JP5023406B2 - 車両用前照灯ユニット - Google Patents

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Description

本発明は車両用前照灯ユニットに係り、特に光源としてメタルハライドバルブを使用した車両用前照灯ユニットに関する。
特許文献1には、光源と、この光源を第一焦点とする主楕円反射面と、主楕円反射面の第二焦点の近傍に設けられた遮光板と、遮光板の近傍に焦点を有する投影レンズとからなる通常構成の車両用前照灯ユニットに、副楕円反射面と放物面系反射面とを備えた車両用前照灯ユニットが開示されている。
前記副楕円反射面は、光源と遮光板との間に配置されるとともに、遮光板に遮られてそれ程有効に反射光が配光の形成に使用されることのない部分である遮光板よりも後方に配置されている。また、副楕円反射面は、光源を第一焦点としており、光源からの光を後方で且つ下方に反射させるように構成されている。
前記放物面系反射面は、主楕円反射面の下方に配置されるとともに、副楕円反射面の第二焦点に焦点を有し、副楕円反射面によって反射された光、すなわち、光源からの光のうち遮光板によって遮られる光を、投影レンズを介さずに投影レンズの前方に反射させるように構成されている。
したがって、特許文献1の車両用前照灯ユニットは、遮光板によるすれ違いビーム用配光パターンを形成するための光の他に、通常では遮光板によって遮られる光を配光用に有効利用したので、大光量の配光を得ることができる。
一方、特許文献2には、光源としてメタルハライドバルブを使用した車両用前照灯ユニットが開示されている。この車両用前照灯ユニットは、メタルハライドバルブの下方に反射面を備え、メタルハライドバルブから下方に照射された光を、前記反射面によって反射させ、投影レンズを介さずに前方に照射するものである。特許文献2の車両用前照灯ユニットも特許文献1の車両用前照灯ユニットと同様に、通常では遮光板によって遮られる光を配光用に有効利用したので、大光量の配光を得ることができる。
特開2006−147462号公報 特開2005−190988号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両用前照灯ユニットは、通常のすれ違いビーム用配光パターンを形成するうえで利用されない光を有効利用するために、部材として楕円反射面と放物面系反射面とを付加しなければならず、部品点数が多くなり、コストアップ及び重量アップにつながるという問題があった。
また、大光量の配光を得るために、メタルハライドバルブを用いて、特許文献1及び特許文献2のように通常のプロジェクタ型前照灯ユニットでは有効に活用されていない光を配光用に有効利用するようにした場合において、配光パターンに黄色味を帯びる領域が現れることがあった。この現象について検討したところ、メタルハライドバルブの管球の下部に溜まった黄色いメタルハライド成分の色がスクリーン上に投影されていることが原因であることが判明した。
これは、特に、投影レンズを介さずにメタルハライドバルブ真下領域の光を特定の狭い領域に向って照射したことで顕在化する。具体的には、水平方向で鉛直軸から約25°〜45°の領域(道路左側通行の場合において、車線左側の歩行者用道路)に向って投影レンズを介さずに照射し、この部分(40L−30L)を明るくして歩行者等の視認性を向上させようとしたため、顕著に現れたものである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、部品点数を増やすことなく、すれ違いビーム用配光パターンを形成するうえで利用されない光を有効利用して大光量の配光を得ることができるとともに、光源としてメタルハライドバルブを使用した際の配光パターンの黄色発生を抑えることができる車両用前照灯ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、メタルハライドバルブと、第一焦点を前記メタルハライドバルブ付近に有するとともに第二焦点を有する第一反射面と、該第一反射面の前記第二焦点の近傍に設けられた遮光板と、該遮光板の近傍に焦点を有する投影レンズを有する車両用前照灯ユニットであって、前記メタルハライドバルブは前記投影レンズの光軸に対して下方に配置され、前記メタルハライドバルブの下方に設けられるとともに、メタルハライドバルブから下方に出射した黄色光を、前記投影レンズを介さずに投影レンズの前方に反射する第二反射面と、前記メタルハライドバルブから上方に出射された白色光を下方に反射する第三反射面と、前記メタルハライドバルブの下方に配置されるとともに、前記第三反射面で反射された白色光を反して、該白色光を、前記第二反射面で反射されて形成される配光パターンの黄色領域の光に重畳して白色とする第四反射面と、を備え、前記第一反射面は、前記メタルハライドバルブから上方に照射された光を反射し、前記投影レンズを介して前方に照射することで、すれ違いビーム用配光パターンを形成し、前記第二反射面は、前記メタルハライドバルブから下方に出射した黄色光を反射し、前記投影レンズを介さずに前方に照射することで、鉛直軸に対して左側又は右側に、前記すれ違いビーム用配光パターンと一部が重なり、かつ、前記黄色領域を含む配光パターンを形成することを特徴とする。
本発明によれば、光源、第一反射面、遮光板、及び投影レンズを有する車両用前照灯ユニットにおいて、光源を投影レンズの光軸に対して下方に配置するとともに、その光源の下方に第二反射面を備え、光源から下方に発した直射光を、すなわち、すれ違いビーム用配光パターンを形成するうえで利用されない光を、第二反射面によって投影レンズを介さずに投影レンズの前方に反射することで大光量の配光を得るようにしている。
したがって、本発明によれば、光源を投影レンズの光軸に対して下方に配置するものの、構成的には第二反射面を付加しただけの構成となるので、部品点数を増やすことなく、すれ違いビーム用配光パターンを形成するうえで利用されない光を有効利用して大光量の配光を得ることができる。
ところで、光源を投影レンズの光軸上に配置すると、光源と第二反射面との距離が長くなることから、第二反射面を大型にせざるを得ない。つまり、第二反射面は、光源から下方に照射された拡散光を、投影レンズを介さずに投影レンズの前方に反射させる機能を有することから、投影レンズの光軸に対する第二反射面の位置は設計的に決定されるものである。これを踏まえて、本発明の如く光源を投影レンズの光軸に対して下方に配置すれば、その位置が決定されている第二反射面と光源との距離が短くなるので、第二反射面を小型化できる。第二反射面が小型になれば、車両用前照灯ユニット全体が小型になり軽量化にもつながる。
また、本発明によれば、第三反射面と第四反射面とを備え、第二反射面を備えたことに起因する配光パターンの黄色発生を抑制している。すなわち、メタルハライドバルブから上方に出射された白色光を、第三反射面によって下方に反射し、第三反射面で反射された白色光を第四反射面によって反射し、第二反射面で反射された光のうち黄色となる領域の光に重畳している。これにより、配光パターンの黄色が白色となる。したがって、本発明によれば、光源としてメタルハライドバルブを使用した際の配光パターンの黄色発生を抑えることができる。
本発明に係る車両用前照灯ユニットによれば、部品点数を増やすことなく、通常のすれ違いビーム用配光パターンを形成するうえで利用されない光を有効利用して大光量の配光を得ることができるとともに、光源としてメタルハライドバルブを使用した際の配光パターンの黄色発生を抑えることができる。
実施の形態の車両用前照灯ユニットを示した斜視図 図1に示した車両用前照灯ユニットの縦断面図 図1に示した車両用前照灯ユニットの正面図 図1に示した車両用前照灯ユニットの右側面図 図1に示した車両用前照灯ユニットの配光パターンの形状を示した説明図 第二反射面の位置関係を示した概略横断面図 図3のA−A線に沿う車両用前照灯ユニットの縦断面図 図3のB−B線に沿う車両用前照灯ユニットの縦断面図
以下、添付図面に従って本発明に係る車両用前照灯ユニットの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、実施の形態の車両用前照灯ユニット10の全体斜視図、図2は車両用前照灯ユニット10の縦断面図、図3は車両用前照灯ユニット10の正面図、図4は車両用前照灯ユニット10の右側面図である。これらの図に示す車両用前照灯ユニット10は、車両の左側に配置される車両用前照灯具に設けられるものである。
車両用前照灯ユニット10は、図2の如くユニット光軸(投影レンズ12の光軸)Axの前方側から後方に向けて投影レンズ12、遮光板14、メタルハライドバルブ(例えば、D2Sバーナ)16、及び第一反射面18が配置されて構成される。また、メタルハライドバルブ16は、ユニット光軸Axの所定量下方位置に配置され、このメタルハライドバルブ16の下方に第二反射面20が配置されている。
図2の如く投影レンズ12は、光出射面12Aが凸面で光入射面12Bが平面の平凸レンズで構成されている。また、投影レンズ12は、メタルハライドバルブ16側であって、遮光板14の上縁部14Aの近傍に焦点Fを備え、その焦点Fを含む焦点面上の像を反転像として前方に投影する。なお、図2の符号22は、投影レンズ12を保持するレンズホルダであり、このレンズホルダ22は、筒状に形成されてその基端部が第一反射面18に遮光板14を介して連結されている。
第一反射面18は、メタルハライドバルブ16の近傍に第一焦点F1を有するとともに、遮光板14の上縁部14Aの近傍に第二焦点F2を有する楕円系反射面である。
遮光板14は、すれ違いビーム用配光パターンを形成するために、メタルハライドバルブ16から投影レンズ12に向う上向きの光を遮光するとともに、その上縁部14Aが第一反射面18の長軸Zに略接する高さに設定されている。
第二反射面20は、水平方向において投影レンズ12の下方に配置されるとともに、メタルハライドバルブ16の近傍に焦点F3を有する反射面である。この第二反射面20については後述する。
メタルハライドバルブ16は、第一反射面18の後部に形成されたバルブ挿入孔18Aから挿入配置される縦型フィラメントのものが採用されているが、バルブ挿入孔18Aから挿入されるものに限定されず、第一反射面18と一体に組み付けられたものであってもよい。また、第一反射面18に遮光板14、レンズホルダ22、プレート24(図1参照)及びメタルハライドバルブ16が取り付けられて車両用前照灯ユニット10が構成されているため、投影レンズ12、遮光板14、メタルハライドバルブ16、及び第一反射面18の位置精度が高められている。
このように構成された車両用前照灯ユニット10によれば、メタルハライドバルブ16を点灯すると、メタルハライドバルブ16から上方に照射された輝度の高い光束は、第一反射面18で反射されて第二焦点F2で焦点を結び、投影レンズ12の光入射面12Bに入射する。そして、光出射面12Aから出射することで図5に示す、周知のすれ違いビーム用配光パターンAを形成する。
一方、図2のメタルハライドバルブ16から下方に照射された輝度の高い光束は、遮光板14で遮られることなく、メタルハライドバルブ16の下方位置に配置された第二反射面20で前方に反射される。そして、この反射光は、投影レンズ12を介することなく、投影レンズ12の前方に照射され、図5に示す、すれ違いビーム用配光パターンAと一部が重なる配光パターンBを形成する。また、配光パターンBを形成するために、図1の第二反射面20で上向きに反射された余分な光を、第一反射面18の外側で第二反射面20の上方に配置されたプレート24によって遮光している。
図5に示す配光パターンA、Bは、車両の左側前照灯の配光パターンを示している。配光パターンAは、主として路面の左車線を照射し、配光パターンBは、主として左車線の路側帯を照射している。
このように実施の形態の車両用前照灯ユニット10によれば、図2の如く投影レンズ12、遮光板14、メタルハライドバルブ16、及び第一反射面18を有する車両用前照灯ユニットにおいて、メタルハライドバルブ16をユニット光軸Axに対して下方に配置するとともに、そのメタルハライドバルブ16の下方に第二反射面20を備え、メタルハライドバルブ16から下方に出射した直射光を、すなわち、すれ違いビーム用配光パターンA(図5参照)を形成するうえで利用されない光を、第二反射面20によって投影レンズ12を介さずに投影レンズ12の前方に反射することで大光量の配光を得るようにしている。詳述すれば、投影レンズ12の取り込み角α内の光を第一反射面18にて捕捉して第一反射面18にて反射し投影レンズ12を介して照射する光にてすれ違いビーム用配光パターンAを形成し、メタルハライドバルブ16より下方で取り込み角αより下側における取り込み角βの光を第二反射面20にて捕捉して投影レンズ12を介さず照射する光にて投影レンズ12の前方に反射することで大光量の配光を得るようにしている。
したがって、本実施の形態の車両用前照灯ユニット10によれば、メタルハライドバルブ16を投影レンズ12のユニット光軸Axに対して下方に配置するものの、構成的には第二反射面20を付加しただけの構成となる。よって、従来の車両用前照灯ユニットと比較して、部品点数を増やすことなく、すれ違いビーム用配光パターンAを形成するうえで利用されない光を有効利用して大光量の配光を得ることができる。
ところで、メタルハライドバルブ16をユニット光軸Ax上に配置すると、メタルハライドバルブ16と第二反射面20との距離が長くなることから、第二反射面20を大型にせざるを得ない。何故ならば、図2と同一の下側取り込み角βを保持したままメタルハライドバルブ16をユニット光軸Axの位置に配置した場合には、メタルハライドバルブ16と第二反射面20との距離が長くなるので、それに従って第二反射面20を大型にしなければ同一の下側取り込み角βを得ることができないからである。つまり、第二反射面20は、メタルハライドバルブ16から下方に照射された光を、投影レンズ12を介さずに投影レンズ12の前方に反射させる機能を有することから、投影レンズ12のユニット光軸Axに対する第二反射面20の位置は設計的に決定されるものである。これを踏まえて、実施の形態の車両用前照灯ユニット10の如く、メタルハライドバルブ16をユニット光軸Axに対して下方に配置すれば、その位置が決定されている第二反射面20とメタルハライドバルブ16との距離が短くなるので、第二反射面20を図2の如く小型化できる。第二反射面20が小型になれば、車両用前照灯ユニット10全体が小型になり軽量化にもつながる。
また、車両用前照灯ユニット10の第一反射面18の下端縁部18Bは、投影レンズ12の取り込み角範囲αの下端に一致されるとともに、ユニット光軸Axに略平行な水平面に沿って配置されている。
従来の通常構成の車両用前照灯ユニットでは、メタルハライドバルブの下側の光が投影レンズに入射する経路において、第一反射面で反射した光の一部がメタルハライドバルブによって遮光しているため、メタルハライドバルブ自身が遮光物になっている。メタルハライドバルブを下に下げると、前記遮光が顕著になるため、投影レンズの取り込み角範囲内にメタルハライドバルブの下側から投影レンズに入射させる反射面があることは無駄であり、その反射面は不要である。
そこで、図2の車両用前照灯ユニット10の如く、第一反射面18の下端縁部18Bを、投影レンズ12の取り込み角範囲αの下端に一致させるとともに、ユニット光軸Axに略平行な水平面に沿って配置した。これにより、メタルハライドバルブ16の下側から投影レンズ12に入射させる反射面が無くなり、メタルハライドバルブ16から下側に照射された直射光は第二反射面20に向うので、メタルハライドバルブ16から下側に向うメタルハライドバルブ16の光束を有効利用することができる。
また、図2の如く、メタルハライドバルブ16を第一反射面18に形成されたバルブ挿入孔18Aから挿入配置する車両用前照灯ユニット10の場合には、バルブ挿入孔18Aの下端縁部18Bと投影レンズ12の取り込み角範囲αの下端とを一致させ、投影レンズ12の取り込み角範囲αの下方位置にメタルハライドバルブ16を配置することが好ましい。これにより、メタルハライドバルブ16の下側から投影レンズ12に入射させる反射面が少なくなり、メタルハライドバルブ16から下側に照射された直射光のほとんどは第二反射面20に向うので、メタルハライドバルブ16から下側に向うメタルハライドバルブ16の光束を有効利用することができる。
更に、第二反射面20は、前述の如くメタルハライドバルブ16付近に焦点F3を有し、第二反射面20の光軸が投影レンズ12のユニット光軸Axに対し、外側30度〜45度方向(図5においては左側車両用前照灯を示すので図面左方向に相当)となるような形状に横断面が形成される。
図6は、第二反射面20の概略横断面図である。第二反射面20は横断面において放物系反射面とした二つの反射面20a、20bを備え、外側30度〜45度方向の範囲内に各々の焦点F4a、F4bを持つ。また、第二反射面20は、反射光線方向の縦断面形状が放物線形状に形成され、メタルハライドバルブ16から下方に出射する光を反射して、ユニット光軸Ax方向から外側方向へ最大90度まで左右に拡散配光する。これにより、図5に示した配光パターンBを得ることができる。
図5によれば、すれ違いビーム用配光パターンAの左側方に、すれ違いビーム用配光パターンAと一部重なる配光パターンBを水平方向に延長して形成することができるので、メタルハライドバルブ16からの光を広範囲に照射でき、且つ左折時及び屈曲路にて歩行者、障害物を早期に発見することができる。また、配光パターンBを自動車近傍のエリアを照射するように設定することで、運転者の周囲を明るくすることができるので運転者にとって明るく感じることができ運転し易いものとなる。
このとき、配光パターンAと配光パターンBとが重なる領域を設けることで、重なる領域を明るくすることができる。特に、自動車近傍のエリア(重なっているエリア)を明るくして運転し易いものとした。そのため、配光パターンBにて重なっているエリアを照射する光路として、メタルハライドバルブ16から下方の第二反射面20に直接入射する光を有効利用するのが、効率が良いことになる。しかし、メタルハライドバルブ16の真下、すなわち、メタルハライドバルブ16の管球の下部に溜まったメタルハライド成分の黄色領域を通過し、メタルハライドバルブ16の下の第二反射面20で反射した黄色光を、投影レンズ12を介さずに斜め前方(道路左側通行の場合において、車線左側の歩行者用道路)を狙って照射することになる。そのため、この部分(40L−30L)を明るくして歩行者等の視認性を向上させることができるが、同時にこの部分に黄色味が顕著に現れるものである。
そこで、実施の形態の車両用前照灯ユニット10は、第二反射面20を備えたことに起因する領域Cの黄色の発生を抑制するために、図2の如く、楕円系反射面である第三反射面30と放物面系反射面である第四反射面32とを付加している。なお、他の方法として、黄色味を帯びるメタルハライドバルブ16から真下に向う光を拡散させて利用することも考えられるが、黄色味を帯びない程度にまで拡散させるのでは、明るさが不足し自動車近傍のエリア(例えば領域C)を明るくして運転し易いものとすることは難しい。特にメタルハライドバルブ16から放射される光束を直接利用することで、より効率を上げることが可能となるので、メタルハライドバルブ16から第二反射面20に向う光を、上記した配光パターンAと配光パターンBとが重なる領域に向って照射することが好適である。
すなわち、メタルハライドバルブ16から上方に出射された白色光を、第三反射面30によって下方に反射し、第三反射面30で反射された白色光を第四反射面32によって反射し、第二反射面20で反射されて形成される図5の配光パターンBのうち黄色となる領域Cに、水平方向で鉛直軸から約0°〜45°の領域Dの白色光を重畳している。これにより、領域Cの黄色が白色となる。具体的には、黄色光と同等の光度(黄色光4000cdに対して白色光4000cd)の白色光を重畳することにより黄色を白色としている。したがって、この車両用前照灯ユニット10によれば、光源としてメタルハライドバルブ16を使用した際の配光パターンの黄色発生を抑えることができる。
第三反射面30と第四反射面32について説明すると、第三反射面30は、図2の如くメタルハライドバルブ16の前方であって第一反射面18の上方に配置されている。また、第三反射面30は、メタルハライドバルブ16の付近に焦点F5を有するとともに、投影レンズ12の焦点Fの前方であってユニット光軸Axの下方に焦点F6を有する。したがって、メタルハライドバルブ16から前方斜め上方に照射された白色光が第三反射面30によって下方に反射される。また、第三反射面32は、前述した黄色光と同等の光度を得るために、図2の如く投影レンズ12側に向けて延設され、その反射面の面積を確保している。
一方、第四反射面32は、第三反射面30の下方であって、図3の如く第二反射面20の側方で、かつ、図4の如く第二反射面20に対して若干量前方に突出した位置に配置されている。また、第四反射面32は、第三反射面30の焦点F6を焦点F7に持つ放物面に形成されている。更に、第四反射面32は、第三反射面32で反射された、黄色光と同等の光度の白色光を有効に反射させるための面積が確保されている。
かかる配置構成により、第三反射面30によって反射された、黄色光と同等の光度の白色光が第四反射面32によって、投影レンズ12を介さずに投影レンズ12の前方に有効に反射され、図5の領域Cの黄色光に領域Dの白色光を重畳する。
なお、実施の形態では、黄色が発生する領域を、水平方向で鉛直軸から約25°〜45°の領域Cとしたが、これに限られるものではない。第二反射面20の設計により他の領域に黄色光が発生する場合には、その領域を含むように第三反射面30、第四反射面32を設計し、第三反射面30から第四反射面32で反射した白色光を、その領域の黄色光に重畳すればよい。
また、本実施の形態では第一反射面18、第二反射面20、第三反射面30、及び第四反射面32を備えて、配光パターンの黄色を白色とする車両用前照灯ユニット10について説明したが、配光パターンの黄色を白色とすることのみを目的とする車両用前照灯ユニットであれば、その上位概念として、配光パターンの所定の領域に黄色が発生する投影光学系と、その黄色を白色とする補正光学系とを備えた車両用前照灯ユニットであればよい。すなわち、実施の形態では、第一反射面18と第二反射面20とが投影光学系を構成し、第三反射面30と第四反射面32とが補正光学系を構成しており、全体として4枚の反射面18、20、30、32を備えた車両用前照灯ユニット10について説明している。しかしながら、配光パターンの所定の領域に黄色が発生する投影光学系であれば、その反射面の数は2枚に限定されるものでもなく、また、黄色を白色とする補正光学系であれば、その反射面の数は2枚に限定されるものでもない。
図7は、図3に示した車両用前照灯ユニット10のユニット光軸Axを通るA−A線に沿う縦断面図であり、主として第三反射面30と第四反射面32の配置構成を示した図である。
同図によれば、第三反射面30の基端部は、ユニット光軸Axの後方に延設され、第一反射面18に形成されたソケット保持用口金19に固定されている。一方、第四反射面32の基端部は、反射面を構成しないブラケット34と一体化されており、このブラケット34がソケット保持用口金19に固定されている。
図8は、図3に示した車両用前照灯ユニット10のB−B線に沿う縦断面図であり、主として第二反射面20の配置構成を示した図である。
同図によれば、第二反射面20の基端部は、ユニット光軸Axの後方に延設され、ソケット保持用口金19に固定されている。また、第二反射面20の下部には、周知のオーバーヘッド用配光の配光パターンを形成する第五反射面36が形成されている。
10…車両用前照灯ユニット、12…投影レンズ、14…遮光板、16…メタルハライドバルブ、18…第一反射面、19…ソケット保持用口金、20…第二反射面、22…レンズホルダ、24…プレート、30…第三反射面、32…第四反射面、34…ブラケット、36…第五反射面

Claims (5)

  1. メタルハライドバルブと、第一焦点を前記メタルハライドバルブ付近に有するとともに第二焦点を有する第一反射面と、該第一反射面の前記第二焦点の近傍に設けられた遮光板と、該遮光板の近傍に焦点を有する投影レンズを有する車両用前照灯ユニットであって、
    前記メタルハライドバルブは前記投影レンズの光軸に対して下方に配置され、
    前記メタルハライドバルブの下方に設けられるとともに、メタルハライドバルブから下方に出射した黄色光を、前記投影レンズを介さずに投影レンズの前方に反射する第二反射面と、
    前記メタルハライドバルブから上方に出射された白色光を下方に反射する第三反射面と、
    前記メタルハライドバルブの下方に配置されるとともに、前記第三反射面で反射された白色光を反して、該白色光を、前記第二反射面で反射されて形成される配光パターンの黄色領域の光に重畳して白色とする第四反射面と、
    を備え
    前記第一反射面は、前記メタルハライドバルブから上方に照射された光を反射し、前記投影レンズを介して前方に照射することで、すれ違いビーム用配光パターンを形成し、
    前記第二反射面は、前記メタルハライドバルブから下方に出射した黄色光を反射し、前記投影レンズを介さずに前方に照射することで、鉛直軸に対して左側又は右側に、前記すれ違いビーム用配光パターンと一部が重なり、かつ、前記黄色領域を含む配光パターンを形成することを特徴とする車両用前照灯ユニット。
  2. 前記第二反射面は、前記光源付近に第三焦点を有し、その光軸が前記投影レンズの光軸に対し、外側30度〜45度方向となるように横断面形状が形成された反射面であって、車両中央寄りの端部が前記投影レンズ近傍に位置し、車両側方寄りの端部が前記車両中央寄りの端部より車両後方側に位置するように配置され、
    前記第四反射面は、前記車両中央寄りの端部近傍から当該車両中央寄りの端部に対して前方に突出した位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯ユニット。
  3. 前記黄色領域は、前記第二反射面により形成される配光パターンのうち、前記第一反射面により形成されるすれ違いビーム用配光パターンが重なる部分に位置していることを特徴とする請求項2に記載の車両用前照灯ユニット。
  4. 前記第一反射面に前記遮光板及び前記メタルハライドバルブが固定され、
    前記第二反射面の基端部及び前記第三反射面の基端部が、前記第一反射面の後方に形成されたソケット保持用金口に固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両用前照灯ユニット。
  5. 前記第三反射面は、当該第三反射面で反射される前記メタルハライドバルブから上方に出射された白色光の光度が、前記黄色光と同等の光度となる面積とされていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車両用前照灯ユニット。
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