JP4455309B2 - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から出射した光束を光偏向器としてのポリゴンミラーにより偏向させた後、fθ特性を有する結像光学系を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来よりレーザービームプリンター(LBP)等の光走査装置においては画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有する結像光学系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に集束させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。
図8は従来の光走査装置の要部概略図である。
同図において光源手段81から出射した発散光束はコリメータレンズ82により平行光束に変換され、絞り83によって該光束を制限して副走査方向にのみ所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ84に入射している。シリンドリカルレンズ84に入射した平行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては集束してポリゴンミラーから成る偏向手段85の偏向面(反射面)85aに線像として結像している。
そして偏向手段85の偏向面85aで偏向された光束をfθ特性を有する結像光学系86を介して被走査面としての感光ドラム面87上に導光し、偏向手段85を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面87上を矢印B方向に光走査して画像情報の記録を行っている。
このような光走査装置において、該光走査装置の温度変動に伴う倍率変化及びピント変化を走査光学素子の屈折部と回折部とのパワー変化と半導体レーザーの波長変動により補正する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているこの方法は特に走査光学素子がプラスチックレンズより構成されたものにおいて有効に作用する。
また、従来より光源として使用される半導体レーザーは赤外レーザー(波長λ=780nm)または赤色レーザー(波長λ=675nm)であったが、高解像度化の要求から発振波長が500nm以下の短波長レーザー(短波長光源)を用い、微小スポット形状が得られる光走査装置の開発が進められている。
短波長レーザーを用いる利点は、結像光学系の射出側のFナンバーを従来並に保ったまま、従来の赤外レーザーを使用した光走査装置に比べて、約半分の微小なスポット径を達成できる点である。この短波長レーザーを使用した光走査装置が提案されている(特許文献2参照)。
また波長変動による主走査方向の結像位置又は/及び環境変動に伴う副走査方向のピントずれを抑えた光走査装置が提案されている(特許文献3参照)。
特開平10−68903号公報 特開平11−281911号公報 特開2002−303810号公報
この様な光走査装置において、高精度な画像情報の記録を行うためには、被走査面全域に渡って像面湾曲が良好に補正されていること、画角θと像高Yとの間に等速性をともなう歪曲特性(fθ特性)を有していること、像面(被走査面)上でのスポット径が各像高において均一であること等が必要である。
波長500nm以下の短波長レーザーを用い従来のスポット径を約半分にした光走査装置においては、以下に述べる課題がある。
図9は光源手段91に窒化ガリウム系青紫色レーザー(波長λ=405nm)を使用した光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図に示した2枚の走査レンズ96、97はそれぞれプラスチック材料からなる非球面レンズで構成されている。
従来の赤外レーザー(波長λ=780nm)を用いて、主走査方向のスポット径を60μm、副走査方向のスポット径を70μmとした光走査装置の焦点深度は、スライスレベルを主走査方向で75μm、副走査方向で85μmと設定すると図10、図11に示すようなグラフになる。
図10、図11に示すように主走査方向の全像高において75μm以下のスポットを達成する像面上のディフォーカス方向の距離は約±2.5mmになっている。同様に副走査方向の全像高において85μm以下のスポットを達成する像面上のディフォーカス方向の距離は約±4.2mmになっている。
しかしながら、波長405nmの短波長レーザーを用いて、主走査方向のスポット径を30μm、副走査方向のスポット径を37.5μmとした光走査装置においては、スライスレベルをそれぞれ主走査方向に37.5μm、副走査方向に42.5μmとすると、図12、図13に示すように焦点深度(像面深度)は主走査方向に約±1.3mm、副走査方向に約±2.2mmとなる。これは焦点深度が波長に比例するためである。
一方、走査レンズは低コストで且つ形状の自由度が高いプラスチック材より成るプラスチックレンズが多用されている。プラスチックレンズはガラスレンズと比較するとその材質の屈折率の温度変化率が高く、ポリゴンモーターや回路基板等からの発熱により屈折率が低下し、それに伴いピント位置が被走査面上でシフトする。
図8に示した従来の光走査装置においては、例えば25℃の環境温度変化に対して、走査レンズのピントシフト(ピント変動)だけでも画像中央で主走査方向に0.9mm、副走査方向に1.3mm発生していた。図14は25℃昇温した場合の走査レンズで発生するピントシフトを各像高でプロットしたグラフである。
以上のように、短波長レーザーを使用した光走査装置は、製造誤差によるピントシフトまで考慮すると、昇温した環境下では焦点深度を超えるピントシフトが発生してしまい、スポットを絞った効果が全く無くなってしまう。よって、短波長レーザーを使用した光走査装置は、従来以上に部品精度や組立て精度を向上させると共に、環境安定性に優れていなければならない。
特許文献2は上記課題に対して何ら言及されておらず、ここに開示されている光走査装置は、常に一定温度に保たれた特殊な環境下のみで成立するものであり、実現性に乏しかった。
特許文献1に開示されている光走査装置は、上記課題を解決するために回折部(回折光学素子)を設けている。回折光学素子は屈折レンズと比較すると色収差が大きく発生するので、温度補償以外にも色収差まで含めた光学設計をする必要がある。また光束を略平行光束に変換するコリメータレンズについても、短波長化するに従いレンズの材質の分散特性が悪化し、色収差が問題となってくる。
特許文献1、2は、これらの課題に対して何ら開示はなかった。
上述したように回折光学素子を用いることによって温度補償をすることが可能であるが、一般に窒化ガリウム系青紫色レーザー(波長λ=405nm)は波長温度特性(温度変化に伴う発振波長の変動)が従来使用されてきた赤外半導体レーザー(波長λ=675nm)に対して格段によく、昇温時の波長変動が小さいため、従来に比べ温度補償に要する回折光学素子のパワーを大きくしなければならない。
そのために、従来に比べ光束の波長が設計値に対してばらつくことで非常に大きな色収差が発生してしまうという問題点がある。特に副走査断面内においてはこの色収差により面倒れ補正系の結像関係が崩れ、ピッチムラが大きくなり画質を大幅に劣化させてしまうという問題点があった。特許文献3はこれらの課題に対して何ら開示はなかった。
本発明は環境温度変化が生じても常に微小なスポット径を達成し、またレーザー光源の波長のバラツキや環境温度変化によるレーザー光源の波長変動などで発生する色収差を低減し、かつピッチムラの少ない高性能な光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
請求項1の発明の光走査装置は、波長λが450nm以下の光束を出射する光源手段と、前記光源手段から出射された光束を偏向手段に導光する第1の光学系と、前記偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる第2の光学系と、を具備する光走査装置において、
前記第2の光学系は、1枚以上のプラスチック製の屈折面を有する屈折光学素子と、前記屈折光学素子と同符号の1枚以上の屈折面と回折面を有する回折光学素子を有し、
前記第2の光学系の副走査断面内の合成のパワーをφ、前記第2の光学系の副走査断面内の結像倍率をβ、
前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子の副走査断面内のパワー又は回折光学素子の屈折面の合成の副走査断面内のパワーをφri、前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子又は回折光学素子の材料の屈折率をn i 、前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子又は回折光学素子の波長変化に対する屈折率変化率をdn i /dλ、前記第2の光学系を構成する回折光学素子の回折面の副走査断面内の合成のパワーをφdo、前記第2の光学系の副走査方向の射出側のFナンバーをFnoとするとき
−1.5<β<−0.5・・・(4)
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記第1の光学系は、1枚以上のガラス製のコリメータレンズを有し、前記コリメータレンズの材料のアッベ数をνとするとき、
25<ν<55
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記光源手段は、温度変化に伴う発振波長の変動である波長温度特性をdλ/dtとするとき、
0.03(nm/℃)<dλ/dt<0.10(nm/℃)
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項4の発明は請求項1乃至3の何れか1項の発明において、前記光源手段は、複数の発光点を有するマルチビーム光源であることを特徴としている。
請求項5の発明は請求項1乃至4の何れか1項の発明において、前記第2の光学系は、前記偏向手段の偏向面の面倒れによる被走査面上でのピッチムラを抑制する面倒れ補正系を成しており、前記偏向手段と被走査面との間に前記面倒れ補正系の共役関係のずれを補正する共役関係補正手段が設けられていることを特徴としている。
請求項6の発明は請求項5の発明において、前記共役関係補正手段は、前記第2の光学系から前記被走査面までの間の光路中に配設された折り返しミラーと、前記折り返しミラーを駆動させる駆動機構を有し、前記折り返しミラーを駆動させることにより、前記偏向手段から前記被走査面に至る光路長を変化させて共役関係を調整することを特徴としている。
請求項7の発明の画像形成装置は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記光走査装置で走査された光ビームによって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴としている。
請求項8の発明の画像形成装置は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴としている。
本発明によれば短波長レーザー(窒化ガリウム系青紫色半導体レーザー)を用いた光走査装置において、光学系の各パラメータを適切に設定することにより、環境変動によるピントシフト及び初期のレーザ光源の波長のばらつきやマルチビーム光源の波長差による色収差起因のピントシフト及びピッチムラを有効に低減することができ、常に良好なる画像が得られる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1(a)は本発明の実施例1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図1(b)は本発明の実施例1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
ここで、主走査方向とは偏向手段の回転軸及び結像光学系の光軸に垂直な方向(偏向手段で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)を示し、副走査方向とは偏向手段の回転軸と平行な方向を示す。また主走査断面とは主走査方向に平行で結像光学系の光軸を含む平面を示す。また副走査断面とは主走査断面と垂直な断面を示す。
同図において1は光源手段であり、例えば波長λが450nm以下(本実施例では405nm)の光束を発振する窒化ガリウム系青紫色半導体レーザー(短波長レーザー)より成っている。
3は変換光学素子としてのコリメータレンズであり、光源手段1から発せられた光束を平行光束又は略平行光束(弱収束光束もしくは弱発散光束)に変換している。尚、コリメータレンズ3は1枚以上、例えば複数枚で構成しても良い。
73は後述する結像光学系6の主走査方向の温度補償(ピント補償)を行う温度補償素子であり、入射面73aが主走査断面内(主走査方向)に負のパワー(屈折力)を有するシリンダ面(シリンドリカル面)より構成されており、出射面73bが平面上に主走査断面内に正のパワーを有する回折格子9が形成された回折面より構成されている。
72はレンズ系(シリンドリカルレンズ)であり、副走査断面内(副走査方向)にのみ所定のパワーを有しており、温度補償素子73を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aに線像を含むほぼ線像として結像させている。
尚、レンズ系72を主、副走査断面内で互いに屈折力が異なるアナモフィック光学系より構成しても良い。
83は温度補償素子調整機構であり、温度補償素子73を図中主走査断面内において矢印の如く光軸に沿って移動させることにより、被走査面上における主走査方向のピント位置を調整可能としている。82はシリンドリカルレンズ調整機構であり、シリンドリカルレンズ72を図中主走査断面内において矢印の如く光軸に沿って移動させることにより、被走査面上における副走査方向のピント位置を調整可能としている。通常、上記の調整機構83,82により各光学素子の製造誤差や組み付け誤差等によるピントシフト(ピント移動)の初期調整を行っている。
2は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。
尚、コリメータレンズ3、温度補償素子73、シリンドリカルレンズ72、開口絞り3等の各要素は第1の光学系としての入射光学系LAの一要素を構成している。
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば6面構成の回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成っており、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
6は集光機能とfθ特性とを有する第2の光学系としての結像光学系(fθレンズ系)であり、第1、第2の2枚の光学素子(走査レンズ)61、62を有し、光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面7上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能(面倒れ補正系)を有している。
本実施例における第1の光学素子61(屈折光学素子)、第2の光学素子(回折光学素子)62は共に日本ゼオン社製ZeonexE48Rから成るプラスチック材で形成されたトーリックレンズより成っている。また第2の光学素子62は、その入射面(シリンダ面)62aに環境変動による副走査方向のピントシフト(ピント変動)を補償するための回折面8が形成された回折光学素子より成っている。
本実施例では、第1の光学素子61を屈折光学素子、第2の光学素子62を回折光学素子と定義する。本実施例では、回折光学素子62は回折格子8とレンズか一体形成されたプラスチック製のモールドレンズである。
尚、結像光学系6を同符号で複数の回折光学素子を含ませて構成しても良い。
7は被走査面としての感光ドラム面である。
本実施例において画像情報に応じて光源手段1から光変調され出射した発散光束はコリメータレンズ3により略平行光束に変換され、温度補償素子73を介してシリンドリカルレンズ72に入射する。シリンドリカルレンズ72に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射して開口絞り2を通過する(一部遮光される)。また副走査断面内においては収束して開口絞り2を通過し(一部遮光される)光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像する。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された光束は第1、第2の光学素子61、62を介して感光ドラム面7上にスポット状に結像され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面7上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面7上に画像記録を行なっている。
ここで、本実施例における光学配置及び面形状を表1に示す。
第1、第2の光学素子61,62の入射面及び出射面の母線形状は、10次までの関数として表せる非球面形状により構成している。光学素子と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査断面内において光軸と直交する軸をY軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
(但し、Rは母線曲率半径,K,B4,B6,B8,B10は非球面係数)
なる式で表されるものである。
また副走査方向と対応する子線方向が、
なる式で表されるものである。Sは母線方向の各々の位置における母線の法線を含み主走査面と垂直な面内に定義される子線形状である。
ここで主走査方向に光軸からY離れた位置における副走査方向の曲率半径(子線曲率半径)Rs*が、
(但し、Rsは光軸上の子線曲率半径,D2,D4,D6,D8,D10は子線変化係数)
なる式で表されるものである。
また、回折面は主走査方向が10次まで、副走査方向が主走査方向の位置により異なる2次の位相関数で表現される以下の式を用いている。
φ=2πm/λ{b2 Y2 +b4 Y4 +b6 Y6 +b8 Y8+b10 Y10
+(d0 +d1 Y+d2 Y2 +d3 Y3 +d4 Y4 +d5 Y5+d6 Y6 )Z2 }
ここで、φは位相関数、mは回折次数(実施例1、2では+1次回折光を使用)、
λは使用波長(405(nm))、Yはレンズ光軸からの高さ、
b2,b4,b6,b8,b10、d0,d1,d2,d3,d4,d5,d6は位相係数である。
尚、本実施例では面形状を上記数式にて定義したが、本発明の権利の範囲はこれを制限するものではない。
本実施例では、光源手段に波長λ=405nmの光束を発振する短波長レーザーを用い、走査全域において主走査方向のスポット径を30μm、副走査方向のスポット径を35μmとしている(ここで、スポット径とは、ピーク光量の1/eでスライスした直径を表している。)。
本実施例の結像光学系6は、上記の如く第2の光学素子(回折光学素子)としてのトーリックレンズ62の入射面62aをシリンダ面(主走査シリンダ面)とし、そのシリンダ面上に回折格子8を形成したものであり、主走査方向で倍率色収差の補正を、副走査方向で環境変動によるピント補償(温度補償)を行っている。
第1、第2の光学素子61,62は前述の如く日本ゼオン社製ZeonexE48Rから成るプラスチックレンズであるので、昇温時プラスチック材料の屈折率の低下でピントシフトが発生する。本実施例ではこのピントシフト量を短波長レーザーの波長温度特性(温度変化に伴う発振波長の変動)により発生する回折光学素子の色収差でキャンセルさせるようにしている。
図2は結像光学系のみで発生する環境変動(Δt=25℃の昇温)時のピントシフト量をプロットしたグラフ、図3は装置全系で発生する環境変動(Δt=25℃の昇温)時の面倒れによるピッチムラの変化量をプロットしたグラフである。
上述したように副走査方向には温度補償を行っているため、ピントシフト及び偏向面の面倒れに起因するピッチムラの悪化は殆ど発生していない。しかしながら図2に示すように主走査方向(dm)は倍率色収差の補正を行うためだけの弱い回折パワーであるため、温度補償が殆どされていないことが分かる。
ここで主走査方向にも温度補償するように回折面8のパワーを設定すると、倍率色収差が超過剰補正となり、特にマルチビーム光源を光源手段とした光走査装置においては、一方のレーザー光源と他方のレーザー光源の結像倍率(fθ特性)がずれてしまう問題点が発生する。よって主走査方向の温度補償は結像光学系以外の系で行う必要がある。
そこで本実施例においては、光源手段1から光偏向器5に至る光路中に環境変動による結像光学系6の主走査方向のピントシフトを補償するための温度補償素子73を導入している。
図4はコリメータレンズ3、温度補償素子73、シリンダーレンズ72などを含んだ全系で発生する環境変動(Δt=25℃の昇温)時のピントシフト量をプロットしたグラフである。上述したように温度補償光学素子73を導入したことにより、主走査方向及び副走査方向共にピントシフトが殆ど発生していないことが分かる。
以上説明したように環境変動による結像光学系6の副走査方向のピント補償は該結像光学系6の第2の光学素子62の入射面62aに形成した回折格子8で補償し、結像光学系6の主走査方向のピント補償は光源手段1から光偏向器5に至る光路中に配設した温度補償光学素子73の出射面73bに形成した回折光学素子9で補償している。また温度補償光学素子73自身の昇温による副走査方向のピント補償は、該温度補償光学素子73に副走査断面内にもパワーを与えた回折光学素子9で補償している。
このように本実施例では上記の如く結像光学系6にプラスチックレンズを使用しても環境変動によるピントシフトが発生しない光学系を構成することができ、且つ本実施例ではプラスチックレンズを使用しているので簡易な構成の光走査装置を達成することができる。
また本実施例では温度補償の為に導入した回折面8で発生する色収差を低減するために下記に示す条件式(1)を、かつ色収差による面倒れ補正の共役関係のずれに起因する面倒れによるピッチムラを低減するために下記に示す条件式(2)を満たすように光学系の各パラメータを設定している。
即ち、本実施例では
なる条件を満足させている。
次に上記の条件式(1)の導出方法について説明する。
まず条件式(1)の左辺の導出方法について説明する。条件式(1)の左辺は結像光学系で発生する色収差に比例した量を表しており、左辺第1項は屈折系で発生する色収差に比例した量を表しており、左辺第2項は回折面で発生する色収差に比例した量を表している。
尚、左辺第1項は屈折光学素子が複数枚のときの総和量、また左辺第2項は回折光学素子が複数枚のときの総和量を各々表している。
ここで、φriは、結像光学系6を構成する偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子の副走査断面内のパワー又は回折光学素子の屈折面の合成の副走査方向のパワーを意味する。
例えば、図1において、φr1は、屈折光学素子61の副走査方向のパワーを示し、φr2は、回折光学素子62の屈折面(第1面、第2面)の副走査方向の合成のパワーを示す。第1面の屈折面のパワーは0である。つまり、平面(曲率半径=∞)である第1面に回折格子8が設けられている。
ここで、ni、dni/dλは、各々、結像光学系6を構成する偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子又は回折光学素子の材料の屈折率と、波長変化に対する屈折率変化率を意味する。
例えば、図1において、n1は、屈折光学素子61の屈折率を示し、n2は、回折光学素子の屈折率を示す。
第2の光学系の副走査断面内の合成パワーをφ、副走査断面内の横倍率をβとすると、1℃昇温したことにより副走査断面内のパワーがΔφだけ変化したときの第2の光学系の副走査方向のピントずれ量(軸上色収差量)Δs(mm/℃)は以下のようになる。
また、Δφ(1/(mm・℃)は次のように屈折光学系のパワーφiと回折光学素子のパワーφdoに分解して書くことができる。
Δφ=dφi/dt+dφdo/dt
=φi・(dni/dλ)・(dλ/dt)/(ni−1)+φdo・(dλ/dt)/λ
={φi・(dni/dλ)+φdo/λ}・(dλ/dt)(1/(mm・℃))・(B)
ここで、光源に窒化ガリウム系青紫半導体レーザーを使用したとして、dλ/dt=0.04(nm/℃)を式(B)に代入し、25℃昇温した場合を想定すると、
Δφ・25={φi・(dni/dλ)+φdo/λ}・0.04・25
={φi・(dni/dλ)+φdo/λ}(1/mm) ・・・(C)
となる。
また、25℃昇温時の被走査面上でのピントズレ量(軸上色収差量)ΔSは、式(A)、式(C)から
ΔS=−(1/φ2)・{φi・(dni/dλ)+φdo/λ}・(1−β)
となる。
次に条件式(1)の右辺の導出方法について説明する。条件式(1)の右辺は結像光学系の焦点深度に比例した量を表している。
ここで、結像光学系の主走査方向の射出側のFナンバーをFno、光源手段から出射した光束の波長をλ(nm)とするとき、焦点深度は、Fno ・λ・10−6(mm)に比例する。
最終的には光源手段から出射される光束の波長λを500nm以下、光源手段の波長温度特性(温度変化に伴う発振波長の変動)dλ/dtを、
0.03(nm/℃)<dλ/dt<0.10(nm/℃)‥‥(3)
なる条件等も考慮して条件式(1)の数値範囲を求めた。この数値範囲を満たすように構成すれば、回折光学素子で発生する色収差をコリメータレンズなどで発生する色収差で補正することができる。
次に条件式(2)の導出方法について説明する。
第2の光学系のピントズレによる倒れ補正悪化に伴う面倒れによるピッチムラ量Δpはピントズレ量をΔs(mm)、第2の光学系の副走査断面内の横倍率をβ(結像倍率β)、光偏向器の各偏向面の面倒れの相対差をγ(′)としたとき、次式で与えられる。
|Δp|=|Δs|・tan(2γ/|β|)・・・(D)
今、画像形成装置の画像解像度が600dpiであるとすると一般に許容できるピッチムラは5μm程度と言われている。軸上色収差によるピッチムラ悪化を1μm許容するものとして、一般的なポリゴンの面倒れ2′を想定すると、(D)式より
1×10-3(mm)≧|Δs(mm)|・tan{2・2/60/|β|}
これを|β|について解くと
|β|≧1/15/tan-1(1×10-3/|Δs|)
となる。
このようにして副走査倍率βの下限が決まる。また、副走査倍率が大きいほど昇温時のピントシフトも大きくなるため、それを補償するためにはその分回折面の合成のパワーを大きくする必要があり、その結果初期波長のずれやマルチビームの波長差による軸上色収差が大きくなる事から、第2の光学系の副走査倍率|β|は1.5未満が好ましい。
以上のことから条件式(2)を導出した。
次に条件式(1)の各パラメータの値を示す。尚、E-Xは10−Xを意味している。
Φ=0.01594、φ1=0.00633、n1=1.54662、dn1/dλ=−1.67E−4、
φdo=0.00983、β=-1.03、FNo.=47.3
上記より、条件式(1)の左辺、右辺のそれぞれの値は、
(左辺)=0.179、(右辺)=0.444
となる。これは条件式(1)を満足している。
条件式(2)は
0.208<|β|<1.5
となり条件式(2)を満足している。
本実施例ではこのように条件式(1)を満足させることにより、昇温によるピントシフトを補償するために導入した回折光学素子で発生する色収差と温度補償とのバランスをとり、レーザー光源の波長のバラツキや環境変動によるレーザー光源の波長変動などが生じても常に微小なスポット径を保つことができ、これにより高品位、高画質、安定性の高い光走査装置を達成している。
また条件式(2)を満足させることにより、色収差による面倒れ補正の共役関係のずれに起因する面倒れによるピッチムラを有効に低減(抑制)することができる。
また本実施例においてピッチムラの悪化を有効に低減するためには、結像光学系6の副走査倍率βが
−1.5<β<−0.5‥‥(4)
なる条件を満足させることが望ましい。
尚、本実施例において結像光学系で発生する主走査方向のピントシフトを補正するための温度補償素子73として回折光学素子を選んだ場合、コリメータレンズ3の材料のアッベ数νは小さいことが望ましく、
25<ν<55‥‥(5)
の範囲内から硝材を選択するとよい。因みに本実施例で用いるコリメータレンズはOHARA社製S−LAH60(ν=37.16)を使用している。
また同様に副走査方向のピントシフトを補正するための温度補償光学素子として回折光学素子を使用する場合にも、シリンドリカルレンズ72の材料のアッベ数νが小さいことが望ましく、本実施例ではコリメータレンズ3と同様OHARA社製S−LAH60(ν=37.16)を使用している。
図5は波長差(Δλ=0.5(nm))を与えたときの軸上色収差を像高毎にプロットしたグラフであり、図6はその軸上色収差による面倒れ起因のピッチムラの変化量をプロットしたグラフである。
図5、図6に示すように主走査方向(dm)及び副走査方向(ds)ともに実用上問題ないレベル(焦点深度内)に抑えることができ、色収差によるピッチムラの悪化も実用上問題ないレベルである。
本実施例においては、所謂偏向面内入射の例であるが本実施例はこれに限らず副走査断面内で所定の角度を持って入射光束を光偏向器に入射させる所謂副走査斜入射系においても有効である。特に副走査斜入射系においては、波長の振れ等による色収差により被走査面における照射位置が変動が発生する。本実施例を適用することにより波長の振れ等に起因する照射位置変動を低減することが可能である。
図7は本発明の実施例2の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は面倒れ補正系(第2の光学系)の共役関係のずれを補正する共役関係補正手段を有することである。その他の構成及び光学的作用は実施例1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
即ち、これまでも述べたように光源手段として用いている窒化ガリウム系青紫色半導体レーザーは従来、用いてきた赤外半導体レーザーに比べ非常に環境変動による波長変動が小さい。そのため環境変動によるプラスチックレンズの材料の屈折率変化によるピントシフトと、環境変動によるレーザー光源から発振する光束の波長シフトによる回折光学素子のピントシフトを相殺させて温度補償を行う系においては、回折光学素子のパワーを大きくしなければならない。そのため設計波長に対するレーザー光源の光束の初期波長のばらつきや、マルチビームの波長差等によりピントが大きくシフトし、面倒れ補正系の共役関係が大きくずれ、ピッチムラが大きく悪化するという弊害があった。
前述の実施例1においては、入射光学系LAの光学素子も含めて全系で色収差を補正することによりピントシフトを低減している。しかしながら全系のピントシフト自体は抑えることが可能ではあるが、共役関係自体は崩れたままであるため面倒れによるピッチムラを改善することは難しい。
そこで本実施例においては、面倒れ補正系の共役関係のずれを補正する共役関係補正手段を有することにより、面倒れ補正系の共役点と被走査面とを一致させてピッチムラの改善を図っている。
ここで共役関係補正手段の構成及び作用について図7を用いて説明する。
本実施例における共役関係補正手段は、第1、第2の走査レンズ(面倒れ補正レンズ)206,209を有する結像光学系から被走査面212までの間に配設された折り返しミラー210と、該折り返しミラー210を駆動させる駆動機構213を有しており、該折り返しミラー210を図中矢印方向に駆動させることにより、光偏向器205から被走査面212に至る光路長を変化させて共役関係を調整している。
尚、本実施例においては光路折り返しミラー210をシフトさせることにより光路長を変動させて共役点が被走査面212に一致するように調整を行っているが、これに限らず、例えば第1、第2の走査レンズ206,209を光軸方向にシフトさせて行っても良い。
何れの場合においても、光路長を変化させることにより共役点を被走査面と一致させている。そのため光路長の変化により主走査方向の倍率がずれることになるが、倍率については公知の技術である電気補正により補正することが可能であるため問題とはならない。
このような調整を行うことにより、波長のばらつきによるものだけでなく、走査レンズの精度や、各光学素子の取りつけに起因する共役点ズレを補正することができるため、高精細な画像に要求されるピッチムラのレベルまで低減させることができる。また更に環境変動時にも結像光学系の回折光学素子により共役関係が補償されるためピッチムラの悪化はなく高精細が画像を得ることができる。
尚、各実施例では単一の発光点を有する光源、もしくは単一の光源部を有する光源より光源手段を構成したが、これに限らず、例えば複数の発光点を有するモノリシックなマルチビーム光源、もしくは複数の光源部を合成したマルチビーム光源より構成しても良い。
また、各実施例では結像光学系6を2枚の光学素子より構成したが、これに限らず、例えば単一、もしくは3枚以上の光学素子より構成しても良い。
[画像形成装置]
図15は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施例1、2のいずれかに示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図15において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図15において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図15においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例1〜2の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図16は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施例は、光走査装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図16において、60はカラー画像形成装置、11,12,13,14は各々実施例1、2に示したいずれかの構成を有する光走査装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図16において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置11,12,13,14に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は光走査装置(11,12,13,14)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置11,12,13,14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の走査光学装置の主走査及び副走査断面図 本発明の実施例1の結像光学系の環境変動時のピント移動量を示すグラフ 本発明の実施例1の光走査装置全系の環境変動時のピッチムラ変動量を示すグラフ 本発明の実施例1の光走査装置全系の環境変動時のピント移動量を示すグラフ 本発明の実施例1の光走査装置全系の軸上色収差示すグラフ 本発明の実施例1の光走査装置全系の軸上色収差に起因するピッチムラ変動量示すグラフ 本発明の実施例2の光走査装置の要部副走査断面図 従来の光走査装置の要部斜視図 青紫色半導体レーザーを用いた従来の光走査装置の要部断面図 赤外レーザーを用いた場合の主走査方向の焦点深度示すグラフ 赤外レーザーを用いた場合の副走査方向の焦点深度示すグラフ 青紫色レーザーを用いた場合の主走査方向の焦点深度示すグラフ 青紫色レーザーを用いた場合の副走査方向の焦点深度示すグラフ 屈折レンズからなる結像光学系の環境変動時のピント移動量示すグラフ 画像形成装置の要部断面図 カラー画像形成装置の要部断面図
符号の説明
1 光源手段(短波長レーザー)
2 開口絞り
3 光束変換素子(コリメータレンズ)
72 シリンドリカルレンズ
73 温度補償素子
5 偏向手段(ポリゴンミラー)
6 第1の光学系
61 第1の光学素子(トーリックレンズ)
62 第2の光学素子(複合光学素子)
7 被走査面(感光ドラム面)
8 回折面
9 回折格子
11、12、13、14 光走査装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光ビーム
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置
100 光走査装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器

Claims (8)

  1. 波長λが450nm以下の光束を出射する光源手段と、前記光源手段から出射された光束を偏向手段に導光する第1の光学系と、前記偏向手段により偏向された光束を被走査面上に結像させる第2の光学系と、を具備する光走査装置において、
    前記第2の光学系は、1枚以上のプラスチック製の屈折面を有する屈折光学素子と、前記屈折光学素子と同符号の1枚以上の屈折面と回折面を有する回折光学素子を有し、
    前記第2の光学系の副走査断面内の合成のパワーをφ、前記第2の光学系の副走査断面内の結像倍率をβ、
    前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子の副走査断面内のパワー又は回折光学素子の屈折面の合成の副走査断面内のパワーをφri、前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子又は回折光学素子の材料の屈折率をn i 、前記第2の光学系を構成する前記偏向手段側から数えて第i番目の屈折光学素子又は回折光学素子の波長変化に対する屈折率変化率をdn i /dλ、前記第2の光学系を構成する回折光学素子の回折面の副走査断面内の合成のパワーをφdo、前記第2の光学系の副走査方向の射出側のFナンバーをFnoとするとき
    −1.5<β<−0.5・・・(4)
    なる条件を満足することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記第1の光学系は、1枚以上のガラス製のコリメータレンズを有し、前記コリメータレンズの材料のアッベ数をνとするとき、
    25<ν<55
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記光源手段は、温度変化に伴う発振波長の変動である波長温度特性をdλ/dtとするとき、
    0.03(nm/℃)<dλ/dt<0.10(nm/℃)
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記光源手段は、複数の発光点を有するマルチビーム光源であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光走査装置。
  5. 前記第2の光学系は、前記偏向手段の偏向面の面倒れによる被走査面上でのピッチムラを抑制する面倒れ補正系を成しており、前記偏向手段と被走査面との間に前記面倒れ補正系の共役関係のずれを補正する共役関係補正手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光走査装置。
  6. 前記共役関係補正手段は、前記第2の光学系から前記被走査面までの間の光路中に配設された折り返しミラーと、前記折り返しミラーを駆動させる駆動機構を有し、前記折り返しミラーを駆動させることにより、前記偏向手段から前記被走査面に至る光路長を変化させて共役関係を調整することを特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記光走査装置で走査された光ビームによって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
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