JP5027321B2 - 半導体加工用テープ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハを半導体素子に切断分離するダイシング工程に使用される半導体加工用テープに関する。また、本発明は、ダイシング工程において接着剤層付き半導体素子を得て、その後のダイボンディング工程やマウント工程に使用できる半導体素子を得るのに使用される半導体加工用テープに関する。
ICなどの半導体装置の製造工程では、回路パターンが形成された半導体ウエハの裏面に粘着性及び伸縮性のある半導体加工用テープを貼り付けた後、半導体ウエハをチップ単位に切断(ダイシング)する工程、切断されたチップをピックアップする工程、さらにピックアップされたチップをリードフレームやパッケージ基板等に接着する、あるいは、スタックドパッケージにおいては、半導体チップ同士を積層、接着するダイボンディング(マウント)工程が実施される。
前記半導体加工用テープとしては、半導体ウエハをダイシングする工程で、切断された半導体素子(チップ)が飛び散らないように半導体ウエハやチップを強力に固定する高い粘着力を必要とする一方で、チップをピックアップする工程では、チップから容易に剥がれるような低い粘着力が求められる。
例えば特許文献1では、放射線硬化性の粘着剤層を用いることで、ダイシング後に放射線を照射して、前記粘着剤層の粘性を低下させてからピックアップ工程に供することによって、ダイシング時に要求される高い粘着力と、ピックアップ時に要求される低い粘着力の双方を両立させた半導体ウエハ固定用粘着テープが提案されている。
また、放射線硬化性の粘着剤層に、エポキシ樹脂成分を含む熱硬化性の接着剤層が積層されたダイシング・ダイボンディングテープ(例えば、特許文献2、3)が提案されている。
特許第2661950号公報 特開2002−226796号公報 特開2005−303275号公報
ICなどの半導体装置の組立工程においては、パターン形成後の半導体ウエハ等を個々のチップに切断分離(ダイシング)する工程と、チップを基板等にマウントする工程と、さらに樹脂等で封止する工程とからなっている。前記のダイシング・ダイボンディングテープを用いた場合には、ダイシング工程では、半導体ウエハをあらかじめ半導体加工用テープの接着剤層に貼り付けて固定した後、スクライブラインに沿ってダイシングが行われる。その後のマウント工程では、接着剤層と粘着テープが剥離可能に構成され、接着剤付きのチップを粘着テープから剥離(ピックアップ)し、チップに付着した接着固定用の接着剤で基板等に固定する。
しかしながら、特許文献1、2に記載のものは、ダイシングする際にはウエハが剥離しない十分な粘着力を必要とし、ピックアップの際には容易に剥離できるという要求を十分に満たすことができないことがあった。これは、放射線照射により粘着剤の硬化反応が進行し、粘着力が十分低下していたとしても、チップに個片化する際のダイシング工程で用いるブレードによりスクライブライン上に半導体ウエハ、接着剤、粘着剤、基材フィルムなどの切削屑が接着剤と絡み合い、剥離の妨げとなることがあるためである。さらには、例え、チップをピックアップ可能であったとしても、接着剤層に付着した切削屑が基板に付着することでパッケージクラックなどの工程不具合が発生することがあった。
また、接着剤層が積層されていない半導体加工用テープにおいても、同様に、チップに個片化する際のダイシング工程で用いるブレードによりスクライブライン上に半導体ウエハ、粘着剤、基材フィルムなどの切削屑が粘着剤と絡み合い、剥離の妨げとなり、チップ表面にこれらの切削屑などを原因とした汚染物が付着して、剥離不良となることがあった。
本発明の課題は、ダイシング時のチップ飛びを防止できる程度に十分な粘着力を維持しながら、ピックアップ工程におけるエキスパンド時に、接着剤層に切削屑の付着が低減され、その後のダイボンド工程において基板との十分な接着力を有し、パッケージクラックなどの工程不具合が著しく低減できる半導体加工用テープを提供することにある。
また、本発明の課題は、ダイシング時のチップ飛びを防止できる程度に十分な粘着力を維持しながら、ピックアップ工程におけるエキスパンド時に、粘着剤層への切削屑の付着が低減され、汚染物の付着が著しく低減できる半導体加工用テープを提供することにある。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、基材樹脂フィルム上に粘着剤層を有する半導体加工用テープであって、前記粘着剤層が、アクリル系共重合体に対し、分子内に少なくとも1つ以上の(メタ)アクリロイル基と少なくとも1つ以上のビニルエーテル基を有する特定の構造の化合物を含有する放射線硬化性樹脂組成物で構成されている半導体加工用テープが、ピックアップ時にスクライブライン上の切削屑を粘着剤層や粘着剤層上に形成された接着剤層に取り込むことなく、半導体チップと剥離できることを見出した。本発明はこの知見に基づきなされたものである。
本発明の課題は、以下の手段によって達成された。
<1>基材樹脂フィルム上に粘着剤層を有する半導体加工用テープであって、
該半導体加工用テープは、半導体製造装置を製造するにあたり、半導体ウエハを固定し、ダイシングし、その後、紫外線照射により該粘着剤層の粘着力を低下させ、半導体チップをピックアップする工程に使用されるものであり、
該粘着剤層が、アクリル系粘着剤100質量部に対し、下記一般式(1)で表される構造の化合物または下記一般式(1)で表される化合物(B)を構成成分として有する重合体(X)0.1〜50質量部を含有する放射線硬化性樹脂組成物を用いて構成されていることを特徴とする半導体加工用テープ。
CH=CR−COO−R−O−CH=CHR ・・・・・(1)
[一般式(1)において、Rは水素原子又はメチルを表す。Rは炭素数2〜20の有機残基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜11の有機残基を表す。]
<2>前記重合体(X)の分子量が5,000〜100,000であることを特徴とする<1>記載の半導体加工用テープ。
<3>前記重合体(X)が、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてラジカル重合性化合物C1を、前記重合体中に90質量%以下含むことを特徴とする<1>又は<2>記載の半導体加工用テープ。
<4>前記重合体(X)が、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてカチオン重合性化合物C2を、前記重合体中に90質量%以下含むことを特徴とする<1>又は<2>記載の半導体加工用テープ。
<5><1>〜<4>のいずれか1項記載の重合体(X)を、アクリル系粘着剤100質量部に対し、3〜30質量部含むことを特徴とする半導体加工用テープ。
<6>前記アクリル系粘着剤のヨウ素価が10以下の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物を含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項記載の半導体加工用テープ。
<7>前記粘着剤層の樹脂組成物のゲル分率が50%以上であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1項記載の半導体加工用テープ。
<8><1>〜<7>のいずれか1項記載の半導体加工用テープの粘着剤層上にさらに接着剤層を有することを特徴とする半導体加工用テープ。
<9><8>に記載の半導体加工用テープであって、
該半導体加工用テープは、半導体製造装置を製造するにあたり、半導体ウエハを固定し、ダイシングし、その後、紫外線照射により該粘着剤層の粘着力を低下させ、半導体チップをピックアップしてリードフレームや半導体チップに接着するために使用されるものであり、
該半導体加工用テープは基材樹脂フィルム上に粘着剤層及び接着剤層がこの順に設けられ、半導体ウエハをスクライブラインに沿って個片化するダイシング工程後のピックアップ工程において、エキスパンド後の個片化された半導体チップ上の接着剤層と粘着剤層との接触面積(a)が、エキスパンド前の接着剤層と粘着剤層との接触面積(b)より小さいことを特徴とする半導体加工用テープ。
<10>前記個片化された半導体チップに付着した接着剤層が、前記スクライブラインよりも内側にあることを特徴とする<9>記載の半導体加工用テープ。
<11>前記接着剤層が半導体ウエハの貼合される部位の粘着剤層上に積層され、半導体ウエハの貼合されない部位の粘着剤層上には接着剤層を有しないことを特徴とする<9>又は<10>記載の半導体加工用テープ。
<12><1>〜<11>のいずれか1項に記載の半導体加工用テープが貼合された半導体ウェハをダイシングする工程、粘着剤層に紫外線を照射して粘着剤層の粘着力を低下させる工程、及び、半導体チップをピックアップする工程を含む、半導体装置の製造方法。
<13>ピックアップした半導体チップをリードフレームや半導体チップと接着する工程を含む、<12>に記載の半導体装置の製造方法。
本発明によれば、ダイシング時のチップ飛びを防止できる程度に十分な粘着力を維持しながらも、ピックアップ時には、スクライブライン上の切削屑と、接着剤及び粘着剤が絡み合うことがなくチップを容易に剥離することができる。
本発明の一実施態様である、粘着剤層上に接着剤層を有する半導体加工用テープを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施態様の半導体加工用テープに半導体ウエハを貼合した様子を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施態様の半導体加工用テープを用いてダイシング工程を行う様子を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施態様の半導体加工用テープを用いてエキスパンド工程を行う様子を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施態様の半導体加工用テープを用いてピックアップ工程を行う様子を模式的に示す断面図である。 本発明のほかの一実施態様の半導体加工用テープを模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
[半導体加工用テープ]
(1)ダイシング・ダイボンディングテープ
図1に示すように、本発明の半導体加工用テープの一実施態様であるダイシング・ダイボンディングテープ10は、基材樹脂フィルム12a上に粘着剤層12bを有し、さらに該粘着剤層上に接着剤層13bを有している。粘着剤層12bと接着剤層13bを覆うように、剥離ライナー13aが設けられている。該剥離ライナーは、粘着剤層12bと接着剤層13bを保護するため、使用することが好ましい。
ダイシング・ダイボンディングテープ10は、使用工程や装置にあわせて予め所定形状に切断(プリカット)されていてもよいし、半導体ウエハ1枚分ごとに切断されていてもよいし、長尺のロール状を呈していてもよい。
(2)ダイシングテープ
本発明の半導体加工用テープには、ほかの実施態様であるダイシングテープも含まれる。ダイシングテープは、図6に示すように、基材樹脂フィルム12a’上に、粘着剤層12b’が設けられている。この粘着剤層に直接半導体ウエハを密着させ、ダイシング工程、エキスパンド工程、ピックアップ工程を経ることにより、半導体チップを得ることができる。得られた半導体チップに接着剤層は積層されていないため、ダイボンディング工程において、接着剤を使用するなどの処理が必要である。
[ダイシング・ダイボンディングテープの使用方法]
半導体装置の製造にあたり、本発明の半導体加工用テープの一実施態様であるダイシング・ダイボンディングテープ10を使用することができる。
まず、ダイシング・ダイボンディングテープ10から剥離ライナー13aを取り除き、図2に示すとおり、半導体ウエハ1に接着剤層13bを貼り付けて粘着テープ12の側部をリングフレーム20で固定する。リングフレーム20はダイシング用フレームの一例である。接着剤層13bは、ダイシング・ダイボンディングテープ10の半導体ウエハ1が貼合される部位に積層されている。ダイシング・ダイボンディングテープ10がリングフレーム20と接する部位には接着フィルム13はないことが好ましい。
その後、図3に示すとおり、ダイシング・ダイボンディングテープ10の下面を吸着テーブル22で吸着・固定しながら、薄型砥石21を用いて半導体ウエハ1を所定サイズにダイシングし、複数の半導体チップ2を製造する。
その後、図4に示すとおり、リングフレーム20によりダイシング・ダイボンディングテープ10を固定した状態で、突き上げ部材30を上昇させ、該テープ12の中央部を上方に撓ませるとともに、紫外線などの放射線を該テープ10(粘着剤層12b)に照射し、粘着剤層12bの粘着力を弱める。
その後、図5に示すとおり、半導体チップ2ごとにこれに対応した位置で突き上げピン31を上昇させ、半導体チップ2を吸着コレット32によりピックアップする。
その後は、ピックアップした半導体チップ2を、リードフレームなど支持部材や他の半導体チップ2に接着(ダイボンド)し、金ワイヤの付設や、加熱硬化等の工程を経ることにより、半導体装置を得る。
本発明の半導体加工用テープは、粘着剤層が、アクリル系共重合体に対し、分子内に少なくとも1つ以上の(メタ)アクリロイル基と少なくとも1つ以上のビニルエーテル基を有する特定の構造の化合物を含有する放射線硬化性樹脂組成物で構成されている。このため、本発明のダイシング・ダイボンディングテープは、ダイシング工程で半導体ウエハ1を切断して半導体チップ2を得る場合でも、チップ飛びを防止できる程度に十分に固定する粘着力を有する。その一方で、放射線照射後には粘着剤層12bが三次元網状構造をとりなおかつ可撓性を有するために、半導体ウエハ1の表面性状にかかわらず安定して粘着力を低下させることができる。さらにピックアップ工程において、ダイシング工程で発生した切削屑が残っていても、該切削屑が接着剤層に取り込まれて切削屑が半導体チップに付着することがない。このため、スクライブライン上に溜まった切削屑の影響をうけることなくチップを容易に剥離することができ、その後のダイボンド工程において良好な接着力を有することができるという優れた効果を奏する。
本発明の半導体加工用テープを用いると、半導体ウエハをスクライブラインに沿って個片化するダイシング工程後にさらに放射線照射を行ったピックアップ工程において、エキスパンド後の個片化された半導体チップ上の接着剤層の接触面積(a)が、エキスパンド前の接着剤層の接触面積(b)より小さくすることができる。
本発明の半導体加工用テープを用い、ダイシング加工を行った各半導体チップについて、エキスパンド前の接着剤層と粘着剤層との接触面積(b)と、エキスパンド後の接着剤層と粘着剤層との接触面積(a)との大小関係が、a<b、すなわち、接着剤層/粘着剤層の界面での剥離の有無を観察することができる。
この理由は定かではないが、本発明の半導体加工用テープを用いることにより、紫外線などの放射線照射線の硬化収縮が、従来の放射線硬化性樹脂組成物を粘着剤層に用いた場合と比較して小さく、粘着剤層のアンカー効果を小さくできるためと考えられる。
以下、説明するように、ダイシング・ダイボンディングテープとダイシングテープについては、接着剤層以外の構成は、同様に使用することができる。そこで、ダイシング・ダイボンディングテープ10の各構成について順に説明する。
[基材樹脂フィルム(12a)]
基材樹脂フィルム12aとしては、放射線透過性であることが好ましく、具体的には、通常、放射線透過性のプラスチックやゴムなどを用いることができる。紫外線照射によって粘着剤を硬化させる場合には、基材樹脂フィルムとしては光透過性のよいものを選択することができる。
このような基材として選択し得るポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。
エキスパンド工程において、ダイシング工程によって得られた半導体チップ間の間隙を大きくするためには、ネッキング(基材フィルム12aを放射状延伸したときに起こる力の伝播性不良による部分的な伸びの発生)ができるだけ少ないものが好ましい。例えば、基材樹脂フィルムとして、ポリウレタン、特定の範囲の分子量とスチレン含有量を有するスチレン−エチレン−ブテン又はペンテン系共重合体等を挙げることができる。ダイシング時の伸びあるいはたわみを防止するには架橋した基材樹脂フィルムを用いることが好ましい。基材樹脂フィルム12aの厚みは、強伸度特性、放射線透過性の観点から、30〜300μmが好ましい。
基材樹脂フィルム12a上の粘着剤層12bを有する面と反対側の表面をシボ加工もしくは滑剤コーティングすることにより、ブロッキング防止を図ることができる。また、これらの加工を行うことにより、ダイシングダイボンディングテープ10をエキスパンド工程において放射状に延伸して、半導体チップ間の間隙を拡げる際に、該テープ10と治具との摩擦を減少することによる基材樹脂フィルム12aのネッキング防止を行うことができる。
[粘着剤層(12b)]
(1)アクリル系粘着剤(A)
粘着剤層12bは、アクリル系粘着剤を含有する。詳しくは、粘着剤層12bは、アクリル系粘着剤100質量部に対し、下記一般式(1)で表される化合物(B)又は下記一般式(1)で表される化合物(B)を構成成分として有する重合体(X)0.1〜50質量部を含有する放射線硬化性樹脂組成物を用いて構成されている。重合体(X)は、分子量が5,000〜100,000であることが好ましい。重合体(X)は、アクリル系粘着剤100質量部に対し、3〜30質量部を含有することが好ましい。
CH=CR−COO−R−O−CH=CHR ・・・・・(1)
[ 一般式(1)において、Rは水素原子又はメチルを表す。Rは炭素数2〜20の有機残基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜11の有機残基を表す。]
粘着剤層12bに含まれるアクリル系粘着剤(A)としては、アクリル酸若しくはメタクリル酸のエステルを主な構成単位とする単独重合体や、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそのエステルあるいはその酸アミドなどとその他の単量体との共重合体又はこれら重合体の混合物などを挙げることができる。該共重合体の構成成分である単量体としては、例えば、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、ラウリルエステル、グリシジルエステル、ヒドロキシメチルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアミド及びN−置換アミド(例えば、N−ヒドロキシメチルアクリル酸アミド又はメタクリル酸アミド)などが挙げられる。
(2)放射性炭素−炭素二重結合を有する化合物
前記アクリル系粘着剤(A)には、分子中にヨウ素価10以下の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物を有していてもよい。ここで放射線とは、紫外線のような光線、または電子線などの電離性放射線をいう。放射線硬化性炭素−炭素二重結合の導入量はヨウ素価で10以下、好ましくは5以下、より好ましくは3以下、さらに好ましくは0である。ヨウ素価が10以上の化合物を用いると硬化反応が過剰に進むことで凝集力が高まり、放射線照射後の粘着力が逆に上昇してしまうことがある。
前記放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物は、ガラス転移点が−70℃〜0℃であることが好ましく、−66℃〜−28℃であることがより好ましい。ガラス転移点(以下、「Tg」とも言う。)が−70℃以上であれば、放射線照射に伴う熱に対する耐熱性が十分であり、0℃以下であれば、表面状態が粗いウエハにおけるダイシング後の素子の飛散防止効果が十分得られる。
前記放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物はどのようにして製造されたものでもよい。該化合物としては、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合したアクリル系共重合体(Aa)が好ましい。この(メタ)アクリル系共重合体は、例えば、アクリル系共重合体又はメタクリル系共重合体などの放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ、官能基をもつ化合物(Aa−1)と、その官能基と反応し得る官能基をもつ化合物(Aa−2)とを反応させて得ることができる。放射線硬化性炭素−炭素二重結合及び官能基を有する化合物(Aa−1)は、アクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルなどの放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体(Aa−1−1)と、官能基を有する単量体(Aa−1−2)とを共重合させて得ることができる。
単量体(Aa−1−1)としては、炭素数6〜12のヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレートまたは炭素数5以下の単量体である、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレートなどを列挙することができる。
単量体(Aa−1−1)として、炭素数の大きな単量体を使用するほどガラス転移点は低くなるので、所望のガラス転移点のものを作製することができる。また、ガラス転移点の他、相溶性と各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を配合することも単量体(Aa−1−1)の総質量の5質量%以下の範囲内で可能である。
単量体(Aa−1−2)が有する官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、環状酸無水基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、単量体(Aa−1−2)の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、けい皮酸、イタコン酸、フマル酸、フタル酸、2−ヒドロキシアルキルアクリレート類、2−ヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリコールモノアクリレート類、グリコールモノメタクリレート類、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アリルアルコール、N−アルキルアミノエチルアクリレート類、N−アルキルアミノエチルメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸、無水フタル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の一部を水酸基またはカルボキシル基および放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する単量体でウレタン化したものなどを列挙することができる。
化合物(Aa−2)において、用いられる官能基としては、化合物(Aa−1)、つまり単量体(Aa−1−2)の有する官能基が、カルボキシル基または環状酸無水基である場合には、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、水酸基である場合には、環状酸無水基、イソシアネート基などを挙げることができ、アミノ基である場合には、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができ、エポキシ基である場合には、カルボキシル基、環状酸無水基、アミノ基などを挙げることができ、具体例としては、単量体(Aa−1−2)の具体例で列挙したものと同様のものを列挙することができる。
化合物(Aa−1)と化合物(Aa−2)の反応において、未反応の官能基を残すことにより、酸価または水酸基価などの特性に関して、本発明で規定するものを製造することができる。
上記化合物(Aa)の合成において、反応を溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができるが、中でもトルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトンなどの、一般にアクリル系ポリマーの良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤が好ましく、重合開始剤としては、α,α’−アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系、ベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物系などのラジカル発生剤を通常用いる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用するこ
とができ、重合温度および重合時間を調節することにより、所望の分子量の化合物(A)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、この反応は溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
以上のようにして、化合物(Aa)を得ることができるが、本発明において、化合物(Aa)の分子量は、20万〜200万程度が好ましい。20万未満では、放射線照射による凝集力が小さくなって、ウエハをダイシングする時に、素子のずれが生じやすくなり、画像認識が困難となることがある。この素子のずれを、極力防止するためには、分子量が、40万以上である方が好ましい。また、分子量が200万を越えると、合成時および塗工時にゲル化する可能性がある。なお、本発明における分子量とは、ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
なお、化合物(Aa)が、水酸基価5〜100mgKOH/gとなるOH基を有すると、放射線照射後の粘着力を減少することによりピックアップミスの危険性をさらに低減することができるので好ましい。また、化合物(Aa)が、酸価0.5〜30mgKOH/gとなるCOOH基を有することが好ましい。
ここで、化合物(Aa)の水酸基価が低すぎると、放射線照射後の粘着力の低減効果が十分でなく、高すぎると、放射線照射後の粘着剤の流動性を損なう傾向がある。また酸価が低すぎると、テープ復元性の改善効果が十分でなく、高すぎると粘着剤の流動性を損なう傾向がある。
(3)化合物(B)、重合体(X)
粘着剤層12bは、前記アクリル系粘着剤(A)100質量部に対し、下記一般式(1)で表される化合物(B)又は下記一般式(1)で表される化合物(B)を構成成分として有する重合体(X)0.1〜50質量部を含有する放射線硬化性樹脂組成物を用いて構成されている。重合体の場合は、分子量が5,000〜100,000のものを3〜30質量部を含有することが好ましい。
CH=CR−COO−R−O−CH=CHR ・・・・・(1)
[ 一般式(1)において、Rは水素原子又はメチルを表す。Rは炭素数2〜20の有機残基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜11の有機残基を表す。]
上記一般式(1)中のRで示される炭素数2〜20の有機残基としては、炭素数2〜20の直鎖状、分枝状又は環状のアルキレン基、構造中にエーテル結合及び/又はエステル結合により酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好ましい。これらの中でも、炭素数2〜6のアルキレン基、構造中にエーテル結合により酸素原子を有する炭素数2〜9のアルキレン基がさらに好ましい。
上記一般式(1)中のRで示される炭素数1〜11の有機残基としては、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好ましい。これらの中でも、炭素数1〜2のアルキル基、炭素数6〜8の芳香族基がさらに好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物(B)としては、以下のものを挙げることができる。(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルがさらに好ましい。
前記の化合物(B)を構成成分として有する重合体(X)の合成法としては、従来の方法で得ることができる。(B)は、アクリロイル基やビニルエーテル基の部分で重合し、例えば、アクリロイル基が重合した場合、ビニルエーテル基がペンダント状にぶら下がって配したような構造の重合体(X)を得ることができる。また、ビニルエーテル基が重合した場合、アクリロイル基がペンダント状にぶら下がって配したような構造の重合体(X)を得ることができる。これらの重合体(X)は、後述のとおり、放射線を照射することにより、分子中のアクリロイル基がラジカル反応するとともに、ビニルエーテル基がカチオン重合して、さらに高分子量化する。
前記重合体(X)は、カチオン重合、ラジカル重合などにより合成することができる。また他のカチオン重合性を有する他の単量体やラジカル重合性を有する他の単量体と共重合させることができる。
前記重合体(X)は、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてラジカル重合性化合物(C1)を共重合させて、構成成分として(C1)成分を90質量%以下含ませることができる。(C1)成分としては、例えば、炭素数6〜12のヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレートまたは炭素数5以下の単量体である、ペンチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレート、またはこれらと同様のメタクリレートなどを列挙することができる。この中でも前記アクリル系粘着剤との相溶性の点から、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレートが好ましい。
重合体(X)中に構成成分として(C1)成分を有する共重合体を用いることにより、前記アクリル系粘着剤との相溶性が向上することで、接着剤側への移行が抑制され、経時安定性に優れるなどの効果を奏することができる。(C1)成分は、必ずしも用いなくてもよいが、用いる場合は、好ましくは、5〜90質量%、さらに好ましくは、10〜50質量%である。(C1)成分が多すぎると、放射線照射後の粘着力低下に対して十分な効果が得られなくなる。
前記重合体(X)は、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてカチオン重合性化合物(C2)を共重合させて、構成成分として(C2)成分を90質量%以下含ませることができる。(C2)成分としては、例えば、炭素数6〜12のヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテルまたは炭素数5以下の単量体である、ペンチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチルビニルエーテルなどを列挙することができる。この中でも前記アクリル系粘着剤との相溶性の点から、n−ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルが好ましい。
重合体(X)中に構成成分として(C2)成分を有する共重合体を用いることにより、前記アクリル系粘着剤との相溶性が向上することで、接着剤側への移行が抑制され、経時安定性に優れるなどの効果を奏することができる。(C2)成分は、必ずしも用いなくてもよいが、用いる場合は、好ましくは、5 〜90質量%、さらに好ましくは、10〜50質量%である。(C2)成分が多すぎると、放射線照射後の粘着力低下に対して十分な効果が得られなくなる。
上記の重合体(X)の分子量は、重量平均分子量が5000以上10万以下であることが好ましく、1万以上8万以下であることがより好ましく、2万以上5万以下であることが特に好ましい。重合体の重量平均分子量が高すぎると、前記アクリル系粘着剤との相溶性が悪くなり、重量平均分子量は低くすぎると、ブリードアウトにより粘着剤表層に析出し、接着剤のパッケージ信頼性に悪影響を与える。
ここで、重合体の重量平均分子量は、例えば以下の方法で、ポリスチレン換算の重量平均分子量として求めた値のものをいう。
(重量平均分子量の測定条件)
GPC装置:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
カラム:TSK gel SuperHM−H/H4000/H3000/H2000、(商品名、東ソー社製)
流量:0.6mL/min、
濃度:0.3質量%、
注入量:20μL、
カラム温度:40℃
展開溶媒:クロロホルム
上記化合物(B)や重合体(X)は、放射線を照射することにより、分子中のアクリロイル基がラジカル反応するとともに、ビニルエーテル基がカチオン重合して、さらに高分子量化する。アクリル系粘着剤に重合体を用い、放射線を照射することにより、粘着剤層の凝集力を向上させて、粘着剤層の剥離を容易に行うことができる。
化合物(B)や重合体(X)の添加量としては、アクリル系粘着剤100質量部に対し、3〜30質量部とすることが好ましく、5〜20質量部とすることがより好ましく、10〜15質量部とすることがさらに好ましい。その量が少なすぎると放射線照射後の粘着力低下に対して十分な効果が得られなくなるので好ましくなく、配合量が多すぎると粘着剤の凝集力が高くなるため硬化収縮量が大きくなり、アンカー効果により逆に粘着力が上昇してしまったり、硬化反応により粘着剤が脆くなりすぎ、粘着剤層が割れたり、基材樹脂フィルムから粘着剤層が剥離することがあり、半導体チップに粘着剤層に起因する汚染物が付着するので好ましくない。
(4)硬化剤(D)
本発明の粘着剤層を構成する放射線硬化性樹脂組成物に硬化剤(D)を配合することができる。硬化剤(D)としては、前記アクリル系粘着剤や、放射性炭素−炭素二重結合を有する化合物中の官能基と反応する官能基を有する硬化剤を適宜選定して配合することができる。例えば、ポリイソシアネート類、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、およびエポキシ樹脂から少なくとも1種選ばれる化合物(D)を、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。この化合物(D)は架橋剤として働き、前記アクリル系粘着剤や、放射性炭素−炭素二重結合を有する化合物と反応した結果、粘着剤層12bは3次元網状構造を形成する。硬化剤(D)は、前記アクリル系粘着剤、放射性炭素−炭素二重結合を有する化合物又は基材樹脂フィルム12aと反応した結果できる架橋構造により、粘着剤の凝集力を、粘着剤塗布後に向上させることができる。
ポリイソシアネート類としては、特に制限がなく、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられる。具体的には、市販品として、コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製商品名)等を用いることができる。
また、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂としては、具体的には、市販品として、ニカラックMX−45(三和ケミカル社製商品名)、メラン(日立化成工業株式会社製商品名)等を用いることができる。
さらに、エポキシ樹脂としては、TETRAD−X(登録商標、三菱化学株式会社製)等を用いることができる。
本発明においては、特にポリイソシアネート類を用いることが好ましい。
硬化剤(D)の添加量としては、アクリル系粘着剤100質量部に対し、0.01〜20質量部とすることが好ましく、さらに0.1〜10質量部とすることがより好ましく、特に好ましくは0.4〜3質量部である。硬化剤の量が少なすぎると凝集力向上効果が十分でなく、硬化剤の量が多すぎると粘着剤の配合および塗布作業中に硬化反応が急速に進行し、架橋構造が形成されるため、作業性が損なわれることがある。
(5)重合開始剤(E)
粘着剤層12bには、熱重合開始剤、光重合開始剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。また、熱重合促進剤、光増感剤、光重合促進剤等を添加することも好ましい。
熱重合開始剤としては、特に制限はなく、従来から知られているものを用いることができる。例えば、上記熱重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド等の金属石鹸及び/又はアミン化合物等の触媒作用により効率的にラジカルを発生させることができる化合物や2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)が好ましい。
熱カチオン重合開始剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。ルイス酸(例えば、三フッ化ホウ素、塩化第一チタン、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛、塩化第一スズ、塩化第二スズ、二塩化ジブチル第二スズ、テトラブチルスズ、トリエチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム等)と電子供与性化合物(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等)との錯体;プロトン酸(例えば、ハロゲノカルボン酸類、スルホン酸類、硫酸モノエステル類、リン酸モノエステル類、リン酸ジエステル類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノエステル類、ホウ酸ジエステル類等)を塩基(例えば、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、アニリン、モルホリン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン等)により中和した化合物。
これらの中でも、各種プロトン酸のアミン錯体が、良好なポットライフが確保できるので好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、以下の化合物を使用することができる。ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシルカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類。
これらの光重合開始剤の中でも、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類が好適である。特に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1オンが好ましい。
上記光カチオン重合開始剤としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のアリールスルフォニウム塩;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のアリールヨウドニウム塩;フェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート等のアリールジアゾニウム塩。
これらの中でも、アリールスルフォニウム塩、ジアゾニウム塩が好適である。特に、(トリルクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤(E)の添加量としては、上記重合体100質量部に対して0.01〜20質量部とすることが好ましく、0.01〜10質量部とすることがより好ましい。
さらに本発明に用いられる放射線硬化性の粘着剤には必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤など、あるいはその他の改質剤および慣用成分を配合することができる。粘着剤層12bの厚さは特に制限されるものではないが、通常2〜50μmである。
本発明において、粘着剤層のゲル分率は、アクリル系粘着剤や放射性炭素−炭素二重結合を有する化合物の重量平均分子量、硬化剤配合量により調整することが可能であるが、ゲル分率は50%以上であることが好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。ゲル分率が小さすぎる場合には、粘着剤成分が接着界面で僅かに流動しやすく剥離力の経時安定性が得られにくい。
[接着フィルム(13)]
接着フィルム13は、剥離ライナー13aに対し、例えば、エポキシ樹脂を主成分とするフィルム状接着剤などのダイ接着用として通常用いられる接着剤を塗布したものを用いることができる。接着フィルムには、導電性、熱伝導性の付与を目的として金属製微粉末やその他導電性もしくは熱伝導性に優れる材料を添加することができる。接着フィルムには、熱安定性向上を目的として金属酸化物やガラス等の微粉末を添加することもできる。さらに詳しくは、エポキシ樹脂(a)、水酸基当量150g/eq以上のフェノール樹脂(b)、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを0.5〜6重量%を含む重量平均分子量が10万以上のエポキシ基含有アクリル共重合体(c)、フィラー(d)及び硬化促進剤(e)を含有する組成物による接着剤層13bを形成したものを使用することができる。接着剤層13bを構成する各成分の詳細や接着フィルム13の特性などは特開2005−303275号公報(段落0034〜0068など)に記載されているものを使用することができる。
接着剤層13bは、接着剤層13bに含まれる材料を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、表面を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムなどの剥離ライナー13a上に塗布、加熱、乾燥し、溶剤を除去することにより、剥離ライナー13a上に形成される。この際の加熱条件としては、例えば、80〜250℃で、10分間〜20時間程度であることが好ましい。
剥離ライナー13aとしては、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルムを使用することができ、これらプラスチックフィルムは表面を離型処理して使用することもできる。
接着フィルム13は、使用時に剥離ライナー13aを剥離して接着剤層13bのみを使用することもできるし、剥離ライナー13aとともに使用し、後で除去することもできる。
剥離ライナー13aへのワニスの塗布方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
接着剤層13bの厚さは、特に制限されるものではないが、3〜300μmであることが好ましく、5〜250μmであることがより好ましく、10〜200μmであることが更に好ましく、20〜100μmであることが特に好ましい。3μmより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、300μmより厚いと経済的でなくなる。
上記ワニス化の溶剤としては、特に制限は無いが、フィルム作製時の揮発性等を考慮し、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、キシレン、ブチルセルソルブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノールなど比較的低沸点の溶媒を使用するのが好ましい。また、塗膜性を向上させるなどの目的で、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノンなど比較的高沸点の溶媒を加えることもできる。
接着剤層13bの形成にあたっては、特に、フィラー(d)の分散性を考慮して、らいかい機、3本ロール、ボールミル及びビーズミルなどを使用するのが好ましく、これらを組み合わせて使用することもできる。また、フィラーと低分子化合物をあらかじめ混合した後、高分子化合物を配合することによって、混合する時間を短縮することも可能となる。また、ワニスとした後、真空脱気等によってワニス中の気泡を除去することが好ましい。また、本発明においては、エポキシ樹脂(a)及びフェノール樹脂(b)とフィラー(d)を混合した後、それらの混合物にエポキシ基含有アクリル共重合体(c)及び硬化促進剤(e)を混合することにより接着剤組成物を製造する方法を採用することが好ましい。また、本発明の接着剤層13bは、所望の厚さを得るために、2枚以上を貼り合わせることもできる。この場合には、接着剤層13b同士の剥離が発生しないように貼り合わせる。
[ダイシング・ダイボンディングテープの製造方法]
粘着テープ12の製造にあたっては、例えば、基材フィルム12a上に直接、粘着剤組成物を塗布して乾燥させ、基材フィルム12a上に粘着剤層12bを形成する。塗布・乾燥は、接着フィルム13において剥離ライナー13aに接着剤層13bを形成する際の方法と同様に行うことができる。
その後、粘着剤層12b上に接着フィルム13(接着剤層13b)を積層する。この場合、例えば、予め接着剤層13bを形成した剥離ライナー13a(接着フィルム13)と、粘着剤層12bが形成された基材フィルム12a(粘着テープ12)とを、粘着剤層12b面と接着剤層13b面とが接するようにラミネートする。ラミネートの条件は、10〜100℃で0.1〜100kgf/cmの線圧をかけることが好ましい。
さらに、接着剤層の硬化が進行しない様に低温環境下で保管することが好ましい。保管条件としては、0±5℃の冷蔵保管とすることが好ましい。それ以上の環境下では硬化が進行し、基盤への埋め込み性の低下によりパッケージ信頼性試験において剥離が生じるためで、それ以下では大幅な温度変化に伴う接着剤の収縮・膨張により粘着剤層/接着剤層界面での剥離が生じることがある。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1)半導体加工用テープの作製
表1−1〜1−3に示す半導体加工用テープを作製し、その性能についての試験を行い、その性能について評価した。評価結果を表2−1、2−2に示す。
(1.1)実施例1
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、質量平均分子量70万、ガラス転移温度−40℃を有するアクリル系共重合体(アクリル系粘着剤A1を作製した。
その後、このアクリル系粘着剤100質量部に対し、一般式(1)で表される構造の化合物(B1)として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(B1Aとする)を30質量部加え、硬化剤としてポリイソシアネート化合物コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)5質量部、さらに光重合開始剤として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル100質量部に対しイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5重量部を加えて、放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤を得た。
また、エチレン−アイオノマー共重合体(三井デュポン・ケミカル社製 商品名ハイミラン1706)を溶融混練して成形し、厚さ100μm、幅300mmの基材樹脂フィルムを得た。
その後、この基材樹脂フィルムに対し、前記粘着剤をグラビアコーターで塗工し、熱風乾燥炉で乾燥し、乾燥後の厚さが10μmの粘着剤層と基材フィルムとの積層体である実施例1のダイシングテープを得た。その後、下記のとおりに予め作製した厚さ20μmの接着フィルム(13−1)を、粘着テープの粘着剤層上に貼り合わせ、実施例1のダイシング・ダイボンディングテープを作製した。
(接着フィルム(13−1)の作製)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1200、軟化点70℃)50質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分間混練した。
これにアクリル樹脂(質量平均分子量:80万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート5部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5部、キュアゾール2PZ(四国化成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)2.5部を加え、攪拌混合し、真空脱気し、接着剤を得た。
この接着剤を厚さ25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、110℃で1分間加熱乾燥して、膜厚が20μmの塗膜を形成し、キャリアフィルムを備えた接着フィルム(13−1)を作製した。
(1.2)実施例2
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの添加量を0.1質量部に変更した以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例2のダイシングテープと実施例2のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.3)実施例3
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの添加量を50質量部に変更した以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例3のダイシングテープと実施例3のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.4)実施例4
実施例1のサンプル作製において、イルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)に換えて、光カチオン重合開始剤として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル100質量部に対し光カチオン重合開始剤ESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例4のダイシングテープと実施例4のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.5)実施例5
実施例1のサンプル作製において、光カチオン重合開始剤として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル100質量部に対し光カチオン重合開始剤ESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例5のダイシングテープと実施例5のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.6)実施例6
単量体成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて重合体(B2AO)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は3000、分散度は1.5であった。ここで分子量、分散度は、以下の方法で、ポリスチレン換算の重量平均分子量、分散度として求めた値のものをいう。
(測定条件)
GPC装置:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
カラム:TSK gel SuperHM−H/H4000/H3000/H2000、(商品名、東ソー社製)
流量:0.6ml/min、
濃度:0.3質量%、
注入量:20μl、
カラム温度:40℃
展開溶媒:クロロホルム
以下の実施例、比較例においても、同様の方法で重合体(X)の分子量と分散度を測定した。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2AO)を20質量部加え、上記重合体(B2AO)100質量部に対し、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5重量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法で上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例6のダイシングテープと実施例6のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.7)実施例7
単量体成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて重合体(B2BO)をラジカル重合で得た。重合体の分子量は3000、分散度は1.6であった。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2BO)を20質量部加え、上記重合体(B2BO)100質量部に対し、光カチオン重合開始剤としてESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例7のダイシングテープと実施例7のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.8)実施例8
単量体成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて重合体(B2AP)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は10万、分散度は2.5であった。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2AP)を20質量部加え、上記重合体(B2AP)100質量部に対し、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例8のダイシングテープと実施例8のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.9)実施例9
単量体成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて重合体(B2BP)をラジカル重合で得た。重合体の分子量は10万、分散度は2.7であった。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2BP)を20質量部加え、上記重合体(B2AP)100質量部に対し、光カチオン重合開始剤としてESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例9のダイシングテープと実施例9のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.10)実施例10
単量体成分として、アクリル酸2-(ビニロキシエトキシ)エチル80質量部とn−ブチルビニルエーテル20質量部を用いて重合体(B2AQ)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は8万、分散度は2.6であった。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2AQ)を20質量部加え、上記重合体(B2AQ)100質量部に対し、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例10のダイシングテープと実施例10のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.11)実施例11
単量体成分として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル80質量部とn−ブチルアクリレート20質量部を用いて、重合体(B2BQ)をラジカル重合で得た。重合体の分子量は10万、分散度は2.8であった。
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルに換えて、上記重合体(B2BQ)を20質量部加え、上記重合体(B2BQ)100質量部に対し、光カチオン重合開始剤としてESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例11のダイシングテープと実施例11のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.12)実施例12
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、官能基を有する化合物(A2−1)を作製した。
次にこのポリマー溶液に、放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物として、別にメタクリル酸とエチレングリコールから合成した2−ヒドロキシエチルメタクリレート、重合禁止剤としてハイドロキノンをA2−1に適宜滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整して、質量平均分子量65万、ガラス転移温度−35℃、ヨウ素価5の、放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有するアクリル系共重合体A2を得た。
その後、このアクリル系粘着剤100質量部に対し、一般式(1)で表される構造の化合物(B1)として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(B1A)を30質量部加え、硬化剤としてポリイソシアネート化合物コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)5質量部、さらに光重合開始剤として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(B1A)100質量部に対しイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えて、放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤を得た。
それ以外は上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例12のダイシングテープと実施例12のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.13)実施例13
実施例12で得たA2−1のポリマー溶液に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び重合禁止剤としてハイドロキノンの滴下量を適宜調整して加え、反応温度および反応時間を調整して、質量平均分子量70万、ガラス転移温度−35℃、ヨウ素価10を有するアクリル系共重合体化合物A3を作製した。
実施例12において、A2に代えてA3を用いた以外は、実施例12と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例13のダイシングテープと実施例13のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.14)実施例14
実施例12で得たA2−1のポリマー溶液に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、重合禁止剤としてハイドロキノンの滴下量を適宜調整して加え、反応温度および反応時間を調整して、質量平均分子量72万、ガラス転移温度−40℃、ヨウ素価20を有するアクリル系共重合体化合物A4を作製した。
実施例12において、A2に代えてA4を用いた以外は、実施例12と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例14のダイシングテープと実施例14のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.15)実施例15
実施例1のサンプル作製において、アクリル系粘着剤A1に対して、光重合性硬化剤としてトリメチロールプロパントリアクリレートを加え、ヨウ素価10の放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤A5を得た。
その後、このアクリル系粘着剤100質量部に対し、一般式(1)で表される構造の化合物(B1)として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル(B1A)を30質量部加え、硬化剤としてポリイソシアネート化合物コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)5質量部、さらに光重合開始剤として、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル100質量部に対しイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5重量部を加えて、放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤を得た。
それ以外は実施例1と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例15のダイシングテープと実施例15のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.16)実施例16
実施例1のサンプル作製において、接着フィルム13−2に変更した以外は実施例1と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例16のダイシングテープと実施例16のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.17)実施例21
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、重量平均分子量60万、ガラス転移温度−35℃のアクリル系共重合体(アクリル系粘着剤A1)を作製した。
その後、一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて、重合体(X)(B1AP)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は2万、分散度は2.4であった。ここで分子量、分散度は、以下の方法で、ポリスチレン換算の重量平均分子量、分散度として求めた値のものをいう。以下の実施例、比較例においても、前記と同様の方法で重合体の分子量と分散度を測定した。
(測定条件)
GPC装置:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
カラム:TSK gel SuperHM−H/H4000/H3000/H2000、(商品名、東ソー社製)
流量:0.6mL/min、
濃度:0.3質量%、
注入量:20μL、
カラム温度:40℃
展開溶媒:クロロホルム
前記アクリル系粘着剤(A1)100質量部に対し、前記重合体(B1AP)15質量部を加え、硬化剤としてポリイソシアネート化合物コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)6質量部、さらに光重合開始剤として、前記重合体(B1AP)100質量部当り、イルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えて、放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤を得た。
また、エチレン−アイオノマー共重合体(三井デュポン・ケミカル社製 商品名ハイミラン1706)を溶融混練して成形し、厚さ100μm、幅300mmの基材樹脂フィルムを得た。
その後、この基材樹脂フィルムに対し、前記粘着剤をグラビアコーターで塗工し、熱風乾燥炉で乾燥し、乾燥後の厚さが10μmの粘着剤層と基材フィルムとの積層体である実施例21のダイシングテープを得た。
その後、下記のとおりに予め作製した厚さ20μmの接着フィルム(13−1)を、粘着テープの粘着剤層上に貼り合わせ、実施例21のダイシング・ダイボンディングテープを作製した。
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1300、軟化点70℃)50質量部、シランカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.5質量部、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン3質量部、平均粒径16nmのシリカフィラー30質量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、更にビーズミルを用いて90分間混練した。
これにアクリル樹脂(質量平均分子量:80万、ガラス転移温度−17℃)100質量部、6官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート6部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体0.5部、キュアゾール2PZ(四国化成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)3部を加え、攪拌混合し、真空脱気し、接着剤を得た。
この接着剤を厚さ25μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、110℃で1分間加熱乾燥して、膜厚が20μmの塗膜を形成し、キャリアフィルムを備えた接着フィルム(13−1)を作製した。
(1.18)実施例22
実施例21のサンプル作製において、B1APの添加量を3質量部に変更した以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例22のダイシングテープと実施例22のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.19)実施例23
実施例21のサンプル作製において、B1APの添加量を30質量部に変更した以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例23のダイシングテープと実施例23のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.20)実施例24
実施例21のサンプル作製において、光重合開始剤として、重合体(X)(B1AP)100質量部当り、イルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部と、光カチオン重合開始剤ESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例24のダイシングテープと実施例24のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.21)実施例25
一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて、重合体(X)(B1AO)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は5,000、分散度は1.6であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B1AO)を30質量部加え、上記重合体(B1AO)100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法で上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例25のダイシングテープと実施例25のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.22)実施例26
一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて、重合体(X)(B1AP2)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は10万、分散度は2.7であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B1AP2)を15質量部加え、上記重合体(B1AP2)100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例1と全く同様の方法で上記と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例26のダイシングテープと実施例26のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.23)実施例27
一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル10質量%とn−ブチルビニルエーテル90質量%を用いて重合体(X)(B2AQ)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は3万、分散度は2.6であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B2AQ)を15質量部加え、上記重合体(B2AQ)100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例27のダイシングテープと実施例27のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.24)実施例28
一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル10質量部とn−ブチルアクリレート90質量部を用いて、重合体(X)(B2BQ)をラジカル重合で得た。重合体の分子量は3万、分散度は2.8であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B2BQ)を15質量部加え、上記重合体(B2BQ)100質量部当り、光カチオン重合開始剤としてESACURE1064(日本シイベルヘグナー社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例28のダイシングテープと実施例28のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.25)実施例29
一般式(1)の(B)成分としてメタアクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを用いて、重合体(X)(B3AP)をラジカル重合で得た。重合体の分子量は2万、分散度は2.7であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B3AP)を15質量部加え、上記重合体(B3AP)100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例29のダイシングテープと実施例29のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.26)実施例30
一般式(1)の(B)成分としてアクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピルを用いて、重合体(X)(B4AP)をカチオン重合で得た。重合体の分子量は2万、分散度は2.6であった。
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、上記重合体(B4AP)を15質量部加え、上記重合体(B4AP)100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例30のダイシングテープと実施例30のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.27)実施例31
n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸、重合開始剤としてベンゾイルペルオキシドの混合液を、適宜、滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整し、官能基を有する化合物(A7−1)を作製した。
次にこのポリマー溶液に、放射線硬化性炭素−炭素二重結合および官能基を有する化合物として、別にメタクリル酸とエチレングリコールから合成した2−ヒドロキシエチルメタクリレート、重合禁止剤としてハイドロキノンをA7−1に適宜滴下量を調整し、反応温度および反応時間を調整して、質量平均分子量65万、ガラス転移温度−35℃、ヨウ素価10の、放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有するアクリル系共重合体A7を得た。
その後、前記アクリル系粘着剤(A7)100質量部に対し、実施例21で調製した重合体(X)(B1AP)15質量部を加え、硬化剤としてポリイソシアネート化合物コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)6質量部、さらに光重合開始剤として、前記重合体(B1AP)100質量部当り、イルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5質量部を加えて、放射線硬化性樹脂組成物の粘着剤を得た。
それ以外は上記と実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例31のダイシングテープと実施例31のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.28)実施例32
実施例21のサンプル作製において、以下のように、接着フィルム(13−2)を用いた以外は全く同様の方法で、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、実施例32のダイシングテープと実施例32のダイシング・ダイボンディングテープとした。
接着フィルム(13−2):
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197、分子量1300、軟化点70℃)50質量部、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト体1部とした以外は前記接着フィルム(13−1)の作製と全く同様の操作を行い、接着フィルム(13−2)を作製した。
(1.34)比較例1
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、イルガキュア184を粘着剤に全く添加せずに、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例1のダイシングテープと比較例1のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.35)比較例2
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの添加量を0.08質量部に変えて、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例2のダイシングテープと比較例2のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.36)比較例3
実施例1のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルの添加量を60質量部に変えて、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例3のダイシングテープと比較例3のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.37)比較例4
実施例12のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを全く添加せずに、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例4のダイシングテープと比較例4のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.38)比較例5
実施例15のサンプル作製において、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルを全く添加せずに、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例5のダイシングテープと比較例5のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.39)比較例21
実施例21のサンプル作製において、B1AP、イルガキュア184を粘着剤に全く添加せずに、ダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例21のダイシングテープと比較例21のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(1.40)比較例22
実施例21のサンプル作製において、B1APに換えて、光重合性硬化剤としてトリメチロールプロパントリアクリレートを15質量部加え、トリメチロールプロパントリアクリレート100質量部当り、光重合開始剤としてイルガキュア184(日本チバガイギー株式会社製、商品名)5重量部を加えた。それ以外は実施例21と全く同様の方法でダイシングテープとダイシング・ダイボンディングテープを作製し、これらをそれぞれ、比較例22のダイシングテープと比較例22のダイシング・ダイボンディングテープとした。
(2)サンプルの評価
(2.1)粘着強度の測定
各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープにおいて、初期もしくは0±5℃環境下で6ヶ月間冷蔵保管したダイシング・ダイボンディングテープに対し紫外線を照射し、紫外線照射前後の粘着力をJIS−Z0237に基づき測定した。測定は90°剥離,剥離速度50mm/minとした。紫外線ランプはとして高圧水銀灯(80mw/cm,照射距離10cm)を使用し、照射強度を200mJ/cmとした。測定結果を表2−1、2−2に示す。
(2.2)ゲル分率
粘着剤層約0.05gを秤取し、キシレン50mLに120℃で24時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の不溶解分を110℃にて120分間乾燥する。次に、乾燥した不溶解分の質量を秤量し、下記に示す式にてゲル分率を算出した。その結果を表2−1、2−2に示す。
ゲル分率(%)=(不溶解分の質量/秤取した粘着剤層の質量)×100
(2.3)チップ飛びの発生の有無
各サンプルのダイシングテープを70℃で1分間シリコンウエハへ加熱貼合した後、ウエハを5mm×5mmにダイシングした。その後、ダイシング後のチップを観察し、ダイシング時のチップ飛びの有無を観察し、チップ飛びのないものを合格とした。その評価結果を表2−1、2−2に示す。
(2.4)接着剤層と粘着剤層の接触面積
各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープに対し厚み50μmのシリコンウエハを70℃で10秒間加熱貼合した後、10mm×10mmにダイシングした。
その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80mw/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm照射した後、ダイスピッカー装置(キヤノンマシナリー社製、商品名CAP−300II)のエキスパンドリングにより押し下げ、ウエハ加工用テープのウエハ貼合部位外周のウエハに重ならない部分を円形の突き上げ部材に押し付けることでエキスパンド量(突き上げ量)3、5、8mmを実施した。なお、エキスパンド量とは、押下げ前と押下げ後のリングフレームと突き上げ部材の相対位置の変化量である。その際、各シリコンチップについて、エキスパンド前の接着剤層と粘着剤層との接触面積(b)と、エキスパンド後の接着剤層と粘着剤層との接触面積(a)との大小関係が、a<b、すなわち、接着剤層/粘着剤層の界面での剥離の有無を観察した。その結果、a<bとなるものを合格とした。表2−1、2−2に、合格を○、不合格を×として示す。
(2.5)ピックアップ性
各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープにおいて、初期もしくは0±5℃環境下で1、3、5、6か月間冷蔵保管したダイシング・ダイボンディングテープに対し厚み50μmのシリコンウエハを70℃で10秒間加熱貼合した後、10mm×10mmにダイシングした。
その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80mw/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm照射した後、シリコンウエハ中央部のチップ50個についてダイスピッカー装置(キヤノンマシナリー社製、商品名CAP−300II)によるピックアップ試験を行い、ピックアップチップ個数でのピックアップ成功率を求めた。
その際、ピックアップされた素子において、粘着剤層から剥離した接着剤層が保持されているものをピックアップが成功したものとし、ピックアップ成功率を算出した。その算出結果を表2−1、2−2に示す。◎,○,△,×、××の基準(ピックアップ性の基準)は下記のとおりとし、◎と○を合格とし、その結果を表2−1、2−2に示す。
「◎」…突き上げピンによる突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mm、0.1mmにおけるピックアップ成功率が100%である
「○」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.1mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である
「△」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mmにおけるピックアップ成功率が100%で、且つ、突き上げ高さ0.3mm、0.1mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である
「×」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である
「××」…突き上げ高さ0.7mm、0.5mm、0.3mm、0.1mmにおけるピックアップ成功率が100%未満である
(2.6)パッケージ信頼性
各サンプルのダイシング・ダイボンディングテープにおいて、初期もしくは0±5℃環境下で1、3、5、6か月間冷蔵保管したダイシング・ダイボンディングテープに対し70℃で1分間ウエハへ加熱貼合した後、ウエハを10mm×10mmにダイシングした。その後、粘着剤層に紫外線を空冷式高圧水銀灯(80mW/cm、照射距離10cm)により200mJ/cm照射した後、ダイボンダー装置(NECマシナリー製、商品名CPS−100FM)によるピックアップ試験を行い、ピックアップした接着剤付きチップのシリコンチップ上にアルミ配線を形成した模擬素子を、シート状接着剤を介して、銀メッキされたFR4基板上にダイボンディングし、175℃、70kgf/cm、成形時間120秒の条件で、1.0mm厚のBGAパッケージ20個を成形し、180℃、4時間ポストキュアし、これを評価パッケージとして用いた。
その後、得られたパッケージを、予め260℃に調整したハンダ浴に10秒間浸けた後、超音波探査装置(日立建機(株)製 Hyper)を用いて、透過法にてパッケージクラックの有無を評価した。その評価結果を表2−1、2−2に示す。ここでは、20個の評価パッケージ中、クラックのある不良パッケージがいくつかあるかの個数で評価した。20個の評価パッケージ中、クラックのある不良パッケージが1つでもあるものを不合格とした。
Figure 0005027321
Figure 0005027321
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(3)まとめ
表2−1、2−2の結果から、実施例のサンプルでは、いずれも紫外線照射前はきわめて高い粘着強度を有する一方、紫外線照射後にはきわめて低い粘着強度を示しており、チップ飛びの発生がなく、さらには個片化されたチップおよび接着剤層とダイシングテープとの接触面積がエキスパンド前後で、エキスパンド前接触面積(b)>エキスパンド後接触面積(a)となることことから経時6ヶ月後においてもピックアップ性,パッケージ信頼性に優れていた。
これに対し、前記一般式(1)で表される構造の化合物または前記一般式(1)で表される化合物を構成成分として有する重合体を含まないか、配合量の少ない比較例1、2では、紫外線照射後の粘着強度が十分に低下せず、ピックアップ性に劣っていた。また、上記の化合物または重合体を含まない比較例4および5では、紫外線照射後の粘着強度は低下したが、切削屑が接着剤層と絡み合い、剥離の妨げとなり、ピックアップ性が劣るとともに、例えピックアップ可能であったとしても、ダイボンド時に接着剤層に切削屑が付着することでパッケージクラックなどの工程不具合が発生していた。上記化合物の配合量が多すぎる比較例3では、硬化反応により粘着剤が脆くなりすぎ、糊割れや基材フィルムからの剥離等が発生しチップを汚染した結果、パッケージクラックが生じパッケージ信頼性が著しく低下した。
また、前記一般式(1)で表される化合物を構成成分として有する重合体を含まない比較例21では、紫外線照射後の粘着強度が十分に低下せず、ピックアップ性に劣っていた。
以上から、粘着剤層に前記一般式(1)で表される化合物を構成成分として有する重合体を特定量配合したアクリル系粘着剤を用いた半導体加工用テープは、チップ飛びの防止,ピックアップ特性,パッケージ信頼性の観点において、有用であることがわかる。
1 半導体ウエハ
2 半導体チップ
10 ダイシング・ダイボンディングテープ
11 ダイシングテープ
12a、12a’ 基材樹脂フィルム
12b、12b’ 粘着剤層
13 接着フィルム
13a 剥離ライナー
13b 接着剤層
20 リングフレーム
21 薄型砥石
22 吸着テーブル
30 突き上げ部材
31 突き上げピン
32 吸着コレット

Claims (13)

  1. 基材樹脂フィルム上に粘着剤層を有する半導体加工用テープであって、
    該半導体加工用テープは、半導体製造装置を製造するにあたり、半導体ウエハを固定し、ダイシングし、その後、紫外線照射により該粘着剤層の粘着力を低下させ、半導体チップをピックアップする工程に使用されるものであり、
    該粘着剤層が、アクリル系粘着剤100質量部に対し、下記一般式(1)で表される構造の化合物または下記一般式(1)で表される化合物(B)を構成成分として有する重合体(X)0.1〜50質量部を含有する放射線硬化性樹脂組成物を用いて構成されていることを特徴とする半導体加工用テープ。
    CH=CR−COO−R−O−CH=CHR ・・・・・(1)
    [一般式(1)において、Rは水素原子又はメチルを表す。Rは炭素数2〜20の有機残基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜11の有機残基を表す。]
  2. 前記重合体(X)の分子量が5,000〜100,000であることを特徴とする請求項1記載の半導体加工用テープ。
  3. 前記重合体(X)が、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてラジカル重合性化合物C1を、前記重合体中に90質量%以下含むことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体加工用テープ。
  4. 前記重合体(X)が、前記化合物(B)からの構成成分以外の構成成分としてカチオン重合性化合物C2を、前記重合体中に90質量%以下含むことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体加工用テープ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の重合体(X)を、アクリル系粘着剤100質量部に対し、3〜30質量部含むことを特徴とする半導体加工用テープ。
  6. 前記アクリル系粘着剤のヨウ素価が10以下の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体加工用テープ。
  7. 前記粘着剤層の樹脂組成物のゲル分率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の半導体加工用テープ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載の半導体加工用テープの粘着剤層上にさらに接着剤層を有することを特徴とする半導体加工用テープ。
  9. 請求項8に記載の半導体加工用テープであって、
    該半導体加工用テープは、半導体製造装置を製造するにあたり、半導体ウエハを固定し、ダイシングし、その後、紫外線照射により該粘着剤層の粘着力を低下させ、半導体チップをピックアップしてリードフレームや半導体チップに接着するために使用されるものであり、
    該半導体加工用テープは基材樹脂フィルム上に粘着剤層及び接着剤層がこの順に設けられ、半導体ウエハをスクライブラインに沿って個片化するダイシング工程後のピックアップ工程において、エキスパンド後の個片化された半導体チップ上の接着剤層と粘着剤層との接触面積(a)が、エキスパンド前の接着剤層と粘着剤層との接触面積(b)より小さいことを特徴とする半導体加工用テープ。
  10. 前記個片化された半導体チップに付着した接着剤層が、前記スクライブラインよりも内側にあることを特徴とする請求項9記載の半導体加工用テープ。
  11. 前記接着剤層が半導体ウエハの貼合される部位の粘着剤層上に積層され、半導体ウエハの貼合されない部位の粘着剤層上には接着剤層を有しないことを特徴とする請求項9又は10記載の半導体加工用テープ。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体加工用テープが貼合された半導体ウェハをダイシングする工程、粘着剤層に紫外線を照射して粘着剤層の粘着力を低下させる工程、及び、半導体チップをピックアップする工程を含む、半導体装置の製造方法。
  13. ピックアップした半導体チップをリードフレームや半導体チップと接着する工程を含む、請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
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