JP5079288B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、非常制動時の制動力を制御可能なブレーキ制御装置を有するエレベータ装置に関するものである。
従来のエレベータ装置では、非常停止時に、ブレーキコイルへの通電電流を制御することにより、かごの減速度が可変制御される。非常停止時には、所定の減速度を持つ非常停止用速度基準パターンに基づく速度指令が速度基準発生部から出力される(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−206288号公報
しかし、上記のような従来のエレベータ装置では、減速度信号のみに基づいて、非常停止時のかご減速度が所定値になるように制動力を制御しており、かごの積載状態により変化するかごと釣合おもりとの重量差を考慮した制御は行っていないため、目標減速度からのオーバーシュートや目標減速度への到達遅延が発生し、減速度を十分に低減できないことや、停止距離が長くなることがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、非常制動時における目標減速度からのオーバーシュートの発生や目標減速度への到達遅延の発生を防止することができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、かご、かごの走行を制動するブレーキ装置、非常制動時にブレーキ装置の制動力を制御するブレーキ制御装置、かごの積載重量を検出する積載重量検出手段、及びかごの走行方向を検出する走行方向検出手段を備え、ブレーキ制御装置は、非常停止指令発生時のかごの積載重量と走行方向とに基づいて、許容停止距離内でのかごの停止に必要な制動力が大きいか小さいかを判断し、必要な制動力が大きい場合は、ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを敏速にし、必要な制動力が小さい場合は、ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを緩慢にする。
この発明のエレベータ装置は、ブレーキ制御装置が、非常停止指令発生時のかごの積載重量と走行方向とに基づいて、許容停止距離内でかごを停止させるために必要な制動力が大きいか小さいかを判断し、必要な制動力が大きい場合は、ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを敏速にし、必要な制動力が小さい場合は、ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを緩慢にするので、非常制動時における目標減速度からのオーバーシュートや目標減速度への到達遅延の発生を防止することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、かご1及び釣合おもり2は、主索(懸架手段)3により昇降路内に吊り下げられており、巻上機4の駆動力により昇降路内を昇降される。巻上機4は、主索3が巻き掛けられた駆動シーブ5、駆動シーブ5を回転させるモータ6、及び駆動シーブ5の回転を制動する制動手段7を有している。
制動手段7は、駆動シーブ5と一体に回転されるブレーキ車8と、ブレーキ車8の回転を制動する第1及び第2ブレーキ装置9a,9bとを有している。ブレーキ車8としては、ブレーキドラム又はブレーキディスク等が用いられる。駆動シーブ5、モータ6及びブレーキ車8は、同軸上に設けられている。
第1ブレーキ装置9aは、ブレーキ車8に接離される第1ブレーキシュー10aと、第1ブレーキシュー10aをブレーキ車に押し付ける第1ブレーキばねと、第1ブレーキばねに逆らって第1ブレーキシュー10aをブレーキ車8から開離させる第1電磁マグネットとを有している。第1電磁マグネットは、通電することにより励磁される第1ブレーキコイル(電磁コイル)11aを有している。
第2ブレーキ装置9bは、ブレーキ車8に接離される第2ブレーキシュー10bと、第2ブレーキシュー10bをブレーキ車に押し付ける第2ブレーキばねと、第2ブレーキばねに逆らって第2ブレーキシュー10bをブレーキ車8から開離させる第2電磁マグネットとを有している。第2電磁マグネットは、通電することにより励磁される第2ブレーキコイル(電磁コイル)11bを有している。
ブレーキコイル11a,11bに電流を流すことにより、電磁マグネットが励磁され、ブレーキ装置9a,9bの制動力を解除するための電磁力が発生して、ブレーキシュー10a,10bがブレーキ車8から開離される。また、ブレーキコイル11a,11bへの通電を遮断することにより、電磁マグネットの励磁が解除され、ブレーキばねのばね力によりブレーキシュー10a,10bがブレーキ車8に押し当てられる。さらに、ブレーキコイル11a,11bに流れる電流値を制御することにより、ブレーキ装置9a,9bの開放の度合いを制御することができる。
モータ6には、その回転軸の回転速度、即ち駆動シーブ5の回転速度に応じた信号を発生する走行方向検出手段、加速度検出手段、速度検出手段及び位置検出手段としての巻上機エンコーダ12が設けられている。
昇降路の上部には、調速機13が設置されている。調速機13は、調速機シーブ14と、調速機シーブ14の回転速度に応じた信号を発生する調速機エンコーダ15とを有している。調速機シーブ14には、調速機ロープ16が巻き掛けられている。調速機ロープ16の両端部は、かご1に搭載された非常止め装置の操作機構に接続されている。調速機ロープ16の下端部は、昇降路の下部に配置された張り車17に巻き掛けられている。
巻上機4の駆動は、エレベータ制御装置18によって制御される。即ち、かご1の昇降は、エレベータ制御装置18によって制御される。ブレーキ装置9a,9bは、ブレーキ制御装置19によって制御される。ブレーキ制御装置19には、エレベータ制御装置18及び巻上機エンコーダ12からの信号が入力される。かご1の上部には、かご1の積載重量に応じた信号を出力する積載重量検出手段としてのかご秤装置20が設けられている。
図2は図1のブレーキ制御装置19を示すブロック図である。ブレーキ制御装置19は内部に信号処理部21、指令算出部22、並びに、指令出力部23を有している。信号処理部21は、エレベータ制御装置18と巻上機エンコーダ12からの信号を受け取り、その信号に基づいて非常制動状態の判断やかご1の位置、速度、減速度などの状態量を推定して、結果を指令算出部22に伝達する。指令算出部22は、信号処理部21から受け取った結果に基づいて、目標とする減速度でかご1を停止するためのブレーキコイル11a,11bへの印加電圧を算出して、結果を指令出力部23に伝達する。指令出力部23は、指令算出部22から受け取った結果に基づいてブレーキコイル11a,11bへ電圧を印加する。その結果、ブレーキコイル11a,11bに電磁力が発生し、ブレーキシュー10a,10bをブレーキ車8に押し付ける力を調節して、かご1の減速度を適度に制御することができる。
また、ブレーキ制御装置19は、非常停止指令発生時のかご1の状態に応じて非常制動時のブレーキ装置9a,9bの制動力の立ち上がり方(敏速性)を変化させる。具体的には、ブレーキ制御装置19は、許容停止距離内でかご1を停止させるために必要な制動力が大きい場合はブレーキ装置9a,9bの制動力の立ち上がりを敏速にし、必要な制動力が小さい場合は制動力の立ち上がりを緩慢にする。
ここで、図3は制動力を制御せずに非常停止する場合のブレーキシュー10a,10bの動作を示すグラフである。この場合、時刻T1に非常停止指令が発生すると、ブレーキシュー10a,10bとブレーキ車8との間のブレーキギャップが一気に減少する。そして、時刻T2にブレーキシュー10a,10bがブレーキ車8に当接し、制動力が発生する。
かご1の非常停止時には、モータ6への通電も遮断されるため、時刻T1から時刻T2の間には、かご1側の荷重と釣合おもり2の荷重とのアンバランスによって、かご1が加速される場合と、かご1が減速される場合とがある。
図4は制動力を制御せずに非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。かご速度は、上下昇降方向を正とし、かご減速度は走行方向を正として示している。
図4において、細かい破線(1)は、下降時で積載重量が大きい場合、又は上昇時で積載重量が小さい場合を示している。この場合、時刻T1から時刻T2の間にかご1が加速される。実線(2)は、かご1側と釣合おもり2側が釣り合っている場合を示している。この場合、時刻T1から時刻T2の間にかご1は非常停止指令発生時の速度をほぼ維持する。粗い破線(3)は、下降時で積載重量が小さい場合、又は上昇時で積載重量が大きい場合を示している。この場合、時刻T1から時刻T2の間にかご1が減速される。
図5は制動力制御を行って非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。図5の例では、非常制動時の平均的な減速度が目標減速度α0となるように制動力が制御される。
一般に、非常制動に使用されるブレーキ装置9a,9bは、制動力の立ち上がりが敏速である。そのため、かご1と釣合おもり2との重量差が減速方向に働く場合(破線(3))は、制動力が発生した直後に目標値からの大きなオーバーシュートが発生する。このようなオーバーシュートを防ぐために、制動力の立ち上がりを緩慢にする方法があるが、その方法では、停止距離が長くなり、破線(1)のような場合に許容停止距離を超えることがある。
これに対して、図6は図1のブレーキ制御装置19による制動力制御を行って非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。上述したように、実施の形態1のブレーキ制御装置19は、非常制動時に、許容停止距離内でかご1を停止させるために必要な制動力が大きい場合よりも小さい場合に、ブレーキ装置9a,9bの制動力の立ち上がりを緩慢にする。
非常制動時に必要な制動力が小さいかどうかは、非常停止指令発生時のかご1の積載状態と、かご1の走行方向とから判断することができる。また、非常制動時に必要な制動力は、非常停止指令発生時のかご1の積載状態と、かご1の走行方向と、予め設定された目標減速度α0とに基づいて推定することができる。さらに、非常制動時に必要な制動力は、時刻T1から時刻T2までの間にかご1が減速される場合は小さく、かご1が加速される場合には大きい。
かご1と釣合おもり2との重量差は、かご1の積載状態により異なるが、その重量差が進行方向に対して反対向きに働いている場合は、ブレーキ装置9a,9bによる制動力がなくてもかご1は減速する。そのような場合、制動力の立ち上がりを敏速な特性とすると、制動力が必要以上に大きく立ち上がり、目標減速度α0からのオーバーシュートが発生する。
また、このような目標減速度α0からのオーバーシュートが発生する条件では、制動力が発生するまでの空走時間(T1〜T2)にもかご1が減速するため、許容停止距離までに余裕があり、制動力の立ち上がりが緩慢な特性であっても許容停止距離内にかご1を停止させることができる。
そこで、実施の形態1では、実線(2)及び破線(3)のように、制動力の立ち上がりを従来よりも緩慢にしても許容停止距離内で停止できる条件では、制動力の立ち上がりを緩慢にする。これにより、オーバーシュートを低減することができる。
これに対して、破線(1)の条件では、重量差による力がかご1を加速させる方向に働くため、目標減速度α0からのオーバーシュートがなく、また、制動力の立ち上がりを緩慢なものとすると、許容停止距離内で停止できないため、従来通り制動力を敏速な立ち上がりとする。
図7には、非常停止の際にブレーキ制動力の立ち上がりを決めるフローチャートを示す。フローチャート中では、まず非常時の判断(S1)を行った後、積載重量を基準重量と比較(S2)して、かご1と釣合おもり2との重量差が働く方向が判断される。その後走行方向を加味して(S3,S4)、その重量差が走行方向に対して乗りかごを増速するように働く場合はブレーキの立ち上がりを敏速にし、減速するように働く場合はブレーキの立ち上がりを緩慢にする。ブレーキ制動力の立ち上がりを定めた後は制動力の制御へ移行する。ここで、積載重量が基準重量と等しい場合にかご1と釣合おもり2との重量差がないように基準重量を定めている。
実施の形態1では、ブレーキ制御装置19は、エレベータ制御装置18が有する積載重量の情報と走行方向の情報とに基づいて、重量差による力が加速方向に働くか減速方向に働くかを判断する。そして、重量差による力が減速方向に働く場合は、制動力の立ち上がりが緩慢になるようにブレーキコイル11a,11bに指令を与える。また、重量差による力が加速方向に働く場合は、制動力の立ち上がりが敏速になるようにブレーキコイル11a,11bに指令を与える。
ここで、積載重量検出手段としてかご秤装置20を利用する方法を挙げたが、走行中のモータ6のコイル電流値をエレベータ制御装置18から参照して、走行負荷から積載重量推定してもよい。
また、制動力の立ち上がりの敏速性を変化させるのには、例えば実施の形態1のように電磁ブレーキを利用する場合では、非常停止時のブレーキコイル11a,11bの電流低下の敏速性を変化させる方法がある。電流低下の敏速性を変化させることで、非常停止時のブレーキばねによるブレーキシュー10a,10bの押付力の立ち上がりの敏速性も変化し、制動力の立ち上がりの敏速性を変化させることができる。
ブレーキコイル11a,11bの電流低下の敏速性を変化させる方法の具体例としては、非常停止時において通常は印加電圧を即時遮断するのに対して、印加電圧を段階的に低下させて制動力の立ち上がりを緩慢にする方法や、ブレーキ引き上げ時の電圧印加方向と逆向きに電圧を印加して制動力の立ち上がりを敏速にする方法が挙げられる。また、ブレーキコイル11a,11bの両端に電流抵抗を接続し、ブレーキコイル11a,11bと電流抵抗との間に電流を環流させることでも、電流低下を敏速なものとすることができる。
さらに、図4〜図6を比較すると、時刻T1から時刻T2の間での加減速の関係は、制御の有無に関わらず同じであることが分かる。これは、時刻T1〜T2では、ブレーキ装置9a,9bの制動力がまだ発生しておらず、かご1にはかご1と釣合おもり2との重量差による力だけが働いているためである。
このため、破線(1)のように重量差が加速方向に働く場合は、減速度は負となり、速度は増加する。一方、破線(3)のように重量差が減速方向に働く場合は、減速度は正となり、速度は減少する。
従って、時刻T1から時刻T2までの間のかご1の加減速を検知し、加速状態か減速状態かに応じて、時刻T2に到るまでの間に、制動力の立ち上がり方を決定するようにしてもよい。このような方法でも、許容停止距離内でかご1を停止させつつ、目標減速度からのオーバーシュートを低減することが可能である。しかも、この場合、速度信号のみに基づいて積載状態をも考慮に入れた減速度制御が可能となる。
また、時刻T1から所定時間後のかご1の速度又は位置に応じて、制動力の立ち上がり方を決定するようにしてもよい。但し、所定時間t≦T2−T1である。
なお、かご減速度、かご速度及びかご位置を求める方法としては、巻上機エンコーダ12又は調速機エンコーダ15からの信号を利用してもよいし、かご1又はかご1の昇降に連動する釣合おもり2等に別途設けた検知装置からの信号を利用してもよい。このとき、主索3等の弾性体による影響で、信号値が振動的になる場合があるため、例えばローパスフィルタ等によるフィルタ処理を必要に応じて施してもよい。
ここで、実施の形態1における構成での積載状態の算出は、具体的には以下の考え方により行うことができる。即ち、かご重量をm1、積載重量をm2、釣合おもり重量をm3、その他の慣性質量をm4、時刻T1から時刻T2までの間のかご減速度をα1とすると、次の運動方程式が成り立つ。但し、gは重力加速度である。
(m1+m2+m3+m4)α1=±(m1+m2−m3)g ・・・(i)
従って、式(i)に基づき、積載重量m2は次式のように算出できる。
m2={±(m3−m1)g+(m1+m3+m4)α1}/(±g−α1) ・・・(ii)
式(i),(ii)中の正負の符号は、上昇時が正、下降時が負である。また、α1は時刻T1から時刻T2までの経過時間をt1、時刻T1のかご速度をv1、時刻T2のかご速度をv2として、以下の式から算出できる。
α1=(v2−v1)/t1 ・・・(iii)
さらに、v2に代えて、時刻T1から時刻T2までのかご1の走行距離L1を利用すると、以下の式からも算出できる。
α1=2(L1−v1t1)/t1 ・・・(iv)
このような方法によれば、秤装置や秤装置の信号処理を行う装置などを新たに追加することなく積載状態を把握することができる。
また、実施の形態1の構成において、目標減速度に応じて必要となる制動力は、具体的には以下の考え方により算出することができる。即ち、エレベータ装置の運動方程式を表す式(i)に、ブレーキ装置9a,9bによる制動力項Fを加えると、目標減速度をα0として制動力発生後の方程式が、以下のように得られる。
(m1+m2+m3+m4)α0=±(m1+m2−m3)g+F ・・・(v)
式(iii)より、目標減速度をα0とした場合の必要制動力Fは以下のように得られる。
Figure 0005079288
式(vi)中の積載重量項m2に式(ii)により推定した積載重量を用いることで、秤装置を利用せずに積載状態を把握し、その積載状態に基づいて算出した制動力でかご1を停止させることにより、適正な減速度での停止ができる。また、式(v)中での符号は、上昇時が正、下降時が負であり、式(vi)中での符号は、上昇時が負、下降時が正である。
実施の形態1では、ブレーキ制御装置19により、巻上機エンコーダ12からの情報と走行方向の情報とに基づいて式(vi)から算出された制動力を実現するように、ブレーキコイル11a,11bに指令を与える。算出された制動力を実現する具体的な方法として、例えば実施の形態1のように複数組の電磁ブレーキを用いる場合は、一部のブレーキコイル11aに通電し、残りのブレーキコイル11bの電力を遮断するなど、制動動作させる電磁ブレーキの数を変えて制動力を調整する方法が挙げられる。また、全てのブレーキコイル11a,11bへの通電電流を同時に調節することで、全てのブレーキシュー10a,10bの押付力を調節して制動力を調整してもよい。
このようなエレベータ装置では、ブレーキ制御装置19が、非常停止指令発生時のかご1の走行状態に応じて非常制動時のブレーキ装置9a,9bの制動力の立ち上がり方を変化させるので、非常制動時における目標減速度からのオーバーシュートの発生や目標減速度への到達遅延の発生を防止することができる。
また、ブレーキ制御装置19は、許容停止距離内でかご1を停止させるために必要な制動力が大きい場合には制動力の立ち上がりを敏速にし、小さい場合には制動力の立ち上がりを緩慢にする。従って、非常制動時における目標減速度からのオーバーシュートの発生や目標減速度への到達遅延の発生をより確実に防止することができる。
さらに、ブレーキ制御装置19は、非常停止指令発生時のかご1の積載状態と走行方向とに基づいて、必要な制動力の大きさを判断するので、制動力の立ち上がり方の選択をより簡単かつ迅速に行うことができる。
さらにまた、ブレーキ制御装置19は、かご1の積載状態と走行方向と予め設定された目標減速度とから、必要な制動力を算出するので、制動力の立ち上がりの制御、及びかご減速度を目標減速度に沿わせる制御を精度良く実現できる。
また、ブレーキ制御装置19は、非常停止指令発生直後のかご1の加速度、速度及び位置の少なくともいずれか1つの変化からかご1の積載状態を推定する。従って、新たな秤装置を追加する必要がなく、制動力制御を安価に実現できる。
さらに、ブレーキ制御装置19は、非常停止指令が発生してからブレーキ装置9a,9bの制動力が発生するまでの間にかご1が減速される場合に、加速される場合よりも、制動力の立ち上がりを緩慢にする。従って、非常制動時における目標減速度からのオーバーシュートの発生や目標減速度への到達遅延の発生をより確実に防止することができる。
なお、上記の例では、ブレーキ装置9a,9bを巻上機4に設けたが、他の位置に設けてもよい。例えば、ブレーキ装置は、かごに搭載されたかごブレーキや、主索を掴んでかごを制動するロープブレーキ等であってもよい。
また、エレベータ制御装置からの信号によらず、ブレーキ制御装置で独立して非常制動動作を検出するようにしてもよい。
さらに、制動力の立ち上がりの敏速性は、必要な制動力や非常停止指令発生直後のかごの加減速度に応じて、段階的又は連続的に設定可能としてもよい。例えば、非常停止指令発生直後にかごが加速されている場合、制動力の立ち上がりを敏速にする度合いを加速度に応じて変化させてもよい。また、非常停止指令発生直後にかごが減速されている場合、制動力の立ち上がりを緩慢にする度合いを減速度に応じて変化させてもよい。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1のブレーキ制御装置を示すブロック図である。 制動力を制御せずに非常停止した場合のブレーキシューの動作を示すグラフである。 制動力を制御せずに非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。 制動力制御を行って非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。 図1のブレーキ制御装置による制動力制御を行って非常停止する場合のかご速度及びかご減速度の時間変化を示すグラフである。 図1のブレーキ制御装置による制動力決定動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 かご、9a 第1ブレーキ装置、9b 第2ブレーキ装置、19 ブレーキ制御装置。

Claims (3)

  1. かご、
    上記かごの走行を制動するブレーキ装置、
    非常制動時に上記ブレーキ装置の制動力を制御するブレーキ制御装置、及び
    上記かごの加速度を検出する加速度検出手段
    を備え、
    上記ブレーキ制御装置は、非常停止指令発生直後に上記かごが加速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを敏速にし、減速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを緩慢にすることを特徴とするエレベータ装置。
  2. かご、
    上記かごの走行を制動するブレーキ装置、
    非常制動時に上記ブレーキ装置の制動力を制御するブレーキ制御装置、及び
    上記かごの速度を検出する速度検出手段
    を備え、
    上記ブレーキ制御装置は、非常停止指令発生直後の上記かごの速度の変化から、上記かごが減速されているか加速されているかを推定し、非常停止指令発生直後に上記かごが加速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを敏速にし、減速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを緩慢にすることを特徴とするエレベータ装置。
  3. かご、
    上記かごの走行を制動するブレーキ装置、
    非常制動時に上記ブレーキ装置の制動力を制御するブレーキ制御装置、及び
    上記かごの位置を検出する位置検出手段
    を備え、
    上記ブレーキ制御装置は、非常停止指令発生直後の上記かごの位置の変化から、上記かごが減速されているか加速されているかを推定し、非常停止指令発生直後に上記かごが加速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを敏速にし、減速される場合は、上記ブレーキ装置の制動力の立ち上がりを緩慢にすることを特徴とするエレベータ装置。
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