JP5068130B2 - ポリオレフィン系多層シュリンクフィルム及び包装方法 - Google Patents

ポリオレフィン系多層シュリンクフィルム及び包装方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱収縮性包装材料、特に、自動包装機における高速包装機適正を有するとともに、帯電防止性能を有し包装体のゴミ、埃の付着がなく、かつ、静電シールを利用した収縮包装に適したポリオレフィン系多層シュリンクフィルム及び該フィルムを用いた包装方法に関する。
従来、熱収縮性包装材料として、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、ポリエチレン系フィルム等が知られているが、低価格、使用後の廃棄処理の容易さなどの点でポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系シュリンクフィルムが好んで用いられている。これら包装材料は、例えば、自動包装機で包装体に見合った大きさの袋によって予備包装し、次いでフィルムの流れ方向(タテ)及び幅方向(ヨコ)をそれぞれシールすることにより密封し、包装材料を熱収縮させてタイトな包装体に仕上げられる。
該熱収縮包装のシール方式としては溶断シールが一般的であるが、タテシールを行う際に、通常、耳と呼ばれるフィルム屑が発生する。そこで、フィルム屑の発生がない静電シール方式への転換が検討されてきた。
静電シール方式は、フィルムをクーロン力で貼り合わせ(仮接着)、その後、シュリンクトンネルの熱風でフィルムを熱融着させるものであり、帯電防止性能を有する包装材料では良好な静電シール性が得られず、引き続き行われる熱収縮に伴って容易に静電シール面が剥離し、あるいは十分なシール強度が得られず、仕上がりが不良となるという問題点があった。
そこで、帯電防止性を有する包装材料においても、熱収縮包装可能な静電シール性を得るために、例えば、特定の表面特性を有するフィルムに印刷を施したり静電シール前に加熱した熱収縮用包装フィルム(特許文献1)、フィルム表面に特定の接着剤層が積層された熱収縮性フィルム(特許文献2)、あるいはポリ乳酸系重合体と脂肪族ポリエステルを含む樹脂層を表層及び裏層とする熱収縮性フィルム(特許文献3)等が提案されている。しかしながらこれらフィルムは、方法が煩雑であったり、高価となる、という欠点があった。
一方、ポリオレフィン系フィルムにおいて、メタロセン触媒により重合されたポリプロピレン樹脂を表面層に用いたシーラントフィルムも提案されており(特許文献4)、ヒートシール特性が向上することが報告されている。しかしながら、かかるポリプロピレン樹脂を用いた特定の多層フィルムが、収縮包装において静電シール性に優れていることについての報告はない。
特開2004−59715号公報、同2004−268993号公報 特開2007−106475号公報 特開2005−35238号公報 特開2006−103147号公報、特開2007−130872号公報
本発明は、帯電防止性能を損なわないためゴミ、埃の付着がなく、かつ、静電シール性の優れたポリオレフィン系多層シュリンクフィルム、及び該フィルムを用いた静電シールを利用した包装方法を提供する事を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、表層を特定の樹脂とすることで、課題を解決できる事を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)示差走査熱量計(以下、DSCと記す。)によって測定される融解ピーク温度が110〜135℃であり、メタロセン触媒によって重合された結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(A:以下、メタロセンPPと記す。)を主体とする両表面層(X)を有し、表面固有抵抗率が1014以下であるポリオレフィン系多層シュリンクフィルム、
(2)DSCによって測定される融解ピーク温度が135〜165℃、メルトフローレート(以下、MFRと記す。測定温度230℃、荷重2.16kgf)が1.0から10.0/10分であるポリプロピレン系樹脂(B)からなる内部層(Y)と、23℃における密度が0.900〜0.940g/cmのポリエチレン系樹脂(C)を主体とする内部層(Z)とを有し、縦横それぞれ3倍以上延伸した、少なくとも4層以上からなる上記(1)記載のポリオレフィン系多層シュリンクフィルム、
(3)上記(1)1及至(2)のいずれか一に記載のポリオレフィン系多層シュリンクフィルムにより被包装物を収縮包装する包装方法であって、静電シール部を有し、該静電シール部を収縮包装時に熱融着させることを特徴とする、被包装物の包装方法、
を提供するものである。

本発明は、例えば帯電防止剤を含有したフィルムであっても、特定の樹脂を表面層とすることにより熱融着性を向上させたため、静電シール後のシュリンクトンネル内での熱融着の際に静電シール面が剥離することなく十分なシール強度が得られるという知見をもとに完成されたものである。したがって、本発明のポリオレフィン系多層シュリンクフィルムは、帯電防止性を損なうことがないためにゴミ、埃の付着がなく、かつ、静電シール性に優れる、という作用効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、両表面層(X)に用いられるメタロセンPP(A)は、メタロセン触媒によって重合された結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体であり、コモノマーが主鎖に選択的に導入されたものである。この触媒で重合したポリマーは、狭い分子量分布、狭い結晶性分布、均一なコモノマー組成分布を有している。このようなメタロセンPPは、例えば特開2001−240711号公報、特開2002−60566号公報等に記載の方法により製造することができる。プロピレンと共重合されるα−オレフィンとしては、エチレン、または炭素数4〜20のα−オレフィン或いはこれらの混合物が挙げられるが、好ましくはエチレンとの共重合体が用いられる。
メタロセンPP(A)は、融解ピーク温度が110〜135℃の範囲のものであり、110℃未満では多層フィルム全体としての耐熱性、滑り性が低下するため好ましくなく、135℃を超えると十分なシュリンクトンネル内での熱融着が得られず良好な静電シール性が得られないため好ましくない。MFR(測定温度230℃、荷重2.16kgf)は、0.5〜10.0g/10分のものが好適に用いられる。0.5g/10分未満では溶融押出時のモーター負荷が高くなる等の問題点があり、10.0g/10分を超えると多層フィルム全体としての耐熱性が低くなるため好ましくない。
かかるメタロセンPP(A)の具体例としては、日本ポリプロ(株)ウィンテックWFX6等を例示する事ができる。
両表面層(X)の厚みは、全体の10%以上、45%以下が好ましく、10%未満では、腰強度と低温収縮性を両立できないため、また、45%を超えると耐引き裂き性が劣る場合がある。
表面層(X)には、希望により、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、核剤等の添加剤がそれぞれの有効な作用を具備させる目的で適宜使用することができる。
本発明において、内部層(Y)に用いられるポリプロピレン系樹脂(B)は、DSCによって測定される融解ピーク温度が135〜165℃、MFRが1.0〜10.0g/10分の範囲のもので、ポリプロピレン単独重合体、プロピレンとα−オレフィンの共重合体、例えばプロピレン−エチレン、プロピレン−ブテン共重合体等、及びプロピレン−エチレン−ブテン3元共重合体の中から選ばれる少なくとも1種以上からなり、主に耐熱性、腰強度を付与する作用を成す。これらの内、耐熱性、腰強度と熱収縮特性のバランスを考慮して、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体が好適に用いられる。
ポリプロピレン系樹脂(B)の融解ピーク温度が135℃未満では耐熱性が低いため好ましくなく、165℃を超えると低温収縮性が低下するため好ましくない。また、MFRが1.0g/10分未満では、溶融押出時のモーター負荷が高くなる等の問題点があり、10.0g/10分を超えると溶断シール性が低下するため好ましくない。
本発明の内部層(Y)には、本発明の目的に支障をきたさない範囲で、プロピレン系樹脂(B)の他に、ポリプロピレン系樹脂あるいはポリエチレン系樹脂を混合することができる。混合できるポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂は、それぞれ両表面層(X)に用いるメタロセンPP(A)、後述する内部層(Z)に用いるポリエチレン樹脂(C)と同じであり、スクラップの再利用として用いることもできる。これら樹脂を混合する場合、ポリプロピレン系樹脂(B)の混合率としては、内部層(Y)の総重量に対して40重量%以上となることが好ましい。40重量%未満では、低温収縮性、耐引裂性、耐衝撃性が低下するため好ましくない。
内部層(Y)の厚みは、各々1μm以上が好ましく、1μm未満では、溶断シール性、耐熱性、腰強度が低下する恐れがある。
内部層(Y)には、希望により、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、核剤等の添加剤がそれぞれの有効な作用を具備させる目的で適宜使用することができる。
内部層(Z)の主体であるポリエチレン系樹脂(C)は、23℃における密度が0.900〜0.940g/cmの範囲のもので、長鎖分岐を有する低密度ポリエチレン、エチレンとブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1を含む炭素数4〜20個のα−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂から選ばれる少なくとも1種以上からなり、低温収縮性、耐引裂性、耐衝撃性を付与する作用をなす。これらの内、優れた低温収縮性を付与できる点から直鎖状低密度ポリエチレンが好適に用いられる。
ポリエチレン系樹脂(C)の密度が0.900g/cm未満では引張破断強度が低下するため好ましくなく、0.940g/cmを超えると低温収縮性が低下するため好ましくない。また、MFR(測定温度190℃、荷重2.16kgf)は、0.3〜5.0g/10分のものが好適に用いられる。0.3g/10分未満では押出時のモーター負荷が高くなる等の問題点があり、5.0g/10分を超えると延伸安定性が低下するため好ましくない。
本発明の内部層(Z)には、本発明の目的に支障をきたさない範囲で、ポリエチレン系樹脂の他に、ポリプロピレン系樹脂、及びメタロセンPPを混合することができる。混合できるポリプロピレン系樹脂、メタロセンPPは、それぞれ両表面層(X)に用いるポリプロピレン系樹脂(A)、内部層(Y)に用いるメタロセンPP(B)と同じであり、スクラップの再利用として用いることもできる。これら樹脂を混合する場合、ポリエチレン系樹脂(C)の混合率としては、内部層(Z)の総重量に対して40重量%以上となることが好ましい。40重量%未満では、低温収縮性、耐引裂性、耐衝撃性が低下するため好ましくない。
内部層(Z)の厚みは、全体の10%以上が好ましく、10%未満では低温収縮性、耐引裂性が低下するため好ましくない。
内部層(Z)には、希望により、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、酸化防止剤、核剤等の添加剤がそれぞれの有効な作用を具備させる目的で適宜使用することができる。
本発明の熱収縮性フィルムは、表面固有抵抗率が1014Ω以下である必要がある。表面固有抵抗率が1014Ωを超えると埃付着性が低下し、包装体の店頭陳列時に埃が付着し外観を損なうため好ましくない。
表面固有抵抗率が1014Ω以下の熱収縮性フィルムは、例えば、帯電防止剤等を添加する事で容易に得られる。用いられる帯電防止剤としては、公知の帯電防止剤を使用でき、例えば、脂肪酸モノグリセリンエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等を例示する事ができる。
帯電防止剤の添加量は、帯電防止剤の種類、添加する層によって異なるが、表面固有抵抗率を1014Ω以下となるように適宜決定することができる。
本発明において、内部層は必ずしも2層である必要はなく、必要に応じて2層以上にすることができ、全体として4層以上の層構成を採用することができる。例えばX/Y/Z/Xの4層構成、X/Y/Z/Y/X、X/Z/Y/Z/Xの5層構成、X/Y/Z/Y/Z/Xの6層構成等の層構成が挙げられるが、フィルムのカール現象を防止する観点からは対称構成であることが好ましい。
次に、本発明のフィルムの製造方法を示す。前記の樹脂を用いて本発明の延伸フィルムを製造する方法は、公知の方法で行うことができるが、以下、5層積層環状製膜延伸の場合を例に挙げ、具体的に説明する。
まず、メタロセンPP(A)を両表面層、ポリエチレン系樹脂(B)を主体とする樹脂組成物を中間層、ポリエチレン系樹脂(C)を主体とする樹脂組成物を芯層となるように、5台の押出機により溶融混練し、5層環状ダイより環状に共押出し、延伸することなく一旦急冷固化してチューブ状未延伸フィルムを作製する。
得られたチューブ状未延伸フィルムを、チューブラー延伸装置に供給し、高度の配向可能な温度範囲、例えば芯層樹脂の融点以下10℃よりも低い温度で、好ましくは融点以下15℃よりも低い温度でチューブ内部にガス圧を適用して膨張延伸により同時二軸配向を起こさせる。延伸倍率は必ずしも縦横同一でなくともよいが、優れた強度、収縮率等の物性を得るためには縦横何れの方向にも3倍以上に延伸するのが好ましい。
延伸装置から取り出したフィルムは、希望によりアニーリングすることができ、このアニーリングにより保存中の自然収縮を抑制することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例の中で示した各物性測定は以下の方法によった。
1.フィルム厚み:JIS−Z1709に準じて測定した。
2.厚み比:フィルムの断面を顕微鏡で観察することにより測定した。
3.表面固有抵抗率:JIS−K6911に準じて測定した。
試料を110mm×110mmにカットし、20℃、65RH%下に2時間調湿後、表面抵抗器(YOKOGAWA HEWLETT−PACKARD製 HIGH RESISTANCE METER4329A)中にセットした。1分間計測充電後の測定指針を少数第1位まで読み取り、数1により算出した。
Figure 0005068130
4.静電シール性:ハナガタ(株)製の半折包装機(HP−20)を用いて、静電シールし、協和電機製のシュリンクトンネル(L−1500FC)を通過させ、静電シール部の状態を観察し、以下の判定基準にて、静電シール包装適性を測定した。
<判定基準>
○:静電シール部が完全に密着している。
×:静電シール部に密着していない部分がある、或いは、全く密着していない。
5.埃付着テスト:ハナガタ(株)製の半折包装機(HP−20)で1.8L酒パックを包装し、協和電機製のシュリンクトンネル(L−1500FC)を通過させ、得られた熱収縮包装体を通常の環境下(一般の事務所内)に1ヶ月陳列放置し包装体でのゴミ、埃の付着具合を観察し、以下の判定基準にて、埃付着について測定した。
<判定基準>
○:埃付着がほとんどない。
△:少し埃付着がある。
×:埃付着がきわめて多い。
実施例1
表1に示すように、全層に帯電防止剤をそれぞれ3500ppm添加し、融解ピーク温度が125℃、MFRが2.0g/10分の特性を有するメタロセンPP(A1)を両表面層(X)とし、融解ピーク温度が145℃、MFRが2.3g/10分の特性を有するプロピレン−エチレンランダム共重合体を内部層(Y)とし、密度が0.920g/cm、MIが1.0g/10分の特性を有する直鎖状低密度ポリエチレンを内部層(Z)として、5台の押出機でそれぞれ130〜240℃にて溶融混練し、厚み比がX/Y/Z/Y/X=1/1/4/1/1になるように各押出機の押出量を設定し、240℃に保った5層環状ダイスにより下向きに共押出した。形成された5層構成チューブを、内側は冷却水が循環している円筒状冷却マンドレルの外表面を摺動させながら、外側は水槽を通すことにより冷却して引き取り、直径75mm、厚さ210μmの未延伸フィルムを得た。
このチューブ状未延伸フィルムをチューブラー二軸延伸装置に導き、90〜110℃で縦横それぞれ4倍に延伸し、積層二軸延伸フィルムを得た。
次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表1に示すように、静電シール性は、極めて良好で、また、ゴミ、埃の付着がきわめて少ない包装体を得た。
実施例2
実施例1において、全層に帯電防止剤を2000ppm添加した以外は実施例1と同様の方法で5層二軸延伸フィルムを得た。次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表1に示すように、静電シール性は、極めて良好で、また、ゴミ、埃の付着がきわめて少ない包装体を得た。
実施例3
実施例1において、融解ピーク温度が125℃、MFRが7.0g/10分の特性を有するメタロセンPP(A2)を両表面層(X)とした以外は実施例1と同様の方法で5層二軸延伸フィルムを得た。次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表1に示すように、静電シール性は、極めて良好で、また、ゴミ、埃の付着がきわめて少ない包装体を得た。
比較例1
実施例1において、融解ピーク温度が145℃、MFRが2.3g/10分の特性を有するプロピレン−エチレンランダム共重合体を両表面層(X)とし、融解ピーク温度が125℃、MFRが2.0g/10分の特性を有するメタロセンPP(A1)を内部層(Y)とした以外は実施例1と同様の方法で5層二軸延伸フィルムを得た。次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表2に示すように、ゴミ、埃のない包装体を得る事が出来たが、表面層の融点が高く、熱融着が弱いため、静電シール部が完全に密着しておらず良好な静電シール性を得る事ができなかった。
比較例2
実施例1において、全層の帯電防止剤を1000ppm添加した以外は実施例1と同様の方法で5層二軸延伸フィルムを得た。次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表2に示すように、静電シール性は、きわめて良好であったが、帯電防止性がなく、ゴミ、埃付着が著しく認められた。
比較例3
実施例1において、帯電防止剤を添加しない以外は実施例1と同様の方法で5層二軸延伸フィルムを得た。次にこの延伸フィルムをチューブアニーリング装置にて75℃の熱風で縦横各々10%弛緩させた後、室温に冷却し、フィルム両端をトリミングして、二枚別々に巻き取った。最終のフィルム厚みは15μmであった。
延伸性は良好で、延伸点の上下動や延伸チューブの揺動もなく、またネッキングなどの不均一延伸状態も観察されなかった。
得られた延伸フィルムは、表2に示すように、静電シール性は、きわめて良好であったが、帯電防止性がなく、ゴミ、埃付着が著しく認められた。
Figure 0005068130
Figure 0005068130
本発明のポリオレフィン系多層シュリンクフィルムは、帯電防止性を損なうことがないためにゴミ、埃の付着がなく、かつ、静電シール性に優れる、という作用効果を奏するため、静電シールを利用した包装用フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 示差走査熱量計(以下、DSCと記す。)によって測定される融解ピーク温度が110〜135℃であり、メタロセン触媒によって重合された結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(A:以下、メタロセンPPと記す。)を主体とする両表面層(X)を有し、表面固有抵抗率が1014以下であるポリオレフィン系多層シュリンクフィルム。
  2. DSCによって測定される融解ピーク温度が135〜165℃、メルトフローレート(以下、MFRと記す。測定温度230℃、荷重2.16kgf)が1.0から10.0/10分であるポリプロピレン系樹脂(B)からなる内部層(Y)と、23℃における密度が0.900〜0.940g/cmのポリエチレン系樹脂(C)を主体とする内部層(Z)とを有し、縦横それぞれ3倍以上延伸した、少なくとも4層以上からなる請求項1記載のポリオレフィン系多層シュリンクフィルム。
  3. 請求項1乃至2いずれか1項記載のポリオレフィン系多層シュリンクフィルムにより被包装物を収縮包装する包装方法であって、静電シール部を有し、該静電シール部を収縮包装時に熱融着させることを特徴とする、被包装物の包装方法。
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