JP5014075B2 - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
近年、レーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ等の画像形成装置では、画像の高画質化が望まれている。画像の高画質化を図るには、走査線湾曲と像面ずれを良好に補正する必要がある。
この走査線湾曲とは、副走査斜め入射光学系において感光体(感光ドラム面)上を走査する光スポットの軌跡が湾曲してしまうことである。また像面ずれとは感光体上に結像している光スポットのピントがずれてしまうことであり、像高によって像面ずれ量が異なった状態を像面湾曲という。
従来より、これら走査線湾曲と像面ずれを補正し、画像の高画質化を図った光走査装置は種々と提案されている(特許文献1〜4参照)。
特許文献1は、走査線湾曲を補正するために、複数の感光ドラムに光スポットを結像させる前記複数の感光ドラムに対応した結像レンズのレンズ面を、主走査方向に対して副走査方向の面傾き量が変化していく特殊の形状のチルト面にしている。
特許文献2は、結像光学系におけるレンズ射出成型用金型の鏡面コマ修正工程の方法を開示している。
特許文献2では、射出成形したレンズを実使用時と同等な光学系に配置し、その像面ずれ、走査線湾曲を測定し、それら実測値を打ち消すために、レンズ面を副走査方向に非円弧形状化している。このとき、特許文献2では、走査線湾曲と像面ずれを補正するために鏡面コマ加工値に、子線方向の面傾き(円弧からのサグ量=AZで表される一次関数の係数)を修正値として与えている。また子線方向の二次成分(円弧からのサグ量=BZ2で表される二次関数の係数)を修正値として与えている。
特許文献3は、射出成形レンズのもつ内部歪(特許文献3においては屈折率勾配)に起因する副走査方向の像面ずれを補正する方法が開示されている。この像面ずれを補正するために、特許文献3では、屈折率勾配で像面が光学配置、光学部材の肉厚、材料の屈折率、面の子線曲率から算出される焦点距離を実測の焦点距離よりも短くなるように設定している。たとえば、結像レンズの子線曲率を設計値からずらすことで(具体的には正のパワーにする)、結像レンズの屈折率勾配による副走査方向の像面ずれ(偏向手段から離れる方向へのずれ)を打ち消している。
特許文献4は、波面収差を補正するために結像レンズのレンズ面を子線非円弧形状に設定している。走査光学系においては、副走査方向の波面収差を劣化させる主要因は、コリメータレンズ、シリンドリカルレンズ、そして結像レンズで発生する球面収差である。
特許文献4では、結像レンズの子線方向の凸面を光軸からレンズ端部に行くに連れて凸形状面から凹形状面に近づくような非円弧形状面とすることで、球面収差を補正している。
このような結像レンズの光軸を中心として、レンズ中心からレンズ端部に行くに連れて凸形状面から凹形状面に近づくような非円弧形状は、球面収差を補正するため用いられる非円弧形状として、一般的なものである。
特開2006―64876号公報 特開2003―94441号公報 特許3252708号明細書 特開2001―021824号公報
特許文献1では、光学系のコンパクト化を図る為に結像レンズを副走査方向に対して複数の領域で光束(走査ビーム)が通過させる構成としている。このための結像光学系においては、すべての光束に対して走査線湾曲を良好に補正することは難しい。
特許文献1では、結像レンズの副走査方向を複数の光束で使用するようにしている。そして一方の光束の走査線湾曲を補正するために結像レンズを副走査方向に非対称な面形状にして形成している。そのため、その他の光束の走査線湾曲は劣化してしまうという問題点がある。
特許文献2の方法では、レンズの副走査方向を複数の光束が使用する光走査装置(光走査光学系)の場合は、以下に示す2つの問題点がある。
一つ目の問題点は、複数の光束のうち、ある光束の走査線湾曲を補正するために結像レンズを副走査方向に非対称な面形状にしてしまうため、その他の光束の走査線湾曲は劣化してしまうということである。
二つ目の問題点は、光束が子線光軸(レンズ中心部)からずれた位置を通過するレンズの場合、像面ずれを補正するために子線方向の二次成分を加えると、光束の通過位置での子線方向の面傾きが変わってしまい、走査線湾曲が発生してしまうということである。
さらに特許文献2では、実際に結像レンズのレンズ面をどのような子線非円弧形状にすればよいかが開示されていないため、特許文献2の方法を用いて走査線湾曲と像面ずれの双方を補正することができないという問題点がある。
特許文献4では、斜入射光学系において、良好なるスポットが得られないという問題点がある。斜入射光学系では、偏向手段により偏向走査される走査光束がコニカルスキャンするため、走査光束が結像レンズの子線光軸(レンズ中心部)からずれた位置を通過する。
これに対して、特許文献4の実施例の結像レンズは、光軸を中心としてレンズ中心からレンズ端部に行くに連れて曲率が変化していく。このため斜入射光学系のレンズに使用した場合、走査光束の通過領域内での曲率が非対称となってしまい、コマ収差が発生してしまう。その結果、特許文献4を斜入射光学系に用いた場合、被走査面上で良好なるスポットが得られない。
さらに、特許文献4では、斜入射光学系における屈折率勾配に起因の像面ずれを補正できないという問題点がある。射出成形レンズの屈折率勾配に起因する像面ずれは、偏向手段から離れる方向への像面ずれであり、これを補正するには、レンズに正のパワー(屈折力)を与えなくてはならない。しかし、特許文献4では、レンズ光軸からレンズ端部、つまり走査光束の通過位置では、光軸よりも負のパワーとなるため、像面ズレを打ち消すことができず、補正できない。つまり、特許文献4では、屈折率勾配に起因する像面ずれを補正できず、良好なるスポットが得られないという問題点がある。
本発明は走査線湾曲及び像面ずれを良好に補正する、または十分に低減することができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
本発明に係る光走査装置の代表的な構成は、光源手段と、前記光源手段から出射した光束を偏向手段に入射させる入射光学系と、前記偏向手段により偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有し、前記入射光学系からの光束は、副走査断面内において、前記偏向手段の回転軸に垂直な面に対し有限の角度をもって前記偏向手段の偏向面に入射しており、前記結像光学系は、成形レンズを少なくとも1枚有している光走査装置において、前記形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は光束通過領域内での子線曲率が極値を有する非円弧であり、かつ、光束の主光線の通過位置での子線曲率とレンズ中心位置での子線曲率との差を、3mm幅でNewton本数に換算した値をNとするとき、光束が通過する主走査方向全域において、0.7<N<10なる条件を満足する領域を有することを特徴とする。

また、上記光走査装置を用いた画像形成装置も本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば走査線湾曲及び像面ずれを良好に補正する、または十分に低減することができる、高精細で高画質な画像を形成することができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。図2aは本発明の実施例1の入射光学系の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。図2bは本発明の実施例1の結像光学系の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
尚、図1は構成を分かりやすくするために、走査された光束(光線)を副走査方向に折り曲げる反射ミラー9を省いた展開図で表している。
以下の説明において、主走査方向とは偏向手段の回転軸(または揺動軸)及び結像光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向とは偏向手段の回転軸(または揺動軸)と平行な方向である。また主走査断面(母線断面)とは主走査方向と結像光学系の光軸を含む平面である。また副走査断面(子線断面)とは主走方向に垂直な断面である。
本実施例の光走査装置は図1及び図2bに示すように、偏向手段5を挟み走査ユニット(走査光学系)SR,SLを2つ備え、1つの偏向手段5により4本の光束を偏向走査し、対応する感光ドラム面8を走査する。以下、2つの走査ユニットSR,SLの構成及び光学的作用は互いに同じであるので、以下走査ユニットSRを中心に説明する。
図中、1a,1bは各々光源手段であり、発光部(発光点)を有する半導体レーザより成っている。尚、発光部の数は単一、若しくは複数であっても良い。
3a,3bは各々アパーチャ(開口絞り)であり、コリメータレンズ2a,2bに入射する光束を制限している。2a,2bは各々集光レンズ(以下、コリメータレンズと称す。)であり、光源手段1a,1bから出射された光束を平行光束に変換している。4はシリンドリカルレンズであり、副走査断面内にのみ正のパワーを有している。
尚、アパーチャ3a,3b、コリメータレンズ2a,2b、シリンドリカルレンズ4の各要素は入射光学系LAの一要素を構成している。
本実施例における入射光学系LAは図2aに示す如く光源手段1a、1bから出射した光束を偏向手段5の偏向面に副走査断面内において、前記偏向手段5の回転軸に垂直な面に対し有限の角度で入射させている。以下、この入射光学系LAを「副走査斜入射光学系」とも称す。
尚、本実施例において、コリメータレンズ2a,2b、シリンドリカルレンズ4を1つの光学素子(アナモフィックレンズ)で構成しても良い。
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成り、図中矢印A方向に一定の速度で回転している。
LBは集光機能とfθ特性とを有する結像光学系であり、主走査断面内及び副走査断面内において正のパワー(屈折力)を有している。
8a,8bは各々被走査面としての感光ドラム面(記録媒体面)である。
9bは光線分離手段としての反射ミラーであり、結像光学系LBにおいて、上側斜入射光束Raと下側斜入射光束Rbの分離を行っている。9a、9cは各々反射ミラーであり、光路を折り曲げている。
本実施例における結像光学系LBは、図2bに示すように感光ドラム面8a,8bへ光束をそれぞれ結像させるために2つ(上側の結像光学系と下側の結像光学系)配置されている。
結像光学系LBは光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を主走査断面内において被走査面としての感光ドラム面8a,8b上にスポットに結像させている。さらに結像光学系LBは副走査断面内において光偏向器5の偏向面6と感光ドラム面8a,8bとの間を光学的に共役関係にすることにより、偏向面の面倒れ補償を行っている。
本実施例における結像光学系LBは、レンズ成形用金型によって成形された樹脂(プラスチック)製の成形レンズ(結像レンズ)を少なくとも1枚有している(本実施例では第1、第2の2枚の結像レンズ7a,7b)。
そのうち、少なくとも1枚の成形レンズのレンズ面のうち、少なくとも一面は、子線断面内の形状が、非円弧で、光束通過領域内(光線通過領域内)での子線曲率が極値を有している。
以下、本明細書では、子線断面内の形状が、非円弧で、光束通過領域内での子線曲率が極値を有する形状の面を「子線非円弧形状面」とも称す。
本実施例では、この子線非円弧形状面を最も被走査面側のレンズ面(第2の結像レンズ7bの出射面)に形成している。
本実施例において画像情報に応じて半導体レーザ1a,1bから光変調され出射した光束は開口絞り3a,3bを通過し(一部遮光される)、コリメータレンズ2a,2bに入射する。コリメータレンズ2a,2bに入射した光束は平行光束に変換されてシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4から出射する光束は、主走査断面内において平行光束であり、副走査断面内においては偏向面6で集光する収束光束として光偏向器5の偏向面6へ入射し、光偏向器5の偏向面6上で主走査方向に長手の線像として結像する。
光偏向器5の偏向面6で一部反射偏向された光束は、結像光学系LBにより感光ドラム面8a,8b上で導光される。そして光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、前記感光ドラム面8a,8b上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
本実施例における入射光学系LAは、図2aに示す如く図面上、上下に2つ配置されており、副走査断面内において、偏向面6に入射光学系LAからの光束をそれぞれ上方向斜め、下方向斜めから入射させている(副走査斜入射光学系)。
偏向面6に斜入射した2つの光束は、光偏向器5によってそれぞれ上方向、下方向にコニカルスキャンされ、結像光学系LB内に配置された光線分離手段9bによって分離され、2つの異なる感光ドラム面8a,8b上にスポットとして結像される。
本実施例においては、図2bに示すように上記2組の走査ユニットSR,SLを、光偏向器5を挟んで対向配置させており、これにより、4つの感光ドラム面8a〜8d上をスポットで走査している。
また本実施例においては、図2bに示すように各々の走査ユニットSR,SLにおいて、上側光束(上側斜入射光束)Raと下側光束(下側斜入射光束)Rbが、共通の第1の結像レンズ7aの光軸Lを挟んで上側と下側をそれぞれ通過している。
また対向する走査ユニットSR,SLの第1の結像レンズ7aは、鏡面コマ形状が同じ射出成形用金型によって射出成形されており、対向する走査ユニットSR,SL間で上下反転させて配置している。
また本実施例においては、各々の走査ユニットSR,SLにおいて、上側光束Ra用の第2の結像レンズ7bと、下側光束Rb用の第2の結像レンズ7bとが、鏡面コマ形状が同じ射出成形用金型によって射出成形されている。
また本実施例においては、対向する走査ユニットSR,SLの上側光束用及び下側光束用の第2の結像レンズ7bが、鏡面コマ形状が同じ射出成形用金型によって射出成形されており、前記対向する走査ユニットSR,SL間で上下反転させて配置している。
さらに上側光束用及び下側光束用の第2の結像レンズ7bは光偏向器5での偏向点Oを含む主走査断面に対して、副走査方向の光軸を+2.50mmオフセットさせて配置しており、これにより走査線湾曲及びスポットの波面収差を補正している。
つまり走査ユニットSRにおいて、第2の結像レンズ7bの子線光軸(レンズ中心部)を挟んで上側の領域を走査光束が通過しているとすると、走査ユニットSLの第2の結像レンズ7bの子線光軸を挟んで下側の領域を走査光束が通過している。
また本実施例において対向する走査ユニットSR,SLは、同一の光偏向器5の異なる偏向面を用いて光走査している。
このように本実施例においては、2組の走査ユニットSR,SLを副走査斜入射光学系、及び対向配置することで、光学部品を共有化し、光走査装置全体をコンパクト化にしている。
本実施例においては、上述した如く結像光学系LBを2枚の射出成形した樹脂製の第1、第2の結像レンズ(成形レンズ)7a、7bで構成している。このような樹脂製の結像レンズは射出成形される際、屈折率勾配などの内部歪が発生するため、結像光学系として使用した場合、像面ずれが生じてしまう。特にレンズ肉厚、幅、高さの関係から、サジ像面のずれ(副走査方向の像面ずれ)が生じてしまう。
図3は副走査断面内における射出成形レンズの屈折率分布を表した説明図である。
図3から分かるように射出成形レンズは、副走査方向において光軸から端部にいくに従って屈折率が大きくなるような屈折率勾配を有している。これにより実際に射出成形したレンズの副走査方向の焦点距離は、レンズの子線形状、肉厚、硝材の屈折率から算出される設計値の副走査方向の焦点距離よりも長くなる。
本実施例において、結像光学系LBの第1、第2の結像レンズ7a、7bは先に述べたような屈折率勾配を有している為、設計値通りの子線形状、肉厚であったとしても、被走査面上の副走査方向の像面は光偏向器5から離れる方向にずれてしまう。
このとき後述するような形状の本実施例の結像レンズを適用する前の結像レンズを用いたときの結像性能(副走査方向の像面ずれ)を図4aに表す。
図4aは第1、第2の結像レンズ7a、7bの屈折率勾配に起因する副走査方向の像面の設計値からのズレ量を表したグラフである。
図4aから分かるように第1、第2の結像レンズ7a、7bの屈折率勾配によって、被走査面上の副走査方向の像面は光偏向器5から離れる方向にずれてしまう。また、屈折率分布は、レンズ肉厚とレンズ高さとにより変化するため、各像高毎に変化する。さらに副走査斜入射光学系を用いると、走査光束が第1、第2の結像レンズ7a、7bを通過する副走査方向の高さが像高によって変化していく。
このような原因により、図4aに示すように、副走査方向の像面は、中央像高から端部像高に行くに連れて、光偏向器5から離れる方向にずれる、つまり副走査方向の像面湾曲が発生してしまう。
図4aより、そのずれ量は、副走査方向の像面湾曲が0.9mm、像面ズレオフセット量(中央像高でのズレ量)が+0.4mmとなっている。
従来において、副走査方向の像面ずれを補正する一般的な方法としては、副走査方向の円弧の曲率半径の変更による補正がある。
図11は、従来の像面ズレ補正方法を説明するための説明図である。図11は、結像レンズの任意の主走査方向位置での副走査断面図である。従来は、副走査方向の像面ずれを補正するために、設計の円弧形状に対して光軸中心に曲率半径を小さく変更していた。
図5aに従来の補正方法で補正された副走査方向の像面を示す。図5aより、従来の補正方法を用いれば像面湾曲を補正できることが分かる。
しかし、従来の補正方法では、設計の円弧形状に対して副走査方向の光軸を中心として曲率半径を小さく変更しているため、図11に示すように光線通過位置での副走査方向の面の傾きが変わってしまい、照射位置がずれてしまう。
このような補正を各像高に対応する結像レンズの主走査方向の位置で行うと、像高毎に
副走査方向の照射位置がずれてしまい、結果として走査線湾曲が発生してしまう。
図4bは、補正前の走査線湾曲を表したグラフである。図5bは、本実施例と比較するための図11で示す従来の補正を実施した場合の走査線湾曲を表したグラフである。図4bから分かるように、補正前の走査線湾曲は十分良好に抑えられている。
一方、図5bから分かるように、従来のような像面補正を実施すると、最大像高で23μmの走査線湾曲が発生してしまい、画像形成装置に用いた際、良好なる画像を形成することが難しい。
そこで本実施例においては、第2の結像レンズ7bのレンズ面のうち、最も被走査面8側のレンズ面7b2を子線非円弧形状面に設定し、像面ずれ及び走査線湾曲を良好に補正している。
図6aは本発明の実施例1の副走査方向の像面ずれを示す図、図6bは本発明の実施例1の副走査方向の照射位置ずれを示す図である。
また本実施例においては、第2の結像レンズ7bの被走査面8側のレンズ面7b2は、子線断面内のレンズ面の中心位置と、走査光束の主光線の通過位置とをずらして構成している。
また第2の結像レンズ7bの被走査面8側のレンズ面7b2は、副走査断面内での屈折力が最も大きいレンズ面である。
また第2の結像レンズ7bの被走査面8側のレンズ面7b2は、子線断面内の形状が子線断面内の全領域で正のパワー、あるいは負のパワーを有するように形成している。
ここで形状が正のパワーとは、形状が凸面に近づく方向であり、形状が負のパワーとは、形状が凹面に近づく方向である。
図7a、図7b、図7cは、それぞれ本実施例において、最大像高Y=112に入射する光束が第2の結像レンズ7bの被走査面8側のレンズ面を通過するときの主走査方向の位置での副走査断面内での形状を表したグラフである。
図7aは子線面形状の円弧形状(設計値)からのずれを表したグラフ、図7bは子線面傾きの設計値からのずれを表したグラフ、図7cは子線曲率の設計値からのずれを表したグラフ(成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内での形状は、レンズ中心位置を中心に対称な形状)である。
尚、各図において、設計値とは、成形による内部屈折率勾配がないと仮定して設計した値である。また補正目標とは、その逆のことである。
また、本実施例をより明確に説明する為に、補正前の第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面形状を図9a、図9b、図9cに示し、従来の補正を実施した場合の面形状を図8a、図8b、図8cにそれぞれ示す。
図9cは、局所的な子線曲率の設計値からのずれを表したグラフである。屈折率勾配による副走査方向像面ずれを補正するためには、図9c中の点鎖線が示す補正目標値となるように正のパワーにしなければならない。
従来の補正方法においては、子線光軸を中心として円弧曲率半径を小さく変更することで、子線断面内全域に正のパワーを持たせ、像面ずれを補正している。しかし、その際、図8bから分かるように、光束通過領域における子線の面傾斜が設計値から1.7分程度ずれてしまい、結果として走査線湾曲を発生させてしまう。
そこで、本実施例においては、図7cに示すように、設計値の円弧形状と比べて、レンズ中央部で凹面、光束通過領域(レンズ中央の両脇)で凸面形状となるように設定している。これにより、図7cから分かるように、光線通過位置における子線の面傾きを設計値と一致させている。なおかつ、図7cから分かるように、最大像高Y=112での光線通過位置にける子線曲率は設計値よりも0.6Newton/φ3mm幅 正のパワーを加えている。
さらに言えば、本実施例においては、図7cが示すように、光線通過位置における局所的な子線曲率を、光軸での子線曲率よりも1.1Newton/φ3mm程度正のパワーに設定している。これにより、走査線湾曲を劣化させずに屈折率勾配起因の像面ずれを補正している。
また、子線光軸における局所的な子線曲率を設計値より0.5Newton/φ3mm程度負のパワーに設定し、光線通過位置における局所的な子線曲率は設計値よりも0.6Newton/φ3mm程度正のパワーに設定している。
図10は、各像高に向かう光束の第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面上の通過位置での子線曲率をプロットしたグラフである。
図10中のA(四角記号)は、子線断面内において、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面上の走査光束の主光線の通過位置での子線曲率の設計値からのずれの値を表している。
図10中のB(丸記号)は、子線断面内において、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面上のレンズ面の中心位置(子線断面内においてレンズの鏡面部の中心位置、本実施例においては子線光軸と一致)での子線曲率の設計値からのずれの値を表している。
更に図10中のN(三角記号)は、子線断面内において、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面上の走査光束の主光線の通過位置での子線曲率Aと、レンズ面の中心位置での子線曲率Bとの差分の値を表しており、N=|A―B|から求められる。
このNの値が大きいほど、主光線の通過位置での子線曲率Aとレンズ中心位置での子線曲率Bとの子線曲率差が大きいことを表している。
図10から分かるように、副走査方向の像面湾曲を補正するために、像高が大きくなるに連れて四角記号Aの値は大きくなる、つまり、設計値に対して付加する正のパワーを大きくしている。また、四角記号Aの値を大きくすることで設計値からずれる子線面傾きを補正するために、丸記号Bの値を小さくしている、つまり、設計値に対して付加する負のパワーを大きくしている。
よって、A―Bは像高が大きくなるに連れて(主走査方向に光軸から離れるにつれて)N(=|A―B|)が大きくなり、この非円弧形状により、各像高での像面ずれを補正し、かつ、補正によって照射位置がずれない。つまり、走査線湾曲を劣化させることなく、像面湾曲を補正できる。
本実施例においては、全像高でN>0であり、像高Y=-112〜-60、60〜112mmで、光束の光線通過位置におけるNの値を、
0.7<N<10
となるように設定することで、走査線湾曲と内部歪(屈折率勾配)起因の像面ずれ(像面湾曲)を補正している。
尚、上記条件式において、Nは子線断面内において、走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率の差を3mm幅でNewton本数に換算した値である。ここでNの単位はNewton本/3mm幅(Newton本数は波長λ=587.56nmにて換算した値)となる。
本実施例においては、この子線非円弧形状に限らず、子線非円弧形状面上を光束が通過する主走査方向全域において、以下の条件式(1)を満足する領域を有してさえいれば、本発明の効果が十分に得られる。
0.7<N<10 ・・・・・(1)
子線非円弧形状面のNの値が0.7Newton本/3mm幅以上の領域を有していない場合、次に述べるような原因から補正すべき像面ずれと走査線湾曲がより大きい場合、十分な補正が難しく、良好なる結像性能を得るのが難しくなる。
例えば、本実施例では光軸上での肉厚が第1の結像レンズ7aが5mm、第2の結像レンズ7bが4mmと比較的薄肉の結像レンズを使用している。しかし、肉厚が10mm以上のプラスチック製レンズにおいては、レンズの内部歪(屈折率勾配など)がより大きく、それらによる像面ずれもより大きい。また、成形レンズに反りが発生していた場合、それによる走査線湾曲も補正しなければならない。
さらに、他のレンズで発生している像面湾曲及び走査線湾曲を補正する場合は、補正すべき像面ずれ量と走査線湾曲量がより大きくなる。この為、Nの値が0.7Newton本/3mm幅 以下の場合、像面ずれと走査線湾曲を十分に補正することが難しく、良好なる結像性能を得るのが難しくなる。
逆に、Nの値を10.0Newton本/3mm幅 以上に設定すると次に挙げるような問題が発生してしまう。
一つ目は、光束通過領域内で局所的な曲率の変化量が大きすぎる為、収差を良好に補正するのが難しくなり、被走査面上で良好なるスポットに結像させることが難しくなる。
二つ目は、各光学部品の取り付け位置ずれなどの公差による結像性能への影響が大きくなってしまう点である。つまり、非円弧量が大きくなることでレンズ面上の副走査方向の光線通過高さがずれた場合に生じるピントずれ、副走査方向の照射位置ずれ、コマ収差の発生量が極端に大きくなってしまい、良好なるスポットを得るのが難しくなる。
以上のような点から、本実施例においては、上記条件式(1)を満たすことにより、走査線湾曲と屈折率勾配との起因による像面ずれを補正している。
尚、さらに望ましくは、上記条件式(1)を次の如く設定するのが良い。
1.0<N<9 ・・・・・(1a)
また、本実施例においては、子線非円弧形状を主光線の通過位置での子線曲率がレンズ中心位置での子線曲率よりも正のパワー(A―B>0の関係)となるように設定することで、光偏向器5から離れる方向へずれている像面を補正している。
尚、この子線非円弧形状に限らず、光束通過領域内で子線曲率の極値を有してさえいれば、主光線の通過位置での子線曲率がレンズ中心位置での子線曲率よりも負のパワーとなるように設定しても、本発明の効果が得られる。
例えば、結像レンズの内部歪や面形状の設計値からのずれなどにより、サジ像面が光偏向器5に近づく方向にずれている場合は、以下のように設定する。つまり子線非円弧形状を、主光線の通過位置での子線曲率がレンズ中心位置での子線曲率よりも負のパワー(A―B<0の関係)となるように設定する。これにより、像面ずれを補正でき、かつ、走査線湾曲も補正でき、本発明の効果が十分に得られる。
次に、本発明の実施例1における光走査装置の構成の数値例を表1に示す。実施例1における入射光学系LAの各パラメータr、d、nを表2に示す。実施例1におけるシリンドリカルレンズ4の非球面形状を表3に示す。実施例1における結像光学系LBのレンズの非球面形状を表4に示す。
ただし、表4中の第10面の非円弧形状は、補正前の値(設計値)である。補正の際に付加した子線非円弧量は後述する。
また、表中、「E−X」の表示は「×10-X」を意味している。
但し、非球面形状は以下の表現式で定義する。
レンズの曲面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査面内において光軸と直交する軸をY軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸とする。このときのX-Y平面と曲面の切断線を母線、それに直交する方向のX-Z平面と曲面の切断面を子線としたとき、母線の形状を表現式(2)で表す。
(但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B8、B10 は母線の非球面係数)
子線の形状を表現式(3)で表す。
ここで、Yの値により変化する子線の曲率半径r´を式(4)で表す。
(但し、rは光軸上の子線曲率半径、D、D4、D6、D8、D10 は係数)
本発明においては、表4の10面に示した非円弧形状に加えて、屈折率勾配による像面ズレを補正するために、子線非円弧量を付加している。
実施例1における結像光学系のレンズの子線非球面形状を表5に示す。
ただし、子線の非円弧形状は表現式(3a)で表す。
本実施例においては、構成を分かりやすくする為に、子線非円弧形状は、レンズ面光軸に対する各主走査方向座標における子線曲率半径r´、4次項、6次項のみで設定した。しかし、この子線非円弧形状は表現式に限らず、レンズ面上の走査光束通過領域に子線曲率の極値を持ってさえ要れば、発明の効果が十分に得られる。より最適には、レンズ面の走査光束が通過する領域のうち少なくとも一面が、下記の条件式(1´)
0.7<A−B<10.0 ・・・・・(1´)
を満たす領域を有する子線非円弧レンズ面であれば、本発明の効果が十分に得られる。
本実施例においては、図7cで示すように、光束の主光線の通過位置が子線曲率の極値となるように子線非円弧形状面を設定することで、光束内での子線曲率の変化を主光線の通過位置を中心に対称にしており、補正によるコマ収差の発生を抑えている。
このような目的から、本実施例では、光束内での局所的な子線曲率の変化を主光線の通過位置を中心に対称にしているが、光束通過領域内に子線曲率の極値をもってさえいれば、子線曲率の変化を光束内で非対称に設定してもよい。
例えば、入射光学系や他の結像レンズでコマ収差が発生している場合は、子線曲率の変化を光束内で非対称、かつ光束通過領域内に子線曲率の極値をもつように設定すれば、コマ収差を補正でき、かつ本発明の効果は十分得られる。
さらに本実施例においては、図7cに示すように子線非円弧形状面の子線断面内の形状を、レンズ中心(レンズ面の子線光軸)に子線曲率の極小点が位置し、かつ、子線通過領域内に子線曲率の極大点が位置するように設定している。
ここで、子線曲率の符号は子線面が正のパワーのときは正、負のパワーのときは負である。
このように設定することで、レンズ中心を挟んで上側、または下側を使用するどちらの光学系においても走査線湾曲と像面ずれを共に補正できる。
本実施例においては、走査線湾曲が良好で、像面ずれのみ発生している結像光学系であったために、光線通過位置で設計値に対して局所的に正のパワーを与え、かつ子線面傾きが変化しないように設定した。さらに子線曲率に走査線湾曲を変化させずに像面湾曲を補正するよう子線非円弧形状を設定した。しかし、本実施例においては、これに限定されることなく、設計値から子線面傾きをずらすように子線非円弧形状を設定してもよい。
例えば、射出成形された結像レンズが副走査方向に反っている場合は、像面ずれに加えて走査線湾曲が発生する。このような場合は、設計値から子線面傾きを積極的にずらすよう子線非円弧形状を設定することで、像面ずれと走査線湾曲をともに補正できる。
本実施例では、結像光学系LBを構成する複数の結像レンズのうち、最も被走査面8に近い結像レンズ(第2の結像レンズ7b)の被走査面8側のレンズ面を子線非円弧形状としたが、それは次の理由のためである。
各像高に向かう走査光束がレンズ面を通過する領域が、結像光学系の4つのレンズ面のうち、最も主走査、副走査方向共に広いため、レンズ面を子線円弧形状から子線非円弧形状に変更したことによる他の結像性能への影響(収差の劣化など)が最も小さい。かつ子線非円弧形状の加工に対する要求精度が抑えられるという利点があるからである。
ただし、上記2点への影響が問題無い程度に十分小さければ、複数の結像レンズのうち、最も被走査面に近い結像レンズのレンズ面以外のレンズ面を子線非円弧形状に設定しても、像面ずれと走査線湾曲を共に補正でき、本発明の効果が十分に得られる。
本実施例では、他の結像性能を劣化させずに像面ずれと走査線湾曲を補正するために、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面のみを子線非円弧形状に設定したが、複数のレンズ面を同様にして子線非円弧形状に設定してもよい。複数のレンズ面を子線非円弧形状にすれば、内部歪による像面湾曲がより大きい結像光学系においても、良好に像面ずれと走査線湾曲を十分に補正することができるため、本発明の効果が十分得られる。
本実施例においては、偏向面から離れる方向にずれている像面を補正するために、子線非円弧形状面を、子線断面内において、レンズ中心に子線曲率の極小点が位置し、かつ光束通過領域内に子線曲率の極大点が位置するよう設定している。
しかし、これに限らず、子線非円弧形状面の子線断面内の形状は、レンズ中心(レンズ面の子線光軸)に子線曲率の極大点が位置し、かつ、子線通過領域内に子線曲率の極小点が位置するように設定しても本発明の効果が十分得られる。
ここで、子線曲率の符号は子線面が正のパワーのときは正、負のパワーのときは負である。
例えば、結像光学系の結像レンズの内部歪や面形状の設計値からのずれなどにより、サジ像面が、偏向手段に近づく方向にずれている場合は、子線非円弧形状面を、子線断面内においてレンズ中心に子線曲率の極大点が位置するように設定する。かつ光束通過領域内に子線曲率の極小点が位置するよう設定することで、走査線湾曲を劣化させずに、かつ像面ずれを補正することができる。
本実施例においては、軸上像高Y=0を中心に主走査方向に対称な像面ずれ、走査線湾曲が発生しているため、子線非円弧量の主走査方向に対する変化を左右対称に設定している。主走査方向に左右対称な像面ずれ、あるいは走査線湾曲が発生している場合は、子線非円弧量の主走査方向に対する変化を左右非対称に設定すればよい。
本実施例においては、射出成形によって成形した成形レンズを結像光学系に使用した。しかし、これに限らず、レンズ成形用金型で成形した成形レンズであれば、成形の方法(例えばリメルト成形法など)に依らず成形時に内部歪が発生し、それに起因する像面ずれが生じるため、本発明の効果が十分得られる。
本実施例においては、レンズ成形用金型で成形した樹脂製のレンズを結像光学系に使用したが、レンズ成形用金型で成形した成形レンズであれば、レンズの材料に依らず、成形時に内部歪が発生し、それに起因する像面ずれが生じる。よって、結像光学系に使用するレンズは、例えばガラス製レンズであっても本発明の効果が十分得られる。
本実施例においては、2組の走査ユニットSR、SLを副走査斜入射光学系、及び対向配置することで、光学部品を共有化し、光走査装置をコンパクト化している。しかし、これに限らず、対向配置していなくても、レンズの子線光軸を走査光束が使用する結像光学系であれば、本発明の効果が十分得られる。
尚、本実施例では結像光学系LBを2枚のレンズより構成したが、これに限らず、例えば単一、もしくは3枚以上のレンズより構成しても良い。また結像光学系を回折光学素子を含ませて構成しても良い。
また、参考の為に述べると、本実施例によれば特許文献1のようにポリゴンミラー5を多段に構成する必要がない。またポリゴンミラー5側の結像レンズ7aの副走査方向の高さを極端に高くする必要がない。これにより光走査装置の副走査方向の高さを低くできるというメリットがある。
[鏡面コマの補正加工方法]
本実施例における副走査斜入射光学系の光走査装置を構成する結像光学系に用いるレンズのレンズ成形用金型の鏡面コマの補正加工方法は次の通りである。
レンズ成形用金型のレンズ面のうち少なくとも一面の鏡面コマの補正加工値は子線非円弧形状である。
このときの子線非円弧形状は、子線断面内において、走査光束の通過領域内に子線曲率の極値を有している。
鏡面コマの補正加工値に基づいて、前記レンズ成形用金型の鏡面コマを補正加工する。
前記鏡面コマ補正加工方法は、
(1)レンズ成形用金型にて成形した成形レンズを、光走査装置と等価な光学系の光路中に配置して、像面湾曲と走査線湾曲を測定する。
(2)前記子線非円弧形状の鏡面コマの補正加工値は、実測した被走査面上で走査線湾曲と副走査方向像面湾曲に基づき、走査線湾曲と副走査方向像面湾曲を補正するよう設定する。
前記子線非円弧形状の鏡面コマの補正加工値は、子線断面内において、子線中心又はその近傍に子線曲率の極小点を有し、かつ、光束通過領域内に子線曲率の極大点を有する。
前記子線非円形状の鏡面コマの補正加工値は、子線断面内において、レンズ中心又はその近傍に子線曲率の極大点を有し、かつ、光束通過領域内に子線曲率の極小点を有する。
前記子線非円形状面の鏡面コマの補正加工値は、光線が通過する主走査方向全域のうち、以下の条件式(5)を満たす領域を有する。
0.7<N´<10 ・・・・・(5)
ここでN´は
子線断面内において、走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率の差を3mm幅でNewton本数に換算した値である。単位はNewton本/3mm幅となる。
前記子線非円形状の鏡面コマの補正加工値は、主走査方向に光軸から離れるに連れて、子線断面内における走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率の差が大きくなる。
前記鏡面コマ補正加工方法によって、補正加工された鏡面コマを用いて成形された成形レンズの子線非円形状面は、主光線通過領域での子線方向の面傾きが設計値と一致、又は略一致し、かつ、レンズ中心位置での子線曲率が設計値と異なる。
前記子線非円形状の鏡面コマの補正加工値は、子線断面内において、面の出入りの方向がレンズ中心位置と走査光束の主光線の通過位置とで逆方向である。
(鏡面コマの補正加工方法の実施例)
本実施例においては、結像光学系を構成する第1、第2の結像レンズ7a、7bの射出成形用金型の鏡面コマ(駒)補正加工するときに、補正加工値を決定する上で、以下のような処理を実施している。
手順(1):第1の結像レンズ(射出成形レンズ)7a及び第2の結像レンズ(射出成形レンズ)7bの実際の子線形状を測定する。かつ、光走査装置と等価な光学系に第1の結像レンズ7a及び第2の結像レンズ7bを配置して、像面湾曲と走査線湾曲を測定する。
手順(2):補正加工する面のうちの少なくとも一面を子線非円弧形状とし、その他の子線円弧形状の面の補正加工値は、実測の子線形状が設計値となるように設定する。さらに子線非円弧形状の面の補正加工値は、実測した複数の感光ドラム上で走査線湾曲とサジ像面湾曲と、子線形状に基づいて走査線湾曲とサジ像面湾曲を補正するよう設定する。
手順(3):手順(1)(2)のようにして求めた補正加工値に基づいて、射出成形レンズの成形用鏡面コマを補正加工する。
本実施例においては、手順(1)で測定した子線形状は、第1、第2の結像レンズ7a、7bの全てのレンズ面が完全に設計値通りの値であった。また、副走査方向の像面湾曲量は0.9mm発生しており、走査線湾曲は走査線湾曲量が0μmと良好であった。
本実施例においてサジ像面湾曲及び走査線湾曲の測定結果を、それぞれ図4a、図4bに示す。
次に手順(2)に沿って、鏡面コマの補正加工値を決定する。手順(1)より、子線形状は完全に設計値通りのため、第1の結像レンズ7aの両面、第2の結像レンズ7bの偏向手段側のレンズ面は補正加工値を設定しなかった。
一方、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面は、副走査方向の像面湾曲を補正し、かつ走査線湾曲が劣化させないように、前記表5に示した子線非円弧形状面を補正加工値として設定した。
次に手順(3)に沿って、手順(2)で求めた補正加工値に基づいて、第2の結像レンズ7bの射出成形用金型の鏡面コマを補正加工した。
その結果、本実施例の光走査装置に使用される結像レンズは、第1の結像レンズ7aの両面と第2の結像レンズ7bの偏向手段側のレンズ面とが、設計値通りの子線円弧形状で形成している。一方、第2の結像レンズ7bの被走査面側のレンズ面は表5に示した子線非円弧形状(光線通過位置における子線曲率を、子線光軸での子線曲率よりも正のパワーに設定した子線非円弧形状)で形成している。
本実施例においては、手順(1)で測定した子線形状は、全て設計値通りであったため、補正加工値を設定していない。しかし、もし、実際に射出成形するレンズ測定した子線形状が設計値からずれている場合は、実際に射出成形するレンズの子線形状が設計値と一致するように補正加工値を設定すればよい。
また、本実施例においては、走査線湾曲が良好で、像面ずれのみ発生している結像レンズであったために、走査線湾曲を変化させずに像面湾曲を補正するよう子線非円弧形状面を設定した。もし、像面ずれに加えて走査線湾曲が発生している場合は、設計値から子線面傾きを積極的にずらすよう子線非円弧形状を設定し、像面ずれと走査線湾曲をともに補正すればよい。
本実施例において、子線非円弧形状の補正加工値は、子線断面内において、子線中心に子線曲率の極小点を有し、かつ光束通過領域内に子線曲率の極大点を有するよう設定することで、偏向面から離れる方向にずれたサジ像面湾曲を補正している。
ここで、子線曲率の符号は子線面が正のパワーのときは正、負のパワーのときは負である。
本実施例は、このような形状に限らない。例えば偏向面から離れる方向にずれたサジ像面湾曲を補正する場合は、以下の如くなる。つまり子線非円弧形状の補正加工値は、子線断面内において、レンズ中心に子線曲率の極大点を有し、かつ光束通過領域内に子線曲率の極小点を有するように子線非円弧形状の補正加工値を設定する。これにより、像面ずれと走査線湾曲を補正することができ、本発明の効果が十分得られる。
本実施例においては、子線非円弧形状の補正加工値の子線断面内における走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率との差を、3mm幅でNewton本数に換算した値をN´とする。そのとき全像高でN´>0であり、像高Y=-112〜-60、60〜112mm光束の光線通過位置におけるN´の値を
0.7<N´<10
となるように設定することで、走査線湾曲と内部歪(屈折率勾配)起因の像面ずれ(像面湾曲)を補正している。
尚、上記条件式において、N´は上記の如く子線断面内において、走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率の差を3mm幅でNewton本数に換算した値である。ここでN´の単位はNewton本/3mm幅(Newton本数は波長λ=587.56nmにて換算した値)となる。
本実施例においては、この補正加工値に限らず、子線非円弧形状面上を光束が通過する主走査方向全域において、以下の条件式(5)を満足する領域を有してさえいれば、本発明の効果が十分に得られる。
0.7<N´<10 ・・・・・(5)
子線非円弧形状の補正加工値のN´が0.7Newton本/3mm幅 以下の場合、補正すべき像面ずれと走査線湾曲がより大きい場合、補正量が足りず、良好な結像性能が得られない。逆に、子線非円弧形状の補正加工値のN´が10.0Newton本/3mm幅 以上に設定すると次に挙げるような問題が発生してしまう。
光束通過領域内で局所的な曲率の変化量が大きすぎる為、補正加工の難易度が極端に上がってしまい、結果、被走査面上で良好なスポットを結像させられる成形レンズを成形できない。
以上のような点から、本実施例においては、条件式(5)を満たすことにより、走査線湾曲とレンズの内部歪などによる像面ずれを補正している。
尚、さらに望ましくは、上記条件式(5)を次の如く設定するのが良い。
1.0<N´<9 ・・・・・(5a)
また、本実施例においては、子線非円弧形状の補正加工値は、主走査方向に光軸から離れるに連れて、子線断面内における走査光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ面の中心位置での子線曲率の差が大きくなるように設定している。これにより、像面湾曲および走査線湾曲を良好に補正している。
また、本実施例の鏡面コマの補正加工方法によって補正加工された鏡面コマを用いて成形された成形レンズの子線非円弧形状面は、以下のような特徴を有する。つまり、走査光束の主光線通過領域での子線方向の面傾きが設計値と一致し、かつレンズ中心位置での子線曲率が設計値と異なるという特徴を注する子線非円弧形状面である。
このように設定することにより、走査線湾曲を全く劣化させず(影響を与えず)に、像面ずれ(像面湾曲)だけを良好に補正している。
さらにいえば、本実施例において、子線非円弧形状の補正加工値は、子線断面内において、面の出入りの方向がレンズ中心位置と走査光束の主光線の通過位置とで逆方向に設定する。このように設定することで、成形されたレンズの子線非円弧形状が、主光線通過領域での子線方向の面傾きを設計値と一致させ、かつレンズ中心位置での子線曲率を設計値と異なる形状に設定している。これにより、走査線湾曲と像面ずれをともに良好に補正している。
[画像形成装置]
図12は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施例1に示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図12において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図12において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。そして転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図12においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例1の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図13は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、光走査装置(光走査光学系)を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図13において、60はカラー画像形成装置、61,62,63,64は各々実施例1に示した構成を有する光走査装置、71,72,73,74は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。尚、図13においては現像器で現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器(不図示)と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器(不図示)とを有している。
図13において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置61,62,63,64に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が射出され、これらの光ビームによって感光ドラム71,72,73,74の感光面が主走査方向に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は光走査装置(61,62,63,64)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応している。そして各々平行して感光ドラム71,72,73,74面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置61,62,63,64により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム71,72,73,74面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の主走査断面図 本発明の実施例1の入射光学系の副走査断面図 本発明の実施例1の結像光学系の副走査断面図 射出成型レンズの屈折率勾配を示す図 比較例の副走査方向の像面ずれ(補正前)を示す図 比較例の副走査方向の照射位置ずれ(補正前)を示す図 比較例の副走査方向の像面ずれ(従来の補正方法で補正後)を示す図 比較例の副走査方向の照射位置ずれ(従来の補正方法で補正後)を示す図 本発明の実施例1の副走査方向の像面ずれを示す図 本発明の実施例1の副走査方向の照射位置ずれを示す図 本発明の実施例1のY=112像高 光線通過位置での子線面形状の設計値(円弧形状)からのずれを示す図 本発明の実施例1のY=112像高 光線通過位置での子線面傾きの設計値からのずれを示す図 本発明の実施例1のY=112像高 光線通過位置での子線曲率の設計値からのずれを示す図 従来のY=112像高 光線通過位置での子線面形状の設計値(円弧形状)からのずれを示す図 従来のY=112像高 光線通過位置での子線面傾きの設計値からのずれを示す図 従来のY=112像高 光線通過位置での子線曲率の設計値からのずれを示す図 補正前のY=112像高 光線通過位置での子線面形状の設計値(円弧形状)からのずれを示す図 補正前のY=112像高 光線通過位置での子線面傾きの設計値からのずれを示す図 補正前のY=112像高 光線通過位置での子線曲率の設計値からのずれを示す図 本発明の実施例1の各像高に向かう光束の主光線の通過位置とレンズ中心位置での子線曲率差を示す図 従来の副走査方向の像面ずれ補正方法を説明する説明図 本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図 本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図
符号の説明
1 光源手段
2 コリメータレンズレンズ
3 アパーチャー(開口絞り)
4 シリンドリカルレンズ
5 偏向手段
6 偏向面
7 結像光学系
7a 第1の結像レンズ
7b 第2の結像レンズ
8 被走査面(感光体ドラム)
9b 光線分離手段(反射ミラー)
9a,9b 反射ミラー
LA 入射光学系
LB 結像光学系
61,62,63,64 光走査装置
71,72,73,74 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光ビーム
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置
100 光走査装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ

Claims (13)

  1. 光源手段と、
    前記光源手段から出射した光束を偏向手段に入射させる入射光学系と、
    前記偏向手段により偏向走査された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有し、
    前記入射光学系からの光束は、副走査断面内において、前記偏向手段の回転軸に垂直な面に対し有限の角度をもって前記偏向手段の偏向面に入射しており、
    前記結像光学系は、成形レンズを少なくとも1枚有している光走査装置において、
    前記形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は光束通過領域内での子線曲率が極値を有する非円弧であり、かつ、光束の主光線の通過位置での子線曲率とレンズ中心位置での子線曲率との差を、3mm幅でNewton本数に換算した値をNとするとき、光束が通過する主走査方向全域において、
    0.7<N<10
    なる条件を満足する領域を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内での形状は、レンズ中心位置を中心に対称な形状であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は、レンズ中心位置に子線曲率の極小点が位置し、かつ、光束通過領域内に子線曲率の極大点が位置する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は、レンズ中心位置に子線曲率の極大点が位置し、かつ、光束通過領域内に子線曲率の極小点が位置する形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  5. 前記光源手段を複数有しており、前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内での形状は、前記複数の光源手段から出射した複数の光束の夫々の通過領域内での子線曲率が極値を有する形状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光走査装置。
  6. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内での形状は、光束の主光線の通過位置において子線曲率の極値を有し、かつ、光束通過領域内において該主光線の通過位置を中心に対称な形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
  7. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は、主走査方向に光軸から離れるに連れて、光束の主光線の通過位置での子線曲率と、レンズ心位置での子線曲率との差が大きくなる形状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光走査装置。
  8. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は、レンズ心位置と光束の主光線の通過位置とがずれている形状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光走査装置。
  9. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面は、最も被走査面側のレンズ面であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光走査装置。
  10. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面は、副走査断面内での屈折力が最も大きいレンズ面であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の光走査装置。
  11. 前記成形レンズのレンズ面のうち少なくとも一面の子線断面内の形状は、子線断面内の全領域で正の屈折力は負の屈折力を有する形状であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光走査装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記光走査装置で走査された光束によって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
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