JP5014554B2 - 被覆生物活性粒状物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は被覆生物活性粒状物の製造方法に関する。
背景技術
就農人口が減少し、且つ就農者が高齢化している近年の農業環境においては、肥料や農薬をはじめとする生物活性物質の施肥や散布などの作業の省力化と効率化が求められ、樹脂や硫黄で芯材粒子である肥料粒子を被覆した被覆肥料や、樹脂で芯材粒子である農薬粒子を被覆した被覆農薬が開発され、その技術内容は特許などを通じて既に公開されている。
被覆肥料としては、例えば特開昭63−162593号公報には、作物の吸収にあわせて肥料成分を適期に供給することができる被覆粒状尿素硝酸加里肥料が開示され、特開平4−202079号公報には、溶出開始時期が調節できる重層被覆粒状肥料が開示されている。
一方、被覆農薬としては、例えば特公昭64−5002号公報には、農薬成分の放出を徐放化した被覆粒状農薬が開示され、特開平6−9303号公報には、高吸水膨潤性物質層とオレフィン系重合体層からなる多層被膜で農薬粒剤を被覆した被覆農薬粒剤が開示されている。
これらの被覆肥料、被覆農薬は被覆された肥料や農薬に代表される生物活性物質の放出を徐放化するものであり、施肥や農薬散布などの農作業の省力化に有効な資材である。
特に、施用後一定期間肥料の放出が抑制された放出抑制期間(以下「d1」と記述する)と、一定期間経過後放出が持続する放出期間(以下「d2」と記述する)とからなる時限放出型の徐放機能を有する被覆肥料は、その徐放機能により、多量の該肥料を播種若しくは本圃への苗の移植と同時に施用することを可能とし、施肥の省力化を一層向上させた。
しかしながら、これら被覆肥料や被覆農薬に代表される被覆生物活性粒状物の、各活性物質の放出制御機能は極めて有効なものであるが、製造直後の放出機能(放出期間の長さ、放出速度など)と、長期保存後の放出機能との間に違いが生じる場合があった。つまり保存後に放出機能の経時変化が生じる場合があった。このような経時変化は保存条件の影響を受け、どの程度変化するのか予測することは困難であった。さらに、製品出荷時の製品データが製品規格に適合したものであっても、使用時には所定の物性、機能から外れている場合があった。
発明の開示
本発明者らは、保存した後に放出機能の経時変化が生じない被覆生物活性粒状物を開発すべく鋭意研究を行った。その結果、生物活性物質を含有する芯材粒子の表面を、被膜で被覆した被覆生物活性粒状物の製造方法であって、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程を有する被覆生物活性粒状物の製造方法によって製造された被覆生物活性粒状物であれば、保存している間に発生する放出機能の経時変化が極めて少ないことを見出した。
さらに本発明者らは、製品データと製品規格との偏差を基に、製品データが該製品規格に適合するように製造条件を制御する被覆生物活性粒状物の製造方法であって、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程を有することを特徴とする被覆生物活性粒状物の製造方法であれば、製造直後の製品データを用いて製造条件を制御した場合であっても、使用時に所定の物性、機能が安定して得られることを見出した。本発明者らはこれらの知見に基づいて本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)〜(14)の構成を有する。
(1)生物活性物質を含有する芯材粒子の表面を被膜で被覆した被覆生物活性粒状物の製造方法であって、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程を有することを特徴とする被覆生物活性粒状物の製造方法。
(2)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性物質に対して500ppm以下にする工程である前記第1項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(3)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性物質に対して100ppm以下にする工程である前記第1項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(4)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性物質に対して10ppm以下にする工程である前記第1項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(5)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性物質に対して5ppm以下にする工程である前記第1項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(6)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性物質に対して1ppm以下にする工程である前記第1項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(7)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に熱風を吹き付け該濃度を低下させる工程であって、該熱風に含まれる揮発物質を活性炭で回収する操作を有する工程である前記第1項に記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(8)該被覆生物活性物質に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に熱風を吹き付け該濃度を低下させる工程であって、該熱風に含まれる揮発物質を、コンデンサーで1次回収し、次いで活性炭を用いて2次回収する操作を有する工程である前記第1項に記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(9)製造した被覆生物活性粒状物の物性および/または機能(以下「製品データ」と記述する。)と、被覆生物活性粒状物の物性規格および/または被覆生物活性粒状物の機能規格(以下「製品規格」と記述する。)との偏差を基に、製品データが該製品規格に適合するように製造条件を制御する被覆生物活性粒状物の製造方法であって、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程を有することを特徴とする被覆生物活性粒状物の製造方法。
(10)該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性粒状物に対して500ppm以下にする工程である前記第9項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(11)該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性粒状物に対して100ppm以下にする工程である前記第9項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(12)該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性粒状物に対して10ppm以下にする工程である前記第9項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(13)該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性粒状物に対して5ppm以下にする工程である前記第9項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
(14)該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程が、該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を該被覆生物活性粒状物に対して1ppm以下にする工程である前記第9項記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で云うところの被覆生物活性粒状物とは、1種以上の生物活性物質を含有する芯材粒子の表面を被膜で被覆したものを云う。
生物活性物質とは、農作物、有用植物、農産物などの植物体の育成、保護の目的で用いられるものであり、使用目的に応じて増収、農作物の高品質化、病害防除、害虫防除、有害動物防除、雑草防除、更には、農作物の生育促進、生育抑制、矮化などの効果をもたらすものであって、具体的には肥料、農薬、微生物等を挙げることができる。特に被覆生物活性粒状物に用いる場合、生物活性物質が肥料または農薬であると、その使用目的に対して比較的高い効果が得られる。
肥料としては、窒素質肥料、燐酸質肥料、加里質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、微量要素やケイ素等を含有する肥料を挙げることができる。
具体的には、窒素質肥料として硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素等が挙げられ、燐酸質肥料としては過燐酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等が挙げられ、加里質肥料としては硫酸加里、塩化加里、けい酸加里肥料等が挙げられ、その形態としては特に限定はない。また、肥料の三要素の合計成分量が30%以上の高度化成肥料や配合肥料、更には、有機質肥料でもよい。また、硝酸化成抑制材や農薬を添加した肥料でもよい。
農薬としては、病害防除剤、害虫防除剤、有害動物防除剤、雑草防除剤、植物生長調節剤を挙げることができ、これらであればその種類に制限なく使用することができる。
病害防除剤とは、農作物等を病原微生物の有害作用から保護するために用いられる薬剤であり、主として殺菌剤が挙げられる。害虫防除剤とは、農作物等の害虫を防除する薬剤であり、主として殺虫剤が挙げられる。有害動物防除剤とは、農作物等を加害する植物寄生性ダニ、植物寄生性線虫、野そ、鳥、その他の有害動物を防除するために用いる薬剤である。雑草防除剤とは農作物や樹木等に有害となる草木植物の防除に用いられる薬剤であり、除草剤とも呼ばれる。植物生長調節剤とは、植物の生理機能の増進あるいは抑制を目的に用いられる薬剤である。
農薬は、常温で固体の粉状であることが望ましいが常温で液体であっても良い。また、本発明においては、農薬が水溶性であっても、水難溶性であっても、水不溶性のものであっても用いることができ特に限定されるものではない。
農薬としてその具体例を下記に挙げるが、これらはあくまでも例示であり、これらに限定されるものではない。また、農薬は1種であっても、2種以上の複合成分からなるものであっても良い。
例えば、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン、O,O−ジエチル−S−2−(エチルチオ)エチルホスホロジチオエート、1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカルバマート、(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート、5−ジメチルアミノ−1,2,3−トリチアンシュウ酸塩、O,O−ジプロピル−O−4−メチルチオフェニルホスフェート、エチル=N−〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラニナート、1−ナフチル−N−メチルカーバメート、2−イソプロポキシフェニル−N−メチルカーバメート、ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネート、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ〔3,4−b〕ベンゾチアゾール、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−オン、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸のナトリウム塩、ジメチルアミン塩またはエチルエステル、2−メチル−4−クロロフェノキシ酢酸のナトリウム塩またはエチル、ブチルエステル。2−メチル−4−クロロフェノキシ酪酸のナトリウム塩またはエチルエステル。α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カルボチオアート、S−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチルチオカーバメート、5−ターシャリーブチル−3−(2,4−ジクロル−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリン−2−オン、2−〔4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ〕アセトフェノン、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネート、3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾ−チアジアジノン−(4)−2,2−ジオキシドまたはそのナトリウム塩、2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン、2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルアート、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル尿素、S−ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカルバマート、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2´,6´−ジメチルアセトアニリド等を挙げることができる。
更に、農薬として、植物が接触した後に植物によって合成され、植物体内に蓄積する低分子の抗菌性物質であるファイトアレキシンを誘導する物質を挙げることができる。
微生物としては、病原微生物の繁殖抑制効果のあるものを用いることができる。具体的にはトリコデルマ属(トリコデルマ・リグノーラム トリコデルマ・ビィリディなど)、グリオクラディウム属(グリオクラディウム・ビレンスなど)、セファロスポリウム属、コニオシリウム属、スポリデスミウム属、ラエティサリア属などの糸状菌、アグロバクテリウム属(アグロバクテリウム・ラディオバクター)、バチルス属(バチルス・ズブチリス)、シュードモナス属(シュードモナス・セパシア、シュードモナス・グルメ、シュードモナス・グラディオリ、シュードモナス・フロルエッセンス、シュードモナス・アウレオファシエンス、シュードモナス・プチダなど)、キサントモナス属、エルビニア属、アースロバクター属、コリネバクテリウム属、エンテロバクター属、アゾトバクター属、フラボバクテリウム属、ストレプトマイセス属(ストレプトマイセス・アクロモゲナス、ストレプトマイセス・ファエオパーピュレンス、ストレプトマイセス・ヒグロスコピカス、ストレプトマイセス・ニトロスポレンス、ストレプトマイセス・バーネンシスなど)、アクチノプラネス属、アルカリゲネス属、アモルフォスポランギウム属、セルロモナス属、マイクロモノスポラ属、パスチュリア属、ハフニア属、リゾビウム属、ブラディリゾビウム属、セラティア属、ラストニア属(ラストニア・ソラナセアラム)などの細菌および放線菌を挙げることができる。
これらの中で好ましく使用できるものは、抗菌活性物質産生菌である。具体的には抗菌物質生産能の高いシュードモナス属細菌であり、例えば抗生物質を生産する菌株としては抗生物質ピロールニトリン(対ダイコン苗立枯病菌)を生産するシュードモナス・セパシア、抗生物質フェナジンカルボン酸(対コムギ立枯病菌)やピロールニトリン、ピオルテオリン(対ワタ苗立枯病菌、キュウリ苗立枯病菌)、シアン化物(タバコ黒根病菌)、ディアセチルフログルシノール(対コムギ立枯病菌)などを生産するシュードモナス フロルエッセンス、更には土壌中の鉄を病原菌に利用させず、植物にのみ利用できるようにする鉄キレート物質シデロフォア(シュードパクチン、蛍光性シデロフォア:ピオベルディン)などを生産する蛍光性シュードモナス属菌(シュードモナス・プチダ、シュードモナス・フロルエッセンスなど)を挙げることができる。
その他の微生物としては、バクテリオシンのアグロシン84(対根頭がんしゅ病菌)を生産するアグロバクテリウム・ラディオパクターや植物ホルモンなどの生育増進物質を生産する生育増進性根圏細菌(PGPR)として蛍光性シュードモナス(シュードモナス・プチダ、シュードモナス・フロルエッセンスなど)やバチルス属などが挙げられる。
特にCDU分解菌群(シュードモナス属、アースロバクター属、コリネバクテリウム属、アグロバクテリウム属など)やストレプトマイセス属の菌株(例えば特公平5−26462号公報に開示の微工研寄託第10533号)は土壌伝染性の病原性糸状菌に対し顕著な抑止力を有するため好ましく用いられる。
生物活性物質を含有する芯材粒子の組成は、1種以上の生物活性物質を含有していれば、特に限定されるものではない。生物活性物質単独で造粒されたものであってもよく、クレー、カオリン、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウムなどの担体や、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、澱粉類などの結合剤を用いて造粒したものであっても構わない。また、必要に応じ、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の界面活性剤や廃糖蜜、動物油、植物油、水素添加油、脂肪酸、脂肪酸金属塩、パラフィン、ワックス、グリセリンなどを含有したものであっても構わない。
該芯材粒子の造粒方法としては、押出し造粒法、流動層式造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法、被覆造粒法、吸着造粒法等を用いることができる。本発明においては、これらの造粒法のいずれを使用しても良いが、押し出し造粒法が最も簡易である。
本発明における吸着造粒とは、造粒キャリアーに生物活性物質を噴霧、滴下、投入することにより吸着せしめる方法である。造粒キャリアーには軽石、ゼオライト、ベントナイト、パーライト等が例示できる。生物活性物質の造粒キャリアーへの吸着において、吸着の均一性を向上させるためには、希釈剤を用いることが有効である。造粒キャリアーへの生物活性物質の吸着量は、ホワイトカーボン等の造粒キャリアーへの添加により造粒キャリアーの親油性を変化させることで調節できる。
該芯材粒子の粒径は特に限定されるものではないが、例えば、肥料の場合においては1.0〜10.0mmであり、農薬の場合においては0.3〜3.0mmであることが好ましい。これらは篩いを用いることにより、前記範囲内で任意の粒径を選択することができる。
該芯材粒子の形状は特に限定されるものではないが、時限放出型の徐放機能を発現させるためには球状のものが好ましい。具体的には、芯材粒子の円形度合いを知るための尺度である円形度係数を用いるとよく、式{(4π×芯材粒子の投影面積)/(芯材粒子投影図の輪郭の長さ)2}によって求められた値が0.7以上のものが好ましく、より好ましくは0.75以上であり、更に好ましくは0.8以上である。円形度係数の最大値は1であり、1に近づくほど芯材粒子は真円に近づき、芯材粒子形状が真円から崩れるに従って円形度係数は小さくなる。
例えば、施用後一定期間生物活性物質の放出が抑制された放出抑制期間(以下「d1」と記述する。)と、施用後一定期間経過後放出が持続する放出期間(以下「d2」と記述する。)とからなる時限放出型の徐放機能を有する被覆生物活性粒状物(以下「時限溶出型被覆生物活性粒状物」と記述する。)において、円形度係数が0.7を下回る芯材粒子が増えると、該芯材粒子を用いて得られる時限放出型の徐放機能を有する被覆生物活性粒状物のd1における放出抑制が不十分となり、生物活性物質の洩れを生じやすくなる傾向にあるため、本発明に用いる芯材粒子は、全てが0.7以上のものであることが好ましいが、本発明の効果を大きく損なわない限りにおいて、下限値未満のものが若干量存在していても差し支えない。なお上記の円形度係数は、PIAS−IV(株式会社ピアス製)等の市販の測定機器を用いることにより測定することができる。
被覆生物活性粒状物の被膜は、樹脂を含有するものや硫黄などの無機物質を含有するものを挙げることができる。
樹脂を含有する被膜において、樹脂の含有割合は被膜重量に対し、10〜100重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、20〜100重量%の範囲である。
また、無機物質を含有する被膜において、無機物質の含有割合は被膜重量に対し、20〜100重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、50〜90重量%の範囲である。
被膜に使用する樹脂は特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エマルジョン等を挙げることができる。
熱可塑性樹脂としては具体的に、オレフィン系重合体、塩化ビニリデン系重合体、ジエン系重合体、ワックス類、ポリエステル、石油樹脂、天然樹脂、油脂およびその変性物、ウレタン樹脂を挙げることができる。
オレフィン系重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、ポリブテン、ブテン−エチレン共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、およびエチレン−メタアクリル酸エステル共重合体等が例示でき、塩化ビニリデン系重合体としては、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体が例示できる。
ジエン系重合体としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、EPDM重合体、スチレン−イソプレン共重合体等が例示できる。
ワックス類としては、密ロウ、木ロウ、パラフィン等が例示でき、ポリエステルとしてはポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルやポリエチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルが例示でき、天然樹脂としては、天然ゴム、ロジン等が例示でき、油脂及びその変性物としては、硬化物、固形脂肪酸および金属塩等を例示することができる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ウレタン樹脂、および乾性油などを挙げることができる。
これらの熱硬化性樹脂は数多くのモノマーの組み合わせが有るが、本発明においては、モノマーの種類や組み合わせは限定されるものではない。また、モノマー同士の重合物の他に、2量体あるいはポリマー化したもの、またはその混合物の重合物であっても良い。
また、種類の異なる複数の樹脂を配合したものであっても良い。
フェノール樹脂としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,4−キシレノール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、および3,4−キシレノールなどのフェノール類から選ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドに代表されるアルデヒド類から選ばれた1種以上との縮合反応によって得られたものを使用することができる。
フラン樹脂の代表的なものとしてフェノール・フルフラール樹脂、フルフラール・アセトン樹脂、およびフルフリルアルコール樹脂などを挙げることができる。
キシレン・ホルムアルデヒド樹脂は、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、およびエチルベンゼンなどのキシレン類から選ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドに代表されるアルデヒド類から選ばれた1種以上との縮合反応によって得られたものを使用することができる。
ケトンホルムアルデヒド樹脂としては、アセトン・ホルムアルデヒド樹脂、シクロヘキサノン・ホルムアルデヒド樹脂、アセトフェノン・ホルムアルデヒド樹脂、および高級脂肪族ケトン・ホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。
アミノ樹脂としては、尿素、メラミン、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、グアナミン類、およびアニリンなどのアミノ基含有モノマーから選ばれた1種以上と、ホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られたものを挙げることができる。
アルキド樹脂は非転化型、転化型のどちらでもよく、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、およびトリメチロールプロパンなどの多価アルコールから選ばれた1種以上と、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、セバシン酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジフェン酸、1,8−ナフタリル酸、またテルペン油、ロジン、不飽和脂肪酸とマレイン酸の付加物などの多塩基酸から選ばれた1種以上とを縮合させて得られたものを挙げることができる。
また、アルキド樹脂を変性させる際に使用する脂肪油または脂肪酸としては、アマニ油、大豆油、エゴマ油、魚油、桐油、ヒマワリ油、クルミ油、オイチシカ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、蒸留脂肪酸、綿実油、ヤシ油、およびそれらの脂肪酸、またはグリセリンとエステル交換したモノグリセリドを挙げることができる。このほかロジン、エステルロジン、コーパル、フェノールレジン等の樹脂変成物も使用することができる。
不飽和ポリエステルとしては、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラクロル無水フタル酸、および3,6−エンドジクロルメチレンテトラクロルフタル酸などの有機酸から選ばれた1種以上と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、水素化ビスフェノールA、2,2−ビス(4−オキシエトキシフェニル)プロパン、および2,2−ビス(4−オキシプロポキシフェニル)プロパンなどのポリオールから選ばれた1種以上とを縮合反応させて得られたものを挙げることができる。
更に、該不飽和ポリエステルの硬化促進を目的として、スチレン、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、メタクリル酸メチル、トリアリルシアヌル酸、およびトリアリルリン酸などのビニルモノマーから選ばれた1種以上とを縮合時に加えて得られたものも使用することができる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ノボラック型、ビスフェノールF型、テトラビスフェノールA型、およびジフェノール酸型のエポキシ樹脂を挙げることができる。
さらに、ポリエステル樹脂をウレタン化したものなど、複合化した樹脂を使用することも可能である。
ウレタン樹脂としては、トリレンジイソシアナート、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナート、3,3’−ジメチル−ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、メタフェニレンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、トリジンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、水添キシレンジイソシアナート、およびナフタリン−1,5−ジイソシアナートなどのジイソシアナートから選ばれた1種以上と、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオール、アクリロニトリル−プロピレンオキシド重合物、スチレン−プロピレンオキシド重合物、ポリオキシテトラメチレングリコール、アジピン酸−エチレングリコール、アジピン酸−ブチレングリコール、アジピン酸−トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンポリオール、およびポリアクリラートポリオールなどのポリオールから選ばれた1種以上とを、ポリ付加重合させることによって得られたものを挙げることができる。
長期にわたる徐放機能、更には時限放出型の徐放機能の達成には、芯材粒子の表面を透湿性の低い樹脂で完全に被覆し、水分の透過を極僅かに抑えることができる被膜を形成させることが必要である。つまり、ピンホールや亀裂の無い被膜を形成することが重要である。特に、時限放出型の徐放機能において、長いd1が必要な場合には、芯材粒子の表面に透湿性の小さな被膜を形成させることが有効である。透湿性の小さい樹脂被膜を該芯材粒子表面に被覆することにより、外部に存在する水分を徐々に時間をかけて生物活性物質を含有する芯材粒子にまで浸透させることができる。
そのためには、熱可塑性樹脂を含有する被膜で該芯材粒子を被覆することが有効であり、更に、熱可塑性樹脂としてオレフィン重合体、オレフィン共重合体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン共重合体を用いることが有効である。
特にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体及びこれらの混合物を最も好ましい被膜材料として挙げることができる。これらの被膜材料を用い、ピンホールや亀裂のない被膜が形成されれば、水分の透過量は極僅かとなる。
更に、該被覆生物活性粒状物は、被膜にフィラーや親水性付与のための界面活性剤などを添加したものであってもよい。フィラーとしてはタルク、クレー、カオリン、ベントナイト、硫黄、白雲母、金雲母、雲母状酸化鉄、金属酸化物、珪酸質、ガラス、アルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩、および澱粉等を挙げることができ、界面活性剤としては、ポリオールの脂肪酸エステルに代表されるノニオン界面活性剤を挙げることができる。
本発明において揮発物質とは、物質の蒸気圧が25℃で1×10−4Pa以上の物質である。
被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質としては、樹脂重合時に使用した溶剤(n−ヘキサン等)、水、界面活性剤、未反応モノマー、重合度の低いプレポリマー、および被膜形成時に使用した溶剤などがある。
生物活性物質を含有する芯材粒子の表面を被膜で被覆する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶融させた被膜材料を該芯材粒子表面に噴霧する方法、溶剤に被膜材料を溶解させた被膜材料溶解液を該芯材粒子表面に噴霧する方法、被膜材料の粉体を該芯材粒子表面に付着させ、その後溶融する方法、モノマーを該芯材粒子表面に噴霧し、該芯材粒子表面で反応させ樹脂化(被膜化)する方法、更に、被膜材料の溶融液ないし被膜材料溶解液に、該芯材粒子を浸すディップ法などを挙げることができる。
被覆生物活性粒状物は、例えば1種以上の生物活性物質からなる芯材粒子を予め製造し、該芯材粒子の表面を被膜で被覆することによって製造することが出来る。
樹脂を含む被膜材料を該芯材粒子に被覆する方法としては、該被膜材料中の樹脂を溶解し得る溶剤に溶解させた被膜材料溶解液を、噴霧により該芯材粒子表面に付着させ、被膜を形成させる方法(以下「溶解液噴霧法」と云う)、若しくは該被膜材料を加熱により溶融させて得られた被膜材料溶融液を、噴霧により該芯材粒子表面に付着させ、被膜を形成させる方法(以下「溶融液噴霧法」と云う)を挙げることができる。
被覆生物活性粒状物は、どちらの方法で得られたものであっても構わないが、生産効率の高さや、得られる被膜の均一性などの面から、転動または流動状態にある該芯材粒子に該被膜材料溶解液を噴霧により付着させ、その後に熱風に晒すことにより被膜を形成させる方法が好ましい。
樹脂を含有する被膜にフィラーを分散させる場合において、良好に生物活性物質の溶出を制御するためには、フィラーが被膜内において均一に分散されていることが重要である。
本発明において、フィラーが被膜内に均一に分散されている状態とは、下記の方法で求めた変動係数が50%以下である場合を意味する。本発明において、該変動係数は、好ましくは35%以下である。
該変動係数は、被覆粒状物(「1」とあったものを削除しました)の被膜の切断面において、膜厚方向を縦、膜表面に対して平行方向を横とし、被覆粒状物(「1」とあったものを削除しました)の被膜の切断面から任意に、縦×横=20μm×50μmの範囲を10箇所、任意に抽出した20粒について走査型電子顕微鏡で観察し、各箇所毎に存在するフィラー数を計測し、その計測結果から求めた(該変動係数=標準偏差/平均値×100)ものである。
フィラーを均一に分散した被膜を得るためには、被覆生物活性粒状物を溶解液噴霧法で製造することが好ましい。
該溶解液噴霧法に使用し得る被覆装置の一例について、図1に示した噴流装置を参照しながら説明する。該方法においては、無機フィラー等の溶剤に不溶な被膜材料を、被膜材料溶解液中に均一に分散させるため、特に被膜材料溶解液の撹拌を強力に行う必要がある。
この噴流装置は、噴流状態にある芯材粒子3に対し、被膜材溶解液を配管5経由で輸送、スプレーノズル2により噴霧し、芯材粒子3の表面に吹き付けて、該表面を被覆すると同時並行的に、高温気体を噴流塔1に下部からガイド管6へ流入させ、該高速熱風流によって、該芯材粒子表面に付着している被膜材溶解液中の溶剤を瞬時に蒸発乾燥させるものである。
噴霧時間は被膜材料溶解液の樹脂濃度、及び該溶液のスプレー速度、被覆率等により異なるが、これらは目的に応じて適宜選択されるべきものである。
図1に示した噴流装置以外の本発明に使用し得る被覆装置としては、流動層型または噴流層型の被覆装置として、特公昭42−24281号公報及び特公昭42−24282号公報に開示の、ガス体により芯材粒子の噴水型流動層を形成せしめ、中心部に生ずる芯材粒子分散層にコーティング剤を噴霧する装置を挙げることができ、回転型の被覆装置としては、特開平7−31914号公報及び特開平7−195007号公報に開示の、ドラムの回転によりドラム内周に具えたリフタによって粉粒体を上方に移送した後に落下させ、落下中の粉粒体表面にコーティング剤を塗布し、被膜を形成させる装置を挙げることができる。
溶解液噴霧法で被覆生物活性粒状物を得る場合、使用する溶剤は特に限定されるものではないが、被膜に用いる樹脂の種類毎に、各溶剤に対する溶解特性が異なることから、使用する樹脂に併せて溶剤を選択すればよい。
例えば、樹脂としてオレフィン重合体、オレフィン共重合体、塩化ビニリデン重合体、塩化ビニリデン共重合体などを用いる場合には、塩素系溶剤や炭化水素系溶剤が好ましく、その中でもテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、トルエンを用いた場合には、緻密で均一な被膜が得られることから特に好ましい溶剤である。
本発明において、被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度を低下させる工程とは、生物活性物質を含有する芯材粒子の表面に被膜を形成させた後に、揮発物質を被覆生物活性粒状物から除去するための脱気工程のことである。
脱気の方法は特に限定されないが、通熱風、赤外線照射、マイクロウェーブ、減圧、通気しながら減圧する等により、被膜が損傷しない程度に該粒状物を加熱する方法を挙げることができる。
本発明において、脱気工程は通熱風によるものであることが好ましく、具体的には、該被覆生物活性粒状物に対し、揮発物質を含有していない、加熱された窒素や空気、水蒸気等のガスを吹き付ける処理を行えばよい。水蒸気を用いる場合は、水蒸気単独でもよくまた他のガスとの混合ガスでも良い。水蒸気を用いる場合は、芯材粒子への透湿を避ける為に脱気工程後速やかに該被覆粒状物を乾燥することが好ましい。
該被覆生物活性粒状物において、芯材粒子表面への被膜の形成が、複数回行われ、その後に最終製品がえられる場合には、被覆工程が完了した後に脱気を行ってもよく、被膜が形成されるたびに脱気を行っても良い。また、脱気は、前述の被覆装置内で行ってもよく、被覆装置とは別に脱気装置にて行っても構わない。
揮発物質を含有していないか含有していたとしてもごく僅かであるガスで揮発性物質の脱気を行うためには、揮発物質をほとんど含有していないガスを入手し、該被覆生物活性粒状物に吹き付けたガスを、脱気のための空間から速やかに排出すればよい。
該脱気処理後のガスを循環再利用する場合は、該ガスを、活性炭等を用いて揮発物質を分離精製したうえで再利用することが好ましい。また、該ガスにおける揮発物質の濃度は、露点以下であることが好ましい。
また、脱気処理を行う際の、被覆生物活性粒状物の状態は、特に限定されるものではないが、流動若しくは転動状態にあることが好ましい。
このときの脱気温度は特に限定されるものではないが、被膜が熱可塑性樹脂を含有する場合には、被膜に含まれる熱可塑性樹脂の融点をT℃とした場合、(T−60)℃以上(T−5)℃未満であることが好ましい。被膜に含まれる熱可塑性樹脂が単一の場合は、該樹脂の融点をT℃とし、2種以上の場合は、それぞれの樹脂の融点を比較して高い方の樹脂の融点をT℃とする。但し、その温度条件下で脱気処理をしていて被覆生物活性粒状物同士が団粒化するなどの不都合が生じた場合には、融点が低い方の樹脂の融点以下で行うことが好ましい。樹脂の融点はDSC等公知の分析機器を用いて測定することができる。
脱気時間は被膜の厚さ、製造直後に被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度などにより一様ではないが、好ましくは0.05〜2時間である。
被覆完了直後の被膜生物活性粒状物から脱気された揮発物質は、例えば冷却、圧縮や、活性炭等の吸着剤により回収することができる。従って、揮発物質の回収は、廃棄物として排出することなく、リサイクルすることにより被覆工程で再利用できることから、環境面、コスト面においても好ましい処理法であるといえる。
通熱風による脱気に用いたガスからの、揮発物質の回収方法は特に限定されるものではないが、該ガスに大量の揮発物質が含まれる場合には、コンデンサーを用いて該揮発物質を回収する方法が好ましい。
また、該ガスを循環再利用する場合には、被覆生物活性粒状物からの揮発物質の回収効率は、再循環ガス中に含まれる揮発物質の濃度が大きく影響することから、できる限り該濃度を低くすることが好ましく、この濃度を低下させる方法としては、活性炭を用いて揮発物質を回収する方法が効果的である。
更に、本発明においては、該ガスからの揮発物質の回収は、コンデンサーによる1次回収と、活性炭による2次回収とによることが好ましい。
前述の脱気処理は、被覆生物活性粒状物を溶解液噴霧法で得た場合に特に特に有効である。それは、溶解液噴霧法においては、被膜材料溶解液を得る際に、多量の溶剤を用いることから、被覆工程終了後の該被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度が、非常に高くなる傾向にあるからである。
被覆性物活性粒状物に含まれる揮発物質の該被覆生物活性粒状物に対する濃度は500ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であれば、被覆生物活性粒状物を長期に保存した際の放出機能の経時変化を良好に抑えることができる。本発明において該揮発物質の濃度は10ppm以下であることがよりこのましく、更に好ましくは5ppm以下であり、特に好ましくは1ppm以下である。
時限放出型の徐放機能を有する被覆生物活性粒状物を製造する場合には、該揮発物質の濃度は10ppm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1ppm以下である。
これら被覆生物活性粒状物に含まれる揮発物質の濃度は、例えば、ベンゼンやノルマルヘキサン等の溶媒を用いて抽出し、ガスクロマトグラフィ(例えばECD)等の公知の分析方法で測定することができる。
被覆生物活性粒状物の物性とは、例えば、被膜の被覆粒状活性粒状物に対する被覆率、被膜の均一性、被膜強度、水蒸気透過性、色彩などのことであり、機能とは、例えば、放出速度、放出期間、放出パターン、被膜表面の親水性(疎水性)、被膜の光や酸素や微生物による分解性などのことである。
物性規格並びに機能規格とは、前述の各物性、各機能における、製造直後もしくは製品出荷時における規格であり、特定の数値、もしくは特定の幅を持った数値で表されたものである。
製造条件には、被被覆物である芯材粒子を造粒する際の製造条件(以下「造粒条件」と云う。)と、芯材粒子の表面を被膜で被覆する際の製造条件(以下「被覆条件」と云う。)とがある。
造粒条件として基本的には組成、温度、水分、乾燥温度、乾燥時間などであり、その他に押出造粒法においては圧力、ダイス径、粒子形状、フィード速度、摩擦力などがあり、流動層式造粒法においては風量、仕込量などがあり、転動造粒法においては粒子の機械的強度、保形性、転動速度、フィード速度などがあり、圧縮造粒法においては圧力、圧縮時間、原料粒度、原料の可塑性、粘結材の種類と量などがあり、被覆造粒法においては被覆液量、被覆回数、被覆ノズル形状、バインダーの種類と量などがあり、吸着造粒法においては吸着能、キャリヤーの吸油能などの造粒条件がある。
被覆条件として基本的には被膜組成、被覆率、乾燥温度、乾燥時間などがあり、その他に、溶融させた被膜材料を生物活性粒状物表面に噴霧する方法においては、溶融温度、噴霧速度、噴霧液滴径などがあり、溶剤に被膜材料を溶解させた被膜材料溶解液を生物活性粒状物表面に噴霧する方法においては、溶解液温度、噴霧速度、噴霧液滴径、粒子温度、乾燥ガス量などがあり、被膜材料の粉体を生物活性粒状物表面に付着させその後溶融する方法においては、付着量、溶融温度、溶融時間などがあり、モノマーを生物活性粒状物表面に噴霧し該粒子表面で反応させ樹脂化(被膜化)する方法においては、噴霧量、反応時間、反応温度、噴霧反応回数などがあり、更に、被膜材料の溶融液ないし被膜材料溶解液に生物活性粒状物を浸すディップ法においては、溶融液温度、溶融液粘度、などの被覆条件がある。
実施例
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるべきものではない。尚、以下の実施例における「%」は特に断りがない限り「重量%」である。
1.被覆生物活性粒状物の製造
1)被覆生物活性粒状物の製造A(被覆粒状物1〜4の製造)
図1に示される噴流層被覆装置(塔径450mm、高さ4000mm、空気噴出口径70mm、円錐角50度)を用い、生物活性物質を含有する芯材粒子として粒径2.0〜3.4mm、円形度係数0.8の粒状尿素を、表1に記載の被膜材料で被覆率が12%になるまで被覆し、被覆生物活性粒状物1〜4を製造した。製造条件は以下の方法に準拠して行った。
また、被覆率は被覆生物活性粒状物の重量(A)と被膜の重量(B)との和を100重量%とした被覆生物活性粒状物に対する被膜の重量(A)の比率であり、算式[B×100/(A+B)]で求めた値である。
被膜材料溶解液は、被膜材料を表1に記載の割合で揮発物質に均一に溶解、分散させ、被膜材料溶解液に対する被膜材料の濃度を1.0重量%にした。
一流体ノズル:出口径0.8mmフルコーン型
粒状肥料:10kg
熱風温度:100〜110℃
熱風風量:240m3/hr
スプレー流速:0.5kg/min
被膜材の数字は重量部を示す。
蒸気圧:「改訂第5版 化学工業便覧」丸善(株)発行、1988年より
PE:低密度ポリエチレン(MFR=23g/10min[JIS K 6760]、密度:d=0.916g/cm3、融点105℃)
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体(MI=20、酢酸ビニル30重量%)
タルク:平均粒径 5μm
SA:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB=13)
ECO:エチレン−一酸化炭素共重合体(MFR=0.75g/10min、CO=0.95重量%、d=0.93g/cm3、融点120℃)
PP:ポリプロピレン(MFR=3g/10min[JIS K 6758]、密度:d=0.90g/cm3、ビカット軟化点:145℃[JIS K 6758])
スターチ:でんぷん、トウモロコシ 和光純薬工業)
PCL:ポリ−ε−カプロラクトン(Mn=80,000、融点60℃)
PLA:ポリ−L−乳酸(Mn=60,000)
イオウ:試薬品
2)被覆生物活性粒状物の製造B(被覆粒状物5〜7の製造)
図1に示される噴流層被覆装置(塔径250mm、高さ2000mm、空気噴出口径50mm、円錐角50度)を用い、生物活性物質を含有する芯材粒子として粒径1.4〜1.7mm、円形度係数0.8の粒状農薬(ベントナイト60重量部、クレー25重量部、三共ダイアジノン水和剤34(九州三共、ダイアジノン34%)15重量部)を、表1に記載の被膜材料で被覆率が20%になるまで被覆し、被覆生物活性粒状物5〜7を製造した。製造条件は以下の方法に準拠して行った。
また、被覆率は被覆生物活性粒状物の重量(a)と被膜の重量(b)との和を100重量%とした被覆生物活性粒状物に対する被膜の重量(b)の比率であり、算式[b×100/(a+b)]にて求めた値である。
被膜材料溶解液は、被膜材料を表1に記載の割合で揮発物質に均一に溶解、分散させ、被膜材料溶解液に対する被膜材料の濃度を1.0重量%にした。
一流体ノズル:出口径0.4mmフルコーン型
粒状肥料:3kg
熱風温度:100〜110℃
熱風風量:70m3/hr
スプレー流速:0.2kg/min
2.揮発物質の脱気
被覆生物活性粒状物の製造A及びBで得られた被覆粒状物1〜7を用いて、揮発物質の脱気処理を行った。供試ガスは、揮発物質(トリクロロエチレン、パークロロエチレン、トルエン)濃度が1ppm未満である空気を用いた。脱気処理時のガスの温度は表2に示した。得られた被覆生物活性粒状物1〜7からそれぞれ500gを用いて図2の脱気装置で脱気処理を行った。被覆粒状物1〜7を製造後、図2の脱気装置に該被覆生物活性粒状物を投入し、熱風導入管を通して空気を装置内に入れ、30分間通風することで脱気処理を行った。排気ガスは上方の開口部から連続的に排出され、溶剤回収装置で処理した後脱気処理用のガスとして再利用される。このようにして脱気処理することにより、実施例1〜7を得た。一方、脱気処理を行わない被覆生物活性粒状物1〜7を比較例1〜7とした。
3.揮発物質濃度の測定
実施例1〜7と比較例1〜7について、揮発物質の濃度測定を行った。比較例1〜7については製造直後(被覆工程終了直後)、実施例1〜7については揮発物質の脱気処理後に行った。
抽出する揮発物質がテトラクロロエチレン、トリクロロエチレンの場合には、抽出用溶媒としてベンゼンを用い、抽出する揮発物質がトルエンの場合には、ノルマルヘキサンを用い、実施例1〜7及び比較例1〜7のそれぞれ0.5gを、該抽出用溶媒50mlに1週間、常温で浸漬し、揮発物質を抽出させることによって分析試料を調整した。
該分析試料をガスクロマトグラフィー(検出器:ECD(抽出用溶媒:ベンゼン)、FID(抽出用溶媒:ノルマルヘキサン))によって揮発物質を分析し揮発物質濃度を得た。結果を表2に示した。
4.性能評価試験
性能評価試験は下記A及びBの方法で行い、比較例1〜7は製造直後(被覆工程終了直後)、実施例1〜7は揮発物質の脱気処理後のものを供試した。これとは別に、実施例1〜7及び比較例1〜7を、それぞれを100gずつ個々に厚さ0.063mmのポリエチレン製袋(商品名:リード冷凍保存するバッグ、ライオン(株))に入れて封印して2週間冷暗所に保存後、前述と同様に性能評価試験に供試した。
1)性能評価試験A
実施例1〜4及び比較例1〜4のそれぞれ10gを200ml水中に浸漬して25℃に静置し、所定期間経過後被覆生物活性粒状物と水とに分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求めた。肥料には新水200mlを入れて再び25℃に静置し、所定期間経過後同様の操作を行った。このような動作を反復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、グラフから溶出累計が10%に到達する日数(d1)を読みとった。その結果を表3に示した。
2)性能評価試験B
試験は、供試サンプルの被膜に亀裂が入り、被膜が破壊されることにより、内部の芯材粒子に含有される農薬が外部に10%放出されるまでの時間を測定したものである。
水を1.5ml入れたキャップ付試験管(12mm×72mm)に、実施例5〜7、比較例5〜7をそれぞれ該試験管1本当たり1粒投入しキャップをした。これを実施例5〜7、比較例5〜7それぞれ100管(粒)用い、水温20℃一定の条件下でそれぞれ被覆生物活性粒状物の崩壊の個数をカウントした。観察は試験開始から毎日行った。得られた結果から放出累計と日数の関係をグラフ化して放出速度曲線を作成し、グラフから溶出累計が10%に到達する日数(d1)を読みとった。その結果を表3に示した。
d1:10%溶出に要する日数(日)
表3の結果からも明らかな様に、実施例1〜7は2週間保存下後の放出機能における経時変化は極僅かであったのに対し、比較例1〜7においては著しい経時変化が認められた。
以下の実施例においては、使用時に期待される放出機能がd1=40±3日(25℃、水中、以下「D1」と記述する)、d2=60±6日(25℃、水中、以下「D2」と記述する)である本発明の一種である時限放出型の被覆粒状尿素肥料を製造する。該被覆粒状尿素肥料製造直後の製品規格は、下記の放出機能測定方法1によって測定した値でd1=19±1日である。
5.被覆粒状尿素肥料の製造
製造方法1
1)被覆工程
図1に示した噴流層被覆装置を用い、生物活性物質を含有する芯材粒子として粒径2.0〜3.4mm、円形度係数0.8の粒状尿素を、下記に記載の被膜組成で被覆率が12%になるまで被覆した。製造条件は以下の方法に準拠した。
また、被覆率は粒状尿素の重量(A)と被膜の重量(B)との和を100重量%とした被覆粒状尿素肥料に対する被膜の重量(A)の比率であり、算式[B×100/(A+B)]で求めた値である。
被膜材料溶解液は、被膜材料を表1に記載の割合で下記揮発物質に均一に溶解、分散させ、被膜材料溶解液に対する被膜材料の濃度を1.0重量%にした。
一流体ノズル:出口径0.8mmフルコーン型
被覆材溶解温度:100〜110℃
被覆液温度:80〜110℃
粒状肥料:10kg
熱風温度:100〜110℃
熱風風量:240m3/hr
スプレー流速:0.5kg/min
被膜組成:ECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54
(数字は重量部を示す。)
使用揮発性物質:テトラクロロエチレン(蒸気圧*4[25℃]=2,460Pa)
*1:エチレン−一酸化炭素共重合体(MFR=0.75g/10min、CO=0.95重量%、d=0.93g/cm3、融点120℃)
*2:でんぷん、トウモロコシ(和光純薬工業)
*3:平均粒径 5μm
*4:「改訂第5版 化学工業便覧」丸善(株)発行、1988年より
2)揮発物質の脱気工程
供試ガスは、揮発物質(トリクロロエチレン、パークロロエチレン、トルエン)濃度が1ppm未満である空気を用いた。脱気処理時のガスの温度は表1に示した。「1)被覆工程」で得られた被覆粒状尿素肥料500gを用いて図2の脱気装置で脱気を行った。
具体的には、図2の脱気装置に該被覆粒状尿素肥料を投入し、熱風導入管を通して50℃の空気を装置内に入れ、30分通風することで脱気処理を行った。排気ガスは上方の開口部から連続的に排出され、溶剤回収装置で処理した後脱気処理用のガスとして再利用される。
製造方法2
「2)の揮発物質の脱気工程」における熱風温度を60℃とする以外は、「製造方法1」に準拠して被覆粒状尿素肥料の製造を行った。
製造方法3
「2)の揮発物質の脱気工程」における熱風温度を70℃とする以外は、「製造方法1」に準拠して被覆粒状尿素肥料の製造を行った。
製造方法4
「2)の揮発物質の脱気工程」における熱風温度を80℃とする以外は、「製造方法1」に準拠して被覆粒状尿素肥料の製造を行った。
製造方法5
「2)の揮発物質の脱気工程」における熱風温度を85℃とする以外は、「製造方法1」に準拠して被覆粒状尿素肥料の製造を行った。
製造方法6
「2)の揮発物質の脱気工程」を省いた以外は、「製造方法1」に準拠して被覆粒状尿素肥料の製造を行った。
実施例8
製造方法1の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に3日の偏差が認められたので、製造方法1の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.3/5.7/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
実施例9
製造方法2の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に3日の偏差が認められたので、製造方法2の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.3/5.7/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
実施例10
製造方法3の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に2日の偏差が認められたので、製造方法3の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.2/5.8/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
実施例11
製造方法4の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した)。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に2日の偏差が認められたので、製造方法4の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.2/5.8/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
実施例12
製造方法5の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に1日の偏差が認められたので、製造方法5の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.1/5.9/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
比較例8
製造方法6の方法で製造した被覆粒状尿素肥料を、後述の放出機能測定方法1で修正前d1を測定するとともに、該被覆粒状尿素肥料中に含まれる揮発物質の濃度を下記の方法で測定した。結果を表4に示した。修正前d1のデータと製品規格の下限との間に4日の偏差が認められたので、製造方法6の被膜組成をECO*1/スターチ*2/タルク*3=40/6/54からECO*1/スターチ*2/タルク*3=40.4/5.6/54.0に修正し、再度被覆粒状尿素肥料を製造し、得られた被覆粒状尿素肥料を下記の保存試験に供するとともに、放出機能測定方法1で修正後d1を測定した。結果を表4に示した。
放出機能測定方法1
被覆粒状尿素肥料10gを200ml水中に浸漬して35℃に静置し、所定期間経過後被覆粒状尿素肥料と水とに分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求めた。該被覆粒状尿素肥料には新水200mlを入れて再び35℃に静置し、所定期間経過後同様の操作を行った。このような動作を反復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、グラフから溶出累計が10%に到達する日数(修正前d1および修正後d1)を読みとった。
揮発物質測定方法
抽出用溶媒としてベンゼンを用い、被覆粒状尿素肥料0.5gを、該抽出用溶媒50mlに1週間、常温で浸漬し、揮発物質を抽出させることによって分析試料を調整した。
該分析試料をガスクロマトグラフィー(検出器:ECD(抽出用溶媒:ベンゼン)、FID(抽出用溶媒:ノルマルヘキサン))によって揮発物質を分析し揮発物質濃度を得た。結果を表4に示した。
保存性試験
被覆粒状尿素肥料100gを厚さ0.063mmのポリエチレン製袋(商品名:リード冷凍保存するバッグ、ライオン(株))に入れて封印し、3ヶ月間冷暗所に放置し、放置後、下記「放出機能測定方法2」で保存後d1を測定した。測定結果は表4に示した。
放出機能測定方法2
被覆粒状尿素肥料10gを200ml水中に浸漬して25℃に静置し、所定期間経過後被覆粒状尿素肥料と水とに分け、水中に溶出した尿素を定量分析により求める。該被覆粒状尿素肥料には新水200mlを入れて再び25℃に静置し、所定期間経過後同様の操作を行う。このような動作を反復して水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、グラフから溶出累計が10%に到達する日数を読みとり保存後d1とし、10%到達以降90%に到達するまでの日数を保存度d2とした。測定結果は表4に示した。
産業上の利用可能性
本発明の製造方法で得られた被覆生物活性粒状物であれば、保存している間に発生する放出機能の経時変化が極めて少ない。また、製造直後の製品データを用いて製造条件の修正修正を行った場合であっても、使用時に所定の物性、機能を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の製造方法に用いた噴流層被覆装置の断面図であり、図中1は噴流塔、2はスプレーノズル、3は芯材粒子、4は熱風導入管、5は被膜材料導入管、および6はガイド管である。
図2は、本発明の製造方法に用いた脱気処理装置の断面図である。
Claims (9)
- 下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする被覆生物活性粒状物の製造方法。
被覆工程(A):トルエン、テトラクロロエチレンおよびトリクロロエチレンから選ばれた1種以上の溶剤に被膜材料を溶解させた被膜材料溶解液を、肥料、農薬および微生物から選ばれた1種以上の生物活性物質を含有する芯材粒子表面に噴霧により付着させるとともに、上記被膜材料溶解液中の溶剤を瞬時に蒸発乾燥させることにより被膜を形成させる工程;
脱気工程(B):被覆工程(A)により被膜が形成された被覆生物活性粒状物に含まれる前記溶剤を通熱風により脱気して除去することにより、その濃度を該被覆生物活性粒状物に対して500ppm以下にする工程;および
回収工程(C):脱気工程(B)の通熱風による脱気に用いたガスから前記溶剤を活性炭を用いて回収する工程。 - 前記回収工程(C)が、脱気工程(B)の通熱風による脱気に用いたガスから前記溶剤を、コンデンサーを用いて1次回収し、次いで活性炭を用いて2次回収する工程である、請求項1に記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記工程(A)〜(C)により製造した被覆生物活性粒状物の物性および/または機能(以下「製品データ」と記述する。)と、被覆生物活性粒状物の物性規格および/または被覆生物活性粒状物の機能規格(以下「製品規格」と記述する。)との偏差を基に、製品データが該製品規格に適合するように製造条件が制御されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記脱気工程(B)が、被覆工程(A)により被膜が形成された被覆生物活性粒状物に含まれる前記溶剤を通熱風により脱気して除去することにより、その濃度を該被覆生物活性粒状物に対して100ppm以下にする工程である請求項1〜3のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記脱気工程(B)が、被覆工程(A)により被膜が形成された被覆生物活性物質に含まれる前記溶剤を通熱風により脱気して除去することにより、その濃度を該被覆生物活性物質に対して10ppm以下にする工程である請求項1〜4のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記脱気工程(B)が、被覆工程(A)により被膜が形成された被覆生物活性粒状物に含まれる前記溶剤を通熱風により脱気して除去することにより、その濃度を該被覆生物活性粒状物に対して5ppm以下にする工程である請求項1〜5のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記脱気工程(B)が、被覆工程(A)により被膜が形成された被覆生物活性粒状物に含まれる前記溶剤を通熱風により脱気して除去することにより、その濃度を該被覆生物活性粒状物に対して1ppm以下にする工程である請求項1〜6のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記被膜材料が熱可塑性樹脂を含むものであって、前記脱気工程(B)における熱風の温度が、当該熱可塑性樹脂の融点をT℃とした場合、(T−60)℃以上(T−5)℃未満である、請求項1〜7のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
- 前記脱気工程(B)における熱風が前記溶剤を含有していないか含有していたとしても1ppm未満である、請求項1〜8のいずれかに記載の被覆生物活性粒状物の製造方法。
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