JP5057371B2 - 表面実装型発光ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

表面実装型発光ダイオードおよびその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、表面実装型発光ダイオードに関し、特に、放熱性、信頼性および生産性を重視する表面実装型発光ダイオードおよびその製造方法に関する。
半導体発光素子はAlInGaPやGaNなどの化合物半導体ウエハ上にPN接合を形成し、これに順方向電流を通じて可視光または近赤外光の発光を得るものであり、近年、表示をはじめ、通信、計測、制御などに広く応用されている。さらに、特に放熱性・信頼性が重視される車載用分野にも適用範囲が拡大している。表面実装型発光ダイオードにもこうした要求に応えるものが開発されている。
図10は、従来の表面実装型発光ダイオードの構成の例を示す断面模式図である。図10に示すように、表面実装型発光ダイオード100は、電極102を有する基体101に半導体発光素子103をマウントし、ワイヤボンディングにより導電性ワイヤ104で半導体発光素子103の各電極を基体101の各電極102に接続し、基体101内にモールド部材105を設ける構造になっている。
表面実装型発光ダイオードに搭載されている半導体発光素子(LEDチップ)が発光する際には熱が発生するが、LEDチップに流れる電流が大きいほど、熱の発生量が大きくなる。また一般的に、LEDチップの温度が高くなるほど、LEDチップの発光効率は下がり、また光劣化が著しくなる。すなわち、大きな電流を流しても効果的に明るくならなくなり、またLEDチップの寿命が短くなる。そこで、LEDチップから発生する熱を効果的に外部へ逃がし、その温度を下げることにより、高電流でも発光効率の良好な、また、寿命特性の良好なLEDチップを提供することができる。
上記のような、放熱効果の向上が図られた従来の半導体発光装置については、たとえば、特許文献1〜5などに記載されている。特許文献1および2においては、リードフレームの表面積を大きくすることで、また、特許文献3〜5においては、基板の材質を樹脂よりも熱伝導性の大きい金属とすることで、放熱性の向上を図っている。
特開平11−46018号公報 特開2002−222998号公報 特開2000−58924号公報 特開2000−77725号公報 特開2000−216443号公報
しかしながら、図10に示す従来の表面実装型発光ダイオード100においては、半導体発光素子103からの放熱を電極102でしか受け取れないために、放熱性が十分ではない。また、車載用などの耐環境性(温度や振動など)の厳しい条件のもとでは、信頼性が不十分であった。また、半導体発光素子103が発生する光を反射させるためのリフレクタ内に蛍光体(物質)を配置するためには、半導体発光素子103を覆うモールド部材105に蛍光体を含有させる必要がある。しかし、蛍光体を含有する樹脂は半導体発光素子103近傍において、半導体発光素子の発熱による高温に晒されると劣化するので、光源としての寿命が短くなる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、放熱性、信頼性および生産性に優れた表面実装型発光ダイオードおよびその製造方法を提供することである。
この発明に係る表面実装型発光ダイオードは、平坦な表面と、表面と反対側の反対面と、少なくとも一つ以上の凸部が形成されている外周面とを有する、金属製のベース部材を備える。また、ベース部材の表面上に裏面が接着固定された半導体発光素子を備える。また、半導体発光素子を囲むようにベース部材の表面上に接着シートを介在させて接合され、少なくとも一つ以上の凸形状部が形成されている外周面を有する、金属製のリフレクタを備える。凸部は、ベース部材の外周面の幅よりも小さい幅を有し、反対面から離れて形成されている。凸形状部は、リフレクタの外周面の幅よりも小さい幅を有する。ベース部材の外周面とリフレクタの外周面とは同一面上にある。凸部の先端と凸形状部の先端とは同一面上にある。
この場合は、半導体発光素子から発生した熱は、ベース部材上に直接に半導体発光素子が接着固定されているために、ベース部材へ直接伝導され、ベース部材を通して外部へ放熱される。また一部の熱は、接着シートを通ってリフレクタへ伝導され、リフレクタから外部へ放熱される。ベース部材およびリフレクタが共に金属製のため、半導体発光素子から発生した熱を外部に効率よく放熱することができ、また、半導体発光素子から発生した光を外部に効率よく放出することができる。
ベース部材およびリフレクタは、たとえば金属材料の表面に他の金属がメッキ加工により積層されるなど、複数の金属が組み合わされて形成されてもよいが、一体物として形成すれば容易に製造が可能であり生産性を向上できるために、より好ましい。また、ベース部材およびリフレクタが金属製の一体物であれば、正電極と負電極との絶縁のための、反射率の低い絶縁部材からなる仕切りや分離溝が形成されていないこととなり、半導体発光素子から発生した光の反射率の低下を回避できるために好ましい。金属製の一体物として形成される場合、ベース部材およびリフレクタの材料は、単体の金属に限られず合金であってもよい。
このとき、ベース部材は金属製であるため、肉厚に設けられるとダイシングが困難となる。そこで、ベース部材を板材から成形する工程において、切りしろとして板材の厚みよりも薄い領域を設け、当該切りしろに沿ってダイシングすれば、より容易にダイシングすることができる。そのため、表面実装型発光ダイオードの歩留まりを低下させることがなく、生産性を向上させることができる。ダイシング後における切りしろは、ベース部材の外周面において、ベース部材の厚み方向の寸法よりも当該方向の寸法の小さい、凸部となる。凸部が形成されていればベース部材の表面積が増大するため、より効率よく放熱することができる。
数の凸部がベース部材に形成されていれば、ベース部材の表面積がより増大するため、一層効率よく放熱することができる。
フレクタは、ベース部材と同様に金属製であるため、肉厚に設けられるとダイシングが困難となる。そこで、リフレクタを板材から成形する工程において、切りしろとして板材の厚みよりも薄い領域を設け、当該切りしろに沿ってダイシングすれば、より容易にダイシングすることができる。そのため、表面実装型発光ダイオードの生産性を向上させることができる。ダイシング後における切りしろは、リフレクタの外周面において、リフレクタの厚み方向の寸法(すなわち、リフレクタの外周面の幅)よりも当該方向の寸法の小さい、凸形状部となる。凸形状部が形成されていればリフレクタの表面積が増大するため、より効率よく放熱することができる。複数の凸形状部がリフレクタに形成されていれば、リフレクタの表面積がより増大するため、一層効率よく放熱することができる。
また、ベース部材は、Al、Cu、Fe、Mgの少なくともいずれか一つ以上またはそれらの複合体からなることが望ましい。これらの材料は熱伝導率が高いため、半導体発光素子から発生する熱の外部への放熱性のよいベース部材とすることができる。また、これらの材料は加工性もよいため、製作が容易である。さらに、半導体発光素子から発生する光の一部がベース部材によって反射され、効率よく外部へ放出されるので、ベース部材の下部方向へ漏れる光を極めて少なくすることができる。
また、リフレクタは、Al、Cu、Fe、Mgの少なくともいずれか一つ以上またはそれらの複合体からなることが望ましい。これらの材料は熱伝導率が高いため、半導体発光素子から発生する熱の外部への放熱性のよいリフレクタとすることができる。また、これらの材料は加工性もよいため、製作が容易である。さらに、半導体発光素子から発生する光をリフレクタによって反射し、効率よく外部へ放出することができる。
また、接着シートは、熱伝導性シリコーン、熱伝導性アクリル、熱伝導性エポキシの少なくともいずれか一つ以上またはそれらを層状に積み重ねてなる複合体(多層体)からなることが望ましい。これらの材料は、一つの物質内での熱の伝わり易さを表す値である熱伝導率が比較的高い(たとえば1.0W/m・K以上)。そのため、半導体発光素子から発生しベース部材に伝導された熱がリフレクタに伝導されやすくなり、一層効率よく放熱することができる。また、リフレクタを熱伝導性接着シートによってベース部材へ接着することができるので、表面実装型発光ダイオードの作製が容易となる。ここで、熱伝導性接着シートは、熱伝導性フィラーが充填され、充填材として熱伝導の良い酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどを用いる構成とすることができる。また、熱伝導性接着シートとして、熱伝導粘着材、アルミ箔および熱伝導粘着材を順に積層させた構成や、熱伝導粘着材、熱伝導性コンパウンドおよび熱伝導粘着材を順に積層させた構成も考えられる。
また、リフレクタの内周面は、円錐面、球面、放物面のいずれかの一部であるように形成されていることが望ましい。この場合は、半導体発光素子から発生する光を効率よく放出することができる。
また、ベース部材は、少なくとも、半導体発光素子が接着固定されている表面において、金メッキまたは銀メッキの表面処理が施されていることが望ましい。この場合は、半導体発光素子をベース部材に接着固定するボンディングが良好となる。また銀メッキは、光反射率が高く、半導体発光素子からベース部材に放射された光の外部取り出し効率が向上する。
また、リフレクタ上のベース部材と接合されていない面において、導体層が、絶縁層を介在させて形成されていることが望ましい。この場合は、導体層の変質を抑制することができる。また、導電線によって半導体発光素子と電気的に接続される電極がリフレクタの内周面にない場合は、半導体発光素子が発生する光は、リフレクタの内周面およびベース部材の上面において一方向に反射されやすくなる。そのため、光を外部へ放射する光放射効率を向上させることができる。
また、上記導体層は、半導体発光素子と電気的に接続されていることが望ましい。この場合は、リフレクタの寸法を小さくすることができる。リフレクタの寸法が小さければ、リフレクタの内周面と半導体発光素子との距離が短くなるため、半導体発光素子が発生する光が有効に上面方向に反射されやすくなり、より効率よく光を外部へ放出することができ、光反射効率を向上させることができる。また、輝点発光の形状が容易に作製でき、輝点発光が必要な用途に適している。また、リフレクタが小型化されれば、半導体発光素子が発生する熱がリフレクタへ伝導されやすくなり、熱がリフレクタから外部へ放出されやすくなり、放熱性が向上する。
また、リフレクタ上のベース部材と接合されていない面において、金メッキまたは銀メッキの表面処理が施されて、外部接続端子部を形成していることが望ましい。この場合は、外部接続端子部の変質を抑制することができる。
また、ベース部材上に、半導体発光素子を覆うように透光性樹脂が設けられていることが望ましい。この場合は、透光性樹脂によって、半導体発光素子を覆って外気から遮断し回路を保護することができる。
また、上記透光性樹脂は、リフレクタと接触しないように設けられていることが望ましい。この場合は、半導体発光素子から透光性樹脂への熱伝導に伴って、透光性樹脂の膨張および収縮が生じてリフレクタから透光性樹脂が剥がれるという問題が発生することがなく、また、ベース部材の膨張および収縮が生じてリフレクタから透光性樹脂が剥がれるという問題が発生することがないため、表面実装型発光ダイオードの故障率を低減させ信頼性を向上させることができる。また、ベース部材とリフレクタとを熱膨張係数の異なる材料で構成することができる。
また、透光性樹脂は、半導体発光素子が発光する光により励起されると、半導体発光素子が発光する光よりも長波長の光を発する蛍光体を含有していることが望ましい。たとえば、半導体発光素子は、窒化ガリウム系化合物半導体から成る青色系半導体発光素子であり、透光性樹脂は、青色系半導体発光素子が発光する光により励起されると黄色系の光を発する蛍光体を含有していることが望ましい。この構成によれば、白色光源を得ることができる。なお、半導体発光素子はZnO(酸化亜鉛)系化合物半導体でもよく、近紫外系色を発光する半導体発光素子でもよい。
この発明に係る表面実装型発光ダイオードの製造方法は、金属製のリフレクタ素材に複数の貫通孔部と、切断用の溝とを形成する工程を備える。また、リフレクタ素材の表面の一部に、絶縁層と導体層とを順に積層形成する工程を備える。また、金属製のベース部材集合体の表面および裏面に、リフレクタ素材に形成された溝と同一の平面形状の凹部を形成する工程を備える。また、複数の半導体発光素子を、ベース部材集合体の表面に接着固定する工程を備える。また、ベース部材集合体の表面に、熱伝導性接着シートを介在させて、複数の半導体発光素子が複数の貫通孔部の内側に配置されるように、かつ、溝と凹部とが重なるように、リフレクタを接合する工程を備える。また、半導体発光素子と導体層とを電気的に接続する工程を備える。また、溝に沿ってリフレクタ素材およびベース部材集合体を厚み方向に切断して、外周面に凸部の形成されたベース部材および外周面に凸形状部の形成されたリフレクタを有する単個の表面実装型発光ダイオードに分割する工程を備える。
この製造方法によれば、外周面に凸部の形成されたベース部材および外周面に凸形状部の形成されたリフレクタが金属製のため、半導体発光素子から発生した熱を外部に効率よく放熱することができ、また、半導体発光素子から発生した光を外部に効率よく放出することができる。金属製のベース部材およびリフレクタは、肉厚に設けられると厚み方向に切断が困難となるが、ベース部材に凹部が形成され、リフレクタ素材に切断用の溝が形成されることにより、厚み方向に切断が容易となる。そのため、表面実装型発光ダイオードの歩留まりを低下させることがなく、生産性を向上させることができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すII−II線における断面構造を示す模式図である。図1および図2に示すように、表面実装型発光ダイオード20は、半導体発光素子1、凸部10を有するベース部材2、絶縁層3、導体層4、熱伝導性接着シート5、凸部9を有するリフレクタ6、蛍光体含有透光性樹脂7、導電線8、外部接続端子部81、82より構成されている。
ベース部材2は、Al、Cu、Fe、Mgなどの熱伝導率の高い金属からなり、板状に形成されている。半導体発光素子1は、その裏面がベース部材2上に接着固定されている。ベース部材2は、外周面において、ダイシングを容易にするために用いられた切りしろ残りである、凸部10を有する。凸部10は、ベース部材2の外周面の幅よりも小さい幅を有する。上記幅とは、ベース部材2の上面(半導体発光素子1が接着固定されている表面)に垂直な方向(すなわちベース部材2の厚み方向)における寸法を示す。つまりベース部材2の断面において、図2に示すように、ベース部材2の厚み方向(図2の上下方向)における凸部10の寸法は、ベース部材2の厚みよりも小さくなっている。
ベース部材2の上面の一部領域に、熱伝導性接着シート5が積層され、熱伝導性接着シート5上にリフレクタ6が設けられる。つまりリフレクタ6は、図2に示すように、ベース部材2の上面に、半導体発光素子1を囲むように、熱伝導性接着シート5を介在させて、接合されている。
リフレクタ6は、Al、Cu、Fe、Mgなどの熱伝導率の高い金属からなり、たとえば最小内径2mm程度、最大内径3mm程度のすり鉢型に形成されている。またリフレクタ6は、外周面において、ダイシングを容易にするために用いられた切りしろ残りである、凸部9を有する。凸部9は、リフレクタ6の外周面の幅よりも小さい幅を有する。上記幅とは、リフレクタ6の厚み方向における寸法を示す。つまりリフレクタ6の断面において、図2に示すように、リフレクタ6の厚み方向(図2の上下方向)における凸部9の寸法は、リフレクタ6の厚みよりも小さくなっている。
また、リフレクタ6の内周壁は鏡面仕上げされている。ここでリフレクタ6の内周面とは、リフレクタ6によって囲まれている半導体発光素子1と対向している、リフレクタ6の表面である。リフレクタ6がすり鉢型であり、その内周壁が鏡面仕上げされているために、半導体発光素子1から発生した光はリフレクタ6によって反射され、外部に効率よく放出される。半導体発光素子1から発生した光の一部はベース部材2に向かって発光されるが、ベース部材2もまた金属製であることから、ベース部材2の上面において光が反射され、光は外部に効率よく放出される。つまり、ベース部材2の下面側から光が漏れる量は極めて少ない。
リフレクタ6の表面の、ベース部材2と接合されていない面である上面において、絶縁層3が積層されている。絶縁層3の表面に、金属配線パターン導体となる導体層4が積層されている。リフレクタ6と導体層4とは(つまり、半導体発光素子1が接着固定されているベース部材2と導体層4とは)、絶縁層3によって電気的に絶縁されている。半導体発光素子1の電極は、導電線8によって導体層4と電気的に接続されている。
導体層4は、たとえば上記上面において、外部接続端子部81、82と接続して外部から半導体発光素子1に電流を供給するように機能すれば、表面実装型発光ダイオード20を発光させるための回路を形成することができる。導体層4および外部接続端子部81、82は、表面が銀被膜で被覆されており、そのために導体層4および外部接続端子部81、82の変質が抑制される。
また、ベース部材2の上面のリフレクタ6よりも内側には、光が材料内部を進むことができる性質を有する樹脂材料である透光性樹脂7として、シリコーン樹脂が充填され、半導体発光素子1は透光性樹脂7により覆われている。透光性樹脂7は、半導体発光素子1からの光で励起されると黄色系の光を発する蛍光体を含有し分散保持する。ここで蛍光体とは、ある特定の波長の電磁波(たとえば可視光線、紫外線、X線、電子線など)を照射することにより、別の波長の可視光線を放出(発光)する物質である。
半導体発光素子1は、窒化ガリウム系化合物半導体より成る青色系の半導体発光素子であり、P、N電極を同一面(この場合、ベース部材2に接着された裏面と反対側の表面であって、図2に示す上面側)に有するチップ状に形成されている。半導体発光素子1が発光すると、青色系の光を発する。このとき、透光性樹脂7に分散保持された蛍光体に青色系の光が吸収されて得られる黄色系の光と、蛍光体に吸収されなかった青色系の光との混色によって、白色系の発光が得られる。上記半導体発光素子1がベース部材2に複数接着固定されて実装されていれば、より高出力の光源を得ることができる。透光性樹脂7の形状は、ベース部材2の表面から遠ざかる側に向けて盛り上がる凸レンズ状に形成されていてもよい。ここで、青色系の光とは、発光のピーク波長が350nm以上490nm以下である光をいう。また黄色系の光とは、発光のピーク波長が550nm以上650nm以下である、上記青色系の光よりも長波長な光をいう。
ここで、透光性樹脂7とリフレクタ6とは接触していない。したがって、半導体発光素子1から発生する熱によって透光性樹脂7の膨張および収縮が生じ、リフレクタ6から透光性樹脂7が剥がれるという問題が発生することがなく、表面実装型発光ダイオード20の故障率を低減させ信頼性を向上させることができる。また、ベース部材2とリフレクタ6とを熱膨張係数の異なる材料で構成することができる。
図3は、半導体発光素子が発生する熱の伝導を示す模式図である。図3において、矢印a、b、c、d、eおよびfは、熱の伝導を示す。図3に示すように、半導体発光素子1が発生した熱は、ベース部材2上に直接に半導体発光素子1が接着固定されているために、矢印a、bのようにベース部材2へ直接伝導される。ベース部材2へ伝導された熱は、一部が矢印e、fのようにベース部材2の凸部10を通して外部へ放熱され、また一部の熱は矢印b、cのように熱伝導性接着シート5を通ってリフレクタ6へ伝導される。リフレクタ6へ伝導された熱は、矢印dのように、凸部9から外部へ放熱される。
ベース部材2およびリフレクタ6が、共に熱伝導率が高い金属製のため、半導体発光素子1から発生した熱を外部に効率よく放熱することができる、放熱性のよい表面実装型発光ダイオード20を構成することができる。ベース部材2には凸部10が形成されており、リフレクタ6には凸部9が形成されており、ベース部材2およびリフレクタ6の表面積が増大している。そのため、より効率よく放熱することができる。
また、リフレクタ6が熱伝導性接着シート5を介在させてベース部材2と接合されているので、リフレクタ6に熱が伝導されやすく、半導体発光素子1から発生した熱をより効率よく外部に放熱することができる。熱伝導性接着シート5は熱伝導性のよいものを使用することは言うまでもなく、たとえば、熱伝導性接着シート5として熱伝導性シリコーン、熱伝導性アクリル、熱伝導性エポキシのいずれか、またはそれらを層状に積み重ねてなる複合体(多層体)などを使用することができる。
半導体発光素子1から発生した熱を外部に効率よく放熱することができるので、半導体発光素子1の温度が低くなり、半導体発光素子1を覆う透光性樹脂7の温度も低く保たれる。そのため、透光性樹脂7に分散保持される蛍光体が半導体発光素子1の高温に晒されることによる劣化が抑制される。これにより、表面実装型発光ダイオード20の寿命を延ばすことが可能になる。また、表面実装型発光ダイオード20から発生する色のバラツキを抑えることができる。
透光性樹脂7に分散保持される蛍光体としては、ガドリニウムおよびセリウムが添加された、YAG系(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、BOS系(Barium Ortho-Silicate)、TAG系(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)の少なくとも1種を含んでいる。なお、白色光を得るためには透光性樹脂7に蛍光体を含有させることが必要であるが、表面実装型発光ダイオード20としては、蛍光体を含有しない透光性樹脂7のみで半導体発光素子1を封止する構成でもよいことは言うまでもない。透光性樹脂7は、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン変形エポキシ系樹脂などの少なくとも1種以上あるいはその複合体であることが望ましい。半導体発光素子1から発生する熱の一部は、透光性樹脂7を通じて外部へ放熱されるので、放熱性のよい(たとえば熱伝導率0.3W/mK以上)透光性樹脂7であればより好ましい。
また、半導体発光素子1から発生した光は、リフレクタ6が金属製であるために効率よく外部に放射される。リフレクタ6が金属製の一体物であって、リフレクタ6において光を反射する面となる内周面に、反射層として反射率を上げるためのAl蒸着、金属メッキなどを必要としないため、作製が容易となる。また、ベース部材2とリフレクタ6とを熱伝導性接着シート5で接着するだけで作製しているため、作製が容易となる。
次に、図1および図2に示す表面実装型発光ダイオード20の製造手順を説明する。図4は、表面実装型発光ダイオードの製造工程を示す流れ図である。図5は、図4で示す表面実装型発光ダイオードの製造方法の各工程を説明するための図である。図4に示すように、まず、工程(S10)において、ベース部材集合体として、厚さ1mmの金属板を準備する。次に工程(S20)において、ベース部材集合体を、エンボス型を使用して上方から押し潰す方向にエンボス成形する方法で、後工程で半導体発光素子が接着固定される表面である上面と、上面と反対側の下面とに、凹部14を成形する。凹部14は、ベース部材集合体の表面の直交する二方向に沿って形成される。凹部14は、ベース部材集合体の上下面において、深さ0.3mmとなるように形成される。ここでベース部材集合体とは、ダイシング(切断)されることによってベース部材2に成形される素材であって、後述するように、半導体発光素子1の接着固定・ワイヤボンディングおよび樹脂封止の各工程を経た後に、個々のベース部材2に切断・分離される。
次に工程(S30)において、図5(a)に示すように、ベース部材集合体の上面に、半導体発光素子1を透明樹脂としてのシリコーン樹脂で接着固定(マウント)する。上記透明樹脂はたとえば、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂であってもよい。次に工程(S40)において、図5(a)に示すように、ベース部材集合体の上面側に、熱伝導性接着シート5としてのシート状の熱伝導性アクリル(厚さ0.1mm)を貼付する。
一方、工程(S110)〜(S150)において、リフレクタ素材を形成する。まず工程(S110)において、厚さ0.8mmの金属製の板材を準備する。次に工程(S120)において、エンボス型を使用して上方から押し潰す方向に両面エンボス成形する方法によって、板材に貫通孔部13と切断用の溝12とを形成する。切断用の溝12は、リフレクタ素材の表面の直交する二方向に沿って形成される。ここで貫通孔部13は、円錐面の一部であるように形成されており、図5(a)に示す断面において、貫通孔部13の径は図の上側から下側に向かって、小さくなっている。切断用の溝12は、板材11よりも厚みの薄い領域となる。切断用の溝12は、板材の上下面において、深さ0.3mmとなるように形成される。
次に工程(S130)において、リフレクタ素材の上面に、絶縁層3としての二酸化シリコン層(厚さ0.05mm)を、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、面状に積層する。絶縁層3は、たとえばスパッタリング法によっても形成することができる。続いて工程(S140)において、絶縁層3の表面に、電気メッキを用いて形成された金属配線パターン導体としての銅薄膜(厚さ0.035mm)と、さらに銀メッキ法を用いて銀薄膜(厚さ0.005mm)とからなる、導体層4を積層する。金属配線パターン導体は、たとえばCVD法、スパッタリング法または熱酸化法によっても形成することができる。導体層4の表面が銀メッキされ銀薄膜で被覆されるので、導体層4の変質が抑制される。また、導体層4の積層と同時に、外部接続端子部81、82もリフレクタ素材の上面に形成される。このようにして、工程(S150)において、板状のリフレクタ素材が完成する。リフレクタ素材は、図5(a)の紙面と垂直方向にも延在している板状であり、後の工程でダイシングされることによってリフレクタ6に形成される部材が、複数個結合されたものである。
次に工程(S50)において、図5(b)に示すように、熱伝導性接着シート5上にリフレクタ素材を接合させる。このとき、切断用の溝12と凹部14とが重なるように、リフレクタ素材が配置される。かつ、円錐面の一部形状として形成された貫通孔部13の内側に半導体発光素子1が配置されるように、リフレクタ素材がベース部材集合体に接合される。よって、当該円錐面の一部形状がリフレクタ6の内周面となり、そのために半導体発光素子1から発生する光を効率よく外部に放出することが可能となる。
続いて、工程(S60)において、ワイヤボンディングにより、半導体発光素子1の各電極と、対応する導体層4のボンディングパッドとを、導電線(リード線)8を用いて接続する。この後、工程(S70)において、BOS系蛍光体を含有する透光性樹脂7(たとえばシリコーン樹脂)を、リフレクタ6の内部に、ディスペンサーを用いて充填する。
次に工程(S80)において、図5(b)に示すダイシングライン15に沿って、リフレクタ素材およびベース部材集合体のダイシングを行なう。つまり、リフレクタ素材は切断用の溝12に沿ってダイシングされ、ベース部材集合体は凹部14に沿ってダイシングされる。そのため、リフレクタ素材およびベース部材集合体の切断幅は小さくなっており、容易にダイシングすることができる。よってダイシング工程における不良品の発生を抑制できるので、表面実装型発光ダイオード20の歩留まりを低下させることがなく、生産性を向上させることができる。
また、ダイシングは、図5(b)に示すダイシングラインと直交する方向にも行なわれる。つまり、図5(b)はリフレクタ素材およびベース部材集合体の一断面を示す断面図であるから、実際にはリフレクタ素材およびベース部材集合体は、図5(b)の紙面と垂直な方向にも延在している。凹部14および切断用の溝12は、それぞれ、ベース部材集合体およびリフレクタ素材の表面の、直交する二方向に沿って形成されている。そこで、図5(b)に示すダイシングラインと、当該ダイシングラインと直交する方向との、直交する二方向のいずれの方向にもダイシングを行なうことによって、単個の表面実装型発光ダイオード20となる。
このようにして、工程(S90)において、単個のベース部材2およびリフレクタ6を有する、図5(c)に示す単個の表面実装型発光ダイオード20が作製される。ベース部材2には、工程(S80)のダイシングにおいて凹部14に沿って分断された後の切りしろ残りとしての、凸部10が形成されている。凸部10は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向(つまり、ベース部材2の厚み方向であって、図5(c)における上下方向)の寸法が、0.4mmである。また、リフレクタ6には、工程(S80)のダイシングにおいて切断用の溝12に沿って分断された後の切りしろ残りとしての、凸部9が形成されている。凸部9は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.2mmである。
なお、実施の形態1においては、半導体発光素子1はP、N電極を同一面に有するチップ状に形成されていたが、この構造に限らず、P、N電極を両側に有するチップ状に形成される構造でもよい。半導体発光素子1が、ベース部材2と接触する側の裏面側に電極を有している場合、ベース部材2の当該半導体発光素子1が接着固定される表面において、金メッキまたは銀メッキの表面処理が施されていれば、半導体発光素子1をベース部材2に接着固定するボンディングが良好となる。銀メッキの場合は、光反射率が高く光外部取り出し効率が向上する。また半導体発光素子1の基板は、絶縁体、導体のいずれでもよい。半導体発光素子1は、窒化ガリウム系化合物半導体に限られず、ZnO(酸化亜鉛)系化合物半導体、InGaAlP系、AlGaAs系化合物半導体を用いてもよいことは言うまでもない。これらいずれの構造でも、半導体発光素子1をベース部材2に実装可能である。
さらに、複数個の半導体発光素子1がベース部材2に実装可能である。複数個の同色の半導体発光素子1が実装されていれば高出力光源を得ることができる。またたとえば、青色・緑色・赤色および近紫外色LEDチップなどの半導体発光素子がそれぞれ一つずつまたは同数個ずつ実装されていれば、各LEDチップへの電流配分の調整により白色などの調色が可能な光源を得ることができることは言うまでもない。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2の表面実装型発光ダイオードの断面構造の一部を示す模式図である。実施の形態2の表面実装型発光ダイオード30と、上述した実施の形態1の表面実装型発光ダイオード20とは、基本的に同一の構成を備えている。しかし、実施の形態2では、絶縁層3と導体層4との構造が図6に示すような構成となっている点で実施の形態3とは異なっている。
具体的には、表面実装型発光ダイオード30を構成するベース部材2は、厚さ1.2mmの銅により作製されている。リフレクタ6は、厚さ0.6mmの金属製の板材から形成されている。リフレクタ6の、熱伝導性接着シート5(厚さ0.08mm)を介在させてベース部材2と接触している面以外の表面である、リフレクタ6の上面および内周面において、絶縁層3(厚さ0.03mm)を介在させて、導体層4(厚さ0.05mm)が積層されている。半導体発光素子1と導体層4とは、導電線8によって、電気的に接続されている。
図6に示す表面実装型発光ダイオード30の製造時には、ベース部材集合体に形成される凹部は、ベース部材集合体の上下面において、深さ0.35mmとなるように形成される。また、リフレクタ素材に形成される切断用の溝は、板材の上下面において、深さ0.1mmとなるように形成される。このようにして、ベース部材2の凸部10は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.5mmとなるように形成される。また、リフレクタ6の凸部9は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.4mmであるように形成される。
表面実装型発光ダイオード30のその他の構成および製造手順については、実施の形態1において説明した通りであるので、その説明は繰り返さない。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3の表面実装型発光ダイオードの断面構造の一部を示す模式図である。実施の形態3の表面実装型発光ダイオード40と、上述した実施の形態1の表面実装型発光ダイオード20とは、基本的に同一の構成を備えている。しかし、実施の形態3では、半導体発光素子1および導電線8の構造が図7に示すような構成となっている点で、実施の形態1とは異なっている。
具体的には、表面実装型発光ダイオード30を構成するリフレクタ6は、厚さ0.6mmのアルミニウム板により、たとえば最小内径2mm程度、最大内径2.4mm程度のすり鉢型に形成されている。リフレクタ6は、熱伝導性接着シート5(厚さ0.15mm)を介在させて、ベース部材2と接触している。リフレクタ6の上面において、絶縁層3(厚さ0.04mm)を介在させて、導体層4(厚さ0.03mm)が積層されている。
半導体発光素子1は、その両面(図7に示す上下面)にP、N電極を有するチップ状に形成されており、銀ペースト41を介在させてベース部材2に接着固定されている。半導体発光素子1がベース部材2に接着固定される面と反対側の上面側の電極と、導体層4のボンディングパッドとは、導電線8によって電気的に接続されている。また、ベース部材2と、導体層4のボンディングパッドとは、導電線8によって電気的に接続されている。
図7に示す表面実装型発光ダイオード40の製造時には、厚さ1mmのベース部材集合体に形成される凹部は、ベース部材集合体の上下面において、深さ0.25mmとなるように形成される。また、リフレクタ素材に形成される切断用の溝は、板材の上下面において、深さ0.2mmとなるように形成される。このようにして、ベース部材2の凸部10は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.5mmとなるように形成される。また、リフレクタ6の凸部9は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.2mmであるように形成される。
表面実装型発光ダイオード40のその他の構成および製造手順については、実施の形態1において説明した通りであるので、その説明は繰り返さない。
(実施の形態4)
図8は、実施の形態4の表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。実施の形態4の表面実装型発光ダイオード50と、上述した実施の形態1の表面実装型発光ダイオード20とは、基本的に同一の構成を備えている。しかし、実施の形態4では、凸部9、10の構造が図8に示すような構成となっている点で、実施の形態1とは異なっている。
具体的には、ベース部材2に形成された凸部10は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.5mmである。また、リフレクタ6に形成された凸部9は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.3mmである。凸部9、10は、外周面が凹凸形状に形成されている。このように、凸部9、10の外周面が凹凸形状に形成されていることにより、凸部9、10の表面積を増大することができる。このため、凸部9、10の放熱面積も増大するので、半導体発光素子1から発生した熱の、外部への放熱に有利となる。図8に示す凹凸形状は、たとえばレーザ加工(たとえば炭酸ガスレーザを用いる)によって金属を切断することで形成できる。レーザ加工は通常熱で溶かし切断する方法のため、切断面は凹凸形状になるためである。またたとえば、ダイシング加工において、左右(横)方向に力を加えることにより、ダイシング加工面に凹凸を形成する方法によって、凹凸形状を得ることができる。またたとえば、ハーフダイシングを行ない、半分のみダイシング溝を形成し、その後折り曲げるように機械的力を加えて切断する方法によって、凹凸形状を形成することができる。
表面実装型発光ダイオード50のその他の構成および製造手順については、実施の形態1において説明した通りであるので、その説明は繰り返さない。
(実施の形態5)
図9は、実施の形態5の表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。実施の形態5の表面実装型発光ダイオード60と、上述した実施の形態1の表面実装型発光ダイオード20とは、基本的に同一の構成を備えている。しかし、実施の形態4では、凸部10の構造が図9に示すような構成となっている点で、実施の形態1とは異なっている。
具体的には、ベース部材2に形成された凸部10は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.3mmである。また、リフレクタ6に形成された凸部9は、半導体発光素子1が搭載されたベース部材2の表面に対して垂直な方向の寸法が、0.3mmである。凸部10は、ベース部材2の外周面において、二箇所に形成されている。つまり、凸部10が外周面に形成された2つのベース部材2が、熱伝導性接着シート5を介在させて積み重ねられて、表面実装型発光ダイオード60を構成している。このように、凸部9および二箇所の凸部10が形成されていることにより、凸部9、10の表面積を増大することができる。このため、凸部9、10の放熱面積も増大するので、半導体発光素子1から発生した熱の、外部への放熱に有利となる。
表面実装型発光ダイオード60のその他の構成および製造手順については、実施の形態1において説明した通りであるので、その説明は繰り返さない。
なお、実施の形態1から実施の形態5の説明においては、ベース部材2およびリフレクタ6が一枚の金属の板材を原材料として作成される例を述べているが、たとえば金属材料の表面に他の金属がメッキ加工により積層されるなど、複数の金属が組み合わされて形成されてもよい。たとえば、リフレクタ6の内周面に銀メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−クロムメッキなどからなるメッキ層を形成することができる。上記メッキ層を形成すれば、半導体発光素子1から発生する光をより効率よくリフレクタ6の外部に放出することができる。ベース部材2およびリフレクタ6を形成する金属材料は、放熱性および加工性に優れたAl、Cu、Fe、Mgなどを用いることができ、またはこれらの複合体としてもよい。ベース部材2およびリフレクタ6が一体物として形成される場合、ベース部材2およびリフレクタ6の材料は、単体の金属に限られず合金であってもよい。
ベース部材2およびリフレクタ6の形状に関しては、光反射面であるベース部材2の上面およびリフレクタ6の内周面を除く部分を凹凸形状に設け、放熱フィンのような形状とすることもできる。このようにすれば、ベース部材2およびリフレクタ6から外部への放熱がさらに促進されるために、一層放熱性を向上させることができる。またリフレクタ6の光反射面は、円錐面に限られず、たとえば球面や放物面の一部であるように、リフレクタ6が形成されてもよく、この場合半導体発光素子1から発生する光を効率よく放出することができる。
絶縁層3は、たとえば二酸化シリコン、アクリルゴム、エポキシ、シリコーン、ポリイミドなどを、熱伝導粘着材と介在させてリフレクタ6および導体層4に接着することによって構成することができる。
また、熱伝導性接着シート5が透光性樹脂7と接触している構成としてもよい。たとえば図2に示す表面実装型発光ダイオード20において、熱伝導性接着シート5がリフレクタ6の内周壁よりも内側においても形成する構成とすれば、熱伝導性接着シート5を透光性樹脂7と接触させることができる。この場合、透光性樹脂7中に放熱された熱を、熱伝導性接着シート5を通してリフレクタ6へ伝導することができる。したがって、半導体発光素子1が発生した熱をより効率よく外部へ放熱することができる。
さらに、リフレクタ6を、熱伝導性接着シート5とリフレクタ6とが接合している面積が増大させるような形状に形成してもよい。たとえば、リフレクタ6を、熱伝導性接着シート5との接合部において、凹凸を有する形状、または、のこぎり歯状の細かい刻み目を有する形状に成形することができる。このようにすれば、熱伝導性接着シート5からリフレクタ6への熱伝導が向上する。したがって、半導体発光素子1が発生した熱をより効率よく外部へ放熱することができる。また、リフレクタ6の接合強度を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1に係る表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。 図1に示すII−II線における断面構造を示す模式図である。 半導体発光素子が発生する熱の伝導を示す模式図である。 表面実装型発光ダイオードの製造工程を示す流れ図である。 図4で示す表面実装型発光ダイオードの製造方法の各工程を説明するための図である。 実施の形態2の表面実装型発光ダイオードの断面構造の一部を示す模式図である。 実施の形態3の表面実装型発光ダイオードの断面構造の一部を示す模式図である。 実施の形態4の表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。 実施の形態5の表面実装型発光ダイオードの構成を示す斜視図である。 従来の表面実装型発光ダイオードの構成の例を示す断面模式図である。
符号の説明
1 半導体発光素子、2 ベース部材、3 絶縁層、4 導体層、5 熱伝導性接着シート、6 リフレクタ、7 蛍光体含有透光性樹脂、8 導電線、9,10 凸部、11 板材、12 切断用の溝、13 貫通孔部、14 凹部、15 ダイシングライン、20,30,40,50,60,100 表面実装型発光ダイオード、41 銀ペースト、81,82 外部接続端子部、101 基体、102 電極、103 半導体発光素子、104 導電性ワイヤ、105 モールド部材。

Claims (14)

  1. 平坦な表面と、前記表面と反対側の反対面と、少なくとも一つ以上の凸部が形成されている外周面とを有する、金属製のベース部材と、
    前記ベース部材の前記表面上に裏面が接着固定された半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を囲むように前記ベース部材の前記表面上に接着シートを介在させて接合され、少なくとも一つ以上の凸形状部が形成されている外周面を有する、金属製のリフレクタとを備え
    前記凸部は、前記ベース部材の外周面の幅よりも小さい幅を有し、前記反対面から離れて形成されており、
    前記凸形状部は、前記リフレクタの外周面の幅よりも小さい幅を有し、
    前記ベース部材の外周面と前記リフレクタの外周面とは同一面上にあり、
    前記凸部の先端と前記凸形状部の先端とは同一面上にある、表面実装型発光ダイオード。
  2. 前記ベース部材は、Al、Cu、Fe、Mgの少なくともいずれか一つ以上またはそれらの複合体からなる、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  3. 前記リフレクタは、Al、Cu、Fe、Mgの少なくともいずれか一つ以上またはそれらの複合体からなる、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  4. 前記接着シートは、熱伝導性シリコーン、熱伝導性アクリル、熱伝導性エポキシの少なくともいずれか一つ以上またはそれらの多層体からなる、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  5. 前記リフレクタの内周面は、円錐面、球面、放物面のいずれかの一部であるように形成されている、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  6. 前記ベース部材は、少なくとも、前記半導体発光素子が接着固定されている表面において、金メッキまたは銀メッキの表面処理が施されている、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  7. 前記リフレクタ上の前記ベース部材と接合されていない面において、導体層が、絶縁層を介在させて形成されている、請求項1または請求項のいずれかに記載の表面実装型発光ダイオード。
  8. 前記導体層は、前記半導体発光素子と電気的に接続されている、請求項に記載の表面実装型発光ダイオード。
  9. 前記リフレクタ上の前記ベース部材と接合されていない面において、金メッキまたは銀メッキの表面処理が施されて、外部接続端子部を形成している、請求項に記載の表面実装型発光ダイオード。
  10. 前記ベース部材上に、前記半導体発光素子を覆うように透光性樹脂が設けられている、請求項1に記載の表面実装型発光ダイオード。
  11. 前記透光性樹脂は、前記リフレクタと接触しないように設けられている、請求項10に記載の表面実装型発光ダイオード。
  12. 前記透光性樹脂は、前記半導体発光素子が発光する光により励起されると、前記半導体発光素子が発光する光よりも長波長の光を発する蛍光体を含有している、請求項11に記載の表面実装型発光ダイオード。
  13. 前記半導体発光素子は、窒化ガリウム系化合物半導体から成る青色系半導体発光素子であり、
    前記透光性樹脂は、前記青色系半導体発光素子が発光する光により励起されると黄色系の光を発する蛍光体を含有している、請求項11に記載の表面実装型発光ダイオード。
  14. 金属製のリフレクタ素材に複数の貫通孔部と、切断用の溝とを形成する工程と、
    前記リフレクタ素材の表面の一部に、絶縁層と導体層とを順に積層形成する工程と、
    金属製のベース部材集合体の表面および裏面に、前記リフレクタ素材に形成された前記溝と同一の平面形状の凹部を形成する工程と、
    複数の半導体発光素子を、前記ベース部材集合体の前記表面に接着固定する工程と、
    前記ベース部材集合体の前記表面に、熱伝導性接着シートを介在させて、前記複数の半導体発光素子が前記複数の貫通孔部の内側に配置されるように、かつ、前記溝と前記凹部とが重なるように、前記リフレクタを接合する工程と、
    前記半導体発光素子と前記導体層とを電気的に接続する工程と、
    前記溝に沿って前記リフレクタ素材および前記ベース部材集合体を厚み方向に切断して、外周面に凸部の形成されたベース部材および外周面に凸形状部の形成されたリフレクタを有する単個の表面実装型発光ダイオードに分割する工程とを備える、表面実装型発光ダイオードの製造方法。
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