以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図2は、本発明の実施形態の携帯電話機が使用されるシステムの構成を示す図である。
携帯電話機(以下電話機)100は、複数の無線基地局201〜203を介して発信、着信機能を実現する。電話機100は、公知の様に、これら複数の無線基地局201〜203のうち、通信に使用する無線基地局を探索する。そして、探索の結果検出した無線基地局を介して通信を行う。
次に、電話機100について説明する。
図1は、本発明の実施形態としての電話機100の外観構成を示す図である。
図1の電話機100は、複数の通信方式による通信が可能である。本実施形態では、W−CDMA方式とCDMA2000方式による通信が可能である。もちろん、これ以外の通信方式でもよく、また、三つ以上の通信方式による通話を可能とすることもできる。
また、電話機100は、音声通信機能のほかに、テレビ電話通信などのマルチメディア機能、電子メール送受信機能、WEB閲覧機能を持つ。更に、携帯電話機100は、電話帳機能、電子手帳機能、ゲームなどのアプリケーションをダウンロードして使用する機能、ナビゲーション機能、音楽再生機能を有する。
電話機100の筐体1a、1b内にはアンテナ及び、着信時等に振動させるバイブレータが内蔵されている。また、筐体1aには、液晶表示部(LCD)2が設けられている。表示部2の上部にはスピーカ11が配置されている。
また、電話機100には、SIMカードを装着するための三つのスロット3、4、5が備えられている。これらのSIMスロット3、4、5に対し、異なるSIMカード5、6を装着することが可能である。SIMカード6、7、8はそれぞれ、自由に取り外しすることが可能となっている。
また、通話の際に音声を入力するためのマイクロフォン10を筐体1bの最下部に配置し、通話機能に加え、各種の機能に関する操作入力のためのキー操作部9を筐体1bの下部に備えている。
電話機100は、筐体1aと1bとを、矢印12、或いは13方向に回動させることができる。電話機100を開いた状態で筐体1aと1bとを矢印12方向に回動させることで閉じることができる。また、電話機100を閉じた状態では、表示部2が電話機の内側になる。また、電話機100を閉じた状態で筐体1aと1bとを矢印13方向に回動させることで開くことができる。
ユーザは、電話機100を開いた状態でキー操作部9を操作することにより、各種の機能を利用することができる。また、電話やメールの着信動作は、電話機100を閉じた状態でも可能である。
図3は、図1の電話機100の内部構成を示すブロック図である。なお、図3のブロック図は、主に通話機能、電子メールの送受信機能に必要なブロックのみを記載している。前述の様に、電話機100は通話機能やメール送受信機能の他、各種の機能を持つが、これらの機能に関連したブロック、並びにその詳細な説明については、公知の構成を用いており、詳細な説明は省略する。
図3において、電話機100の各種の動作はCPU106により制御される。CPU106はCPUバス112を介して各部を制御する。CPUバス112には、データやプログラムを格納するためのRAM107、ROM108、電源が切れた場合にもデータを保持することが可能な不揮発性メモリであるEEPROM109が接続される。
CPU106は、入出力制御部110を介してキー操作部9からキー入力を受付けたり、或いはキー操作部9のボタンを光らせる制御を行う。また、CPU106は、表示制御部111を制御することにより、表示部2に対して様々な画像や情報を表示する。
また、CPU106は、外部メモリI/F105を介して、SIMスロット(A)3、SIMスロット(B)4、SIMスロット(C)5に装着されたSIMカードの情報を読み取る。
113は充電可能なバッテリである。114は電力供給部であり、バッテリ113の電力を電話機100の各部に供給する。
また、電話機100は、W−CDMA方式(第1の通信方式)用の通信部101、102と、CDMA2000方式(第2の通信方式)用の通信部103を備えている。そして、後述の様に、装着されたSIMカード4〜6から読み出した加入者情報に従い、通信部101、102、103の何れかを選択し、通信を行う。即ち、装着されたSIMカードが第1の通信方式に対応していた場合には、通信部101と102の何れかを選択して通信を行い、SIMカードが第2の通信方式に対応していた場合には通信部103を選択して通信を行う。また、本実施形態では、第1の通信方式に対応したSIMカードを2枚同時に装着して通信を行うことができる。更に、本実施形態では、第1の通信方式に対応したSIMカードを2枚と、第2の通信方式に対応したSIMカードを1枚同時に装着して通信を行うことができる。
まず、電話機100における電話、及び電子メールの基本的な着信、送信処理について説明する。
ここでは、例として、第1の通信部101による着信時の処理について説明する。図4は、通信部101〜103の要部構成を示すブロック図である。通信部101〜103は、何れも同様の機能ブロックから構成される。また、図4において、アンテナ共用機402、受信部403、送信部404、周波数シンセサイザ405、ベースバンド処理部406はそれぞれ、CPUバス112を介してCPU106から制御される。
図4において、図2に示した基地局から伝送されてくる無線信号をアンテナ401により受信し、受信された信号がアンテナ共用機402を介して受信部403に入力される。受信部403は、高周波増幅器、周波数変換器及び復調器を備える。そして、受信部403は、受信した信号を低雑音増幅器で低雑音増幅した後、周波数シンセサイザ405より発生された受信局部発信信号と混合し、受信中間周波数信号または受信ベースバンド信号に周波数変換する。そして、周波数変換した信号を復調器で復調する。
復調された信号は、ベースバンド処理部406に送られ、制御データ、音声信号及び電子メールのデータに分離される。制御データはCPU106に送られる。CPU106は、この制御データに応じて着信を検出する。
着信後、ベースバンド処理部406は音声データを検出し、コーデック104に送る。コーデック104は、音声データを通信方式に従って復号し、スピーカ11から出力する。
一方、電子メールのデータであればRAM107に送られ、保存される。ユーザが、キー操作部9を操作することにより、RAM107に保存された電子メールデータを任意に読み出して表示部2に表示することができる。
この様に、音声電話を着信すると、スピーカ11から相手の音声が出力される。
一方、通話中の音声を送信する場合、マイク10から出力されたユーザの音声信号はコーデック104により通信方式に応じて符号化される。符号化された音声データは、ベースバンド処理部406により必要な処理が施され、送信部404に出力される送信部404は、変調器、周波数変換機、送信電力増幅器を備える。そして、送信部404は、音声データを通信方式に従って変調した後、周波数シンセサイザ405から発生された送信局部発信信号と混合して無線周波数信号に周波数変換する。そして、変換した信号を増幅した後、アンテナ共用器402及びアンテナ401を介して、不図示の基地局に向けて送信される。
ユーザは、キー操作部9を操作することで、通話を終了することができる。
次に、発信時の処理を説明する。
ユーザは、キー操作部9を操作することにより、相手の番号を入力し、発信を指示する。CPU106は、発信の指示があると、ベースバンド処理部406に対し、発信用のデータを送る。ベースバンド処理部406はまず、発信要求のためのデータを送信部404に送る。送信部404は、発信要求のデータを前述のように変調、周波数変換、及び増幅処理し、アンテナ共用機402、アンテナ401により指定されたチャネルを使用して基地局に向けて送信する。
発信要求の送信後、CPU106は、基地局から送信された制御データに基づいて相手との回線が接続されたか否かを検出する。相手との回線接続を確認すると、以下、前述の着信時と同様、相手の音声データを受信すると共に、こちらの音声を送信する処理を実行する。
また、電子メールを送信する場合、ユーザは、キー操作部9を用いて、メール作成を指示する。メール作成が指示されると、CPU106は、表示制御部111を制御し、メール作成用の画面を表示部2に表示する。ユーザはキー操作部9を用いて送信先アドレスや本文を入力し、送信を指示する。CPU106は、メール送信が指示されると、ベースバンド処理部406に対し、アドレスの情報を送り、コーデック104に対して本文のデータを送る。コーデック104は本文のデータを符号化し、ベースバンド処理部406に送る。
ベースバンド処理部406は、アドレス、及び本文のデータを送信部404に送り、送信部404により変調等の処理を施して、アンテナ共用機402、アンテナ401を介して基地局に送信する。
また、アンテナ共用機402は、基地局から送信される電波強度を検出し、検出結果をCPUバス112を介してCPU106に送る。
本実施形態では、SIMスロット(A)3、SIMスロット(B)4及びSIMスロット(C)5に装着されたSIMカードから加入者識別情報を読み取り、この加入者情報に基づいて通信処理を行う。
ここで、SIMカードに記憶されている情報について説明する。
図7はSIMカードに記憶された情報を示す図である。
各SIMカードには、ICカードID701、国際移動体端末番号702、認証用キー値706、PINコード707、電話帳情報710、メールデータ712、リザーブ713が記憶される。
ICカードID702は、カードをユニークに識別するための情報である。国際移動体端末番号702は、契約したキャリアによって提供される加入者を特定するための情報である。国際移動体端末番号702は、移動体通信用国番号703、移動体通信網識別番号704及び移動体端末識別番号705から構成されている。移動体通信用国番号703により契約したキャリアの国が判別でき、移動体通信網識別番号704により契約したキャリアを識別できる。移動体端末識別番号705が電話番号として加入者に提供される。
認証用キー値706は、キャリアの提供する電話網へアクセスするために電話機との認証を行うための情報である。PIN(Personal Identify Number)コード707は、第三者に無断使用されることを防ぐため、SIMカードが電話機に装着された際に利用者を特定するための認証コードである。PINコードは二種類保存することができる。
電話帳710には、PINコード709を入力することにより発信可能となる発信先固定電話帳711が含まれる。
次に、電源投入時における、SIMカードの検出、認証処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
なお、本実施形態の電話機100では、電源オンの間はSIMスロットからSIMカードを取り出すことができない。そのため、ユーザがSIMカードを装着、排出する場合には、電話機100の電源をオフする。
そして、この様に電源オフの間にSIMカードの排出、装着が行われた後、キー操作部9を操作することにより電源がオンになると図5のフローチャートがスタートする。なお、図5の処理は、CPU106が各部を制御することにより実行される。
まず、SIMスロット(A)3にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S501)。SIMスロット3にカードが装着されていた場合、SIMスロット3を介して、SIMカードから図7の如き加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S502)。
続いて、SIMスロット(B)4にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S503)。SIMスロット4にカードが装着されていた場合、SIMスロット4を介して、SIMカードから図7の如き加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S504)。
続いて、SIMスロット(C)5にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S505)。SIMスロット5にカードが装着されていた場合、SIMスロット5を介して、SIMカードから図7の如き加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S506)。
次に、SIMスロット3に装着されたSIMカードAの認証処理を実行する(S507)。
S507の認証処理を図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、選択されたスロットのカード、ここでは、スロット3に装着されたSIMカードA6のPINコード認証用画面を生成し、表示部2に表示する(S601)。図8は、PINコードの入力画面を示す図である。
801は表示部2の表示画面であり、入力を促すメッセージ802を表示する。ユーザは、キー操作部9を用い、入力欄803に対してPINコードを入力する。804は決定用カーソルである。
PINコード入力用画面を表示した後、ユーザによりPINコードが入力されると、入力されたコードがSIMカードA6から読み出したPINコードと一致するか否かを判別する(S602)。PINコードが一致し、正しく認証されると、SIMカードA6が認証済みである旨の情報をRAM107に記憶する(S603)。一方、認証が失敗した場合、SIMカードA3の認証が失敗し、SIMカードA3を利用した通信ができない旨の画面を表示部2に表示する(S604)。
この様に、SIMスロット3に装着されたSIMカードA6の認証処理が完了すると、引き続き、SIMスロット4、SIMスロット5に装着されたSIMカードB7とSIMカードC8の認証処理を実行する(S508、S509)。
そして、認証が完了したSIMカードの識別情報に基づいて使用する通信回線を決定する。そして、通信部101〜103のうち、各SIMカードの通信回線を使用して通信を行うための通信部を各SIMカードに対応付けて決定する。
また、識別情報に基づいて契約した回線ごとに設定されている、アプリケーションプログラムの情報をROM108から読み取り、更に、壁紙やアドレス情報などのユーザ情報をEEPROM109から読み取る。読み取った各情報をRAM107に格納する(S528)。
また、S501で、SIMスロット5にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMカードA6とSIMカードB7の認証処理を実行する(S510、S511)。
また、S503でSIMスロット4にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMスロット5にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S512)。SIMスロット5にSIMカードが装着されていた場合、装着されたSIMカードC8から識別情報を読み出す(S513)。そして、SIMカードA6とSIMカードC8の認証処理を実行する(S514、S515)。
また、S512でSIMスロット5にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMカードA6の認証処理を実行する(S516)。
また、S501で、SIMスロット3にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMスロット4にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S517)。SIMスロット4にSIMカードが装着されていた場合、SIMスロット4を介して、SIMカードB7から加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S518)。
続いて、SIMスロット5にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S519)。SIMスロット5にカードが装着されていた場合、SIMスロット5を介して、SIMカードC8から加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S520)。そして、SIMカードB7とSIMカードC8の認証処理を実行する(S521、S522)。
また、S519で、SIMスロット5にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMカードB7の認証処理を実行する(S523)。
また、S517でSIMスロット4にSIMカードが装着されていなかった場合、SIMスロット5にSIMカードが装着されているか否かを判別する(S524)。SIMスロット5にカードが装着されていた場合、SIMスロット5を介して、SIMカードC8から加入者情報を読み出して、RAM107に記憶する(S525)。そして、SIMカードC8の認証処理を実行する(S526)。
また、S524でSIMスロット5にもカードが装着されていない場合、SIMカードが装着されていない旨の情報を表示部2に表示し、予め決められた処理に戻る(S527)。なお、本実施形態では、SIMカードが装着されていない場合には、通信部101〜103を利用した機能を利用することができないが、他の機能を利用することができるものとする。
この様に、電源投入時には、SIMスロット3、4、5に装着されたSIMカードから読み出した識別情報に従い、認証処理を実行する。
次に、電話機100の電源投入に伴うセルサーチの処理について説明する。
W−CDMA方式やCDMA2000方式によって通信を行う電話機では、各位置登録エリアに含まれる多数のセルをカバーする無線基地局の中から、自身が通信可能な基地局を探索する。そして、探索の結果検出した基地局を介して位置登録を行う。
本実施形態の電話機100では、電源投入後、前述の如く各SIMカードの認識処理に引続いて、セルサーチの動作を実行する。
図9は電源投入時に実行するセルサーチに係る処理を示すフローチャートである。なお、図9の処理はCPU106によって実行される。
まず、内蔵するカウンタのカウント値COUNT、及び、変数TA,TB,TCをリセットする(S901)。TA,TB,TCはそれぞれ、SIMカードA、SIMカードB、SIMカードCによって決定した通信回線のためのセルサーチ処理の実行間隔を決める変数である。
次に、SIMカードAが認証済みであるか否かを判別する(S902)。認証済みでない場合(SIMカードAが装着されていない場合も含む)、S904に進む。認証済みであった場合、セルサーチ処理に移行する(S903)。
セルサーチ処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。なお、図10では、SIMカードAに応じた通信回線のためのセルサーチ処理について説明するが、他のSIMカードに応じた通信回線のためのセルサーチについても、変数TAに代えてTB,TCを使用することで同様に実行できる。
まず、電投入後、最初のセルサーチ処理か否かを判別する(S1001)。ここでは、最初のセルサーチ処理であるため、S1003に進み、周囲の基地局からの電波強度を判定する。
前述の様に、通信部101〜103のアンテナ共用機により電波強度の値を測定し、CPU106に出力している。そのため、CPU106は、選択されたSIMカードに対応する通信部から出力された電波強度を検出する。
ここで、電波強度が閾値を超えていた場合、公知の技術を用い、選択されたSIMカードに対応する通信部により、周囲の無線基地局のうち通信可能な基地局を探索する(S1004)。
探索の結果、基地局が検出できたか否かを判別し(S1005)、検出できた場合には、その基地局との間で通信を行い、公知の技術を用いて位置登録処理を行う(S1006)。そして、選択中のSIMカードに応じた通信回線について、待ち受け状態に移行し、その旨をRAM107に記憶する(S1007)。
一方、S1003で電波強度が閾値以下の場合、或いは、S1005で基地局が検出できなかった場合、後述の如く、選択されたSIMカードに設定された優先度を検出する(S1008)。
そして、優先度が高い場合、次回セルサーチを実行するまでの間隔をT1に設定し、このT1を現在のカウント値COUNTに加算してTAに設定する(S1009)。
また、S1008で、低い優先度が設定されていた場合、T1よりも長いT2を、次回セルサーチを実行するまでの間隔として設定する。そして、このT2をCOUNTに加算してTAに設定する(S1010)。
図9に戻り、SIMカードAのセルサーチ処理完了後、SIMカードBが認証済みであるか否かを判別する(S904)。認証済みでない場合(SIMカードBが装着されていない場合も含む)、S906に進む。認証済みであった場合、図10のSIMカードBに関するセルサーチ処理に移行する(S905)。
SIMカードBのセルサーチ処理完了後、SIMカードCが認証済みであるか否かを判別する(S904)。認証済みでない場合(SIMカードCが装着されていない場合も含む)、処理を終了する。認証済みであった場合、図10のSIMカードCに関するセルサーチ処理に移行する(S907)。
次に、優先度の設定処理について説明する。
本実施形態では、装着されたSIMカードによって決定した通信回線の間で、セルサーチ処理を実行する際の優先度をユーザが任意に設定することができる。即ち、高い優先度を設定した通信回線については、低い優先度を設定した通信回線よりもセルサーチの実行間隔を短く設定した。
図13は、優先度設定処理を示すフローチャートである。
ユーザが、操作部9を操作することにより、メニュー画面を表示部2に表示させ、このメニュー画面を利用して優先度の設定項目を選択することで図13のフローが開始する。なお、図13の処理は、CPU106により実行される。
優先度の設定が指示されると、まず、スロット3、4、5に装着されたSIMカードのうち、認証済みのSIMカードを検出する(S1301)。そして、検出したSIMカードに対応する通信回線に対して、それぞれ優先度を設定するための設定用画面を表示部2に表示する(S1302)。
図14は、このときに表示する優先度設定用画面である。
図14において、表示画面1401には、承認済みのSIMカードに対応した電話番号と契約会社の情報1403を表示する。ユーザは、操作部9を操作することで、カーソル1402を上下に移動させることで、優先度を設定したい電話番号(通信回線)を選択する。そして、電話番号が選択されると、その右側に、優先度の情報を表示し、ユーザはカーソル1402により何れかの優先度を選択することで、優先度を設定する。また、1404は決定ボタンで、ユーザがカーソル1402を決定ボタンに移動させることで、優先度を記憶させる。また、1405はキャンセルボタンである。
ユーザは操作部9を操作することにより、各通信回線に対する優先度を設定することができる。本実施形態では、高優先度と低優先度のうちの一方を選択して設定する。
優先度が設定された場合(S1303)、各通信回線に対して設定された優先度の情報をRAM107に記憶する。また、優先度設定処理がキャンセルされた場合、新たに優先度を設定することなく処理を終了する。
なお、本実施形態では、SIMスロット3、4、5の何れかに対して、新たにSIMカードが装着された場合、それまで設定されていた優先度を全てリセットする。そして、各SIMカードに対応した通信回線の優先度を一律に高い優先度に設定する。
次に、電源投入後、定期的に実行するセルサーチ及び待ち受け時処理について説明する。
図11は、電源投入後にCPU106により実行される処理を示すフローチャートである。図11の処理は、電話機100の電源がオンされている間、決められた間隔で繰り返し実行される。
まず、SIMカードAが認証済みであるか否かを判別する(S1101)。認証済みでない場合(SIMカードAが装着されていない場合も含む)、S1105に進む。また、認証済みであった場合、SIMカードAに対応する通信回線が待ち受け状態であるか否かを判別する(S1102)。待ち受け状態であった場合、S1103に進み、待ち受け時の処理を実行する。
図12は、待ち受け時の処理を示すフローチャートである。
まず、現在選択中のSIMカードに対応した通信回線のための電波強度を閾値と比較する(S1201)。そして、電波強度が閾値よりも大きかった場合、公知の技術を使用し、通信部により所定のチャネルの信号を受信し、受信したデータを利用して現在の位置登録エリアを検出する(S1202)。位置登録エリアが検出できた場合、処理を終了する。なお、位置登録エリアが検出できた場合には、この位置登録エリアを利用した位置登録エリアの移行判別、位置登録処理など、公知の処理を実行するが、本件とは直接関係ないため、説明を割愛する。
一方、S1201で電波強度が閾値以下の場合、又は、S1202で位置登録エリアが検出できなかった場合には、待ち受け状態を解除して圏外状態に設定する(S1203)。そして、現在選択されている通信回線の状態が圏外である旨の情報をRAM107に記憶する。
次に、現在選択された通信回線の優先度を判別する(S1204)。高い優先度が設定されていた場合、次回セルサーチを実行するまでの間隔をT1に設定し、このT1を現在のカウント値COUNTに加算してTAに設定する(S1205)。
また、S1204で、低い優先度が設定されていた場合、T1よりも長いT2を、次回セルサーチを実行するまでの間隔として設定する。そして、このT2をCOUNTに加算してTAに設定する(S1206)。
図11に戻り、S1102で、待ち受け状態で無かった場合、S1104に進み、前述のセルサーチ処理を実行する。
S1104のセルサーチ処理は図10に示した処理と同じであるが、ここでは、電源投入直後のセルサーチ処理では無いため、S1001からS1002に移行する。そして、S1002では、カウント値COUNTが、現在選択されているSIMカードの変数、例えばSIMカードAの場合TA以上であるか否かを判別する。
判別の結果、COUNTがTA以上であった場合、S1003に進み、これ以降、前述の処理を行う。また、COUNTがTAよりも小さい場合は、まだセルサーチ処理を実行するタイミングとなっていないため、そのまま処理を終了する。
再び図11に戻り、SIMカードBが認証済みであるか否かを判別する(S1105)。認証済みで無い場合にはS1105に進む。また、認証済みであった場合、SIMカードBに対応する通信回線が待ち受け状態であるか否かを判別する(S1106)。待ち受け状態であった場合、S1107に進み、図12に示す待ち受け時の処理を実行する。一方、待ち受け状態で無く、圏外状態であった場合、S1108に進み、図10に示すセルサーチ処理を実行する。
次に、SIMカードCが認証済みであるか否かを判別する(S1109)。認証済みで無い場合には処理を終了する。また、認証済みであった場合、SIMカードCに対応する通信回線が待ち受け状態であるか否かを判別する(S1110)。待ち受け状態であった場合、S1111に進み、図12に示す待ち受け時の処理を実行する。一方、待ち受け状態で無く、圏外状態であった場合、S1112に進み、図10に示すセルサーチ処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態においては、各SIMカードに対応した通信回線毎に、圏外状態におけるセルサーチ処理を実行する間隔を設定している。そして、設定した間隔に応じてセルサーチ処理を実行するため、複数の通信回線を使用して通信を行う場合であっても、圏外時におけるセルサーチ処理を適切に設定し、消費電力を削減することができる。
特に、本実施形態においては、ユーザ自身が各通信回線に対する優先度を設定するため、ユーザが高い優先度を設定した通信回線については、セルサーチ処理の実行間隔を短くして頻度を高くすることができる。
そのため、高い優先度の通信回線については、基地局からの電波強度が高い圏内に復帰した時に迅速に待ち受け状態に移行することができる。
また、低い優先度の通信回線についてはセルサーチ処理の間隔を長くすることで消費電力を抑えることができる。
なお、本実施形態では、複数の通信回線の間で二段階の優先度を設定したが、これに限らず、三段階以上の優先度を設定する構成にしてもよい。また、セルサーチの実行間隔を複数の所定の間隔の中からユーザが選択する構成としてもよい。
次に、第2の実施形態を説明する。
なお、第2の実施形態においても、電話機100の構成、及び、基本的な動作は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、優先度の設定処理が第1の実施形態とは異なる。
第1の実施形態では、装着されているSIMカードに対応した通信回線毎に優先度を設定し、セルサーチ処理を実行する間隔を設定していた。
これに対し、本実施形態では、装着されているSIMカードに対応した通信キャリア(契約会社)毎に優先度を設定する。
図15は、本実施形態における優先度の設定処理を示すフローチャートである。
ユーザが、操作部9を操作することにより、メニュー画面を表示部2に表示させ、このメニュー画面を利用して優先度の設定項目を選択することで図15のフローが開始する。なお、図15の処理は、CPU106により実行される。
優先度の設定が指示されると、まず、スロット3、4、5に装着されたSIMカードのうち、認証済みのSIMカードを検出する(S1501)。そして、認証済みのSIMカードに対応した契約会社を検出する(S1502)。次に、検出したSIMカードに対応する契約会社に対して、それぞれ優先度を設定するための設定用画面を表示部2に表示する(S1503)。
図16は、このときに表示する優先度設定用画面である。
図16において、表示画面1601には、認証済みのSIMカードに対応した契約会社の情報1603を表示する。ユーザは、操作部9を操作することで、カーソル1602を上下に移動させることで、優先度を設定したい契約会社(通信回線)を選択する。そして、契約会社が選択されると、その右側に、優先度の情報を表示し、ユーザはカーソル1602により何れかの優先度を選択することで、優先度を設定する。また、1604は決定ボタンで、ユーザがカーソル1602を決定ボタン1604に移動させることで、優先度を記憶させる。また、1605はキャンセルボタンである。
ユーザは操作部9を操作することにより、各契約会社に対する優先度を設定することができる。本実施形態では、高優先度と低優先度のうちの一方を選択して設定する。
優先度が設定された場合(S1504)、各契約会社に対応する通信回線を検出し、通信回線毎に設定された優先度の情報をRAM107に記憶する(S1505)。また、優先度設定処理がキャンセルされた場合、新たに優先度を設定することなく処理を終了する(S1506)。
なお、本実施形態では、SIMスロット3、4、5の何れかに対して、新たにSIMカードが装着された場合、それまで設定されていた優先度を全てリセットする。そして、各SIMカードに対応した通信回線の優先度を一律に高い優先度に設定する。
本実施形態においては、ユーザ自身が契約会社毎に優先度を設定するため、ユーザが高い優先度を設定した契約会社の通信回線については、セルサーチ処理の実行間隔を短くして頻度を高くすることができる。
そのため、高い優先度の契約会社の通信回線については、基地局からの電波強度が高い圏内に復帰した時に迅速に待ち受け状態に移行することができる。
また、低い優先度の通信回線についてはセルサーチ処理の間隔を長くすることで消費電力を抑えることができる。
次に、第3の実施形態を説明する。
なお、第3の実施形態においても、電話機100の構成、及び、基本的な動作は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、優先度の設定処理が第1の実施形態とは異なる。
本実施形態では、装着されているSIMカードに対し、その用途を設定することができる構成とした。そして、用途毎に優先度を設定する。
ユーザは、操作部9を操作することによりメニュー画面を表示し、このメニュー画面を利用して、各SIMカードに対応した通信回線毎に用途を設定する。本実施形態では、予め仕事用、個人用の二つの用途を用意しておき、ユーザはこれら二つの用途のうちの何れかを選択して設定することができる。なお、これ以外の用途を予め容易しておくことも可能であり、また、ユーザが自分で好みの用途を設定できるようにすることも可能である。
ユーザにより用途が設定されると、設定された用途の情報が通信回線毎にRAM107に記憶される。
この様に各通信回線に対する用途を設定した後、更に、各用途に対してセルサーチの際の優先度を設定する。図17は、本実施形態における優先度の設定処理を示すフローチャートである。
ユーザが、操作部9を操作することにより、メニュー画面を表示部2に表示させ、このメニュー画面を利用して優先度の設定項目を選択することで図17のフローが開始する。なお、図17の処理は、CPU106により実行される。
優先度の設定が指示されると、まず、スロット3、4、5に装着されたSIMカードのうち、認証済みのSIMカードを検出する(S1701)。そして、認証済みのSIMカード毎に設定された用途の情報を検出する(S1702)。次に、検出したSIMカードに対応する用途に対して、それぞれ優先度を設定するための設定用画面を表示部2に表示する(S1703)。
図18は、このときに表示する優先度設定用画面である。
図18において、表示画面1801には、認証済みのSIMカードに対応した用途の情報1803を表示する。本実施形態では、個人用と仕事用の二つの用途が予め用意されているので、これらを表示する。
ユーザは、操作部9を操作することで、カーソル1802を上下に移動させることで、優先度を設定したい用途を選択する。そして、用途が選択されると、その右側に、優先度の情報を表示し、ユーザはカーソル1802により何れかの優先度を選択することで、優先度を設定する。また、1804は決定ボタンで、ユーザがカーソル1802を決定ボタン1804に移動させることで、優先度を記憶させる。また、1805はキャンセルボタンである。
ユーザは操作部9を操作することにより、各用途に対する優先度を設定することができる。本実施形態では、高優先度と低優先度のうちの一方を選択して設定する。
優先度が設定された場合(S1704)、各用途に対応する通信回線を検出し、通信回線毎に設定された優先度の情報をRAM107に記憶する(S1705)。また、優先度設定処理がキャンセルされた場合、新たに優先度を設定することなく処理を終了する(S1706)。
本実施形態においては、ユーザが通信回線毎にその用途を設定する。そして、用途毎に優先度を設定するため、ユーザが高い優先度を設定した用途の通信回線については、セルサーチ処理の実行間隔を短くして頻度を高くすることができる。
そのため、高い優先度の用途の通信回線については、基地局からの電波強度が高い圏内に復帰した時に迅速に待ち受け状態に移行することができる。
また、低い優先度の通信回線についてはセルサーチ処理の間隔を長くすることで消費電力を抑えることができる。
次に、第4の実施形態を説明する。
なお、第4の実施形態においても、電話機100の構成、及び、基本的な動作は第1の実施形態と同様である。
第1〜第3の実施形態では、通信回線毎、契約会社毎、或いは、用途毎にユーザがセルサーチの際の優先度を設定していた。
これに対し、本実施形態では、電話機100の使用状況に応じて自動的にセルサーチ時の優先度を決定する。具体的には、電話帳100に登録された電話番号のキャリアの数に応じて優先度を設定する。
本実施形態では、電話帳に相手の電話番号だけでなく、キャリアの情報も登録できる。
即ち、ユーザは、操作部9を操作することにより電話帳登録画面を表示し、この電話帳登録画面を利用して、相手の電話番号やその他の情報を登録する。更に、本実施形態では、相手のキャリアの情報も登録できる。登録された相手の名前や電話番号、キャリア等の情報は電話帳情報としてRAM107に記憶される。
なお、本実施形態において、周知の様に、この電話帳を利用した発信処理が可能である。即ち、ユーザは、電話帳を表示させ、登録された電話番号の中から相手の電話番号を選択し、発信を指示することで、選択された相手に発信することが可能となる。
この様に、電話帳の内容が更新されると、優先度の設定処理を実行する。
図19は、優先度設定処理を示すフローチャートである。なお、図19の処理はCPU106によって実現される。また、図19の処理は、電話機100の電源投入時、及び、電話帳の内容が更新された時、更に、何れかのスロットにSIMカードが装着された際、及びSIMカードが取り出された際に実行される。
まず、変数iを1にセットする(S1901)。次に、RAM107に記憶されている電話帳情報を確認し、電話帳に登録された電話番号に対応したキャリアの数をキャリア毎に算出する。そして、その割合の多い順にキャリアを並べ替える(S1902)。
次に、認証済みのSIMカードのキャリアを検出する(S1903)。
そして、S1902で並べ替えられた順に従い、i番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されているか否かを判別する(S1904)。i番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されていた場合、このi番目のキャリアに対して高い優先度を設定する(S1905)。そして、認証されている全てのSIMカードのうち、i番目のキャリアに対応した全てのSIMカードに対して高い優先度を設定し、この優先度の情報をRAM107に記憶する(S1906)。
一方、S1904でi番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されていなかった場合、S1902で算出されたキャリアのうち、残りのキャリアがあるか否かを判別する(S1907)。残りのキャリアがなかった場合、処理を終了する。
また、残りのキャリアがあった場合、変数iに1を加え、S1904に戻る(S1908)。
この様に優先度が設定された後、図10〜図12に示した通り、セルサーチ処理、或いは、待ち受け時の処理を実行する。
電話帳に登録されている相手のうち、最も数が多いキャリアから電話機100に対して電話がかかってくる可能性が高いと考えられる。
そこで、本実施形態においては、電話帳に登録された電話番号に対応したキャリアのうち、最も割合が多いキャリアに対応するSIMカードに対して高い優先度を設定する。そのため、ユーザが高い優先度を設定した用途の通信回線については、セルサーチ処理の実行間隔を短くして頻度を高くすることができる。
また、その他のキャリアに対応する回線については、セルサーチ処理の頻度を低くして消費電力を抑えることができる。
次に、第5の実施形態を説明する。
なお、第5の実施形態においても、電話機100の構成、及び、基本的な動作は第1の実施形態と同様である。
第4の実施形態では、電話帳に登録された相手のキャリアの割合に基づいて優先度を設定していた。
これに対し、本実施形態では、電話機100の通話履歴に応じて自動的にセルサーチ時の優先度を決定する。
本実施形態においても、電話帳に相手の電話番号だけでなく、契約会社の情報も登録できる。そして、電話機100により、発信、或いは着信により電話帳に登録された相手と通話を行った場合、相手の番号、名前とキャリア、及び通話時間の情報を履歴情報としてRAM107に記憶する。なお、電話機100から発信した場合の履歴情報を発信履歴(リダイヤル)情報として記憶し、着信した場合の履歴情報を着信履歴情報として記憶する。また、本実施形態では、過去数十件、例えば30件分の履歴を記憶する。
この様に、新たに着信による通話が終了すると、優先度の設定処理を実行する。
図20は、優先度設定処理を示すフローチャートである。なお、図20の処理はCPU106によって実現される。また、図20の処理は、電話機100の電源投入時、及び、新たに着信による通話が終了した時、更に、何れかのスロットにSIMカードが装着された際、及びSIMカードが取り出された際に実行される。
まず、変数iを1にセットする(S2001)。次に、RAM107に記憶されている発信履歴情報を確認し、登録された相手に対する通話時間を相手のキャリア毎に算出する。そして、その割合の多い順に相手を並べ替える(S2002)。
次に、認証済みのSIMカードのキャリアを検出する(S2003)。
そして、S2002で並べ替えられた順に従い、i番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されているか否かを判別する(S2004)。i番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されていた場合、このi番目のキャリアに対して高い優先度を設定する(S2005)。そして、認証されている全てのSIMカードのうち、i番目のキャリアに対応した全てのSIMカードに対して高い優先度を設定し、この優先度の情報をRAM107に記憶する(S2006)。
一方、S2004でi番目のキャリアに対応したSIMカードが認証されていなかった場合、S2002で算出されたキャリアのうち、残りのキャリアがあるか否かを判別する(S2007)。残りのキャリアがなかった場合、処理を終了する。
また、残りのキャリアがあった場合、変数iに1を加え、S2004に戻る(S2008)。
この様に優先度が設定された後、図10〜図12に示した通り、セルサーチ処理、或いは、待ち受け時の処理を実行する。
発信履歴に登録されている相手のうち、最も通話時間が長かった相手に対し、電話機100から発信する可能性が高いと考えられる。
そこで、本実施形態においては、発信履歴に記憶された相手のうち、通話時間が長い相手に対応するキャリアのSIMカードに対して高い優先度を設定する。そのため、ユーザが高い優先度を設定した用途の通信回線については、セルサーチ処理の実行間隔を短くして頻度を高くすることができる。
なお、本実施形態では、発信履歴に登録された相手の通話時間を算出し、最も通話時間の多い相手のキャリアに対して優先度を高く設定したが、通話時間以外にも、通話時間に代えて発信回数などの情報を使うこともできる。
また、前述の第2〜第5の実施形態では、複数の通信回線の間で二段階の優先度を設定したが、これに限らず、三段階以上の優先度を設定する構成にしてもよい。その場合、優先度が高くなる程、セルサーチ処理の実行間隔を短く設定する。
また、前述の第1〜第5の実施形態において、バッテリの残量を検出し、残量が閾値よりも少なくなった場合に、通信回線毎の優先度に応じてセルサーチの間隔を変更するようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、SIMカードから加入者の識別情報を読み出して通信回線の設定を行っていたが、SIMカードではなく、他の記憶媒体に格納された識別情報を用いる場合にも同様に本発明を適用可能である。
また、前述の実施形態では、携帯電話に対して本発明を適用した場合について説明したが、複数の通信回線を用いて通信を行う他の機器に対しても本発明を同様に適用可能である。