JP5056840B2 - 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、プリント配線板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、プリント配線板及びその製造方法に関する。
電気及び電子部品の小型化、軽量化、多機能化に伴い、回路形成用のドライフィルム、ソルダーレジスト等の感光性樹脂(感光性材料)にはプリント配線板上の高密度化に対応するための高解像度化が要求されている。また、環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプが主流となってきている。
感光性材料を用いたレジストパターンの形成は、原料となる感光性樹脂組成物を露光後、現像し画像形成により行われる。このような工程において、感光性樹脂組成物は露光により光硬化するが、高解像度化するためには、未露光部の溶解性を高めること、即ち、コントラストを上げることが必要である。
一方、電気及び電子部品に要求される難燃規制は、世界的な環境問題、人体に対する安全性問題への関心の高まりと共に、非公害性、低有毒性、安全性へと重点が移り、単に燃えにくいだけでなく、有害ガス及び発煙性物質の低減が要望されつつある。これを受けて、非ハロゲン系難燃剤の開発が強く要求されている。例えばプリント配線板の分野では、回路形成用基板である銅張積層板や封止材としてハロゲン化物を使用しない難燃材料が既に開発・実用化されているが、プリント配線板用の絶縁樹脂やソルダーレジストの分野においてもハロゲン化物を含まない材料の開発が急務となっている。
そこで、感光性材料に難燃性を付与するための非ハロゲン系難燃剤として、リン系化合物、窒素系化合物、更には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの使用が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。
最新難燃剤・難燃化技術、技術情報協会編、1992年発行、第105〜112頁
しかし、上記従来の難燃剤を用いた感光性樹脂組成物の場合、はんだ耐熱性、耐電食性、現像後の樹脂残り及び解像性が不充分となりやすい。特に、非ハロゲン難燃剤を単独で添加する場合、充分な難燃性を付与するには多量の添加が必要となり、このため未露光部の現像性が低下し、その結果、解像性の低下を招くこととなる。
そこで本発明者らは、先ず、難燃剤の添加量を増加せずに未露光部の現像性を改善する方法について検討した。未露光部の現像性を改善する方法としては、リンや窒素などを高濃度化した難燃剤(ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン等)の使用が考えられる。しかし、これらの難燃剤の多くは溶剤に不溶なフィラタイプの難燃剤であり、現像液に対するさらなる溶解性の低下、光散乱による光かぶりや分散不良の原因となるため、難燃剤の添加量を低減しても解像性が著しく低下する場合がある。
また、未露光部の現像性を改善する他の方法として、カルボキシル基などの親水性基を感光性樹脂組成物中に導入して未露光部の溶解性を高める方法が考えられる。この場合、カルボキシル基を適用した場合の親水性の高さは酸価を指標として判断することができ、高酸価の樹脂であるほど溶解性が高くなる。しかし、ソルダーレジストのような永久レジストの場合、高酸価のポリマーであるほど吸水率が高くなるため、高温高湿条件下での絶縁抵抗、すなわち、耐電食性の低下が起こりやすい。
なお、感光性樹脂組成物の高温耐湿性を確保する方法としては、活性エネルギー線硬化性樹脂にノボラック型エポキシ化合物と不飽和カルボン酸との反応物を用いる方法が考えられる。しかし、ソルダーレジスト用の感光性樹脂組成物は通常液状であり、カルボキシル基はエポキシ基と反応しやすいため、このような製品は2液(エポキシ基含有溶液とカルボキシル基含有溶液の2液型)に分けて販売されることが多い。そして、このような感光性樹脂組成物は、2液を混合した場合のポットライフは数時間から一日と短いなどの使用条件の制限を伴う。また、予め2液を混合してフィルム化した場合には、フィルム状態での保管が困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ハロゲン系難燃剤を用いずに難燃性を確保することができ、更に、解像性、耐電食性及び保存安定性に優れた感光性樹脂組成物、並びにそれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、プリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の感光性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)フェノキシフォスファゼン化合物と、を含有し、(D)成分の含有量が(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して30〜70重量部であり、(A)成分が、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の共重合ビニルモノマ−との共重合体、あるいは、該共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体を含有することを特徴とする。
本発明の感光性樹脂組成物によれば、上記構成を有することによって、ハロゲン系難燃剤を用いずに難燃性を確保すると共に、解像性、耐電食性及び保存安定性を高水準で達成することが可能となる。
なお、本発明の感光性樹脂組成物により上述の効果が得られる理由について、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明の感光性樹脂組成物の場合、上記(A)〜(D)成分を必須成分とすることで、感光性樹脂組成物の難燃性が高められると共に、フィルム化のためのワニスの作製時に使用するアセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶剤に対する溶解性が高められるため、フィラタイプの難燃剤を用いた従来の感光性材料に比べて分散性が良好となり、解像性が向上するものと考えられる。また、リン酸エステル等の従来の難燃剤はエステル結合の加水分解が生じるなど安定性の点で問題があったが、本発明にかかる(A)〜(D)成分自体はこのような加水分解を起こすことはなく、また、室温で充分な安定性を有しており、さらに上記(B)〜(D)成分は(A)成分が有するカルボキシル基に対する室温での反応性を実質的に有さない。そのため、本発明の感光性樹脂組成物は、フィルム化に対応すべく1液型ワニスとした場合であっても、良好な保存安定性を示すものと考えられる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、活性光線の照射により光硬化させることで、難燃性、耐絶縁性及び機械的強度に優れる硬化物となり得るため、プリント配線板用の絶縁樹脂やソルダーレジストとして非常に有用である。
本発明の感光性樹脂組成物は、(D)成分として、下記一般式(1)で表される環状構造を有する化合物及び/又は下記一般式(2)で表される鎖状構造を有する化合物を含有することが好ましい。一般式(1)、(2)で表される構造を有する化合物の使用により、本発明の感光性組成物による上述の効果を満足させることができる。
Figure 0005056840

(式(1)中、mは1〜20の整数を示す。)
Figure 0005056840

(式(2)中、nは1〜20の整数を示す。)
また、本発明の感光性樹脂組成物は、(C)成分として、下記一般式(3)で表されるアミン系化合物及び/又は下記一般式(4)で表されるチオキサントン系化合物を含有することが好ましい。一般式(3)、(4)で表される化合物の(C)成分としての使用により、本発明の感光性樹脂組成物による上述の効果を更に向上させることができ、特に一層高い解像性を得ることができるようになる。
Figure 0005056840

(式(3)中、R、R、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を示す。)
Figure 0005056840

(式(4)中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R及びR10は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を示す。)
なお、上記一般式(3)、(4)で表される化合物の使用による解像性の向上は、レジストパターン形成の際に、これらの化合物の増感作用により露光部の硬化性が向上すること、並びに未露光部分にとって余分な光である散乱光がこれらの化合物に吸収されることに起因するものであると、本発明者らは推察する。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、(A)成分として、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合ビニルモノマ−との共重合体、あるいは、該共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体を含有することが好ましい。
また、(A)成分の酸価は90〜200mgKOH/gであることが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の解像性と耐電食性とを高水準でバランスよく達成することができる。
また、(B)成分の分子量は200〜5000であることが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物のタック性が過剰に増大することなく、充分な光感度を達成することができる。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物における各成分の配合量に関し、前記(B)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して10〜80重量部であることが好ましい。
このような本発明の感光性樹脂組成物は、プリント配線板の製造分野における感光性材料として非常に有用であり、特に好ましくは、永久レジストの形成に使用される。
また、本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に形成された、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備えることを特徴とする。
本発明の感光性フィルムが備える感光性樹脂組成物層は、上述の通り本発明の感光性樹脂組成物からなるものであるため、ハロゲン系難燃剤を用いずに難燃性を確保すると共に、解像性、耐電食性及び保存安定性を高水準で達成することが可能な感光性材料として非常に有用である。
本発明の感光性フィルムは、感光性樹脂組成物層の支持体と反対側の面上に設けられた、剥離可能な保護フィルムを更に備えることが好ましい。
また、本発明の第1のレジストパターンの形成方法は、回路形成用基板上に、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とする。
また、本発明の第2のレジストパターンの形成方法は、回路形成用基板上に、上記本発明の感光性フィルムにおける感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とする。
これらのレジストパターンの形成方法においては、上記本発明の感光性樹脂組成物又は本発明の感光性フィルムを用いることによって、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層を安定的に積層することができる。また、この感光性樹脂組成物層は、上記(A)〜(D)成分を含有するものであるため、レジストパターンへの難燃性の充分な付与並びに解像性及び耐電食性の向上が達成可能となる。
したがって、上記の第1及び第2のレジストパターンの形成方法は、回路形成用基板として、絶縁性を有する基板本体と該基板本体上に形成された所定の回路パターンを有する導体層と、を有する基板を用いる場合に好適である。この場合、該基板の導体層が形成された側の面上に、感光性樹脂組成物層を、導電層を覆うように積層することが好ましい。
さらにこの場合、露光部以外の部分を除去するに際し、導体層の一部が露出するように開口部を設けることが好ましい。形成された開口部は、CSPやBGA等の実装部品を、回路パターンを有する導体層にはんだ等により接合する、いわゆる表面実装に利用することができる。
また、上記第1及び第2のレジストパターンの形成方法においては、露光部が永久レジストであることを特徴としてもよい。永久レジストは、接合のためのはんだ付けの際には、導体層の不要な部分へのはんだの付着を防止するためのソルダーレジストとして機能し、また、実装部品の接合後には、導体層を保護するための永久マスクとして機能する。上記第1及び第2のレジストパターンの形成方法は、このような永久レジストの形成方法として非常に有用である。
また、本発明のプリント配線板の製造方法は、上記本発明のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とする。
また、本発明のプリント配線板は、上記本発明のプリント配線板の製造方法により得られ、回路形成基板上に、エッチング又はめっき後のレジストパターンをレジスト層として備えることを特徴とする。
上記プリント配線板の製造方法において、回路形成用基板上に形成されたレジストパターンは、本発明のレジストパターンの形成方法により形成されたものであり、すなわち、本発明の感光性樹脂組成物又は感光性エレメントを用いて形成されたものである。そのため、エッチング又はめっきを精度よく実施することができるようになり、プリント配線板の高密度化が有効に実現可能となる。
また、このようにして得られる本発明のプリント配線板は、感光性樹脂組成物層の光硬化物からなるレジストパターンを、エッチング又はめっき後に除去せずに、レジスト層として利用したものである。このレジスト層は、難燃性、電気絶縁性及び機械的強度に優れるものであるため、高信頼線のプリント配線板が実現可能となる。
本発明によれば、ハロゲン系難燃剤を用いずに難燃性を確保することができ、更に、解像性、耐電食性及び保存安定性に優れた感光性樹脂組成物、並びにそれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法、プリント配線板及びその製造方法を提供することが可能となる。
本発明の感光性フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明のプリント配線板の一実施形態を示す模式断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、図2に示したプリント配線板2の製造方法を示す工程図である。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。また、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味する。
先ず、本発明の感光性樹脂組成物について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物における(A)成分はカルボキシル基を有するポリマー(以下、場合により(A)ポリマーという)である。(A)ポリマーとしては、カルボキシル基を有するものであれば特に制限されないが、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び共重合ビニルモノマーの共重合体、又は、該共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体が好ましい。
(メタ)アクリル酸アキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
また、共重合ビニルモノマ−とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸と共重合し得るビニルモノマーをいい、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2―トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3―テトラフルオロプロピルメタアクリレート、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
これらのモノマーから得られる共重合体は、ラジカル重合方等の公知の重合法により得ることができる。また、かかる共重合体として、SD−600、SD−900(いずれも日立化成工業株式会社製)等の市販品を用いてもよい。
また、共重合体は、上述のように、側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を有していてもよい。エチレン性不飽和結合の側鎖への導入は、エステル結合、ウレタン結合等を介して行うことができる。ウレタン結合を有するモノマーとしては、UA−11、UA−13(いずれも新中村化学株式会社製)等が挙げられる。側鎖に二重結合を導入する方法としては、上記の(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び共重合ビニルモノマーの共重合体中のカルボキシル基にグリシジル基含有エチレン性不飽和単量体を反応させ、エステル結合を形成することが挙げられる。
(A)成分の酸価は、90〜200mgKOH/gであることが好ましく、100〜180mgKOH/gであることがより好ましく、110〜150mgKOH/gであることが更に好ましい。酸価が90mgKOH/g未満であると解像度が不十分となる傾向があり、他方、200mgKOH/gを超えるとレジストの耐電食性が不十分となる傾向がある。
(A)成分の配合量は(A)成分及び(B)成分の合計量を100重量部とした場合、20〜90重量部とすることが好ましく、30〜80重量部とすることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では、塗膜形成時の表面のタック性、塗膜の割れ、現像性、はんだ耐熱性が不良となる。90重量部を超えると十分な感度を得られない傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物における(B)成分は、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物(以下、場合により(B)光重合性化合物という)である。(B)光重合性化合物は、光又は光重合開始剤の作用によって架橋可能な官能基を有する共重合体あるいは単量体であり、分子内に重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であればよい。その構造は特に制限されず、例えば脂肪族、芳香族、脂環式、複素環などのいずれの構造を有していてもよく、また、分子内にエステル結合、ウレタン結合、アミド結合等を有していてもよい。エチレン性不飽和結合としては、アクリロイル基やメタクリロイル基が好ましい。
エチレン性不飽和結合であるアクリロイル基を有する化合物としては、アクリル酸の他、ヒドロキシルエチルアクリレート、ヒドロキシルプロピルアクリレート等の水酸基を有するアクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等の脂肪族アルコールとアクリル酸からとなるアクリル酸エステル、イソシアヌレート環等の複素環を有するアルコールとアクリル酸とからなるアクリル酸エステル、グリシジルアクリレート等のエポキシ基を有するアクリル酸エステル、エチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート等の多価アルコールのアクリル酸エステル、テトラヒドロフルフリールアクリレート等の環状エーテル構造を有するアクリル酸エステル、ビスフェノール類のジグリシジルエーテル化物にアクリル酸が付加したエポキシアクリレート、ノボラック型エポキシ樹脂にアクリル酸が付加したアクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
エチレン性不飽和結合であるメタクリロイル基を有する化合物としては、メタクリル酸の他、ヒドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシルプロピルメタクリレート等の水酸基を有するメタクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等の脂肪族アルコールとメタクリル酸とからなるメタクリル酸エステル、イソシアヌレート環等の複素環を有するアルコールとメタクリル酸とからなるメタクリル酸エステル、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有するメタクリル酸エステル、エチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多価アルコールのメタクリル酸エステル、テトラヒドロフルフリールメタクリレート等の環状エーテル構造を有するメタクリル酸エステル、ビスフェノール類のジグリシジルエーテル化物にメタクリル酸が付加したエポキシメタクリレート、ノボラック型エポキシ樹脂にメタクリル酸が付加したメタクリル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸を付加させて得られる光重合性化合物について、解像性や耐湿絶縁性などの物性値を低下しない範囲で、飽和及び/又は無水カルボン酸で変性を行っても良い。
(B)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計量を100重量部とした場合、10〜80重量部とすることが好ましく、20〜70重量部とすることがより好ましい。(B)成分の配合量が10重量部未満では、光感度が低下する傾向にあり、他方、80重量部を越えると塗膜形成時の表面のタック性、塗膜の割れ、現像性、はんだ耐熱性が不十分となる傾向がある。また、(B)成分とのエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物分子量は200〜5000であることが好ましく、300〜2000であることがより好ましい。分子量が200未満であると感光性樹脂組成物のタック性が強くなる傾向があり、また、5000を超えるとC=C結合の総モル数が低下し、光感度が低くなる傾向にある。
本発明の感光性樹脂組成物における(C)成分は光重合開始剤である。(C)光重合開始剤は、使用する露光機の光波長にあわせたものであればよく、公知のものを利用することができる。例えば、ラジカル系光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−ジメトキシ−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン、アゾビスイソブチルニトリル、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、1,2−ジ−9−アクリジニルエタン、1,3−ジ−9−アクリジニルプロパン、1,4−ジ−9−アクリジニルブタン、1,7−ジ−9−アクリジニルヘプタン、1,8−ジ−9−アクリジニルオクタン等が挙げられる。
また、(C)光重合開始剤としては、光照射でルイス酸が発生する光重合開始剤を用いることもできる。かかる光重合開始剤は、通常、知られているものであり、カチオン型光反応開始剤として、例えば、トリフェニルスルフォンヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルフォンヘキサフルオロフォスフェート、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、p−クロロベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、4,4−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、(1−6−n−クメン)(n−ジクロペンタジニエル)鉄六フッ化リン酸等が挙げられる。
(C)成分としては、上記の光重合開始剤の中でも、下記一般式(3)で表されるアミン系化合物及び下記一般式(4)で表されるチオキサントン系化合物が好ましい。
Figure 0005056840
Figure 0005056840
一般式(3)中、R、R、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示す。炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。炭素数3〜10のアルキル基は直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を示し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(3)で表されるアミン系化合物の好ましい例としては、4,4−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
また、一般式(4)中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示す。R及びRで表されるアルキル基としては、一般式(3)中のR〜Rの説明において例示された炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。また、R及びR10は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はアルキル基を示し、好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(4)で表されるチオキサントン系化合物の好ましい例としては、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントンなどが挙げられる。
本発明では、(C)成分として2種以上の光重合開始剤を用い、そのうちの少なくとも1種が一般式(3)又は(4)で表される化合物であることが好ましく、一般式(3)で表される化合物及び/又は一般式(4)で表される化合物と他の光重合開始剤とを併用することがより好ましい。
(C)成分の配合量は、感光性樹脂組成物中の各成分の全固形分に対して、0.1〜10重量%とすることが好ましく、0.5〜5.0重量%とすることがより好ましい。
さらに、上記一般式(3)で表されるアミン系化合物を(C)成分の他の光重合開始剤と併用する場合、当該アミン系化合物の配合量は、感光性樹脂組成物中の各成分の全固形分に対して、0.01〜3重量%とすることが好ましく、0.05〜1重量%とすることが特に好ましい。配合量が0.01重量%未満では、感光性樹脂組成物層を形成して露光により光硬化させる際に、このアミン系化合物による光吸収作用が不充分となり、解像性の向上効果が低下する傾向がある。また、配合量が3重量%を超えるとこのアミン系化合物の光吸収作用が過剰となり、露光面から深い部位の光硬化が不充分となる傾向がある。
また、一般式(4)で表されるチオキサントン系化合物を(C)成分の他の光重合開始剤と併用する場合、当該チオキサントン系化合物の配合量は、感光性樹脂組成物中の各成分の全固形分に対して、0.01〜3重量%とすることが好ましく0.05〜1重量%とすることが特に好ましい。0.01重量%未満ではこのチオキサントン系化合物による光吸収作用が不充分となり、解像性の向上効果が低下する傾向がある。また、配合量が3重量%を超えるとこの化合物による光吸収作用が過剰となり、露光面から深い部位の光硬化が不充分となる傾向にある。
本発明における(D)成分はフェノキシフォスファゼン化合物である。(D)フェノキシフォスファゼン化合物の好ましい例としては、下記一般式(1)で表される環状構造を有する化合物及び下記一般式(2)で表される鎖状構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 0005056840
Figure 0005056840
一般式(1)中のm及び一般式(2)中のnはそれぞれ1〜20の整数を示す。本発明においては、m又はnが2以上であるフェノキシフォスファゼンオリゴマを用いることが好ましい。このようなフェノキシフォスファゼンオリゴマとしては、例えば、SPS−100、SPB−100、SPE−100(いずれも大塚化学社製)等を挙げることができる。これらは単独もしくは2種以上混合して用いられる。
(D)の配合量としては(D)が(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して30〜70重量部が好ましく、40〜60重量部であることが特に好ましい。30重量部未満では難燃性が低下する傾向があり、70重量部を超えると解像性の低下やフィルムのガラス転移温度の低下することがある。
感光性樹脂組成物には、本発明により得られる効果を阻害しない範囲で、熱硬化剤を添加しても良い。このような熱硬化剤としては、特に、制限はないが、例えば、加熱によりそれ自体が架橋する熱硬化剤、即ち、熱を加えることにより、高分子網目を形成する硬化剤や加熱により(A)成分のカルボキシル基と反応し3次元構造を形成する硬化剤等が挙げられる。加熱によりそれ自体が架橋する熱硬化剤としては、ビスマレイミド化合物が挙げられる。ビスマレイミド化合物はm−ジ−N−マレイミジルベンゼン、ビス(4−N−マレイミジルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−N−マレイミジルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−N−マレイミジル2,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス〔(4−N−マレイミジルフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔(4−N−マレイミジル−2−メチル−5−エチルフェニル)プロパン等の各種ビスマレイミド化合物がそのままもしくは混合物として用いられる。これらのビスマレイミド化合物は単体としても各種樹脂との変性物でもどちらも用いることが可能である。加熱により(A)成分のカルボキシル基と反応し、3次元構造を形成する硬化剤としては、ブロックイソシアネート化合物が挙げられる。ブロックイソシアネート化合物としては、アルコール化合物、フェノール化合物、ε−カプロラクタム、オキシム化合物、活性メチレン化合物等のブロック剤によりブロック化されたポリイソシアネート化合物が挙げられる。ブロックかされるポリイソシアネート化合物としては、4,4−ジフェニルメタンジシソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン1,5−ジイソシアネート、o−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートが挙げられ、耐熱性の観点からは芳香族ポリイソシアネートが、着色防止の観点からは脂肪族ポリイソシアネート又は脂環式ポリイソシアネートが、好ましい。
また、感光性樹脂組成物には本発明により得られる効果を阻害しない範囲で、熱硬化性樹脂等を添加しても良い。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂や上記のラジカル性光重合開始剤によって架橋可能な官能基を有した共重合体あるいは単量体と同等の化合物等が例示される。また、熱又は熱重合開始剤の作用により重合可能な樹脂を用いることもできる。
熱重合開始剤としては公知のものを利用することができ、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ターシャリーブチルパーオキサイド等のアルキルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシケタール類、パーオキシエステル類、アルキルパーエステル類等を用いることができる。熱重合開始剤の配合量は感光性樹脂組成物中の各成分の全固形分に対して0.1〜10重量%とすることが好ましく、0.5〜5.0重量%とすることが特に好ましい。
感光性樹脂組成物は、解像性及び難燃性を低下しない範囲で、フィラーを含有してもよい。フィラーとしてはシリカ、溶融シリカ、タルク、アルミナ、水和アルミナ、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、エーロジル、炭酸カルシウム等の無機微粒子、粉末状エポキシ樹脂、粉末状ポリイミド粒子等の有機微粒子、粉末状テフロン(登録商標)粒子等が挙げられる。これらのフィラーには予めカップリング処理を施してあってもよい。これらの分散はニーダー、ボールミル、ビーズミル、3本ロール等既知の混練方法によって達成される。これらのフィラーの配合量は、感光性樹脂組成物中の各成分の全固形分に対して、2〜20重量%とすることが好ましく、5〜15重量%とすることが特に好ましい。
感光性樹脂組成物には、重合安定剤、レベリング剤、顔料、染料、密着性向上剤を添加しても良い。これらの選択は、通常の感光性樹脂組成物と同様の考慮のもとで行われる。添加量は、本発明の感光性樹脂組成物の特性を損なわれない程度で、各々、樹脂組成中に0.01〜10重量%添加することが好ましい。
また、感光性樹脂組成物は、後述する露光工程又は/及び後加熱工程による硬化後のガラス転移温度が、90℃以上であることが好ましく、100〜180℃であることがより好ましく、100〜150℃であることが更に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、レジストパターンの形成の際に、溶剤に希釈して塗液として用いることができる。この溶剤には、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物等を使用できる。これらの溶剤は、単独あるいは混合系で用いてもよい。感光性樹脂組成物を効率よく溶解させるためには、当該組成物の溶解性にあわせてエチレングリコールモノエチルエーテル、エチルエトキシプロピオネート等を溶剤に用いてもよく、他の溶剤に加えてもよい。
溶剤の配合量は、好ましくは感光性樹脂組成物中の溶剤以外の成分100重量部に対して10〜200重量部であり、30〜100重量部であることが特に好ましい。溶剤の配合量が、10重量部未満の場合は感光性樹脂組成物の粘度が高くなる傾向があり、均一に混合することが困難となる傾向がある。他方、溶剤が100重量部を越える場合は粘度の低下により、感光性樹脂組成物層を形成した際の層の厚さを制御することが困難となる傾向があり、また、溶剤の使用量が多いことから、コスト高となる傾向がある。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成される感光性樹脂組成物層の厚さについては特に制限はなく、10〜150μmの範囲で適宜選択される。感光性樹脂組成物の塗布方法としては、ディップコート法、ロールコート法、フローコート法、スクリーン印刷法、スプレー法、静電スプレー法等が挙げられる。このように、本発明の感光性樹脂組成物を基板又はプリント配線板上に直接塗工し、基板又は配線板上に上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を容易に形成することも可能であるが、後述するように永久レジスト用感光性フィルムとして用いてもよい。
また、本発明の感光性樹脂組成物及び感光性フィルムを用いて形成される感光性樹脂組成物層には、印刷法、炭酸ガスレーザ、YΑGレーザ、エキシマレーザ等を用いたレーザ穴明け法等で像的樹脂膜を形成することも可能である。
次に、本発明の感光性フィルムについて説明する。
図1は本発明の感光性フィルムの好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した感光性フィルム1は永久レジスト用感光性フィルムであり、支持体(キャリアフィルム)11上に、感光性樹脂組成物層12を備え、更に、感光性樹脂組成物層12のキャリアフィルム11と反対側の面上にカバーフィルム(保護フィルム)13を備えている。
支持体11としては、感光性樹脂組成物層12、更にはカバーフィルム13を支持することができれば特に制限されないが、例えば、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のフィルムが好適に用いられる。支持体11は単層構造であってもよく、複数の組成からなるフィルムを積層した多層構造を有していても良い。更に、支持体11の感光性樹脂組成物層12と反対側の面にはエンボス加工、コロナ処理等の処理が施されていてもよい。
支持体11の厚みは特に制限されないが、好ましくは5〜150μm、より好ましくは8〜20μm、更に好ましくは10〜16μmである。この厚みが2μm未満では、感光性フィルム1から支持体11を剥離除去する際に支持体11が破れる傾向があり、100μmを超えると感光性フィルム1全体としての柔軟性が低下し、ラミネートすべき対象の表面の凹凸への追従性が低下する傾向がある。
支持体11上に感光性樹脂組成物層12を形成する方法としては、本発明の感光性樹脂組成物を含む塗液を、支持体11上に、コンマコータ、ブレードコータ、リップコータ、ロッドコータ、スクイズコータ、リバースコータ、トランスファロールコータ等によって均一な厚さに塗布し、加熱・乾燥して溶剤を揮発させる方法が挙げられる。形成された感光性樹脂組成物層の厚さについては特に制限はなく、10〜150μmの範囲で適宜選択される。
カバーフィルム13は、保護フィルムとして使用され、ラミネートする前に剥離されるので、可撓性を有していて感光層に剥離可能に接着でき、乾燥炉の温度で損傷を受けないものであれば、特に制限されないが、例えば、紙、離型紙、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル等のハロゲン含有ビニル重合体、ナイロン等のポリアミド、セロファン等のセルロース、ポリスチレン等のフィルムが挙げられ、これらは、透明であっても非透明であってもよく、離型処理が施されたものであってもよい。入手可能なカバーフィルムとしては、王子製紙(株)製の製品名E−200H、タマポリ(株)製の製品名NF−13等が挙げられる。
カバーフィルム13の厚みは、特に制限されないが、ロール状に巻いた場合のサイズの点を考慮すると、10〜30μmとすることが好ましく、10〜25μmとすることがより好ましく、10〜20μmとすることが特に好ましい。
次に、本発明のレジストパターンの形成方法の好適な一実施形態として、図1に示した感光性フィルム1を用いてレジストパターンを形成する場合について説明する。
図1に示した感光性フィルム1を用いてレジストパターンを形成する際には、先ず、感光性樹脂組成物層12が回路形成用基板又はプリント配線板に向かうように感光性フィルム1を重ね、ホットロールラミネーター等を用いて張り合わせる。これにより、基板又は配線板上に感光性樹脂組成物層12を容易に形成することができる。なお、感光性樹脂組成物層12が溶剤等の揮発成分を含有する場合は、加熱により溶剤の大部分が除去された後の成分が、基板又は配線板上に形成された感光性樹脂組成物層12の主成分となる。この感光性樹脂組成物層12の厚さについては特に制限はなく、通常10〜150μmの範囲で適宜選択される。
このようにして感光性樹脂組成物層12の積層が完了した後、感光性樹脂組成物層12の所定部分に活性光線を照射して光硬化させる(露光工程)。露光方法としては、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像上に照射する方法が挙げられる。この際、支持体11を剥離除去した後の感光性樹脂組成物層12上にマスクを配置して露光を行うことができるが、支持体11が透明である場合には支持体11を介して露光を行ってもよい。また、マスクは感光性樹脂組成物上に直接接触させてもよく、透明なフィルムを介して接触させてもよい。
露光光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
露光後、アルカリ性水溶液を用い、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により露光部分以外の部分を除去して現像を行い、レジストパターンを形成させる。なお、レジストパターン形成後に、1〜5J/cmの露光又は/及び100〜200℃、30分〜12時間の加熱(後加熱工程)による後硬化を更に行っても良い。現像処理に用いられる現像液は、アルカリ現像液を標準としたが、露光部にダメージを与えず、未露光部を選択的に溶出するものであれば、その種類については特に制限はなく、樹脂組成物の現像タイプによって決定され、準水系現像液、溶剤現像液など一般的なものを用いることができる。例えば、特開平7−234524号公報に記載されるような水と有機溶剤とを含むエマルジョン現像液を使用することができる。特に有用なエマルジョン現像液としては、例えば、有機溶剤成分としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、2,2−ブトキシエトキシエタノール、乳酸ブチル、乳酸シクロヘキシル、安息香酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の有機溶剤を10〜40重量%含有するエマルジョン現像液を挙げることができる。また、アルカリ現像液を用いる場合には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、燐酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、4―ホウ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液と前記有機溶剤とのエマルジョン現像液を用いることもできる。
このような本発明のレジストパターンの形成方法は、絶縁基板と該絶縁基板上に形成された回路パターンを有する導体層とを有する積層基板の絶縁基板上に、レジストパターンを形成する際に非常に有用である。この場合、導体層を覆うように、上記本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層、あるいは本発明の感光性フィルムにおける感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を形成させ、次いで、該露光部以外の部分を除去することが好ましい。
上述の方法によって、回路パターンが形成された導体層上に積層された感光性樹脂組成物層に、レジストパターンの形成を行うことができる。レジストパターンの形成された感光性樹脂組成物層は、実装部品の接合時に、導体層上の不必要な部分へのはんだの付着を防ぐソルダーレジストとして用いることができる。かかるソルダーレジストは、上記本発明の永久レジスト用感光性樹脂組成物又は感光性フィルムを用いたものであるため、高温高湿下における樹脂の絶縁劣化がなく、耐電食性に優れたものとなる。
次に、本発明のプリント配線板及びその製造方法について説明する。
図2は、本発明のプリント配線板の実施形態を示す模式断面図である。図2に示すプリント配線板2は、絶縁基板22と、絶縁基板22の一方向面上に形成された回路パターンを有する導体層23と、絶縁基板22の他方面上に形成された回路パターンを有しない導体層21と、回路パターンを有する導体層23を覆うように絶縁基板22上に形成されているレジスト層24と、を備えている。また、レジスト層24は、上記本発明の永久レジスト用感光性フィルムにおける感光性樹脂組成物層の硬化物からなり、レジスト層24は、回路パターンを有する導体層23の少なくとも一部が露出するように開口部26を有している。
プリント配線板2は、開口部26を有しているため、CSPやBGA等の実装部品を、回路パターンを有する導体層23にはんだ等により接合することができ、いわゆる表面実装が可能となる。レジスト層24は、接合のためのはんだ付けの際に、導体層の不必要な部分にはんだが付着することを防ぐためのソルダーレジストとしての役割を有しており、また、実装部品接合後においては、導体層23を保護するための永久マスクとして機能する。
図3は、図2に示したプリント配線板2の製造方法について模式的に示す工程図である。なお、図3(a)は一方面に回路パターンを有する導体層23と他方面に回路パターンを有しない導体層21とを備える絶縁基板22であり、図3(b)、図3(c)及び3(d)は、それぞれ絶縁基板22上へ感光性樹脂組成物24の積層した後のプリント配線板4、感光性樹脂組成物層24へ活性光線を照射している様子及び現像後のプリント配線板2を示す。
まず、両面金属積層板(例えば、両面銅張積層板等)の片面をエッチングする公知の方法等により、図3(a)に示すように絶縁基板22上に導体層23のパターンを形成させ、導体層23が形成されたプリント配線板3を得る。次に、図3(b)に示すように導体層23が形成された両面金属張積層板3上に、導体層23を覆うようにして本発明の感光性フィルムの感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層24を積層させ、感光性樹脂組成物層24が積層されたプリント配線板4を得る。次に、図3(c)に示すように積層された感光性樹脂組成物層24に所定のパターンを有するマスク5を介して活性光線を照射することにより感光性樹脂組成物層24の所定部分を硬化させる。最後に、未露光部を除去(例えばアルカリ現像等)することによって、図3(d)に示すように開口部26を有するレジスト層24を形成させることでプリント配線板2を得る。なお、レジスト層24は、感光性樹脂組成物が溶剤等の揮発成分を含有している場合は、かかる揮発成分の大部分が除去された後の感光性樹脂組成物の硬化物である。
なお、絶縁基板22上への感光性樹脂組成物層24の積層、活性光線の照射及び未露光部の除去は、上述のレジストパターンの形成方法における場合と同様の方法により行うことができる。
このようにして得られたプリント配線板2におけるレジスト層24は、上記本発明の永久レジスト用感光性フィルムにおける感光性樹脂組成物の硬化物からなるものであり、PCT試験での樹脂の変色及びふくれ抑制に優れたものとなる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
以下に示す材料を用いて感光性樹脂組成物を調製した。
メタクリル酸、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルを20:45:35の重量割合で共重合させた共重合体(重量平均分子量70,000、酸価117mg/g):70重量部(固形分)
ウレタン結合含有モノマ−(UA−11、新中村化学工業株式会社製):30重量部(固形分)
光重合開始剤(イルガキュア651、チバガイギー株式会社製):5重量部
フェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100、大塚化学株式会社製):50重量部
メチルエチルケトン:20重量部。
[実施例2]
光重合開始剤として、実施例1で用いたイルガキュア651)の代わりに、アミン系化合物である4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノン(EAB、保土ヶ谷化学株式会社製)0.2重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[実施例3]
光重合開始剤として、実施例1で用いたイルガキュア651の代わりに、チオキサントン系化合物である2,4−ジエチルチオキサントン(DETX、日本化薬株式会社製)0.5重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[実施例4]
(A)成分として側鎖に二重結合を有するポリマーを合成した。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート120重量部を1L四つ口フラスコに入れ、窒素封入しながら75℃に昇温した。一方、メチルメタクリレート80重量部、アクリル酸50重量部、ベンジルメタクリレート80重量部、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート120重量部及びアゾビスイソブチロニトリル1.5重量部の混合液をあらかじめ27〜30℃にして相溶させておき、四つ口フラスコ内のエチレングリコールモノメチルエーテルアセテートの温度が安定した後、四つ口フラスコ内を攪拌しながら3時間かけて滴下した。さらに攪拌を75℃で7時間続けた後、重合禁止剤としてメチルヒドロキノン2重量部混入し、窒素封入を止め、重合を完結した。
この後、ただちに、グリシジルアクリレート35重量部を添加し、さらに5時間反応させて、側鎖にエチレン性不飽和結合を有するポリマー(重量平均分子量70,000、酸価100、単位重量当たりのC=C結合のモル数0.0011mol/g、C=C結合総モル数0.08mol)を得た。
次に、(A)成分として、実施例1における共重合体の代わりに、上記で得られたポリマーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[実施例5]
実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を調製し、その感光性樹脂組成物をPETフィルム上に塗布し、80℃で20分乾燥して感光性フィルムを作製した。
[比較例1]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100)を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[比較例2]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100)の配合量を15重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[比較例3]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100)の代わりにリン酸エステル(レオフェスTPP、味の素株式会社製)50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[比較例4]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100)の代わりにリン酸エステル(PX−200、大八化学株式会社製)50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[比較例5]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物(SPB−100)の代わりにポリリン酸メラミン(PMP−100、日産化学株式会社製)50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
[比較例6]
実施例1におけるフェノキシフォスファゼン化合物の代わりにAl(OH)(ハイジライトH−42M、昭和電工株式会社製)50重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製した。
このようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物、並びに実施例5の感光性フィルムについて、以下の評価試験を行った。
[バイアホール解像性]
実施例1〜4及び比較例1〜6においては、先ず、両面粗化箔を両面に有するガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、日立化成工業株式会社製MCL−BE−67G(商品名))に感光性のドライフィルムを用いてエッチングを施し、片面にライン幅/スペース幅(40μm/40μm)寸法の櫛形形状の回路(回路層)を有するプリント配線板(以下、回路板という)を作製した。このようにして得られた回路板の回路層側の面上に、感光性樹脂組成物を塗布し、80℃で20分間乾燥して膜厚30μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、開口部(バイアホール)となる部分に、直径150及び100μmの遮蔽部を有するフォトマスクを介して、露光量200mJ/cmの紫外線を照射して、さらに未露光部分を1重量%の炭酸ナトリウムを含んだ現像液を用いて30℃で1分間スプレー処理をし、レジスト(ソルダーマスク)を形成した。このようにして形成されたレジストの開口部を金属顕微鏡により評価した。得られた結果を表1、2に示す。表中、Aは現像性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く残らないもの)を意味し、Bは現像性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し残るもの)を意味する。
また、実施例5においては、上記と同様の回路板上に、感光性樹脂組成物層が回路層と接するように、ラミネータを用いて感光性フィルムを積層し、膜厚30μmの感光性樹脂組成物層を形成した。このようにして感光性樹脂組成物層を形成したこと以外は上記と同様にして、レジスト(ソルダーマスク)を形成し、開口部を評価した。得られた結果を表1に示す。
[難燃性]
難燃性の評価に際し、実施例1〜4及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物をPETフィルム上に塗工し、80℃で20分乾燥して感光性フィルムとした。実施例5の感光性フィルムはそのまま用いた。
一方、両面粗化箔を両面に有するガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、日立化成工業株式会社製MCL−BE−67G(商品名))の全面にエッチングを施して回路層がない基板を作製した。
次いで、感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が基板に向かうように、ラミネータを用いて基板上に積層した。
さらに、感光性樹脂組成物層を硬化するために、露光工程及び熱処理工程を行った。具体的には、感光性樹脂組成物層の全面に、露光量200mJ/cmの紫外線を照射し、さらにメタルハライドランプ型コンベア式露光機(ランプ出力:80W/cm、ランプ高さ:80cm、コールドミラーなし、コンベア速度:1.5m/分)を用いて、紫外線1000mJ/cmを感光性樹脂組成物層に照射して後露光を行った。そして、160℃で1時間の後加熱を行うことにより、難燃性の試験片を作製した。
このようにして得られた試験片を用い、UL−94法に従い難燃性試験を実施した。得られた結果を表1、2に示す。
[耐電食性]
両面粗化箔を両面に有するガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ18μm、日立化成工業株式会社製MCL−BE−67G(商品名))にエッチングを施し、片面にライン幅/スペース幅(40μm/40μm)寸法の櫛形形状の回路(回路層)を有するプリント配線板(回路板)を作製した。
実施例1〜4及び比較例1〜6においては、上記の回路板の回路層側の面に感光性樹脂組成物を塗布し、80℃で20分乾燥して膜厚30μmの感光性樹脂組成物層を形成した。また、実施例5においては、感光性フィルムを、感光性樹脂組成物層が回路層に接するように、ラミネータを用いて回路板上に積層し、膜厚30μmの感光性樹脂組成物層を形成した。
次に、回路板上の感光性樹脂組成物層に、フォトマスクを介して、露光量200mJ/cm2の紫外線を照射し、未露光部分を、1重量%の炭酸ナトリウムを含んだ現像液を用いて30℃で1分間スプレー処理をした。
次に、基板上のレジスト(ソルダーマスク)に対して、メタルハライドランプ型コンベア式露光機(ランプ出力80W/cm、ランプ高さ80cm、コールドミラーなし、コンベア速度1.5m/min)を用いて紫外線1000mJ/cmを照射して後露光を行った。
更に、160℃で1hの後加熱を行うことによりネガマスクに相応するソルダーマスク及び該ソルダマスクの形成された評価基板を得た。
このようにして得られた評価基板について、常態での絶縁抵抗値(初期値)及び130℃,85%RH,6V,200時間の処理を施した後の絶縁抵抗値を測定した。得られた結果を表1、2に示す。
Figure 0005056840
Figure 0005056840
表1、2に示したように、実施例1〜4の感光性樹脂組成物及び実施例5の感光性フィルムを用いた場合には、比較例1〜6に比べて、耐HAST(Highly Accelerated Stress Test)性が向上することが分かった。また、実施例5ではフィルム性に問題がなく、30μmの均一な感光性フィルムが得られることが確認された。
1…永久レジスト用感光性フィルム、2,3,4…プリント配線板、5…フォトマスク、11…支持体、12…感光性樹脂組成物層、13…カバーフィルム、21…回路パターンを有しない導体層、22…絶縁基板、23…回路パターンを有する導体層、24…レジスト層、26…開口部

Claims (7)

  1. (A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)フェノキシフォスファゼン化合物と、を含有し、前記(D)成分の含有量が前記(A)成分及び前記(B)成分の合計量100重量部に対して30〜70重量部であり、前記(A)成分が、(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の共重合ビニルモノマ−との共重合体、あるいは、該共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分の酸価は、90〜200mgKOH/gであることを特徴とする、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 支持体と、該支持体上に形成された、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備えることを特徴とする感光性フィルム。
  4. 回路形成用基板上に、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  5. 回路形成用基板上に、請求項3に記載の感光性フィルムにおける前記感光性樹脂組成物層を積層し、該感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射して露光部を光硬化せしめ、次いで、該露光部以外の部分を除去することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
  6. 請求項4又は5に記載のレジストパターンの形成方法によりレジストパターンが形成された回路形成用基板を、エッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項6に記載のプリント配線板の製造方法により得られ、エッチング又はめっき後の前記レジストパターンをレジスト層として備えることを特徴とするプリント配線板。
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