JP5063831B2 - 切削工具 - Google Patents

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Description

本発明はサーメット焼結体からなる切削工具に関する。
例えば、特許文献1では、窒素含有のTiC基サーメットの表面部における結合相(鉄族金属)濃度を内部に比べて減少させて表面部における硬質相の存在割合が多いことによって、焼結体表面部に30kgf/mm以上の圧縮残留応力を残存させて、耐摩耗性、耐欠損性、耐熱衝撃性が向上することについて開示されている。
また、特許文献2では、WC基超硬合金の主結晶であるWC粒子が120kgf/mm以上の圧縮残留応力を有することによって、WC基超硬合金が高い強度を具備して耐欠損性に優れることが開示されている。
さらに、特許文献3では、第1硬質相と第2硬質相のそれぞれに異なる大きさの残留応力がかかることにより、サーメット内にクラックが発生したり進展したりすることを抑制できて、切削工具の耐欠損性が向上することが記載されている。
特開平05−9646号公報 特開平06−17182号公報 国際公開第2010/013735号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1のように、結合相の含有量を表面と内部とで差をつけてサーメット焼結体に残留応力を発生させる方法では、サーメット全体に占める結合相の含有比率が小さいために、サーメット全体に対して十分な残留応力がかからず、満足できる靭性を得ることが難しかった。
また、特許文献2のように硬質相に均一に残留応力をかける方法でも、硬質相の強度を向上させることには限界があった。
さらに、上記特許文献3の構成では、切削工具としてのサーメットの耐欠損性は向上するが、サーメットは超硬合金に比べて焼成による変形量が大きい傾向にあり、複数のコーナー切刃を有する複雑な形状の切削工具を作製すると使用コーナーによってコーナー切刃の位置や形状が違い、切削加工する際の寸法が異なってしまう等の不具合が発生した。
本発明は上記問題を解決するためのものであり、その目的は、サーメットの靭性を向上させるとともに、焼成による変形を低減して加工精度の高い切削工具を提供することにある。
本発明の切削工具は、Tiを主成分とする周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上からなる硬質相であって、第1硬質相と第2硬質相との2種類からなる硬質相と、
主としてCoおよびNiの少なくとも1種からなる結合相と、
から構成されてなるサーメット焼結体の表面から400μm厚み以上の深さの内部において、
2D法で測定した前記第1硬質相のσ11方向(すくい面に平行で切刃に向かう方向)の残留応力σ11〔1i〕が圧縮応力で80MPa以上(σ11〔1i〕≦−80MPa)、前記第2硬質相のσ11方向の残留応力σ11〔2i〕が圧縮または引っ張り応力で−50MPaから50MPa(σ11〔2i〕=−50M〜50MPa)であり、かつ前記結合相のσ11方向の残留応力σ11〔bi〕が圧縮または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔bi〕=−50M〜50MPa)の範囲内である。
本発明の切削工具によれば、サーメット焼結体を構成する硬質相が、第1硬質相と第2硬質相との2種類からなる。そして、サーメット焼結体の表面から400μm以上の深さの内部において、2D法で測定した第1硬質相のσ11方向の残留応力σ11〔1i〕が圧縮応力で80MPa以上(σ11〔1i〕≦−80MPa)、第2硬質相のσ11方向の残留応力σ11〔2i〕が圧縮または引っ張り応力で−50MPaから50MPa(σ11〔2i〕=−50M〜50MPa)であり、かつ前記結合相のσ11方向の残留応力σ11〔bi〕が圧縮または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔bi〕=−50M〜50MPa)の範囲内にて構成される、つまり、2種類の硬質相にそれぞれ異なる大きさの残留応力がかかることにより、硬質相の硬度が高くなるとともに、硬質相間を結合する結合相の結合力が高くなって硬質相の粒界にクラックの進展方向を回折させてクラックの進展を抑制できる。これにより、サーメット焼結体の靭性が向上して切削工具の耐欠損性が向上する。
本発明の切削工具の一例であるスローアウェイチップについて、(a)概略上面図、(b)(a)のX−X断面図であり、すくい面にて残留応力を測定する際の測定部位を示す図である。 図1のスローアウェイチップを構成するサーメット焼結体の断面についての走査電子顕微鏡写真である。
本発明の切削工具についてすくい面と着座面が同じネガチップ形状のスローアウェイチップを例とし、(a)概略上面図、(b)(a)のX−X断面図である図1、およびチップ1を構成するサーメット焼結体6の断面についての走査電子顕微鏡写真である図2を用いて説明する。
図1、2のスローアウェイチップ(以下、単にチップと略す。)1は、図1(a)、(b)に示すように略平板状をなし、主面にすくい面2、側面に逃げ面3を配し、すくい面2と逃げ面3の交差稜線部に切刃4を有する形状をなしている。
また、すくい面2はひし形、三角形、四角形等の多角形状(図1では、鋭角な頂角が80度をなすひし形形状を例として用いる)をなしており、この多角形状の頂角のうちの鋭角な頂角(5a、5b)はノーズ5として被削材の加工部に当てられて、切削を行う部分となる。
チップ1を構成するサーメット焼結体6は、図2に示すように、Tiを主成分とする周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上からなる硬質相11と、主としてCoおよびNiの少なくとも1種からなる結合相14とから構成されている。そして、硬質相11は、第1硬質相12と第2硬質相13との2種類から構成される。
なお、第1硬質相12の組成は周期表4、5および6族金属元素のなかでTi元素を80重量%以上含有しており、第2硬質相13の組成は周期表4、5および6族金属元素のなかでTi元素の含有量が30重量%以上80重量%未満の割合で構成している。したがって、サーメット焼結体6を走査型電子顕微鏡で観察すると、第1硬質相12は第2硬質相13よりも軽元素の含有割合が多いために黒い粒子として観察される。
また、X線回折測定において、Ti(C)Nの(422)面に帰属されるピークは、第1硬質相12のピークp(422)と第2硬質相13のピークp(422)の2本のピークが観測される。同様に、Ti(C)Nの(511)面に帰属されるピークは、第1硬質相12のピークp(511)と第2硬質相13のピークp(511)の2本のピークが観測される。なお、第1硬質相12のピークは第2硬質相13のピークよりも高角度側に観測される。
ここで、本実施態様によれば、サーメット焼結体6の表面から400μm以上の深さの内部(以下、単に内部と略す。)において、2D法で測定した第1硬質相12のσ11方向の残留応力σ11〔1i〕が圧縮応力で80MPa以上(σ11〔1i〕≦−80MPa)、第2硬質相13のσ11方向の残留応力σ11〔2i〕が圧縮または引っ張り応力で−50MPaから50MPa(σ11〔2i〕=−50M〜50MPa)であり、かつ結合相14のσ11方向の残留応力σ11〔bi〕が圧縮または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔bi〕=−50M〜50MPa)の範囲内となっている。これによって、サーメット焼結体6の変形量は抑制したまま、2種類の硬質相にそれぞれ異なる大きさの圧縮応力がかかることにより、硬質相11の粒内にクラックが入りにくくなるとともに、硬質相11間の粒界に引っ張り応力がかかってクラックの進展方向を回折させてクラックの進展を抑制できる。これにより、サーメット焼結体6の硬質相の靭性が向上してチップ1の耐欠損性が向上する。σ11〔1i〕の望ましい範囲は、σ11〔1i〕=−160M〜−350MPaであり、σ11〔2i〕の望ましい範囲は、σ11〔2i〕=−50M〜−20MPaである。
すなわち、第1硬質相12にかかる残留応力σ11〔1i〕が圧縮応力で80MPaよりも小さいと、硬質相11の硬度を向上させることができないとともに硬質相11に応力を付与することができずサーメット焼結体6の耐欠損性が低下する。また、第2硬質相13にかかる残留応力σ11〔2i〕が−50M〜50MPaの範囲を外れる、すなわち引張り応力または圧縮応力で50MPaよりも大きいと、サーメット焼結体6の焼成による変形が大きくなる場合がある。
なお、本発明のサーメット焼結体6の表面および内部における残留応力σ11の測定について、測定位置はサーメット焼結体6からなる切削工具の切刃4より1mm以上中心側の位置Pで測定する。また、残留応力の測定に用いるX線回折ピークは、2θの値が135〜140度の間に現れる(511)面のピークを用いる。その際、低角度側に現れるピークp(511)を第2硬質相13に帰属されるピーク、高角度側に現れるピークp(511)を第1硬質相に帰属されるピークとして、それぞれの硬質相11の残留応力を測定する。なお、残留応力の算出に際して必要な数値については、窒化チタンのポアソン比=0.20、ヤング率=423729MPaを用いて算出する。また、X線回折測定の条件としては、鏡面加工したすくい面に、X線の線源としてCuKα線を用い、出力=45kV、110mAの条件で照射して残留応力の測定を行う。
ここで、前記残留応力σ11〔1i〕とσ11〔2i〕との絶対値の比(σ11〔2i〕/σ11〔1i〕)が0.05〜0.3であることが、サーメット焼結体6の硬度と変形量を調整する上で望ましい。
また、サーメット焼結体6の表面(未研磨面または0.05mm以下の厚さで鏡面加工した加工面)にて2D法で残留応力を測定した際、第1硬質相12の前記σ11方向の残留応力σ11〔1s〕が圧縮応力または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔1s〕=−50〜50MPa)であり、第2硬質相13のσ11方向についての残留応力σ11〔2s〕が圧縮応力または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔2s〕=−50〜50MPa)であることが、サーメット焼結体6の焼成時の変形を抑制する上で望ましい。
ここで、サーメット表面(未研磨面または0.05mm以下の厚さで鏡面加工した加工面)における残留応力σ11〔1s〕、σ11〔2s〕の測定について、図1の工具形状のように、すくい面2にブレーカ溝8のような凹部を有する場合には、凹部以外の平らな部分で測定する。表面における表面粗さが粗いときは、極力応力が加わらないようにサーメット焼結体6のすくい面2を0.05mm厚みだけ鏡面加工して平らな部分を確保した状態で測定する。なお、σ11〔1i〕、σ11〔2i〕の測定については、サーメット焼結体6のすくい面2表面から厚さ0.4mm(400μm)よりも厚く研磨した状態で、研磨面を鏡面加工した状態で測定する。
さらに、サーメット焼結体6の表面における残留応力の測定に際して、サーメット焼結体6の表面に被覆層が成膜されていても被覆層の厚みが薄くてサーメット焼結体6の硬質相11のピークが検出できるときには、被覆層の表面からサーメット焼結体6の硬質相11の残留応力を測定する。被覆層の厚みが厚くてサーメット焼結体6の硬質相11のピークが検出できないときには、硬質相11のピークが検出できる程度に被覆層を研磨してからサーメット焼結体6の硬質相11の残留応力を測定する。
なお、サーメット焼結体6の表面における結合相14の濃度c〔bs〕と、サーメット焼結体6の内部における結合相14の濃度c〔bi〕との比(c〔bs〕/c〔bi〕)が0.8〜1.1であることが、硬質相11および結合相14のそれぞれに所望の残留応力を付与できる点で望ましい。
また、前記内部における第1硬質相12の面積比率S〔1i〕と前記内部における第2硬質相13の面積比率S〔2i〕との比率(S〔2i〕/S〔1i〕)が2〜4であることが、硬質相11および結合相14のそれぞれに所望の残留応力を付与できる点で望ましい。
さらに、硬質相11の平均粒径は、サーメット焼結体6の内部における断面観察において第1硬質相12が0.3〜0.7μmであり、第2硬質相13が0.8〜1.5μmであることが、靭性を高めることができる点で望ましい。その内部において、第1硬質相12の平均粒径をd1iとし、第2硬質相13の平均粒径をd2iとしたとき、d1iとd2iとの比率(d2i/d1i)が2〜3となっていることが、第1硬質相12と第2硬質相13との残留応力を制御する上で望ましい。なお、サーメット焼結体6の内部における硬質相11全体の平均粒径dは0.3〜1μmであることが、所定の残留応力を付与できる点で望ましい。なお、本発明における硬質相11の粒径の測定は、CIS−019D−2005に規定された超硬合金の平均粒径の測定方法に準じて測定する。この時、硬質相11の中心が第1硬質相12でその周辺を第2硬質相13が取り巻いた有芯構造からなる場合、その粒子の第1硬質相12の粒径は、第1硬質相12の粒径そのものとし、第2硬質相13の粒径は、芯部の第1硬質相12と周辺部の第2硬質相13を含めた周辺部の外縁までを1つの硬質相11とみなして算出する。
なお、上記サーメット焼結体6の結合相14の濃度、第1硬質相12と第2硬質相13の面積比率、硬質相11の平均粒径は電子顕微鏡に付随のエネルギー分散分光分析(EPMA)にて測定したデータに基づいて画像解析法を用いて算出する。また、データ加工の際に閾値を決める必要がある場合、EPMAの最高カウント値の10%の値を閾値として算出する。
ここで、第1硬質相12および第2硬質相13はすべてが有芯構造をなすものではなく、その一部はそれぞれ単独に存在していることによって、サーメット焼結体6の残留応力が調整される。第1硬質相12全体のうちの有芯構造をなす割合は、60〜90面積%で、第2硬質相13全体のうちの有芯構造をなす割合は、40〜80面積%であることが望ましい。さらに、第1硬質相12全体のうちの有芯構造をなす割合の望ましい範囲は70〜80面積%であり、第2硬質相13全体のうちの有芯構造をなす割合は60〜70面積%である。つまり、第1硬質相12全体のうちの有芯構造でなく単独で存在する粒子の割合は、10〜40面積%、特に20〜30面積%であることが望ましく、第2硬質相13全体のうちの有芯構造でなく単独で存在する粒子の割合は、20〜60面積%、特に30〜40面積%であることが望ましい。
さらに、硬質相11が炭窒化物からなり、硬質相11のCN比(窒素含有比N/(C+N))がサーメット焼結体6の平均で0.42〜0.46であることが、硬質相11の硬度を高めるとともに、結合相14が硬質相11の粒界に進展するクラックの発生を抑制する点で望ましい。硬質相11のCN比(窒素含有比N/(C+N))の望ましい範囲は、0.43〜0.45である。
また、サーメット焼結体6の表面における硬質相11のCN比(窒素含有比N/(C+N))がサーメット焼結体6の内部における硬質相11のCN比よりも小さいことが、焼成に伴うサーメット焼結体6の変形量を小さくできる点で望ましい。
さらに、本実施態様によれば、サーメット焼結体6の望ましい組成は、周期表第4、5および6族金属の窒化物または炭窒化物の合計含有比率が70〜96質量%であることが望ましく、特に耐摩耗性の向上の点で85〜96質量%であることが望ましい。また、周期表第4、5および6族金属の窒化物または炭窒化物のうちのTiの含有比率は50質量%以上、特に60〜90質量%であることが、サーメット焼結体6の硬度と靭性のバランスの点で望ましい。一方、結合相14の含有比率は4〜30質量%、特に10〜15質量%であることが望ましく、これによって、サーメット焼結体6の硬度および靭性のバランスに優れたものとなる。さらに、サーメット焼結体6の望ましい具体的な組成は、Coを5〜15質量%、Niを2〜10質量%、TiCN40〜70質量%、WCを5〜30質量%、NbCを5〜30質量%、VCを1.0〜3.0質量%、MoCを0〜5質量%、TaCを0〜10質量%、ZrCを0〜3.0質量%の割合であり、これによって、サーメット焼結体6の耐摩耗性と耐欠損性を両立させることができる。
さらに、サーメット焼結体6からなる基体の表面に被覆層(図示せず)を形成して、すくい面2にて前記被覆層の表面から2D法で残留応力を測定した際、第2硬質相13のすくい面2の面内方向(σ11方向)についての残留応力(σ11〔2cs〕)が圧縮応力で60MPa以上(σ11〔2cs〕≦−60MPa)であり、かつ、前記被覆層を形成する前のサーメット焼結体6の第2硬質相13の前記σ11方向についての残留応力(σ11〔2ns〕)に対して1.1倍以上であることが、被覆層の密着性を高めるために望ましい。
なお、本実施態様においては、サーメット焼結体の表面に、TiN、TiCN、TiAlN、Al等の公知の硬質膜を物理蒸着法(PVD法)や化学蒸着法(CVD法)等の公知の薄膜形成手法を用いて被覆層(図示せず。)を成膜したものであってもよい。中でも、前記被覆層としては、Ti1−a−b−c−dAlSi(C1−x)(ただし、MはNb、Mo、Ta、Hf、Yから選ばれる1種以上、0.45≦a≦0.55、0.01≦b≦0.1、0≦c≦0.05、0≦d≦0.1、0≦x≦1)からなることが望ましい。
また、本発明の工具は、スローアウェイチップタイプの一般旋削工具、または、溝入れ工具、ねじ切り工具、エンドミルやドリル、および、ソリッドエンドミルやソリッドドリルなどに適用することができる。
(製造方法)
次に、上述したサーメットの製造方法の一例について説明する。
まず、平均粒径0.1〜2μm、望ましくは0.2〜1.2μmのTiCN粉末と、平均粒径0.1〜2μmのVC粉末と、平均粒径0.1〜2μmの上述した他の金属の炭化物粉末、窒化物粉末または炭窒化物粉末のいずれか1種と、平均粒径0.8〜2.0μmのCo粉末と、平均粒径0.5〜3.0μmのNi粉末と、所望により平均粒径0.5〜10μmのMnCO粉末とを混合した混合粉末を調製する。なお、原料中にTiC粉末やTiN粉末を添加することもあるが、これらの原料粉末は焼成後のサーメットにおいてTiCNを構成する。そして、この混合粉末にバインダを添加して、スプレードライヤーなどの方法によって平均粒径10〜200μmの顆粒体を作製し、プレス成形によって所定形状に成形する。
次に、この混合粉末にバインダを添加して、プレス成形、押出成形、射出成形等の公知の成形方法によって所定形状に成形する。次に、本発明によれば、下記の条件にて焼成することにより、上述した所定組織のサーメットを作製することができる。
第1の実施態様における焼成条件は、
(a)真空中にて室温から1200℃まで昇温する工程、
(b)真空中にて1200℃から1330〜1380℃の焼成温度(温度Tと称す)まで0.1〜2℃/分の昇温速度rで昇温する工程、
(c)温度Tにて焼成炉内の雰囲気を30〜2000Paの不活性ガス雰囲気に切り替えて温度Tから1450〜1600℃の焼成温度(温度Tと称す)まで4〜15℃/分の昇温速度rで昇温する工程、
(d)30〜2000Paの不活性ガス雰囲気中のまま温度Tにて0.5〜2時間保持する工程、
(e)0.1MPa〜0.9MPaの不活性ガス雰囲気にて100℃以下の温度(温度Tと称す)に10〜50℃/分の降温速度rで下げる工程、
(f)(e)工程と同じ雰囲気のまま温度Tから800〜1100℃(温度Tと称す)まで10〜20℃/分の昇温速度r4で昇温する工程、
(g)温度Tに上がった時点で不活性ガスを0.1MPa〜0.9MPaのガス圧にして、20〜50℃/分の降温速度r5にて室温まで冷却する工程
(h)液体窒素中に10秒間浸漬して取り出し室温に戻す工程
の(a)〜(h)の工程を順に行う焼成パターンにて焼成する。
すなわち、上記焼成条件のうち、(b)工程における昇温速度rを2℃/分以下とするとサーメットの表面のボイドの発生を抑制できる。昇温速度rが0.1℃/分以上であれば焼成時間が生産性に耐えうる速度である。(c)工程における温度Tからの昇温を30Pa以上のガス雰囲気とすると表面ボイドの発生が低減される。(e)(g)工程を上記所定のガス雰囲気とした場合、および(f)(g)(h)工程を施すことによって、硬質相および結合相の残留応力が制御される。また、(e)工程、(f)工程、(g)工程の昇温または降温速度が所定の範囲内である場合にも、硬質相および結合相の残留応力を所定の範囲内に制御できる。つまり、上記焼成条件のうち、(a)〜(h)工程の条件を具備することによって、残留応力を所定の範囲内に制御することができる。
なお、上記方法にて作製したサーメット焼結体の主面を、所望により、ダイヤモンド砥石、SiC砥粒を用いた砥石等で研削加工(両頭加工)を施し、さらに、所望により、サーメット焼結体6の側面の加工、バレル加工やブラシ研磨、ブラスト研磨等による切刃のホーニング加工を行う。また、被覆層を形成する場合には、所望によって、成膜前の焼結体6の表面の洗浄等の工程を行う。
そして、所望により作製したサーメット焼結体の表面に被覆層を成膜する工程を説明する。
被覆層の成膜方法として、化学蒸着(CVD)法も挙げられるが、イオンプレーティング法やスパッタリング法等の物理蒸着(PVD)法が好適に適応可能である。成膜方法の具体的な一例についての詳細について説明すると、被覆層をイオンプレーティング法で作製する場合には、金属チタン(Ti)、金属アルミニウム(Al)、金属タングステン(W)、金属シリコン(Si)、金属M(MはNb、Mo、Ta、Hf、Yから選ばれる1種以上)をそれぞれ独立に含有する金属ターゲットまたは複合化した合金ターゲットに用い、アーク放電やグロー放電などにより金属源を蒸発させイオン化すると同時に、窒素源の窒素(N)ガスや炭素源のメタン(CH)/アセチレン(C)ガスと反応させて成膜する。
このとき、被覆層を成膜する前処理として、高バイアス電圧をかけてArガス等の蒸発源からArイオン等の粒子をサーメット焼結体に飛ばし、サーメット焼結体6の表面にたたきつけるボンバード処理を施す。
なお、本発明におけるボンバード処理の具体的な条件としては、例えば、まずイオンプレーティング、アークイオンプレーティング等のPVD炉内にて、蒸発源を用いてタングステンフィラメントを加熱することにより炉内を蒸発源のプラズマ状態とする。そして、炉内圧力0.5Pa〜6Pa、炉内温度400〜600℃、処理時間2分〜240分の条件でボンバードを行う条件が好適である。ここで、本発明においては、上述したサーメット焼結体に対して、通常のバイアス電圧−400〜−500Vよりも高い−600〜−1000Vにて、ArガスまたはTi金属を使用してボンバード処理することにより、チップ1のサーメット焼結体6の硬質相11の第1硬質相12と第2硬質相13のそれぞれに所定の残留応力を付与することができる。
その後、イオンプレーティング法やスパッタリング法で被覆層を成膜する。具体的な成膜条件として、例えばイオンプレーティング法を用いる際には、被覆層の結晶構造および配向性を制御して高硬度な被覆層を作製できるとともに基体との密着性を高めるために、成膜温度200〜600℃、バイアス電圧30〜200Vを印加することが好ましい。
マイクロトラック法による測定で平均粒径(d50値)が0.6μmのTiCN粉末、平均粒径1.1μmのWC粉末、平均粒径1.5μmのTiN粉末、平均粒径1.0μmのVC粉末、平均粒径2μmのTaC粉末、平均粒径1.5μmのMoC粉末、平均粒径1.5μmのNbC粉末、平均粒径1.8μmのZrC粉末、平均粒径2.4μmのNi粉末、および平均粒径1.9μmのCo粉末、平均粒径5.0μmのMnCO粉末を表1に示す割合で調整した混合粉末をステンレス製ボールミルと超硬ボールを用いて、イソプロピルアルコール(IPA)を添加して湿式混合し、パラフィンを3質量%添加、混合した。そして、これをアトライタミルに投入して、スプレードライにより平均粒径200μmの顆粒を作製した。
その後、加圧圧力200MPaでスローアウェイチップ工具形状にプレス成形し、(a)工程:10℃/分の昇温速度で1200℃まで昇温し、(b)工程:1℃/分の昇温速度で1350℃まで昇温し、(c)工程:窒素ガス1500Paで7℃/分の昇温速度で表2に示す温度Tまで昇温し、(d)工程:そのままの雰囲気で1時間保持した。そして、(e)工程:100℃まで表1に示す雰囲気と降温速度で降温し、表2の(f)工程(雰囲気は(e)工程のまま)、(g)冷却工程、(h)液体窒素中に浸漬する工程(表2には処理の有無を記載)の焼成パターンにて焼成した。その後、このサーメット焼結体にバイアス電圧−1000Vにて、600℃、30分間のTiボンバード処理を行った後、PVD法によってTiAlN被覆層を2μm成膜して、試料No.1〜14のサーメット製のスローアウェイチップを得た。
得られたサーメット製のスローアウェイチップについて、ICP分析にて組成を測定し表3に記載した。サーメットの組成は原料組成に対して金属成分の揮発等はなかったが、TiN粉末はTiCNに変化していた。そして、走査型電子顕微鏡(SEM)観察を行い、10000倍の写真にて、内部の任意5箇所について市販の画像解析ソフトを用いて8μm×8μmの領域で画像解析を行い、第1硬質相と第2硬質相のそれぞれの平均粒径と、それらの含有比率を算出した。また、組織観察の結果、いずれの試料も第1硬質相の周囲を第2硬質相が取り囲んだ有芯構造の硬質相が存在していることが確認された。結果は表4に示した。
さらに、スローアウェイチップのすくい面を0.05mm研磨して鏡面状態とした表面、およびすくい面から0.5mm厚み研削加工して鏡面状態とした内部について、2D法(装置:X線回折 BrukerAXS社製 D8 DISCOVER with GADDS Super Speed、線源:CuKα、コリメータ径:0.3mmφ、測定回折線:TiN(422)面)を用いて第1硬質相と第2硬質相のそれぞれの残留応力を測定した。また、熱伝導度法により窒素を赤外吸収法により炭素を求め、サーメット焼結体全体のCN比を測定し、X線光電子分光分析(XPS法)によってサーメット焼結体の表面(表面から0.05mの深さまで鏡面加工した加工面)および内部(表面からの深さが500μmまで研磨加工した後に鏡面加工した加工面)におけるCN比を測定した。結果は表4に示した。
次に、得られたサーメット製の切削工具(CNMG120408形状)を用いて以下の切削条件にて切削試験1を行った。結果は表6に示した。
(切削試験1)
(耐摩耗性評価)
被削材:SCM435
切削速度:200m/分
送り:0.20mm/rev
切込み:1.0mm
切削状態:湿式(水溶性切削液使用)
評価方法:摩耗量が0.2mmに達するまでの時間
(耐欠損性評価)
被削材:S45C
切削速度:120m/min
送り:0.05〜0.05mm/rev
切込み:1.5mm
切削状態:乾式
評価方法:各送り10Sで欠損するまでの時間(秒)および切削状態
また、上記サーメットからなる切削工具(京セラ株式会社製スローアウェイチップ:BDMT111Y308ERJT)について以下の切削条件にて切削試験を行った。結果は表6に併せて示した。
(切削試験2)
被削材:SCM440H
切削速度:150m/min
切込み:2.0mm
送り:0.2mm/tooth
切削状態:乾式
切削長が8mになった時点の被削材の底面の表面粗さ、および切削加工を延長して面祖度が0.70μmになるまでの切削長を測定した。
表1〜6より、本発明の範囲外の残留応力を有する試料No.7〜13では、工具の靭性が十分ではなく、切削試験1で早期に切刃のチッピングや切刃の突発欠損が発生してしまい、十分な工具寿命を得ることができなかった。一方、本発明の範囲内である試料No.1〜6、14では、高い靭性を有するため、切削試験1では刃先のチッピングも無く、優れた工具寿命を発揮した。また、切削試験2においても、本発明の範囲外の試料No.7〜13では焼成による変形の影響で切刃の位置が設計された位置からずれてしまい、15m切削した時点で切削面の面粗度が悪くなっていた。また、切削評価を継続したところ、摩耗が進行し、また切刃のチッピングも生じていたため加工可能な切削長は短くなった。一方、本発明の範囲内である試料No.1〜6、14は、焼成による変形も小さく15m切削した時点での切削面の面粗度がよく、かつ切削評価を継続しても、摩耗の進行も無く、チッピングも無いため加工可能な切削長が長いものであった。
1 チップ(スローアウェイチップ)
2 すくい面
3 逃げ面
4 切刃
5 ノーズ
6 サーメット焼結体
8 ブレーカ溝
11 硬質相
12 第1硬質相
13 第2硬質相
14 結合相
σ11方向
すくい面に平行でかつ、すくい面の中心から測定点に最も近いノーズに向かう方向

Claims (8)

  1. Tiを主成分とする周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上からなる硬質相であって、第1硬質相と第2硬質相との2種類からなる硬質相と、
    主としてCoおよびNiの少なくとも1種からなる結合相と、
    を含むサーメット焼結体からなり、該サーメット焼結体は、表面から400μm厚み以上の深さの内部において、
    2D法で測定した前記第1硬質相のσ11方向の残留応力σ11〔1i〕が圧縮応力で80MPa以上(σ11〔1i〕≦−80MPa)、前記第2硬質相のσ11方向の残留応力σ11〔2i〕が圧縮または引っ張り応力で−50MPaから50MPa(σ11〔2i〕=−50M〜50MPa)であり、かつ前記結合相のσ11方向の残留応力σ11〔bi〕が圧縮または引っ張り応力で−50から50MPa(σ11〔bi〕=−50M〜50MPa)の範囲内である切削工具。
  2. 前記残留応力σ11〔1i〕とσ11〔2i〕との絶対値の比(σ11〔2i〕/σ11〔1i〕)が0.05〜0.3である請求項1記載の切削工具。
  3. 前記サーメット焼結体の表面にて2D法で残留応力を測定した際、前記第1硬質相の前記σ11方向の残留応力σ11〔1s〕が圧縮応力または引張応力で−50から50MPa(σ11〔1s〕=−50〜50MPa)であり、前記第2硬質相のσ11方向についての残留応力σ11〔2s〕が圧縮応力または引張応力で−50から50MPa(σ11〔2s〕=−50〜50MPa)である請求項1または2記載の切削工具。
  4. 前記サーメット焼結体の表面における前記結合相の濃度c〔bs〕と、前記内部における前記結合相の濃度c〔bi〕との比(c〔bs〕/c〔bi〕)が0.8〜1.1である請求項1乃至3のいずれか記載の切削工具。
  5. 前記内部における前記第1硬質相の面積比率S〔1i〕と前記内部における前記第2硬質相の面積比率S〔2i〕との比率(S〔2i〕/S〔1i〕)が2〜4である請求項1乃至4のいずれか記載の切削工具。
  6. 前記第1硬質相および第2硬質相が炭窒化物からなり、該硬質相のCN比(窒素含有比N/(C+N))が前記サーメット焼結体全体の平均で0.42〜0.46である請求項1乃至5のいずれか記載の切削工具。
  7. 前記サーメット焼結体の表面における前記硬質相のCN比(窒素含有比N/(C+N))が前記サーメット焼結体の内部における前記硬質相のCN比よりも小さい請求項6記載の切削工具。
  8. 前記硬質相において、前記第1硬質相および前記第2硬質相の一部は、前記第1硬質相の周囲を前記第2硬質相が取り囲んだ有芯構造をなしており、前記第1硬質相全体のうちの有芯構造をなす第1硬質相の割合は60〜90面積%で、前記第2硬質相全体のうちの有芯構造をなす第2硬質相の割合は40〜80面積%である請求項1乃至7のいずれか記載の切削工具。
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