JP5021137B2 - 可動構成部品を有する物質抽出のための装置 - Google Patents

Description

【０００１】
本発明は、固定された第１の構成部品と、第２の構成部品と、この２つの構成部品を開閉するための手段とを備え、第２の構成部品が、前記２つの構成部品の後方に配置された回転軸に沿って、第１の構成部品に対して可動であり、各構成部品の前方が、抽出される物質用のハウジングを形成しており、前記開閉するための手段が、固定された第１の構成部品と可動な第２の構成部品とに一体化されている、飲料の調製のために物質を抽出する装置であって、前記装置が、制御部、および熱湯の制御を可能ならしめ、かつ前記制御部に付随するバルブをさらに備え、前記制御部および前記バルブが、抽出される物質用のハウジングの近傍に位置するように、可動な第２の構成部品の上部に配置され、前記制御部が、前記バルブにおけるスイッチング・スロットを備えるディスクと一体化されており、このスイッチング・スロットを備えるディスクは、その状態に応じて、主熱湯取入口を、廃棄用の排出口か、抽出にさらされるカートリッジへ向かう排出口か、蒸気発生用の排出口かのいずれかと連通させることを特徴とする装置に関する。
【０００２】
知られている閉鎖型カートリッジの抽出用のコーヒー・マシン、たとえば、特許ＥＰ ４１２，５７０の主題である装置には、可動な部分はなく、したがって、マシンは一個構成であり、停滞して、抽出される物質のハウジングに到達する水は、高温環境、正確にいえば９０℃程度の温度にある。したがって、水の温度が降下する危険性はない。それと対照的に、たとえば特許出願ＷＯ ９４／０２０５９および１９９９年８月３１日の特許出願ＥＰ ９９１１７１０７．５のような、可動な構成部品を有するマシンでは、マシンの加熱体は、抽出される物質用のハウジングの近傍にはない。この結果、マシンを始動させるための制御装置およびマシン内に組み込まれたバルブが抽出される物質用のハウジングからある距離の所に配置されている場合、ある量の停滞水がある。実際、バルブは、加熱体をバルブまで空にすることを可能にするが、それ以上はしない。抽出される物質用のハウジングとバルブの間の接続パイプは水が満たされたままであり、前記水は、やがて冷える。２つの連続したコーヒー調製の間、より長い時間が経過するほど、水の温度がより大きく降下し、後で調製されるコーヒーの温度により大きな影響を与える。
【０００３】
したがって、本発明の目的は、停滞水の量を減少させ、それによって、マシンが稼働された瞬間から、調製されたコーヒーの温度にわずかな影響しか与えないようにすることである。
【０００４】
本発明は、請求項１のプリアンブルに記載のコーヒーを調製するための物質を抽出するための装置であって、前記装置が、制御部と、前記制御部に付随するバルブとを備え、前記制御部と前記バルブが、抽出される物質用のハウジングの近くにあるような形で可動な第２の構成部品の上側部分に配置された装置に関する。
【０００５】
このことによって、停滞水の量はかなり減少される。たとえば、本発明による装置なしでは、１０〜１５ｍｌ程度の停滞水の体積が生じるが、本発明によると、停滞水の体積は、１〜３ｍｌに減少される。このことは、４０〜１００ｍｌ程度のコーヒーの体積の場合、比較的長い中断の後でさえも、前記中断後の最初のコーヒーは、本発明による装置を用いて作製された他のものと同じ温度を有することを意味している。大量の停滞水のため５℃低い温度を有するコーヒーを提供する可能性がある従来型のシステムでは、明らかにそうではない。
【０００６】
２つの構成部品を閉鎖、開放するために使用する手段は、特に上述の欧州特許出願第９９１７１０７．５に記載されたもののような、いかなるタイプのものであってもよい。
【０００７】
システムの制御部は、水によって決められた方向に、すなわち水を分配するためのバルブ上に直接作用する。本発明による装置では、制御部および付随するバルブは、休止位置、飲料調製位置および蒸気形成位置を有する。休止位置では、残留水が廃棄される。言うまでもなく、この廃棄は制御部が休止位置に切り替えられた瞬間、すなわち、たとえばコーヒー・カートリッジなどの抽出の終了時にのみ、行われる。飲料調製位置では、加熱体から来る水は、カートリッジを抽出するために必要な時間、抽出される物質用のハウジング内へ直接送られる。上記に述べたように、抽出の終りでは、休止位置への戻りがある。最後の位置は、たとえばカプチーノ・コーヒーの調製の間、ミルクを加熱するためなどの蒸気発生位置である。
【０００８】
本発明に従って使用することができるバルブのタイプは、重要ではない。好ましくはセラミック・バルブが使用される。
【０００９】
本発明による装置は、通常手動で駆動される。提供されたバルブを、事前にプログラムされた体積の所でコーヒーを止めることを可能にする、電子工学によって制御されるソレノイド・バルブにすることも可能である。
【００１０】
説明の残りを、図面を参照にして行う。
【００１１】
飲料の調製のための装置は、
固定された第１の構成部品（１）と、
第２の構成部品（２）とを備え、第２の構成部品が、前記２つの構成部品の後方に配置された回転軸（３）に沿って第１に対して可動であり、各構成部品（１、２）の前面が、それぞれ抽出される物質用のハウジング（４）および（５）を形成しており、
前記装置は、２つの構成部品を閉鎖および開放するための手段をさらに備え、前記手段は、２つのアームの付いた、クロージング・レバー（６）および２つのプル・ロッド（７）とを備える。
【００１２】
本装置およびその機能も、上述の欧州特許出願に既に記載されている。
【００１３】
クロージング・レバー（６）は、握り部分（８）と、鉛直方向に９０°の湾曲部を有する実際のレバー部分とを備える。プル・ロッドは、直線状または、図中のように曲線状の端部を有してもよい。ハウジング（４）は、周縁リム（９）を、およびハウジング（５）は周縁リム（１０）を備える。
【００１４】
クロージング・レバー（６）の２つのアームは、第２の構成部品（２）の両側で第１の軸（１１）に沿って枢動可能に締結されており、プル・ロッド（７）は、第１の構成部品（１）の両側で第１の軸（１２）に沿って枢動可能に締結されている。握り部分（８）に対向しているクロージング・レバーの２つのアームの２つの端部と、プル・ロッド（７）の２つの端部は、本発明による装置の閉鎖および開放を確実にするためにクロージング・レバーがロッドと協働するような形で、第３の可動軸に沿って互いに結合されている。
【００１５】
消費者は、抽出されるカプセルまたはカートリッジ（図示せず）をハウジング（４）内に配置する。次に、クロージング・レバー（６）の握り部分（８）を矢印Ａの方向に前方へ引き、それによって、前記レバーをその軸（１１）の回りに回転させる。これは、次にプル・ロッド（７）を軸（１３）に沿って上向きに動かし、可動部分（２）を固定部分（１）のほうへ下傾させる（矢印Ｂ）。クロージング・レバーがほぼ水平位置であり、プル・ロッドが垂直位置にあるとき、閉じ位置が決められる。このとき、ハウジング（４、５）の周縁リム（９、１０）は、互いに対向し、装置が、高い気密性を確実に有するようにする。
【００１６】
図２および３は、図１で図示されていない制御装置を示している。この装置は、可動部分（２）上の図１の領域Ｃ内に配置されている。同一の要素は、同じ参照番号を与えられている。可動部分（２）は、抽出されるカートリッジ用のハウジング（５）および周縁リム（１０）を備える。バルブ（１４）は、導管（１６）を介して到達する熱湯を、導管（１７）を介しての廃棄のために、あるいは導管（２１）を介してカートリッジに向けて、あるいは、蒸気発生のためのいずれかに方向付けることを可能にする。この操作は、制御部（１５）によって可能にされる。すなわち、この目的のために、制御部（１５）は、スイッチング・スロットを備えるディスクと一体化されており、このディスクは、その位置に応じて、主熱湯取入口（２３）を、廃棄用の排出口（１９）か、抽出されるカートリッジへ向かう排出口（１８）か、蒸気発生用の排出口（２０）かのいずれかと連通させる。
【００１７】
装置の機能は以下のようである。カートリッジがハウジング（４）内に配置され、使用者が可動部分（２）を、握り部分（８）を用いて下降させることによって閉じる。休止では、装置は、図２に示す位置にある。すなわち、カートリッジはハウジング（５）内にあり、針（２２）が前記カートリッジの頂部を穿刺する。次に、使用者は、制御部（１５）を彼のほうへ引き、それによって、装置を図３に示す位置にする。すなわち、熱湯が導管（１６）および（２１）を介して通り、カートリッジを抽出するために針（２２）に到達する。この抽出は知られており、特許出願ＷＯ ９４／０２０５９に記載されている。したがって、この抽出は本発明の主題ではないため、再び記載する必要はない。コーヒーは、ハウジング（４）の下に配置されたカップ内に流入する。カップ内のコーヒーの量が十分であると認識されたとき、使用者は制御部（１５）を押し戻して、図２に示す位置へ戻す。そのとき、残留水は導管（１７）を介して廃棄される。
【００１８】
上記に述べたように、マシンが使用中でないとき、停滞している水は、導管（２１）内にある、したがって、１〜３ｍｌ程度の体積に対応するものだけである。この少ない量は、得られるコーヒーの最終温度に大した影響を有さない。すなわち、完成されたカップの温度をいくらも下降させない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 可動な構成部品を有する飲料の調製のための装置の透視図である。
【図２】 休止している本発明による装置の概略図である。
【図３】 コーヒー調製位置での本発明による装置の概略図である。

Claims (3)

1. 固定された第１の構成部品と、第２の構成部品と、この２つの構成部品を開閉するための手段とを備え、
   第２の構成部品が、前記２つの構成部品の後方に配置された回転軸に沿って、第１の構成部品に対して可動であり、
   各構成部品の前方が、抽出される物質用のハウジングを形成しており、
   前記開閉するための手段が、固定された第１の構成部品と可動な第２の構成部品とに一体化されている、飲料の調製のために物質を抽出する装置であって、
   前記装置が、制御部、および熱湯の制御を可能ならしめ、かつ前記制御部に付随するバルブをさらに備え、
   前記制御部および前記バルブが、抽出される物質用のハウジングの近傍に位置するように、可動な第２の構成部品の上部に配置され、
   前記制御部が、前記バルブにおけるスイッチング・スロットを備えるディスクと一体化されており、
   このスイッチング・スロットを備えるディスクは、その状態に応じて、主熱湯取入口を、廃棄用の排出口か、抽出にさらされるカートリッジへ向かう排出口か、蒸気発生用の排出口かのいずれかと連通させることを特徴とする装置。
2. 制御部および付随するバルブが、休止状態と、飲料調製状態と、蒸気形成状態とを有することを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. バルブがセラミック・バルブであることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の装置。

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