JP5047746B2 - 小型車両のパワーユニット - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト式無段変速機およびキック始動装置を備えた小型車両のパワーユニットに関する。
ベルト式無段変速機を備えたパワーユニットにキック始動装置を組み込んで自動二輪車に搭載した例がある(例えば、特許文献1参照)。
実登第2513407号公報
同特許文献1に開示されたパワーユニットは、自動二輪車の車体フレームに固定支持され、該パワーユニットの出力軸の動力がチェーンを介してリヤフォークの後端に軸支された後輪に伝達されて走行する自動二輪車のパワーユニットである。
該パワーユニットにおけるベルト式無段変速機は、車幅方向左側に配設され、駆動プーリがクランク軸の左側部分に設けられ、その後方に配置された従動プーリとの間に無端状ベルトが架渡されており、従動プーリ軸の後方に出力軸が配置され、該出力軸および従動プーリ軸より下方に配置された中間軸が従動プーリ軸の動力を出力軸に伝達している。
一方、キック始動装置の始動用キックアームのキック軸は、中間軸が配置される従動プーリ軸の下方を避けて、従動プーリ軸の前方に配置されて、キック軸に嵌着された駆動ヘリカルギヤが従動プーリ軸と同軸の従動ヘリカルギヤに噛合し、従動ヘリカルギヤと従動プーリ軸との間にラチェット機構設けられ、従動プーリ軸から無端状ベルトを介してクランク軸に動力が伝達されて内燃機関の始動が実行される。
したがって、キック軸は、車幅方向でベルト式無段変速機と同じ左側にあって同ベルト式無段変速機を左側から覆う伝動ケースカバーに軸支され、リターンスプリングが巻装されている。
従動プーリ軸の前方に配置されるキック軸は、パワーユニットの前後方向の略中央で、無端状ベルトなどを避けて従動プーリ軸と略同じ高さ位置にある。
そのため、キックアーム先端のキックペダルが前方の高い位置となっている。
また、キック始動装置が、パワーユニットにおいてベルト式無段変速機と同じ左側に配設されるので、キック始動装置のギヤ等が乾式となるため、オイルによる潤滑が困難である。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、キック始動操作がし易いとともに、キック力伝達機構をオイル潤滑でき摩擦ロスの低減と耐久性の向上を図ることができる小型車両のパワーユニットを供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クランク軸(40)を車体幅方向に指向させた内燃機関(30)と、前記クランク軸(40)に同軸または平行な駆動プーリ軸(40)と従動プーリ軸(80)との間に無端状ベルト(75)が架渡されたベルト式無段変速機(70)とを一体に備えて小型車両の車体フレームに支持されるパワーユニットであって、前記従動プーリ軸(80)の動力が中間軸(101)を介して出力軸(25)に伝達され、前記出力軸(25)から動力伝達機構(28)を介して後輪(14)に動力が伝達される小型車両のパワーユニットにおいて、前記出力軸(25)が前記従動プーリ軸(80)の後方に配置され、前記中間軸(101)が前記出力軸(25)および前記従動プーリ軸(80)よりも上方に配置され、前記従動プーリ軸(80)よりも下方に前記クランク軸(40)に平行に始動用キックアーム(122)のキック軸(123)が巻装されたリターンスプリング(124)により付勢されて配置され、前記キック軸(123)の動力を前記クランク軸(40)に伝達するキック力伝達機構(120)が前記ベルト式無段変速機(70)とは車幅方向反対側に配設され、前記キック軸(123)の前方に第1中間軸(127)が、左右ユニットケース(21L,21R)に回転自在に軸支され、前記第1中間軸(127)の前方に第2中間軸(130)が、軸端部を左ユニットケース(21L)と伝動ケース(23)に軸支され、中間部を右ユニットケース(21R)に軸支されて設けられ、前記キック軸(123)に同軸に設けられたキックギヤ(126)と前記クランク軸(40)に同軸に設けられたキック被動ギヤ(136)との間に前記第1中間軸(127)と前記第2中間軸(130)に軸支されたキック中間ギヤ(128,129,131,134)が介装されて、前記キック力伝達機構(120)が構成され、前記第2中間軸(130)の右ユニットケース(21R)と伝動ケース(23)の間に形成されたヘリカル外歯(130h)にヘリカル内歯(132h)が組み合わされて従動ヘリカルギヤ(132)が、フリクションスプリング(133)によるフリクションを回転に受けて設けられ、前記キック中間ギヤ(128,129,131,134)の1つである前記第2中間軸(130)に回転自在に軸支され前記キック被動ギヤ(136)に噛合する大径ギヤ(134)が、前記従動ヘリカルギヤ(132)に対向して設けられ、前記従動ヘリカルギヤ(132)と前記大径ギヤ(134)の互いの対向面に噛合可能なラチェット歯(132r,134r)が形成されて、ラチェット機構(135)が構成される小型車両のパワーユニットとした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の小型車両のパワーユニットにおいて、前記車体フレームは、ヘッドパイプ(2)と同ヘッドパイプ(2)から後方下向きに傾斜して延出するメインフレーム(3)と同メインフレーム(3)の後部から下方に延出しリヤフォーク(13)を揺動自在に軸支するピボットブラケット(4)とを備え、前記パワーユニット(20)が前記メインフレーム(3)の下方でかつ前記ピボットブラケット(4)の前方に懸架され、前記メインフレーム(3)と前記ピボットブラケット(4)により形成される連結屈曲部の内側隅部に前記中間軸(101)が位置することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の小型車両のパワーユニットにおいて、前記ベルト式無段変速機(70)を収容する変速機ケース(23,24)が、上面視で前記メインフレーム(3)と重ならない位置関係にあることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の小型車両のパワーユニットにおいて、前記車体フレームは、ヘッドパイプ(2)から後方下向きに傾斜して延出するメインフレーム(3)を備え、前記内燃機関はシリンダヘッド(32)が大きく前傾し、前記シリンダヘッド(32)から上方に延出する吸気管(34)が前記メインフレーム(3)の下方に配置され、前記内燃機関のシリンダ(44)のシリンダ中心軸線(C)に対してクランク軸(40)が上方にオフセットされ、前記第1中間軸(127)および前記第2中間軸(130)が前記クランク軸(40)より下方に配置されることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の内燃機関において、前記始動用キックアーム(122)の回動先端のキックペダル(121)が、パワーユニット(20)の車幅方向の外側に配設されることを特徴とする。
請求項1記載の小型車両のパワーユニットによれば、中間軸が従動プーリ軸後方の出力軸および従動プーリ軸よりも上方に配置され、従動プーリ軸よりも下方のスペースを利用して始動用キックアームのキック軸が配置されるので、パワーユニットの後側下部にキック軸が位置するため、キック軸に基端部を嵌着した始動用キックアームの先端のキックペダルの操作開始位置がパワーユニットの後方の低い位置となって運転者は、自然な姿勢でキックペダルに足を掛け易く始動操作を容易に実行することができる。
なお、キックペダルの操作開始位置をパワーユニットの後方の低い位置にできるので、パワーユニットの車体に搭載する自由度が向上するとともに、パワーユニットの重心を低く抑えることが可能となる。
また、キック軸の動力をクランク軸に伝達するキック力伝達機構がベルト式無段変速機とは車幅方向反対側に配設されるので、キック力伝達機構をベルト式無段変速機から離してオイル潤滑することができ、その結果摩擦ロスを低減して始動性を向上させるとともに、耐久性の向上も図ることができる。
さらに、キック力伝達機構とベルト式無段変速機を互いに車幅方向反対に設けることで、左右のバランスを容易に保つことができる。
キック力伝達機構におけるキック軸にリターンスプリングが巻装され、キック中間ギヤのキック中間軸にラチェット機構が設けられるので、リターンスプリングとラチェット機構の配置を分けて軸方向にコンパクトに構成することができ、パワーユニットの横幅を抑えることができる。
請求項2記載の小型車両のパワーユニットによれば、メインフレームとピボットブラケットにより形成される連結屈曲部の内側隅部に、出力軸および従動プーリ軸よりも上方に配置され中間軸が位置するので、メインフレームとピボットブラケットにより形成される連結屈曲部の内側隅部にパワーユニットの後側上部が隙間を可及的に小さくして納められ、結果として最低地上高を上げつつシートへの着座時の跨ぎ性も高く維持できる。
請求項3記載の小型車両のパワーユニットによれば、ベルト式無段変速機を収容する変速機ケースが、上面視でメインフレームと重ならない位置関係にあるので、ベルト式無段変速機の駆動プーリおよび従動プーリにより大きく嵩張る変速機ケースをメインフレームに干渉させずにパワーユニットをメインフレームに近づけることができ、結果として最低地上高を上げつつ跨ぎ性をより向上させることができる。
請求項4記載の小型車両のパワーユニットによれば、シリンダ中心軸線に対してクランク軸を上方にオフセットし、そのクランク軸より下方にキック中間軸を配置したことにより、吸気管の配置空間を狭めることなく、キック中間軸をクランク軸に前後方向で近づけることができるので、キック軸およびキック中間軸の配置の自由度が増し、さらにパワーユニットの小型化に寄与し得る。
請求項5記載の小型車両のパワーユニットによれば、始動用キックアームの回動先端のキックペダルが、パワーユニットの車幅方向の外側に配設されるので、運転者の足を載せるスペースを広く確保できる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る自動二輪車1の側面図である。
本自動二輪車1の車体フレームは、車体全部のヘッドパイプ2の上部から後方へ斜め下向きに傾斜して1本のメインフレーム3が延出し、同メインフレーム3の後部に左右一対のピボットブラケット4,4が下方に延出するように固着されている。
メインフレーム3の後部でピボットブラケット4,4の固着位置より前辺りから左右一対のシートレール5,5が後方へ斜め上向きに延出し途中で略水平に屈曲して後端に至っている。
このシートレール5,5の屈曲部位辺りとピボットブラケット4,4との間にミドルフレーム6,6が介装されている。
以上のような車体フレームの左右一対のシートレール5,5間に収納ボックス7等が架設され、収納ボックス7等の上方をシート8が開閉自在に覆っている。
車体前部においてヘッドパイプ2に軸支されて上方にハンドル9が設けられ、下方にフロントフォーク10が延びてその下端に前輪11が軸支されている。
車体中央のピボットブラケット4,4にピボット軸12によりリヤフォーク13が前端を軸支されて後方に延びており、同リヤフォーク13の後端部に後輪14が軸支されている。
ピボット軸12を中心に上下に揺動するリヤフォーク13の後部とシートレール5,5との間にリヤクッション15,15が介装されている。
メインフレーム3の下方でかつピボットブラケット4,4の前方にパワーユニット20が懸架される。
図2はパワーユニット20およびその周辺の一部省略した左側面図であり、図3はその右側面図であり、図1ないし図3を参照して、メインフレーム3の中央より若干後方寄り部位に支持ブラケット3aが垂設され、パワーユニット20の左右割りのユニットケース21L,21Rの上面から突出したマウントブラケット20aが支軸16を介して支持ブラケット3aに吊設され、一方でユニットケース21L,21Rの後面上部から突出したマウントブラケット20bがピボットブラケット4の上部に支軸17により支持され、ユニットケース21L,21Rの後面下部から突出したマウントブラケット20cがピボットブラケット4の下部に支軸18により支持されることで、メインフレーム3の下方でかつピボットブラケット4,4の前方位置にパワーユニット20が車体フレームに固定支持される。
したがって、本自動二輪車1は、パワーユニット20の上方にメインフレーム3がある鞍乗り型の自動二輪車であり、車体フレームは、各部に分割された合成樹脂製のカバー部材により覆われる。
パワーユニット20は、クランク軸40を車体幅方向に指向させた内燃機関30を前半部に、クランク軸40である同軸一体の駆動プーリ軸51と従動プーリ軸52との間に無端状ベルトが架渡されたベルト式無段変速機50を後半部に位置して一体に構成されたものである。
このパワーユニット20の出力軸25が、左側ユニットケース21Lの後部から左方に突出しており、同出力軸25に嵌着された駆動スプロケット26と後輪14に左側で一体に設けられた従動スプロケット27との間にチェーン28が架渡されて、出力軸25の回転動力がチェーン28を介して後輪14に伝達されて後輪14が回転して走行する。
該出力軸25はリヤフォーク13を軸支するピボット軸12により幾らか前方に位置する。
チェーン28にはチェーンカバー28Cが被せられる。
内燃機関30は、単気筒の4サイクル内燃機関で、ユニットケース21L,21Rの前面からシリンダブロック31、シリンダヘッド32およびシリンダヘッドカバー33が重ねられて略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢で突出している。
シリンダヘッド32における上側の吸気ポートから上方に延出した吸気管34にスロットルボディ35が接続されている。
また、シリンダヘッド32における下側の排気ポートから下方に延出し後方へ屈曲した排気管36が右寄りに偏って後方へ延びて後輪14の右側のマフラー37に接続されている。
図4は図2および図3におけるIV−IV線に沿って切断し展開した断面図である。
同図4を参照して、左右割りの左ユニットケース21Lと右ユニットケース21Rの合体により形成される内空間にクランク室とギヤ室が形成されて、車幅方向(左右方向)に指向して配置されるクランク軸40が左右ユニットケース21L,21Rの各々にベアリング41L,41Rを介して回転自在に支持されている。
内燃機関30は、シリンダブロック32のシリンダライナ44内を往復動するピストン42とクランク軸40のクランクピン40aとをコネクティングロッド43が連結している。
クランク軸40は、軸支する左右ベアリング41L,41Rより左右水平方向に延出しており、そのうち左延出部40Lにはカム駆動スプロケット54、モータ始動被動ギヤ114、ACジェネレータ60が設けられ、右延出部40Rにはキック始動被動ギヤ136、ベルト式無段変速機70のベルト駆動プーリ71が設けられる。
本4サイクル内燃機関30は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッドカバー34内には動弁機構50が設けられ、同動弁機構50に駆動伝達を行うカムチェーン51がカムシャフト53とクランク軸40との間に架設されており、そのためのカムチェーン室52が、左ユニットケース21L,シリンダブロック32,シリンダヘッド33に連通して設けられている。
すなわち左右水平方向に指向したカムシャフト53の左端に嵌着されたカムチェーン被動スプロケット55と、クランク軸40の左延出部40Lにおいて左ベアリング41Lに隣接して嵌着された前記カムチェーン駆動スプロケット54との間にカムチェーン51がカムチェーン室52内を通って架渡されている。
なお、シリンダヘッド33においてカムチェーン室52と反対側(右側)から燃焼室に向かって斜めに点火プラグ45が嵌入されている。
クランク軸40の左延出部40Lにはカムチェーン駆動スプロケット54の左隣りにモータ始動被動ギヤ114が回転自在に軸支され、さらにその左隣りにACジェネレータ60のアウタボス部61が嵌着され、モータ始動被動ギヤ114とアウタボス部61との間に一方向クラッチ59が介装されている。
ACジェネレータ60は、椀状をしたアウタロータ62がアウタボス部61に固着されており、アウタロータ62の内周面に周方向に亘って配設される磁石63の内側にステータコイル65の巻回されたステータ64がACGカバー22の内面の中央円筒部22aに固定されている。
クランク軸40は左ユニットケース21Lの側壁に形成された開口を貫通して左方に延びて、その左端部近傍にアウタボス部61が嵌着されてアウタロータ62が設けられており、ACGカバー22は、このアウタロータ62を覆い左ユニットケース21Lの側壁のカムチェーン室52に連通する開口部周壁21L(図2参照)に取り付けられる。
他方、右ユニットケース21Rの右方は、伝動ケース23が右ユニットケース21Rとの間にギヤ室23aを形成して覆い、伝動ケース23の右方は伝動ケースカバー24が伝動ケース23との間にベルト式無段変速機70を収容する変速室24aを形成して覆う構成となっている。
クランク軸40の右ベアリング41Rより延びた右延出部40Rは、伝動ケース23をシール部材23bを介して貫通して変速室24aに突出しており、右ユニットケース21Rと伝動ケース23との間のギヤ室23aにおいてキック始動被動ギヤ136がクランク軸40の右延出部40Rにスプライン嵌合しており、伝動ケース23と伝動ケースカバー24との間の変速室24aにおいてベルト駆動プーリ71がクランク軸40の右延出部40Rに一体に回転可能に設けられている。
ベルト駆動プーリ71は、固定側プーリ半体72と可動側プーリ半体73とからなり、固定側プーリ半体72は、クランク軸40の右端部近傍に一体に固定され、その左側の可動側プーリ半体73はクランク軸40に嵌合され後記するカムプレート76を固定するスリーブ74に銅ブッシュを介して軸方向に摺動自在に支持されるとともに、カムプレート76と凹凸嵌合して一体に回転されるように構成され、同可動側プーリ半体73はクランク軸40とともに回転し、かつ軸方向に摺動して固定側プーリ半体72に接近・離反することができ、両プーリ半体72,73間にVベルト75が挟まれて巻き掛けられる。
したがって、クランク軸40は、ベルト駆動プーリ71を支持する駆動プーリ軸に相当する。
可動側プーリ半体73の左側で前記シール部材23bに近接した所定位置にカムプレート76が設けられており、その外周端に設けたスライドピース76aが可動側プーリ半体73の外周端に軸方向に形成したカムプレート摺動ボス部73aに摺動自在に係合している。
可動側プーリ半体73のカムプレート76側側面は、カムプレート76側に向けてテーパしており、同テーパ面内側にカムプレート76に挟まれてドライウェイトローラ77が収容されている。
したがってクランク軸40の回転速度が増加すると、可動側プーリ半体73とカムプレート76間にあってともに回転するドライウェイトローラ77が、遠心力により遠心方向に移動し、可動側プーリ半体73は同ドライウェイトローラ77に押圧されて右方に移動して固定側プーリ半体72に接近し、両プーリ半体72,73間に挟まれたVベルト75を遠心方向に移動させ巻き掛け径を大きくするように構成されている。
かかるベルト駆動プーリ71に対応する後方のベルト従動プーリ83は、クランク軸40(駆動プーリ軸に相当)の後方で前記出力軸25の前方近い位置に平行に配置される従動プーリ軸80に設けられる。
クランク軸40と出力軸25が略同じ高さにあるのに対して従動プーリ軸80は僅かに高い位置にある(図2,図3参照)。
従動プーリ軸80は、左端と中央部が右ユニットケース21Rの左側に凹出した後部と伝動ケース23の後部にそれぞれベアリング78,79を介して回転自在に軸支され、伝動ケース23を貫通して変速室24aに突出した部分にベルト従動プーリ83が支持される。
従動プーリ軸80に右方から嵌合されたスリーブ81が、ナット82の締結によりベアリング79のインナレースに締め付けられて従動プーリ軸80と一体に固定され、同スリーブ81に固定側プーリ半体84が嵌着され、同固定側プーリ半体84の右側でスリーブ81に軸方向の摺動を自在に可動側プーリ半体85が環状スライダ86を介して支持され、かつスプリング87により左方に付勢されている。
ベルト従動プーリ83はかかる両プーリ半体84,85から構成されており、両プーリ半体84,85に前記Vベルト75が挟持される。
ベルト式無段変速機70は、以上のように構成されているので、クランク軸(駆動プーリ軸)40の動力をVベルト75を介して従動プーリ軸80に伝達し、その際クランク軸40の回転速度が増加するに従い、ドライウェイトローラ77の遠心方向の移動により可動側プーリ半体73が固定側プーリ半体72に接近し、両プーリ半体72,73間に挟まれたVベルト75の巻き掛け径を大きくし、反対に従動プーリ軸80上の両プーリ半体84,85間に挟まれたVベルト75の巻き掛け径を小さくすることで、自動的に無段変速がなされる。
なお、従動プーリ軸80がベアリング79を介して貫通する伝動ケース23の軸受開口にはシール部材23cが介装されている。
したがって、ベルト式無段変速機70が収容される変速室24aは、伝動ケース23によりギヤ室23aと仕切られ、ギヤ室23aと連通する開口部は、シール部材23b,23cにより水密にシールされ、ギヤ室23aのオイルが変速室24aに漏れるのを防止している。
ギヤ室23aにおける従動プーリ軸80には遠心クラッチ90が設けられている。
遠心クラッチ90は、クラッチインナ91の基端を保持するインナボス部92が従動プーリ軸80にスプライン嵌合され、クラッチインナ91の外周端側に従動プーリ軸80と平行に突設された複数の支軸93にそれぞれクラッチウエイト94が係争自在に枢支されている。
クラッチアウタ95は、その円筒部が、クラッチウエイト94に内周面を対向させて覆い、クラッチアウタ95の基端を保持するアウタボス部96は従動プーリ軸80にベアリング97を介して相対回転自在のクラッチ出力ギヤ98にスプライン嵌合して支持されている。
従動プーリ軸80の回転速度が所定速度を越えると、クラッチウエイト94の傾動が増してクラッチアウタ95に作用してクラッチが係合しクラッチアウタ95をクラッチ出力ギヤ98と一体に回転させる。
従動プーリ軸80とその後方の前記出力軸25との間に減速ギヤ機構100が設けられている。
従動プーリ軸80および出力軸25よりも上方で、出力軸25の略上方に中間軸101が配置されている(図2,図3参照)。
図4を参照して、中間軸101は、左ユニットケース21Lと右ユニットケース21Rにベアリング103,104を介して回転自在に軸支され、左右のベアリング103,104間に小径ギヤ105が形成され、右ベアリング104より右方に突出した右端に大径ギヤ102がスプライン嵌合して一体に回転するように取り付けられており、同大径ギヤ102が前記クラッチ出力ギヤ98に噛合している。
出力軸25は、左ユニットケース21Lと右ユニットケース21Rにベアリング107,108を介して回転自在に軸支され、左右のベアリング107,108間に大径ギヤ106が嵌着され、同大径ギヤ106が中間軸101の小径ギヤ105と噛合している。
減速ギヤ機構100は、以上のように構成されており、クラッチ出力ギヤ98の回転が、大径ギヤ102との噛合により中間軸101に減速伝達され、中間軸101の回転が小径ギヤ105と大径ギヤ106との噛合により出力軸25に減速伝達され、出力軸25の左ユニットケース21Lを貫通して外部に突出した左端に嵌着された駆動スプロケット26を減速回転させるので、この駆動スプロケット26の減速回転動力がチェーン28を介して後輪14を回転させて自動二輪車1を走行させる。
メインフレーム3とピボットブラケット4に支持されるパワーユニット20は、メインフレーム3の下方でピボットブラケット4の前方に配設され、パワーユニット20の後部の減速ギヤ機構100の出力軸25および従動プーリ軸80よりも上方に配置され中間軸101が、図2および図3に示すように、メインフレーム3とピボットブラケット4により形成される通常デッドスペースとされる連結屈曲部の内側隅部に位置するようにパワーユニット20を配置することで、メインフレーム3とパワーユニット20との間の間隙を可及的に小さくして結果として最低地上高を上げることができる。
本パワーユニット20の内燃機関30は、スタータモータ111によるモータ始動と、キックペダルを踏むことによるキック始動の2通りの始動方法が可能である。
図2を参照して、左ユニットケース21Lの前部におけるACジェネレータ60を覆ってACGカバー22が被せられる開口部周壁21Laは上方に膨出しており、同開口部周壁21La近傍にモータ始動機構110が構成される。
開口部周壁21Laの上方への膨出部には側壁が形成され、同側壁に右側からスタータモータ111が取り付けられ、同スタータモータ111の側壁を貫通して左方に突出した駆動軸に駆動ギヤ112が形成されている。
駆動ギヤ112の下方に中間軸113が回転自在に軸支され、同中間軸113に形成された大径ギヤ113aが駆動ギヤ112と噛合し、同じく中間軸113に形成された小径ギヤ113bが前記クランク軸40の左延出部40Lに軸支された大径のモータ始動被動ギヤ114と噛合する。
したがって、モータ始動機構110は、スタータモータ111の駆動で中間軸113の大径ギヤ113a,小径ギヤ113bを介してモータ始動被動ギヤ114を減速回転し、モータ始動被動ギヤ114の回転は一方向クラッチ59およびアウタボス部61を介してクランク軸40を強制的に回転駆動して内燃機関30を始動させることができる。
一方で、キック始動機構120は、ユニットケース21L,21Rの下部に配設される。
図5は、本内燃機関30のキック始動機構を示す断面図(図2,図3におけるV−V線に沿って切断し展開した断面図)である。
図2および図5を参照して、前記従動プーリ軸80の下方にキック軸123が配置され、同キック軸123に始動用のキックアーム122の基端部が嵌着されている。
キックアーム122の先端部にはキックペダル121が倒伏自在に取り付けられている。
右ユニットケース21Rの後半部は左方に凹出して左ユニットケース21Lに近づいて左右ユニットケース21L,21R間が狭く構成されており、キック軸123は、この間隔の狭い左右ユニットケース21L,21Rに回動可能に軸支されている。
左ユニットケース21Lの軸受部21Lbは、肉厚の円筒状をなして左方に膨出しており、キック軸123は同軸受部21Lbを貫通して左方に突出しているので、その左端に嵌着されたキックアーム122は、出力軸25はもとよりピボットブラケット4より左方に位置して、キックアーム122の揺動に際して、ピボットブラケット4に干渉しない。
キック軸123の右端は、右ユニットケース21Rの右方への椀状の膨出部21Rbに軸支され、この膨出部内に収容されたリターンスプリング124がキック軸123に巻回されており、このリターンスプリング124によりキック軸123をキックアーム122とともに図2において反時計方向に回動するように付勢している。
キック軸123にはストッパ部材125が軸受部21Lb寄りにスプライン嵌合しており、ストッパ部材125の突起125aが左ユニットケース21Lの突起21Lcに当接してリターンスプリング124により付勢されたキックアーム122をに示す所定の回動位置(操作開始位置)に保持する。
キックアーム122はキック軸123から後方斜め上向きに延びている(図2参照)。
キック軸123のリターンスプリング124とストッパ部材125との間に大径のキック駆動ギヤ126がセレーション嵌合されている。
そして、キック軸123の前方に短尺の第1中間軸127が間隔の狭い左右ユニットケース21L,21Rに回転自在に軸支され、さらに第1中間軸127の前方に長尺の第2中間軸130が間隔が拡がった左右ユニットケース21L,21Rと伝動ケース23に回転自在に軸支されている。
キック軸123、第1中間軸127、第2中間軸130は、全てクランク軸40に平行で左右水平方向に指向しており、第2中間軸130はクランク軸40の後方斜め下位置にある。
第1中間軸127には、小径ギヤ128が形成されるとともに大径ギヤ129がセレーション嵌合しており、小径ギヤ128が前記大径のキック駆動ギヤ126に噛合している。
長尺の第2中間軸130は、左端が左ユニットケース21Lに軸支され、右端が伝動ケース23に軸支されるとともに、中央より伝動ケース23側に寄った箇所が右ユニットケース21Rによって軸支されている。
そして、第2中間軸130の左端軸支部近傍に小径ギヤ131が形成され、同小径ギヤ131が前記大径ギヤ129に噛合している。
第2中間軸130の右ユニットケース21Rと伝動ケース23の両軸支部間は、右ユニットケース21R側外周面にはす歯に刻設されたヘリカル外歯130hが形成されて、従動ヘリカルギヤ132の内周面に刻設されたヘリカル内歯132hを前記ヘリカル外歯130hに噛合させて従動ヘリカルギヤ132が組み合わされる。
従動ヘリカルギヤ132の外周面に周方向に亘って形成された溝条にフリクションスプリング133の一部欠損した円環部133aが嵌合して締め付けるようにして従動ヘリカルギヤ132の回転にフリクションを与えるようにしている。
フリクションスプリング133の円環部133aから遠心方向に延出した柄部133bの先端が、右ユニットケース21Rに形成された左右方向に指向した断面コ字状の溝条21Rvに摺動自在に嵌合している。
従動ヘリカルギヤ132の右側面には周縁に沿ってラチェット歯132rが突出形成されている。
この従動ヘリカルギヤ132の右隣りに大径ギヤ134が第2中間軸130に回動自在に軸支されて設けられており、同大径ギヤ134がクランク軸40にスプライン嵌合する前記キック始動被動ギヤ136に噛合する。
大径ギヤ134には、左側面に前記従動ヘリカルギヤ132のラチェット歯132rに対向し、噛合可能なラチェット歯134rが突出形成されてラチェット機構135が構成されている。
キック始動機構120は、以上のように構成されており、キックペダル121が踏み込まれ、キック軸123がリターンスプリング124に抗して回転すると、キック軸123と一体となって大径のキック駆動ギヤ126が回動し、同キック駆動ギヤ126と小径ギヤ128の噛合により第1中間軸127が増速回転し、同第1中間軸127と一体に回転する大径ギヤ129が第2中間軸130の小径ギヤ131と噛合して第2中間軸130をさらに増速回転する。
第2中間軸130が回転すると、一体に回転するヘリカル外歯130hにヘリカル内歯132hが噛合する従動ヘリカルギヤ132は、フリクションスプリング133により回転に対して摩擦抵抗を生じて回転を阻止しようとするので、従動ヘリカルギヤ132は軸方向(右方向)に移動して、そのラチェット歯132rが大径ギヤ134のラチェット歯134rに噛み合い、フリクションスプリング133の抵抗に抗して第2中間軸130と略一体となって回転する従動ヘリカルギヤ132とともに大径ギヤ134が回転し、同大径ギヤ134とキック始動被動ギヤ136の噛合によりクランク軸40が強制的に回転させ内燃機関30を始動する。
なお、キックペダル121の踏み込みを止めキックペダル121を解放すると、リターンスプリング124によりキック軸123はキックアーム122とともに、元の操作開始位置に戻るので、第1中間軸127および第2中間軸130は逆回転して従動ヘリカルギヤ132はヘリカル歯132h,130hの噛合により左方向に移動してラチェット歯132r,134rの係合は解除される。
上記キック始動機構110の主なキック力伝達機構であるキックペダル121およびキックアーム122を含むキック軸123、第1中間軸127および第2中間軸130間のギヤの噛み合いは、図5に示すように、シリンダ中心軸線Cより左側に配設されており、シリンダ中心軸線Cより右側に配設される前記ベルト式無段変速機70とは車幅方向反対に設けられるので、キック力伝達機構を乾式のベルト式無段変速機70から離してオイル潤滑することができ、その結果摩擦ロスを低減して始動性を向上させるとともに、耐久性の向上も図ることができる。
さらに、キック始動機構110の主なキック力伝達機構とベルト式無段変速機70は、車幅方向反対に設けられるので、パワーユニット20の左右のバランスを容易に保つことができる。
本自動二輪車のパワーユニット20は、ベルト式無段変速機70の従動プーリ軸80および同従動プーリ軸80より後方の出力軸25よりも上方に中間軸101を配置し、従動プーリ軸80よりも下方のスペースを利用してキック軸123が配置されるので、パワーユニット20の後側下部にキック軸123を位置することができ、キック軸123に基端部を嵌着した始動用キックアーム122の先端のキックペダル121の操作開始位置がパワーユニット20の後方の低い位置となって運転者は、大きく足を上げる必要がなく自然な姿勢でキックペダル121に足を掛け易く始動操作を容易に実行することができる。
キックペダル121の操作開始位置がパワーユニット20の後方の低い位置にできるので、パワーユニット20の車体に搭載する自由度が向上するとともに、パワーユニット20の重心を低く抑えることが可能となる。
メインフレーム3とピボットブラケット4により形成される連結屈曲部の内側隅部に、出力軸25および従動プーリ軸80よりも上方に配置され中間軸101が位置するように、パワーユニット20を配置するので、メインフレーム3にパワーユニット20を近づけて両者の隙間を可及的に小さく配置でき、結果として最低地上高を上げつつシート8の着座時の跨ぎ性も高く維持できる。
キック始動機構110のキック力伝達機構におけるキック軸123にリターンスプリング124が巻装され、キック中間ギヤの小径ギヤ131および大径ギヤ134のキック中間軸である第2中間軸130に従動ヘリカルギヤ132およびラチェット歯132r,134r等からなるラチェット機構135が設けられるので、リターンスプリング124とラチェット機構135の配置を分けて軸方向にコンパクトに構成することができ、パワーユニット20の横幅(左右幅)を抑えることができる。
始動用キックアーム122の回動先端のキックペダル121が、パワーユニット20の車幅方向の外側に配設されるので、運転者の足を載せるスペースを広く確保できる。
また、車体幅方向の中央をヘッドパイプ2から後方に延びる1本のメインフレーム3は、図4に2点鎖線で示すように、パワーユニット20の中央のシリンダ軸線上にあり、ベルト式無段変速機70を収容する変速機ケースである伝動ケース23は、上面視でこの中央のメインフレーム3の右方にあってメインフレーム3と重ならない位置関係にあるので、ベルト式無段変速機70のベルト駆動プーリ71およびベルト従動プーリ83により大きく嵩張る伝動ケース23をメインフレーム3に干渉させずにパワーユニット20をメインフレーム3に近づけることができ、結果として最低地上高を上げつつ跨ぎ性をより向上させることができる。
また、図2および図3に示すように、シリンダ中心軸線Cに対してクランク軸40を上方にオフセットし、そのクランク軸40より下方にキック中間軸127,130を配置したことにより、吸気管34の配置空間を狭めることなく、キック中間軸127,130をクランク軸40に前後方向で近づけることができるので、キック軸123およびキック中間軸127,130の配置の自由度が増し、さらにパワーユニット20の小型化に寄与し得る。
本発明を適用した一実施の形態に係る自動二輪車の側面図である。 パワーユニットおよびその周辺の一部省略した左側面図である。 同右側面図である。 図2および図3におけるIV−IV線に沿って切断し展開した断面図である。 図2および図3におけるV−V線に沿って切断し展開した断面図である。
符号の説明
1…自動二輪車、2…ヘッドパイプ、3…メインフレーム、4…ピボットブラケット、11…前輪、12…ピボット軸、13…リヤフォーク、14…後輪、
20…パワーユニット、21L…左ユニットケース、21R…右ユニットケース、22…ACGカバー、23…伝動ケース、24…伝動ケースカバー、25…出力軸、
30…内燃機関、40…クランク軸、50…動弁機構、60…ACジェネレータ、
70…ベルト式無段変速機、71…ベルト駆動プーリ、75…Vベルト、80…従動プーリ軸、83…ベルト従動プーリ、90…遠心クラッチ、100…減速ギヤ機構、101…中間軸、
120…キック始動機構、121…キックペダル、122…キックアーム、123…キック軸、124…リターンスプリング、126…キック駆動ギヤ、127…第1中間軸、130…第2中間軸、132…従動ヘリカルギヤ、133…フリクションスプリング、134…大径ギヤ、135…ラチェット機構、136…キック始動被動ギヤ。

Claims (5)

  1. クランク軸(40)を車体幅方向に指向させた内燃機関(30)と、前記クランク軸(40)に同軸または平行な駆動プーリ軸(40)と従動プーリ軸(80)との間に無端状ベルト(75)が架渡されたベルト式無段変速機(70)とを一体に備えて小型車両の車体フレームに支持されるパワーユニットであって、
    前記従動プーリ軸(80)の動力が中間軸(101)を介して出力軸(25)に伝達され、
    前記出力軸(25)から動力伝達機構(28)を介して後輪(14)に動力が伝達される小型車両のパワーユニットにおいて、
    前記出力軸(25)が前記従動プーリ軸(80)の後方に配置され、
    前記中間軸(101)が前記出力軸(25)および前記従動プーリ軸(80)よりも上方に配置され、
    前記従動プーリ軸(80)よりも下方に前記クランク軸(40)に平行に始動用キックアーム(122)のキック軸(123)が巻装されたリターンスプリング(124)により付勢されて配置され、
    前記キック軸(123)の動力を前記クランク軸(40)に伝達するキック力伝達機構(120)が前記ベルト式無段変速機(70)とは車幅方向反対側に配設され、
    前記キック軸(123)の前方に第1中間軸(127)が、左右ユニットケース(21L,21R)に回転自在に軸支され、
    前記第1中間軸(127)の前方に第2中間軸(130)が、軸端部を左ユニットケース(21L)と伝動ケース(23)に軸支され、中間部を右ユニットケース(21R)に軸支されて設けられ、
    前記キック軸(123)に同軸に設けられたキックギヤ(126)と前記クランク軸(40)に同軸に設けられたキック被動ギヤ(136)との間に前記第1中間軸(127)と前記第2中間軸(130)に軸支されたキック中間ギヤ(128,129,131,134)が介装されて、前記キック力伝達機構(120)が構成され、
    前記第2中間軸(130)の右ユニットケース(21R)と伝動ケース(23)の間に形成されたヘリカル外歯(130h)にヘリカル内歯(132h)が組み合わされて従動ヘリカルギヤ(132)が、フリクションスプリング(133)によるフリクションを回転に受けて設けられ、
    前記キック中間ギヤ(128,129,131,134)の1つである前記第2中間軸(130)に回転自在に軸支され前記キック被動ギヤ(136)に噛合する大径ギヤ(134)が、前記従動ヘリカルギヤ(132)に対向して設けられ、
    前記従動ヘリカルギヤ(132)と前記大径ギヤ(134)の互いの対向面に噛合可能なラチェット歯(132r,134r)が形成されて、ラチェット機構(135)が構成されることを特徴とする小型車両のパワーユニット。
  2. 前記車体フレームは、ヘッドパイプ(2)と同ヘッドパイプ(2)から後方下向きに傾斜して延出するメインフレーム(3)と同メインフレーム(3)の後部から下方に延出しリヤフォーク(13)を揺動自在に軸支するピボットブラケット(4)とを備え、
    前記パワーユニット(20)が前記メインフレーム(3)の下方でかつ前記ピボットブラケット(4)の前方に懸架され、前記メインフレーム(3)と前記ピボットブラケット(4)により形成される連結屈曲部の内側隅部に前記中間軸(101)が位置することを特徴とする請求項1記載の小型車両のパワーユニット。
  3. 前記ベルト式無段変速機(70)を収容する変速機ケース(23,24)が、上面視で前記メインフレーム(3)と重ならない位置関係にあることを特徴とする請求項2記載の小型車両のパワーユニット。
  4. 前記車体フレームは、ヘッドパイプ(2)から後方下向きに傾斜して延出するメインフレーム(3)を備え、
    前記内燃機関はシリンダヘッド(32)が大きく前傾し、
    前記シリンダヘッド(32)から上方に延出する吸気管(34)が前記メインフレーム(3)の下方に配置され、
    前記内燃機関のシリンダ(44)のシリンダ中心軸線(C)に対してクランク軸(40)が上方にオフセットされ、
    前記第1中間軸(127)および前記第2中間軸(130)が前記クランク軸(40)より下方に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の小型車両のパワーユニット。
  5. 前記始動用キックアーム(122)の回動先端のキックペダル(121)が、パワーユニット(20)の車幅方向の外側に配設されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の小型車両のパワーユニット。
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