JP5029334B2 - 撮像装置の製造方法 - Google Patents

撮像装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5029334B2
JP5029334B2 JP2007317450A JP2007317450A JP5029334B2 JP 5029334 B2 JP5029334 B2 JP 5029334B2 JP 2007317450 A JP2007317450 A JP 2007317450A JP 2007317450 A JP2007317450 A JP 2007317450A JP 5029334 B2 JP5029334 B2 JP 5029334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
imaging
focus detection
image
center
focal plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007317450A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009141791A (ja
Inventor
洋介 日下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2007317450A priority Critical patent/JP5029334B2/ja
Publication of JP2009141791A publication Critical patent/JP2009141791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5029334B2 publication Critical patent/JP5029334B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、撮像装置の製造方法に関する。
撮像素子の撮像面上の複数箇所に解像度チャートを投影し、撮像画素により得られる解像度チャート画像の解像度が複数箇所において等しくなるように撮像素子の撮像面の傾き具合、すなわちアオリを調整する方法が知られている(特許文献1)。
特開平8−248465号公報
しかしながら、こうしたアオリ調整方法は、撮像画素を用いて解像度チャートの解像度(コントラスト)を検出しているので、基準面からの撮像面の偏差方向しか検出できず、所定の調整誤差内に納めるためには複数回に渡って調整を繰り返す必要があり、調整に時間がかかるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、撮像素子の高精度な位置調整を短時間に行うことができる撮像装置の製造方法を提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。なお、本発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は本発明の理解を容易にするためだけのものであって本発明を限定する趣旨ではない。
本発明に係る撮像装置の製造方法は、光学系の瞳の異なる領域(341,342)から出射される一対の光束(AB1,AB2)を受光し、光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出画素(116)を撮像面(114)に有する撮像素子(111)を装置本体(10)に組み付ける撮像装置の製造方法であって、次に示す第1〜第4の工程を有する。
第1の工程は、光学系の予定焦点面(FP)に所定の画像パターン(300)を形成する。第2の工程は、画像パターン(300)に対応する撮像パターン(421,422)を撮像面(114)で取得する。第3の工程は、焦点検出画素(116)からの出力に基づいて撮像面(114)の予定焦点面(FP)に対するデフォーカス量(def0,def2,def3)を検出する。第4の工程は、検出されたデフォーカス量に基づいて撮像素子(111)の撮像面の前記光学系の光軸に対する傾きを調整する。
本発明によれば、撮像素子の高精度な位置調整を短時間に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1に示すように、撮像装置の一例としての本実施形態に係るデジタルスチルカメラ1は、カメラボディ10と交換レンズ20から構成され、これらカメラボディ10と交換レンズ20はマウント部30により機械的に着脱することができる。
なお説明の便宜上、同図に示すようにカメラ1を通常姿勢にしたときの光軸L方向を「Y軸」、光軸Lに直交する軸を「X軸」及び「Z軸」とし、X軸を同図の紙面に対して垂直な軸、Z軸を同図の上下方向とする。そして、特に断らない限りZ軸方向を「上下方向」、X軸方向を「左右方向」、Y軸方向を「光軸方向」とも称する。
カメラボディ10は、撮像素子パッケージ110と、ボディCPU120と、液晶ビューファインダを構成する液晶表示素子130と、液晶表示素子130を観察するための接眼レンズ140と、液晶表示素子駆動回路150と、撮影画像信号を格納するメモリカード160とを備える。
ボディCPU120は、マウント部30に設けられた電気信号接点部310により後述するレンズCPU250と電気的に接続され、このレンズCPU250からレンズ情報を受信するとともに、レンズCPU250へデフォーカス量などのカメラボディ情報を送信する。また、ボディCPU120は、撮像素子111からの画像信号を読み出すとともに、所定の情報処理を施して液晶表示素子130やメモリカード160に出力する。また、ボディCPU120は、画像信号の補正や交換レンズ20の焦点調節状態、絞り調節状態などを検出するなど、カメラ全体の制御を司る。
また、ボディCPU120から液晶表示素子駆動回路150に対して制御信号が出力され、液晶表示素子駆動回路150は、この制御信号に基づいて液晶表示素子130を駆動する。これにより、使用者は接眼レンズ140を介して撮影画像を視認することができる。
一方、交換レンズ20は、レンズ210と、ズーミング用レンズ220と、フォーカシング用レンズ230と、絞り240と、レンズCPU250とを備える。
レンズCPU250は、ズーミング用レンズ220とフォーカシング用レンズ230と絞り240それぞれの状態を検出し、必要に応じて上述したボディCPU120との間で情報通信を行いながら、フォーカシング用レンズ230の駆動制御や絞り240の駆動制御を実行する。
撮像素子パッケージ110は、位置調整機構を有するブラケット170を介してカメラボディ10に装着される。
図2に示すように、撮像素子パッケージ110には、交換レンズ20(図1参照)の予定焦点面に調整配置される撮像素子111が内蔵されている。撮像素子111は、半導体チップから構成された、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどで構成される。この撮像素子111は、一端が開口したセラミック基板112に貼り付けられ、この開口部がカバーガラス113により封止されている。撮像素子111の一方の主面114が撮像面となる。
図3、図4A及び図4Bに示すように、撮像素子111は、、交換レンズ20の予定結像面に配置されており、カメラボディ10内での位置調整は終了している。
撮像素子111は、複数の撮像画素115が、矩形状の撮像面114(図2参照)の平面上に二次元的に配列され、緑色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する緑画素Gと、赤色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する赤画素Rと、青色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する青画素Bがいわゆるベイヤー配列(Bayer Arrangement)されたものである。すなわち、隣接する4つの画素群117(稠密正方格子配列)において一方の対角線上に2つの緑画素が配列され、他方の対角線上に赤画素と青画素が1つずつ配列されている。このベイヤー配列された画素群117を単位として、当該画素群117を撮像素子111の撮像面114に二次元状に繰り返し配列することで撮像素子111が構成されている。なお、単位画素群117の配列は、図示する稠密正方格子以外にも、たとえば稠密六方格子配列にすることもできる。また、カラーフィルタの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルタ(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)の配列を採用することもできる。
図5Aに示すように、一つの撮像画素115は、マイクロレンズ1151と、光電変換部1152と、図示しないカラーフィルタとから構成され、図8Aの断面図に示すように、撮像素子115は、撮像素子111の半導体回路基板1111の表面に光電変換部1152が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ1151が形成されている。光電変換部1152は、マイクロレンズ1151により撮像光学系の射出瞳(例えばF1.0)を通過する撮像光束を受光する形状とされ、撮像光束IBを受光する。
なお、本実施形態のカラーフィルタは、マイクロレンズ1151と光電変換部1152との間に設けられ、緑画素Gと赤画素Rと青画素Bのそれぞれのカラーフィルタの分光感度は、例えば図6に示すとおりとされている。
図3、図4A及び図4Bに戻り、撮像素子111の撮像面の中心、並びに中心から左右対称位置及び上下対称位置の5箇所には、上述した撮像画素115に代えて焦点検出画素116が配列された複数の焦点検出画素列114a〜114eが設けられている。
本実施形態では、撮像面114の中心に配置される焦点検出画素列114aと、撮像面114の中心を通る水平線La上でかつ撮像面114の中心を通る垂直線Lbから左右方向に距離D1だけ離間して配置される焦点検出画素列114b,114cとは、複数の焦点検出画素116が横一列に配列されて構成されている。また、撮像面114の中心を通る垂直線Lb上でかつ撮像面114の中心を通る水平線Laから上下方向に距離D2だけ離間して配置される焦点検出画素列114d,114eは、複数の焦点検出画素116が縦一列に配列されて構成されている。本例の焦点検出画素116は、ベイヤー配列された撮像画素115の緑画素Gと青画素Bの位置にギャップを設けることなく密に配列されている。
なお、図3に示す焦点検出画素列114b,114cの位置は図示する位置にのみ限定されず、何れか一箇所にすることもでき、また焦点検出画素列114d,114eの位置についても同様で、何れか一箇所にすることもできる。また、実際の焦点検出に際しては、複数配置された焦点検出画素列114a〜114eの中から使用者の手動操作により所望の焦点検出画素列を選択することもできる。
図5Bに示すように、焦点検出画素116は、マイクロレンズ1161と、一対の光電変換部1162,1163とから構成され、図8Bの断面図に示すように、焦点検出画素116は、撮像素子111の半導体回路基板1111の表面に光電変換部1162,1163が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ1161が形成されている。一対の光電変換部1162,1163は同じ大きさで、かつマイクロレンズ1161の光軸に対して図3に示す焦点検出画素列114a,114d,114eでは左右対称に、図3に示す焦点検出画素列114b,114cでは上下対称に、ぞれぞれ配置されている。この光電変換部1162,1163は、マイクロレンズ1161により撮影光学系の特定の射出瞳(たとえばF2.8)を通過する一対の光束を受光する形状とされている。すなわち、図8Bに示すように、焦点検出画素116の一方の光電変換部1162は一方の光束AB1を受光する一方で、焦点検出画素116の他方の光電変換部1163は、マイクロレンズ1161の光軸に対して光束AB1と対称となる光束AB2を受光する。
なお、焦点検出画素116にはカラーフィルタは設けられておらず、その分光特性は、光電変換を行うフォトダイオードの分光特性と、図示しない赤外カットフィルタの分光特性を総合したものとなっている。図7に焦点検出画素116の分光特性を示すが、相対感度は、図6に示す青画素B、緑画素G及び赤画素Rの各感度を加算したような分光特性とされ、また感度が現れる光波長領域は、図6に示す青画素B、緑画素G及び赤画素Rの感度の光波長領域を包摂した領域となっている。ただし、撮像画素115と同じカラーフィルタのうちの一つ、たとえば緑フィルタを備えるように構成することもできる。
また、図5Bに示す焦点検出画素116の光電変換部1162,1163は半円形状としたが、光電変換部1162,1163の形状はこれに限定されず、他の形状、たとえば、楕円形状、矩形状、多角形状にすることもできる。撮像素子111の中に形状の異なる光電変換部を備えた焦点検出画素列を持つ場合には、それぞれの光電変換部の形状に対応したクロストーク率を測定記憶しておき、クロストーク補正を行う焦点検出画素の光電変換部形状に応じてクロストーク率を切換えてクロストーク補正を行うことができる。
例えば図5Bに示す焦点検出画素116に代えて図5C及び図5Dに示す焦点検出画素116a,116bを用いることもできる。
図3及び図4Bに示す例では、焦点検出画素116として一つの画素に一対の光電変換部1162,1163を有するものを用いたのに対し、図5C及び図5Dに示す例では、一対の焦点検出画素116a,116bのそれぞれに対をなす光電変換部1162a,1162bを有するものを用いる。
一方の焦点検出画素116aは、マイクロレンズ1161aと、光電変換部1162aから構成され、図8Bに示す断面図と同様に、撮像素子111の半導体回路基板1111の表面に光電変換部1162aが造り込まれ、その表面にマイクロレンズ1161aが形成されている。光電変換部1162aはマイクロレンズ1161aの光軸に対して左右対称の位置のうちの左側に配置されている。
これに対して、他方の焦点検出画素116bも、マイクロレンズ1161bと、光電変換部1162bから構成され、図8Bに示す断面図と同様に、撮像素子111の半導体回路基板1111の表面に光電変換部1162bが造り込まれ、その表面にマイクロレンズ1161bが形成されている。光電変換部1162bはマイクロレンズ1161bの光軸に対して左右対称の位置のうちの右側に配置されている。
そして、図5Cに示すように、一対の焦点検出画素116a,116bは撮像素子111の中心から左右一列に配置される。各光電変換部1162a,1162bは、マイクロレンズ1161a,1161bにより撮影光学系の特定の射出瞳(たとえばF2.8)を通過する一対の光束を、これら一対の焦点検出画素116a,116bそれぞれの光電変換部1162a,1162bで受光する。焦点検出画素116aの光電変換部1162aは光束AB1を受光し、焦点検出画素116bの光電変換部1162bは光束AB2を受光する。
このように、異なる画素で構成される一対の焦点検出画素116a,116bを用いても、一対の光電変換部1162a,1162bの出力結果に基づいて、後述の瞳分割位相差検出方式による像ズレ量を検出することができる。これに加えて、撮像素子111を構成する画素からの出力読出回路の構成がシンプルになるという利点もある。
《瞳分割位相差検出方式》
次に、上述した焦点検出画素116の出力に基づいて焦点を調節する、いわゆる瞳分割位相差検出方式について説明する。
図9では、撮影光軸L上に配置された焦点検出画素116−1と、これに隣接する焦点検出画素116−2が、射出瞳34の測距瞳341,342から照射される光束AB1−1,AB1−1,AB2−1,AB2−2を受光することを示す。ただし、その他の焦点検出画素についても、一対の光電変換部は一対の測距瞳341,342から照射される一対の光束を受光する。ここで、射出瞳34とは、交換レンズ20(図1参照)の予定焦点面に配置された焦点検出画素116のマイクロレンズ1161の前方Dの位置に設定された像である。距離Dは、マイクロレンズの曲率、屈折率、マイクロレンズと光電変換部との距離などに応じて一義的に決まる値であって、この距離Dを測距瞳距離と称する。また、測距瞳341,342とは、焦点検出画素116のマイクロレンズ1161により投影された光電変換部1162,1163の像をいう。
なお、同図において焦点検出画素116−1,116−2の配列方向は一対の測距瞳341,342の並び方向と一致している。
焦点検出画素116のマイクロレンズ1161−1,1161−2は、交換レンズ20の予定焦点面近傍に配置されており、光軸L上に配置されたマイクロレンズ1161−1により、その背後に配置された一対の光電変換部1162−1,1163−1の形状が測距瞳距離Dだけ離れた射出瞳34上に投影され、その投影形状は測距瞳341,342を形成する。
同様に、光軸L上から離間して配置されたマイクロレンズ1161−2により、その背後に配置された一対の光電変換部1162−2,1163−2の形状が測距瞳距離Dだけ離れた射出瞳34上に投影され、その投影形状は測距瞳341,342を形成する。
すなわち、測距瞳距離Dにある射出瞳34上で、各焦点検出画素116の光電変換部1162,1163の投影形状(測距瞳341,342)が一致するように各焦点検出画素116の投影方向が決定されている。
なお、焦点検出画素116−1の光電変換部1162−1は、一方の測距瞳341を通過しマイクロレンズ1161−1に向かう一方の焦点検出光束AB1−1により、マイクロレンズ1161−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。これに対して、光電変換部1163−1は、他方の測距瞳342を通過しマイクロレンズ1161−1に向かう他方の焦点検出光束AB2−1により、マイクロレンズ1161−1上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
同様に、焦点検出画素116−2の光電変換部1162−2は、一方の測距瞳341を通過しマイクロレンズ1161−2に向かう一方の焦点検出光束AB1−2により、マイクロレンズ1161−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。これに対して、光電変換部1163−2は、他方の測距瞳342を通過しマイクロレンズ1161−2に向かう他方の焦点検出光束AB2−2により、マイクロレンズ1161−2上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
以上の焦点検出画素116を、図4Aに示すように直線状に複数配置し、各焦点検出画素116の一対の光電変換部1162,1163の出力を、測距瞳341と測距瞳342のそれぞれに対応した出力グループにまとめることにより、測距瞳341と測距瞳342のそれぞれを通過する焦点検出光束AB1,AB2が焦点検出画素列上に形成する一対の像の強度分布に関するデータが得られる。この強度分布データに対し、相関演算処理又は位相差検出処理などの像ズレ検出演算処理を施すことにより、いわゆる瞳分割位相差検出方式による像ズレ量を検出することができる。
そして、得られた像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔に応じた変換演算を施すことにより、予定焦点面に対する現在の焦点面(予定焦点面上のマイクロレンズアレイの位置に対応した焦点検出位置における焦点面をいう。)の偏差、すなわちデフォーカス量を求めることができる。
《カメラの動作例》
次に、本実施形態に係るデジタルスチルカメラ1の動作例を説明する。
図10に示すように、まず、ステップS100にて、本実施形態のカメラ1の電源がONされていることを確認した上でステップS110に進み、撮像素子111の画像データをボディCPU120へ読み出すとともに、この画像データに間引き処理などを施したのち、液晶表示素子駆動回路150を介して液晶表示素子130に現在の撮影画像を表示させる。
ステップS130では、撮像素子111に設定された焦点検出画素列116a〜116eに設けられた焦点検出画素116から一対のデータを読み出す。この場合、使用者の手動操作により特定の焦点検出画素列が選択されているときは、その焦点検出画素列の焦点検出画素からのデータのみを読み出す。
ステップS140では、読み出された一対の像データに基づいて像ズレ検出演算処理(相関演算処理)を行って像ズレ量を演算し、さらにこの像ズレ量をデフォーカス量に変換する。ここで、読み出された一対の像データに基づく像ズレ検出演算処理(相関演算処理)の一例を簡単に説明する。
焦点検出画素116が検出する一対の像は、測距瞳341,342が交換レンズ20の絞り開口240により遮光され、光量バランスが崩れている可能性がある。したがって、本実施形態では、この光量バランスの崩れに対して像ズレ検出精度を維持できるタイプの相関演算を施す。
まず、焦点検出画素列から読み出された一対の像データ列をA11〜A1M、A21〜A2M(Mはデータ数)とし、下記相関演算式(数式1)を行い、相関量C(k)を演算する。
[数1] C(k)=Σ|A1・A2n+1+k−A2n+k・A1n+1
なお、数式1においてΣ演算はnについての累積演算(総和演算)を示し、nの範囲は、像ずらし量kに応じてA1、A1n+1、A2n+k、A2n+1+kのデータが存在する範囲に限定される。また、像ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的シフト量である。
数式1の演算結果は、図11(a)に示すように、一対のデータの相関が高いシフト量(図11(a)ではk=kj=2)において相関量C(k)が極小(小さいほど相関度が高い)になる。
次に、数式2〜数式5による3点内挿の手法を用いて、連続的な相関量に対する極小値C(x)を与えるシフト量xを求める。
[数2] x=kj+D/SLOP
[数3] C(x)= C(kj)−|D|
[数4] D={C(kj−1)−C(kj+1)}/2
[数5] SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)}
そして、数式2で算出されたシフト量xの信頼性があるかどうかは、以下のようにして判定する。
図11(b)に示すように、一対のデータの相関度が低い場合は、内挿された相関量の極小値C(x)の値が大きくなる。したがって、C(x)が所定の閾値以上の場合は算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
または、C(x)をデータのコントラストで規格化するために、コントラストに比例した値となるSLOPでC(x)を除した値が所定値以上の場合は、算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
または、コントラストに比例した値となるSLOPが所定値以下の場合は、被写体が低コントラストであり、算出されたシフト量の信頼性が低いと判定し、算出されたシフト量xをキャンセルする。
また、図11(c)に示すように、一対のデータの相関度が低く、シフト範囲kmin〜kmaxの間で相関量C(k)の落ち込みがない場合は、極小値C(x)を求めることができず、このような場合は焦点検出不能と判定する。
なお、相関演算式としては上述した数式1に限定されず他の公知の相関式を利用することもできる。
算出されたシフト量xの信頼性があると判定された場合は、下記数式6により像ズレ量shftを求める。
[数6] shft=PY・x
ここに、数式6において、PYは検出ピッチ(焦点検出画素のピッチ)である。
最後に、数式6で算出された像ズレ量shftに所定の変換係数kを乗じてデフォーカス量defを求める。
[数7] def=k・shft
なお、変換係数kは、図9の一対の測距瞳341,342の重心を見込む開き角(例えば焦点検出画素116−2に対する場合、一対の測距瞳341,342の重心と、焦点検出画素116−2の光電変換部1162−2,1163−2とを結ぶ線のなす角θ)に依存しており、大凡k=1/(2*Tan(θ/2))の関係がある。
図10のステップS140へ戻り、ステップS130で算出されたデフォーカス量の絶対値が所定値以内であるか否かを判断する。デフォーカス量の絶対値が所定値以内にあるときは合焦しているものとし、ステップS150をジャンプしてステップS160へ進む。デフォーカス量が所定値以内にないときは、ステップS150へ進み、ボディCPU120からレンズCPU250を介してレンズ駆動モータ(図示省略)へ駆動信号を送出し、フォーカシング用レンズ230を合焦位置へ移動させる。これと相前後してフォーカシング用レンズ230の合焦位置に連動した被写体距離を距離表示器(図示省略)に表示する。
なお、ステップS140にて焦点検出が不能であると判断された場合もこのステップS150へ進み、レンズCPU250にスキャン駆動命令を送信し、交換レンズ20のフォーカシング用レンズ230を無限端から至近端の間でスキャン駆動させることで合焦位置を探索したのち、ステップS100へ戻って上記動作を繰り返す。
ステップS160では、カメラボディ10に設けられたレリーズボタン(図示省略)が押されたか否かを判断する。レリーズボタンが押されないときはステップS100へ戻り、ステップS100〜S160の処理を繰り返す。
ステップS160でレリーズボタンが押されたことを検出したら、ステップS170へ進み、レンズCPU250に対して絞り調整命令を送信し、交換レンズ20の絞り240の絞り値を、使用者または自動設定された制御F値にする。この絞り制御が終了したのち、撮像素子111の撮像画素115および全ての焦点検出画素116から画像データを読み出す。
ここで、読み出された焦点検出画素116の画像データは白黒データであることから、ステップS180にて、焦点検出画素列116a〜116eの各焦点検出画素116が位置する画素データを、これら焦点検出画素116の周囲の撮像画素115の画像データに基づいて画素補間する。これにより、焦点検出画素列116a〜116eの位置におけるカラー画像データを得ることができる。
最後に、ステップS190にて、撮像画素115の画像データおよび補間された画像データをメモリカード160に保存する。このとき、得られた画像データを間引き処理して液晶表示素子130に表示させることもできる。そしてデータ保存後は、ステップS110に戻って上記動作を繰り返す。
《撮像素子の位置調整方法》
次に、撮像素子パッケージ110をカメラボディ10(図1参照)に組み付ける方法(撮像素子111の位置調整方法)の一例を説明する。
図12に示すように、本実施形態ではまず、交換レンズ20(図1参照)とは別の調整用レンズ301を準備する。調整用レンズ301としては、高精度に各種収差が補正されており、形成される像面の均一性が高くなるように、すなわち画面中央と周辺の像面位置の差や同一の像高での像面位置の差等が極めて小さくなるように設計され製造されたものを用いる。
この調整用レンズ301とともに、本実施形態では調整用画像パターン300も準備する。調整用画像パターン300は、調整用レンズ301の光軸L1上で、水平方向の第1ラインパターン321と垂直方向の第2ラインパターン322が交わる態様の画像パターンを有し、この画像パターン面が光軸L1に対して垂直な面に一致するように配置されている。調整用画像パターン300は、照明手段(図示省略)によって光線が照射され、投影される。なお、画像パターン300は、水平方向のラインパターン321と垂直方向のラインパターン322を1本ずつ有する構成に限定されず、例えば格子状パターン/放射状パターン/同心円パターンなどであってもよい。
本実施形態では、カメラボディ10には、位置調整前の撮像素子パッケージ110が、位置調整機構を有するブラケット170を介して組み込まれている。ブラケット170は、ネジとバネなどにより構成される周知の機械的位置調整機構(光軸方向の移動、光軸と直交する面内での移動/回転、光軸を中心とした面のアオリ等)であり、位置調整装置302の機械的な制御に基づいて撮像素子パッケージ110の位置調整を行う。
位置調整装置302は、撮像素子111の撮像画素115および焦点検出画素116の出力データに基づき予定焦点面FPに対する撮像素子111の撮像面114の位置偏差量を検出し、検出した位置偏差量に基づきブラケット170を機械的に制御(ネジの送り量などの制御)し、撮像素子111の撮像面114が予定焦点面FPに一致するように撮像素子パッケージ110の位置調整を行う。なお、色収差による誤差を減少させるために照明光の分光特性を狭帯域としてもよい。
なお、予定焦点面FPとは、銀塩カメラの場合はフィルム面で、デジタルカメラの場合は撮像素子111の撮像面114と光学的に等価な位置にある面のことであり、装着される撮影レンズ鏡筒の撮影光学系(結像光学系)を介して入射する光束を被写体像として結像させる所定の位置に存在する。
本実施形態で用いるブラケット170は、例えば図13A及び図13Bに示すように、撮像素子パッケージ110が固定される可動部172と、この可動部172の背後に配置される固定部173とを有する。なお、撮像素子パッケージ110が固定される面を「主面」とすると、図13A及び図13Bに示す例では、可動部172の主面に撮像素子パッケージ110が配置されている。可動部172の裏面には、凹部172aが形成してある。
固定部173の前記凹部172aに対応する位置には、前記凹部172aに対して回転可能に係合する突起部材174が挿入してある。突起部材174を回転させることにより可動部172の凹部172aに係合させ、さらに突起部材174を回転させることによって可動部172を前後に移動させることができるようになっている。固定部173には、突起部材174とは別の固定部材175が挿入してある。固定部材175は、バネ176を介して、固定部173の背後から可動部172を保持する。
固定部173には、2つの位置調整部材177a,177bが挿入してある。第1の位置調整部材177aは、本実施形態では、固定部173の前記凹部172aに対応する位置から水平方向に配置してあり、バネ176に抗して固定部173の背後から可動部172を保持する。第2の位置調整部材177bは、本実施形態では、固定部173の前記凹部172aに対応する位置から垂直方向に配置してあり、バネ176に抗して固定部173の背後から可動部172を保持する。
本実施形態では、これら位置調整部材177a,177bによって、可動部172に固定された撮像素子パッケージ110は、光軸方向のアオリ(傾き)調整ができるように構成されており、可動部172の凹部172aと、位置調整部材177a,177bとで構成される三角形内に固定部材175が配置され、バネ176により可動部172を固定部173側に付勢させている。
以下の説明では、このようなブラケット170を用いて撮像素子パッケージ110の位置調整を行う場合を例示する。
図12に戻り、まず、マウント部30(図1参照)を介して調整用レンズ301をカメラボディ10に装着する。次に、カメラボディ10に装着された調整用レンズ301から所定距離離間させて、調整用画像パターン300を配置する。照明手段(図示省略)によって調整用画像パターン300の背後から光線を照射すると、画像パターンが調整用レンズ301から所定距離後方の予定焦点面FPに結像される。以降、図14に示す位置調整装置302の動作フローを参照して説明する。
図14に示すように、ステップS200にて調整が開始されると、図15に示すように、予定焦点面FP上には調整用画像パターン300の像(撮像パターン)が形成されており、予定焦点面FPの中心410(光軸L1との交点)で水平方向のラインパターン像421と垂直方向のラインパターン像422が交わる。このとき、撮像面114上には、焦点検出画素列114a〜114eが配置されており、撮像面114の中心130と予定焦点面FPの中心410は一致しておらず、撮像面114の水平/垂直方向も予定焦点面FPの水平/垂直方向とは一致していない。
そこで本実施形態では、まず撮像面114の中心130を予定焦点面FPの中心410と一致させる(第1のステップ)。具体的には、図14に戻り、ステップS210にて、撮像面114の中心近傍の撮像画素115の画像データを読み出し、水平方向のラインパターン像421と垂直方向のラインパターン像422の交点の位置(予定焦点面の中心410)と撮像面114の中心130との偏差量(水平方向および垂直方向)を算出する。そして、該偏差量に応じて撮像素子パッケージ110を光軸L1と直交する面内で移動させて、図16に示すように、撮像面114の中心130を予定焦点面FPの中心410と一致させる。
次に本実施形態では、撮像面114の水平/垂直方向を予定焦点面FPの水平/垂直方向と一致させる(第2のステップ)。具体的には、図14に戻り、ステップS220にて、撮像画素115の画像データを読み出し、水平方向のラインパターン像421と撮像画素115の行方向との傾き角および垂直方向のラインパターン像422と撮像画素115の列方向との傾き角を算出する。そして、それらの平均の傾き角に応じて撮像素子パッケージ110を光軸L1と直交する面内で光軸を中心に回転させて、図17に示すように、撮像面114の水平/垂直方向を予定焦点面FPの水平/垂直方向と一致させる。
図17の状態では、撮像面114と予定焦点面FPは光軸L1と垂直な面内では中心および水平/垂直方向が一致した状態になり、水平方向のラインパターン像421が焦点検出画素列114a〜114cに重畳し、垂直方向のラインパターン像422が焦点検出エリア114a,114d,114eに重畳する。しかしながら、光軸L1の方向においては、図18に示すように、撮像面114の中心130と予定焦点面FPの中心410は、デフォーカス量def0だけ離間している。
そこで本実施形態では、次に、光軸L1の方向において、撮像面114の中心130と予定焦点面FPの中心410の位置を一致させる(第3のステップ)。具体的には、図14に戻り、ステップS230にて、撮像面114の中心にある焦点検出画素列114aの焦点検出画素116のデータを読み出し、前述した像ズレ検出演算処理を用いて画面中心130におけるデフォーカス量def0を算出する。そして、該デフォーカス量def0に応じて撮像素子パッケージ110を光軸L1の方向に移動させ、図19に示すように、光軸L1の方向において、撮像面114の中心130と予定焦点面FPの中心410の位置を一致させる。
次に本実施形態では、撮像面114と予定焦点面FPの水平方向の傾きを一致させる(第4のステップ)。具体的には、図14に戻り、ステップS240にて、撮像面114の中心から水平方向に離間した焦点検出画素列114b,114cの焦点検出画素116のデータを読み出し、前述した像ズレ検出演算処理を用いて焦点検出画素列114bと水平方向のラインパターン像421との交点132におけるデフォーカス量def2と、焦点検出画素列114cと水平方向のラインパターン像421との交点133におけるデフォーカス量def3とを、算出する。そして、該デフォーカス量def2、def3に基づいて予定焦点面FPに対する水平方向におけるアオリ角θhを算出する。画面中心から点132,133までの距離hを用いれば、θh=cos−1((def2+def3)/(2×h))となる。アオリ角θhに応じて撮像素子パッケージ110を撮像素子111の撮像面114の中心130を中心として水平方向にアオリ調整(傾き調整)し、図20に示すように、撮像面114と予定焦点面FPの水平方向の傾きを一致させる。
次に本実施形態では、撮像面114と予定焦点面FPの垂直方向の傾きを一致させる(第5のステップ)。具体的には、図14に戻り、ステップS250にて、水平方向のアオリ調整と同様にして、垂直方向のアオリ調整を行う。撮像面114の中心から垂直方向に離間した焦点検出画素列114d,114eの焦点検出画素116のデータを読み出し、前述した像ズレ検出演算処理を用いて焦点検出画素列114dと垂直方向のラインパターン像422の交点におけるデフォーカス量と、焦点検出画素列114eと垂直方向のラインパターン像422の交点におけるデフォーカス量とを、算出する。そして、該デフォーカス量に基づいて予定焦点面FPに対する垂直方向におけるアオリ角を算出する。該アオリ角に応じて撮像パッケージ110を撮像素子111の撮像面114の中心130を中心として垂直方向にアオリ調整(傾き調整)し、撮像面114と予定焦点面FPの垂直方向の傾きを一致させる。
そして、撮像素子111の撮像面114と予定焦点面FPとが一致すると、位置調整処理を終了する(ステップS260)。
本実施形態では、調整誤差を更に減少させるために、ステップ210からステップ250までの調整ステップを複数回繰り返すようにしてもよい。
本実施形態によれば、光学系の予定焦点面FPの中心410に撮像素子111の撮像面114の中心130を一致させ(第1のステップ)、次に光学系の予定焦点面FPの水平垂直方向に撮像素子111の撮像面114の水平垂直方向を一致させ(第2のステップ)、次に光学系の予定焦点面FPの中心410と撮像素子111の撮像面114の中心130の光軸方向のズレを一致させ(第3のステップ)、次に光学系の予定焦点面FPと撮像素子111の撮像面114の水平方向の傾きを一致させ(第4のステップ)、最後に光学系の予定焦点面FPと撮像素子111の撮像面114の垂直方向の傾きを一致させる(第5のステップ)。このため、光学系の基準面(予定焦点面)からの撮像素子の撮像面の偏差方向以外の偏差や傾きを検出し、所定のステップを実行するので、撮像素子パッケージ110、すなわち撮像素子111の高精度な位置調整を短時間で効率的に行うことができる。
《第2実施形態》
第1実施形態では、撮像素子111の撮像面114を予定焦点面FPに一致させて調整を終了している。しかしながら、本実施形態では、図14のステップS250にて撮像面114と予定焦点面FPを一致させた後、焦点検出画素116の製造誤差に関する情報を測定して、測定した誤差情報をカメラボディ10に内蔵された記憶手段(図1ではメモリカード160)に書き込むようにしてもよい。
本実施形態では、図14のステップS250の終了後、調整用レンズ301に代え、図21に示すように、撮影光軸L上に調整用絞り開口41を有する絞り筒体40をカメラボディ10の前面に装着する。なお、絞り筒体40は、調整用絞り開口41と予定焦点面FPとの距離が測距瞳距離Dとなるように設置する。そして、図21の左側から撮像素子111に向けて照明光を照射する。
図5B、図8B及び図9に示すように、上述した第1実施形態では、焦点検出画素116は、一対の光電変換部1162,1163の形状をマイクロレンズ1161によって前方に投影する構造となっている。例えば製造時に、マイクロレンズ1161の光軸と、一対の光電変換部1162,1163の中心との位置関係が設計値から外れた場合には、図9において測距瞳341,342の中心が光軸Lから外れてしまい、測距瞳341,342は光軸Lに対して対称な位置関係にならなくなる。このような状態になると、交換レンズ20の絞り開口により、測距瞳341,342が非対称にケラレてしまい、焦点検出精度が低下してしまう恐れがある。
そこでこのような誤差を測定するために、本実施形態では、上述した図21に示す調整用絞り開口41を有する絞り筒体40をカメラボディ10に取り付ける。
絞り開口41には拡散板42が取り付けられ、これにより絞り開口41を同図の左側である前方から一様に照明する。このような状態においては、一対の光電変換部1162,1163の出力は測距瞳341,342の非対称なケラレの程度に応じてレベル差を生じる。
予め測距瞳341,342の非対称なケラレの程度と、一対の光電変換部1162,1163の出力レベル差との関係を測定しておけば、測定した一対の光電変換部1162,1163の出力レベル差に基づいて測距瞳341,342の非対称なケラレの程度を検出することができる。非対称なケラレの程度は、例えば測距瞳距離Daとして数値化することができる。ここで測距瞳距離Daは一対の測距瞳341,342が光軸Lに対して対称な位置となる距離である。
撮像素子111の製造工程上、上記のような測距瞳の投影方向のバラツキは同一の撮像素子111においては略一定となる。
そこで本実施形態では、撮像素子111の撮像面114と予定焦点面FPとを調整により一致させた後(図14のステップS250の後)に、上述した調整用絞り開口41を有するケラレ測定用の絞り筒体40をカメラボディ10に取り付け、一対の光電変換部1162,1163の出力レベルを測定し、測定結果に基づいて測距瞳距離Daを算出してメモリカード160に書き込むようにする。
メモリカード160に記憶された製造誤差情報は、焦点検出時に読み出されて使用される。例えば一対の光電変換部1162,1163の出力データに対して、数式1の像ズレ検出を行う前に、製造誤差情報に応じて一対の光電変換部1162,1163の出力データのレベル調整を行うことができる。また、数式7の変換係数kを製造誤差情報に応じて補正することによりデフォーカス量の算出精度を高めることができるメリットがある。
《その他の実施形態》
なお、図3に示す焦点検出画素列114a〜114eの配置は、図示する位置にのみ限定されず、対角線方向やその他の位置に焦点検出画素列を配置することも可能である。その際に画面中心に対して対称な位置にある焦点検出画素列の組を、上述した撮像素子111の位置調整に用いることにより、デフォーカス量の検出誤差および光学系の偏芯などによる誤差等を低減することができる。
また、上述した実施形態では、交換レンズ20を使用するカメラシステム(デジタルスチルカメラやフィルムスチルカメラ)に関するものであるが、撮影レンズ(図示省略)がカメラボディ10および撮像素子111と一体となったシステム(デジタルスチルカメラやフィルムスチルカメラやビデオカメラなど)にも適用することができる。撮影レンズがカメラボディ10と一体となったシステムにも適用する場合には、図12の調整用レンズ301の代わりに撮影レンズそのものが撮像素子111の位置調整に用いられる。調整の際には、撮影レンズは所定の被写体距離位置に固定され、該被写体距離の光軸上に調整用画像パターン300が配置される。
さらに本発明は、携帯電話等に内蔵される小型カメラモジュールや監視カメラやロボット用の視覚認識装置等にも適用でき、カメラ以外の焦点検出装置や測距装置やステレオ測距装置にも適用できる。
図1は本実施形態に係るデジタルスチルカメラを示すブロック図である。 図2は図1のデジタルスチルカメラに装着される撮像素子パッケージの構造例を示す断面図である。 図3は図2の撮像素子パッケージに含まれる撮像素子の撮像面における焦点検出位置を示す正面図である。 図4Aは図3のIVA部分を拡大して焦点検出画素の配列を模式的に示す正面図である。 図4Bは図3のIVB部分を拡大して焦点検出画素の配列を模式的に示す正面図である。 図5Aは図4Aに示す撮像画素の一つを拡大して示す正面図である。 図5Bは図4Aに示す焦点検出画素の一つを拡大して示す正面図である。 図5Cは図4Aに相当する他の焦点検出画素の配列を模式的に示す正面図である。 図5Dは図5CのVD部分を拡大して示す正面図である。 図6は図4Aに示す3つの撮像画素それぞれの波長に対する相対感度を示す分光特性図である。 図7は図4Aに示す焦点検出画素の波長に対する相対感度を示す分光特性図である。 図8Aは図4Aに示す撮像画素の一つを拡大して示す断面図である。 図8Bは図4Aに示す焦点検出画素の一つを拡大して示す断面図である。 図9は図4AのIX-IX線に沿う断面図である。 図10は本実施形態に係るデジタルスチルカメラの動作例を示すフローチャートである。 図11(a)〜図11(c)は図1のカメラの焦点検出演算(デフォーカス量演算)手順を説明するためのグラフである。 図12は本実施形態に係る撮像素子パッケージの位置調整時における構成図である。 図13Aは図12のブラケットの構成例を示す主要断面図である。 図13Bは図13Aのブラケットの正面図である。 図14は図12の位置調整装置の動作を説明するフローチャートである。 図15は調整の初期状態における撮像素子の撮像面と予定焦点面の光軸と直交する面内の位置関係を示した図である。 図16は調整第1段階における撮像素子の撮像面と予定焦点面の光軸と直交する面内の位置関係を示した図である。 図17は調整第2段階における撮像素子の撮像面と予定焦点面の光軸と直交する面内の位置関係を示した図である。 図18は図17の状態を光軸を含む水平断面で示した図である。 図19は調整第3段階における撮像素子の撮像面と予定焦点面の光軸方向の位置関係を示した図である。 図20は調整最終段階における撮像素子の撮像面と予定焦点面の光軸と直交する面内の位置関係を示した図である。 図21は本実施形態に係る撮像素子パッケージの位置調整方法を説明するための図である。
符号の説明
1…デジタルスチルカメラ(撮像装置)
10…カメラボディ
20…交換レンズ
110…撮像素子パッケージ
170…ブラケット(位置調整機構)
172…可動部;172a…凹部;173…固定部;174…突起部材
175…固定部材;176…バネ;177a,177b…位置調整部材
111…撮像素子
1111…半導体回路基板;114…撮像面
114a〜114e…焦点検出画素列;115…撮像画素
1151…マイクロレンズ;1152…光電変換部
116,116a,116b…焦点検出画素
1161,1161a,1161b…マイクロレンズ
1162,1163,1162a,1162b…光電変換部
300…調整用画像パターン;301…調整用レンズ;302…位置調整装置
40…絞り筒体;41…調整用絞り開口;42…拡散板
FP…予定焦点面;L,L1…光軸

Claims (10)

  1. 光学系の瞳の異なる領域から出射される一対の光束を受光し、前記光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出画素を撮像面に有する撮像素子を、装置本体に組み付ける撮像装置の製造方法であって、
    前記光学系の予定焦点面に所定の画像パターンを形成する第1の工程と、
    前記画像パターンに対応する撮像パターンを前記撮像面で取得する第2の工程と、
    前記焦点検出画素からの出力に基づいて、前記撮像面の前記予定焦点面に対するデフォーカス量を検出する第3の工程と、
    検出されたデフォーカス量に基づいて、前記撮像素子の前記撮像面の前記光学系の光軸に対する傾きを調整する第4の工程と、を有する撮像装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記第3の工程では、前記焦点検出画素から出力される前記撮像パターンの前記画像パターンに対するズレ量を検出し、このズレ量に基づいて前記デフォーカス量を検出することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記第4の工程では、前記デフォーカス量に基づいて、前記撮像素子を前記光学系の光軸の方向に移動させることを特徴とする撮像装置の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記第2の工程では、前記撮像素子から画像信号を取得し、
    前記第4の工程では、前記画像信号に基づいて、前記光学系の光軸と直交する第1面内で前記撮像素子を移動させて、前記第1面内での前記撮像素子の位置を調整することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  5. 請求項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記第4の工程では、前記画像信号に基づいて、前記第1面内で前記撮像素子を回動させ、前記第1面内での前記撮像素子の水平方向あるいは垂直方向の姿勢を調整することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記撮像素子は、前記撮像面の第1の位置と、この第1の位置から互いに異なる方向に離間した第2及び第3の位置の少なくとも3ヶ所に前記焦点検出画素を有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  7. 撮像面の中心に配置される第1の焦点検出画素と、前記撮像面の中心から水平方向に対称に離間して配置される一対の第2の焦点検出画素と、前記撮像面の中心から垂直方向に対称に離間して配置される一対の第3の焦点検出画素を有する撮像素子を、装置本体に組み付ける撮像装置の製造方法であって、
    前記撮像面で取得した、前記光学系の予定焦点面に形成された画像パターンに対応する撮像パターンのうち、前記撮像画素から前記撮像面の中心近傍の撮像データを読み出して、前記予定焦点面の中心に対する前記撮像面の中心の第1偏差量を算出し、この第1偏差量に基づいて、前記光学系の光軸と直交する第1面内で前記撮像素子を移動させ、前記撮像面の中心位置を調整する第1の工程と、
    前記撮像画素から前記撮像面の像データを読み出して、前記予定焦点面に対する前記撮像面の傾き角を算出し、この傾き角に基づいて、前記第1面内で前記撮像素子を前記光軸の回りに回動させ、前記撮像面の水平垂直方向位置を調整する第2の工程と、
    前記第1の焦点検出画素から前記光軸の方向における前記撮像面の中心近傍の撮像データを読み出して、前記予定焦点面の中心に対する前記撮像面の中心の第2偏差量を算出し、この第2偏差量に基づいて、前記光軸の方向に前記撮像素子を移動させ、前記撮像面の中心と前記予定焦点面の中心の光軸方向のズレを調整する第3の工程と、
    前記第2の焦点検出画素から前記撮像面の像データを読み出して、前記予定焦点面に対する前記撮像面の第3偏差量を算出し、この第3偏差量に基づいて、前記撮像面の前記予定焦点面に対する水平傾き角を算出し、この水平傾き角に基づいて、前記撮像素子を前記撮像面の中心の回りに水平方向に回動させ、前記撮像面と予定焦点面の水平方向の傾きを調整する第4の工程と、
    前記第3の焦点検出画素から前記撮像面の像データを読み出して、前記予定焦点面に対する前記撮像面の第4偏差量を算出し、この第4偏差量に基づいて、前記撮像面の前記予定焦点面に対する垂直傾き角を算出し、この垂直傾き角に基づいて、前記撮像素子を前記撮像面の中心の回りに垂直方向に回動させ、前記撮像面と予定焦点面の垂直方向の傾きを調整する第5の工程とを、有する撮像装置の製造方法。
  8. 請求項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記撮像素子が、マイクロレンズの背後に、受光部として一対の光電変換部を備えた前記焦点検出画素を有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  9. 請求項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記撮像素子が、第1のマイクロレンズの背後に、受光部として第1の光電変換部を備えた第1の焦点検出画素と、第2のマイクロレンズの背後に、前記第1の光電変換部と対を成す第2の光電変換部を備えた第2の焦点検出画素とで構成される前記焦点検出画素を有することを特徴とする撮像装置の製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法であって、
    前記画像パターンは、水平方向に延びる第1のラインパターンと、垂直方向に延びる第2のラインパターンとが、前記光学系の光軸上で交差することを特徴とする撮像装置の製造方法。
JP2007317450A 2007-12-07 2007-12-07 撮像装置の製造方法 Expired - Fee Related JP5029334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007317450A JP5029334B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 撮像装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007317450A JP5029334B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 撮像装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009141791A JP2009141791A (ja) 2009-06-25
JP5029334B2 true JP5029334B2 (ja) 2012-09-19

Family

ID=40871930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007317450A Expired - Fee Related JP5029334B2 (ja) 2007-12-07 2007-12-07 撮像装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5029334B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5402329B2 (ja) * 2009-07-08 2014-01-29 株式会社ニコン 撮像ユニット、電子カメラ
JP2011130061A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Fujifilm Corp 撮影レンズと撮像素子の位置関係調整方法及び装置、並びにカメラモジュール製造方法及び装置
JP2012049999A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Nikon Corp 撮像装置および姿勢調整プログラム
JP6116151B2 (ja) * 2012-07-31 2017-04-19 キヤノン株式会社 距離検出装置
WO2014171099A1 (ja) * 2013-04-17 2014-10-23 コニカミノルタ株式会社 カメラモジュールの製造方法及び製造装置
JP2016075772A (ja) * 2014-10-03 2016-05-12 シャープ株式会社 カメラモジュール
JP6187571B2 (ja) * 2015-11-11 2017-08-30 株式会社ニコン 撮像装置
JP7187185B2 (ja) * 2018-06-25 2022-12-12 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006030256A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Mitsubishi Electric Corp 撮像装置の焦点調整方法および焦点調整装置
JP2007093495A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Olympus Corp 撮像素子、及び光学機器測定装置
JP5168797B2 (ja) * 2006-03-01 2013-03-27 株式会社ニコン 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009141791A (ja) 2009-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9560258B2 (en) Image sensing apparatus, image sensing system and focus detection method of detecting a focus position of a lens using image signal pair
JP5029334B2 (ja) 撮像装置の製造方法
JP5169499B2 (ja) 撮像素子および撮像装置
JP4961993B2 (ja) 撮像素子、焦点検出装置および撮像装置
KR101280248B1 (ko) 카메라 및 카메라 시스템
US7822333B2 (en) Focus adjustment device, imaging device and focus adjustment method
US7792420B2 (en) Focus adjustment device, imaging device and focus adjustment method
KR101310105B1 (ko) 초점 검출장치
JP5097275B2 (ja) 撮像ユニット
WO2008032820A1 (fr) Élément et dispositif d'imagerie
JP4983271B2 (ja) 撮像装置
JP4902892B2 (ja) 撮像装置
JP5256675B2 (ja) 撮像装置
JP4858179B2 (ja) 焦点検出装置および撮像装置
JP2009145527A (ja) 撮像素子、焦点検出装置および撮像装置
US6643460B2 (en) Camera and focal point detection apparatus
JP2012242717A (ja) 撮像装置、カメラシステムおよび焦点検出方法
JP2010091848A (ja) 焦点検出装置および撮像装置
JP5610005B2 (ja) 撮像装置
JP2009081522A (ja) 撮像装置
JP5012328B2 (ja) 撮像素子の位置調整方法
JP2018031931A (ja) 焦点検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5029334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees