本願の出願人は、外形が小さく、大きなヘッド開口部を設けることが可能なディスクカートリッジを未公開の国際特許出願PCT/JP2007/059444において提案している。本発明のディスク装置は、このディスクカートリッジに対応している。以下、このディスクカートリッジの構造を説明する。
図12(a)および図12(b)は、本発明のディスク装置に装填をすることのできるディスクカートリッジ200の全体を上面側からみた斜視図であり、図12(a)は開口部を閉じた状態を示し、図12(b)は開口部を開放し、ディスク10の一部を露出させた状態を示している。図13(a)および図13(b)は、ディスクカートリッジ200の全体を底面側からみた斜視図であり、図13(a)は開口部を閉じた状態を示し、図13(b)は開口部を開放し、ディスク10の一部を露出させた状態を示している。また、図14は、ディスクカートリッジ200の構成部品を示す分解斜視図である。
ディスクカートリッジ200は、第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222と、支持ベース部材210とを備える。
第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222は、それぞれディスク10の一部を収納する空間をそれぞれ有しており、互いに接合することによって、ディスク10の全体を収納するディスク収納部220を形成する。より具体的には、第1および第2のディスク収納部221、222のそれぞれは、ディスク10の一部を収納する扁平な袋状の空間を有し、それぞれの空間の開口の縁部分を合わせるように第1および第2のディスク収納部221、222が閉塞することによって、ディスク10全体を収納する空間が形成される。以下、第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222の両方を参照する場合、これらをディスク収納部220と呼ぶことがある。
支持ベース部材210は、第1および第2のディスク収納部221、222をそれぞれ回動軸回りに回転可能に支持しており、支持ベース部材210の少なくとも一部は、第1および第2のディスク収納部221、222がディスク10と垂直な方向へ移動するのを抑制するように第1および第2のディスク収納部221、222と重なっている。
図12(b)および図13(b)に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222を開放した状態では、ディスクカートリッジ200の外部から、ディスクモータ、クランプ部材などのディスク10を回転させる手段、および、記録および/または再生を行うヘッドがディスク10に接近し、アクセスするための略扇形領域の開口部220wが形成される。
したがって、第1および第2のディスク収納部221、222は、ディスクカートリッジ200の外殻をなすハウジングの機能と、開口部220wを開放および閉塞するシャッタの機能の2つの機能を兼ね備えている。
図12(a)および図13(a)に示すように、ディスクカートリッジ200を上面あるいは底面から見た場合、開口部220wが形成される側は円弧状に形成されている。このため、第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222の開口部220wが形成される領域の側面は曲面になっている。
支持ベース部材210は、上部支持ベース部材211および下部支持ベース部材212を含む。図14に示すように、下部支持ベース部材212には、ディスク装置(図示せず)内におけるディスク10と平行な面内におけるディスクカートリッジ200の位置を決定するための位置決め穴215aおよび215bが設けられている。また下部支持ベース部材212の両側面部には、切り欠き部212tが左右に設けられており、例えばトレイ方式のローディングにおけるディスクカートリッジ200の表裏を逆に装填することの防止に使用されたり、スロットローディング方式におけるディスクカートリッジ200を保持するための係合などに使用されたりする。
第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222は、それぞれ、回動中心穴221aおよび回動中心穴222aを有し、下部支持ベース部材212に設けられた回転支軸212aおよび212bが回動中心穴221aおよび回動中心穴222aに挿入されることによって、第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222は、回転支軸212aおよび212bを回動軸として、回転可能に支持される。
また、第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222は、互いに噛み合って係合する連動部221bおよび222bを有し、この連動部221bおよび222bの係合によって第1のディスク収納部221および第2のディスク収納部222は回転支軸212aおよび212bの回りに互いに逆方向へ連動して回転することができる。
第1および第2のディスク収納部221、222には、切り欠き部221dおよび222dが設けられており、外部から第1および第2のディスク収納部221、222の開放および閉塞の動作を行うために使用される。
第1のロック部材231および第2のロック部材232は、それぞれ回動中心穴231aおよび回動中心穴232aを有し、下部支持ベース部材212に設けられている回転支軸212cおよび212dに、挿入されることによって、下部支持ベース部材212に回動自在に取り付けられる。
第1のロック部材231は、第1および第2のディスク収納部221、222が閉塞した状態で、第1のディスク収納部221の係止部221cに係合し、第1のディスク収納部221が開放状態へ回動するのを抑制する係止レバー部231bと、外部から第1のロック部材231を操作する操作部231cと、外部からの操作に抗して弾性変形することで機能する弾性部231dとを含む。
同様に、第2のロック部材232は、ディスク収納部220が閉塞した状態で、第2のディスク収納部222の係止部222cに係合し、第2のディスク収納部222が開放状態へ回動するのを抑制する係止レバー部232bと、外部から第2のロック部材232を操作する操作部232cと、外部からの操作に抗して弾性変形することで機能する弾性部232dとを含む。
また、ディスクカートリッジ200には、第1および第2のロック部材231、232を操作するための、ロック解除用スリット200a、200bが、ディスクカートリッジ200の両側面に設けられている。第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cは、スリット200a、200b内において突出しているが、ディスクカートリッジ200の外形より突出しないように構成されている。これにより、ディスクカートリッジ200を扱う者が、手指で操作部231c、232cを押下しにくくなっており、外部からの意図的な操作を防止している。
次に、ディスクカートリッジ200のディスク収納部220の開放または閉塞動作について説明する。図15(a)および図15(b)は、第1および第2のディスク収納部221、222が閉塞した状態および開放した状態のディスクカートリッジ200の部分断面図を示している。
図15(a)に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222が閉塞した状態では、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bが、第1および第2のディスク収納部221、222に設けられた係止部221c、222cと当接する。これにより、第1および第2のディスク収納部221、222は矢印221A方向および矢印222A方向への回転がロックされる。このとき弾性部231d、232dは弾性変形しない。また、ディスクカートリッジ200の内部で、ディスク10がガタつくのを防止するために、第1および第2のディスク収納部221、222の内壁には、閉塞している状態で、ディスク10の外周面または外側面端部に当接する部位を設けて、ディスク収納部220の閉塞時にディスク10を保持している。
図15(a)に示す状態から、後述するように第1および第2のロック部材231、232を同時に押し下げることによりロックを解除し、第1および第2のディスク収納部221、222をそれぞれ矢印221A方向、矢印222A方向に回転させると、図15(b)に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222が開放した状態になる。この状態では、第1および第2のディスク収納部221、222の内壁が、ディスク10より離間するため、ディスク10は、支持ベース部材210に対して、離間している範囲内において任意の位置を取り得る。このため、下部支持ベース部材212に設けられた位置規制部213a、213b、213cおよびディスク装置に設けられた位置決め部材65によって、ディスク10の位置を制限している。
第1および第2のディスク収納部221、222を閉塞するためには、開放動作と逆動作、すなわち第1および第2のディスク収納部221、222を矢印221B、矢印222B方向に回転させる。このとき、第1および第2のロック部材231、232は、第1および第2のディスク収納部221、222の係止部221c、222cの当接により、それぞれ矢印231A、232A方向に回動される。そして、図15(a)に示すように、ディスク収納部220が閉塞すると、第1および第2のロック部材231、232は、それぞれの弾性部231d、232dの弾性力によって、それぞれ矢印231B、矢印232B方向に回動する。これにより、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bが、第1および第2のディスク収納部221、222の係止部221c、222cと当接して、ディスク収納部220の回転をロックする。このようにして、第1および第2のディスク収納部221、222の閉塞動作が完了する。
なお、ディスクカートリッジ200は、図15(b)に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222が開放した状態では、ディスク10、第1および第2のディスク収納部221、222および支持ベース部材210のディスク10の回転軸方向への投影領域が、図15(a)に示す閉塞している状態に比べ大きくなる。しかし、開口部220wを大きくすることができ、ヘッドの設計自由度が大幅に向上するという利点がある。
次にロック解除の動作を説明する。図16(a)は、第1および第2のディスク収納部221、222が第1および第2のロック部材231、232でロックされた状態から、第2のロック部材232のみをロック解除した状態を示し、図16(b)は、第1および第2のディスク収納部221、222が第1および第2のロック部材231、232でロックされた状態から第1および第2のロック部材231、232を同時にロック解除した状態を示している。第1および第2のディスク収納部221、222を閉塞した状態では、図16(a)に示すように、第1および第2のロック部材231、232によって、第1および第2のディスク収納部221、222は、それぞれ矢印221A方向および矢印222A方向への回転をロックされている。
図16(a)に示すように、外部から第2のロック部材232の操作部232cを押圧すると、弾性部232dを変形させながら、第2のロック部材232は矢印232Aの方向に回転する。この状態において、第2のロック部材232の係止レバー部232bは、第2のディスク収納部222に設けられた係止部222cと離間して係止状態は解除される。しかしながら、第1および第2のディスク収納部221、222は連動部221b、222bで連動され、かつ第1のディスク収納部221は第1のロック部材231によってロックされている。このため、第2のディスク収納部222の回転がロックされた第1のディスク収納部221によって抑制され、第1および第2のディスク収納部221、222を開放させることはできない。つまり、第1および第2のロック部材231、232のいずれか一つが外部よりロック解除される場合は、第1および第2のディスク収納部221、222を開放することはできない。
次に、図16(b)に示すように、外部から第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cを同時に押圧すると、弾性部231d、232dを同時に変形させながら、第1および第2のロック部材231、232はそれぞれ矢印231A方向および矢印232A方向に回転する。この状態において、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bは第1および第2のディスク収納部221、222に設けられた係止部221c、222cとそれぞれが離間し、係止状態が解除される。その結果、第1および第2のディスク収納部221、222はそれぞれ矢印221A方向および222A方向に回転可能となり、第1および第2のディスク収納部221、222を開放させることができる。このように、第1および第2のロック部材231、232を同時に解除する場合には、第1および第2のディスク収納部221、222を開放させることができる。
本発明のディスク装置は、上述したディスクカートリッジ200を装填し、ディスクカートリッジ200に収納されたディスク10に情報を記録したり、ディスク10に記録された情報を再生したりすることができる。なお、本願明細書において装填とは、ディスクカートリッジをディスク装置内に挿入し、ディスクカートリッジのディスクがディスクモータに載置され、ディスクに対して記録再生が可能な状態になることをいう。ディスクカートリッジ200の構造はすでに説明したので、以下のディスク装置の実施形態では、ディスク装置の構造を中心に説明する。
まず、図1から図4を用いて、本発明の実施形態であるディスク装置500の構成を説明する。図1および図2は、本発明によるディスク装置の実施形態であって、ディスクカートリッジ200を装填することが可能なディスク装置500の分解斜視図および平面図である。また、図3(a)および(b)は、ディスクカートリッジ200を挿入/排出する状態およびディスク10に対して記録または再生を行う状態のディスク装置500の側面図を示している。
図1および図2に示すように、ディスク装置500は、トラバースベース20と、ディスクモータ30と、光ヘッド40とを備える。
ディスクモータ30は、ディスクカートリッジ200に収納されたディスク10を載置するためのディスク載置面30aを有し、トラバースベース20に支持されている。光ヘッド40は、ガイド軸41および42に沿って移動可能なように、トラバースベース20上に支持されている。また、光ヘッド40は、トラバースベース20上に構成される駆動源(図示せず)によって、ガイド軸41および42に沿って、ディスクモータ30のディスク載置面30aに載置されたディスク10の半径方向へ移動自在に駆動される。
光ヘッド40は、ディスク10に情報を記録し、ディスク10に記録された情報を再生する。ディスク装置500は、記録および再生が可能な装置であってもよいし、記録または再生のいずれか一方のみを行う装置であっても良い。
トラバースベース20上には、カートリッジ位置決めピン21、22が設けられている。カートリッジ位置決めピン21、22には、座面21a、22aが設けられており、ディスクカートリッジ200の下部支持ベース部材212の底面と当接する。カートリッジ位置決めピン21、22は、ディスクモータ30に対するディスクカートリッジ200の位置決めを行う。トラバースベース20には、さらに、ディスクカートリッジ200の第1のディスク収納部221の底面に当接する座面23aを有する固定ピン23と、ディスクカートリッジ200の第2のディスク収納部222の底面に当接する座面24aを有する固定ピン24が設けられている。これらの座面23a、24aは、カートリッジ位置決めピン21、22の座面21a、22aとともに、ディスクカートリッジ200の高さ方向の位置決めを行う。
また、トラバースベース20には、後述する第1および第2のガイド部151、152に係合して、ディスクモータ30に対する第1および第2のディスク収納部221、222が開放した時の第1および第2のガイド部151、152の位置決めをするガイド部用位置決め穴25、26と、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60に挿入していない時の第1および第2のガイド部151、152と係合するガイド部用規制穴27、28が設けられている。
ディスク装置500は、クランパ50およびディスクカートリッジ200を装填するカートリッジホルダ60をさらに備える。
クランパ50は、ディスク10をディスクモータ30のディスク載置面30aとで挟持し、ディスク10をディスクモータ30で回転可能にクランプする。クランパ50は、クランパ支持部材(図示せず)によって保持され、カートリッジホルダ60に支持される。
カートリッジホルダ60は、ディスクカートリッジ200を支持する。カートリッジホルダ60は、ディスクカートリッジ200を外部から矢印60A方向に移動させ、カートリッジホルダ60の内部へ挿入し、また、カートリッジホルダ60内のディスクカートリッジ200を矢印60B方向に移動させて、外部へ排出するためのホルダ開口部60sを有する。ホルダ開口部60sはカートリッジホルダ60に設けられた開口である。ディスク装置500はこのほかに、ディスク装置500全体を覆う筐体に、ディスクカートリッジ200を挿入排出する別な開口部を備えていてもよい。
カートリッジホルダ60のホルダ開口部60s近傍には、一対のガイド壁61a、61bが設けられている。ガイド壁61a、61bは、ディスクカートリッジ200の挿入および排出の方向を規定し、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60へ挿入する際、および、カートリッジホルダ60から外部へ排出する際、ディスクカートリッジ200の側面と当接し得ることにより、ディスクカートリッジ200が矢印60A方向および矢印60B方向に挿入あるいは排出されるようにディスクカートリッジ200をガイドする。ガイド壁61a、61bは、ホルダ開口部60s近傍にのみ設けられている。
また、ガイド壁61aおよび61bには、ディスクカートリッジ200を矢印60A方向および矢印60B方向へ挿入および排出する際に、ディスクカートリッジ200のロック解除用スリット200aおよび200bを通過して、ディスクカートリッジ200の第1および第2のロック部材231、232の操作部231cおよび232cを押下するロック解除部62aおよび62bが設けられている。
カートリッジホルダ60の底部には、ディスクモータ30および光ヘッド40がディスク10に接近するための開口部60wが設けられている。また、カートリッジ位置決めピン21、22がカートリッジホルダ60と干渉しないように、カートリッジホルダ60の底部には、孔63a、63bが設けられている。さらに、カートリッジホルダ60には、ディスクカートリッジ200が装填された際に、ディスク10をディスクモータ30のセンターに対して位置決めするための位置決め部材65が設けられている。
カートリッジホルダ60に装填されたディスクカートリッジ200を取り出しやすくするために、ディスクカートリッジ200の支持ベース部材210の一部を露出させるための切り欠き62sをカートリッジホルダ60のホルダ開口部60s側に設けても良い。
カートリッジホルダ60には、トラバースベース20に設けられた回動中心孔20a、20bに挿入された軸付きネジ81、82が取り付けられている。これにより、カートリッジホルダ60は、トラバースベース20によって、矢印80A方向および矢印80B方向に回動自在に支持される。
図3(a)において矢印60Aおよび矢印60Bで示すように、カートリッジホルダ60にディスクカートリッジ200を挿入し、また、カートリッジホルダ60からディスクカートリッジ200を排出する際には、カートリッジホルダ60をトラバースベース20に対して、矢印80A方向に角度θだけ回動させる。カートリッジホルダ60がこの位置(第1の位置)にあるとき、トラバースベース20に設けられたディスクモータ30、光ヘッド40および各種位置決めピンと干渉することなく、ディスクカートリッジ200の挿入および排出を行うことができる。
また、ディスクカートリッジ200がカートリッジホルダ60の内部に挿入され、ディスクカートリッジ200の開口部220wが開放された状態において、カートリッジホルダ60をトラバースベース20に対して、矢印80B方向に回動させることにより、図3(b)に示すように、トラバースベース20に設けられたディスクモータ30および光ヘッド40が、ディスクカートリッジ200の開口部220wに侵入し、各種の位置決めピンが、各々の位置決め穴と係合してディスクカートリッジ200の位置決めを行う。カートリッジホルダ60がこの位置(第2の位置)にあるとき、ディスクカートリッジ200内のディスク10への記録あるいはディスク10からの再生が可能なようにディスクカートリッジ200がディスク装置500に装填された状態となる。
図1に示すようにディスク装置500は、カートリッジ開閉機構150をさらに備える。カートリッジ開閉機構150は、ディスクカートリッジ200の一部と係合し、ディスクカートリッジ200が矢印60Aおよび矢印60Bで示す方向に挿入および排出される際に、挿入排出動作にともなって第1および第2のディスク収納部221、222を開放および閉塞する。これにより、光ヘッド40がディスク10にアクセスし、ディスクモータ30がディスク10を載置する開口がディスクカートリッジ200に形成される。
カートリッジ開閉機構150は、具体的には、第1および第2のガイド部155、156と、カートリッジホルダ60に設けられた第1および第2のガイド溝161、162とを含む。
後述するように、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のガイド溝161、162に沿って移動可能であり、ディスクカートリッジ200を挿入する際、第1および第2のガイド部155、156の間隔は、ガイド壁61a、61bの間隔より狭い状態にある。このため、第1および第2のガイド部155、156は、適切にディスクカートリッジ200の一部と係合することができる。
第1のガイド部155は、カートリッジホルダ60の第1のガイド溝161が設けられた面と接する座面を含む基部155bと、基部155bに設けられており、第1のガイド溝161に挿入されるガイド溝用凸部155aと、基部155bに設けられており、ガイド溝用凸部155aと反対の方向に突出し、第1のディスク収納部221の切り欠き部221dと係合するカートリッジ用凸部155cとを含む。第2のガイド部156も、基部156bと、ガイド溝用凸部156aと、カートリッジ用凸部156cとを含み、第1のガイド部155と同様の構造を備えている。
ディスクカートリッジ200の挿入動作に伴って、第1および第2のガイド部155、156は、互いの間隔がガイド壁61aとガイド壁61bとの間隔より広くなるまで互いに遠ざかるように第1および第2のガイド溝161、162に沿って移動する。これによりディスクカートリッジ200に開口が形成される。
ディスクカートリッジ200を挿入する際、第1および第2のガイド部155、156と、ディスクカートリッジ200の一部とが係合するためには、第1および第2のガイド部155、156の間隔が、ガイド壁61a、61bの間隔より狭くなっていることが好ましい。このため、第1および第2のガイド部155、156は、互いの間隔が狭くなるように付勢されていることが好ましい。この付勢は、たとえば、第1および第2のガイド部155、156をバネなどの弾性体で互いに接続してもよい。
本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156を所定の方向へ付勢するために、第1および第2のガイド部155、156とそれぞれ係合する第1および第2の付勢レバー151、152と、第1および第2の付勢レバー151、152を付勢する弾性体、具体的には、第1および第2のレバー付勢バネ153、154とをさらに含む。
第1および第2の付勢レバー151、152は、それぞれ回動中心穴151a、152aを有し、回動中心穴151a、152aにカートリッジホルダ60に設けられた回転支軸60a、60bが挿入されることによって、回転支軸60a、60bを中心に回動可能なようにカートリッジホルダ60に支持される。
第1および第2の付勢レバー151、152は、さらに、係合溝151d、152dをそれぞれ有し、第1および第2のガイド部155、156のカートリッジ用凸部155c、156cが係合溝151d、152dに挿入されている。
一方、第1および第2のガイド部155、156のガイド溝用凸部155a、156aは第1および第2のガイド溝161、162に挿入されている。このため、第1および第2のガイド部155、156は、基部155b、156bが第1および第2の付勢レバー151、152とカートリッジホルダ60とによって挟持される。これにより、第1および第2のガイド部155、156が、カートリッジホルダ60から脱落するのを防止している。
第1および第2のガイド部155、156が第1および第2のガイド溝161、162に沿って移動すると、係合溝151d、152dによって係合しているため、第1および第2の付勢レバー151、152は、回転支軸60a、60bを中心に回動する。
第1および第2のレバー付勢バネ153、154は、第1および第2の付勢レバー151、152にそれぞれ設けられた支軸151b、152bに取り付けられ、第1の付勢レバー151を矢印151A方向へ、第2の付勢レバー152を矢印152A方向へそれぞれ付勢する。これにより、第1および第2の付勢レバー151、152と係合溝151d、152dによって係合する第1および第2のガイド部155、156も互いに接近する方向に第1および第2のレバー付勢バネ153、154によって付勢される。
回転支軸60a、60bは、図2に示すように、第1および第2のガイド部155、156が係合する第1および第2の付勢レバー151、152の係合溝151d、152dに対して、ディスク装置500の前方側(カートリッジホルダ60のホルダ開口部60s近傍)に構成され、かつ、ディスクカートリッジ200の挿入・排出方向(矢印60Aおよび矢印60B)に平行であり、ディスク10の回転軸を含む平面に対して、対称に構成される。
同様に、第1および第2のガイド溝161、162は、図2に示すように、ディスクカートリッジ200の挿入・排出方向(矢印60Aおよび矢印60B)に平行であり、ディスク10の回転軸を含む平面に対して、対称に構成されている。
したがって、対をなす第1および第2の付勢レバー151、152ならびに第1および第2のガイド溝161、162に沿って移動する第1および第2のガイド部155、156は、ディスクカートリッジ200を矢印60A方向および矢印60B方向に挿入/排出する方向でディスク10の回転軸を含む平面に対して、対称に構成されることになる。
図4(a)に示すように、第1のガイド溝161は、第1のガイド部155のガイド溝用凸部155aがディスクカートリッジ200の挿入・排出方向(矢印60Aおよび矢印60B)と平行な方向に移動可能な空間を規定する溝部161dと、挿入・排出方向と交わる方向である矢印161C方向および矢印161D方向へ移動可能な空間を規定する溝部161eとによって概ね構成されている。
各溝部に第1のガイド部155があるときのディスク装置500の動作は、以下において詳細に説明するが、ガイド溝用凸部155aが矢印60A方向および矢印60B方向に移動可能な溝部161dでは、第1のディスク収納部221の切り欠き部221dとの係合と、図4(a)における位置c1に至るまでのディスクカートリッジ200のロック解除動作、ならびに開口部220w閉塞後のディスクカートリッジ200の排出などの動作を行う。また、矢印161C方向および矢印161D方向にガイド溝用凸部155aが移動可能な溝部161eでは、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作に応じて、第1のディスク収納部221の開閉動作を行う。
同様に、図4(b)に示すように、第2のガイド溝162は、第2のガイド部156のガイド溝用凸部156aがディスクカートリッジ200の挿入・排出方向(矢印60Aおよび矢印60B)と平行な方向に移動可能な空間を規定する溝部162dと、挿入・排出方向と交わる方向である矢印162C方向および矢印162D方向へ移動可能な空間を規定する溝部162eとによって概ね構成されている。ガイド溝用凸部156aが矢印60A方向および矢印60B方向に移動可能な溝部162dでは、第2のディスク収納部222の切り欠き部222dとの係合と、図4(b)における位置c2に至るまでのディスクカートリッジ200のロック解除動作、ならびに開口部220w閉塞後のディスクカートリッジ200の排出などの動作を行う。また、矢印162C方向および矢印162D方向にガイド溝用凸部156aが移動可能な溝部162eでは、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作に応じて、第2のディスク収納部222の開閉動作を行う。
また、第1および第2のガイド部155、156は、図2に示すように、第1および第2のレバー付勢バネ153、154による第1および第2の付勢レバー151、152の回転付勢により、第1および第2のガイド溝161、162に当接して、所定の待機位置(図4における位置a1、a2)に保持される。
なお、第1および第2のガイド部155、156は、ディスクカートリッジ200が装填されていない時には、図2に示すように、第1および第2のガイド溝161、162に当接して所定の待機位置に保持されている。前述したように、トラバースベース20には図1に示すようにガイド部用規制穴27、28が設けられているため、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60に装填していない場合に、図3(b)に示す状態にカートリッジホルダ60を回動すると、第1および第2のガイド部155、156はガイド部規制穴27、28と係合してトラバースベース20によって保持される。これにより、ディスクカートリッジ200を装填していない場合においても、カートリッジ開閉機構150はトラバースベース20によって保持、規制されるため、振動や衝撃などの外乱によるがたつきを防止することができる。
次に、カートリッジ開閉機構150の動作を説明する。本発明の実施形態のディスク装置500におけるカートリッジ開閉機構150は、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60に対して、矢印60A方向に挿入する動作に応じて、ディスク収納部220を開放する動作を行い、矢印60B方向に排出する動作に応じて、ディスク収納部220を閉塞する動作を行う。
なお、本発明のディスク装置500は、ディスクカートリッジ200を搬送する駆動源を備えていない。このため、矢印60A方向への挿入動作は、操作者の操作によって行われ、矢印60B方向への排出動作は、第1および第2のレバー付勢バネ153、154の付勢力と、操作者の操作によって行われる。
まず、図5から図9を参照しながら、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60に挿入した場合のカートリッジ開閉機構150の開放動作を説明する。
なお、ディスクカートリッジ200が挿入または排出されるとき、カートリッジホルダ60は、図3(a)に示すように、トラバースベース20に対して傾斜している。しかし、ディスクカートリッジ200の挿入・排出動作にはトラバースベース20は関係せず、カートリッジホルダ60のみが関係する。このため、図5から図8では、便宜上、カートリッジホルダ60とトラバースベース20とを同一平面上に示している。図9は、ディスクカートリッジ200の装填が完了した状態を示している。この状態では、ディスクカートリッジ200のディスク10がディスクモータ30の載置面30a上に載置されるように、カートリッジホルダ60は、図3(b)に示すように下降し、カートリッジホルダ60とトラバースベース20とは同一平面にある。
また、第1および第2のガイド部155、156において、ガイド溝用凸部155a、156aは第1および第2のガイド溝161、162と係合し、カートリッジ用凸部155c、156cが第1および第2のディスク収納部221、222の切り欠き部221d、222dと係合とする。しかし、図5から図9に示す平面図では、これらは、完全に重なる。このため、以下の説明では、ガイド溝用凸部155a、156aとカートリッジ用凸部155c、156cとを区別することなく、第1および第2のガイド部155、156で代表させて説明する。
図5に示すように、操作者がディスクカートリッジ200をホルダ開口部60sから矢印60Aで示すように、カートリッジホルダ60の内部へ挿入する。ディスクカートリッジ200は、挿入方向(矢印60A)に直交するディスクカートリッジ200の幅方向をカートリッジホルダ60のガイド壁61a、61bによってガイドされながら、カートリッジホルダ60内部へ挿入される。
第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2の付勢レバー151、152によって、互いの間隔が狭くなるように付勢されているため、第1および第2のガイド溝161、162のガイド面161a、162aに当接して、所定の待機位置(図4における位置a1、a2)で保持されている。第1および第2のガイド部155、156の間隔がガイド壁61a、61bの間隔より狭くなっているため、ディスクカートリッジ200の挿入が進むと、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のディスク収納部221、222の外形側面と当接する。
このとき、ガイド壁61a、61bに設けられたロック解除部62a、62bは、ディスクカートリッジ200のロック解除用スリット200a、200bを通過する。
図5に示す状態から、さらにディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入すると、図6に示すように、第1のガイド部155は、第1のディスク収納部221の外形側面221dとの当接によって、第1の付勢レバー151の矢印151A方向の付勢力に抗し、第1のガイド溝161のガイド面161aに沿って矢印161B方向に移動する。図4における位置b1へ移動した後、再び第1の付勢レバー151の付勢力によって、ガイド面161aに沿って矢印161A方向に移動して、第1のディスク収納部221の切り欠き部221dに設けられた係止用当接面221fと当接する位置へ移動する。
同様に、第2ガイド部156は、第2のディスク収納部222の外形側面との当接によって、第2の付勢レバー152の矢印152A方向の付勢力に抗し、第2のガイド溝162のガイド面162aに沿って矢印162B方向に移動する。図4における位置b2へ移動した後、再び第2の付勢レバー152の付勢力によって、ガイド面162aに沿って矢印162A方向に移動して、第2のディスク収納部222の切り欠き部222dに設けられた係止用当接面222fと当接する位置へ移動する。
図6に示す状態から、さらにディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入すると、第1のガイド部155は、第1の付勢レバー151による付勢力によって、第1のディスク収納部221の切り欠き部221dの内壁に当接しながら移動し、切り欠き部221dに設けられた半円弧上の係合部221eに到達し、係合する。これにより、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155と第1のディスク収納部221によって、第1のリンク機構が構成される。
同様に、第2のガイド部156は、第2の付勢レバー152による付勢力によって、第2のディスク収納部222の切り欠き部222dの内壁に当接しながら移動し、切り欠き部222dに設けられた半円弧上の係合部222eに到達し、係合する。これにより、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156と第2のディスク収納部222によって、第2のリンク機構が構成される。
さらにディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入すると、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のディスク収納部221、222の切り欠き部221d、222dとの係合により、図7に示すように、第1および第2のガイド部155、156が第1および第2のガイド溝161、162のガイド面161b、162bに当接するまで(図4における位置c1、c2に移動)、第1および第2のガイド溝161、162に沿って、矢印60A方向へ移動する。
このとき、ロック解除部62aおよび62bが、第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cを同時に押圧して、弾性部231d、232dを同時に変形させながら、第1および第2のロック部材231、232をそれぞれ矢印231A方向および矢印232A方向に回転させる。これにより、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bは、第1および第2のディスク収納部221、222に設けられた係止部221c、222cとそれぞれが離間し、ロック状態が解除される。その結果、第1および第2のディスク収納部221、222が、それぞれ矢印221A方向および222A方向に回転可能となる。
図7に示す状態から、さらにディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入すると、図8に示すように、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155と第1のディスク収納部221で構成される第1のリンク機構、および第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156と第2のディスク収納部222で構成される第2のリンク機構によって、第1および第2のガイド部155、156は、それぞれ第1および第2のガイド溝161、162に沿って矢印161D方向、矢印162D方向へ移動を開始する。これに連動して、第1および第2のディスク収納部221、222は、回転支軸212a、212bを中心にそれぞれ矢印221A方向、矢印222A方向に回転を開始する。
このとき、下部支持ベース部材212は、ガイド壁61a、61bによって、矢印60A方向および矢印60B方向にガイドされている。したがって、第1のディスク収納部221の回転支軸212aは、矢印60A方向および矢印60B方向への移動する自由度のみを持つスライダーとして機能する。一方、第1のガイド部155は、第1のガイド溝161に沿って矢印161C方向および矢印161D方向に移動を行うスライダーとして機能する(図4における位置d1参照)。これにより、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155と第1のディスク収納部221とで第1のリンク機構が構成される。
この第1のリンク機構は、矢印161C方向および矢印161D方向にスライド動作を行う第1のガイド部155と、矢印60A方向および矢印60B方向にスライド動作を行う第1のディスク収納部221の回転支軸212aと、この2つのスライド動作を行うスライダーを連結する連接リンクとして機能する第1のディスク収納部221とから構成され、第1のガイド部155が、矢印161D方向にスライド動作することにより、第1のディスク収納部221は矢印221A方向に回動する。
同様に、下部支持ベース部材212は、ガイド壁61a、61bによって、矢印60A方向および矢印60B方向にガイドされている。したがって、第2のディスク収納部222の回転支軸212bは、矢印60A方向および矢印60B方向への移動する自由度のみを持つスライダーとして機能する。一方、第2のガイド部156は、第2のガイド溝162に沿って矢印162C方向および矢印162D方向に移動を行うスライダーとして機能する(図4における位置d2参照)。これにより、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156と第2のディスク収納部222で第2のリンク機構が構成される。
この第2のリンク機構は、矢印162C方向および矢印162D方向にスライド動作を行う第2のガイド部156と、矢印60A方向および矢印60B方向にスライド動作を行う第2のディスク収納部222の回転支軸212bと、この2つのスライド動作を行うスライダーを連結する連接リンクとして機能する第2のディスク収納部222とから構成され、第2のガイド部156が、矢印162D方向にスライド動作することにより、第2のディスク収納部222は矢印222A方向に回動する。
したがって、ディスクカートリッジ200を矢印60A方向へ挿入する挿入量に応じて、第1および第2のディスク収納部221、222は、第1および第2のガイド部155、156との一対のリンク機構によって、第1および第2のガイド部155、156が、それぞれ第1および第2のガイド溝161、162に沿って矢印161D方向、矢印162D方向にスライド動作するのに連動して、それぞれ矢印221A方向、矢印222A方向へ回転し、ディスク収納部220の開放動作を行う。
このとき、第1および第2のディスク収納部221、222が、互いに噛み合う連動部221b、222bによって、互いに逆方向に連動して回転するため、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のディスク収納部221、222を介して、互いに逆方向に連動してスライド動作する。
一方、第1および第2のガイド溝161、162は、ディスクカートリッジ200の挿入方向(矢印60A)に対して、対称に構成されている。このため、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155と第1のディスク収納部221で構成される第1のリンク機構、および、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156と第2のディスク収納部222で構成される第2のリンク機構は、ディスクカートリッジ200の挿入方向(矢印60A)に対して、対称的に動作する。したがって、挿入動作時におけるディスクカートリッジ200の挿入方向への動作直進性を確保することができる。
また、第1および第2の付勢レバー151、152の係合溝151d、152d近傍部分が、第1および第2のディスク収納部221、222の底面に当接することにより、第1および第2のディスク収納部221、222の底面を支持する。これにより、ディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入する動作中における、第1および第2のディスク収納部221、222の高さ方向のガイドを行う。
したがって、ディスクカートリッジ200は、ディスクカートリッジ200の挿入方向(矢印60A)に対して、対称に構成された一対の第1および第2のガイド溝161、162に沿って移動する第1および第2のガイド部155、156ならびに第1および第2の付勢レバー151、152によって、動作直進性が確保され、かつ、高さ方向にガイドされる。その結果、ディスクカートリッジ200において、安定なディスク収納部220の開放動作が行われる。
図8に示す状態から、さらにディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入すると、図9に示すように、ディスクカートリッジ200はカートリッジホルダ60の内部に挿入され、第1および第2のガイド部155、156が図4における位置e1、e2に移動する。第1および第2のディスク収納部221、222は所定の角度まで回動し、開口部220wが開放する。
このとき、カートリッジホルダ60に設けられた位置決め部材65が、開口部220wに侵入する。下部支持ベース部材212に設けられた位置規制部213a、213b、213cおよび位置決め部材65がディスク10の外側面と当接することによりディスク10の位置を規制し、開口部220wが開放した時のディスク10の中心位置の位置決めが行われる。
操作者によって、カートリッジホルダ60を、図3(a)に示すトラバースベース20に対して所定の角度θ傾いた状態から、図3(b)に示すディスク10の記録および/または再生が可能な状態へ、矢印80B方向に回動すると、下部支持ベース部材212に設けられた位置決め穴215a、215bとトラバースベース20に設けられたカートリッジ位置決めピン21、22とが係合する。これにより、下部支持ベース部材212が、トラバースベース20に対して位置決めされる。同時に、第1および第2のディスク収納部221、222の回動軸である回転支軸212a、212bも、トラバースベース20に対して位置決めされる。
これにより、矢印60A方向および矢印60B方向に移動可能であった第1のディスク収納部221の回転支軸212aの位置が固定される。また、第1のリンク機構により、第1のガイド溝161に沿って、矢印161C方向および矢印161D方向に移動可能であった第1のガイド部155の位置も固定される。このため、第1のガイド部155と係合する第1のディスク収納部221の係合部221eの位置がトラバースベース20に対して一義的に決定する。
同様に、矢印60A方向および矢印60B方向に移動可能であった第2のディスク収納部222の回転支軸212bの位置が固定される。また、第2のリンク機構により、第2のガイド溝162に沿って、矢印162C方向および矢印162D方向に移動可能であった第2のガイド部156の位置も固定される。このため、第2のガイド部156と係合する第2のディスク収納部222の係合部222eの位置がトラバースベース20に対して一義的に決定する。
したがって、下部支持ベース部材212をトラバースベース20に対して位置決めすることによって、第1および第2のガイド溝161、162に沿ってそれぞれ移動する第1および第2のガイド部155、156と、第1および第2のディスク収納部221、222とが、前述した第1および第2のリンク機構の構成により、トラバースベース20に対して一義的に位置決めされる。その結果、トラバースベース20に対する第1および第2のディスク収納部221、222の回動軸の位置および回転角度が決まり、開口部220wが完全に開放される。
しかしながら、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、矢印151A方向、矢印152A方向に付勢されることによって、第1および第2のディスク収納部221、222は閉塞する方向に付勢される。その結果、構成部品の精度ばらつきや、位置決めピンの勘合ガタなどを考慮すると、開口部220wの開放領域が狭まる方向にばらついてしまい、開口部220wが十分に開放されない可能性がある。
そこで、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156をトラバースベース20に対して直接位置決めする。具体的には、図3(a)および(b)に示すように、第1および第2のガイド部155、156のガイド溝用凸部155a、156aの長さを、第1および第2のガイド溝161、162の深さよりも大きくし、ガイド溝用凸部155a、156aをカートリッジホルダ60からトラバースベース20側へ突出させている。トラバースベース20には、ガイド部用位置決め穴25、26が設けられており、図3(b)に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222が開放した状態で、カートリッジホルダ60が下降するように回転させると、ガイド溝用凸部155a、156aが、ガイド部用位置決め穴25、26に挿入される。これによって、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力にかかわらず、第1および第2のガイド部155、156が確実に固定され、第1および第2のディスク収納部221、222をさらに精度良く開放することができる。
図9に示すように、第1および第2のディスク収納部221、222の係合部221e、222eには、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のガイド溝161、162に沿って矢印161B方向、162B方向に移動する際に、第1および第2のガイド部155、156と当接する規制用当接面が設けられている。このため、第1および第2のガイド部155、156がトラバースベース20に対して位置決めされると、第1および第2のディスク収納部221、222は、第1および第2のガイド部155、156と規制用当接面とが当接することによって、矢印221B方向、矢印222B方向へ回動ができなくなる。その結果、開口部220wが狭くなるのを確実に防ぎ、第1および第2のディスク収納部221、222を精度良く位置決めすることができる。
また、第1および第2のガイド部155、156がトラバースベース20のガイド部用位置決め穴25、26と係合することによって、第1および第2のディスク収納部221、222を、第1および第2のガイド部155、156を介して保持するため、振動や衝撃などの外乱条件下においても、開口部220wの開放領域を確実に確保できる。
ディスク10は、ディスクモータ30のディスク載置面30aと、クランパ50(図示せず)とによってクランプされ、回転が可能となる。このとき、下部支持ベース部材212に設けられた位置規制部213a、213b、213cも同様に、トラバースベース20に対して位置決めされるので、ディスク10に対して必要なクリアランスを確保でき、ディスク10の回転が可能となる。
なお、カートリッジホルダ60に設けられた位置決め部65は、トラバースベース20に対して、軸付きネジ81、82によって、軸支持されているので、トラバースベース20に対して、精度良く位置決めされている。
また、下部支持ベース部材212の底面は、カートリッジ位置決めピン21、22に設けられた座面21a、22aにより支持され、第1および第2のディスク収納部221、222の底面は、トラバースベース20に設けられた固定ピン23、24の座面23a、24aにより支持される。このとき、第1および第2のディスク収納部221、222の底面に当接し、第1および第2のディスク収納部221、222の高さ方向のガイドをしていた第1および第2の付勢レバー151、152の係合溝151d、152d近傍部分は、第1および第2のディスク収納部221、222の底面から離間する。
したがって、ディスク10への記録およびディスク10からの再生を行う状態、つまり、ディスクカートリッジ200がディスク装置500に装填された状態では、ディスクカートリッジ200が、前述した4つの座面のみで支持される。したがって、トラバースベースに20に対して、精度良く高さ方向の位置決めを行うことができ、ディスク10に対して必要なクリアランスが確実に確保される。なお、ディスクカートリッジ200を前述した4つの座面に押圧する付勢バネ(図示せず)を設けてもよい。これにより、さらに高さ精度を向上できる。
また、図9に示すように、ディスク10への記録およびディスク10からの再生を行う場合、ロック解除部62aおよび62bは、第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cから離間しており、ロック解除部62aおよび62bは、第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cを押圧しない。このため、ディスクカートリッジ200がディスク装置500に装填された状態では、第1および第2のロック部材231、232の弾性部231d、232dは、弾性変形しない状態にある。したがって、第1および第2のロック部材231、232を樹脂で一体的に構成した場合でも弾性部231d、232dのクリープを防止することができる。
また、図9に示すように、第1および第2の付勢レバー151、152の回転支軸60a、60bは、第1および第2のディスク収納部221、222を開放した状態におけるディスクカートリッジ200、つまり、ディスク装置500に装填された状態のディスクカートリッジ200のディスク10の回転軸方向における投影領域外であって、ガイド壁61a、61b近傍に設けられている。このため、ディスク装置500内におけるディスクカートリッジ200との重畳を避け、かつ、カートリッジ開閉機構150の構成要素を、装填されたディスクカートリッジ200の幅方向に広がることなく効率よく配置できる。これにより、開口部220wの構成領域を大きく確保して、光ヘッド40の設計自由度の向上を図るとともに、ディスク装置500の薄型化、省スペース化を図ることができる。
なお、ディスク装置500へディスクカートリッジ200を挿入する場合、矢印60A方向に若干のオーバーストロークを持たせ、ディスクカートリッジ200が装填される位置よりも少し奥まで挿入可能に設計することが一般的である。このため、図17に示す従来のディスクカートリッジ100のように、支持ベース部材101だけで、ディスク10の中心位置決めを行うと、このオーバーストローク分、挿入時にディスク10が後方側に位置決めされることになり、挿入状態に依存して位置決め精度がばらつく可能性がある。しかし、本実施形態によれば、カートリッジホルダ60の、ディスク装置500の後方側にディスク10の中心位置決めを行う位置決め部材65を設けている。このため、ディスクカートリッジ100の挿入状態が矢印60A方向にばらついたとしても、ディスク10は、ディスク装置500に対して、精度良く中心位置決めされる。
以上のように、ディスクカートリッジ200を矢印60A方向に挿入し、図5に示す状態から図9に示す状態になることによって、ディスクカートリッジ200の開口部220wが完全に開放され、カートリッジ開閉機構150の開放動作が完了する。
次に、ディスク装置500に装填されたディスクカートリッジ200を排出する場合のカートリッジ開閉機構150の閉塞動作を説明する。カートリッジ開閉機構150の閉塞動作は、前述した、カートリッジ開閉機構150の開放動作の逆手順で行われる。つまり、図9に示す状態から動作を開始し、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向へ排出する動作によって、図5に示す状態となり、ディスク収納部220を完全に閉塞し、ディスクカートリッジ200を装置外部へ排出する。カートリッジ開閉機構150の閉塞動作を説明する。
まず、ディスクカートリッジ200が装填された図3(b)に示す状態から、ディスクカートリッジ200の挿入・排出を行う図3(a)に示す状態となるように、操作者がカートリッジホルダ60を矢印80Aの方向に回転させる。これにより、光ヘッド40やディスクモータ30と干渉せずにディスクカートリッジ200がカートリッジホルダ60内を移動可能となる。
また、図9に示すように、下部支持ベース部材212に設けられた位置決め穴215a、215bとカートリッジ位置決めピン21、22の係合、および、第1および第2のガイド部155、156とトラバースベース20のガイド部用位置決め穴25、26との係合が外れる。これにより、前述した第1および第2のリンク機構を構成している各スライダー要素(第1および第2のガイド部155、156と、第1および第2のディスク収納部221、222の回転支軸212a、212b)の拘束状態が解除され、ディスクカートリッジ200は、カートリッジホルダ60のガイド壁61a、61bに沿って、矢印60A方向および矢印60B方向に移動可能になる。また、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、第1および第2のガイド部155、156が、それぞれ第1および第2のガイド溝161、162に沿って、矢印161C方向、矢印162C方向に移動を開始する。
開放動作の場合とは逆に、第1および第2のガイド部155、156が第1および第2のガイド溝161、162に沿って矢印161C方向、矢印162C方向へ移動するに応じて、第1および第2のディスク収納部221、222は、第1および第2のガイド溝161、162に沿ってそれぞれ移動する第1および第2のガイド部155、156とのリンク機構によって、それぞれが矢印221B方向、矢印222B方向に回動し、ディスク収納部220の閉塞動作が開始される。
図9に示す状態から、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のガイド溝161、162に沿ってそれぞれ矢印161C方向、矢印162Cに移動すると、図8に示すように、ディスクカートリッジ200は、第1および第2のガイド溝161、162に沿ってそれぞれ移動する第1および第2のガイド部155、156と第1および第2のディスク収納部221、222によるリンク機構の働きによって、ディスク収納部220を閉塞するとともに、ガイド壁61a、61bにガイドされながら矢印60B方向へ排出される。
このとき、前述した開放動作の場合と同様に、第1および第2のディスク収納部221、222が、連動部221b、222bによって、互いに逆方向に連動して回転し、かつ第1および第2のガイド部155、156ならびに第1および第2のガイド溝161、162が、ディスクカートリッジ200の排出方向(矢印60B)に対して、対称に構成されているため、ディスクカートリッジ200の排出方向への動作直進性が排出時においても確保される。
また、開放動作の場合と同様に、第1および第2の付勢レバー151、152の係合溝151d、152d近傍部分が、第1および第2のディスク収納部221、222の底面に当接することにより、第1および第2のディスク収納部221、222の底面を支持して、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向に排出する動作中における、第1および第2のディスク収納部221、222の高さ方向のガイドを行う。
このとき、ディスクカートリッジ200の第1および第2のロック部材231、232は、ロック解除部62a、62bと当接していないが、第1および第2のディスク収納部221、222が矢印221B方向、222B方向に回動することにより、第1および第2のディスク収納部221、222の係止部221c、222cが、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bと当接して、第1および第2のロック部材231、232を矢印231A方向、矢印232A方向に回動させる。
図8に示す状態から、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、さらにディスクカートリッジ200が矢印60B方向に排出されると、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のガイド溝161、162に沿ってそれぞれ矢印161C方向、矢印162Cに移動を続け、第1および第2のディスク収納部221、222を矢印221B方向、矢印222B方向に回動する。図7に示すように、第1および第2のガイド部155、156が図4における位置c1、c2に移動し、開口部220wはディスク収納部220によって完全に閉塞される。
このとき、ロック解除部62a、62bが、第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cと当接しているため、第1および第2のロック部材231、232をそれぞれ矢印231A方向および矢印232A方向に回動している。このため、第1および第2のディスク収納部221、222はロックされておらず、矢印221A方向、222A方向に回転し得る。
第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、矢印151A方向、矢印152A方向へ付勢され、図7に示す状態から、それぞれ第1および第2のガイド溝161、162のガイド面161c、162c(図4(a)、(b))に沿って、矢印60B方向へ移動を続ける。これにより、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のディスク収納部221、222の切り欠き部221d、222dの内壁に当接しながら、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向へ排出する。
図6に示すように、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のガイド溝161、162のガイド面161a、162aに当接(図4における位置a1、a2)し、矢印60B方向へ移動が停止すると、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のディスク収納部221、222の切り欠き部221d、222dに設けられた係止用当接面221f、222fと当接する。その結果、第1および第2のレバー付勢バネ153、154の付勢力によるディスクカートリッジ200の矢印60B方向への排出が終了する。
第1および第2のガイド部155、156と係止用当接面221f、222fとの当接により、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力によって、ディスクカートリッジ200が矢印60B方向へ飛び出し、ディスク装置500からディスクカートリッジ200が脱落するのを防止する。
このとき、第1および第2のロック部材231、232の操作部231c、232cはロック解除部62aおよび62bと離間する。したがって、第1および第2のロック部材231、232は、弾性部231d、232dの弾性力により、それぞれ矢印231B方向および矢印232B方向に回動し、第1および第2のディスク収納部221、222の係止部221c、222cと、第1および第2のロック部材231、232の係止レバー部231b、232bとが係合する。よって、第1および第2のディスク収納部221、222は、矢印221A方向、222A方向へ回転しないようロックされる。
図6に示す状態から、操作者が、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向に取り出すと、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2の付勢レバー151、152の矢印151A方向、矢印152A方向の付勢力に抗して、それぞれ第1および第2のガイド溝161、162のガイド面161a、162aに沿って矢印161B方向、矢印162B方向に移動(図4における位置b1、b2に移動)し、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のディスク収納部221、222の係止用当接面221f、222fを滑りながら移動する。
その結果、図5に示すように、第1および第2のガイド部155、156は、第1および第2のディスク収納部221、222の係止用当接面221f、222fとの係合が外れ、第1および第2のディスク収納部221、222の外形側面に当接する。これにより、ディスクカートリッジ200の保持が解除され、ディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60から取り出すことが可能となる。
さらに、操作者が、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向に取り出すことで、ディスクカートリッジ200がカートリッジホルダ60から完全に排出されて、カートリッジ開閉機構150の閉塞動作が完了する。
なお、上述した図7に示す状態から図6に示す状態へのディスクカートリッジ200の排出動作は、第1および第2の付勢レバー151、152による付勢力、および、第1および第2のガイド部155、156と第1および第2のディスク収納部221、222の切り欠き部221d、222dの内壁との摩擦力の関係に依存する。このため、摩擦力が大きい場合には、図7に示す状態で、ディスクカートリッジ200の矢印60B方向への排出が終了する。しかし、このような場合でも、カートリッジホルダ60からのディスクカートリッジ200の排出量が減少するに過ぎず、操作者は、ディスクカートリッジ200を矢印60B方向に取り出すことによって、なんら問題なく、図6に示す状態を経て図5に示す状態となり、正しくディスクカートリッジ200をカートリッジホルダ60から取り出すことができる。
以上のように本発明のディスク装置によれば、ディスク収納部220に設けられた切り欠き部にそれぞれ係合する第1および第2のガイド部155、156を、ディスクカートリッジ200の挿入/排出方向でディスクの回転軸を含む平面に対して、対称に配置し、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作に同期して駆動される2つのリンク機構を利用することにより、ディスクカートリッジ200の動作直進性を確保し、安定した挿入/排出動作を実現できる。また、ディスク収納部220の開閉動作をおこなうことができる。
なお、本実施形態では、カートリッジ開閉機構150を第1および第2の付勢レバー151、152ならびに第1および第2のガイド溝161、162に沿って各々移動する第1および第2のガイド部155、156により構成している。しかし、ディスクカートリッジ200の第1および第2のディスク収納部221、222は、連動部221b、222bによって、互いに逆方向へ連動して回動をすることができるため、1つの付勢レバーおよびガイド部のみを用いて開閉することが原理的には可能である。
しかし、ディスクカートリッジ200は、開口部220wを形成するために、ハウジング機能を有するディスク収納部220を回動させる必要があり、その結果、ディスクカートリッジ200の投影面積は、ディスク収納部220の閉塞時に比べ、開放時に大きくなる。このため、ディスクカートリッジ200の外形側面と当接することによって、挿入/排出方向および位置を規定するガイド壁61a、61bは、ディスク装置500の前方側(ホルダ開口部60s側)にしか設けることができない。このため、後述するように、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作を安定に行うには、ディスクカートリッジ200の先端部であるディスク収納部220をガイドする必要がある。
図10は、本実施形態におけるカートリッジ開閉機構150から第1の付勢レバー151および第1のガイド部155を除去し、第2の付勢レバー152および第2のガイド部156のみを有するディスク装置の動作を示す平面図である。
図10に示すように、操作者がディスクカートリッジ200をホルダ開口部60sからカートリッジホルダ60内へ矢印60A方向に挿入すると、第2のガイド部156と第2のディスク収納部222の係合部222eとの係合により、第2のガイド部156が第2のガイド溝162に沿って矢印162C方向に移動し、第2の付勢レバー152は矢印152B方向に回動する。これにより、第2のディスク収納部222が矢印222A方向に回動し、連動部221b、222bのかみ合いによって、第1のディスク収納部221も矢印221A方向に回動する。
しかし、このとき、ディスクカートリッジ200は、カートリッジホルダ60のガイド壁61a、61bでしか、矢印60A方向へ移動可能にガイドされていない。ディスク装置500の後方側に位置するディスク収納部220は、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156によって、片側の第2のディスク収納部222のみが支持されている。
このため、操作者の矢印60A方向への挿入動作に対して、第2のディスク収納部222は、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156とリンク機構を構成し、安定して第2のディスク収納部222を支持し、矢印222A方向へ回動する。第1のディスク収納部221も、連動部221b、222bのかみ合いにより、矢印221A方向へ回動する。しかし、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155がないため、ガイドが不十分となり、第1のディスク収納部221と第2のディスク収納部222に作用する負荷が不均衡になる。
その結果、操作者による矢印60A方向への挿入動作によって、ディスクカートリッジ200の第1のディスク収納部221側の負荷が軽くなる。したがって、矢印200A方向に傾きながら挿入され、ディスクカートリッジ200を正しく挿入することができず、ディスク収納部220を開放することも困難となる。
また、正しくディスクカートリッジ200を挿入できた場合、第2のディスク収納部222は、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156との係合によって、前述したとおり、トラバースベース20に対して正しく位置決めされる。しかし、第1のディスク収納部221は、連動部221bと222bのかみ合いによってのみ、開放時の位置が決まるため、開口部220wの開口の精度が大きく低下する。連動部221bは回動軸212a近傍に設けられており、かみ合い時のわずかな勘合ガタによる誤差が、第1のディスク収納部221の先端では非常に大きく拡大されるからである。さらに、第1のディスク収納部221は、開放時は連動部221bと222bのかみ合いでのみ保持されているため、外乱に対して、矢印221A方向または221B方向に回転しやすくなる。
したがって、1つの付勢レバーおよびガイド部のみで、ディスク収納部220の開閉を行うことは、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作を不安定にし、さらに、開口部220wの開放の精度を低下させる。このため、シャッタ機能とハウジング機能を兼ねた第1および第2のディスク収納部221、222により、開口部220wを開放および閉塞するディスクカートリッジ200のカートリッジ開閉機構150の構成としては好ましくない。
また、図9に示すように、ディスクカートリッジ200に開口部220wを形成するようにディスク収納部220が回動した状態では、閉塞した状態のディスクカートリッジ200に比べ投影面積が大きくなる。このため、ディスク装置500の前方側(ホルダ開口部60s)に設けたガイド壁61a、61bのガイド幅は、開放した状態の第1および第2のディスク収納部で構成されるディスクカートリッジ200の幅に対して狭くなる。
このため、万が一に何らかの原因(例えば、ばらつきや部品故障など)により、第1および第2の付勢レバー151、152の付勢力によって、ディスクカートリッジ200を所定の位置まで排出できず、操作者によって外部から強制的にディスクカートリッジ200を矢印60B方向に取り出す場合においても、開放していた第1および第2のディスク収納部221、222が挿入口に設けられたガイド壁61a、61bを通過する際、閉塞するようにガイド壁61a、61bと当接する。したがって、第1および第2のディスク収納部221、222を閉塞させた状態でディスクカートリッジ200を取り出すことができる。
また、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156が移動する第1および第2のガイド溝161、162に、ディスクカートリッジ200の挿入/排出方向(矢印60A方向/矢印60B方向)に略直交する方向のガイド面161b、162b(図4参照)を構成している。
このため、図11に示すように、ディスク装置500に対して、前後を逆にしてディスクカートリッジ200を挿入した場合、ディスクカートリッジ200の外形側面が当接することによって、第1および第2のガイド部155、156は、待機位置(図4における位置a1、a2)から第1および第2のガイド溝161、162に沿って矢印60A方向に移動し、ガイド面161b、162bに当接する。
そして、さらにディスクカートリッジ200を挿入しても、ガイド面161b、162bによって、第1および第2のガイド部155、156の移動方向は、挿入方向(矢印60A方向)に対して略直交する方向(矢印161B方向および矢印162B方向)に制限されるため、挿入方向(矢印60A方向)の外力では、第1および第2のガイド部155、156を矢印161B方向、矢印162B方向へ移動させることができない。このため、逆向きに挿入されたディスクカートリッジ200は、第1および第2のガイド部155、156がガイド面161b、162bに当接する位置より、ディスク装置500の内部へ挿入することができない。
したがって、第1および第2のガイド部155、156が移動する第1および第2のガイド溝161、162にディスクカートリッジ200の挿入/排出方向(矢印60A方向/矢印60B方向)に対して、略直交する方向のガイド面161b、162bを構成することにより、操作者によって逆向きに挿入されたディスクカートリッジ200の誤挿入を防止することができる。また、第1および第2のガイド部155、156ならびに第1および第2のガイド溝161、162が、ディスクカートリッジ200の誤挿入防止機構を兼ねるため、ディスク装置を構成する部品の点数を削減することができる。
なお、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のディスク収納部221、222に設けられた係止用当接面221f、222fにそれぞれ当接することで、ディスクカートリッジ200がディスク装置500から脱落するのを防止している。しかし、どちらか一方のみが当接する場合でも同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、トラバースベース20上にカートリッジ位置決めピン21、22を構成することによって、ディスクカートリッジ200の位置決めを行う。しかし、別部材のピンでディスクカートリッジの位置決めを行ってもよい。
また、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156が、第1および第2のディスク収納部221、222の係止用当接面221f、222fと係合することによって、排出時のディスクカートリッジ200の飛び出しを防止している。しかし、これに限定されることなく、別の防止機構を構成する、もしくは、ゴムシートなどの摩擦部材によって、ディスクカートリッジ200の飛び出しを防止してもよい。
また、本実施形態では、カートリッジホルダ60をトラバースベース20に対して、傾斜させることにより、ディスクカートリッジ200がディスクモータ30および光ヘッド40との干渉を避けて、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作を可能にしている、しかし、他の構成によりこれらの干渉を防止してもよい。例えば、カートリッジホルダ60をトラバースベース20に対して、略平行に上昇させたり、トラバースベース20に対して、カートリッジホルダ60を傾斜させたりすることにより、ディスクカートリッジ200の挿入/排出を行っても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、カートリッジホルダ60にディスクカートリッジ200を直接挿入し、カートリッジホルダ60から排出することによって、ディスク収納部220の開放および閉塞を行っている。しかし、例えば、新たに駆動源を追加し、トレイやホルダなどの搬送部材にディスクカートリッジ200を載置または保持し、この搬送部材をディスク装置に対して挿入/排出するローディング方式を用いても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、位置決め部材65をカートリッジホルダ60に設けている。しかし、例えば、位置決め部材65をトラバースベース20に設けても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、第1および第2の付勢レバー151、152の係合溝151d、152d近傍部分が、第1および第2のディスク収納部221、222の底面に当接することにより、ディスクカートリッジ200の挿入/排出動作中における、第1および第2のディスク収納部221、222の高さ方向のガイドを行っている。しかし、第1および第2のガイド部155、156によって高さ方向のガイドを行っても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156の移動をガイドする第1および第2のガイド溝161、162を図4に示すような、複数の直線的なガイド面で構成している。しかし、例えば、ディスクカートリッジ200を挿入/排出する方向に直交する直線的なガイド溝や、ディスクカートリッジ200を挿入/排出する方向に対して、所定の角度を有する直線的なガイド溝や、さらには、曲線によってガイド面を構成してもよい。
また、本実施形態では、第1および第2のガイド部155、156を第1および第2の付勢レバー151、152によって付勢している。しかし、例えば、直接、引っ張りバネやねじりコイルバネで第1および第2のガイド部155、156を付勢する構造を採用しても、同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、トラバースベース20上のガイド部位置決め穴25、26により、第1および第2のガイド部155、156の位置決めを行い、開口部220wの開放領域の精度を高めている。しかし、各構成部品の加工精度を高めたり、構成部品の精度ばらつきや、カートリッジ位置決めピン21、22の勘合ガタなどを考慮して、第1のガイド溝161に沿って移動する第1のガイド部155と、第1のディスク収納部221と、第2のガイド溝162に沿って移動する第2のガイド部156と、第2のディスク収納部222とによる一対のリンク機構によって決まる開口部220wの開放領域を、ばらつきの下限でも十分確保できるように、大きめに設定してもよい。これにより、ガイド部位置決め穴25、26による位置決めを省略したり、位置決め穴を大きく設定して逃げ穴とする構造を採用してもよい。
以上のように、本発明のディスク装置によれば、ディスクカートリッジの挿入時には、第1および第2のガイド部の間隔が一対のガイド壁の間隔よりも狭くなっている。このため、第1および第2のガイド部は挿入されたディスクカートリッジと確実に当接し、係合する。また、第1および第2のガイド部は、ディスクカートリッジが装填された状態において、互いの間隔が一対のガイド壁の間隔より広くなるように第1および第2のガイド溝に沿って移動する。このため、ディスク収納部が閉塞した状態のディスクカートリッジの投影面積よりも外側にディスクカートリッジのシャッタや収納部をはみ出すように開放させ、大きな開口部を形成することができる。したがって、外形が小さくても大きなヘッド開口部を設けることが可能なディスクカートリッジに対応することができる。
特に、本発明のディスク装置は、シャッタ機能とハウジング機能とを兼ね備えた第1および第2のディスク収納部を備えたディスクカートリッジに好適に適合する。
本発明のディスク装置によれば、シャッタ機能とハウジング機能を兼ね備えたディスク収納部により、開口部を開放および閉塞するディスクカートリッジに適合するディスク装置において、第1および第2のディスク収納部に設けられた切り欠き部にそれぞれ係合する第1および第2のガイド部を、ディスクカートリッジの挿入/排出方向でディスクの回転軸を含む平面に対して、対称に配置し、ディスクカートリッジの挿入/排出動作に同期し、かつ第1および第2のガイド溝に沿って各々移動させることによって、第1および第2のディスク収納部の開放または閉塞を行うことができる。特に、第1のガイド溝に沿って移動する第1のガイド部と第1のディスク収納部、および、第2のガイド溝に沿って移動する第2のガイド部と第2のディスク収納部による2つのリンク機構を対称配置することにより、ディスクカートリッジの動作直進性を確保できる極めて安定した挿入/排出動作を実現できる。また、第1および第2のディスク収納部のそれぞれの保持を第1および第2のガイド部により確実に行うことでき、振動や衝撃などの外乱条件下においても同様に、安定した挿入/排出動作を行うことができる。
また、カートリッジ開閉機構の第1および第2の付勢レバーの回転支軸は、ディスク装置に装填された状態のディスクカートリッジのディスクの回転軸方向における投影領域外であって、一対のガイド壁近傍に設けられている。このため、ディスク装置内におけるディスクカートリッジとの重畳を避け、かつ、カートリッジ開閉機構の構成要素を、装填されたディスクカートリッジの幅方向に広がることなく効率よく配置できる。これにより、ディスクカートリッジの開口部を大きく確保することでき、光ヘッドの設計自由度の向上を図るとともに、ディスク装置の薄型化、省スペース化を図ることができる。
また、第1のガイド溝に沿って移動する第1のガイド部と第1のディスク収納部および第2のガイド溝に沿って移動する第2のガイド部と第2のディスク収納部によって、それぞれ第1および第2のリンク機構を構成している。このため、第1および第2のディスク収納部を開放した状態において、第1および第2のディスク収納部をトラバースベースに設けられた一対の位置決めピンにより位置決めすると、第1および第2のディスク収納部の回動支持部と、第1および第2のガイド部の第1および第2のガイド溝内での移動が制限される。よって、支持ベース部材をトラバースベースに対して位置決めすることによって、第1および第2のガイド部を含むすべての部品が、第1および第2のリンク機構の構成によって、一義的に位置決めされ、最終的には、第1および第2のディスク収納部が開放した状態に自動的に設定される。これにより、位置決めに必要な部品点数の削減と、位置決め信頼性を向上することができる。また、第1および第2のガイド部を、ベースに設けられた位置決め穴によって、直接位置決めすることで、開放した状態の第1および第2のディスク収納部をさらに精度よく位置決めすることができる。
また、第1および第2のガイド部が、トラバースベースに設けられた位置決め穴との係合によって、第1および第2のディスク収納部を、第1および第2のガイド部を介して保持するため、振動や衝撃などの外乱条件下においても、開口部の開放領域を確実に確保することができ、ヘッドやディスクモータとの衝突などを防ぐことができる。
また、ハウジング機能を備えた第1および第2のディスク収納部の底面とそれぞれ接触する支持部と、支持ベース部材の底面と接触する座面とをともにトラバースベースに構成することより、第1および第2のディスク収納部の高さ方向の位置決めを行い、ディスクを回転するのに必要不可欠な最小のクリアランスを精度良く確保することができる。これにより、ディスク装置を薄型化にすることができ、開放時における第1および第2のディスク収納部の保持を確実に行うことで、開放時におけるディスクカートリッジの堅牢性を高めることができる。
また、第1および第2のガイド部を、第1および第2のディスク収納部を閉塞する方向に付勢する付勢バネが取り付けられた第1および第2の付勢レバーによって付勢する。これにより、操作者によるディスクカートリッジの挿入動作時には、適度な動作負荷を与え、第1および第2のディスク収納部の開放動作を行い、排出動作時には、第1および第2のガイド部を第1および第2のガイド溝に沿って移動させ、ディスクカートリッジを自動的に排出させるとともに、第1および第2のディスク収納部の閉塞動作を確実に行うことができる。したがって、ディスクカートリッジの挿入/排出動作における操作性(マンマシーンインターフェースにおける操作感)を付勢バネの付勢力によって、一義的にコントロールできる。また、ディスクカートリッジの挿入/排出動作に必要な駆動源および駆動機構を構成する必要がなく、部品点数の大幅な削減ができ、ディスク装置の軽量化と低コスト化を実現できる。
また、第1および第2のディスク収納部の閉塞完了時において、第1および第2のガイド部が、ディスクカートリッジの第1および第2のディスク収納部の切り欠き部に設けられた係止用当接面に当接することによって、第1および第2の付勢レバーの動作による、ディスクカートリッジの排出の際、ディスクカートリッジがディスク装置から脱落するのを防止することができる。これにより、排出時において、ディスクカートリッジをディスク装置から安全に取り出すことができ、またディスクカートリッジ単体の不慮の落下を未然に防止することができる。
また、ディスクカートリッジを挿入するホルダ開口部の幅を、ディスクカートリッジのディスクの回転軸方向における投影領域の最小幅部分の寸法とほぼ等しくすることにより、何らかの原因で、ディスクカートリッジが第1および第2の付勢レバーによって自動的に排出されない場合においても、開放していた第1および第2のディスク収納部がホルダ開口部を通過する際、ガイド壁が第1および第2のディスク収納部と当接し、第1および第2のディスク収納部を閉塞するため、第1および第2のディスク収納部が閉塞した状態でディスクカートリッジを取り出すことができる 。これにより、自動排出ができない場合でも、ディスクカートリッジ内部のディスクを傷つけることなく安全に強制排出させることができる。
また、ディスクカートリッジを挿入する際のホルダ開口部のガイド壁の一部にロック解除部材を構成することにより、ディスクカートリッジの外形に対するロック解除部材の位置精度を高められる。このため、ディスクカートリッジの挿入から排出までの間、ロック解除部材によるディスクカートリッジに設けられたロック部材のロック解除動作を最適なタイミングで確実に行うことができる。これにより、前述した強制排出時においても、ロック部材を破壊することなく、確実に第1および第2のディスク収納部のロックを行うことができる。
また、ディスクカートリッジがカートリッジホルダに挿入され、第1および第2のディスク収納部を開放した状態において、ディスクカートリッジに設けられたロック部材を押圧した状態を保持しないことにより、樹脂製ロック部材におけるクリープを防止することができる。
また、第1および第2のガイド部と、第1および第2のガイド溝ならびに第1および第2の付勢レバーからなるカートリッジ開閉機構をディスク装置のホルダ開口部側(装置前方側)に構成することにより、ヘッドの構成スペースと第1および第2のガイド部の移動領域との干渉を避け、ヘッドの設計自由度の拡大を図るともに、ヘッドと第1および第2のガイド部ならびに第1および第2の付勢レバーの重畳を避けディスク装置の薄型化を実現することができる。
また、第1および第2のガイド部が移動する第1および第2のガイド溝にディスクカートリッジの挿入/排出方向に直交する方向のガイド面を構成することにより、ディスクカートリッジを前後反対向きに誤挿入した場合、第1および第2のガイド部をガイド面に沿って移動させる方向の力が作用しないことにより、ディスクカートリッジをさらに内部へ挿入できなくなる。つまり、ディスクカートリッジの誤挿入防止機構として機能する。したがって、第1および第2のガイド部ならびに第1および第2のガイド溝を誤挿入防止機構としても機能させることができ、別途、誤挿入防止機構を設ける場合に比べてディスク装置を構成する部品の数を大幅に削減することができる。
また、ディスクカートリッジが装填された状態における第1および第2のガイド部の位置よりも、ディスクカートリッジが挿入される前の第1および第2のガイド部の待機位置が、ディスクカートリッジのホルダ開口部側(装置前方側)になるように第1および第2のガイド溝を構成することにより、ディスクカートリッジ排出時の排出量を大きく設定することができる。したがって、ディスク装置からのディスクカートリッジ取り出しの操作性を向上することができる。
また、第1および第2のガイド部が移動する第1および第2のガイド溝の形状(移動プロフィール)を変更することによって、ディスクカートリッジの挿入/排出動作時における第1および第2のディスク収納部の開閉速度、タイミングならびに動作負荷を調節することができる。したがって、用途に応じた操作性および動作安定性を備えたディスク装置を実現できる。
また、ディスクカートリッジが挿入されていない状態において、第1および第2のガイド部は、ベースに設けられたガイド部規制穴との係合により、カートリッジ開閉機構が位置規制される。したがって、搬送中における振動や衝撃などの外乱条件下における付勢レバー等の部品がたつきを抑制し、さらに落下時における衝撃力での部品破損を防止することができる。