JP5060706B2 - 組合せ秤 - Google Patents

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Description

本発明は、組合せ秤に関する。より詳しくは、各計量ホッパについて、選択されにくいか否かが判定され、選択されにくいと判定された計量ホッパに対し、再投入を行う組合せ秤に関する。
組合せ秤は、整数Mより多い数の計量ホッパを備え、組合せ目標重量XをMで除した重量、すなわちX/Mを目標に、各計量ホッパに被計量物を投入する。その結果、各計量ホッパ中の被計量物の重量(以下、計量重量)は、略X/Mとなる。次に、全ての計量ホッパからM個の計量ホッパを取り出すときの各組合せについて、それぞれの組合せに参加する計量ホッパの計量重量の合計(以下、組合せ重量)が演算される。さらに、全ての組合せの中から、組合せ目標重量に基づいて定められる許容範囲内にあり、かつ前記組合せ目標重量に最も近い組合せ重量に対応する組合せ(以下、最適組合せ)が採用される。計量ホッパに対する被計量物の投入量は、計量ホッパの上流にあるカットゲートの開時間や開度等により調整される。しかし、開時間や開度等による調整では、被計量物自体の不均一性や乱流等が投入量の誤差(以下、投入誤差)を生じる原因となる。
ここで、組合せ秤の技術的特徴は、各計量ホッパ単独でみれば、正や負の投入誤差が加わった重量の被計量物が投入されるものの、複数の計量ホッパを組合せることで、前記投入誤差をキャンセルすることが可能となり、最終的に容器等へ投入される被計量物の重量を、精度よく目標重量付近に調整することが可能となる点にある。このため、最適組合せの候補となる組合せ(以下、組合せ候補)の数が大きいほど、計量の精度及び効率が高くなる。
しかしながら、例えば、ある計量ホッパについて投入誤差が偶発的に大きくなったような場合、前記計量ホッパの計量重量は、もともと目標としていた重量(X/M)から大きく外れることになる。このような大きな誤差をキャンセルするような投入誤差が発生する確率は低いため、X/Mを大きく外れた計量ホッパは、選択されにくくなる。選択されにくい計量ホッパが発生すると、組合せ候補の数が実質的に減少し、計量の精度および効率が低下するという問題が生じる。また、特定の計量ホッパが選択されない状態で放置されると、前記計量ホッパ中の被計量物が劣化したり、かさ密度が上昇して目詰まりを起こすといった問題が生じる。
選択されにくい計量ホッパを選択されやすくする手段としては、副計量ホッパを設けた上で、残留した計量ホッパについて投入誤差を検出し、それをキャンセルするように副計量ホッパへの投入量を決定する組合せ秤がある(特許文献1)。
また、投入誤差の発生具合によっては、最適組合せを見つけられない場合がある。最適組合せがない場合、不良排出として計量ホッパを全て一度空にする等の処理が必要となり、運転の効率は低下する。最適組合せがない状態を効率よく解消する手段としては、一台または複数の計量機の品物を増減し、再び組合せ演算させる組合せ秤が提案されている(特許文献2)。
特開昭58−124918号公報 特開昭57−46217号公報
しかしながら、特許文献1の組合せ秤においては、選択されにくくなった計量ホッパを選択するために、残りの計量ホッパのうちの少なくとも一つが副計量ホッパとして利用される。よって、少なくとも2個の計量ホッパが最適組合せに参加する必要がある。このため、実際には、組合せ候補の数が減少し、計量の精度や効率が低下してしまう可能性がある。また、主計量ホッパとは別に副計量ホッパを設ける場合には、装置がその分だけ大きくなり、制御系統も複雑なものになりやすい。
また、特許文献2の組合せ秤においては、品物をどの程度増減させれば、最適組合せが得られるようになるのかが不明であり、必ずしも最適組合せが得られやすくなるとは限らない。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、個々の計量ホッパについて選択されにくいか否かが判定され、選択されにくいと判定された計量ホッパに被計量物が再投入される組合せ秤を提供することを目的としている。
本発明において、上記課題を解決するための原理を以下に説明する。
組合せ秤において、各計量ホッパに被計量物を投入する際の投入誤差は、ゼロを中心に一山型の分布を示すことが多い。この場合において、投入誤差が大きくなればなるほど、そのような大きな投入誤差が発生する確率も低くなる。大きな投入誤差を含んだ量の被計量物を投入された計量ホッパがたまたま発生した場合、前記投入誤差をキャンセルする程度に大きな逆向きの投入誤差はなかなか発生しないため、前記計量ホッパは選択されにくくなる。選択されにくい計量ホッパを、以下、特異的計量ホッパと呼ぶ。
ここで、特定の計量ホッパが選択されにくくなるのは、必ずしも投入誤差が大きい場合には限られず、誤差の発生パターンによっては、投入誤差が特定の値となった計量ホッパが選択されにくくなるような場合もありうる。本発明においては、選択されにくくなる原因は如何なるものであってもよい。以下では、投入誤差がゼロを中心に一山型の分布を示す場合、すなわち投入誤差が大きいほどそのような誤差が発生する確率も低くなる場合を例として取り上げて説明を行う。
特異的計量ホッパが発生すると、最適組合せに参加できる計量ホッパの数が実質的に減ってしまうことになる。その結果、組合せ候補の数が減少し、計量の精度や効率が低下する。また、場合によっては、前記特異的計量ホッパの存在が原因となって、最適組合せが見つからなくなる事態も発生しうる。このような事態を効率よく解消することは一般に難しい。なぜなら、装置を止めて操作者により復帰作業を行う、不良排出として計量ホッパが一度空にされる、等の対策では、運転の効率が低下してしまうからである。
そこで、本発明では、各計量ホッパについて、選択されにくくなっているか否かを判定し、選択されにくくなっている計量ホッパに対しては、各計量ホッパに投入された被計量物の重量(以下、計量重量)がX/Mの整数倍になるように、すなわち、前記計量ホッパにおいて投入誤差がキャンセルされるように、目標値を定めて被計量物が再投入される。再投入により、選択されにくくなる原因となっている投入誤差が積極的に解消され、選択されにくくなっていた計量ホッパが選択されやすくなる。また、再投入前には最適組合せがなかった場合にも、再投入後の再演算により、最適組合せが見つかる可能性が出てくる。再投入により最適組合せが生じれば、一度投入された被計量物を無駄にすることなく、運転を継続できる。
具体例として、計量ホッパの総数が10、M=4の場合の組合せ候補の数を計算してみる。各計量ホッパにはまず、略X/4の被計量物が投入される。通常であれば、全ての計量ホッパが最適組合せに参加できる可能があるため、組合せ候補の数は、
10=210
となる。
ここで、10個の計量ホッパのうちの1個に大きな投入誤差が生じ、過剰量の被計量物が投入された場合、前記計量ホッパを含む組合せは最適組合せになることができない。よって、前記計量ホッパは選択されなくなり、特異的計量ホッパとなる。すなわち、選択される可能性のある計量ホッパの数は実質的に9となり、組合せ候補の数は、
=126
となる。このように、特異的計量ホッパが発生した場合には、組合せ候補の数が大幅に減ってしまう。ここで、前記特異的計量ホッパに対して再投入を行い、計量重量をX/4の2倍、すなわちX/2となるようにする。これにより、選択されにくくなっていた計量ホッパが選択されやすくなる。
このとき組合せ候補の数は、再投入がされなかった9個で作るもともとの組合せ候補に加え、再投入がされた計量ホッパを1個、再投入されなかった9個の計量ホッパから2個を取り出す組合せ候補が加わって、
=126+36=162
となる。すなわち、組合せ候補の数は36だけ増加する。よって、再投入前には最適組合せがなかった場合でも、増加した組合せ候補の中に最適組合せがあれば、すでに投入されている被計量物を無駄にせずに運転を続けることができる。これにより、計量の精度および効率が上昇する。また、選択されにくくなっていた計量ホッパを選択されやすくすることが可能となる。これにより、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まり等の問題が解消される。
また、10個の計量ホッパのうちの2個に大きな投入誤差が発生してしまった場合、この2個の計量ホッパは選択されなくなり、特異的計量ホッパとなる。このとき、選択される可能性のある計量ホッパの数は実質的に8となり、組合せ候補の数は、
=70
となる。このように、複数の特異的計量ホッパが発生した場合には、組合せ候補の数が大幅に減ってしまう。ここで、前記特異的計量ホッパの1個に対して、計量重量がX/4の2倍、すなわちX/2となるように再投入が行われる。これにより、選択されにくくなっていた計量ホッパの1個が選択されやすくなる。
このとき組合せ候補の数は、再投入がされなかった8個で作るもともとの組合せ候補に加え、再投入がされた計量ホッパを1個、再投入されなかった8個の計量ホッパから2個を取り出す組合せ候補が加わって、
=70+28=98
となる。すなわち、組合せ候補の数は28だけ増加する。
前記特異的計量ホッパの双方に対して再投入が行われた場合には、再投入が行われた計量ホッパ1個と再投入が行われなかった計量ホッパ2個を取り出す組合せ候補および、再投入が行われた計量ホッパ2個を取り出す組合せ候補が加わるため、
+2・+1=70+56+1=127
となる。すなわち、組合せ候補の数は57だけ増加する。このように、特異的計量ホッパが複数発生した場合においては、前記特異的計量ホッパの1個あるいは2個に対して再投入を行うことができる。これにより、再投入前には最適組合せがなかった場合でも、増加した組合せ候補の中に最適組合せがあれば、投入された被計量物を無駄にせず、運転を続けることができる。これにより、計量の精度および効率が上昇する。また、選択されにくくなっていた計量ホッパを選択されやすくすることが可能となる。これにより、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まり等の問題が解消される。
ここで、本発明において、計量ホッパが特異的計量ホッパとなっているか否かを判定するための条件は、大きく以下の3つのグループに分けられる。
1)組合せ重量を演算する前に、計量重量が特定の条件を満たす計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する。
2)組合せ重量を演算しても、最適組合せが見つからなかった場合に、特定の条件を満たす計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する。
3)一定時間あるいは一定回数の選択を行っても、一度も選択されなかった計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する。
より具体的には、以下の条件の一つまたは複数を満たす計量ホッパが特異的計量ホッパであると判定される。
1:計量重量がX/Mから一定重量以上離れている。
2:計量重量がX/Mから一定率以上離れている。
3:最適組合せが見つからなかった場合において、計量重量が、全計量ホッパ中で最大である。
4:最適組合せが見つからなかった場合において、計量重量が、全計量ホッパ中で最小である。
5:3に従って計量ホッパに再投入が行われた直後において、最適組合せが見つからなかった場合において、前記再投入が行われる直前に、計量重量が、全計量ホッパ中で2番目に大きかった。
6:3に従って計量ホッパに再投入が行われた直後において、最適組合せが見つからなかった場合において、前記再投入が行われる直前に、計量重量が、全計量ホッパ中で最小であった。
7:4に従って計量ホッパに再投入が行われた直後において、最適組合せが見つからなかった場合において、前記再投入が行われる直前に、計量重量が、全計量ホッパ中で2番目に小さかった。
8:4に従っての計量ホッパに再投入が行われた直後において、最適組合せが見つからなかった場合において、前記再投入が行われる直前に、計量重量が、全計量ホッパ中で最大であった。
9:一定時間に亘り選択が行われても、その間一度も選択されなかった。
10:一定回数に亘り選択が行われても、その間一度も選択されなかった。
ここで、1および2の条件が1)のグループに、3乃至8の条件が2)のグループに、9および10の条件が3)のグループに該当する。実際の制御においては、以下の条件を用いる組合せおよび順番には、さまざまなものが考えられる。本発明では、論理的に矛盾を生じない限り、どのような組合せおよび順番で以下の条件を用いて判定を行ってもよい。
次に、上記原理に基づく本発明の構成、すなわち、上記課題を解決するための手段について以下に説明する。
本発明に係る組合せ秤は、投入された被計量物の重量である計量重量を検出する複数の計量ホッパを備え、前記計量重量が組合せ目標重量の1/M(Mは整数)の重量となるように空の前記計量ホッパへ被計量物を投入し、前記計量ホッパの組合せについて、前記組合せに参加する計量ホッパの計量重量の合計である組合せ重量を演算し、前記組合せ重量が、組合せ目標重量に基づいて定められた許容範囲内にあり、かつ前記組合せ目標重量に最も近い組合せである最適組合せに参加する計量ホッパを選択し、前記選択された計量ホッパから被計量物を排出する組合せ秤において、選択されにくさを判定するための所定の基準を満たす特異的計量ホッパが存在するか否かが判定され、前記特異的計量ホッパが存在する場合に、少なくとも一つの前記特異的計量ホッパの計量重量が、前記組合せ目標重量の1/Mの整数倍になるように、前記少なくとも一つの特異的計量ホッパへ被計量物を再投入する(請求項1)。
これにより、個々の計量ホッパについて選択されにくいか否かが判定され、選択されにくいと判定された特異的計量ホッパに対し、計量重量が組合せ目標重量の1/Mの整数倍になるように被計量物が再投入される。その結果、選択されにくくなっていた計量ホッパが選択されやすくなり、組合せ候補の数を実質的に増加させることが可能となる。よって、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記組合せ目標重量をX、再投入前後の個々の前記特異的計量ホッパの計量重量をそれぞれW、Wとしたとき、
K・X/M≦W<(K+1)・X/M
となる整数K(K=0,1,2,・・・(M−2),(M−1))について、
=(K+1)・X/M
となるように、前記特異的計量ホッパへ被計量物を再投入してもよい(請求項2)。
これにより、選択されにくくなっていた計量ホッパの計量重量を、最も少ない再投入量により、X/Mの整数倍とすることができる。その結果、同一の計量ホッパに対し再投入可能な回数を可能な限り多く確保することができる。よって、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、M=3または4または5であってもよい(請求項3)。
これにより、計量ホッパの総数が10個である標準的な組合せ秤において、組合せ候補の数を多く確保できるMの値を採用した場合にあっても、特異的計量ホッパであるか否かの判定および再投入を行うことができる。その結果、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記基準は、一定回数または一定時間選択されなかったことであってもよい(請求項4)。
これにより、実際に選択されていない計量ホッパを特異的計量ホッパと判定して再投入を行うことができる。その結果、選択されない計量ホッパを確実に減らすことができる。よって、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記一定回数または前記一定時間を設定可能としてもよい(請求項5)。
これにより、装置の運転状況や目的とされる計量の精度や効率に応じて、判定条件を変更することができる。
また、前記基準は、前記組合せ目標重量の1/Mの整数倍のうち最も近い値に対して、一定重量以上または一定割合以上離れていることであってもよい(請求項6)。
これにより、大きな誤差ほど発生しにくい場合において、誤差の大きさに基づいて各計量ホッパが選択されにくくなっているか否かを判定できる。その結果、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記一定重量または前記一定割合を設定可能としてもよい(請求項7)。
これにより、装置の運転状況や目的とされる計量の精度や効率に応じて、判定条件を変更することができる。
また、前記基準は、いずれの組合せ重量も前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、計量重量が最大であることであってもよい(請求項8)。あるいは、前記基準は、いずれの組合せ重量も前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、計量重量が最小であることであってもよい(請求項9)。
これにより、最適組合せが得られなかった場合においても、強制排出や運転停止といった非効率的な手段によらず、運転を継続できる。よって、計量の精度や効率が向上する。
また、前記下限値は前記組合せ目標重量であってもよい(請求項10)。
これにより、常に組合せ目標重量を超えた量の被計量物が計量される。よって、商品等の包装において、特定の重量以上の被計量物を投入する必要がある場合においても、計量の精度や効率を向上させることができる。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記計量ホッパへ被計量物を投入した後、最初に計量重量の検出値が安定したときに、直ちに前記判定を行ってもよい(請求項11)。
これにより、組合せ重量の演算を行う前においても、各計量ホッパが特異的計量ホッパとなっているか否かを判定できる。その結果、特異的計量ホッパが発生した場合、より早期に再投入を行うことができる。よって、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
また、前記基準は、再投入後最初に全ての組合せ重量を演算したときに、再び、いずれの組合せ重量も、前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、再投入直前に計量重量が2番目に大きかったまたは計量重量が最小であったこととしてもよい(請求項12)。あるいは、前記基準は、再投入後最初に全ての組合せ重量を演算したときに、再び、いずれの組合せ重量も、前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、再投入直前に計量重量が2番目に小さかったまたは計量重量が最大であったこととしてもよい(請求項13)。
これにより、再投入を行っても依然として最適組合せが存在しない場合においても、別の計量ホッパに再投入を行うことができる。その結果、再度組合せ重量の演算により最適組合せが見つかれば、そのまま運転を続行できる。よって、計量の精度や効率が向上する。
また、被計量物を粉粒体としてもよい(請求項14)。
これにより、大きな投入誤差が生じにくい粉粒体の計量において、ごくまれにしか発生しない大きな投入誤差が発生した場合に、前記投入誤差を積極的にキャンセルできる。その結果、大きな投入誤差が原因となって選択されにくくなっている計量ホッパが選択されやすくなる。よって、計量の精度や効率が向上する。また、選択されずに放置される計量ホッパがなくなることで、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
本発明は、以上に説明したような構成を有し、個々の計量ホッパについて選択されにくいか否かが判定され、選択されにくいと判定された計量ホッパに被計量物を再投入する組合せ秤を提供できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る組合せ秤を鉛直方向の断面で切ったときの概略構成の一例を示す図である。図中の矢印は被計量物の移動方向を示す。以下、図1を参照しながら、本実施の形態に係る組合せ秤の概略構成を説明する。この組合せ秤は、上端に投入ホッパ1を有している。前記投入ホッパ1の下部は外周下方に向かう複数の経路に分岐している。前記投入ホッパ1の底面は、被計量物が重力に従って前記経路に落下するように、鉛直上方向に凸のゆるやかな円錐面を有している。前記経路下端には出口が設けられている。前記出口には、カットゲート2,2が配設されている。前記カットゲート2,2は、前記出口から排出される被計量物の落下量を調節可能にすべく、開度および開時間を調整可能な扉を有している。前記カットゲート2,2の下方には、前記出口から排出される被計量物が受容可能な位置に、計量ホッパ3,3が配設されている。各計量ホッパ3,3は、前記計量ホッパ3,3の計量重量を検出する重量センサ4,4に連結されている。計量ホッパ3,3は、前記経路から投入された被計量物を必要に応じて保持および排出すべく、扉を有している。前記計量ホッパ3,3の下方には、前記計量ホッパ3,3から排出される被計量物を集合して排出する集合シュート5が配設されている。集合シュート5は、下方に向けて半径が小さくなる中空の円錐台状に形成されており、下端には出口を有している。集合シュート5の下側には、前記出口から排出される被計量物を受容し包装可能なように、図示しない包装機が設けられている。投入ホッパ1の中心部は、鉛直方向に延びる中空のセンターコラム11によって支持されている。センターコラム11はその下部に、接地するための脚部11aを有している。重量センサ4,4は、センターコラム11の内部に収容されている。
図2は、本発明の実施の形態に係る組合せ秤のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。また、図3は、本発明の実施の形態に係る組合せ秤の制御系統の構成の一例を示すブロック図である。以下、図2および図3を参照しながら、本実施の形態に係る組合せ秤のハードウェアと制御系統について、分説する。
最初に、ハードウェアについて以下に説明する。図2に示す通り、本実施の形態に係る組合せ秤のハードウェアは、上流から来る被計量物の流れをN個に分けて下流へ排出する投入ホッパ1と、投入ホッパ1から排出される被計量物を投入量だけ下流へ通過させるN個のカットゲート2〜2と、カットゲート2〜2から被計量物を受け取って計量し、その後下流へと排出するN個の計量ホッパ3〜3と、計量ホッパ3〜3から排出された被計量物を集合させ、図示しない包装機へと投入する集合シュート5とを備えている。なお、図中の矢印は被計量物の流れる方向を示す。
本実施の形態では、投入ホッパ1は、1個の入口とN個の出口を有し、各出口にカットゲート2〜2が設けられている。カットゲート2〜2には、個別に開度および開時間を調整可能なように、扉がそれぞれ設けられている。また、計量ホッパ3〜3には、選択されたもののみが下流に被計量物を送ることができるように、扉がそれぞれ設けられている。
次に、制御系統について以下に説明する。図3に示す通り、本実施の形態に係る組合せ秤の制御系統は、各計量ホッパ3〜3の計量重量を検出するN個の重量センサ4〜4と、制御基板6と、入力手段7と、出力手段8とを備えている。また、制御基板6からは、カットゲート2〜2および計量ホッパ3〜3にも信号を送信できるようになっている。なお、図中の矢印は、信号の送信される方向を示す。
本実施の形態では、重量センサ4〜4には、例えばロードセルが用いられる。制御基板6には、例えばマイコンが用いられる。入力手段7には、例えばキーボード等が用いられる。出力手段8には、例えば液晶ディスプレイ等が用いられる。
以下、制御基板6の構成について説明する。図4は、制御基板6の概略構成を示すブロック図である。制御基板6は、制御部9および記憶部10を有している。制御部9には、例えばCPUが用いられる。記憶部10には、例えば内部メモリが用いられる。制御部9と記憶部10は相互に接続されている。また、制御部9は、重量センサ4〜4および入力手段7から信号を受信し、カットゲート2〜2および計量ホッパ3〜3に信号を送信する。なお、図中の矢印は、各信号の送信される方向を示す。
次に、図3を参照しながら、制御基板6の動作について説明する。制御部9に対し、入力手段7から、組合せ目標重量や判定に用いる条件等を示すパラメータや、演算に使用するプログラム等が入力される。制御部9は、受け取ったパラメータやプログラム等を記憶部10に記憶させる。記憶されたパラメータやプログラム等は、必要に応じて出力手段8に表示され、操作者によって確認される。また、制御部9は、重量センサ4〜4から重量の検出信号を受け取る。制御部9は、記憶部10に記憶されたソフトウェアを用いて、受け取った検出信号を処理し、その結果に基づいて、カットゲート2〜2および計量ホッパ3〜3に対して制御信号を送信する。以上の動作により、制御基板6はカットゲート2〜2および計量ホッパ3〜3が投入および排出する被計量物の重量を検出、制御し、組合せ秤を運転する。
以上のような構成を有する本実施の形態に係る組合せ秤について、まず始めに、選択されにくい計量ホッパ3(以下、特異的計量ホッパ)がない場合の動作について、概略的に説明する。
組合せ目標重量は、操作者により、入力手段7を介して制御基板6へと入力される。また、入力された組合せ目標重量は、出力手段8に表示され、操作者によって確認される。
被計量物は、上流から供給され、図示されないレベルセンサによって適切な量が投入ホッパ1に確保される。投入ホッパ1内の被計量物は、経路に沿いながら重力に従って落下し、N個の出口へと導かれる。前記出口には、カットゲート2〜2が設けられている。制御基板6により、カットゲート2〜2の開度および開時間がそれぞれ調整され、略X/Mの被計量物が計量ホッパ3〜3に投入される。計量ホッパ3〜3へ被計量物が投入されると、精確な重量検出を行うために要求される一定時間(以下、安定時間と呼ぶ)を経過した後、重量センサ4〜4により、各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出される。
それぞれの計量ホッパの計量重量を示す検出信号は、制御基板6へと送信される。送信された検出信号を用いて、制御基板6により、計量ホッパ3〜3からM個を取り出す全ての組合せについて組合せ重量が演算される。次に、前記組合せ重量に基づいて、最適組合せに参加する計量ホッパ3が選択される。制御基板6から、選択された計量ホッパ3に対し、排出を行わせるための制御信号が送信される。前記制御信号を受け取った計量ホッパ3は、扉を開いて内部の被計量物を集合シュート5へと排出する。計量ホッパ3から排出された被計量物は、集合シュート5において集合され、図示しない包装機へと排出される。
制御基板6から、被計量物を排出した計量ホッパ3に対応するカットゲート2に対し、略X/Mの被計量物を投入すべく演算された開度および開時間となるように扉を開くべく制御信号が送信される。前記制御信号を受け取ったカットゲート2から、略X/Mの量の被計量物が、計量ホッパ3に投入される。再び安定時間を経過した後、重量センサ4〜4により、各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出される。なお、被計量物を排出した計量ホッパ3のみについて計量重量の検出を行ってもよい。検出された計量重量は、制御基板6へと送信され、以下、上述と同様な動作を繰り返すことにより、一定の条件を満たす量の被計量物が包装機へと排出される。
次に、本発明の特徴である、特異的計量ホッパが発生した場合の動作について、以下詳細に説明する。
カットゲート2から計量ホッパ3へ投入される被計量物の量を調整する段階では、投入誤差により投入量にばらつきが生じる。このため、ばらつきによっては、特定の計量ホッパ3が選択されにくくなる、すなわち特異的計量ホッパになる、という状態が発生する。例えば、投入誤差がゼロを中心に一山型の分布を示す場合において、偶発的に大きな投入誤差が発生した場合、そのような大きな投入誤差が発生する確率は低いため、前記投入誤差をキャンセルするような投入誤差はなかなか発生しない。このため、大きな投入誤差を含む量の被計量物を投入された計量ホッパ3は、特異的計量ホッパとなりやすい。本実施の形態では、投入誤差がゼロを中心に一山型の分布を示す場合、すなわち投入誤差が大きいほどそのような誤差が発生する確率も低くなる場合を対象として説明を行う。しかし、本発明においては、選択されにくくなる原因は如何なるものであってもよい。
特異的計量ホッパが発生すると、最適組合せに参加できる計量ホッパ3の数が減ってしまうことになる。その結果、組合せ候補の数が実質的に減少する。よって、計量の精度や効率が低下する。また、場合によっては、前記特異的計量ホッパの存在が原因となって、最適組合せが存在しなくなる事態も発生しうる。このような事態を効率よく解消することは一般に難しい。なぜなら、装置を止めて操作者により復帰作業を行う、不良排出として計量ホッパ3が一度空にされる、等の対策では、運転の効率が低下してしまうからである。
そこで、本実施の形態においては、重量センサ4により検出された計量重量に基づいて、各計量ホッパ3が特異的計量ホッパとなっているか否かを判定し、特異的計量ホッパであると判定された計量ホッパ3が存在した場合には、前記計量ホッパ3に対し、被計量物の再投入が行われる。なお、本実施の形態において、特異的計量ホッパであるか否かを判定するための条件は、大きく分けて、1)組合せ重量を演算する前に、計量重量が特定の条件を満たす計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する(判定2)、2)組合せ重量を演算しても、最適組合せが見つからなかった場合に、特定の条件を満たす計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する(判定4乃至6)、3)一定時間あるいは一定回数の選択を行っても、一度も選択されなかった計量ホッパを特異的計量ホッパであると判定する(判定7)、の3つが挙げられる。以下、特異的計量ホッパであるか否かの判定および被計量物の再投入の動作について説明する。
図5は、本実施の形態における制御基板6の動作プログラムの一例を示すフローチャートである。空になっている計量ホッパ3に対し、投入ホッパ1から、投入量がX/Mとなるように、被計量物が投入される(ステップS1)。安定時間を経過した後、重量センサ4〜4により、各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出される(ステップS2)。検出された計量重量のうち、上限値を超えるものが存在するか否かの判定が行われる(判定1:ステップS3)。
判定1(ステップS3)において、前記上限値を超えるものが存在した場合には、制御基板6は前記上限値を超える計量ホッパ3に制御信号を送信して、被計量物を強制的に排出させる(ステップS11)。なお、本実施の形態では、前記上限値として、組合せ目標重量に許容重量を加えた値を採用する。ただし、前記上限値は、装置の安定した運転を確保できるものであれば、如何なる値であってもよい。なお、前記上限値あるいは前記許容重量は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
判定1(ステップS3)において、上限値を超えるものが存在しなかった場合には、検出された計量重量のそれぞれについて、X/Mの整数倍のうち最も近い値が演算され、その値と前記重量との差分が演算される。そして、前記差分が一定重量を超えているものが存在するか否かの判定が行われる(判定2:ステップS4)。
判定2(ステップS4)において、前記一定重量を超えている差分が存在した場合、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定される。前記特異的計量ホッパには、組合せ目標重量をX、再投入前後の個々の前記特異的計量ホッパの計量重量をそれぞれW、Wとしたとき、
K・X/M≦W<(K+1)・X/M
となる整数K(K=0,1,2,・・・(M−2),(M−1))について、
=(K+1)・X/M
となるように、前記特異的計量ホッパに対する再投入量が制御基板6により演算される。制御基板6は、前記特異的計量ホッパに対応するカットゲート2に対し、前記再投入量を排出するように制御信号を送信する。これにより、前記カットゲート2から前記特異的計量ホッパに被計量物が再投入される(ステップS12)。再投入後、各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出され(ステップS2)、再度判定1(ステップS3)および判定2(ステップS4)が行われる。なお、前記一定重量は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
なお、計量重量はかならずゼロ以上であるため、Kがマイナスとなることはない。また、K=Mのときは、前記計量ホッパ3の計量重量が目標重量を超えているにも関わらず排出がされていないことになる。本実施の形態では、そのような状態が起きることのないように、判定1(ステップS3)における上限値および判定3(ステップS6)等における最適組合せの条件が設定される。
判定2(ステップS4)において、前記一定重量を超えている差分が存在しなかった場合、検出された計量重量を用いて、全ての組合せ重量が演算される(ステップS5)。そして、最適組合せが存在するか否かの判定が行われる(判定3:ステップS6)。
判定3(ステップS6)において、最適組合せが存在した場合には、最適組合せに参加する計量ホッパ3へ制御基板6から被計量物の排出を指令する制御信号が送信され、前記計量ホッパ3から被計量物が排出される(ステップS7)。前記計量ホッパ3から排出された被計量物は、集合シュート5で集合され、包装機へと排出される。本実施の形態では、組合せ目標重量と等しい組合せ重量、あるいは、組合せ目標重量よりも大きいが、組合せ目標重量との差分が一定重量よりも小さいもののうち最小の組合せ重量をもたらす組合せが最適組合せとされる。なお、最適組合せを規定するパラメータ等は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
判定3(ステップS6)において、最適組合せが存在しなかった場合、検出された計量重量が最大であるものが特異的計量ホッパであると判定される。次に、判定2(ステップS4)の後に行った再投入(ステップS12)と同様の演算方法に基づいて、前記特異的計量ホッパへ被計量物が再投入される(ステップS13)。各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出され、全ての組合せ重量が再演算される(ステップS14)。そして、最適組合せが存在するか否かの判定が行われる(判定4:ステップS15)。
判定4(ステップS15)において、最適組合せが存在した場合には、最適組合せに参加する計量ホッパ3へ制御基板6から被計量物の排出を指令する制御信号が送信され、前記計量ホッパ3から被計量物が排出される(ステップS7)。前記計量ホッパ3から排出された被計量物は、集合シュート5で集合され、包装機へと排出される。
判定4(ステップS15)において、最適組合せが存在しなかった場合、判定3(ステップS6)を行った時点での計量重量が最小であったものが特異的計量ホッパであると判定される。次に、判定2(ステップS4)の後に行った再投入(ステップS12)と同様の演算方法を用いて、前記特異的計量ホッパへ被計量物が再投入される(ステップS16)。各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出され、全ての組合せ重量が再演算される(ステップS17)。そして、最適組合せが存在するか否かの判定が行われる(判定5:ステップS18)。
判定5(ステップS18)において、最適組合せが存在した場合には、最適組合せに参加する計量ホッパ3へ制御基板6から被計量物の排出を指令する制御信号が送信され、前記計量ホッパ3から被計量物が排出される(ステップS7)。前記計量ホッパ3から排出された被計量物は、集合シュート5で集合され、包装機へと排出される。
判定5(ステップS18)において、最適組合せが存在しなかった場合、判定3(ステップS6)を行った時点での計量重量が2番目に大きい値であったものが特異的計量ホッパであると判定される。次に、判定2(ステップS4)の後に行った再投入(ステップS12)と同様の演算方法を用いて、前記特異的計量ホッパへ被計量物が再投入される(ステップS19)。各計量ホッパ3〜3の計量重量が検出され、全ての組合せ重量が再演算される(ステップS20)。そして、最適組合せが存在するか否かの判定が行われる(判定6:ステップS21)。
判定6(ステップS21)において、最適組合せが存在した場合には、最適組合せに参加する計量ホッパ3へ制御基板6から被計量物の排出を指令する制御信号が送信され、前記計量ホッパ3から被計量物が排出される(ステップS7)。前記計量ホッパ3から排出された被計量物は、集合シュート5で集合され、包装機へと排出される。
判定6(ステップS21)において、最適組合せが存在しなかった場合、制御基板6は組合せ重量の中で最も組合せ目標重量に近い組合せを用いて、被計量物の強制排出を行う(ステップS22)。
ここで、包装機への排出が行われることを1回の排出とし、各計量ホッパ3について、連続して選択されなかった排出回数を待機回数と呼ぶ。被計量物が包装機へと排出された(ステップS7)後、選択された計量ホッパ3については、待機回数がリセットされてゼロとなる。また、選択されなかった計量ホッパ3の待機回数にはそれぞれ1が加えられる(ステップS8)。以上の演算は制御基板6により行われる。次に、制御基板6により待機回数が一定回数を超える計量ホッパ3が存在するか否かの判定が行われる(判定7:ステップS9)。
一定回数を超える待機回数が存在しなかった場合、最初に戻って同様の動作が続けられる(ステップS1)。また、一定回数を超える待機回数が存在した場合、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定される。次に、判定2(ステップS4)の後に行った再投入(ステップS12)と同様の演算方法に基づいて、前記特異的計量ホッパへ被計量物が再投入される(ステップS10)。その後、最初に戻って同様の動作が続けられる(ステップS1)。なお、前記一定回数は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
以上の動作により、本実施の形態に係る組合せ秤においては、各計量ホッパ3〜3について、選択されにくくなっているか否かが判定され、選択されにくくなっていると判定された計量ホッパ3に対して被計量物の再投入が行われる。これにより、選択されにくくなっていた計量ホッパ3が選択されやすくなり、実質的に組合せ候補の数を増加させ、計量の精度および効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態は、被計量物が粉粒体である場合に特に顕著な効果を奏する。その理由は、以下の通りである。粉粒体の計量においては、カットゲート2による投入量の調整が相当高精度に可能となる。よって、通常であれば、大きな投入誤差は発生しない。しかし、装置内部において、粉粒体の粒子同士がくっつき合って大きな塊が成長する場合がある。このような大きな塊が計量ホッパ3へ投入されてしまうと、大きな投入誤差となる。また、かさ密度の上昇による目詰まりや投入ホッパ1中でのレベルの変動等により、大きな投入誤差が発生する場合もある。いずれの原因にせよ、粉粒体の計量において、このような大きな投入誤差が発生してしまうと、これをキャンセルするような投入誤差はほとんど発生しないことになる。なぜなら、通常は小さな投入誤差しか発生しないためである。よって、そのような大きな投入誤差を含む粉粒体を投入された計量ホッパ3は、選択されにくい特異的計量ホッパとなる。本実施の形態は、そのような状態を解消する上で極めて有効である。すなわち、大きな投入誤差が発生した特異的計量ホッパに対して、計量重量が組合せ目標重量の1/Mの整数倍となるように再投入する。これにより、もともと計量重量が組合せ目標重量の1/Mにほぼ等しい他の計量ホッパ3と組合せることで、組合せ目標重量に近い組合せ重量が得られる可能性が高くなる。よって、選択されにくくなっていた計量ホッパを選択されやすくすることが可能となる。その結果、組合せ候補の数を実質的に増加させ、計量の精度および効率が向上する。また、長期に亘り選択されない計量ホッパ3が発生することによる、被計量物の劣化やかさ密度の上昇による目詰まりといった問題を解消できる。
なお、本実施の形態では、判定2において、検出された計量重量のそれぞれについて、X/Mの整数倍のうち最も近い値が演算され、その値と前記重量との差分が一定重量を超えているものが特異的計量ホッパであると判定された。しかし、前記差分とそれぞれの重量(あるいは前記重量に対応するX/Mの整数倍のうち最も近い値)との比率が一定比率を超えているものが特異的計量ホッパであると判定されてもよい。なお、前記一定比率は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
また、判定4乃至6においては、最大値、最小値、2番目に大きい値の順に、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定された。しかし、最小値、最大値、2番目に小さい値という順番で、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定されてもよい。あるいは、最大値、最小値、2番目に大きい値、2番目に小さい値がどのような順番で組合されてもよい。計量重量が大きかったものが最大値から順に特異的計量ホッパであると判定されてもよい。計量重量が小さかったものが最小値から順に特異的計量ホッパであると判定されてもよい。
また、判定7においては、待機回数が演算され、前記待機回数が一定回数を超える場合に、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定された。しかし、選択されなかった回数ではなく、選択されなかった時間(以下、待機時間)が演算され、前記待機時間が一定時間を超える場合に、対応する計量ホッパ3が特異的計量ホッパであると判定されてもよい。なお、前記一定時間は、入力手段7を介して、制御基板6に入力される。
また、判定2と判定7を組合せてもよい。すなわち、待機回数または待機時間が一定回数または一定時間を超えた計量ホッパ3について、計量重量による判定を行ってもよい。また、待機回数または待機時間により計量重量による判定条件を異ならせてもよい。これにより、選択されなかった時間や回数に応じて、再投入を行うか否かの判定を異ならせることが可能となる。よって、たとえ大きな投入誤差となった計量ホッパ3が発生しても、一定の間、前記計量ホッパ3が選択されるかどうかを試行できる。よって、計量の効率を向上することができる。
また、本実施の形態では、再投入を行った後、全ての計量ホッパ3〜3について再度、計量重量の検出が行われるが、再投入を行った計量ホッパ3のみについて計量重量の検出が行われてもよい。
なお、特許請求の範囲に記載された「被計量物」とは、組合せ秤により計量される品物をいい、具体的には、例えば、じゃがいも、ピーマン、釘、洗剤、砂糖等をいう。本発明においては、被計量物はどのような品物であってもよいが、本発明の効果がより著しく高まるのは、個々の品物の大きさが豆程度の粒体よりも小さな粉粒体を被計量物とした場合である。
また、特許請求の範囲に記載された「計量重量」とは、計量ホッパ3の中に投入されている被計量物の重量をいう。
また、特許請求の範囲に記載された「組合せ重量」とは、複数の計量ホッパ3から1個または複数の計量ホッパ3を取り出す組合せを作成した際に、前記組合せに基づいて取り出された計量ホッパ3の計量重量の合計をいう。
また、特許請求の範囲に記載された「組合せ目標重量」とは、組合せ秤が計量することを目標とする重量をいう。
また、特許請求の範囲に記載された「最適組合せ」とは、組合せ目標重量に基づいて定められる許容範囲内にあり、かつ前記組合せ目標重量に最も近い組合せ重量に対応する組合せをいう。最適組合せに参加する計量ホッパ3については、前記計量ホッパ3の中の被計量物が排出される。一方、最適組合せに参加しない計量ホッパ3については、前記計量ホッパ3の中の被計量物は排出されずに残る。
また、特許請求の範囲に記載された「重量センサ」とは、計量ホッパ3の計量重量を検出するセンサをいい、例えばロードセル等が用いられる。ここで言う検出とは、重量を単位つきの物理量として測定する場合に限られず、電圧信号等の値として重量を検出し、単位つきの物理量に変換しない場合も含む。後者の場合においては、検出値を直接用いて制御が行われる。
また、特許請求の範囲に記載された「選択」とは、全ての計量ホッパ3の中から最適組合せに参加する計量ホッパ3が選定されることをいう。
また、特許請求の範囲に記載された「特異的計量ホッパ」とは、計量重量が特殊であるために選択されにくくなっている計量ホッパ3をいう。具体的には、例えば、計量ホッパ3へ被計量物を投入したときの投入誤差が極端に大きいために、他の計量ホッパ3と組合せても前記投入誤差を解消できず、このために選択されにくくなっている計量ホッパ3等が考えられる。ただし、投入誤差の発生パターンによっては、必ずしも投入誤差が大きいことが選択されにくくなる原因である必要はなく、特定の投入誤差を含む計量ホッパが特異的計量ホッパとなる場合もありうる。
また、特許請求の範囲に記載された「再投入」とは、すでに被計量物が投入されている計量ホッパ3に対して、前記計量ホッパ3に被計量物が入った状態のまま、さらに被計量物が追加的に投入されることを言う。
本発明に係る組合せ秤は、個々の計量ホッパについて選択されにくくなっているか否かが判定され、選択されにくいと判定された計量ホッパに被計量物を再投入する組合せ秤として有効である。
本発明の実施の形態に係る組合せ秤の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る組合せ秤のハードウェアの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る組合せ秤の制御系統の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御基板6の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御基板6の動作プログラムの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 投入ホッパ
2 カットゲート
3 計量ホッパ
4 重量センサ
5 集合シュート
6 制御基板
7 入力手段
8 出力手段
9 制御部
10 記憶部
11 センターコラム
11a 脚部

Claims (14)

  1. 投入された被計量物の重量である計量重量を検出する複数の計量ホッパを備え、
    前記計量重量が組合せ目標重量の1/M(Mは整数)の重量となるように空の前記計量ホッパへ被計量物を投入し、
    前記計量ホッパの組合せについて、前記組合せに参加する計量ホッパの計量重量の合計である組合せ重量を演算し、
    前記組合せ重量が、組合せ目標重量に基づいて定められた許容範囲内にあり、かつ前記組合せ目標重量に最も近い組合せである最適組合せに参加する計量ホッパを選択し、
    前記選択された計量ホッパから被計量物を排出する組合せ秤において、
    選択されにくさを判定するための所定の基準を満たす特異的計量ホッパが存在するか否かが判定され、
    前記特異的計量ホッパが存在する場合に、少なくとも一つの前記特異的計量ホッパの計量重量が、前記組合せ目標重量の1/Mの整数倍になるように、前記少なくとも一つの特異的計量ホッパへ被計量物を再投入する組合せ秤。
  2. 前記組合せ目標重量をX、再投入前後の個々の前記特異的計量ホッパの計量重量をそれぞれW、Wとしたとき、
    K・X/M≦W<(K+1)・X/M
    となる整数K(K=0,1,2,・・・(M−2),(M−1))について、
    =(K+1)・X/M
    となるように、前記特異的計量ホッパへ被計量物を再投入する、請求項1に記載の組合せ秤。
  3. M=3または4または5である、請求項1に記載の組合せ秤。
  4. 前記基準は、一定回数または一定時間選択されなかったことである、請求項1に記載の組合せ秤。
  5. 前記一定回数または前記一定時間を設定可能な、請求項4に記載の組合せ秤。
  6. 前記基準は、前記組合せ目標重量の1/Mの整数倍のうち最も近い値に対して、一定重量以上または一定割合以上離れていることである、請求項1に記載の組合せ秤。
  7. 前記一定重量または前記一定割合を設定可能な、請求項6に記載の組合せ秤。
  8. 前記基準は、いずれの組合せ重量も前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、計量重量が最大であることである、請求項1に記載の組合せ秤。
  9. 前記基準は、いずれの組合せ重量も前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、計量重量が最小であることである、請求項1に記載の組合せ秤。
  10. 前記下限値は前記組合せ目標重量である、請求項8および9に記載の組合せ秤。
  11. 前記計量ホッパへ被計量物を投入した後、最初に計量重量の検出値が安定したときに、直ちに前記判定を行う、請求項6に記載の組合せ秤。
  12. 前記基準は、
    再投入後最初に全ての組合せ重量を演算したときに、再び、いずれの組合せ重量も、前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、
    再投入直前に計量重量が2番目に大きかったまたは計量重量が最小であったことである、請求項8に記載の組合せ秤。
  13. 前記基準は、
    再投入後最初に全ての組合せ重量を演算したときに、再び、いずれの組合せ重量も、前記組合せ目標重量に基づいて設定された上限値と下限値の間に入らなかった場合において、
    再投入直前に計量重量が2番目に小さかったまたは計量重量が最大であったことである、請求項9に記載の組合せ秤。
  14. 被計量物を粉粒体とする、請求項1に記載の組合せ秤。

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