JP5037370B2 - エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び硬化物 Download PDF

Info

Publication number
JP5037370B2
JP5037370B2 JP2008012288A JP2008012288A JP5037370B2 JP 5037370 B2 JP5037370 B2 JP 5037370B2 JP 2008012288 A JP2008012288 A JP 2008012288A JP 2008012288 A JP2008012288 A JP 2008012288A JP 5037370 B2 JP5037370 B2 JP 5037370B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
inorganic filler
curing agent
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008012288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009173728A (ja
Inventor
正史 梶
浩一郎 大神
智美 福永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
Priority to JP2008012288A priority Critical patent/JP5037370B2/ja
Publication of JP2009173728A publication Critical patent/JP2009173728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5037370B2 publication Critical patent/JP5037370B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、信頼性に優れた半導体封止、積層板、放熱基板等の電気・電子部品用絶縁材料に有用なエポキシ樹脂組成物及びそれから得られる硬化物に関する。
ダイオード、トランジスタ、集積回路等の電気、電子部品や、半導体装置等の封止方法として、例えばエポキシ樹脂やシリコン樹脂等による封止方法やガラス、金属、セラミック等を用いたハーメチックシール法が採用されていたが、近年では信頼性の向上と共に大量生産が可能で、コストメリットのあるトランスファー成形による樹脂封止が主流を占めている。
上記トランスファー成形による樹脂封止方法に用いられる樹脂組成物においては、エポキシ樹脂と、硬化剤としてフェノール樹脂を樹脂成分の主成分とする樹脂組成物一般的に使用されている。
現在、パワーデバイスなどの封止材料として使用されるエポキシ樹脂組成物は、素子が放出する多量の熱に対応するため、結晶シリカなどの無機充填材を高密度に充填している。
さらには、近年、パワーデバイスは、ICの技術を組み込んだワンチップで構成されるものやモジュール化されたものなどがあり、封止材料に対する熱放散性、熱膨張性の更なる向上が望まれている。
これらの要求に対応するべく、熱伝導率を向上するためにエポキシ樹脂成分の10〜50wt%を1,4−フェニレン構造を持つエポキシ樹脂とし、これに結晶シリカ、窒化珪素、窒化アルミニウム、球状アルミナ粉末等を使用する試みがなされている(特許文献1、2)が、無機充填材の含有率を上げていくと成形時の粘度上昇とともに流動性が低下し、成形性が損なわれる。従って、単に無機充填材の含有率を高める方法には限界があった。
上記背景から、マトリックス樹脂自体の高熱伝導率化が求められており、例えば、特許文献3及び特許文献4には、剛直なメソゲン基を有する液晶性の樹脂を用いた樹脂組成物が提案されている。しかし、これらメソゲン基を有するエポキシ樹脂は、ビフェニル構造、アゾメチン構造等の剛直な構造を有する高結晶性で高融点の分子量分布を持たない実質上単一のエポキシ化合物であるため、エポキシ樹脂組成物とする際の作業性に劣る欠点があった。さらには、硬化状態において分子を効率よく配向させるためには強力な磁場をかけて硬化させる必要があり、工業的に広く利用するためには設備上の大きな制約があった。一方、マトリックス樹脂の熱伝導率に比べて無機充填材の熱伝導率が圧倒的に大きく、マトリックス樹脂自体の熱伝導率を高くしても、無機充填材の配合率が高い場合は、複合材料としての熱伝導率向上には大きく寄与しないという現実があった。
特許文献5には、フリップチップ方式等により半導体素子が実装された半導体装置の接続用電極部にかかる負荷を効率的に封止樹脂層に分散させて軽減し、温度サイクル等の過酷な環境条件下においても、半導体装置の導通性を確保するためのエポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし、エポキシ樹脂としてはターシャリーブチル基を有するハイドロキノン型エポキシ樹脂等が開示されているにとどまる。特許文献6には、ビスフェノール型エポキシ樹脂を使用した半導体封止用のエポキシ樹脂組成物が開示されているが、硬化剤の検討はなされておらず、また低吸湿性及び耐熱性の向上を目的とする。特許文献7には、1,4−フェニレン構造を持つエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物が開示されているが、これは炭素数が3〜6のアルキル置換基を有するものであり、置換基の立体障害により分子のパッキングが阻害されることにより熱伝導率を低下させる問題がある。特許文献8には、流動性が良好であり、金型摩耗が少なく、高熱伝導性を有する硬化物を与える球状クリストバライトを含有する高熱伝導性エポキシ樹脂組成物が開示されているが、これを達成する手段は充填材の改良であって、樹脂を改良しようとするものではない。特許文献9には、無機充填材が高充填されて、熱伝導性に優れた成形物を得ることができるエポキシ樹脂組成物が開示されているが、これを達成する手段は充填材の改良であって、樹脂を改良しようとするものではない。
特開平11−147936号公報 特開2002−309067号公報 特開平11−323162号公報 特開平2004−331811号公報 特開2001−207031号公報 特公平6−51778号公報 特開平6−145293号公報 特開2001−172472号公報 特開2001−348488号公報
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、成形性に優れ、無機充填材と複合化させた場合の熱伝導率が高く、かつ低熱膨張性で耐熱性及び耐湿性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供し、更にそれを用いたエポキシ樹脂硬化物を提供することである。
上記課題を解決するために種々検討した結果、樹脂層と無機充填材の界面における熱抵抗が小さくなるためと推察されるが、特定のエポキシ樹脂と無機充填材を特定の配合量で組み合わせた場合において、複合材料としての熱伝導率が特異的に向上することを見出し、本発明に到達した。
本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、及び無機充填材よりなる封止用エポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂成分として、下記一般式(1)、
(但し、nは0〜5の数を示す。)
で表される1,4−フェニレン構造を持つエポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分中70〜100wt%用い、残余のエポキシ樹脂成分として後記する一般式(2)で表されるビスフェノール系エポキシ樹脂を用い、硬化剤成分として、二官能性フェノール化合物を硬化剤成分中70wt%以上用い、無機充填材の含有率が組成物中86〜96wt%であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
さらに本発明は、上記のエポキシ樹脂組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂組成物の硬化物である。
以下に、本発明の好ましい実施の態様を示す。
1)エポキシ樹脂成分として、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂以外に、下記一般式(2)、
(但し、R1〜R3は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の炭化水素基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を示し、mは0〜5の数を示し、Xは単結合、メチレン基、カルボニル基、酸素原子、または硫黄原子を示す。)で表されるビスフェノール系エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分中10〜50wt%用いる上記のエポキシ樹脂組成物。
2)硬化剤成分として、二官能性フェノール化合物を硬化剤成分中50wt%以上用いる上記エポキシ樹脂組成物。
3)二官能性フェノール化合物が、ヒドロキノン、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、1,5-ナフタレンジオール、2,7-ナフタレンジオール及び2,6-ナフタレンジオールからなる群れより選ばれる少なくとも1種である上記のエポキシ樹脂組成物。
4)無機充填材として、球状のアルミナを無機充填材の50wt%以上用いる上記のエポキシ樹脂組成物。
5)半導体封止用のエポキシ樹脂組成物である上記のエポキシ樹脂組成物。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性、信頼性に優れ、かつ高熱伝導性、低吸水性、低熱膨張性、高耐熱性に優れた硬化物を与え、半導体封止、積層板、放熱基板等の電気・電子部品用絶縁材料として好適に応用され、優れた高放熱性及び寸法安定性が発揮される。
本発明をさらに説明する。
上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂は、ヒドロキノンとエピクロルヒドリンを反応させることにより製造することができる。この反応は、通常のエポキシ化反応と同様に行うことができる。
例えば、ヒドロキノンを過剰のエピクロルヒドリンに溶解した後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の存在下に、50〜150℃、好ましくは、60〜100℃の範囲で1〜10時間反応させる方法が挙げられる。この際の、アルカリ金属水酸化物の使用量は、ヒドロキノン中の水酸基1モルに対して、0.8〜1.2モル、好ましくは、0.9〜1.0モルの範囲である。エピクロルヒドリンは、ヒドロキノン中の水酸基に対して過剰量が用いられ、通常は、ヒドロキノン中の水酸基1モルに対して、1.5から15モルである。反応終了後、過剰のエピクロルヒドリンを留去し、残留物をトルエン、メチルイソブチルケトン等の溶剤に溶解し、濾過し、水洗して無機塩を除去し、次いで溶剤を留去することにより目的のエポキシ樹脂を得ることができる。
上記一般式(1)において、nは0〜5の数であるが、nの値はエポキシ樹脂の合成反応時に用いるエピクロルヒドリンのヒドロキノンに対するモル比を変えることにより、容易に調整することができる。また、nの平均値としては、0.01〜1.0の範囲が融点及び粘度の点で好ましい。これより大きいと融点及び粘度が高くなり取り扱い性が低下する。
本発明で用いるエポキシ樹脂は、上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を50wt%以上含む。上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂を50wt%以下使用することができる。
本発明で用いるエポキシ樹脂は、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中50wt%以上、好ましくは70wt%以上含む。これより少ないと硬化物とした際の熱伝導率の向上効果が小さい。
一般式(1)で表されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は、通常110から300の範囲であるが、無機フィラーの高充填率化及び流動性向上の観点から低粘度性のものが好ましく、上記一般式(1)においてn=0体を主成分とするエポキシ当量が110から160の範囲のものが好ましい。
一般式(1)で表されるエポキシ樹脂は、常温で固形の結晶性のものが好ましく、望ましい融点は70℃以上である。また、好ましい150℃での溶融粘度は0.005から0.1Pa・sである。2種類以上のエポキシ樹脂を混合して使用する場合においても、混合物としてこれら融点及び溶融粘度を満足することが好ましい。
本発明に用いるエポキシ樹脂の純度、特に加水分解性塩素量は、適用する電子部品の信頼性向上の観点より少ない方がよい。特に限定するものではないが、好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下である。なお、加水分解性塩素とは、以下の方法により測定された値をいう。すなわち、試料0.5gをジオキサン30mlに溶解後、1N−KOH、10mlを加え30分間煮沸還流した後、室温まで冷却し、さらに80%アセトン水100mlを加え、0.002N−AgNO3水溶液で電位差滴定を行い得られる値である。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の必須成分として使用される一般式(1)で表されるエポキシ樹脂以外に、エポキシ樹脂成分として分子中にエポキシ基を2個以上有する通常の他のエポキシ樹脂を併用してもよい。例を挙げれば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルケトン、フルオレンビスフェノール、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ビフェノール、レゾルシン、カテコール、t‐ブチルカテコール、t‐ブチルハイドロキノン、1,2‐ジヒドロキシナフタレン、1,3‐ジヒドロキシナフタレン、1,4‐ジヒドロキシナフタレン、1,5‐ジヒドロキシナフタレン、1,6‐ジヒドロキシナフタレン、1,7‐ジヒドロキシナフタレン、1,8‐ジヒドロキシナフタレン、2,3‐ジヒドロキシナフタレン、2,4‐ジヒドロキシナフタレン、2,5‐ジヒドロキシナフタレン、2,6‐ジヒドロキシナフタレン、2,7‐ジヒドロキシナフタレン、2,8‐ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック等の2価のフェノール類、あるいは、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o‐クレゾールノボラック、m‐クレゾールノボラック、p‐クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ‐p‐ヒドロキシスチレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フルオログリシノール、ピロガロール、t‐ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4‐ベンゼントリオール、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂等の3価以上のフェノール類、または、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル化物等がある。これらのエポキシ樹脂は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
一般式(1)表されるエポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂として特に好ましいものは、上記一般式(2)で表されるビスフェノール系エポキシ樹脂である。
一般式(2)で表されるビスフェノール系エポキシ樹脂は、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド等を原料として、通常のエポキシ化反応を行うことで合成することができる。これらの中で特に好ましいものは、Xが単結合の4,4'-ジヒドロキシビフェニルから合成されるエポキシ樹脂である。取扱性に優れた結晶性のエポキシ樹脂を与えるとともに、熱伝導性にも優れた硬化物を与えることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる硬化剤としては、一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものは全て使用できる。
好ましい硬化剤はフェノール系の硬化剤であり、その具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4'−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ジヒドロキシビフェニル、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o‐クレゾールノボラック、m‐クレゾールノボラック、p‐クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ‐p‐ヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t‐ブチルカテコール、t‐ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t‐ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4‐ベンゼントリオール、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2‐ジヒドロキシナフタレン、1,3‐ジヒドロキシナフタレン、1,4‐ジヒドロキシナフタレン、1,5‐ジヒドロキシナフタレン、1,6‐ジヒドロキシナフタレン、1,7‐ジヒドロキシナフタレン、1,8‐ジヒドロキシナフタレン、2,3‐ジヒドロキシナフタレン、2,4‐ジヒドロキシナフタレン、2,5‐ジヒドロキシナフタレン、2,6‐ジヒドロキシナフタレン、2,7‐ジヒドロキシナフタレン、2,8‐ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が挙げられる。
硬化剤は2種類以上の硬化剤を混合して使用しても良いが、特に好ましいものは、硬化剤成分として二官能性フェノール化合物を硬化剤成分中50wt%以上、さらに好ましくは70wt%以上含むものである。この場合の二官能性フェノール化合物としては、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、1,5-ナフタレンジオール、2,7-ナフタレンジオール、2,6-ナフタレンジオール、ハイドロキノン、及びレゾルシンより選択されるフェノール化合物が好ましい。これらの中でも、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、または4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタンが好ましい。
本発明で用いる硬化剤としては、上記のフェノール系硬化剤以外に、硬化剤として一般的に知られている硬化剤を併用して用いることができる。例を挙げれば、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これらの硬化剤の配合量は、配合する硬化剤の種類や得られる熱伝導性エポキシ樹脂成形体の物性を考慮して適宜設定すればよい。
アミン系硬化剤の具体例としては、脂肪族アミン類、ポリエーテルポリアミン類、脂環式アミン類、芳香族アミン類等が挙げられる。脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3‐ジアミノプロパン、1,4‐ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5‐ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等が挙げられる。ポリエーテルポリアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が挙げられる。脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N‐アミノエチルピペラジン、ビス(4‐アミノ‐3‐メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9‐ビス(3‐アミノプロピル)2,4,8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等が挙げられる。芳香族アミン類としては、テトラクロロ‐p‐キシレンジアミン、m‐キシレンジアミン、p‐キシレンジアミン、m‐フェニレンジアミン、o‐フェニレンジアミン、p‐フェニレンジアミン、2,4‐ジアミノアニゾール、2,4‐トルエンジアミン、2,4‐ジアミノジフェニルメタン、4,4'‐ジアミノジフェニルメタン、4,4'‐ジアミノ‐1,2‐ジフェニルエタン、2,4‐ジアミノジフェニルスルホン、4,4'‐ジアミノジフェニルスルホン、m‐アミノフェノール、m‐アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2‐ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α‐(m‐アミノフェニル)エチルアミン、α‐(p‐アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α'‐ビス(4‐アミノフェニル)‐p‐ジイソプロピルベンゼン等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤の具体例としては、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5‐(2,5‐ジオキソテトラヒドロ‐3‐フラニル)‐3‐メチル‐3‐シクロヘキサン‐1,2‐ジカルボン酸無水物、3,4‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物、1‐メチル‐ジカルボキシ‐1,2,3,4‐テトラヒドロ‐1‐ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率は、エポキシ基と硬化剤中の官能基が当量比で0.8〜1.5の範囲であることが好ましい。この範囲外では硬化後も未反応のエポキシ基、又は硬化剤中の官能基が残留し、封止機能に関しての信頼性が低下する。
本発明のエポキシ樹脂組成物への無機充填材の添加量は、エポキシ樹脂組成物に対して86〜96wt%であるが、好ましくは88〜96wt%である。これより少ないと高熱伝導性、低熱膨張性、高耐熱性等の効果が十分に発揮されない。これらの効果は、無機充填材の添加量が多いほどよいが、その体積分率に応じて向上するものではなく、特定の添加量から飛躍的に向上する。これらの物性は、高分子状態での高次構造が制御された効果によるものであり、この高次構造が主に無機充填材表面で達成されることから、特定量の無機充填材を必要とするものであると考えられる。一方、無機充填材の添加量がこれより多いと粘度が高くなり、成形性が悪化する。
本発明に用いる無機充填材は球状のものが好ましく、断面が楕円上であるものも含めて球状であれば特に限定されるものではないが、流動性改善の観点からは、極力真球状に近いものであることが特に好ましい。これにより、面心立方構造や六方稠密構造等の最密充填構造をとり易く、充分な充填量を得ることができる。球形でない場合、充填量が増えると充填材同士の摩擦が増え、上記の上限に達する前に流動性が極端に低下して粘度が高くなり、成形性が悪化する。
熱伝導率向上の観点からは、無機充填材のうち、熱伝導率が5W/m・K以上である無機充填材を50wt%以上使用することが好ましく、アルミナ、窒化アルミニウム、結晶シリカ等が好適に使用される。これらの中で特に好ましいものは、球状アルミナである。その他、必要に応じて形状に関係なく無定形無機充填材、例えば溶融シリカ、結晶シリカなどを併用しても良い。
無機充填材の平均粒径は30μm以下であることが好ましい。平均粒径がこれより大きいとエポキシ樹脂組成物の流動性が損なわれ、また強度も低下するため好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、及び無機充填材を主成分とする。ここで、主成分とするとはエポキシ樹脂組成物の50wt%以上を占めることをいうが、90wt%以上、より好ましくは95wt%以上を占めることがよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、従来より公知の硬化促進剤を配合することができる。例を挙げれば、アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸等があり、具体的には、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−へプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレートなどのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルポレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルポレートなどのテトラフェニルボロン塩などがある。添加量としては、通常、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜10重量部の範囲である。これらは単独で用いても良く、併用しても良い。
上記硬化触媒の添加量は、エポキシ樹脂(難燃剤としての含ハロゲンエポキシ樹脂を含む)と硬化剤の合計に対して、0.1〜10.0wt%が好ましい。0.1wt%未満ではゲル化時間が遅くなって硬化時の剛性低下による作業性の低下をもたらし、逆に10.0wt%を超えると成形途中で硬化が進んでしまい、未充填が発生し易くなる。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂組成物に一般的に用いられる離型剤としてワックスが使用できる。ワックスとしては、例えばステアリン酸、モンタン酸、モンタン酸エステル、リン酸エステル等が使用可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、無機充填材と樹脂成分の接着力を向上させるため、エポキシ樹脂組成物に一般的に用いられるカップリング剤を用いることができる。カップリング剤としては、例えばエポキシシランが使用可能である。カップリング剤の添加量は、エポキシ樹脂組成物に対して、0.1〜2.0wt%が好ましい。0.1wt%未満では樹脂と基材のなじみが悪く成形性が悪くなり、逆に2.0wt%を超えると連続成形性での成形品汚れが生じる。
また本発明のエポキシ樹脂組成物には、成形時の流動性改良及びリードフレーム等の基材との密着性向上の観点より、熱可塑性のオリゴマー類を添加することができる。熱可塑性のオリゴマー類としては、C5系及びC9系の石油樹脂、スチレン樹脂、インデン樹脂、インデン・スチレン共重合樹脂、インデン・スチレン・フェノール共重合樹脂、インデン・クマロン共重合樹脂、インデン・ベンゾチオフェン共重合樹脂等が例示さえる。添加量としては、通常、エポキシ樹脂100重量部に対して、2〜30重量部の範囲である。
さらに本発明のエポキシ樹脂組成物には、一般的にエポキシ樹脂組成物に使用可能なものを適宜配合して用いることができる。例えば、リン系難燃剤、ブロム化合物や三酸化アンチモン等の難燃剤、及びカーボンブラックや有機染料等の着色剤等を使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材と、カップリング剤以外のその他の成分をミキサー等によって均一に混合した後、カップリング剤を添加し、加熱ロール、ニーダー等によって混練して製造する。これらの成分の配合順序には特に制限はない。更に、混練後に溶融混練物の粉砕を行い、パウダー化することやタブレット化することも可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、特に半導体装置に封止用として適する。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて硬化物を得るためには、例えば、トランスファー成形、プレス成形、注型成形、射出成形、押出成形等の方法が適用されるが、量産性の観点からは、トランスファー成形が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂の硬化物は、高熱伝導性の観点から結晶性を有するものであることが好ましい。硬化物の結晶性の発現は、走査示差熱分析で結晶の融解に伴う吸熱ピークを融点として観測により確認することができる。好ましい融点は120℃から280℃の範囲であり、より好ましくは150℃から250℃の範囲である。また、硬化物の好ましい熱伝導率は4W/m・K以上であり、特に好ましく6W/m・K以上である。
本発明の硬化物の結晶化度は高いものほどよく、結晶化の程度は走査示差熱分析での結晶の融解に伴う吸熱量から評価することができる。好ましい吸熱量は、充填材を除いた樹脂成分の単位重量あたり5J/g以上である。より好ましくは15J/g以上であり、特に好ましくは30J/g以上である。これより小さいとエポキシ樹脂硬化物としての熱伝導率向上効果が小さい。また、低熱膨張性及び耐熱性向上の観点からも結晶性が高いほど好ましい。なお、ここでいう吸熱量は、示差熱分析計により、約10mgを精秤した試料を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件で測定して得られる吸熱量を指す。
本発明の硬化物は、上記成形方法によりエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより得ることができるが、通常、成形温度としては80℃から250℃であり、硬化物の結晶化度を上げるためには、硬化物の融点よりも低い温度で硬化させることが望ましい。好ましい硬化温度は100℃から200℃の範囲であり、より好ましくは130℃から180℃である。また、好ましい硬化時間は30秒から1時間であり、より好ましくは1分から30分である。さらに成形後、ポストキュアにより、さらに結晶化度を上げることができる。通常、ポストキュア温度は130℃から250℃であり、時間は1時間から20時間の範囲であるが、好ましくは、示差熱分析における吸熱ピーク温度よりも5℃から40℃低い温度で、1時間から24時間かけてポストキュアを行うことが望ましい。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
参考例1
ヒドロキノン220.0gをエピクロルヒドリン1850g、ジエチレングリコールジメチルエーテル150g、水11.5gに溶解し、60℃にて48.8%水酸化カリウムを45.9g加え1時間攪拌した。その後、減圧下(約130Torr)、48.8%水酸化ナトリウム水溶液295.1gを3時間かけて滴下した。この間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系外に除き、留出したエピクロルヒドリンは系内に戻した。滴下終了後、さらに1時間反応を継続して脱水後、エピクロルヒドリンを留去し、メチルイソブチルケトン600gを加えた後、水洗を行い、塩を除いた。その後、85℃にて48.8%水酸化カリウムを20.0g添加して1時間攪拌し、温水200mLで水洗した。その後、分液により水を除去後、メチルイソブチルケトンを減圧留去し、白色結晶状のエポキシ樹脂310gを得た。エポキシ当量は119であり、加水分解性塩素は320ppm、キャピラリー法による融点は84℃から101℃であり、120℃での粘度は1.8mPa・sであった。得られた樹脂(エポキシ樹脂A)のGPC測定より求められた一般式(1)における各成分比は、n=0が85.9%、n=1が9.2%、n=2が1.3%であった。
ここで、加水分解性塩素とは、試料0.5gをジオキサン30mlに溶解後、1N−KOH、10mlを加え30分間煮沸還流した後、室温まで冷却し、さらに80%アセトン水100mlを加えたものを、0.002N−AgNO3水溶液で電位差滴定を行うことにより測定された値である。また融点とは、キャピラリー法により昇温速度2℃/分で得られる値である。粘度はBROOKFIELD製、CAP2000Hで測定し、軟化点はJIS K−6911に従い環球法で測定した。また、GPC測定は、装置;日本ウォーターズ(株)製、515A型、カラム;TSK−GEL2000×3本及びTSK−GEL4000×1本(いずれも東ソー(株)製)、溶媒;テトラヒドロフラン、流量;1 ml/min、温度;38℃、検出器;RIの条件に従った。
実施例1〜6、比較例1〜3
エポキシ樹脂成分として、参考例1のエポキシ樹脂(エポキシ樹脂A)、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂B:東都化成製、YSLV−80DE;エポキシ当量171)、ビフェニル系エポキシ樹脂(エポキシ樹脂C:ジャパンエポキシレジン製、YX−4000H;エポキシ当量195)、硬化剤としてヒドロキノン(硬化剤A)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル(硬化剤B)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン(硬化剤C)、フェノールアラルキル樹脂(硬化剤D:三井化学製、XL−225−LL;OH当量174、軟化点75℃)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン、無機充填材として、球状アルミナ(平均粒径12.2μm)を用いて、表1に示す成分を配合し、ミキサーで十分混合した後、加熱ロールで約5分間混練したものを冷却し、粉砕してそれぞれ実施例1〜5、比較例1〜2のエポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物を用いて表1に示す条件で硬化及びポストキュアを行い、実施例1と同様に硬化物の物性を評価した。結果をまとめて表1に示す。なお、表1中の各配合物の数字は重量部を表す。
[評価]
(1)熱伝導率
NETZSCH製LFA447型熱伝導率計を用いて非定常熱線法により測定した。
(2)融点、融解熱の測定(DSC法)
示差走査熱量分析装置(セイコーインスツル製DSC6200型)を用い、昇温速度10℃/分で測定した。
(3)線膨張係数、ガラス転移温度
セイコーインスツル(株)製TMA120C型熱機械測定装置を用いて、昇温速度10℃/分にて測定した。
(4)吸水率
直径50mm、厚さ3mmの円盤を成形し、ポストキュア後、85℃、相対湿度85%の条件で100時間吸湿させた後の重量変化率とした。
(5)無機充填材−樹脂界面状態の観察
成形物(硬化物)の破断面の無機充填材−樹脂界面状態を走査型電子顕微鏡にて観察した。
○;界面の大半が密着している
△;界面の半分程度が密着している
×;界面の大半が密着していない
実施例2と比較例4で得られた硬化物について、無機充填材−樹脂界面状態を走査型電子顕微鏡にて観察の観察した例を図1及び図2に示す。図1は界面の大半が密着している状態を示し、図2は界面の大半が密着していない状態を示す。
実施例2の硬化物の無機充填材−樹脂界面状態を示す電子顕微鏡写真 比較例4の硬化物の無機充填材−樹脂界面状態を示す電子顕微鏡写真

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、及び(C)無機充填材を主成分とするエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分として、下記一般式(1)、
    (但し、nは0〜5の数を示す。)
    で表される1,4−フェニレン構造を持つエポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分中70wt%以上、100wt%以下用い、残余のエポキシ樹脂成分として下記一般式(2)、
    (但し、R 1 〜R 3 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8の炭化水素基、または炭素数1〜8のアルコキシ基を示し、mは0〜5の数を示し、Xは単結合、メチレン基、カルボニル基、酸素原子、または硫黄原子を示す。)
    で表されるビスフェノール系エポキシ樹脂を用い、
    硬化剤成分として、二官能性フェノール化合物を硬化剤成分中70wt%以上用い、無機充填材の含有率が組成物中86〜96wt%であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 二官能性フェノール化合物が、ヒドロキノン、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、1,5-ナフタレンジオール、2,7-ナフタレンジオール及び2,6-ナフタレンジオールからなる群れより選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 無機充填材として、球状のアルミナを無機充填材の50wt%以上用いることを特徴とする請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 半導体封止用のエポキシ樹脂組成物である請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化して得られ、熱伝導率が4W/m・K以上であることを特徴とする硬化物。
JP2008012288A 2008-01-23 2008-01-23 エポキシ樹脂組成物及び硬化物 Active JP5037370B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008012288A JP5037370B2 (ja) 2008-01-23 2008-01-23 エポキシ樹脂組成物及び硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008012288A JP5037370B2 (ja) 2008-01-23 2008-01-23 エポキシ樹脂組成物及び硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009173728A JP2009173728A (ja) 2009-08-06
JP5037370B2 true JP5037370B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=41029175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008012288A Active JP5037370B2 (ja) 2008-01-23 2008-01-23 エポキシ樹脂組成物及び硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5037370B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5302147B2 (ja) * 2009-09-14 2013-10-02 新日鉄住金化学株式会社 封止用エポキシ樹脂組成物および硬化物
JP5092050B1 (ja) * 2011-10-28 2012-12-05 積水化学工業株式会社 積層体
CN113166372A (zh) * 2018-12-21 2021-07-23 日东新兴有限公司 树脂组合物
JP7320942B2 (ja) * 2018-12-28 2023-08-04 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP2020139042A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 日立化成株式会社 封止組成物及び半導体装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04198211A (ja) * 1990-11-27 1992-07-17 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物
JPH06184272A (ja) * 1992-12-18 1994-07-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物
JPH11147936A (ja) * 1997-11-19 1999-06-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2001348488A (ja) * 2000-06-06 2001-12-18 Matsushita Electric Works Ltd 熱伝導性樹脂組成物、プリプレグ、放熱性回路基板及び放熱性発熱部品
US6543880B1 (en) * 2000-08-25 2003-04-08 Hewlett-Packard Company Inkjet printhead assembly having planarized mounting layer for printhead dies
JP2002249542A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Matsushita Electric Works Ltd 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
CN101198632B (zh) * 2005-05-10 2010-06-09 新日铁化学株式会社 环氧树脂组合物以及固化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009173728A (ja) 2009-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5320384B2 (ja) 変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP5314911B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5324094B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および硬化物
JP5265461B2 (ja) 結晶性変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及び結晶性硬化物
TWI444400B (zh) A crystalline resin cured product, a crystalline resin composite, and a method for producing the same
JP5199804B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5330013B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および硬化物
JP5584538B2 (ja) エポキシ樹脂組成物、成形物、ワニス、フィルム状接着剤及びフィルム状接着剤付き銅箔
JP5312447B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JPWO2008018364A1 (ja) プリプレグ、積層板およびプリント配線板
JP5037370B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP5079721B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5209556B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5091052B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP2009073862A (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置
JP5314912B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5734603B2 (ja) フェノール性樹脂、エポキシ樹脂、それらの製造方法、エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP5681151B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5199847B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP5681152B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP2012197366A (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物
JP2021091799A (ja) エポキシ樹脂組成物および成形物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5037370

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250