JP5050226B2 - 銅合金材料の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ等の電気・電子部品用材料として使用される強度、弾性、導電性の良好な銅合金材料であって、特にプレス打抜き性を改善した銅合金板材の製造法に関する。
近年、エレクトロニクスの発達により、種々の機械の電気配線は複雑化、高集積化し、それに伴いコネクタ等の電気・電子部品製造用材料として伸銅品の需要が増加している。これら伸銅品は、金型を用いた高速のプレスにより打抜き加工されることが多いため、電気・電子部品用材料には、強度、導電性などの他、プレス打抜き性に優れていることが求められる。プレス加工の際、材料は金型のパンチによりせん断変形を生じた後、刃先からのクラック発生によって破断変形を生じて所定の形状に打抜かれる。
しかしプレス衝撃による材料の変形、または材料における異方性により、希望する形状を高精度で得ることは困難であり、プレス加工の方法において様々な工夫を行うことによって良好な寸法精度が達成されている。また一般にプレス打抜き面は平滑ではなく、ダレ部、せん断部、破断部により段差が生じるが、プレス面の平滑性を良くすることも重要な課題である。例えば音叉端子や接続ピンなどの場合、プレス抜き面が接触部(通電部)になるような態様で使用されるが、プレス打抜き面の平滑性が悪いと接触面積が小さく、発熱量の増加、保持力不足といった問題が生じる。
従来、プレス成形品の寸法精度を向上させる対策として、パンチ、ダイスの材質・形状、プレス速度、プレス潤滑油による潤滑性の改善や、各々の銅合金に適したクリアランスの設定等により対応してきた。ただし、これらの対策を講じても良好な寸法精度が得られない場合が多々あり、材料面からプレス加工性を改善する取り組みも重要になっている。
特許文献1には、材料の結晶方位を制御することによりプレス成形性を改善することが記載されている。
特開2002−180165号公報
特許文献1の手法によれば、材料面からプレス成形性のレベル向上が図られ、特にプレス金型の磨耗低減に関して優れた効果が発揮された。しかしながら、打ち抜かれた部品の「寸法精度」についてはまだ十分な配慮がなされておらず、根本的な改善には至っていない。本発明はこのような現状に鑑み、コネクタ等の通電部品に使用される銅合金板材において、特に打抜き後の寸法精度を安定的に改善することを目的とする。
上記目的は、銅合金板材中間製品に「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」の加工・熱履歴を順次付与して板材を仕上げるに際し、上記[2]および[4]の工程をそれぞれ以下の条件で行う銅合金材料の製造法によって達成される。
[2]仕上前熱処理: [1]の仕上前冷間圧延後のビッカース硬さをH 0 (HV)とし、その硬さH 0 の材料を保持時間A(min)で加熱保持したときに0.8H 0 (HV)となる当該加熱保持温度をT 0.8 (℃)とするとき、
保持温度:T 0.8 +20(℃)以上、T 0.8 +60(℃)以下、
保持時間:A(min)、
を満たす条件で行う。
[4]仕上熱処理: 下記(1)式で定義されるY値が10以下となる保持温度・保持時間で行う。
Y=|L方向のヤング率/L方向の0.2%耐力−T方向のヤング率/T方向の0.2%耐力| ……(1)
ただし、L方向は圧延方向に対し平行方向、T方向は圧延方向に対し直角方向を意味する。ヤング率および0.2%耐力の単位はN/mm2とする。
ここで、前記銅合金板材中間製品として、以下のいずれかの組成を有する銅合金が採用される。
・質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%を含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成。
・質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%、P:0.01〜0.2%を含有し、さらにNi、Fe、Mg、Coの1種以上を合計0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成。
・質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%、P:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成。
・質量%で、Sn:0.01〜10%、P:0.01〜0.2%を含有し、さらにNi、Fe、Mg、Coの1種以上を合計0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成。
・質量%で、Sn:0.01〜10%、P:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成。
特に、前記[1]および[3]の工程を以下の条件で行う銅合金材料の製造法が提供される。
[1]仕上前冷間圧延: 圧延率60%以上で冷間圧延を行う。
[3]仕上冷間圧延: 圧延率50%以上で冷間圧延を行う。
なお、「加工・熱履歴」とは金属組織状態や物理的・機械的諸特性に変化をもたらす工程である。したがって、金属組織状態や物理的・機械的諸特性に変化をもたらさない工程、例えば酸洗等は、[1]〜[4]の工程途中あるいは工程後に適宜挿入して構わない。
本発明によれば、コネクタ等の通電部材に要求される強度、弾性、導電性を有する銅合金において、プレス打抜き後の寸法精度に極めて優れたものが提供可能になった。特に、せん断面の平滑性と、異方性を低減したことによる打抜き真円度の改善を図ることができた。したがって本発明は、材料面から通電部品の品質・性能向上に寄与するものである。
プレス打抜き後の寸法精度(以下「プレス打抜き寸法精度」という)を向上させるには、
i) プレスせん断面の平滑性を高めること、
ii) 円形打抜きによって形成される打抜き円の真円度を高めること、
が重要である。
発明者らは材料面から上記i)ii)を実現するための方策を種々検討した結果、i)には結晶粒を10μm以下に微細化すること、および0.2%耐力を板面の様々な方向において高めることが有効であり、ii)には結晶微細化、0.2%耐力の向上に加え、特に0.2%耐力とヤング率の異方性バランスを適正化することが極めて有効であることを見出した。
以下、本発明を特定するための事項について説明する。
〔平均結晶粒径〕
プレス加工の際、材料は金型のパンチにより「せん断変形」を生じた後、刃先からのクラック発生によって「破断変形」を生じて所定の形状に打抜かれる。
せん断変形は主に粒内すべりにより進行するが、せん断すべりの方向は結晶学的に決まっており、せん断変形によって生じたプレス面は各結晶粒のすべり面によって構成される。結晶粒の方位は一律ではないため、せん断変形によって生じたプレス面は平滑にはならず、結晶粒径に依存した凹凸が形成される。
破断変形は粒内破断により進行するが、粒内破断はすべり面上で起き易い。このため、破断変形によって生じるプレス面の凹凸も、せん断すべりの場合と同様、結晶粒径に依存する。
これらのことから、プレスせん断面の平滑性を高めるには結晶粒径を微細化する必要がある。発明者らの詳細な検討により、プレス打抜きに供する銅合金板材においては平均結晶粒径を10μm以下とすることが極めて効果的であることがわかった。
〔0.2%耐力〕
プレス加工の際、材料はせん断変形の前に圧縮される形となり、引張応力によりダレ部が形成される。0.2%耐力が小さいと圧縮応力に対する抵抗力が小さくなり、ダレ量は大きくなってしまう。その結果、プレスせん断面の平滑性が悪くなる。また、0.2%耐力が小さいとプレス時の衝撃により材料が大きく変形してしまうため、寸法精度が悪くなる。
圧延によって製造、調質されることの多い銅合金において、一般に0.2%耐力は異方性を示し、0.2%耐力が低い方位においてはダレ、変形量が大きくなってしまう。したがって、優れた寸法精度を得るためには圧延方向に対する様々な方向において十分に大きな0.2%耐力を有することが必要である。圧延で製造、調質される銅合金の場合、0.2%耐力の値は圧延方向に対し平行方向(L方向)または直角方向(T方向)において最小の値を示すため、L方向・T方向の0.2%耐力が共に高ければ、圧延方向に対するあらゆる方向において高い0.2%耐力を有すると言える。つまり、良好なプレス打抜き寸法精度を得るためには、L方向およびT方向の0.2%耐力が共に高い値を示すことが重要である。
発明者らの研究によれば、通電部品用銅合金に望まれるプレス打抜き寸法精度を安定的に得るには、少なくとも0.2%耐力において、L方向およびT方向の値がいずれも650N/mm2以上となることが必要である。
〔ヤング率〕
ヤング率は、0.2%耐力とともにプレス打抜き寸法精度に大きな影響を与える。プレス初期の圧縮によって発生する応力はヤング率によって決まり、高ヤング率の場合には高応力、低ヤング率の場合には低応力となる。ここで発生する応力による変形量は、ヤング率と0.2%耐力のバランスによって決定される。また、圧縮変形からせん断変形への移行は、パンチ刃先部における材料の降伏によって開始されるため、せん断変形の開始(ダレ部の終了)に関してもヤング率と0.2%耐力のバランスが重要となる。
ヤング率の値は主に合金組成により決定されるが、製造工程の影響も少なからず受け、圧延により製造、調質されることの多い銅合金のヤング率は異方性を示すのが一般的である。前述のように0.2%耐力も異方性を示すが、その程度はヤング率と同一ではないため、ヤング率と0.2%耐力のバランスも異方性を示す。つまり、単に0.2%耐力の異方性が小さく、かつヤング率の異方性が小さいということだけでは、必ずしもプレス打抜き寸法精度を十分に改善することはできないことがわかってきた。プレスによる材料の変形はヤング率と0.2%耐力のバランスによって決定されるため、プレス成形により優れた寸法精度を得るためには、「ヤング率と0.2%耐力のバランスにおいて異方性が小さいこと」が重要である。
種々検討の結果、そのバランスにおける異方性として、L方向とT方向それぞれの「ヤング率/0.2%耐力」についての差の絶対値をYと定めたとき、そのY値が10以下となるような銅合金材料において、プレス打抜き寸法精度(特に真円度)を安定的に改善することが可能になることがわかった。すなわち、下記(1)式で定義されるY値が10以下となるような特性を付与することが重要となる。この特性の付与は後述の製造法によって実現できる。
Y=|L方向のヤング率/L方向の0.2%耐力−T方向のヤング率/T方向の0.2%耐力| ……(1)
ここで、各ヤング率および0.2%耐力の値は同じ単位系(例えばN/mm2)の値が採用される。
〔化学組成〕
コネクタ等の通電部材に要求される基本的な特性(導電率、引張強さ、0.2%耐力、伸び等)を維持し、その上で上記(1)式のようなヤング率と0.2%耐力の好バランスを実現するために、本発明では、Sn、Ni、P、Zn、Fe、MgおよびCoの1種または2種以上を合計0.01〜30質量%の範囲で含有し、残部がCuと不可避不純物からなる化学組成の銅合金を採用する。Sn、Ni、P、Zn、Fe、Mg、Coの総量が0.01質量%未満だと導電率は高くなるが、引張強さ、0.2%耐力等の特性が得られにくい。逆にこれらの総量が30質量%を超えると引張強さ、0.2%耐力は向上するが、導電率が低くなる。したがって、Sn、Ni、P、Zn、Fe、Mg、Coの総量は0.01〜30質量%の範囲とする必要がある。ただし、各元素は以下のような含有量範囲とする。
Snは、Cuマトリックス中に固溶して強度、弾性を向上させる。また、ヤング率に対する影響が大きく、Sn添加によりヤング率を小さくすることができるので、良好なプレス打抜き性を得る上でSn添加は有利となる。このような作用を十分に引き出すには0.01質量%以上のSn含有量を確保することが望ましい。一方、Sn含有量が10質量%を超えると導電性の低下が著しくなり、また鋳造性や熱間加工性にも悪影響を及ぼす。したがってSnの添加は10質量%以下の範囲で行う必要があり、本発明では0.01〜10質量%とする。0.1〜4.5質量%が一層好ましい。
Znは、Cuマトリックス中に固溶して強度、弾性を向上させる。また、溶湯の脱酸効果を高め、Cuマトリックス中の溶質酸素元素を減少させる作用に加えて、はんだ耐候性および耐マイグレーション性を向上させる作用を呈する。ただし、Zn含有量が30質量%を超えると導電性の低下が問題となる場合があり、また、はんだ付け性が悪くなるとともに、他の元素と組み合わせても耐応力腐食割れ感受性が高くなり好ましくない。本発明では、Znを添加する場合は8〜30質量%の範囲で行う。8〜28質量%のZn含有を確保することが一層好ましい。
Pは、溶解・鋳造時に溶湯の脱酸剤として作用するとともに、Ni、Fe、MgまたはCoと化合物を形成して分散析出することにより導電率を高め、さらに硬度と弾性を向上させる作用を有する。このような作用を十分に得るには0.01質量%以上のP含有量を確保することが望ましい。しかし、P含有量が0.2質量%を超えると、Ni、Fe、MgまたはCoの共存下でも導電率の低下が大きくなり、また、はんだ耐候性や熱間加工性の劣化を招く用になる。したがってPを添加する場合は0.01〜0.2質量%とする。
ことが望ましい。
Ni、Fe、Mg、Coは、Pと共に添加することにより析出して化合物を形成し、強度、弾性、耐熱性を向上させる。また析出物によるピン止め効果が発揮され、結晶粒の成長が妨げられて微細な結晶粒が得やすくなる。例えばNiの場合、Ni−P化合物が析出することで上記のような効果が得られるが、NiをFe、Mg、Coで置換しても同様の効果が得られる。このような効果を十分に発揮させるには、Ni、Fe、Mg、Coの合計含有量を0.01質量%以上とすることが望ましい。ただし、導電性を維持し、製造時の適正熱処理温度が高くなることを防止するためには、これらの元素はいずれも3質量%以下の範囲とする必要がある。本発明においてNi、Fe、Mg、Coを添加する場合はNi、Fe、Mg、Coの合計含有量を0.01〜3質量%とる。
〔製造法〕
電気・電子機器に使用する通電部品用の銅合金材料は一般に、溶解、鋳造、熱間圧延を経た後、「冷間圧延、熱処理」の工程を繰り返して所定板厚の板材に仕上げられ、その後プレス等の成形加工に供される。本発明のプレス打抜き寸法精度に優れた銅合金材料も基本的にはこのような流れで製造することができる。ただし、本発明の銅合金材料の製造においては、前述の組織(結晶粒微細化)および特性(0.2%耐力の向上、ヤング率と0.2%耐力のバランス適正化)を実現するための工夫を要する。
発明者らは詳細な研究の結果、「冷間圧延、熱処理」を繰り返す工程において、製造条件をコントロールすることにより前記所望の組織・特性が工業的に十分実現できることを知見した。すなわち、「冷間圧延、熱処理」の工程のうち、最後の2回の「冷間圧延、熱処理」の工程において、特に熱処理条件を厳密にコントロールするのである。また、それらの熱処理に先立つ冷間圧延においても、圧延率を適切にコントロールすることが望ましい。
具体的には「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」の加工・熱履歴を順次付与して板材を仕上げるに際し、[2]と[4]の熱処理条件、あるいはさらに[1]と[3]の冷間圧延条件を工夫する。
上工程の溶解、鋳造、熱間圧延、および必要に応じて行われる中間段階での冷間圧延、熱処理については、従来一般的な銅合金の製造方法に従えばよい。また、酸洗等の加工・熱履歴を伴わない工程は適宜挿入することができる。
最後の2回の「冷間圧延、熱処理」工程を本明細書では「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」と記載している。
このうち、[1]の仕上前冷間圧延では、次の[2]の熱処理で微細結晶粒組織が得られるように、比較的大きめの冷間圧延率を確保することが望ましい。冷間圧延率を大きくすることで圧延集合組織が形成され、[2]の熱処理により再結晶集合組織を得ることができる。圧延集合組織、再結晶集合組織など、材料に異方性を持たせることにより、[4]熱処理におけるヤング率、0.2%耐力の変化量において、L方向、T方向の差が大きくなり、10以下のY値が得られやすくなる。[1]の仕上げ圧延は、60%以上の冷間圧延率で行うことが望ましく、例えば60〜90%の冷間圧延率とすればよい。
[2]の仕上前熱処理では、再結晶化により平均粒径10μm以下の微細結晶粒組織を得る。また、再結晶粒の粗大化を防ぎ、再結晶集合組織を維持する。再結晶後の結晶粒径は一般に再結晶焼鈍前の加工率が大きいほど小さくなり、また、焼鈍温度が低く、焼鈍時間が短いほど小さくなる。ただし、結晶粒の成長速度が大きい温度で熱処理を短時間で終了することにより微細結晶粒に調整することは、安定な組織状態を得る上で得策ではない。したがって、少なくとも10sec以上の熱処理時間を確保することが望ましい。
発明者らの研究によれば、平均結晶粒径10μm以下の微細再結晶組織を安定して得るためには、[2]の熱処理温度を、熱処理後のビッカース硬さが熱処理前の80%になる熱処理温度T0.8(℃)に対し+20℃〜+60℃の範囲の温度に設定すれば良いことがわかった。ただし、加熱保持時間はT0.8を設定した場合と同じとする。すなわち、[2]の仕上前熱処理を以下の条件で行えばよい。
[2]仕上前熱処理: [1]の仕上前冷間圧延後のビッカース硬さをH0(HV)とし、その硬さH0の材料を保持時間A(min)で加熱保持したときに0.8H0(HV)となる当該加熱保持温度をT0.8(℃)とするとき、
保持温度:T0.8+20(℃)以上、T0.8+60(℃)以下、
保持時間:A(min)、
を満たす条件で行う。
このような適正熱処理条件は化学組成や[1]の冷間圧延率に依存して変動する。実際には、予め目標組成の銅合金を用いたシミュレーション実験を行って種々の圧延率、熱処理温度、熱処理時間についての軟化曲線のデータを採取しておき、そのデータに基づいて上記T0.8およびAを定め、適正な熱処理条件にコントロールすればよい。例えば、ある硬さH0の材料を保持時間A(min)で200〜700℃の間で50℃間隔で熱処理して軟化曲線を作成し、その軟化曲線から0.8H0となる加熱保持温度を予想する。次に当該H0の材料をその予想温度で保持時間Aの熱処理に供し、熱処理後の硬さを実測する。実測値と0.8H0の値とを比較し、そのずれが大きい場合は加熱保持温度の予想値を補正し、再度硬さH0の材料について補正後の条件で熱処理を実施して硬さを確認する。このような操作を必要に応じて繰り返すことにより、硬さH0の材料に対して0.8H0の硬さを与えるための熱処理条件を精度良く設定することができる。そして、実操業においては[1]の仕上前冷間圧延後の材料からサンプルを採取して実際のH0を測定し、予め求めてある前述の熱処理条件データを使って、T0.8+20〜T0.8+60(℃)となる範囲で保持時間Aの熱処理を施せばよい。
なお、一般的に[2]の加熱保持時間Aは10sec〜500minの間で設定することができ、加熱保持温度は例えばCu−28%Zn−1Sn系合金の場合だと300〜600℃程度の範囲内で設定できる。
[3]の仕上冷間圧延では、目標板厚に調整するとともに、適度の加工歪みを材料中に導入し、0.2%耐力の向上を狙う。また、加工率を大きくすることで材料に異方性を持たせ、[4]の熱処理によって10以下のY値が得られやすくなる。そのために[3]の冷間圧延率は50%以上を確保することが望ましい。通常、50〜95%程度の圧延率とすれば良好な結果が得られる。
[4]の仕上熱処理では、ヤング率と0.2%耐力の異方性バランスを適正化する。すなわち、前記(1)式で定義されるY値が10以下の特性を付与する。Y値に対しては、化学組成、[3]の冷間圧延率や、[4]の加熱保持温度・時間が複雑に影響する。したがって、同じ組成の合金でも[4]の条件を一律に設定することはできず、操業条件によって厳密にコントロールする必要がある。実際には、[2]の条件設定の場合と同様に、予め目標組成の銅合金を用いたシミュレーション実験を行って種々の操業条件に適用できるデータを採取しておき、そのデータに基づいて[4]の加熱温度・時間を設定すればよい。例えば、[3]の仕上冷間圧延材を50〜500℃の範囲で保持時間B(min)の熱処理に供し、(1)式により熱処理後のYを求めて、Yと熱処理温度との関係を表す曲線を作成する。この曲線から当該仕上冷間圧延材についてYが10以下になる熱処理温度の範囲を予想する。次に、当該仕上冷間圧延材をその予想温度域において時間Bで熱処理し、Yの値を確認する。必要に応じてこのような操作を繰り返すことで、データの精度が向上する。ただし、[4]の熱処理では[3]以前の履歴(すなわち集合組織の状態)によって結果が異なってくるので、定常的な営業生産におけるデータを蓄積してデータ精度を高めることが望ましい。
なお、目安としては、0.2%耐力が最も高くなる温度をTM(℃)としたとき、TMに対し−30〜+60℃の範囲においてY値が10以下になる条件を見出すことができる場合が多い。一般的に[4]の加熱保持時間は5sec〜500minの間で設定することができ、加熱保持温度は例えばCu−28%Zn−1Sn系合金の場合だと150〜450℃程度の範囲内で設定できる。
表1に示す銅合金を高周波誘導溶解炉で溶解し、300×200×40(mm)のサイズに鋳造したものを40×200×40(mm)のサイズに切り出し、試験材とした。溶解・鋳造時の雰囲気はArガス雰囲気とし、鋳造後直ちに水冷した。その後各鋳片を熱間圧延し、冷間圧延、熱処理を繰り返して板厚5.0mmの中間製品を得た。この中間製品を出発材料とし、下記A〜Cの工程で、[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、あるいはさらに[4]仕上熱処理を施し、板厚0.5mmの供試材を得た。このうち工程A、Dが本発明例であり、B、C、E、Fは比較例である。
〔工程A〕
[1]仕上前冷間圧延: 圧延率71%で行った。
[2]仕上前熱処理: 各合金について予め[1]の冷間圧延条件で得た冷延材について60min保持の熱処理による軟化曲線を求めておき、ビッカース硬さが熱処理前の80%になる加熱温度T0.8を定めた。そして、加熱温度:T0.8+30℃、保持時間:60minの条件で行った。例えばNo.1の例ではT0.8は440℃であった。
[3]仕上冷間圧延: 圧延率65%で0.5mmまで圧延した。
[4]仕上熱処理: 各合金について予め[3]の冷間圧延条件で得た冷延材について10min保持の熱処理を種々の温度で行ったのち後述の方法で0.2%耐力とヤング率を測定してY値を求めておき、そのデータに基づいてY値が最も小さくなる温度TY(℃)を定めた。そして、加熱温度:TY(℃)、保持時間:10minの条件で行った。例えばNo.1の例ではTYは280℃であった。
〔工程B〕
工程Aと同じ条件で[1]〜[3]を実施し、[4]を未実施として、仕上冷間圧延ままの材料を得た。
〔工程C〕
[1]仕上前冷間圧延: 工程Aと同様とした。
[2]仕上前熱処理: 工程Aと同様にしてT0.8(℃)を求めた。そして、加熱温度:T0.8+100℃、保持時間:60minの条件で行った。
[3]仕上冷間圧延: 工程Aと同様とした。
[4]仕上熱処理: 未実施である。
〔工程D〕
[1]仕上前冷間圧延: 圧延率73%で行った。
[2]仕上前熱処理: 各合金について予め[1]の冷間圧延条件で得た冷延材について60min保持の熱処理による軟化曲線を求めておき、ビッカース硬さが熱処理前の80%になる加熱温度T0.8を定めた。そして、加熱温度:T0.8+30℃、保持時間:60minの条件で行った。例えばNo.6の例ではT0.8は500℃であった。
[3]仕上冷間圧延: 圧延率80%で0.5mmまで圧延した。
[4]仕上熱処理: 各合金について予め[3]の冷間圧延条件で得た冷延材について10min保持の熱処理を種々の温度で行ったのち後述の方法で0.2%耐力とヤング率を測定してY値を求めておき、そのデータに基づいてY値が最も小さくなる温度 Y (℃)を定めた。そして、加熱温度: Y (℃)、保持時間:10minの条件で行った。例えばNo.6の例では Y は300℃であった。
〔工程E〕
工程Dと同じ条件で[1]〜[3]を実施し、[4]を未実施として、仕上冷間圧延ままの材料を得た。
〔工程F〕
[1]仕上前冷間圧延: 工程Dと同様とした。
[2]仕上前熱処理: 工程Dと同様にしてT0.8(℃)を求めた。そして、加熱温度:T0.8+100℃、保持時間:60minの条件で行った。
[3]仕上冷間圧延: 工程Dと同様とした。
[4]仕上熱処理: 未実施である。
工程A〜で得られた各供試材について、0.2%耐力、ヤング率、Y値、平均結晶粒径、打抜き後の真円度、せん断面の高低差を調べた。
0.2%耐力、およびヤング率は、供試材のL方向およびT方向についてJIS 5号引張試験片を用いてJIS Z2241に準じた引張試験を行って求めた。
Y値は、その0.2%耐力およびヤング率の測定値に基づき前記(1)式により算出した。
平均結晶粒径は、圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)について光学顕微鏡により組織観察を行い、結晶粒度測定装置を用いた画像処理によって求めた。
打抜き後の真円度は、以下のようにして求めた。クリアランス3%にて直径5mmの円形打ち抜きを行い、打ち抜かれたサンプルの円形の穴の内周に沿って真円度を測定した。真円度の測定はOGP社製のSMART SCOPEを用いて12点測定により行った。
せん断面の高低差は、以下のようにして求めた。前記円形打抜きを行ったサンプルの円形の穴の内周に沿って、L方向位置、T方向位置および45°方向位置の計8カ所(45°間隔)の位置を定め、各位置において、打抜きせん断面(ダレ部、せん断変形部および破断変形部を含む面)の高さ変化を板厚方向に測定して各位置での最大高低差を求め、8箇所の最大高低差の値を平均した値を、その材料のせん断面の高低差として採用した。
結果を表1に示す。
Figure 0005050226
表1から判るように、工程A、Dによって作製された本発明例の銅合金材料は、平均結晶粒径10μm以下、L方向およびT方向の0.2%耐力650N/mm2以上、Y値10以下の要件を満足したことにより、真円度0.01mm以下、せん断面の高低差9.3μm以下という、極めて良好なプレス打抜き寸法精度が安定して達成された。
これに対し、工程B、Eによって作製された比較例No.10〜18は、[4]の仕上熱処理を施していないのでY値が大きくなり、その結果、真円度、せん断面の高低差とも発明例に比べ劣った。
工程C、Fによって作製された比較例No.19〜27は、[2]の仕上前熱処理の温度が高すぎたので平均結晶粒径が大きくなり、また0.2%耐力が低下した。さらに、[4]の仕上熱処理を施していないのでY値も大きくなった。その結果、真円度、せん断面の高低差とも、工程B、Eのものより更に劣った。
実施例1の表1に示したNo.10の例([4]の仕上熱処理を施していないもの)をベースとして、[4]に相当する仕上熱処理を種々の温度で保持時間10minとして行い、実施例1と同様に0.2%耐力、ヤング率、Y値、平均結晶粒径、打抜き後の真円度、せん断面の高低差を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0005050226
表2から判るように、当該組成の銅合金に工程Aの[1]〜[3]の処理を施して得た材料においては、0.2%耐力が最大となる熱処理温度に対し約−30〜+60℃の温度で保持時間10minの仕上熱処理を施すことにより、Y値が10以下の特性を付与することができ、プレス打抜き寸法精度の顕著な改善が達成できた。

Claims (6)

  1. 質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%を含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成の銅合金板材中間製品に「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」の加工・熱履歴を順次付与して板材を仕上げるに際し、上記[2]および[4]の工程をそれぞれ以下の条件で行う銅合金材料の製造法。
    [2]仕上前熱処理: [1]の仕上前冷間圧延後のビッカース硬さをH0(HV)とし、その硬さH0の材料を保持時間A(min)で加熱保持したときに0.8H0(HV)となる当該加熱保持温度をT0.8(℃)とするとき、
    保持温度:T0.8+20(℃)以上、T0.8+60(℃)以下、
    保持時間:A(min)、
    を満たす条件で行う。
    [4]仕上熱処理: 下記(1)式で定義されるY値が10以下となる保持温度・保持時間で行う。
    Y=|L方向のヤング率/L方向の0.2%耐力−T方向のヤング率/T方向の0.2%耐力| ……(1)
    ただし、L方向は圧延方向に対し平行方向、T方向は圧延方向に対し直角方向を意味する。ヤング率および0.2%耐力の単位はN/mm2とする。
  2. 前記銅合金板材中間製品が、質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%、P:0.01〜0.2%を含有し、さらにNi、Fe、Mg、Coの1種以上を合計0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成を有するものである、請求項1に記載の銅合金材料の製造法。
  3. 前記銅合金板材中間製品が、質量%で、Sn:0.01〜10%、Zn:8〜30%、P:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成を有するものである、請求項1に記載の銅合金材料の製造法。
  4. 質量%で、Sn:0.01〜10%、P:0.01〜0.2%を含有し、さらにNi、Fe、Mg、Coの1種以上を合計0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成の銅合金板材中間製品に「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」の加工・熱履歴を順次付与して板材を仕上げるに際し、上記[2]および[4]の工程をそれぞれ以下の条件で行う銅合金材料の製造法。
    [2]仕上前熱処理: [1]の仕上前冷間圧延後のビッカース硬さをH0(HV)とし、その硬さH0の材料を保持時間A(min)で加熱保持したときに0.8H0(HV)となる当該加熱保持温度をT0.8(℃)とするとき、
    保持温度:T0.8+20(℃)以上、T0.8+60(℃)以下、
    保持時間:A(min)、
    を満たす条件で行う。
    [4]仕上熱処理: 下記(1)式で定義されるY値が10以下となる保持温度・保持時間で行う。
    Y=|L方向のヤング率/L方向の0.2%耐力−T方向のヤング率/T方向の0.2%耐力| ……(1)
    ただし、L方向は圧延方向に対し平行方向、T方向は圧延方向に対し直角方向を意味する。ヤング率および0.2%耐力の単位はN/mm2とする。
  5. 質量%で、Sn:0.01〜10%、P:0.01〜0.2%、Ni:0.01〜3%含有し、かつ前記各元素の合計含有量:30%以下を満たし、残部Cuおよび不可避的不純物からなる組成の銅合金板材中間製品に「[1]仕上前冷間圧延、[2]仕上前熱処理、[3]仕上冷間圧延、[4]仕上熱処理」の加工・熱履歴を順次付与して板材を仕上げるに際し、上記[2]および[4]の工程をそれぞれ以下の条件で行う銅合金材料の製造法。
    [2]仕上前熱処理: [1]の仕上前冷間圧延後のビッカース硬さをH0(HV)とし、その硬さH0の材料を保持時間A(min)で加熱保持したときに0.8H0(HV)となる当該加熱保持温度をT0.8(℃)とするとき、
    保持温度:T0.8+20(℃)以上、T0.8+60(℃)以下、
    保持時間:A(min)、
    を満たす条件で行う。
    [4]仕上熱処理: 下記(1)式で定義されるY値が10以下となる保持温度・保持時間で行う。
    Y=|L方向のヤング率/L方向の0.2%耐力−T方向のヤング率/T方向の0.2%耐力| ……(1)
    ただし、L方向は圧延方向に対し平行方向、T方向は圧延方向に対し直角方向を意味する。ヤング率および0.2%耐力の単位はN/mm2とする。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造法において、さらに[1]および[3]の工程を以下の条件で行う銅合金材料の製造法。
    [1]仕上前冷間圧延: 圧延率60%以上で冷間圧延を行う。
    [3]仕上冷間圧延: 圧延率50%以上で冷間圧延を行う。
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