JP5082187B2 - 固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法に関し、より詳細には、導電性担体に担持させた貴金属含有粒子は、貴金属合金からなるコア部とその外周に形成された該コア部と組成が異なる貴金属含有部からなるシェル部とのコア−シェル構造を有する固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法に関する。
水素−酸素燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。
例えば、固体高分子型燃料電池やリン酸型燃料電池の電極触媒のカソード触媒としては、白金を含む貴金属をカーボンブラックに担持した触媒が用いられている。白金担持カーボンブラックは、塩化白金酸水溶液に、亜硫酸水素ナトリウムを加えた後、過酸化水素水と反応させ、生じた白金コロイドをカーボンブラックに担持させ、洗浄後、必要に応じて熱処理することにより調製される。特に、固体高分子型燃料電池は自動車用や定置用電源としての利用が試みられ、高い耐久性や長期にわたって所望の発電性能を維持することが求められ、各種の改良が行われている。
例えば、りん酸型燃料電池用白金合金触媒は、白金合金触媒が1:0.3程度までしか合金化されず、合金成分である卑金属が塩の結晶となって析出したり、触媒中で卑金属成分の偏在が起こったりする問題がある。これを解決するため、例えば、触媒中の白金又は白金合金の粒子上に卑金属を担持して合金化し、白金単独粒子や卑金属単独粒子を少なくし、且つ合金組成比を1:1に近づけて触媒中の合金組成比の偏りをより小さくして耐溶出性及び活性を向上させている(特許文献1)。該文献1では、白金又は白金合金をカーボン粉末に担持した触媒を温水に浸し撹拌しながら超音波ホモジナイザーで分散し、然る後この分散した触媒に、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅の1種又は2種を無電解めっきし、触媒中の白金又は白金合金粒子と合金化するものである。また、同課題を解決するために、担体に担持された貴金属又は貴金属合金触媒を熱水中に分散して触媒スラリーとし、重金属を含む無電解めっき液を前記触媒スラリーに投入して無電解めっきし、担持された貴金属又は貴金属合金触媒を850〜950℃で加熱して合金化処理するものもある(特許文献2)。
また、酸電解質と酸素が共存する燃料電池の使用条件下では、白金と合金化していない卑金属のみではなく、卑金属と白金との合金結晶中の卑金属も徐々に電解質に溶出することが避けられない。これを解決するために、特定の卑金属と白金とを空格子点型格子欠陥構造を有する合金とし、これを導電性カーボン粉末に担持される技術がある(特許文献3)。特定の卑金属成分と白金との合金結晶から卑金属成分を選択的に除去してなるスケルトン触媒によれば、燃料電池電極触媒として高活性と長期安定性を示すというものである。
更に、例えば、燃料として炭化水素、メタノールなどの改質ガスを用いる場合、水素、二酸化炭素以外に数十ppm程度の一酸化炭素が混入し、この一酸化炭素がアノードの白金触媒を被毒する。このような触媒劣化を防止するため、アノード用触媒としてはルテニウムと白金を合金化させた触媒が用いられるが、実際には電解質型燃料電池の運転条件で使用すると、使用中に若干の白金の粒子成長が観察される。これは、白金の溶解析出機構による粒子成長、白金と炭素材料との接合部がはがれることにより引き起こされる白金粒子同士の融着などが原因すると推察されるが、白金触媒の粒子成長は、白金量が少ない場合に特性の低下となって現れる。このような問題に鑑み、白金粒子の粒子成長を抑制するため、白金以外の金属で、酸性下で白金よりも酸化されにくい粒子を導電性炭素材料に担持し、前記粒子の外表面を白金で覆った燃料電池用電極触媒に関する発明がある(特許文献4)。
特開平6−7679号公報 特開平8−141400号公報 特開平10−69914号公報 特開2002−289208号公報
しかしながら、上記文献1、2の方法では、ニッケルやコバルトなどを無電解めっきする必要があり、操作が複雑である。
また、酸素還元過電圧が大きい空気極において生ずるPt2+イオンの溶出や白金粒子の凝集は、有効電極面積の低下を招き電池性能の低下の一因となるが、文献3の方法でも合金の溶出防止は十分でない。
更に、白金は高価であり、少ない担持量で十分な性能を発揮させることが望まれている。しかしながら、例えば文献4では、小さい白金粒子は、エッジ、ステップなど配位不飽和な白金原子の割合が相対的に多くなり、露出白金一個あたりの酸素還元活性は白金粒子径が2.5nm以下になると大きく低下する。貴金属単価が触媒価格に与える影響は大きく、このため更なる貴金属の単位質量当たりの活性の向上が望まれる。
このような状況下、燃料電池電極触媒において長期にわたる発電性能の維持が求められる。
上記目的を達成するため、空気極について詳細に検討した結果、コア部に貴金属含有合金層を使用し、シェル部は、コア部と組成が異なる貴金属含有層とすると、添加元素の溶出を抑制し寿命特性に優れる触媒を得られること見出し、本発明の製造方法を完成させた。
すなわち上記課題は、以下によって解決される。
第一は、貴金属合金からなる貴金属含有粒子を導電性担体上に担持し、次いで固体高分子電解質を添加せずに、該貴金属含有粒子を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を該粒子の表面に作用させ、該粒子にコア−シェル構造を形成し、次いで該粒子を減圧、乾燥することを特徴とする、固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法である。この際、該貴金属含有粒子の粒子径を調整すると、さらに、貴金属及び貴金属以外の成分の溶出を遅くすることができる。
本発明の製造方法により得られる、導電性担体に貴金属を含有する触媒粒子を担持させた固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子において、該貴金属含有粒子を、貴金属合金からなるコア部とその外周に形成された該コア部と組成が異なる貴金属含有層からなるシェル部とのコア−シェル構造とすると、触媒活性と触媒耐久性との双方を向上させることができる。
固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子が燃料電池の空気極として使用される場合に、強酸性電解質中で0.7V以上という貴電位状態では、担体表面に坦持された触媒金属が遊離するため触媒金属の凝集が起こり易く、触媒層で局所的に空隙が発生するため有効触媒面積が低下するため燃料電池の効率を妨げる場合がある。空気極におけるこのような酸素還元過電圧は、燃料電池の性能の低下を招く主な原因となっている。しかしながら、本発明の製造方法ではこのような環境でも溶解し難い平均粒子径に調整できるため、耐久性にも優れる。
本発明の製造方法により得られる、導電性担体に貴金属含有粒子を担持させた固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子は、該貴金属含有粒子は、貴金属合金からなるコア部とその外周に形成された該コア部と組成が異なる貴金属含有層からなるシェル部とのコア−シェル構造を有するものである。
空気極における貴金属粒子の性能低下の原因について詳細に検討した結果、酸素還元過電圧の大きさが燃料電池の効率を下げる主な原因となっており、貴金属に添加した元素は貴金属の最外殻軌道電子の状態を変化させ、活性を向上する反面、強酸性電解質に溶出しやすいため寿命特性が低下することが判明した。より詳細には、白金の溶出原因にはpHや電位条件があるが、白金が溶出すると、溶出した白金イオンが白金粒子上に再析出しシンタリング(粒子径が増大)して質量活性が低下し、また、膜中に析出すればプロトン伝導性の低下や膜の化学的・物理的劣化の原因となり、発電性能や寿命特性を一層低下させる。さらに、貴金属に添加した元素は白金よりも容易に強酸性電解質に溶出しやすく、上記質量活性の低下や膜中への析出を起こしやすい。図3に従来のカーボン担持白金合金系触媒の模式図を示す。従来品は、カーボン担体301に担持する白金合金系触媒粒子303は表面から内部まで略均一な組成であり、強酸性電解質条件下で白金以外の成分の溶出が著しかった。そこで本発明の製造方法では、導電性担体に担持する貴金属含有粒子を、コア−シェル構造とし、コア部には貴金属含有合金を、シェル部は特に貴金属の含有率を高めることで、強酸性条件下での貴金属以外の溶出を抑制することにした。これによれば、カーボンなどの導電性担体との接触面を強酸性電解質でもイオン化しにくい貴金属とし、その内部は電極触媒としての活性に優れる貴金属と遷移金属とを有するため、活性種である貴金属の溶出を抑制して寿命特性を向上させ、同時に電池性能も低下させることがない。さらに、強酸性電解質液への貴金属イオンの移動が起こらないため、電解質や膜の劣化も抑制することができる。
本発明において、該貴金属は、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる一種の貴金属であり、特に白金であることが好ましい。また、貴金属含有粒子に含有させ得る他の成分としては、例えば、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属がある。燃料電池用電極触媒として使用した場合に、貴金属と共に作用して、触媒活性を増加させることができる。
なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素または非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全にとけ合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本願ではいずれであってもよい。
前記コア部が貴金属と遷移金属との合金である場合は、コア部に含まれる白金は、前記貴金属含有粒子全体に含まれる白金含有率が50〜90原子%であり、シェル部の白金含有率が80〜100原子%であり、コア部の白金含有率が40〜90原子%である。特に好ましくは、貴金属含有層からなるシェル部の白金含有量が100%、すなわち白金で表面が被覆された触媒粒子である。シェル部が白金であれば、特に強酸性条件下でもコア部の遷移金属の溶出を効果的に抑制することができる。なお、シェル部が白金100%とは、Pt100%で構成されることを意味し、白金化合物は含まない。また、前記シェル部が白金と貴金属との合金である場合は、シェル部に含まれる白金は、前記貴金属含有粒子全体に含まれる白金含有率が40〜90原子%であり、シェル部の白金含有率が40〜90原子%であり、コア部の白金含有率が40〜90原子%である。貴金属含有粒子を白金合金の三成分系にするとこれらが相乗的に作用し、特に触媒粒子の表面に酸素を多量に吸着する4電子反応に好ましい吸着形態を選択することができる。
一方、該貴金属含有粒子は、白金40〜90原子%、Xで示されるイリジウム、ロジウム、パラジウムおよびルテニウムからなる群から選ばれる一種以上の貴金属5〜30原子%、Yで示されるコバルト、ニッケル、クロム、鉄およびマンガンから選ばれる一種以上の遷移金属5〜30原子%からなり、前記コア部において白金/Y(原子比)=6/1〜2/3、より好ましくは5/1〜2/1、特に好ましくは5/1〜3/1であり、前記シェル部において白金/X(原子比)=6/1〜2/3であり、より好ましくは5/1〜1/1、特に好ましくは4/1〜2/1であってもよい。コア部およびシェル部において白金/Yおよび白金/Xの割合が上記範囲を外れると白金による質量活性向上効果が低減する場合がある。また、本発明においては、該Xはイリジウムであり、該Yがコバルトであることが好ましい。特に貴電位の状態では水が電気分解され酸素分子が発生し、該酸素分子が貴金属含有粒子を担持するカーボンブラックなどを酸化して二酸化炭素を発生させる場合がある。しかしながら、シェル部に白金とイリジウムとの合金を使用し、コア部に白金とコバルトとの合金を使用すると、シェル部のイリジウムが白金の溶出を抑制し、さらに、水の電気分解による酸素発生が卑な電位にシフトし、結果として二酸化炭素の発生も抑制することができる。なお、この場合であってもコア部に更にイリジウムを含み、シェル部にコバルトを含んでいてもよい。
図1に貴金属含有粒子(白金合金系触媒粒子)101のコア部105とシェル部107との関係を模式的に示すが、貴金属含有粒子から貴金属以外の成分の溶出を抑制するには、コア部の遷移金属原子が拡散して表面に移動するのを抑制することが必要である。その点からは前記貴金属含有粒子において、該粒子半径(r1)とコア半径(r2)との比(r1/r2)が2/1〜5/4であることが好ましい。該r1/r2比が5/4を下回るとこのような拡散防止が十分でなく、一方、2/1を超えるシェル部の厚さの場合には、触媒活性が低下する場合がある。本発明ではr1/r2を上記範囲に設定し、添加元素を意図的に溶出した合金粒子を熱処理してシェル部の原子配列構造を密にし、貴金属イオンの溶出を抑制する。なお、製造方法によってはコア部105とシェル部107との境界が不明瞭な場合も存在しうる。したがって、本発明におけるコア部とは、貴金属含有粒子の中央部組成をいい、シェル部とは貴金属含有粒子の最外層の組成を意味するものとする。
前記貴金属含有粒子は、平均粒子径が1〜20nm、より好ましくは2〜15nm、特に好ましくは2〜10nmである。金属を微細化するとバルク金属とは異なる各種の性質が現れるが、電気的な状態の変化や担体との相互作用による電気的効果等も相違する。所望レベル以上の電池性能を確保するために至適な触媒平均粒子径について検討すると、貴金属粒子の平均粒子径が1〜20nmの範囲の場合に、耐食性、耐酸性に優れ、かつ貴金属の電気化学的表面積が大きく、その有効利用率も高かった。特に、白金と遷移金属との合金や白金と他の貴金属との合金などの場合は、最外殻電子状態の変化や添加元素の反応促進作用などから、平均粒子径が1〜20nmの範囲の場合に、耐食性、耐酸性に優れ、かつ貴金属の電気化学的表面積が大きく、その有効利用率も高かった。なお、本発明において触媒金属の平均粒子径とは、X線回析における触媒金属の回析ピークの半値幅より求められる結晶子径や透過型電子顕微鏡より調べられる触媒金属の平均粒子径の平均値で算出することができる。具体的には、走査型電子顕微鏡(TEM)で、カーボン担体表面に担持された貴金属含有粒子の粒子径サイズを観察した後、画像処理にて粒子径分布を計算させる。TEMで粒子を観察する際に、エネルギー分散型(微小部)蛍光X線分析装置(EDX)で、貴金属含有粒子にX線を照射し発生する蛍光X線のエネルギーを分析することで、試料を構成する元素の種類や含有量を調べれば、表面及び内部の組成を定量できる。これによって、Xで示されるイリジウム、ロジウム、パラジウムおよびルテニウム、Yで示されるコバルト、ニッケル、クロム、鉄およびマンガンが粒子表面あるいは粒子内部のどちら側に分布しているか知ることができる。また、例えば、Ptなどの貴金属微粒子のTEM像及びX線の回折縞より、結晶面も特定することもできる。
本発明の製造方法によって製造される固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子において、導電性担体に担持する貴金属含有粒子量は、電極触媒あたり5〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%である。貴金属含有粒子の坦持量が、導電性担体に対して5質量%未満では充分な活性や耐久性が得られない。また、70質量%を超えると均一に分散し難く、触媒金属粒子の高分散坦持が困難となる。
該導電性担体は、導電性カーボン粒子が好ましく、特にBET比表面積が50〜2000m/g、より好ましくは100〜1,600m/g、特に好ましくは200〜1,400m/gのカーボンブラック粒子を挙げることができる。BET比表面積が上記範囲にあれば、触媒成分が導電性カーボン担体上に高分散され、有利である。また、導電性カーボン担体上の担持された上記貴金属含有粒子の酸化が進行すると、前記したように水の電気分解によって発生した酸素分子によってカーボン自体の腐食が進行するが、上記表面積のカーボン粒子は耐久性に優れるため、上記コア−シェル構造と相まって、更に白金の溶出を抑制し、耐久性に優れる燃料電池用電極触媒とすることができる。なお、BET比表面積が上記範囲の導電性カーボン粒子であればその他の条件に制限はない。従って、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等であっても、またはカーボンナノホーンやカーボンナノチューブ、カーボンファイバー等と称されるものも使用することができる。特に、BET比表面積が200〜1,400m/gのバルカン、ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600JDやブラックパールが好ましい。一方、これらを高温で焼成して一部をグラファイト化したBET比表面積が50〜600m/g、より好ましくは80〜400m/g、特に好ましくは100〜300m/gの黒鉛化カーボンブラックからなる導電性カーボン粒子担体も好ましく使用できる。このような黒鉛化カーボンブラックとしては、黒鉛化ケッチェンブラックEC、黒鉛化ケッチェンブラックEC600JDや黒鉛化ブラックパールがある。特に、BET比表面積が100〜300m/gの黒鉛化カーボンブラックは耐久性に優れるため、これを担体として使用することが好ましい。なお、カーボン粒子の一次粒径は30〜100nmであることが好ましい。該貴金属粒子を担持したカーボン表面と固体高分子電解質との接触状態を好適な状態にすることができる。
本発明の製造方法によって製造される固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子は、燃料電池用の電極触媒、特に空気極触媒として好適である。導電性カーボン粒子の上に、貴金属粒子または貴金属と遷移金属との合金粒子が担持され、該金属粒子のPt(100)結晶面の成長を促進して、高い酸素還元活性を得る事ができる。
なお、上記第一の燃料電池用電極触媒は、以下の第二の製造方法によって製造することができる。
本発明は、貴金属合金からなる貴金属含有粒子を導電性担体上に担持し、次いで固体高分子電解質を添加せずに、該貴金属含有粒子を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を該粒子の表面に作用させ、該粒子にコア−シェル構造を形成し、次いで該粒子を減圧、乾燥することを特徴とする、固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法である。該方法によれば、該貴金属含有粒子を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を作用させ、かつ該作用が、該貴金属含有粒子の内部には変化を起こさせず、表面層のみから貴金属以外の成分を溶出させると、表面層と内部との合金組成が異なるコア−シェル構造が容易に形成される。
貴金属含有粒子を導電性担体に担持させる方法としては特に制限はなく、予め調製した貴金属合金粒子を導電性担体に担持してもよく、例えば、導電性担体に貴金属粒子を担持し、次いで遷移金属粒子を更に担持し、その後焼成して貴金属合金粒子としてもよい。例えば、貴金属粒子と遷移金属粒子とを含有する溶液に導電性担体を分散し、該溶液を混合・撹拌し、70〜100℃、3〜12時間反応させて該貴金属合金を該導電性担体に担持させる方法がある。なお、該溶液には、必要に応じて貴金属の還元剤や遷移金属の沈殿剤を添加してもよい。
上記する貴金属粒子や遷移金属粒子を含有する溶液としては、例えば、貴金属コロイド溶液や遷移金属コロイド溶液がある。これらの溶液を使用して貴金属合金粒子を導電性担体に担持させるには、貴金属コロイド溶液に導電性担体を分散させ、次いで貴金属担持担体を遷移金属コロイド溶液に分散して更にその表面に遷移金属コロイド粒子を担持させ、その後に焼成する。これにより貴金属と遷移金属との合金粒子とすることができる。また、貴金属コロイド溶液と遷移金属コロイド溶液とを混合した後にこれに導電性担体を分散してもよい。なお、このようなコロイド溶液に代えて、貴金属溶液水溶液や遷移金属水溶液等を使用してもよい。
本発明の方法では貴金属の種類に限定はないが、燃料電池用電極触媒とした場合に触媒活性に優れる点で、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の貴金属を使用することが好ましく、これらの中でも、白金、パラジウムおよび/またはイリジウムを使用することが好ましい。貴金属の供給源としては特に制限されず、広くこれらを含有する化合物を使用することができる。このような化合物としては、上記貴金属の硝酸パラジウム、硝酸ロジウムなどの硝酸塩、塩化パラジウム、塩化白金、塩化ロジウムなどのハロゲン化物、ジニトロジアンミンパラジウム、テトラアンミンパラジウム(II)硝酸塩、テトラアンミンパラジウム(II)塩化物などのアンミン錯体、硫酸パラジウム、硫酸ロジウムなどの硫酸塩、酢酸パラジウム、酢酸ロジウムなどの酢酸塩、その他の化合物などが例示でき、たとえば、これらを溶解する溶媒の種類やpHなどによって適宜選択することができる。これらの中でも、工業的に使用するには硝酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物などが好ましい。これらの貴金属イオン濃度は、金属換算で0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%である。なお、貴金属コロイド溶液を調製するには、還元剤を添加すればよい。
また、貴金属の還元剤としては、水素、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアルデヒド、メタノール、エタノール、エチレン、一酸化炭素等が挙げられる。ヒドラジン等の水溶液として調製し得るものは、濃度0.1〜30質量%の水溶液として直接溶液に添加してもよい。なお、ホウ素化水素ナトリウムなどの粉末状の物質は、そのまま供給することができる。水素などの常温でガス状の物質は、バブリングで供給することもできる。
また、遷移金属とは、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも一種の遷移金属である。これらは、上記遷移金属の供給源としては、これらの硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、ハロゲン塩、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物などが例示でき、これらを溶解する溶媒の種類やpHなどによって適宜選択することができる。貴金属と遷移金属との貴金属合金を使用することで、触媒活性を更に向上させることができる。特に遷移金属を使用すると、質量活性(貴金属の単位重量当りの活性)を向上させることができ有利である。また、貴金属と遷移金属との混合比は、所望の貴金属合金比となるように調整すればよい。
遷移金属の沈殿剤としては、アンモニア、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等は、濃度0.1〜30質量%の水溶液として直接溶液に添加してもよい。
本発明において使用することが可能な導電性担体は、第一の発明で記載したと同じものを使用することができるが、貴金属粒子を均一に分散するには、カーボン粒子の粒径は、30〜100nmであることが好ましい。なお、該導電性カーボン粒子は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム溶液などのアルカリ溶液で、該担体表面の付着物を洗浄したものであることがより好ましい。
上記溶液を使用して貴金属粒子を担持するには、上記溶液に還元剤を添加し、これに導電性担体を分散させ、混合および撹拌して、70〜100℃、より好ましくは80〜95℃に保温する。70℃を下回ると、還元反応が促進されず所望の貴金属量を担持することには不利である。一方、100℃を上回ると水溶液が沸騰して操作が困難となる。反応時間は、3時間〜24時間、より好ましくは6〜12時間反応させて該貴金属または該貴金属合金を該導電性担体に担持させる。また、貴金属として白金以外のイリジウムなどを含ませる場合には、例えば、イリジウムイオンを含む溶液に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、これに白金イオンを含む溶液を混合し、白金イオンの還元剤を添加してもよい。遷移金属も同様である。
貴金属合金粒子を担持させるには、貴金属粒子を担持させた導電性担体に、更に遷移金属を担持させればよい。具体的には、遷移金属含有溶液に沈殿剤を添加し、これに先に貴金属を担持させた導電性担体を分散させ、混合および撹拌して、30〜100℃、より好ましくは30〜50℃に保温する。30℃を下回ると沈殿反応の促進に不利である。一方、100℃を上回ると水溶液が沸騰して操作が困難となる。反応時間は、1〜12時間、より好ましくは3〜6時間反応させて更に遷移金属を該導電性担体に担持させる。
また、貴金属合金粒子を担持させるには、まず、遷移金属粒子を担持させた導電性担体に、更に貴金属を担持させてもよい。具体的には、遷移金属含有溶液と導電性担体を混合し、次いで還元剤を添加して、遷移金属粒子を導電性担体に担持し、濾過・乾燥・焼成を経て遷移金属粒子を担持した導電性担体を得る。貴金属溶液に遷移金属粒子を担持させた導電性担体を添加し、更に還元剤を加え、混合および撹拌して保温する。
一方、このようなコア部を有する触媒粒子にコア部と組成の異なるシェル部を形成するには、該触媒粒子に王水、硝酸、濃硫酸などを作用させて貴金属以外の成分を溶出すればよい。その際、前記シェル部において白金/X=6/1〜2/3の範囲にしたり、コア半径(r2)との比(r1/r2)を2/1〜5/4となるように調整するには、濃硫酸などの作用時間や溶液温度、添加量を調整すればよい。
貴金属合金を担持させた導電性担体を遠心分離、濾過、洗浄等の方法によって溶液から分離し、洗浄し、乾燥する。乾燥方法は、例えば自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーによる乾燥などを用いることができる。乾燥時間は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。場合によっては、乾燥工程を行わずに、焼成工程において乾燥させてもよい。乾燥の後に微粉化して電極触媒の前駆体を得て、さらに該前駆体を不活性ガス及び酸化性ガスの存在下で焼成する。該電極触媒の前駆体は、金属塩の焼成やある種の有機酸塩の焼成による方法に比べて、低温度での焼成によって貴金属からなる電極触媒を形成することができるため、該担体が導電性カーボン粒子である場合には、カーボンの酸化が進行しないように、アルゴンや窒素、ヘリウム等の不活性(非酸化性)雰囲気下において加熱・焼成する。具体的には、不活性ガス雰囲気下で200〜1100℃、より好ましくは200〜800℃で焼成した後、さらに200〜600℃、より好ましくは200〜400℃に保持する工程を行うことが好ましい。1100℃を超えると、コア部の元素が表面に移動する場合がある。
一方、上記のように貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を使用することなく、コア−シェル構造を形成してもよい。例えば、導電性担体に貴金属合金粒子を担持させ、該担体を貴金属含有溶液に還元剤を添加した溶液および/または遷移金属含有溶液に沈殿剤を添加した溶液に順次含浸させ、貴金属合金粒子上に更に貴金属や遷移金属を更に担持させる。その後、上記と同様に、遠心分離、濾過、洗浄等の方法によって溶液から分離し、洗浄し、乾燥し、微粉化して電極触媒の前駆体を得る。この電極触媒の前駆体を、カーボンの酸化が進行しないように、アルゴンや窒素等の不活性(非酸化性)雰囲気下において焼成する。焼成は、不活性ガス雰囲気下で200〜1100℃、より好ましくは200〜800℃で焼成した後、さらに200〜600℃、より好ましくは200〜400℃に保持する工程を行うことが好ましい。
一方、本発明の製造方法は、逆ミセル溶液を用いてコア部およびシェル部を形成した場合には、触媒平均粒子径やシェル部の厚さなど調整できる。逆ミセル溶液を使用すると微細な貴金属を効率的に担持させることができ、燃料電池用電極の貴金属の利用率を向上させることができる。
例えば、ミセル内部に貴金属イオン水溶液を含有する逆ミセル溶液(A)に、該貴金属イオンの還元剤を添加し、次いで該溶液にミセル内部に遷移金属イオン水溶液を含有する逆ミセル溶液(B)を混合し、該遷移金属イオンの沈殿剤を添加し、該溶液に導電性担体を分散して該貴金属合金を導電性担体に担持させ、次いで該触媒粒子の表面に存在する該合金を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を作用させ、コア部と組成の異なるシェル部を有するコア−シェル構造とする。これによって、貴金属含有粒子の表面に存在する貴金属の成分を溶出させ、コア部とシェル部の組成が異なるコア−シェル型の貴金属含有粒子とすることができる。また、貴金属として白金以外のイリジウムなどを含ませる場合には、例えば、イリジウムイオンを含む逆ミセル溶液(A)に、イリジウムイオンの還元剤を添加し、これに白金イオンを含む逆ミセル溶液(A)を混合し、白金イオンの還元剤を添加してもよい。同様に、複数の遷移金属イオンを使用する場合には、異なる遷移金属イオンを含む逆ミセル溶液(B)や(B)などとその還元剤と使用すればよい。なお、本発明で使用する「逆ミセル溶液」とは、有機溶媒に界面活性剤分子等の両親媒性物質を混合して形成される該両親媒性物質が集合して形成されるミセルを含有し、かつ該ミセル内に貴金属イオン水溶液および/または遷移金属イオン水溶液を含有する溶液である。有機溶媒相内で疎水性基を外側すなわち有機溶媒相側に向け、親水性基を内側に向けて配向し、疎水性基と親水性基の配向が水性溶媒相の場合と逆であるため、逆ミセル溶液とする。
本発明の燃料電池用電極触媒は、貴金属イオン含有溶液が逆ミセル溶液として添加されるが、ミセルのサイズは、使用する溶媒や界面活性剤の種類、添加量によって調整することができ、例えばミセルの直径が20〜100nmの逆ミセル溶液に導電性担体として導電性カーボン粒子を添加すると、該カーボン粒子表面にミセルが均等に付着し、該担体を焼成すると、隣接する金属粒子間に10〜50nmの間隔で担体表面に均一に担持させた電極触媒を得ることができる。従来法では、白金や白金合金の凝集が発生し、平均粒子径や粒子分布を制御することが困難であったが、本発明によればこれらの制御が極めて簡便かつ確実に行える。
逆ミセルの形成に利用可能な有機溶媒としては様々な物質が使用可能であるが、一例を挙げると、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、ヘプタノール、オクタノール、ドデシルアルコール、セチルアルコール、イソオクタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等がある。また、逆ミセル溶液中の水滴の大きさを調節する目的で、アルコール等を添加してもよい。該有機溶媒は、1種を単独で使用するほか、2種以上を併用することもできる。更に、逆ミセル溶液(A)にも逆ミセル溶液(B)の調製にも使用することができ、更に貴金属イオンの還元剤や遷移金属イオンの沈殿剤を逆ミセル溶液として供給する場合には、これらの溶液の調製にも使用することができる。この際、いずれかの逆ミセル溶液に使用する有機溶媒と他の逆ミセル溶液に使用する有機溶媒とは、同種のものであっても異種のものであってもよい。
逆ミセル溶液を形成する界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ラウリン酸マグネシウム、カプリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ナトリウムフェニルステアレ−ト、アルミニウムジカプリレ−ト、テトライソアミルアンモニウムチオシアネ−ト、n−オクタデシル−トリn−ブチルアンモニウム蟻酸塩、n−アミルトリ−n−ブチルアンモニウムヨウ化物、ナトリウムビス(2−エチルヘキシル)琥珀酸塩、ナトリウムジノニルナフタレンスルホネ−ト、カルシウムセチルサルフェート、ドデシルアミンオレイン酸塩、ドデシルアミンプロピオン酸塩、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンムニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、(2−オクチルオキシ−1−オクチルオキシメチル)ポリオキシエチレンエチルエーテル等を挙げることができる。該界面活性剤も、いずれの逆ミセル溶液の調製にも使用することができ、2種以上を併用することもできる。なお、有機溶媒に対する界面活性剤の添加量は、有機溶媒100質量部に対して、10〜300質量である。10質量部を下回ると逆ミセルの形成が困難となり、一方300質量部を超えるとロッド状ミセルが形成され、貴金属平均粒子径を特定の大きさに制御し凝集させないと云う観点で不利である。
本発明の方法では貴金属イオンの種類に限定はなく、上記貴金属を使用できる。これらの貴金属イオン濃度は、金属換算で0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜20質量%である。また、貴金属イオンの還元剤も上記と同様の種類のものを使用することができる。同様に、遷移金属イオン、遷移金属の沈殿剤も上記したものを使用することができる。
逆ミセル溶液(A)、逆ミセル溶液(B)、還元剤、沈殿剤の添加順序は、逆ミセル(A)に還元剤を添加すると貴金属イオンが貴金属粒子となり、逆ミセル溶液(B)に沈殿剤を添加すると遷移金属イオンが遷移金属粒子となることから、(i)逆ミセル溶液(A)に還元剤を添加し、これに逆ミセル溶液(B)を添加し、次いで沈殿剤を添加する方法のほか、(ii)逆ミセル溶液(A)と逆ミセル溶液(B)との混合溶液に、還元剤を先に添加し、後から沈殿剤を添加する方法、(iii)逆ミセル溶液(A)と逆ミセル溶液(B)との混合溶液に、先に沈殿剤を添加し、後から還元剤を添加する方法、(iv)逆ミセル溶液(B)に、沈殿剤を添加し、次いで逆ミセル溶液(A)を添加し、更に還元剤を添加する方法などがある。この際、導電性担体は、上記(i)〜(iv)の工程を経て得られた溶液に添加すると、遷移金属を併用する場合にはミセル内で両金属粒子が複合化しこの複合粒子が担体表面に付着するが、本発明ではこのような態様に限定されず、それ以前のいずれの工程に添加してもよい。好ましくは、逆ミセル溶液(A)に導電性担体を添加し、混合して均一の溶液とし、これに順次上記溶液等を添加する。逆ミセル溶液(A)に該担体を添加すると、貴金属イオン水溶液を内部に有するミセルが該担体表面に均一に付着し、この状態で還元剤が添加されるため分散性が維持されたまま貴金属粒子を担体表面に担持させることができる。また、逆ミセル溶液(A)に該担体を添加した後、メタノールやエタノールなどのアルコール類を添加してミセルを破壊し、貴金属粒子が担体表面に担持されるのを促進することもできる。
逆ミセル溶液(A)および/または逆ミセル溶液(B)に導電性担体を添加合した後には、該溶液を混合・撹拌し、70〜100℃、3〜12時間反応させて貴金属または貴金属合金を導電性担体に担持させることが好ましい。この条件によれば、担体表面への貴金属粒子の担持が確実に行える。
本発明の製造方法において、該粒子半径(r1)が1〜20nmの触媒粒子を形成するには、逆ミセル溶液を調製する際の貴金属濃度や遷移金属濃度と逆ミセルの平均粒子径とを調整する。これに貴金属イオンや遷移金属などを添加すると、逆ミセルの形状に依存して球状に凝集し、かつ平均粒子径が1〜20nmの触媒粒子となる。
本発明の製造方法によって製造される燃料電池用電極触媒粒子は、固体高分子型燃料電池用である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されることはない。また、当該実施例において、「%」は特記しない限り質量百分率を表わすものとする。
(実施例1)
高導電性カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)4.0gに硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(硝酸コバルト濃度5%)8.1gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)400gを加えて1時間撹拌し、エタノール200gとホウ素化水素ナトリウム1gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。これに5%−テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液10gを添加し、1時間攪拌した。
沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。次いでこの乾燥物を乳鉢で粉砕し触媒(以下、触媒(A)と称する。)を得た。該触媒(A)は、Pt合金粒子の平均粒子径が4.0nmであり、触媒(A)質量に対するPt担持濃度が50%であり、前記Pt合金粒子の組成比(原子比、以下同様)はPt0.75Co0.25であった。
次いで、この触媒(A)を、不活性ガス流通雰囲気下、600℃、1時間焼成した。
さらに、50℃に加温した濃硫酸(0.5M)100g溶液に触媒(A)粉末を2時間懸濁した後、沈殿物を濾過し、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。触媒粒子表面のコバルトを溶出させた触媒粒子を得た。以下、各実施例および比較例の触媒粒子の組成等を表1、表2に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にして、高導電性カーボンブラックにケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD,BET表面積=1270m/g)を用い、Pt合金粒子の平均粒子径が3.5nmであり、Pt担持濃度が50%、組成比Pt0.75Co0.25である触媒を得た。さらに、50℃に加温した濃硫酸(0.5M)100g溶液に触媒粉末を1時間懸濁し、触媒粒子表面のコバルトを溶出させ触媒粒子を得た。
(実施例3)
実施例1と同様にして、高導電性カーボンブラックにケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC600JD,BET表面積=1270m/g)を用い、Pt合金粒子の平均粒子径が3.5nmであり、Pt担持濃度が50%、組成比Pt0.75Co0.25である触媒を得た。さらに、35℃に加温した濃硫酸(0.5M)100g溶液に触媒粉末を1時間懸濁し、触媒粒子表面のコバルトを溶出させた。この操作を3回繰り返した後、沈殿物を濾過し、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥し、触媒粒子を得た。
参考例1
硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(コバルト濃度5%)0.7gと塩化イリジウム(IrCl)水溶液(イリジウム濃度1.0%)31.9gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)64.8gに数平均分子量25,000のポリビニルピロリドン0.2gを加えて1時間撹拌して、均一な水溶液を調製した。この溶液にエタノール200gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。こうして、Pt−Ir−Co複合コロイド(Pt0.6Ir0.3Co0.1)溶液を得た。
Pt−Ir−Co複合コロイド溶液に、カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)6.0gを加え、水素ガスをバブリングしながら30分で50℃まで加温し、さらに、50℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥し、さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、600℃、1時間焼成した。次いでこの乾燥物を乳鉢で粉砕し、組成比Pt0.6Ir0.3Co0.1である触媒を得た。
次いで、この触媒にジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)500gを混合した後、減圧下85℃において12時間乾燥した。さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、300℃、1時間焼成した。こうして、Pt合金粒子の平均粒子径が4.5nmであり、Pt合金担持濃度が50%、シェル部の組成比がPt1.0、コア部の組成比Pt0.6Ir0.3Co0.1である触媒を得た。
参考例2
塩化イリジウム水溶液に代わり塩化ロジウム水溶液を用いた以外は、参考例1と同様にして、Pt合金粒子の平均粒子径が4.5nmであり、Pt合金担持濃度が50%、組成比Pt0.6Rh0.3Co0.1である触媒を得た。
(実施例6)
硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(コバルト濃度5%)8.1gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)400gに数平均分子量25,000のポリビニルピロリドン4.0gを加えて1時間撹拌して、均一な水溶液を調製した。この溶液にエタノール200gとホウ素化水素ナトリウム5gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。こうして、Pt−Co複合コロイド(Pt0.75Co0.25)溶液を得た。
Pt−Co複合コロイド溶液に、カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)4.0gを加え、水素ガスをバブリングしながら30分で50℃まで加温し、さらに、50℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。次いでこの乾燥物を乳鉢で粉砕し、Pt合金粒子の平均粒子径が4.5nmであり、担持濃度が50%、組成比Pt0.75Co0.25である触媒を得た。
次いで、この触媒を、不活性ガス流通雰囲気下、600℃、1時間焼成した。
さらに、50℃に加温した濃硫酸(0.5M)100g溶液に触媒粉末を2時間懸濁した後、沈殿物を濾過し、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。この操作を2回繰り返し、触媒粒子表面のコバルトを溶出させ、触媒粒子を得た。
(実施例7〜15)
ケッチェンブラックECに代わり、表1に示すカーボンブラックを用いた以外は、実施例6と同様にして、実施例7〜15の触媒粒子を得た。
(実施例16〜18)
硝酸コバルト水溶液に代わり、表1に示す金属の硝酸塩水溶液を用いた以外は、実施例6と同様にして、実施例16〜18の触媒粒子を得た。
参考例3
硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(コバルト濃度5%)1.8gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)90gに数平均分子量25,000のポリビニルピロリドン0.2gを加えて1時間撹拌して、均一な水溶液を調製した。この溶液にエタノール200gとホウ素化水素ナトリウム0.2gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。こうして、Pt−Co複合コロイド(Pt0.75Co0.25)溶液を得た。
このPt−Co複合コロイド(Pt0.75Co0.25)溶液に、ジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)375gと塩化イリジウム(IrCl)水溶液(イリジウム濃度1.0%)125gに数平均分子量25,000のポリビニルピロリドン1.0gを加えて1時間撹拌して、均一な水溶液を調製した。この溶液にエタノール200gとホウ素化水素ナトリウム0.5gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温し、複合コロイドを得た。
この複合コロイド溶液にカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)6.0gを加え、水素ガスをバブリングしながら30分で50℃まで加温し、さらに、50℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥し、さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、600℃、1時間焼成した。次いで、この乾燥物を乳鉢で粉砕し、触媒粒子を得た。こうして、Pt合金粒子の平均粒子径が5.0nmであり、Pt合金担持濃度が50%、コア部の組成比Pt0.75Co0.25、シェル部の組成比Pt0.75Ir0.25である触媒を得た。
参考例4
Pt−Co複合コロイド(Pt0.75Co0.25)溶液に添加するジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)量を200g、塩化イリジウム(IrCl)水溶液(イリジウム濃度1.0%)量を200gに変更した以外は、参考例3と同様に操作して、参考例4の触媒粒子を得た。
参考例5
塩化イリジウム水溶液に代わり、硝酸ロジウム(参考例5)、塩化パラジウム(参考例6)、硝酸イリジウム(参考例7)、硝酸イリジウム(参考例8)を用いた以外は参考例3と同様にして、参考例5の触媒粒子を得た。
参考例910
硝酸コバルト水溶液に代わり、表2に示す金属の硝酸塩水溶液を用いた以外は、参考例3と同様にして、参考例910の触媒粒子を得た。
参考例1115
ケッチェンブラックECに代わり、表2に示すカーボンブラックを用いた以外は、参考例3と同様にして、参考例1115の触媒粒子を得た。
(実施例32)
硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(コバルト濃度5%)8.1gと塩化イリジウム(IrCl)水溶液(イリジウム濃度1.0%)131gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)400gに数平均分子量25,000のポリビニルピロリドン0.2gを加えて1時間撹拌して、均一な水溶液を調製した。この溶液にエタノール200gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。これに5%−テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液10gを添加し、1時間攪拌した。こうして、Pt−Ir−Co複合コロイド(Pt0.6Ir0.2Co0.2)溶液を得た。
Pt−Ir−Co複合コロイド溶液に、カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)5.5gを加え、水素ガスをバブリングしながら30分で50℃まで加温し、さらに、50℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥し、さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、600℃、1時間焼成した。次いで、この乾燥物を乳鉢で粉砕し、組成比Pt0.6Ir0.2Co0.2である触媒を得た。
さらに、50℃に加温した濃硫酸(0.5M)100g溶液に触媒粉末を2時間懸濁した後、沈殿物を濾過し、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。この操作を2回繰り返し、触媒粒子表面のコバルトを溶出させ、触媒粒子を得た。こうして、Pt合金粒子の平均粒子径が5.0nmであり、Pt合金担持濃度が50%、コア部の組成比Pt0.6Ir0.2Co0.2、シェル部の組成比Pt0.67Ir0.22Co0.11である触媒を得た。
(実施例33〜36)
カーボンブラックとして表2に示すものを使用し、表2に示す組成となるように添加量を調製し、実施例32に準拠して実施例33〜36の触媒を得た。
(比較例1)
高導電性カーボンブラック(Cabot社製 VulcanXC−72,BET表面積=280m/g)4.0gにジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)400gを加えて1時間撹拌し、還元剤としてエタノール200gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。
沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した後に、乳鉢で粉砕し、Pt粒子の平均粒子径が4.5nmであり、Pt担持濃度が50%である触媒を得た。
次いで、この触媒を、不活性ガス流通雰囲気下、300℃、1時間焼成した。
(比較例2)
濃硫酸による触媒粒子表面のコバルトの溶出処理を行わない以外は実施例1と同様に操作して、触媒粒子を得た。
(比較例3)
実施例1の触媒(A)に硝酸コバルト水溶液を混合した後、減圧下85℃において12時間乾燥した。さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、300℃、1時間焼成した。得られた触媒の組成を表1にあわせて記載する。
(比較例4)
VulcanXC−72の代わりにケッチェンブラックECを用いた以外は、比較例1と同様に操作して、触媒粒子を得た。
(比較例5)
高導電性カーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製ケッチェンブラックEC,BET表面積=800m/g)5.5gに硝酸コバルト(Co(NO・6HO)水溶液(コバルト濃度5%)8.1gとジニトロジアンミン白金水溶液(Pt濃度1.0%)400gを加えて1時間撹拌し、エタノール200gとホウ素化水素ナトリウム1gを混合し1時間攪拌した。30分で85℃まで加温し、さらに、85℃で6時間撹拌・混合した後、1時間で室温まで降温した。これに5%−テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液10gを添加し、1時間攪拌した。
沈殿物を濾過した後、得られた固形物を減圧下85℃において12時間乾燥した。次いでこの乾燥物を乳鉢で粉砕し、Pt合金粒子の平均粒子径が3.5nmであり、Pt担持濃度が45%、組成比Pt0.75Co0.25である触媒を得た。
次いで、この触媒に塩化イリジウム水溶液131gを混合した後、減圧下85℃において12時間乾燥した。さらに、乾燥した触媒粉末を、不活性ガス流通雰囲気下、800℃、1時間焼成した。こうして、Pt合金粒子の平均粒子径が7.0nmであり、Pt合金担持濃度が50%である触媒を得た。
(電極触媒の性能評価)
各実施例1〜36および比較例1〜5で得た電極触媒について、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜−電極接合体)を作製し、燃料電池単セルの性能測定を行った。
(MEA作製)
MEAは、以下の手順で行った。
まず、カソードとして各実施例及び比較例に係る電極触媒に精製水とイソプロピルアルコールを加え、さらにカーボンと同量のNafion(登録商標)を含んだNafion溶液を加えてホモジナイザでよく分散させ、さらに脱泡操作を加えて触媒スラリーを作製した。これをガス拡散層(GDL)であるカーボンペーパー(東レ製「TGP−H」)の片面にスクリーン印刷法によって所定量印刷し、60℃で24時間乾燥させた。その後、触媒層を塗布した面を電解質膜に合わせて120℃、0.2MPaで、3分間ホットプレスを行うことによって、それぞれのMEAを作製した。一方、アノードとしては同様な方法を用いて電極触媒として50%Pt担持カーボンを用いてMEAを作製した。
これらのMEAは、アノード、カソードともにPt使用量を見かけの電極面積1cmあたり0.5mgとし、電極面積は300cmとした。また、電解質膜としてNafion112を用いた。
(性能評価手順)
得られた燃料電池単セルの性能測定は以下に従った。なお、測定に際しては、アノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には空気を供給した。両ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は80℃、空気は60℃で飽和加湿し、燃料電池本体の温度は80℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%として、電流密度0.5A/cmで3分間運転を続けた。発電を停止する場合には取り出す電流密度をゼロとした後、アノード側を空気で2分間パージ(流量1l/分)をして水素を排出し、その後、空気パージを停止し、1分間保持した。
カソードは大気圧で出口側を解放とし、停止時間は30分とした。停止後運転を再開する場合には、再び上記条件でセルにガスを導入し、発電を行った。この運転−停止サイクルを1,000回繰り返す事によって、燃料電池単セルの耐久性評価を行った。図2は、実施例1、2及び比較例1の電極触媒を用いて構成した各固体高分子電解質型燃料電池の電流密度0.5A/cmにおけるセル電圧の運転−停止サイクル数に対する変化を表すグラフである。
図2に示すように、本発明の触媒(実施例1及び2)を用いた燃料電池の方が、従来の触媒(比較例1)を用いた燃料電池よりも、運転開始から起動停止サイクル数に対してセル電圧の低下速度が小さいことが確認された。
貴金属含有粒子が、少なくとも貴金属合金層のコア部とその外周に形成されたコア部と組成が異なるシェル部とのコア−シェル構造を有する燃料電池用電極触媒は、高電位環境でも貴金属以外の元素の溶出を抑制でき、超寿命の燃料電池用電極触媒として有用である。
図1は、本発明の燃料電池用電極触媒に使用する貴金属含有粒子のコア部とシェル部とを説明する模式図である。 実施例1、2および比較例1の結果を示す図である。 図3は、従来のカーボン担持白金合金系触媒粒子の模式図を示す。
符号の説明
101・・・貴金属含有粒子、105・・・コア部、107・・・シェル部、301・・・カーボン担体、303・・・白金合金系触媒粒子。

Claims (11)

  1. 貴金属合金からなる貴金属含有粒子を導電性担体上に担持し、次いで固体高分子電解質を添加せずに、該貴金属含有粒子を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液を該粒子の表面に作用させ、該粒子にコア−シェル構造を形成し、次いで該粒子を減圧、乾燥することを特徴とする、固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  2. 該貴金属含有粒子が、貴金属と遷移金属とを含む貴金属含有合金である、請求項1記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  3. 該貴金属が、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる一種以上の貴金属であり、該遷移金属が、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛からなる群より選ばれる一種以上の遷移金属である、請求項2記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  4. 前記貴金属含有粒子全体に含まれる白金含有率が50〜90原子%であり、シェル部の白金含有率が80〜100原子%であり、コア部の白金含有率が40〜90原子%である、請求項3記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  5. 前記貴金属含有粒子全体に含まれる白金含有率が40〜90原子%であり、シェル部の白金含有率が40〜90原子%であり、コア部の白金含有率が40〜90原子%である、請求項3記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  6. 該貴金属含有粒子が、白金40〜90原子%、Xで示されるイリジウム、ロジウム、パラジウムおよびルテニウムからなる群から選ばれる一種以上の貴金属5〜30原子%、Yで示されるコバルト、ニッケル、クロム、鉄およびマンガンから選ばれる一種以上の遷移金属5〜30原子%からなり、
    前記コア部において白金/Y(原子比)=6/1〜2/3であり、前記シェル部において白金/X(原子比)=6/1〜2/3である、請求項5記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  7. 該シェル部においてXがイリジウムである、請求項6記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  8. 該コア部においてYがコバルトである、請求項7記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  9. 該導電性担体が、BET比表面積が50〜2,000m/gの導電性カーボン粒子である、請求項1〜8のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  10. 該該貴金属含有粒子を構成する貴金属以外の成分を溶出しうる溶液は、王水、硝酸または濃硫酸である、請求項1〜9のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
  11. コア−シェル構造を有する貴金属含有粒子を担持した導電性担体を該溶液から分離し、洗浄し、乾燥し、次いで不活性ガス雰囲気下で200〜1,100℃で焼成し、さらに200〜600℃に保持する工程を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池用電極触媒粒子の製造方法。
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