JP5057840B2 - スペクトル解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力信号のスペクトル解析結果に基づいて、入力信号に含まれる測定対象の特徴量を得るスペクトル解析装置に関する。
一般に、目標となる物体(観測対象)の計測方法としては、自らまたは他者が電磁波、レーザ波、光波等を空間に放射し、目標で反射することで得られる反射信号を受信し、信号処理を行うことにより目標に関する情報を得るレーダ装置、あるいは目標自身の放射信号を受信し、信号処理を行うことにより目標に関する情報を得るセンサ装置などがある。
レーダ装置から目標までの距離を計測する場合のレーダ方式として、例えば、パルスレーダ、パルス圧縮レーダ、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダ、多周波CW(Continuous Wave)レーダ、FMCWレーダや多周波CWレーダで送信信号をパルス化した、FMICW(Frequency Modulated Interrupted Continuous Wave)レーダや多周波ICW(Interrupted Continuous Wave)レーダなどの各種方式が提案されている。
また、従来の目標検出装置では、目標の距離を計測するために、MUSIC(Multiple Signal Classification)やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)などの超分解能法を用いている(例えば、特許文献1参照)。
MUSICやESPRITで距離を計測する場合には、送信周波数ごとの目標反射信号間で相関処理を行い、固有値解析の結果求められた固有値から、はじめに目標反射信号の数を推定し、その後、それぞれの目標距離を計測する。
推定する方法としては、AIC(Akaike's Information Criteria)やMDL(Minimum Description Length)を用いたものが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。また、一般的には、あらかじめ、ある閾値を設定し、その閾値を越えた固有値の数を信号数の推定値とする方法を取ることも多い。
WO 2006/085352 A1 M.Wax and T.Kailth、 "Detection of Signals by Information Theoretic Criteria"、IEEE Trans. Acoustic、 Speech、 and Signal Processing、 ASSP-33、 pp. 387-392、 1985.
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。
これらの従来の方法は、目標の計測値を得る前に、まず始めに、目標の数を推定する必要があり、S/N比(信号/雑音比)が大きい場合には有効であるが、そうでない場合には、信号数推定を誤判断する可能性がある。特に、実際の信号数よりも少ない数を推定してしまった場合には、後段処理にて目標の計測値に大きな誤差を持つという課題がある。
さらに、あらかじめ閾値を設定する方法では、この閾値を決定するにあたって、経験則に基づいた主観的な判断が要求される。従って、この主観的な判断如何によっても信号数推定を誤判断する可能性があり、後段処理にて目標の計測値に大きな誤差を持つという課題があった。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、信号数の推定あるいは閾値の設定によらずに、誤差要因を抑制して目標の計測を行うことのできるスペクトル解析装置を得ることを目的とする。
本発明に係るスペクトル解析装置は、送信波と、所定周期において観測された入力信号とを混合して周波数変換されたアナログ信号に対して、サンプリング処理を施すことでデジタル信号に変換し、所定周期ごとのデジタルベースバンド信号を生成するA/D変換部と、A/D変換部で生成された所定周期ごとのデジタルベースバンド信号同士の相関処理を行い、共分散行列を算出する相関処理部と、相関処理部で算出された共分散行列の固有値解析を行い、固有値および固有ベクトルを算出するとともに、隣り合う固有値の強度比が最も大きい固有値ペアに基づいて、算出する雑音部分空間行列の数をT種類(Tは、2以上の整数)と特定する固有値解析部と、固有値解析部で算出された固有値および固有ベクトルからT種類の雑音部分空間行列を算出する部分空間算出部と、部分空間算出部で算出されたT種類の雑音部分空間ごとに評価スペクトルを算出する評価スペクトル算出部と、評価スペクトル算出部で算出された評価スペクトルからT種類の雑音部分空間ごとにピーク検出値を求めるピーク検出部とを有し、所定周期において観測された入力信号に対してスペクトル解析を行うスペクトル算出部と、スペクトル算出部によるスペクトル解析結果から得られたT種類の雑音部分空間ごとのピーク検出値に対して統計処理することにより、入力信号に含まれる測定対象の特徴量を得る統計処理部とを備え、スペクトル算出部は、サンプリング処理を行う際のサンプリング間隔からスペクトル解析を行う範囲を規定し、範囲内のスペクトル解析結果を出力し、ピーク検出部は、T種類の雑音部分空間ごとに求めたピーク検出値の距離に該当する想定距離を算出し、統計処理部は、ピーク検出部でT種類の雑音部分空間ごとに算出された想定距離に対する統計処理として、第1段階として、T種類のうちの第1の雑音部分空間に対して算出された想定距離の各点を中心として、所定の幅を持ったクラスタゲートを設定し、第2段階として、T種類のうちの第2の雑音部分空間に対して算出された想定距離が、第1段階で設定したクラスタゲート内にあれば、クラスタゲート内の2点の平均値にクラスタゲート中心を再設定し、第1段階で設定したクラスタゲート外にあれば、第2の雑音部分空間に対して算出された想定距離の点を中心とした新たなクラスタゲートを設定し、第3段階として、T種類のうちの第3の雑音部分空間に対して算出された想定距離から、T種類のうちの第Tの雑音部分空間に対して算出された想定距離まで、第2段階と同様のクラスタ処理を順次実施し、第4段階として、第1段階から第3段階までの一連処理の結果、各クラスタゲート内に含まれている想定距離が複数ある場合には、目標と認識し、ゲート中心値を目標距離として出力し、第5段階として、第4段階で出力された目標距離の数から特徴量としての信号数を求めるものである。

本発明によれば、閾値を設定することなく、また、固有値解析の結果からは信号数を推定せず、あいまい性を保った状態で複数の評価スペクトルを解析し、その結果を統計的に処理することにより、信号数の推定あるいは閾値の設定によらずに、誤差要因を抑制して目標の計測を行うことのできるスペクトル解析装置を得ることができる。
以下、本発明のスペクトル解析装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるスペクトル解析装置の構成図である。このスペクトル解析装置は、信号発生器1、分配器2、パルス化器3、送信空中線4、受信空中線5、ミキサ6、A/D変換部7、相関処理部8、固有値解析部9、部分空間算出部10、評価スペクトル算出部11、ピーク検出部12、および統計処理部13で構成される。
ここで、ミキサ6、A/D変換部7、相関処理部8、固有値解析部9、部分空間算出部10、評価スペクトル算出部11、およびピーク検出部12は、受信空中線5により空間から取り込まれた受信波を入力信号としてスペクトル解析を行うスペクトル算出部に相当する。
信号発生器1は、複数の送信周波数を持つ送信信号を生成する発生器である。分配器2は、送信信号を分割し、パルス化器3とミキサ6に分割して送る。パルス化器3は、分割された一方の送信信号をパルス化し、送信波を生成する。送信空中線4は、送信波を空間へ放射する。
受信空中線5は、空間から受信波を入力信号として取り込む。ミキサ6は、分配器2により分割された送信波と、受信空中線5から取り込んだ受信波とを混合して周波数変換し、ベースバンド信号を生成する。A/D変換部7は、所定のサンプリング間隔でベースバンド信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタルベースバンド信号を生成する。
相関処理部8は、送信周波数ごとの送信波から受信したデジタルベースバンド信号同士の相関処理を行い、共分散行列を算出する。固有値解析部9は、共分散行列の固有値解析を行い、固有値および固有ベクトルを求める。部分空間算出部10は、固有値および固有ベクトルから雑音部分空間行列を複数算出する。
評価スペクトル算出部11は、雑音部分空間ごとに評価スペクトルを求める。ピーク検出部12は、評価スペクトル算出部で得られた評価スペクトルからピークを検出する。さらに、統計処理部13は、得られたピーク検出値に対して統計処理を施すことにより、入力信号の特徴量として、距離計測値を出力する。
図1には示されていないが、必要に応じて、増幅器やAGC(Automatic Gain Control)回路などの利得制御回路を用いてもよい。
次に、本発明のスペクトル解析装置の一連の動作について説明する。送信信号として、周波数が段階的に上昇する連続波(多周波CW)をパルス化した多周波ICW方式の信号を用いる場合について説明する。図2は、本発明の実施の形態1における多周波ICW方式の送信信号を模式的に表した図である。
信号発生器1は、周波数が等間隔Δfで段階的にN(Nは2以上の整数)種類増加する(この期間を変調周期と呼び、周期をTで表す)ことを繰り返す多周波CW信号を生成する。1つの周波数の継続時間をTPRIとすると、変調周期は、T=N・TPRIとなる。
図2に示すように、多周波CW信号の周波数は、f、f、・・・、fである。周波数f(n=1、2、・・・、N)は、f=f+(n-1)Δfと表される。fは、最小の送信波周波数である。ある周波数fの信号に対応する区間を第nステップと呼ぶことにする。また、第m回目(mは1以上の整数)の変調周期を、第m変調過程と呼ぶことにする。
次に、多周波CW信号は、分配器2を経由してパルス化器3でパルス化され、多周波ICW信号となる。図2(a)は、送信されるパルスを模式的に表したもので、縦軸に周波数をとっている。パルス化された多周波ICW信号は、送信空中線4を介して送信波として空中に放射される。
目標からの反射波は、受信空中線5を介して受信波として受信され、ミキサ6に送られる。ミキサ6では、受信空中線5による受信波と、分配器2で分配された多周波CW信号とが混合されて周波数変換された後、ベースバンド信号としてA/D変換部7に出力される。ベースバンド信号は、A/D変換部7にてサンプリング間隔Tでサンプリングされ、デジタル信号に変換される。
ここで、サンプリング間隔Tは、パルス幅以下の時間である。また、A/D変換部7の出力信号をデジタルベースバンド受信信号と呼び、u(m、n、k)で表す。このデジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)は、相関処理部8に入力される。ここで、mは、第m変調過程であることを表し、nは、送信周波数がfであることを表し、kは、レンジビン番号である。レンジビン番号とは、図2(b)に示すように、パルス繰り返し周期に等しい1つの周波数の継続時間TPRI内で、受信信号をサンプリング間隔Tでサンプリングしたときのサンプル点番号である。
図2(b)では、サンプリング間隔Tは、パルス幅と等しく、レンジビン数をKとした場合を例示している。目標検出結果を1組出力するのに要する変調周期の数を、M(Mは1以上の整数)とする。これに対応する時間は、観測値である目標距離の検出データ(以下、観測値と呼ぶ)出力周期である。多周波ICW信号は、観測値出力周期を越えて継続的に送信される。
図1の構成では、デジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)は実数であるが、受信空中線5で受信した高周波信号を周波数変換して、デジタルの同相(I)信号、直交(Q)信号を得るような構成にしてもよい。この場合には、デジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)は、実部を同相信号、虚部を直交信号とする複素デジタル信号として扱う。
また、送信空中線4と受信空中線5を同一とし、送信経路と受信経路を分けるサーキュレータを設けるような構成にしてもよい。さらに、受信空中線5は、アレーアンテナとして複数で構成してもよい。
次に、観測値出力周期の1周期分の処理として、相関処理部8以降の動作を説明する。
相関処理部8は、デジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)に対して、下式(1)のように相関処理を行う。
Figure 0005057840
上式(1)中の添字Pは、デジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)の相関平均処理数を示し、1<P<Nである。また、小文字のpは、1〜Pまでの任意の整数である。また、添え字Hは、共役転置を表し、*は、共役を表す。さらに、Jは、(N-P+1)行(N-P+1)列の行列である。
次に、固有値解析部9は、上式(1)で求めた相関値R(k)の固有値解析を行い、下式(2)に対応する固有値λと固有ベクトルeを算出する。
Figure 0005057840
上式(2)中の添字qは、固有値番号を示し、添字qが小さい固有値λほど大きな値とする(λ≧λ≧・・・≧λN-P+1)。また、eは、Q列ベクトルである。図3は、本発明の実施の形態1における固有値解析部9で算出した固有値を模式的に示した図である。部分空間算出部10は、固有値解析部9で求めた固有値λおよび固有ベクトルeから、下式(3)により雑音部分空間行列E(t)を算出する。
Figure 0005057840
図4は、本発明の実施の形態1における固有値解析部9で算出した固有値に関し、隣り合う固有値の強度比の関係を示した図である。上式(3)におけるTは、図4に示すように、隣り合う固有値の強度比が最も大きい固有値ペアの分母にあたる固有値番号をqmaxとすると、T=Q−qmax+1で表される。従って、図4による例示は、Q=7、qmax=3の場合を示していることから、T=5となる。
なお、Tの値から信号数と推定することも可能であるが、ここでは、信号数の推定は行わず、あくまでT種類の雑音部分空間行列を算出するにとどめる。
次に、評価スペクトル算出部11は、部分空間算出部10で求めた雑音部分空間行列E(t)それぞれに対して、下式(4)の評価スペクトルP(r、t)を算出する。
Figure 0005057840
ここで、rは、距離を表す変数であり、cは、光速である。また、rの最大距離は、c/Δf/2である。
ピーク検出部12は、評価スペクトルP(r、t)のピーク値を取り、このときの距離rに該当する距離を想定距離R(t、v)とする。ここで、vは、1から最大(Q−t)までの値を取り、評価スペクトルP(r、t)における取得するピーク値の番号を表す。
図5は、本発明の実施の形態1におけるスペクトル解析装置のピーク検出部12による検出結果を示した図である。より具体的には、Q=7、T=5の場合に、評価スペクトル算出部11で求めた評価スペクトルに基づいて、ピーク検出部12でピーク検出した結果を表す。
図5(a)〜図5(f)は、それぞれ評価スペクトルと想定距離R(t、v)との関係を示しており、(a)はt=1、(b)はt=2、(c)はt=3、(d)はt=4、(e)はt=5(=T)のときの評価スペクトルと想定距離R(t、v)をそれぞれ示しており、(f)は、(a)〜(e)を重ね合わせた状態を示している。
次に、統計処理部13は、ピーク検出部12で求めた想定距離R(t、v)を統計処理することにより、目標を決定し、決定した目標までの距離R(w)を求める。ここで、wは、1から(Q−t)までの値のいずれかをとり、それが目標数となる。
具体的な方法としては、特許文献2(特開平9−33628号公報)に開示されている方法を用いることができる。想定距離R(t、v)をクラスタと呼ばれる距離データ集団に分類し、クラスタ内に複数の想定距離R(t、v)が含まれているものを目標として、クラスタ内の複数想定距離R(t、v)の平均値を距離Rt(w)とする。クラスタ内に単一の想定距離R(t、v)しか存在しないものは、スプリアスと判定し目標とは見なさない。
図6は、本発明の実施の形態1におけるスペクトル解析装置の統計処理部13による処理概要を示した図であり、(1)〜(7)までの7段階に分けて図示している。まず、(1)では、図5(a)の結果である想定距離R(1、v)各点を中心として、±Dの幅を持ったクラスタゲートを設定する。想定距離R(1、v)を黒点で表す。なお、Dは、求めたい距離分解能などから値を決定する。
次に、(2)で、図5(b)の結果である想定距離R(2、v)が(1)で設定したクラスタゲート内にあれば、そのゲート内の2点を平均し、その平均値にクラスタゲート中心を再設定する。クラスタゲート外にあれば、その点を中心とした新たなクラスタゲートを設定する。想定距離R(2、v)を黒点、前フローで既に示した想定距離を白点で表す。
以下、同様にして、(3)では、図5(c)の結果である想定距離R(3、v)について、(4)では、図5(d)の結果である想定距離R(4、v)について、(5)では、図5(e)の結果である想定距離R(5、v)について、それぞれクラスタ処理を実施する。
次に、(6)では、クラスタ処理の結果、各クラスタゲート内に想定距離R(t、v)が複数含まれていれば、目標と認識し、ゲート中心値を目標距離R(w)として出力する。想定距離R(t、v)が単一であれば、それは、スプリアスと判断し、目標として認識しない。
最後に、(7)では、(6)で出力された目標距離R(w)の数から信号数が決まる。
以上のように、実施の形態1によれば、あいまい性を保った状態で複数の評価スペクトルを解析し、その結果を統計的に処理することにより、特徴量である目標距離を最終的に求めている。この結果、誤った信号数推定により距離測定を行うことによって目標距離に大きな誤差が発生する恐れがなく、安定した距離を計測できる。さらに、その結果から信号数(目標数)も決定できる。
なお、スペクトル解析結果を統計処理して求められる特徴量としては、測定対象までの距離には限定されず、測定対象の角度を求めることも可能である。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2におけるスペクトル解析装置の構成図である。先の実施の形態1における図1の構成図と比較すると、本実施の形態2における図7の構成は、距離ゲート算出部14をさらに備えている点が異なっている。この距離ゲート算出部14は、スペクトル算出部の一部に相当する。
先の実施の形態1では、統計処理部13において、レンジビン番号に依らず計測距離範囲内全てを対象として統計処理を実施した。しかしながら、A/D変換部7でサンプリングされたレンジビンの受信信号は、実際には、下式(5)で示す距離ゲート幅に含まれる目標からの信号のみである。
Figure 0005057840
そこで、本実施の形態2におけるスペクトル解析装置は、距離ゲート算出部14において、上式(5)から距離ゲート幅を算出し、その算出結果を用いてピーク検出部12により、必要距離範囲のみピーク検出を行う。
図8は、本発明の実施の形態2におけるスペクトル解析装置のピーク検出部12による検出結果を示した図である。より具体的には、先の実施の形態1におけるピーク検出部12の処理を説明した図5に対して、距離ゲート算出部14で算出された距離ゲート幅の結果を反映してピーク検出を行う様子を図示している。
このように、距離ゲート幅を規定することにより、統計処理の対象となる想定距離R(t、v)の数が減り、後段の統計処理部13の処理負荷低減につながる。
以上のように、実施の形態2によれば、レンジビン番号から得られる距離ゲートを用いて、距離ゲートから外れた目標距離を除去してピーク検出処理を行うことにより、統計処理部の負荷を軽減した上で、先の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3におけるスペクトル解析装置の構成図である。先の実施の形態1における図1の構成図と比較すると、本実施の形態3における図9の構成は、速度分離処理部15をさらに備えている点が異なっている。この速度分離処理部15は、スペクトル算出部の一部に相当する。
先の実施の形態1または2において、処理できる信号数は、上式(1)のR(k)の階数Q未満でなければならない。
そこで、対象となる目標が多種の速度成分を持つと予想される場合には、目標を速度ごとに分離してから距離を計測すれば、同じ速度成分の信号数は、Q未満であるが、全体としてはもっと多数の信号を扱うことができることになる。
速度分離処理部15は、A/D変換部で算出されたデジタルベースバンド受信信号u(m、n、k)に対して、下式(6)でフーリエ変換を実施し、信号を速度成分ごとに分離する。ここで、fは、速度を示すドップラ周波数の変数である。
Figure 0005057840
そして、速度分離処理部15は、フーリエ変換後の信号x(f、n、k)からピーク値fpkを求め、そのときの信号x(fpk、n、k)を相関処理部8に入力する。なお、fpkは、複数あってもよい。このとき、上式(1)は、下式(7)のように変形される。
Figure 0005057840
以降の処理は、先の実施の形態1または2と同様であり、本実施の形態3におけるスペクトル解析装置では、速度ごとに独立な処理を行うことができる。
以上のように、実施の形態3によれば、対象となる目標を速度ごとに分離し、速度ごとに独立した処理を行うことができ、多種の速度成分を持つ信号数が全体としてQ以上であるが、目標を速度ごとに分離することにより同じ速度成分の信号数をQ未満にできれば、全体の信号数としては、Q以上の目標を扱うことができ、先の実施の形態1と同じ効果が得られる。
なお、本実施の形態3の構成に対して、先の実施の形態2で示した距離ゲート算出部を組み合わせることも可能であり、先の実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、入力信号に対し、ハードウェアに起因する位相振幅誤差を補正した後に、スペクトル解析を行うことにより、特徴量の推定精度を上げることができる。
また、入力信号を入力するときに、複数の受信空中線と複数の受信空中線で受信された反射波を合成することにより受信ビームを形成する受信ビーム形成手段を用いることもできる。
さらに、上述した本発明のスペクトル解析装置は、その適用例として、移動プラットフォーム(車や船、飛行機のこと)に搭載することが考えられる。
本発明の実施の形態1によるスペクトル解析装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における多周波ICW方式の送信信号を模式的に表した図である。 本発明の実施の形態1における固有値解析部で算出した固有値を模式的に示した図である。 本発明の実施の形態1における固有値解析部で算出した固有値に関し、隣り合う固有値の強度比の関係を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるスペクトル解析装置のピーク検出部による検出結果を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるスペクトル解析装置の統計処理部による処理概要を示した図である。 本発明の実施の形態2におけるスペクトル解析装置の構成図である。 本発明の実施の形態2におけるスペクトル解析装置のピーク検出部による検出結果を示した図である。 本発明の実施の形態3におけるスペクトル解析装置の構成図である。
符号の説明
1 信号発生器、2 分配器、3 パルス化器、4 送信空中線、5 受信空中線、6 ミキサ、7 A/D変換部、8 相関処理部、9 固有値解析部、10 部分空間算出部、11 評価スペクトル算出部、12 ピーク検出部、13 統計処理部、14 距離ゲート算出部、15 速度分離処理部。

Claims (6)

  1. 送信波と、所定周期において観測された入力信号とを混合して周波数変換されたアナログ信号に対して、サンプリング処理を施すことでデジタル信号に変換し、前記所定周期ごとのデジタルベースバンド信号を生成するA/D変換部と、
    前記A/D変換部で生成された前記所定周期ごとのデジタルベースバンド信号同士の相関処理を行い、共分散行列を算出する相関処理部と、
    前記相関処理部で算出された前記共分散行列の固有値解析を行い、固有値および固有ベクトルを算出するとともに、隣り合う固有値の強度比が最も大きい固有値ペアに基づいて、算出する雑音部分空間行列の数をT種類(Tは、2以上の整数)と特定する固有値解析部と、
    前記固有値解析部で算出された前記固有値および前記固有ベクトルから前記T種類の雑音部分空間行列を算出する部分空間算出部と、
    前記部分空間算出部で算出された前記T種類の雑音部分空間ごとに評価スペクトルを算出する評価スペクトル算出部と、
    前記評価スペクトル算出部で算出された前記評価スペクトルから前記T種類の雑音部分空間ごとにピーク検出値を求めるピーク検出部と
    を有し、前記所定周期において観測された前記入力信号に対してスペクトル解析を行うスペクトル算出部と、
    前記スペクトル算出部によるスペクトル解析結果から得られた前記T種類の雑音部分空間ごとの前記ピーク検出値に対して統計処理することにより、前記入力信号に含まれる測定対象の特徴量を得る統計処理部と
    を備え、
    前記スペクトル算出部は、サンプリング処理を行う際のサンプリング間隔からスペクトル解析を行う範囲を規定し、前記範囲内のスペクトル解析結果を出力し、
    前記ピーク検出部は、前記T種類の雑音部分空間ごとに求めた前記ピーク検出値の距離に該当する想定距離を算出し、
    前記統計処理部は、前記ピーク検出部で前記T種類の雑音部分空間ごとに算出された想定距離に対する前記統計処理として、
    第1段階として、前記T種類のうちの第1の雑音部分空間に対して算出された想定距離の各点を中心として、所定の幅を持ったクラスタゲートを設定し、
    第2段階として、前記T種類のうちの第2の雑音部分空間に対して算出された想定距離が、前記第1段階で設定した前記クラスタゲート内にあれば、前記クラスタゲート内の2点の平均値にクラスタゲート中心を再設定し、前記第1段階で設定した前記クラスタゲート外にあれば、前記第2の雑音部分空間に対して算出された前記想定距離の点を中心とした新たなクラスタゲートを設定し、
    第3段階として、前記T種類のうちの第3の雑音部分空間に対して算出された想定距離から、前記T種類のうちの第Tの雑音部分空間に対して算出された想定距離まで、前記第2段階と同様のクラスタ処理を順次実施し、
    第4段階として、前記第1段階から前記第3段階までの一連処理の結果、各クラスタゲート内に含まれている想定距離が複数ある場合には、目標と認識し、ゲート中心値を目標距離として出力し、
    第5段階として、前記第4段階で出力された前記目標距離の数から前記特徴量としての信号数を求める
    ことを特徴とするスペクトル解析装置。
  2. 請求項1に記載のスペクトル解析装置において、
    前記スペクトル算出部は、前記A/D変換部で生成された前記所定周期ごとのデジタルベースバンド信号に対してフーリエ変換を実施することで、前記所定周期において観測された入力信号を所定の周波数成分ごとにそれぞれ分離する分離処理部をさらに有し、
    前記相関処理部は、前記分離処理部によって分離された周波数成分ごとに、デジタルベースバンド信号同士の相関処理を行い、共分散行列を算出する
    ことを特徴とするスペクトル解析装置。
  3. 請求項1または2に記載のスペクトル解析装置において、
    前記スペクトル算出部は、スペクトル解析手法としてMUSIC法またはESPRIT法を用いることを特徴とするスペクトル解析装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスペクトル解析装置において、
    前記スペクトル算出部でスペクトル解析される前記入力信号は、空間中に存在する測定対象からの放射波または前記測定対象に反射した反射波であることを特徴とするスペクトル解析装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスペクトル解析装置において、
    前記スペクトル算出部でスペクトル解析される前記入力信号は、周波数が段階的等間隔に変化して空間に放射された送信パルス信号に対する測定対象からの反射波であることを特徴とするスペクトル解析装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスペクトル解析装置において、
    前記ピーク検出部は、前記想定距離の代わりに、前記T種類の雑音部分空間ごとに求めた前記ピーク検出値の角度に該当する想定角度を算出し、
    前記統計処理部は、前記想定距離に対する前記統計処理により、空間中に存在する前記測定対象までの目標距離の数を求める代わりに、前記想定角度に対する統計処理により、空間中に存在する測定対象の目標角度の数を求め、前記目標角度の数から前記特徴量としての信号数を求める
    ことを特徴とするスペクトル解析装置。
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