これらの中では、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコ
ールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、エステル類が好ましい。
アルカリ可溶性共重合体(A)を製造する際に用いられる重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤が使用できる。前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2'−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル
)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化
合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1'−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有
機過酸化物;過酸化水素が挙げられる。
本発明で用いられる架橋剤類(B)は、下記式(1)で示される架橋剤(以下、「架橋剤(1)」ともいう)を含む。また、本発明の目的を損なわない範囲で、架橋剤(1)ともに該架橋剤(1)以外の他の架橋剤(以下、「架橋剤(2)」ともいう)を用いてもよい。
、2種以上を併用してもよい。これらの中では、感度および剥離性に優れたレジストパターンが得られる点でジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシエチルエーテル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリロイルオキシメチルオキシエチルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明で用いられる感放射線性ラジカル重合開始剤(C)としては、例えば、ベンジル、ジアセチルなどのα−ジケトン類;ベンゾインなどのアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4
−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;
アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−アセトキシベンゾフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、1−[2−メチル−4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、α,α−ジメトキシ−α−モルフォリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン類;
アントラキノン、1,4−ナフトキノンなどのキノン類;フェナシルクロライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのハロゲン化合物;[1,2'−ビスイミダゾール]−3,3',4,4'−テトラフェニル、
[1,2'−ビスイミダゾール]−1,2'−ジクロロフェニル−3,3',4,4'−テトラフェニル、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニ
ル−1,2’−ビイミダゾールなどのビスイミダゾール類、ジ−tert−ブチルパ−オキサイドなどの過酸化物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類が挙げられる。
ル類と4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンとメルカプトベンゾチアゾールとの併用、ルシリンTPO、イルガキュア651などが好ましい。
本発明において、他の成分を均一に溶解させることができ、また他の成分と反応しない溶剤(D)を用いることが好ましい。このような溶剤としては、例えば、アルカリ可溶性共重合体(A)を製造する際に用いられる重合溶剤が挙げられ、また、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶剤が挙げられる。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、上述のアルカリ可溶性共重合体(A)、架橋剤類(B)、感放射線性ラジカル重合開始剤(C)、好ましく用いられる溶剤(D)の他に、さらに必要に応じて各種添加剤を配合してもよい。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、熱重合禁止剤を配合することができる。前記熱重合禁止剤としては、例えば、ピロガロ−ル、ベンゾキノン、ヒドロキノン、メチレンブル−、tert−ブチルカテコ−ル、モノベンジルエーテル、メチルヒドロキノン、アミルキノン、アミロキシヒドロキノン、n−ブチルフェノール、フェノール、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、4,4'−(1−メチルエチリデン)ビス(2−メチルフェ
ノール)、4,4'−(1−メチルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、
4,4−[1−〔4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル〕エチリデン]ビスフェノール、4,4',4”−エチリデントリス(2−メチルフェノ
ール)、4,4',4”−エチリデントリスフェノール、1,1,3−トリス(2,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパンが挙げられる。前記熱重合禁止剤の配合量は、アルカリ可溶性共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは5重量部以下である。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、塗布性、消泡性およびレベリング性などを向上させる目的で界面活性剤を配合することもできる。前記界面活性剤としては、例えば、BM−1000、BM−1100(以上、BMケミー社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、同FC−430、同FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145(以上、旭硝子(株)製)、SH−28PA、同−190、同−193、SZ−6032、SF−8428(以上、東レダウコーニングシリコーン(株)製)、フタージェントFTX−218((株)ネオス社製)などの商品名で市販されているフッ素系界面活性剤が挙げられる。前記界面活性剤の配合量は、アルカリ可溶性共重合体(
A)100重量部に対して、好ましくは5重量部以下である。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、該組成物から形成される塗膜と基板との接着性を向上させるために接着助剤を配合することもできる。前記接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が有効である。ここで、官能性シランカップリング剤とは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤を意味し、例えば、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。前記接着助剤の配合量は、アルカリ可溶性共重合体(A)100重量部に対して、好ましくは20重量部以下である。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物には、アルカリ現像液に対する溶解性の微調整を行うために、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、iso−吉草酸、安息香酸、けい皮酸などのモノカルボン酸;乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシけい皮酸、3−ヒドロキシけい皮酸、4−ヒドロキシけい皮酸、シリンギン酸などのヒドロキシモノカルボン酸;
シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、テレフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、1,2,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;
無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバニル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(無水トリメリテート)、グリセリントリス(無水トリメリテート)などの酸無水物を配合することもできる。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物は、充填材および顔料を添加しない場合には、上記各成分を通常の方法で混合、攪拌することにより調製することができる。また、前記樹脂組成物に充填材および顔料を添加する場合には、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用いて、これらの成分と他の上記各成分とを分散、混合させればよい。また、必要に応じてさらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いて上記各成分または上記樹脂組成物をろ過してもよい。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物は、用途に応じて、液状樹脂組成物として用いる方法、以下に説明する感放射線性ドライフィルムとして用いる方法の何れの方法でも用いることができる。
上記感放射線性ドライフィルムは、例えば、ベースフィルムと、該ベースフィルム上に形成される本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物からなる感光層と、該感光層上に必要に応じて形成されるカバーフィルムとから構成される。また、前記感光層とベースフィルムとの間に、水溶性樹脂組成物からなる層を形成してもよい。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物を用いることにより、メッキを行った後に、剥離液などで容易かつ充分に基板から剥離することが可能な、微細なメッキ造形物形成用材料(例えば、バンプ形成用材料)を形成することができる。以下では、メッキ造形物形成用材料としてレジストパターンの形成方法、および該パターンを用いたバンプや配線などのメッキ造形物の形成方法についてさらに詳しく説明する。
1−1.液状樹脂組成物を用いる場合
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物を所定の基板上に塗布して塗膜を形成し、加熱により溶剤を除去することによって所望の感光層を形成することができる。
上記感放射線性ドライフィルムを用いる場合には、カバーフィルムを剥離し、基板上に感光層を転写する。転写方法としては、基板を予め加熱しておく熱圧着方式が好ましい。基板上にメッキ処理によりメッキ造形物を形成する場合は、感放射線性ドライフィルムを用いる場合も液状樹脂組成物を用いる場合と同様に、表面に金属がコーティングされた基板が用いられる。
基板上に形成された感光層に所定のパターンを有するフォトマスクを介し、波長が300〜500nmの紫外線または可視光線を露光して、パターンの潜像を形成する。
現像液としてアルカリ性水溶液を用いて、放射線露光後の感光層における不要な非露光部を溶解および除去し、露光部のみを残存させて該感光層を現像することにより、所定のレジストパターンを得ることができる。
現像時間は、上記樹脂組成物中の各成分の種類、配合割合、感光層の厚さなどによって異なるが、通常は30〜360秒間である。また、現像方法としては、例えば、液盛り法、ディッピング法、パドル法、スプレ−法、シャワー現像法が挙げられる。現像後は、流水洗浄を30〜90秒間行い、エアーガンなどを用いて風乾させたり、ホットプレート、オーブンなどを用いて加熱下で乾燥させる。
本発明のネガ型感放射線性樹脂組成物からなる感光層は、上記放射線露光のみでも充分に硬化させることができるが、用途に応じてさらに追加の放射線露光(以下、「後露光」ともいう)や加熱によってさらに硬化させることができる。この後処理によって、さらに良好な特性を有する所定のレジストパターンを得ることができる。
所定のレジストパターンが形成された基板を、電気メッキ用の各種メッキ液に浸漬し、所望のメッキ厚となるように電流値および通電時間を設定してメッキを行い、メッキ造形物を形成する。
メッキ処理した基板からレジストパターンを剥離する。剥離方法としては、例えば、50〜80℃にて攪拌中の剥離液に5〜30分間、前記基板を浸漬すればよい。前記剥離液としては、例えば、第4級アンモニウム塩の水溶液、第4級アンモニウム塩とジメチルスルホキシドと水との混合溶液が挙げられる。
〔合成例1〕
窒素置換したドライアイス/メタノール還流器の付いたフラスコ中に、ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(5.0g)、および重合溶剤としてジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(150g)を仕込み、該重合開始剤が溶解するまで攪拌した。
合成例1において、表1に記載の組成に従い化合物の種類および量を変更したこと以外は合成例1と同様にして、アルカリ可溶性共重合体(A2)、(A3)、(CA1)および(CA2)を合成した。
アルカリ可溶性共重合体(A)として、〔合成例1〕で得られた上記共重合体(A1)(100g)、架橋剤類(B)として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)社製、商品名「KAYARAD DPHA」)(50g)、ペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業(株)社製、商品名「NKエステルA−TMM−3LM−N」)(10g)、感放射線性ラジカル重合開始剤(C)として、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(12g)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(1g)、溶剤(D)として、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(150g)、および界面活性剤として、ジグリセリンエチレンオキサイド(平均付加モル数=18)付加物ペルフルオロノネニルエーテル((株)ネオス社製、商品名「フタージェントFTX−2
18」)(0.3g)を混合し、攪拌して均一な組成物溶液を調製した。この組成物溶液
を、孔径10μmのカプセルフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物を得た。
実施例1において、表2に記載の組成に従いアルカリ可溶性共重合体、架橋剤類(B)および感放射線性ラジカル重合開始剤(C)の種類および量を変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性樹脂組成物を調製した。
実施例1〜8および比較例1〜3で得られた感放射線性樹脂組成物を用いて、以下の方法によりレジストパターンおよびメッキ造形物を形成し、レジストパターンの解像度および剥離性の評価を行った。結果を表2に示す。
厚みが35μmの銅箔を張り合わせてなるガラスエポキシ銅張基板に、ロールコーターを用いて上記感放射線性樹脂組成物を塗布した後、熱風オーブン中、70℃で50分間加熱して、厚さ20μmの感光層を形成した。
計((株)オーク製作所製UV−M10(照度計)にプローブUV−42(受光器)をつないだ装置)により確認した。
パターニング基板を、メッキ液としてミクロファブCu200(日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース(株)製)を用い、25℃、3A/dm2、25分間の条件で
電解銅メッキし、高さ15μmの配線を形成した。
解像度は、パターニング基板を走査型電子顕微鏡により1000倍で観察して評価した。ここで解像度とは、L/Sパターン=3/3、4/4、5/5、6/6、7/7、8/8、9/9、10/10、15/15、20/20、25/25、30/30μm(設計寸法)のうち、残渣がなくレジストパターンを形成できた最小寸法設計をいう。
剥離性は、メッキ基板を走査型電子顕微鏡により1500倍で観察して評価した。ここで剥離性とは、L/Sパターン=3/3、4/4、5/5、6/6、7/7、8/8、9/9、10/10、15/15、20/20、25/25、30/30μm(設計寸法)のうち、残渣がなくレジストパターンを剥離できた最小設計寸法をいう。
B1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬(株)社製、商品名「KAYARAD DPHA」)
B2:ジペンタエリスリトールテトラアクリレート誘導体
(日本化薬(株)社製、商品名「KAYARAD DPHA−20」)
B3:ペンタエリスリトールポリアクリレート
(新中村化学工業(株)社製、商品名「NKエステルA−TMM−3LM−N」)
B4:トリメチロールプロパントリアクリレート
(大阪有機化学工業(株)社製、商品名「ビスコート295」)
B5:ビスフェノールAジアクリレート
(日本油脂(株)社製、「ブレンマーADBE−200」)
C1:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
C2:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン
C3:2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テトラフェニル−1
,2’−ビイミダゾール
C4:4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
Claims (4)
- (A)(a1)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、(a2)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位、および(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位を有するアルカリ可溶性共重合体、
(B)下記式(1)で示される架橋剤を含む架橋剤類、ならびに
(C)感放射線性ラジカル重合開始剤
を含有することを特徴とするネガ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物が、α−メチル−p−ヒドロキシスチレンであることを特徴とする請求項1に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記式(1)で示される架橋剤が、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートであることを特徴とする請求項1または2に記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
- 前記アルカリ可溶性共重合体(A)の全構成単位を100重量%とするとき、
前記(a1)フェノール性水酸基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が1〜50重量%であり、
前記(a2)カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が1〜50重量%であり、
前記(a3)他のラジカル重合性化合物に由来する構成単位の含有量が5〜80重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のネガ型感放射線性樹脂組成物。
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