JP5029561B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置の技術に関する。
この種の技術としては、特許文献1に記載の技術が開示されている。この公報では、モータと駆動軸との間に発進クラッチを有するハイブリッド車両において、発進クラッチを一定伝達トルクに保ちながらモータの回転数を上昇させることで、発進クラッチをスリップさせる制御を行うものが開示されている。
特開2000−255285
しかしながら上記従来技術では、発進クラッチの伝達トルクをアクセルペダル開度と車体速度に応じてフィードフォワードによって設定しているため、発進クラッチの伝達トルクを制御する油圧や摩擦材に特性変動が生じた場合には、伝達トルクの指令値と実際値とに偏差が生じ、運転者の所望の加速性能を得ることができないおそれがあった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、発進クラッチの伝達トルクの指令値と実際値との偏差を小さくし、運転者の所望の加速性能を得ることができるハイブリッド車両のクラッチ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明においては、駆動トルク目標値に応じた発進クラッチのトルク容量基本目標値を演算し、入力軸回転数が入力軸回転数目標値と一致するようにモータを制御する回転数制御を行う際のモータの出力トルクに相当するモータトルク相当値を演算し、モータを回転数制御しているときには、モータトルク相当値がトルク容量基本目標値より小さいときにはトルク容量基本目標値より大きな値を発進クラッチのトルク容量目標値とし、モータトルク相当値がトルク容量基本目標値より大きいときにはトルク容量基本目標値よりも小さな値を発進クラッチのトルク容量目標値とするようにした。
よって、トルク容量目標値に対してトルク容量が一致させることが可能となる。このときモータへの負荷が適正になるため、モータトルクが駆動トルク目標値に応じた大きさとなり、運転者の所望する加速度を得ることができる。
以下、本発明のハイブリッド車両のクラッチ制御装置を実現する最良の形態を、実施例1に基づいて説明する。
[ハイブリッド車両の構成]
図1は、実施例1のハイブリッド車両の駆動系と制御系の構成を示す図である。
(駆動系の構成)
まず、駆動系の構成について説明する。
実施例1のハイブリッド車両は駆動系の構成として、第1駆動源としてのモータ1、第2駆動源としてのエンジン2、駆動輪19へ伝達する駆動トルク、回転数を変更する変速機5、エンジン2とモータ1との間に介在する第1クラッチ3、モータ1と変速機5との間に介在する発進クラッチとしての第2クラッチ4を備えている。
モータ1は交流同期モータであり、バッテリ9から放電された電力がインバータ8を介して供給されて回転軸に対してモータトルクTMを発生する。また、回生ブレーキにより車両運動エネルギをバッテリ9の充電電力として回収する。インバータ8は、バッテリ9から入力された電力を電流制御してモータ1に供給することにより、モータトルクTMを制御する。
エンジン2は希薄燃焼可能なエンジンであり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御する。
第1クラッチ3は乾式クラッチであり、エンジン2とモータ1との間の回転軸の締結と開放とを行う。第1クラッチ3は、締結によりモータ1とエンジン2により発生したトルクを第2クラッチ4の入力軸4iに伝達し、開放によりモータ1により発生したトルクを第2クラッチ4の入力軸4iに伝達する。
第2クラッチ4は湿式クラッチであり、油圧(クラッチ油圧)によって摩擦材同士の押圧力が発生し、クラッチ油圧に応じてトルク容量が発生する。第2クラッチ4を締結することにより入力軸4iから出力軸4oへトルクを伝達し、開放することにより入力軸4iから出力軸4oへのトルクの伝達を遮断する。また第2クラッチ4をスリップ制御することにより、入力軸4iから出力軸4oへモータ1、エンジン2により発生したトルクの変動に関わらず所望のトルクを伝達することができる。
変速機5は有段の変速機であり、複数の遊星歯車を有している。遊星歯車の回転要素と変速機ケースとの間に設けたブレーキ、回転要素間に設けたクラッチの締結、開放によってトルクの伝達経路を変えることにより変速を行う。
変速機5から出力したトルクは、ファイナルギヤ20を介して駆動輪19に伝達する。
(制御系の構成)
次に、制御系の構成について説明する。
実施例1のハイブリッド車両は駆動系の構成として、アクセルペダル開度APOを検出するアクセルセンサ10、エンジン回転数ωEを検出するエンジン回転数センサ11、第2クラッチ4の入力軸回転数ωCL2iを検出する入力軸回転数センサ6、第2クラッチ4の出力軸回転数ωoを検出する出力軸回転数センサ7、クラッチ油温TempCL2を検出するクラッチ油温センサ12、バッテリ充電状態SOCを管理するバッテリコントローラ18、インバー8を制御してモータ1をモータトルク指令値TM *に応じて制御するモータコントローラ17、エンジン2をエンジントルク指令値TE *に応じて制御するエンジンコントローラ16、第1クラッチ3および第2クラッチ4をクラッチ電流指令値ICL1 *,ICL2 *に応じて制御するクラッチコントローラ15、変速指令値に応じて変速機5を制御する変速機コントローラ14、各センサからの情報に応じて指令値を演算する統合コントローラ13を備える。
バッテリコントローラ18は、バッテリ9の充電状態SOCを統合コントローラ13に出力する。
モータコントローラ17は、モータ1のモータトルクTMが統合コントローラ13からのモータトルク指令値TM *となるように、インバータ8に電流値指令値を出力して、モータ1への供給電流を制御する。
エンジンコントローラ16は、エンジン2のエンジントルクTEが統合コントローラ13からのエンジントルク指令値TE *となるように、エンジン2のスロットルアクチュエータ、インジェクタ、点火プラグを制御する。またエンジン回転数センサ11からエンジン回転数ωE情報を入力し、このエンジン回転数ωE情報を統合コントローラ13に出力する。
クラッチコントローラ15は、第1クラッチ3および第2クラッチ4の油圧回路中に設けられたソレノイドバルブの制御電流が統合コントローラ13からのクラッチ電流指令値ICL1 *,ICL2 *となるように、ソレノイドバルブを制御する。また、入力軸回転数センサ6から入力軸回転数ωCL2i情報を、出力軸回転数センサ7から出力軸回転数ωo情報を、クラッチ油温センサ12からクラッチ油温TempCL2情報を入力し、この入力軸回転数ωCL2i情報、出力軸回転数ωo情報、クラッチ油温TempCL2情報を統合コントローラ13に出力する。
変速機コントローラ14は、統合コントローラ13からの変速指令値に応じて変速機5内のブレーキ、クラッチの締結と開放とを制御する。
統合コントローラ13は、アクセルセンサ10からアクセルペダル開度APO情報、エンジンコントローラ16からエンジン回転数ωE情報、クラッチコントローラ15から入力軸回転数ωCL2i情報と出力軸回転数ωo情報とクラッチ油温TempCL2情報を入力し、各コントローラへ出力する指令値を演算する。
[統合コントローラの構成]
図2は統合コントローラ13の制御ブロック図である。
統合コントローラ13は、駆動トルク目標値演算部21、駆動トルク配分演算部22、第2クラッチトルク容量基本目標値演算部23、スリップ量目標値演算部24、入力軸回転数目標値演算部25、回転数制御モータトルク目標値演算部26、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27、締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値演算部28、第2クラッチトルク容量指令値演算部29、第2クラッチ電流指令値演算部30、第1クラッチトルク容量指令値演算部31、第1クラッチ電流指令値演算部32、モータトルク指令値演算部33を有する。
(駆動トルク目標値演算部)
駆動トルク目標値演算部21は、アクセルペダル開度APO情報と車体速度Vsp情報とを入力し、第2クラッチ4の出力軸4oにおける駆動トルク目標値Td *を演算する。図3は駆動トルク目標値Td *のマップである。駆動トルク目標値Td *は、図3に示すように車体速度Vspが大きくなるほど駆動トルク目標値Td *を小さく、またアクセルペダル開度APOが大きいほど駆動トルク目標値Td *を大きく設定する。
なお、車体速度Vspはクラッチコントローラ15から入力した出力軸回転数ωoと変速機コントローラ14から入力した変速比から求めることができる。
(駆動トルク配分演算部)
駆動トルク配分演算部22は、駆動トルク目標値Td *を入力し、モータトルク基本目標値TM_base *、エンジントルク基本目標値TE_base *を演算する。モータトルク基本目標値TM_base *、エンジントルク基本目標値TE_base *は第1クラッチ3、第2クラッチ4の締結状況や車両状態に応じて設定する。
(第2クラッチトルク容量基本目標値演算部)
第2クラッチトルク容量基本目標値演算部23は、駆動トルク目標値Td *を入力し、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を演算する。第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *は、例えば次の式(1)によって求める。
Figure 0005029561
(スリップ量目標値演算部)
スリップ量目標値演算部24は、第1クラッチ制御モードフラグfCL1、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *、クラッチ油温TempCL2、エンジン始動時モータ配分トルクTENG_startを入力し、スリップ量目標値ωCL2_slp *を演算する。
ここで第1クラッチ制御モードフラグfCL1とは、第1クラッチ3の締結状態および開放状態を示すフラグであり、fCL1==0のときは開放状態を、fCL1==1のときは締結状態を示す。なお、fCL1==0のときはモータ走行モード(EVモード)であり、fCL1==1のときはハイブリッド走行モード(HEVモード)またはエンジン始動モードである。例えば低加速での発進といった比較的エンジンの効率が良くない走行シーンではEV走行するために、第1クラッチ3を開放する(fCL1=0)。また、急加速時、バッテリ充電状態SOCがバッテリ充電状態しきい値SOCth1以下のとき、または車体速度Vspが車体速度しきい値Vspth1以上のときにはEV走行が困難となるため、HEV走行をするために、第1クラッチ3を締結する(fCL1=1)。
スリップ量目標値ωCL2_slp *は、次の式(2),(3)によって求める。
1) EVモード(fCL1==0)の場合
Figure 0005029561
ここで、fCL2_slp_CL1OPは第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *、クラッチ油温TempCL2を入力とした関数であり、図4(a)のマップによりスリップ量目標値ωCL2_slp *を求める。
図4(a)に示すように、クラッチ油温TempCL2がしきい値Tempcl2_thのときのスリップ量目標値ωCL2_slp *を最低スリップ量ωCL2_slp_minとして、しきい値Tempcl2_thより低い範囲においては、クラッチ油温TempCL2が高いほどスリップ量目標値ωCL2_slp *を小さく設定する。また、クラッチ油温TempCL2がしきい値Tempcl2_thより高い範囲においては、クラッチ油温TempCL2に関わらずスリップ量目標値ωCL2_slp *を最低スリップ量ωCL2_slp_minに設定する。また、クラッチ油温TempCL2がしきい値Tempcl2_thより低い範囲においては、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *が大きいほどスリップ量目標値ωCL2_slp *を大きく設定する。
これにより、クラッチ油温TempCL2が高いとき、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *が大きいときにはスリップ量目標値ωCL2_slp *を小さい設定することによりクラッチ油温の過度な上昇を抑制している。
2) エンジン始動モード(fCL1==1)の場合
Figure 0005029561
ここで、fCL2_Δωslpはエンジン始動時モータ配分トルクTENG_startを入力とした関数であり、図4(b)のマップによりエンジン2の始動のために必要なスリップ増加量目標値ΔωCL2_slp *を求める。
図4(b)に示すように、最小モータトルクTM_minと最大モータトルクTM_maxとの間でエンジン始動時モータ配分トルクTENG_startが大きいほどスリップ増加量目標値ΔωCL2_slp *を小さく設定する。
これにより、第1クラッチ3を締結しているときには、第1クラッチ3側から入力する外乱によって入力軸4iの回転数が低下しても第2クラッチ4が急に完全締結することを防止する。これにより加速変動を生じることなくエンジン2を始動させることができる。なお、上記の完全締結とは第2クラッチ4の入力軸4iと出力軸4oとの回転数が略同一となる状態を意味し、以下ではスリップ状態に対して単に締結ともいう。
(入力軸回転数目標値演算部)
入力軸回転数目標値演算部25は、スリップ量目標値ωCL2_slp *、出力軸回転数ωoを入力し、入力軸回転数目標値ωCL2i *を演算する。入力軸回転数目標値ωCL2i *は、次の式(4)によって求める。
Figure 0005029561
(回転数制御モータトルク目標値演算部)
回転数制御モータトルク目標値演算部26では、入力軸回転数目標値ωCL2i *、入力軸回転数ωCL2iを入力し、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *を演算する。回転数制御モータトルク目標値演算部26では、入力軸回転数ωCL2iが入力軸回転数目標値ωCL2i *となるようにモータ1のトルク目標値を演算している。これにより第2クラッチ4をスリップ制御するときに、第2クラッチ4のスリップ量を一定としている。
回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *は、例えば次の式(5)のようにPI制御の式によって演算し、この式(5)は双一次変換等によって離散化して得られた漸化式を用いて算出する。
Figure 0005029561
ここで「KPm」はモータ制御用比例ゲイン、「KIm」はモータ制御用積分ゲインである。
(回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部)
回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27では、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *、エンジントルク基本目標値TE_base *を入力し、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *を演算する。
図5は回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27の制御ブロック図である。回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27は、フィードフォワード補償とフィードバック補償とからなる2自由度制御手法で設計しており、位相補償部40、エンジントルク推定値演算部41、第2クラッチトルク容量補正目標値演算部42、第2クラッチトルク容量規範値演算部43、加減算部44、第2クラッチトルク容量F/B目標値演算部45、加算部46を有する。
<位相補償部>
位相補償部40では、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を入力し、第2クラッチトルク容量F/F指令値TCL2_FF *を演算する。第2クラッチトルク容量F/F指令値TCL2_FF *は、例えば次の式(6)のように位相補償フィルタGFF(s)を用いて演算し、この式(6)は双一次変換等によって離散化して得られた漸化式を用いて算出する。
Figure 0005029561
ここで「τCL2」はクラッチモデル時定数、「τCL2_ref」はクラッチ制御用規範応答時定数である。
<エンジントルク推定値演算部>
エンジントルク推定値演算部41では、エンジントルク基本目標値TE_base *を入力し、エンジントルク推定値TE_estを演算する。エンジントルク推定値TE_estは、次の式(7)を用いて算出する。
Figure 0005029561
ここで「τe」はエンジン一次遅れ時定数、「-Le」はエンジンむだ時間である。
<第2クラッチトルク容量補正目標値演算部>
第2クラッチトルク容量補正目標値演算部42は、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *、エンジントルク推定値TE_estを入力し、第2クラッチトルク容量補正目標値TCL2_t *を演算する。第2クラッチトルク容量補正目標値TCL2_t *は、次の式(8), (9)を用いて算出する。
1) EVモード(fCL1==0)である場合
Figure 0005029561
2) HEVモード(fCL2==1)である場合
Figure 0005029561
<第2クラッチトルク容量規範値演算部>
第2クラッチトルク容量規範値演算部43は、第2クラッチトルク容量補正目標値TCL2_t *を入力し、第2クラッチトルク容量規範値TCL2_ref *を演算する。第2クラッチトルク容量規範値TCL2_ref *は、次の式(10)を用いて算出する。
Figure 0005029561
<加減算部>
加減算部44は、第2クラッチトルク容量規範値TCL2_ref *、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *を入力し、第2クラッチトルク容量規範値TCL2_ref *と回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *の偏差を演算する。
<第2クラッチトルク容量F/B指令値演算部>
第2クラッチトルク容量F/B目標値演算部45は、第2クラッチトルク容量規範値TCL2_ref *と回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *との偏差を入力し、第2クラッチトルク容量F/B指令値TCL2_FB *を演算する。第2クラッチトルク容量F/B指令値TCL2_FB *は次の式(11)を用いて算出する。
Figure 0005029561
ここで「KPCL2」は第2クラッチ制御用比例ゲイン、「KICL2」は第2クラッチ制御用積分ゲインである。
<加算部>
加算部46は、第2クラッチトルク容量F/F指令値TCL2_FF *、第2クラッチトルク容量F/B指令値TCL2_FB *を入力し、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *を演算する。回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *は、第2クラッチトルク容量F/F指令値TCL2_FF *と第2クラッチトルク容量F/B指令値TCL2_FB *を加算して算出する。
(締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値演算部)
締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値演算部28は、駆動トルク目標値Td *、第2クラッチトルク容量指令値前回値TCL2_z1 *を入力し、締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *を演算する。締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *は、第2クラッチ4が締結状態、開放状態もしくは締結状態からスリップ状態へ移行するときのトルク容量目標値であり、モータ1の回転数制御を行っていないときのトルク容量目標値である。
締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *は、次の式(12)〜(15)を用いて算出する。
1) 第2クラッチが締結状態である場合
1-1) TCL2_z1 < Td * × Ksafeであるとき
Figure 0005029561
1-2) TCL2_z1 ≧ Td * × Ksafeであるとき
Figure 0005029561
2) 第2クラッチが開放状態である場合
Figure 0005029561
3) 第2クラッチが締結状態からスリップ状態へ移行する場合
Figure 0005029561
ここで、「Ksafe」は第2クラッチ安全率係数(Ksafe>0)、「ΔTCL2LU」は第2クラッチ4がスリップ状態または開放状態から締結状態への移行時のトルク容量変化率、「ΔTCL2slp」は第2クラッチ4が締結状態からスリップ状態への移行時のトルク容量変化率、「TCL2_z1 *」は第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *の前回値である。
(第2クラッチトルク容量指令値演算部)
第2クラッチトルク容量指令値演算部29では、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *、締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *、第2クラッチ制御モードCL2MODEを入力し、第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を演算する。
第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *は、次の式(16),(17)を用いて演算する。
1)回転数制御中(CL2MODE==2)のとき
Figure 0005029561
2)回転数制御中でない(CL2MODE==1 or 3)のとき
Figure 0005029561
ここで第2クラッチ制御モードCL2MODEは、第1クラッチ制御モードfCL1、車体速度Vsp、駆動トルク目標値Td *、第2クラッチ前回制御モードCL2MODE_z1、エンジン回転数ωE、入力軸回転数ωCL2i、第2クラッチ4のスリップ量ωCL2_slpに応じて設定する。図6は、第2クラッチ制御モードCL2MODEの設定の流れを示すフローチャートである。
ステップS21では、第1クラッチ制御モードfCL1が「fCL1==0」であるか否かを判断し、「fCL1==0」であるときにはステップS22へ、「fCL1==0」でないときにはステップS25へ移行する。
ステップS22では、車体速度Vspが「Vsp==0」であるか否かを判断し、「Vsp==0」であるときにはステップS23へ、「Vsp==0」でないときにはステップS24へ移行する。
ステップS23では、第2クラッチ制御モードCL2MODEを締結モード(CL2MODE=1)として処理を終了する。
ステップS24では、第2クラッチ制御モードCL2MODEをスリップモード(CL2MODE=2)として処理を終了する。
ステップS25では、車体速度Vspと車体速度しきい値Vth1との関係が「Vsp<Vth1」であるか否かを判断し、「Vsp<Vth1」であるときはステップS26へ、「Vsp<Vth1」でないときはステップS28へ移行する。この車体速度しきい値Vth1は、第2クラッチ4が締結状態であってもエンジン2を始動させることができる最低車体速度である。
ステップS26では、駆動トルク目標値Td *が「Td *<0」であるか否かを判断し、「Td *<0」であるときにはステップS27へ移行し、「Td *<0」でないときにはステップ24へ移行する。
ステップS27では、第2クラッチ制御モードCL2MODEを開放モード(CL2MODE=0)として処理を終了する。
ステップS28では、第2クラッチ前回制御モードCL2MODE_z1が「CL2MODE_z1==1」であるか否かを判断し、「CL2MODE_z1==1」であるときにはステップS23へ移行し、「CL2MODE_z1==1」でないときにはステップS29へ移行する。
ステップS29では、エンジン回転数ωEと入力軸回転数ωCL2iとの関係が「ωE≠ωCL2i」である、または第2クラッチ4のスリップ量ωCL2_slpとスリップ量しきい値ωCL2_slp_thとの関係が「ωCL2_slpCL2_slp_th」であるか否かを判断し、「ωE≠ωCL2i」である、または「ωCL2_slpCL2_slp_th」であるときにはステップs24へ移行し、「ωE≠ωCL2i」でなく、「ωCL2_slpCL2_slp_th」でもないときにはステップS23へ移行する。ここで、エンジン回転数ωEと入力軸回転数ωCL2iとの関係が「ωE≠ωCL2i」であるということは、第1クラッチ3は開放状態またはスリップ状態であることを示す。
(第2クラッチ電流指令値演算部)
第2クラッチ電流指令値演算部30では、第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を入力し、第2クラッチ電流指令値ICL2 *を演算する。図7(a)はクラッチトルク容量に対するクラッチ油圧のマップ、図7(b)はクラッチ油圧に対するソレノイドバルブに供給される電流のマップである。第2クラッチ電流指令値ICL2 *は、図7(a)を用いて第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *に応じたクラッチ油圧を算出し、図7(b)を用いて算出したクラッチ油圧に応じた電流の値を第2クラッチ電流指令値ICL2 *として算出する。
(第1クラッチトルク容量指令値演算部)
第1クラッチトルク容量指令値演算部31は、第1クラッチ制御モードfCL1、第2クラッチ4のスリップ量ωCL2_slp、スリップ量目標値ωCL2_slp *を入力し、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *を演算する。第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *は、次の式(18),(19)によって算出される。
1)第1クラッチ3が締結モード(fCL1==1)であって、第2クラッチ4のスリップ量ωCL2_slpがスリップ量目標値ωCL2_slp *以上(ωCL2_slp≧ωCL2_slp *)である場合
Figure 0005029561
2)第1クラッチ3が締結モード(fCL1==1)であって、第2クラッチ4のスリップ量ωCL2_slpがスリップ量目標値ωCL2_slp *未満(ωCL2_slpCL2_slp *)である場合
Figure 0005029561
3)第1クラッチ3が開放モード(fCL1==0)である場合
Figure 0005029561
(第1クラッチ電流指令値演算部)
第1クラッチ電流指令値演算部32では、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *を入力し、第1クラッチ電流指令値ICL1 *を演算する。第1クラッチ電流指令値ICL1 *は、図7(a)を用いて第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *に応じたクラッチ油圧を算出し、図7(b)を用いて算出したクラッチ油圧に応じた電流の値を第1クラッチ電流指令値ICL1 *として算出する。
(モータトルク指令値演算部)
モータトルク指令値演算部33では、第2クラッチ制御モードCL2MODE、モータトルク基本目標値TM_base *、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ONを入力し、モータトルク指令値TM *を演算する。
1)回転数制御中(CL2MODE==2)のとき
Figure 0005029561
2)回転数制御中でない(CL2MODE==1 or 3)のとき
Figure 0005029561
[クラッチ・モータ制御処理]
次に統合コントローラ13において行われる第1クラッチ3、第2クラッチ4、モータ1の制御の処理について説明する。図8は、統合コントローラ13において行われる処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、各コントローラからデータを受信して、ステップS2へ移行する。具体的には、バッテリコントローラ18からバッテリ9の充電状態SOC情報を、モータコントローラ17からインバータ8の電流値情報を、エンジンコントローラ16からエンジン回転数ωE情報を、クラッチコントローラ15から入力軸回転数ωCL2i情報、出力軸回転数ωo情報、クラッチ油温TempCL2情報を、変速機コントローラ14から変速比情報を入力する。
ステップS2では、アクセルセンサ10からアクセルペダル開度APO情報を入力して、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、駆動トルク目標値Td *を演算して、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、第1クラッチ制御モードfCL1を設定して、ステップS5へ移行する。
ステップS5では、第2クラッチ制御モードCL2MODEを設定して、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、駆動トルク目標値Td *を、モータトルク基本目標値TM_base *とエンジントルク基本目標値TE_base *に配分して、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、スリップ回転数制御を行うか否かを判断し、スリップ回転数制御を行う場合にはステップS8へ移行し、スリップ回転数制御を行わない場合にはステップS17へ移行する。ここで、第2クラッチ制御モードCL2MODEがスリップモード(CL2MODE=2)に設定され、スリップ量ωCL2_slpの絶対値がしきい値以上となった場合にはスリップ回転数制御を行うと判断する。一方、第2クラッチ制御モードCL2MODEが締結モード(CL2MODE=1)または開放モード(CL2MODE=0)に設定されたときは、スリップ回転数制御を行わないと判断する。
ステップS8では、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を演算して、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、入力軸回転数目標値ωCL2i *を演算して、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *を演算して、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *を演算して、ステップS14へ移行する。
ステップS12では、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *を演算するための内部状態変数を初期化して、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *を演算して、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、第2クラッチトルク容量指令値TCL2 *を演算して、ステップS15へ移行する。
ステップS15では、第1クラッチトルク容量指令値TCL1 *を演算して、ステップS16へ移行する。
ステップS16では、第1クラッチ電流指令値ICL1 *、第2クラッチ電流指令値ICL2 *を演算してステップS17へ移行する。
ステップS17では、モータトルク指令値TM *を演算して、ステップS18へ移行する。
ステップS18では、指令値を各コントローラに送信して処理を終了する。具体的には、第1クラッチ電流指令値ICL1 *、第2クラッチ電流指令値ICL2 *をクラッチコントローラ15へ、モータトルク指令値TM *をモータコントローラ17に送信する。
[クラッチ・モータ制御動作]
スリップ回転数制御を行うときには、図8のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS14→ステップS15→ステップS16→ステップS17→ステップS18→ENDと移行する。
ステップS16において、ステップS11で演算した回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *に基づく第2クラッチ電流指令値ICL2 *をクラッチコントローラ15に出力する。また、ステップS17において、ステップS10で演算した回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *をモータトルク指令値TM *としてモータコントローラ17に出力する。これにより、第2クラッチ4におけるスリップ量ωCL2_slpを保ちながらスリップ回転数制御を行う。
一方、スリップ回転数制御を行わないときには、図8のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS16→ステップS17→ステップS18→ENDと移行する。
ステップS16において、ステップS13で演算した締結/開放時第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_OFF *に基づく第2クラッチ電流指令値ICL2 *をクラッチコントローラ15に出力する。また、ステップS17において、ステップS6で演算したモータトルク基本目標値TM_base *をモータトルク指令値TM *としてモータコントローラ17に出力する。
[クラッチ・モータ制御作用]
第2クラッチ4はソレノイドバルブによって調圧したクラッチ油圧によって、摩擦材の押圧力を調整することによりトルク容量を制御している。しかし、第2クラッチトルク容量TCL2の制御精度を十分に確保することができない。
図9は、EV走行モードにおいて駆動トルクTd *が「Td * = T1」であって、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *を第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *として(TCL2 * = T1)加速した場合のシミュレーション結果である。ここでは変速比は一定としている。
図9に示すように、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *に対して第2クラッチトルク容量TCL2が大きくなりモータ1への負荷が大きくなるためモータトルクTMが高くなり、運転者の所望する加速度よりも高くなってしまう。
第2クラッチトルク容量TCL2の制御精度を確保するために、第2クラッチトルク容量TCL2を検出してフィードバック制御を行うことが考えられる。しかし、第2クラッチトルク容量TCL2を検出するためには新たに検出装置を設ける必要があり、また検出装置を設けたとしても高い精度で検出することが困難であった。
第2クラッチトルク容量TCL2を制御することにより、モータ1への負荷を制御することができ、モータ1を回転数制御しているときには負荷に応じてモータトルクTMが決まる。すなわち、第2クラッチトルク容量TCL2とモータトルクTMとの間には高い相関がある。またモータトルクTMの制御精度は、第2クラッチトルク容量TCL2の制御精度に対して十分に高い。
そこで回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *に応じて第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *を設定することとした。
具体的には、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも小さいときには、実際の第2クラッチトルク容量TCL2は第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも小さくなっている。そのため、第2トルク容量基本目標値TCL2_base *より大きな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *として第2クラッチトルク容量TCL2を大きくするようにした。
一方、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも大きいときには、実際の第2クラッチトルク容量TCL2は第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも大きくなっている。そのため、第2トルク容量基本目標値TCL2_base *より小さな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *として、第2クラッチトルク容量TCL2を小さくするようにした。
そして、モータ1を回転制御しているときには、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *として第2クラッチ4を制御することとした。
図10は、EV走行モードにおいて駆動トルクTd1 *が「Td * = T1」であって、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *に応じて第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *を設定した場合のシミュレーション結果である。ここでは変速比は一定としている。
図10に示すように、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *に対して第2クラッチトルク容量TCL2がほぼ一致する。このとき、モータ1への負荷が適正になるため、モータトルクTMが駆動トルク目標値Td *に応じた大きさとなり、運転者の所望する加速度を得ることができる。
上記ではEV走行モードの場合を考えたが、次にHEV走行モードの場合を考える。
HEV走行モードの場合には、第2クラッチトルク容量TCL2を制御することにより、モータ1から出力軸4o側へ伝達するトルク(駆動トルクTd)と、出力軸4oからモータ1およびエンジン2側へ伝達するトルク(負荷)とを制御していることとなる。
そこで実施例1では、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *からエンジントルクT E を差し引いた値と、モータトルクTMとの偏差に応じて第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *を演算するようにした。
具体的には第1クラッチ3が締結されているときには、モータトルク目標値TM*が第2トルク基本目標値TCL2_base *からエンジントルク推定値TE_estを差し引いた値より小さいときには第2トルク容量基本目標値TCL2_base *より大きな値を第2トルク容量目標値TCL2 *とし、モータトルク目標値TM*が第2トルク容量基本目標値TCL2_base *からエンジントルク推定値TE_estを差し引いた値より大きいときには第2トルク基本目標値TCL2_base *よりも小さな値を第2トルク容量目標値TCL2 *とした。
なお、上述の論理により第2クラッチ4を制御すると、モータ1の制御を特に変更することなく自動的にモータトルクTMは変更するため、第2クラッチ4の制御とモータ1の制御との干渉を回避することができる。
よって、第1クラッチ3を締結しエンジントルクTEが発生しているときであっても、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *に対して第2クラッチトルク容量TCL2がほぼ一致する。このときモータ1への負荷が適正になるため、モータトルクTMとエンジントルクTEの合計が駆動トルク目標値Td *に応じた大きさとなり、運転者の所望する加速度を得ることができる。
また実施例1では、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2 *を駆動トルク目標値Td *とした。
モータ1を回転数制御しているときには、第2クラッチトルク容量TCL2によってモータトルクTMを制御することができる。そのため、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2 *を駆動トルク目標値Td *とすることで、駆動トルクTdを駆動トルク目標値Td *に近づけることができ、運転者の所望する加速性能を得ることができる。
[効果]
次に実施例1のハイブリッド車両のクラッチ制御装置の効果について以下に列記する。
(1)駆動源としてのモータ1と、モータ1と駆動輪19と動力伝達経路の間に設けられたクラッチである第2クラッチ4とを備え、第2クラッチ4を接続し、モータ1のみを駆動源として走行するモータ走行モードで走行可能な車両の制御装置において、第2クラッチ4の駆動輪19側の回転軸である出力軸4oの駆動トルク目標値Td *を演算する駆動トルク目標値演算部21と、駆動トルク目標値Td *に応じて第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を演算する第2クラッチトルク容量基本目標値演算部23と、第2クラッチ4のモータ1側の回転軸である入力軸4iの入力軸回転数ωCL2iを検出する入力軸回転数センサ6と、第2クラッチ4の駆動輪19側の回転軸である出力軸4oの出力軸回転数ωoを検出する出力軸回転数センサ7と、出力軸回転数ωoに応じて第2クラッチ4の入力軸4iの入力軸回転数目標値ωCL2i *を演算する入力軸回転数目標値演算部25と、入力軸回転数ωCL2iが入力軸回転数目標値ωCL2i *と一致するようにモータ1を制御する回転数制御を行う際のモータの出力トルクに相当する回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *を演算する回転数制御モータトルク目標値演算部26と、モータ1を回転数制御している場合に、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *より小さいときには第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *より大きな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *とし、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *より大きいときには第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも小さな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *とする、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27と、モータ1を回転数制している場合に、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *に応じて第2クラッチ4を制御するクラッチコントローラ15とを備えた。
よって、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *に対して第2クラッチトルク容量TCL2が一致する。このときモータ1への負荷が適正になるため、モータトルクTMが駆動トルク目標値Td *に応じた大きさとなり、運転者の所望する加速度を得ることができる。
(2)モータ1に加えて更に、モータ1の回転軸に対して接続可能に設けられたエンジン2と、エンジントルク推定値TE_estを推定するエンジントルク推定値演算部41とを設け、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27は、第1クラッチ3を締結し、モータ1を回転数制御している場合に、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *からエンジントルク推定値TE_estを差し引いた値より小さいときには第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *より大きな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *とし、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *が第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *からエンジントルク推定値TE_estを差し引いた値より大きいときには第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *よりも小さな値を回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_FB_ON *とした。
よって、第1クラッチ3を締結しエンジントルクTEが発生しているときであっても、第2クラッチトルク容量目標値TCL2 *に対して第2クラッチトルク容量TCL2がほぼ一致する。このときモータ1への負荷が適正になるため、モータトルクTMとエンジントルクTEの合計が駆動トルク目標値Td *に応じた大きさとなり、運転者の所望する加速度を得ることができる。
(3)第2クラッチトルク容量基本目標値演算部23は、駆動トルク目標値Td *を第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *として演算するようにした。
モータ1を回転数制御しているときには、第2クラッチトルク容量TCL2によってモータトルクTMを制御することができる。そのため、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2 *を駆動トルク目標値Td *とすることで、駆動トルクTdを駆動トルク目標値Td *に近づけることができ、運転者の所望する加速性能を得ることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば実施例1では、回転数制御モータトルク目標値TM_FB_ON *と駆動トルク目標値Td *との比較に応じて第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を補正しているが、回転数制御中のモータトルクTMと駆動トルク目標値Td *との比較に応じて第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *を補正しても良い。なおモータトルクTMは、インバータ8への供給電流を監視することで、第2クラッチトルク容量TCL2に比べて高い精度で検出することが可能である。
なお実施例1において、第2クラッチ4は本発明の発進クラッチに、出力軸4oは本発明の発進クラッチ出力軸に、駆動トルク目標値演算部21は本発明の駆動トルク目標値演算手段に、第2クラッチトルク容量基本目標値TCL2_base *は本発明のトルク容量基本目標値に、第2クラッチトルク容量基本目標値演算部23はトルク容量基本目標値演算手段に、入力軸4iは本発明の発進クラッチ入力軸に、入力軸回転数センサ6は本発明の入力軸回転数検出手段に、出力軸回転数センサ7は本発明の出力軸回転数検出手段に、入力軸回転数目標値演算部25は本発明の入力軸回転数目標値演算手段に、回転数制御モータトルク目標値演算部26は本発明のモータトルク演算手段およびに、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値TCL2_ON *は本発明のトルク容量目標値に、回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部27は本発明のトルク容量目標値演算手段に、クラッチコントローラ15は本発明の発進クラッチ制御手段および第1クラッチ制御手段に、エンジントルク推定値演算部41は本発明のエンジントルク演算手段に相当する。
実施例1のハイブリッド車両の駆動系と制御系の構成を示す図である。 実施例1の統合コントローラの制御ブロック図である。 実施例1の駆動トルク目標値のマップである。 実施例1のスリップ量目標値のマップである。 実施例1の回転数制御第2クラッチトルク容量目標値演算部の制御ブロック図である。 実施例1の第2クラッチ制御モードの設定の流れを示すフローチャートである。 実施例1のクラッチ電流指令値のマップである。 実施例1の統合コントローラにおいて行われる処理の流れを示すフローチャートである。 比較例の第2クラッチのトルク容量等の示すグラフである。 実施例1の第2クラッチのトルク容量等の示すグラフである。
符号の説明
1 モータ
2 エンジン
3 第1クラッチ
4 第2クラッチ(発進クラッチ)
4i 入力軸(発進クラッチ入力軸)
4o 出力軸(発進クラッチ出力軸)
6 入力軸回転数センサ(入力軸回転数検出手段)
7 出力軸回転数センサ(出力軸回転数検出手段)
13 統合コントローラ
15 クラッチコントローラ(発進クラッチ制御手段、第1クラッチ制手段)
21 駆動トルク目標値演算部(駆動トルク目標値演算手段)
22 駆動トルク配分演算部(エンジントルク目標値演算手段)
23 第2クラッチトルク容量基本目標値演算部(トルク容量基本目標値演算手段)
25 入力軸回転数目標値演算部(入力軸回転数目標値演算手段)
26 回転数制御モータトルク目標値演算部(モータトルク演算手段)
27 回転制御第2クラッチトルク容量目標値演算部(トルク容量目標値演算手段)

Claims (4)

  1. 駆動源としてのモータと、
    前記モータと駆動輪と動力伝達経路の間に設けられたクラッチである発進クラッチとを備え、
    前記発進クラッチを接続し、前記モータのみを駆動源として走行するモータ走行モードで走行可能な車両の制御装置において、
    前記発進クラッチの駆動輪側の回転軸である発進クラッチ出力軸の駆動トルク目標値を演算する駆動トルク目標値演算手段と、
    前記駆動トルク目標値に応じた前記発進クラッチのトルク容量基本目標値を演算するトルク容量基本目標値演算手段と、
    前記発進クラッチの前記モータ側の回転軸である発進クラッチ入力軸の入力軸回転数を検出する入力軸回転数検出手段と、
    前記発進クラッチの駆動輪側の回転軸である発進クラッチ出力軸の出力軸回転数を検出する出力軸回転数検出手段と、
    前記出力軸回転数に応じて、前記発進クラッチ入力軸の入力軸回転数目標値を演算する入力軸回転数目標値演算手段と、
    前記入力軸回転数が前記入力軸回転数目標値と一致するように前記モータを制御する回転数制御を行う際のモータの出力トルクに相当するモータトルク相当値を演算するモータトルク演算手段と、
    前記モータトルク相当値に応じて前記モータを制御するモータ制御手段と、
    前記モータ走行モードにおいて前記モータを回転数制御している場合に、前記モータトルク相当値が前記トルク容量基本目標値より小さいときには前記トルク容量基本目標値より大きな値を前記発進クラッチのトルク容量目標値とし、前記モータトルク相当値が前記トルク容量基本目標値より大きいときには前記トルク容量基本目標値よりも小さな値を前記発進クラッチのトルク容量目標値とするトルク容量目標値演算手段と、
    前記モータを回転数制御している場合に、前記トルク容量目標値に応じて前記発進クラッチを制御する発進クラッチ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    トルク容量目標値演算手段は、前記トルク容量基本目標値と前記モータトルク相当値との偏差を算出し、その偏差をトルク容量基本目標値に加算してトルク容量目標値とすることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置において、
    前記モータに加えて更に、前記モータの回転軸に対して接続可能に設けられたエンジンと、
    前記エンジンの出力トルクを演算するエンジントルク演算手段と、
    を設け
    前記トルク容量目標値演算手段は、前記モータの回転軸に対して前記エンジンを接続し、前記モータと前記エンジンとを駆動源として走行するハイブリッド走行モードにおいて、前記モータを回転数制御している場合に、前記モータトルク相当値が前記トルク基本目標値から前記エンジントルクを差し引いた値より小さいときには前記トルク容量基本目標値より大きな値を前記トルク容量目標値とし、前記モータトルク相当値が前記トルク容量基本目標値から前記エンジントルクを差し引いた値より大きいときには前記トルク容量基本目標値よりも小さな値を前記トルク容量目標値とすることを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両のクラッチ制御装置において、
    前記トルク容量基本目標値演算手段は、前記駆動トルク目標値を前記トルク容量基本目標値として演算することを特徴とする車両のクラッチ制御装置。
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