JP5014751B2 - ガス発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のエアバッグシステム用として適したガス発生器に関する。
車両のエアバッグシステムに使用するガス発生器には、ガス発生剤の燃焼により生成する高温ガスの冷却、残渣の捕捉のためにフィルタが用いられる。しかし、フィルタは、ガス発生器の部品の中で最も高価な部品の一つであり、コストダウンのためには、フィルタの使用量を減らすことが望ましい。このような課題を解決するため、従来、ガス発生剤の燃焼温度を下げる試み(特許文献1)や、インフレータモジュールの構造を工夫する試み(特許文献5)がなされている。
WO2003/016244 特開2005−199867号公報 特開2005−178599号公報 US2005/0082804A USP6,126,197
本発明は、ガス発生源として使用するガス発生剤成型体の間に、少なくとも冷却機能を有する仕切板を介在させ、高い冷却機能を発揮させることにより、フィルタの使用量を大幅に減少できるか、或いはフィルタ自体を不要にすることができ、その場合でもエアバッグに損傷を与えることがないガス発生器を提供することを課題とする。
〔請求項1〕
本発明は、課題の解決手段として、
ガス排出口を有するハウジング内に点火手段室が配置され、前記点火手段室の周囲にガス発生剤成型体が充填された燃焼室を有し、クーラントフィルタを有していないガス発生器であって、
前記点火手段室が、周面に貫通孔を有する筒状部材で前記燃焼室と分離され、前記筒状部材内には伝火薬と点火器が配置されており、
前記燃焼室が、前記点火手段室が有する貫通孔に面するように配置された、穴を有する筒状の第1仕切部材と、前記第1仕切部材の外側に配置された、穴を有する筒状の第2仕切部材により、2つの空間に分割されており、
前記2つの空間のそれぞれにガス発生剤成型体が充填され、一方の空間内に充填されたガス発生剤成型体のみが前記貫通孔に面しており、
前記第1仕切部材と前記第2仕切部材が少なくとも冷却機能を有するものである、ガス発生器を提供する。
点火手段室は、筒状部材とハウジングの内壁面により、外殻が形成されているものであり、内部には公知の伝火薬と電気式点火器が収容されている。前記筒状部材の周面には、必要に応じてアルミニウムテープ等で閉塞された複数の貫通孔が設けられ、点火器の作動時には、前記貫通孔から火炎、高温ガス、衝撃波等が噴出され、ガス発生剤成型体が着火燃焼される。
燃焼室は、ハウジング内壁面と点火手段室(筒状部材)外壁面により形成される空間であり、筒状の第1仕切部材と筒状の第2仕切板により、2つの空間に分割され、それぞれの空間内にガス発生剤成型体が充填されている。
ガス発生剤成型体は、円柱状のもの、ディスク状のもの、1又は2以上の貫通孔を有する円柱状又はディスク状のもの、1又は2以上の窪みを有する円柱状又はディスク状のもの等を用い、これらを多数充填することができる。
またガス発生剤成型体は、前記した2つの空間形状と同じ形状の2つのガス発生剤成型体を用いることもできる。
本発明のガス発生器はクーラントフィルタを有していない。クーラントフィルタは、ガス発生剤成型体の燃焼により発生した高温ガスに対して、冷却濾過作用をするものであるが、金網の積層体、金属線を巻き付けたもの、平織り、ニットメッシュからなるもの等であり、例えば、特開平10−119705号公報、特開2001−225715号公報、特開2001−225712号公報、特開2001−26250号公報、特開2001−315611号公報、特開2005−193138号公報、特開2005−193762号公報等に記載されたものである。
本発明で用いる第1仕切部材と第2仕切部材は、少なくとも冷却機能を有するものであるが、公知のクーラントフィルタとは、形態が明確に異なるものである。第1仕切部材と第2仕切部材としては、厚さ0.5〜1.0mm程度のステンレス、鉄又はアルミニウム製の板材からなるもので、ガスを通過させるための複数の穴を有するものを用いることができる。第1仕切部材と第2仕切部材は、同じものでもよいし、異なるものでもよい。
ガス排出口からのガスの排出を円滑にするため、第2仕切部材の外表面と、ガス排出口を有するハウジング内表面との間には、間隙が設けられることが好ましい。
このようにして第1及び第2仕切部材を配置することにより、使用した仕切部材の合計質量と同質量の公知のクーラントフィルタを用いた場合に比べると、冷却効果を大きく向上させることができる。なお、仕切部材は、冷却機能のほか、燃焼ガスの濾過機能を有するものでもよい。
〔請求項2〕
本発明は、課題の他の解決手段として、
ガス排出口を有するハウジング内に点火手段室が配置され、前記点火手段室の周囲にガス発生剤成型体が充填された燃焼室を有し、クーラントフィルタを有していないガス発生器であって、
前記点火手段室が、周面に貫通孔を有する筒状部材で前記燃焼室と分離され、前記筒状部材内には伝火薬と点火器が配置されており、
前記燃焼室が、半径方向に配置された、穴を有する環状の第1仕切部材と、前記第1仕切部材の外周縁に接するようにして軸方向に配置された、穴を有する筒状の第2仕切部材により、2つの空間に分割されており、
前記2つの空間のそれぞれにガス発生剤成型体が充填され、一方の空間内に充填されたガス発生剤成型体のみが前記貫通孔に面しており、
前記第1仕切部材と前記第2仕切部材が少なくとも冷却機能を有するものである、ガス発生器を提供する。
点火手段室は、筒状部材とハウジングの内壁面により、外殻が形成されているものであり、内部には公知の伝火薬と電気式点火器が収容されている。前記筒状部材の周面には、必要に応じてアルミニウムテープ等で閉塞された複数の貫通孔が設けられ、点火器の作動時には、前記貫通孔から火炎、高温ガス、衝撃波等が噴出され、ガス発生剤成型体が着火燃焼される。
燃焼室は、ハウジング内壁面と点火手段室(筒状部材)外壁面により形成される空間であり、環状の第1仕切部材と筒状の第2仕切板により、2つの空間に分割され、それぞれの空間内にガス発生剤成型体が充填されている。環状の第1仕切部材と筒状の第2仕切板は、上記と同じものを用いることができる。
ガス発生剤成型体は、円柱状のもの、ディスク状のもの、1又は2以上の貫通孔を有する円柱状又はディスク状のもの、1又は2以上の窪みを有する円柱状又はディスク状のもの等を用い、これらを多数充填することができる。
またガス発生剤成型体は、前記した2つの空間形状と同じ形状の2つのガス発生剤成型体を用いることもできる。
ガス排出口からのガスの排出を円滑にするため、第2仕切部材の外表面と、ガス排出口を有するハウジング内表面との間には、間隙が設けられることが好ましい。
このようにして第1及び第2仕切部材を配置することにより、使用した仕切部材の合計質量と同質量の公知のクーラントフィルタを用いた場合に比べると、冷却効果を大きく向上させることができる。なお、仕切部材は、冷却機能のほか、燃焼ガスの濾過機能を有するものでもよい。
〔請求項3〕
本発明は、課題の他の解決手段として、前記ガス発生剤成型体が、前記点火手段室の貫通孔に一番近い位置にあるものが最も燃焼温度が高く、前記貫通孔から離れるにしたがって燃焼温度が低下するものである、請求項1又は2記載のガス発生器を提供する。
本発明において燃焼温度は公知の理論計算に基づくものであり、燃焼温度が高い方が着火性が良く、燃焼温度が低い方が着火性が悪くなる。
このようにして、冷却機能を有する第1及び第2仕切部材による相乗効果により、ガス発生剤成型体の燃焼温度(着火性)を点火手段室の貫通孔に近い方から離れた方に向かって(即ち着火順序の早い方から遅い方に向かって)徐々に低下させて行くことにより、全体の着火性を低下させることなく、かつ全体の燃焼温度を低下させることができる。
〔請求項4〕
本発明は、課題の他の解決手段として、ガス発生器から排出されたガスの温度範囲が500〜1500℃の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載のガス発生器を提供する。
少なくとも冷却機能を有する第1及び第2仕切部材を使用することにより、ガス発生器から排出される排ガス温度を低い範囲で維持することができるため、排ガスを冷却化するためのクーラント・フィルタが減量化され、或いはクーラント・フィルタを不要にすることができる。
〔請求項5〕
本発明は、課題の他の解決手段として、最も貫通孔に近い位置にあるガス発生剤成型体がニトログアニジンと酸化剤を含有し、最も貫通孔から遠い位置にあるガス発生剤成型体がグアニジン硝酸塩と酸化剤を含有するものである、請求項1〜4のいずれかに記載のガス発生器を提供する。
このように燃焼温度がより高いもの(ニトログアニジン)と燃焼温度がより低いもの(グアニジン硝酸塩)の組み合わせにすることにより、全体の着火性を低下させることなく、全体の燃焼温度を低下させることができる。その他、燃焼温度がより高いものと、より低いものとの組み合わせとして、ニトログアニジン(燃焼温度がメラミンよりも高い)とメラミンの組み合わせ、グアニジン硝酸塩(燃焼温度がメラミンよりも高い)とメラミンの組み合わせを使用することもできる。
本発明のガス発生器は、冷却機能を有する2つの仕切部材を有していることから、冷却効果が高いため、フィルタの使用量を大幅に減少できるか、或いはフィルタ自体を不要にすることができ、その場合でもエアバッグに損傷を与えることがなく、安全性も高い。
(1)図1のガス発生器
図面により、本発明のガス発生器を説明する。図1は、本発明のガス発生器10の縦断面図である。
ハウジング13は、クロージャシェル11とディフューザシェル12が、それぞれのフランジ部11a、12aにおいて溶接一体化されたものである。ディフューザシェル12は、周面において複数のガス排出口15を有しており、ガス排出口15は、防湿用のアルミニウムテープ16で内側から閉塞されている。
ハウジング13の中央部には、両端がクロージャシェル11の内表面(ハウジング13の底面)とディフューザシェル12の内表面(ハウジング13の天井面)に当接された状態で筒状部材20が配置されており、内部が点火手段室21となっている。筒状部材20の上端側開口部は、ハウジング13の天井面に溶接固定されており、下端側開口部は、ハウジング13の底面が内側に折り曲げられた部分に溶接固定されている。
筒状部材20の周面には、異なる高さ位置に複数の貫通孔22が設けられている。点火手段室21内には、アルミニウムカップに充填された伝火薬23と、公知の電気式点火器24が収容されている。伝火薬23は、第1ガス発生剤成型体31を着火燃焼できるものであればよい。
ハウジング13と筒状部材20(点火手段室21)とで囲まれた空間が燃焼室である。燃焼室内には、筒状部材20の半径方向外側に筒状の第1仕切部材35が配置され、更にその外側に筒状の第2仕切部材36が配置されている。第1仕切部材35と第2仕切部材36は、内向きのフランジ状部35b、36bが形成されており、前記フランジ状部35b、36bがハウジング13の天井面に当接されている。
更に燃焼室内には、充填するガス発生剤成型体の量に応じて燃焼室の容積を調整するためのリテーナ37が配置されている。
第1仕切部材35は、厚さ0.8mmの鉄製の板材からなるものであり、ガスを通過させるための多数の第1ガス穴35aを有している。
第2仕切部材36は、厚0.8mmの鉄製の板材からなるものであり、ガスを通過させるための多数の第2ガス穴36aを有している。
筒状部材20、第1仕切部材35、ハウジング13で囲まれる空間内に多数の第1ガス発生剤成型体31が充填されている。第1ガス発生剤成型体31は、貫通孔22に面している。
第1仕切部材35、第2仕切部材36、ハウジング13で囲まれる空間内に多数の第2ガス発生剤成型体32が充填されている。第2ガス発生剤成型体32は、貫通孔22には面していない。
なお、筒状部材20の貫通孔22の高さ(例えば、ハウジング13の天井面に近い位置に設ける)、第1仕切部材35の第1ガス穴35aの高さ(例えば、ハウジング13の底面に近い位置に設ける)を異ならせ、更に第1仕切部材35の第1ガス穴35aの高さ(例えば、ハウジング13の底面に近い位置に設ける)と第2仕切部材36の第2ガス穴36aの高さ(例えば、ハウジング13の天井面に近い位置に設ける)を異ならせることで、高温ガス流が上下に方向を変えながら流れるようにして、高温ガス流と、第1ガス発生剤成型体31及び第2ガス発生剤成型体32とが接触されやすくなるようにすることもできる。
第2仕切部材36とハウジング13の周面(ガス排出口15を有する面)との間には、ガスの排出が円滑になるようにするための間隙38が設けられている。
第1ガス発生剤成型体31は、燃料としてニトログアニジンを含有し、酸化剤として硝酸ストロンチウムを含有し、更に公知のバインダ、必要に応じて公知の各種添加剤を含有してなるものである。燃焼温度は2000〜2500℃の範囲になるように調整されている。
第2ガス発生剤成型体32は、燃料としてグアニジン硝酸塩を含有し、酸化剤として塩基性硝酸銅を含有し、更に公知のバインダ、必要に応じて公知の各種添加剤を含有してなるものである。燃焼温度は1000〜1500℃の範囲になるように調整されている。
(第1ガス発生剤成型体31の組成例)
燃料:ニトログアニジン 35質量%
酸化剤:硝酸ストロンチウム 50質量%
バインダ:カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 10質量%
添加剤:酸性白土 5質量%
燃焼温度:2100℃
(第2ガス発生剤成型体32の組成例)
燃料:グアニジン硝酸塩 41.3質量%
酸化剤:塩基性硝酸銅 48.7質量%
バインダ:カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 5質量%
添加剤:水酸化アルミニウム 5質量%
燃焼温度:1400℃
次に、図1により、ガス発生器10を自動車のエアバッグシステムに組み込んだ場合の動作を説明する。
自動車が衝突して衝撃を受けたとき、コントロールユニットからの作動信号を受け、点火手段室21内の点火器24が作動点火して生じた火炎等により、伝火薬23が着火燃焼され、貫通孔22から火炎や高温ガス等が排出される。
貫通孔22から排出された火炎や高温ガス等により、着火性の良い第1ガス発生剤成型体31が着火燃焼して、高温ガスを発生させる。
第1ガス発生剤成型体31から発生した高温ガスは、第1仕切部材35と接触することにより冷却され、第1ガス穴35aを通ってガス発生剤成型体32に接触して着火燃焼させ、高温ガスを発生させる。
第1ガス発生剤成型体31が燃焼して発生したガスは、第2ガス発生剤成型体32を着火燃焼させつつ、第2仕切部材36に至る。そして、第2仕切部材36と接触することにより冷却され、第2ガス穴36aを通って間隙38に流入し、アルミニウムテープ16を破壊して、ガス排出口15から排出され、エアバッグを膨張させる。
このようにガス発生器10では、第1ガス発生剤成型体31が燃焼して発生したガス(燃焼温度の高いガス)は、第1仕切部材35と第2仕切部材36で2度冷却された後にガス排出口15から排出される。そして、第2ガス発生剤成型体32が燃焼して発生したガス(燃焼温度の低いガス)は、第2仕切部材36で冷却された後にガス排出口15から排出される。このため、ガス排出口15から排出される排ガス温度を500〜1500℃の範囲に低下させることができる。
そして、着火性(燃焼温度)の異なる第1ガス発生剤成型体31と第2ガス発生剤成型体32を組み合わせて使用すると、全体として良好な着火性を維持したまま、ガス排出口15から排出されたガスの温度範囲を低い範囲に維持することができる。
(2)図2のガス発生器
図2は、本発明のガス発生器100の縦断面図である。図2のガス発生器100は、図1のガス発生器10とは、ガス発生剤成型体の形状が異なるほかは同一構造のものであるため、異なる構成要素についてのみ説明する。図2において、図1と同一番号のものは、図1と同一のものであることを意味する。
燃焼室内には、筒状の第1ガス発生剤成型体131と筒状の第2ガス発生剤成型体132が半径方向に配置されている。
第1ガス発生剤成型体131は、その内周面が、筒状部材20の複数の貫通孔22の全てに面し、かつ筒状部材20の外表面に接するように配置されている。第1ガス発生剤成型体131の下端面は、クロージャシェル11の内表面(ハウジング13の底面)に当接されており、上端面は、ディフューザシェル12の内表面(ハウジング13の天井面)との間にガス流の通路となる間隙131aが形成されている。
第2ガス発生剤成型体132は、その内周面が第1ガス発生剤成型体131の外周面に接して配置されている。第2ガス発生剤成型体132の下端面は、クロージャシェル11の内表面(ハウジング13の底面)に当接されており、上端面は、ディフューザシェル12の内表面(ハウジング13の天井面)との間にガス流の通路となる間隙132aが形成されている。
第1ガス発生剤成型体131と第2ガス発生剤成型体132は、図1のガス発生器10で用いた第1ガス発生剤成型体31と第2ガス発生剤成型体32と同じ組成のものを用いることができる。
(3)図3のガス発生器
図3は、本発明のガス発生器200の縦断面図である。図3のガス発生器200は、図1のガス発生器10とは、仕切部材の形状と配置状態が異なるほかは同一構造のものであるため、異なる構成要素についてのみ説明する。図3において、図1と同一番号のものは、図1と同一のものであることを意味する。
ハウジング13と筒状部材20(点火手段室21)とで囲まれた空間が燃焼室である。燃焼室内には、内部を上下に仕切るようにして環状の第1仕切部材235が配置され、更にその外側に筒状の第2仕切部材236が配置されている。第2仕切部材236は、内向きのフランジ状部236bが形成されており、前記フランジ状部236bがハウジング13の天井面に当接されている。更に燃焼室内には、充填するガス発生剤成型体の量に応じて燃焼室の容積を調整するためのリテーナ237が配置されている。
第1仕切部材235は、厚さ0.8mmの鉄製の板材からなるものであり、ガスを通過させるための多数の第1ガス穴235aを有している。
第2仕切部材236は、厚さ0.8mmの鉄製の板材からなるものであり、ガスを通過させるための多数の第2ガス穴236aを有している。
筒状部材20、第1仕切部材235、第2仕切部材236、ディフューザシェル12で囲まれる空間内に多数の第1ガス発生剤成型体231が充填されている。第1ガス発生剤成型体231は、貫通孔22に面している。第1仕切部材235は、複数の第1ガス穴235aを有している。
筒状部材20、第1仕切部材235、第2仕切部材236、クロージャシェル11で囲まれる空間内に多数の第2ガス発生剤成型体232が充填されている。第2ガス発生剤成型体232は、貫通孔22には面していない。第2仕切部材236は、複数の第2ガス穴236aを有している。
第2仕切部材236とハウジング13の周面(ガス排出口15を有する面)との間には、ガスの排出が円滑になるようにするための間隙38が設けられている。
第1ガス発生剤成型体231と第2ガス発生剤成型体232は、図1のガス発生器10で用いた第1ガス発生剤成型体31と第2ガス発生剤成型体32と同じ組成のものを用いることができる。
次に、図3により、ガス発生器200を自動車のエアバッグシステムに組み込んだ場合の動作を説明する。
自動車が衝突して衝撃を受けたとき、コントロールユニットからの作動信号を受け、点火手段室21内の点火器24が作動点火して生じた火炎等により、伝火薬23が着火燃焼され、貫通孔22から火炎や高温ガス等が排出される。
貫通孔22から排出された火炎や高温ガス等により、着火性の良い第1ガス発生剤成型体231が着火燃焼して、高温ガスを発生させる。
第1ガス発生剤成型体231から発生した高温ガスは、第1仕切部材235と接触することにより冷却され、第1ガス穴235aを通って第2ガス発生剤成型体232に接触して、着火燃焼させ、高温ガスを発生させる。
第1ガス発生剤成型体231が燃焼して発生したガスは、第2ガス発生剤成型体232を着火燃焼させつつ、第2仕切部材236と接触することにより冷却され、第2ガス穴236aを通って冷却された後、間隙38に流入し、アルミニウムテープ16を破壊して、ガス排出口15から排出され、エアバッグを膨張させる。
その後、第2ガス発生剤成型体232から発生した燃焼ガスは、第2仕切部材236と接触することにより冷却され、第2ガス穴236aを通って間隙38に流入し、ガス排出口15から排出され、更にエアバッグを膨張させる。
このようにガス発生器200では、第1ガス発生剤成型体231が燃焼して発生したガス(燃焼温度の高いガス)は、第1ガス発生剤成型体231を着火燃焼させると共に、第1仕切部材235と第2仕切部材236で2度冷却された後にガス排出口15から排出される。そして、第2ガス発生剤成型体232が燃焼して発生したガス(燃焼温度の低いガス)は、第2仕切部材236で冷却された後にガス排出口15から排出される。このため、ガス排出口15から排出される排ガス温度を500〜1500℃の範囲に低下させることができる。
そして、着火性(燃焼温度)の異なる第1ガス発生剤成型体231と第2ガス発生剤成型体232を組み合わせて使用すると、全体として良好な着火性を維持したまま、ガス排出口15から排出されたガスの温度範囲を低い範囲に維持することができる。
(4)図4のガス発生器
図4は、本発明のガス発生器300の縦断面図である。図4のガス発生器300は、図3のガス発生器200とは、ガス発生剤成型体の形状が異なるほかは同一構造のものであるため、異なる構成要素についてのみ説明する。図4において、図1、図3と同一番号のものは、図1、図3と同一のものであることを意味する。
燃焼室内には、環状の第1ガス発生剤成型体331と環状の第2ガス発生剤成型体332が上下に配置されている。
第1ガス発生剤成型体331は、その内周面が、筒状部材20の複数の貫通孔22の全てに面し、かつ筒状部材20の外表面に接するように配置されている。第1ガス発生剤成型体331の下端面は、第1仕切部材235に当接されており、上端面は、ディフューザシェル12の内表面(ハウジング13の天井面)に当接されている。
第2ガス発生剤成型体332は、その内周面が筒状部材20の外周面(貫通孔22のない面)に接して配置されている。第2ガス発生剤成型体332の下端面は、クロージャシェル11の内表面(ハウジング13の底面)に当接されており、上端面は、第1仕切部材235に当接されている。
第1ガス発生剤成型体331と第2ガス発生剤成型体332は、図1のガス発生器10で用いた第1ガス発生剤成型体31と第2ガス発生剤成型体32と同じものを用いることができる。
本発明のガス発生器の縦断面図。 本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図。 本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図。 本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図。
符号の説明
10 ガス発生器
11 クロージャシェル
12 ディフューザシェル
13 ハウジング
15 ガス排出口
20 筒状部材
21 点火手段室
23 伝火薬
24 点火器
31 第1ガス発生剤成型体
32 第2ガス発生剤成型体
35 第1仕切部材
36 第2仕切部材

Claims (5)

  1. クロージャシェル(11)とガス排出口(15)を有するディフューザシェル(12)が、それぞれのフランジ部(11a,12a)において溶接一体化されたハウジング(13)内に点火手段室(21)が配置され、前記点火手段室(21)の周囲にガス発生剤成型体が充填された燃焼室を有し、クーラントフィルタを有していないガス発生器であって、
    前記点火手段室(21)が、周面に貫通孔(22)を有する筒状部材(20)で前記燃焼室と分離され、前記筒状部材(20)内には伝火薬(23)と点火器(24)が配置されており、
    前記燃焼室が、前記点火手段室(21)が有する貫通孔(22)に面するように配置された、穴(35a)を有する筒状の第1仕切部材(35)と、前記第1仕切部材(35)の外側に配置された、穴(36a)を有する筒状の第2仕切部材(36)により、2つの空間に分割されており、
    周面に貫通孔(22)を有する筒状部材(20)、筒状の第1仕切部材(35)及びハウジング(13)で囲まれる空間内に第1ガス発生剤成型体(31)が充填され、
    筒状の第1仕切部材(35)、筒状の第2仕切部材(36)及びハウジング(13)で囲まれる空間内に第2ガス発生剤成型体(32)が充填されており、
    第1ガス発生剤成型体(31)と第2ガス発生剤成型体(32)が、第1ガス発生剤成型体(31)の燃焼温度が第2ガス発生剤成型体(32)の燃焼温度よりも高いものであり、
    前記第1仕切部材(35)と前記第2仕切部材(36)が少なくとも冷却機能を有するものである、ガス発生器。
  2. 第1ガス発生剤成型体(31)がニトログアニジンと酸化剤を含有し、第2ガス発生剤成型体(32)がグアニジン硝酸塩と酸化剤を含有するものである、請求項1記載のガス発生器。
  3. クロージャシェル(11)とガス排出口(15)を有するディフューザシェル(12)が、それぞれのフランジ部(11a,12a)において溶接一体化されたハウジング(13)内に点火手段室(21)が配置され、前記点火手段室(21)の周囲にガス発生剤成型体が充填された燃焼室を有し、クーラントフィルタを有していないガス発生器であって、
    前記点火手段室(21)が、周面に貫通孔(22)を有する筒状部材(20)で前記燃焼室と分離され、前記筒状部材(20)内には伝火薬(23)と点火器(24)が配置されており、
    前記燃焼室が、半径方向に配置された、穴(235a)を有する環状の第1仕切部材(235)と、前記第1仕切部材(235)の外周縁に接するようにして軸方向に配置された、穴(236a)を有する筒状の第2仕切部材(236)により、2つの空間に分割されており、
    筒状部材(20)、第1仕切部材(235)、第2仕切部材(236)、ディフューザシェル(12)で囲まれる空間内に第1ガス発生剤成型体(231)が充填され、第1ガス発生剤成型体(231)が貫通孔(22)に面しており、
    筒状部材(20)、第1仕切部材(235)、第2仕切部材(236)、クロージャシェル(11)で囲まれる空間内に第2ガス発生剤成型体(232)が充填され、第2ガス発生剤成型体(232)は貫通孔(22)には面しておらず、
    第1ガス発生剤成型体(231)と第2ガス発生剤成型体(232)が、第1ガス発生剤成型体(231)の燃焼温度が第2ガス発生剤成型体(232)の燃焼温度よりも高いものであり、
    前記第1仕切部材(235)と前記第2仕切部材(236)が少なくとも冷却機能を有するものである、ガス発生器。
  4. 第1ガス発生剤成型体(231)がニトログアニジンと酸化剤を含有し、第2ガス発生剤成型体(232)がグアニジン硝酸塩と酸化剤を含有するものである、請求項記載のガス発生器。
  5. ガス発生器から排出されたガスの温度範囲が500〜1500℃の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス発生器。
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