JP5010017B2 - 空気入りタイヤの製造方法及び成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中子及びビードリングの形状を改善することにより、ユニフォミティを向上させた空気入りタイヤの製造方法及び成形装置に関する。
図9(a)及びそのA部拡大図である図9(b)に示されるように、従来、割モールドmとブラダーbとを用いた空気入りタイヤの加硫方法が知られている。この割モールドmは、種々のタイプが知られているが、例えば生カバーg(空気入りタイヤ)のトレッド部Tの外面を成形する拡縮径可能なトレッドリングm1、サイドウォール部Sの外面を成形する一対のサイドリングm2、及びビード部Bの外面を成形する一対のビードリングm3を含むものが知られている。
図9(b)に示されるように、ビードリングm3は、ビード部Bのタイヤ半径方向の内側面である底面B1を形成するビード底成形面d1と、ビード部Bのタイヤ軸方向の外面B2を成形するビード外面成形面d2とを有し、これらは滑らかな円弧を介して接続されている。また、ビードリングm3は、ビード底成形面d1のタイヤ軸方向の内端d1eからタイヤ半径方向内側に真っ直ぐにのびる縦面d3を有している。
上記成形装置では、割モールドmを開き、そのキャビティc内に生カバーgが挿入され、しかる後、割モールドmが閉じられる。また、割モールドm内に仕込まれているブラダーbには、高圧流体が供給される。これにより、図9(a)のように、ブラダーbは、生カバーgの内部で膨張し、生カバーgを割モールドmの各成形面へと押しつける。生カバーgは、熱及び圧力の作用を受け、可塑化したゴムは割モールドmの成形面の反転形状へと加硫成形される。
このような技術と関連する文献としては、次のものがある。
特開2007−160699号公報
ところで、加硫成形中、可塑化して流動性を増したゴムは、抵抗の少ない方へと流れる。例えば、先の例では、ビード部Bのトウ側付近の余剰ゴムの一部は、ビードリングm3の縦面d3とブラダーbとの間の微小な隙間に流れ込む。そして、この隙間に流れ込んで硬化した余剰ゴムは、加硫成形後、図10に示されるように、ビード部Bの底面B1からタイヤ半径方向内方にのびるバリp1(このようなバリは、例えば「ロングトウ」などと呼ばれることがある。)となる。
このようなバリp1は、発生位置やその形状が不規則であるため、ビード部Bの底面B1の内径をばらつかせ、ひいてはタイヤのユニフォミティを悪化させる。当然ながら、このようなバリp1は、出荷前に取り除かれるものであるが、完全に除去することは困難である。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、簡単な構成で、ビード底面からタイヤ半径方向内方にのびるバリの発生を防止し、ユニフォミティを向上させ得る空気入りタイヤの製造方法及び成形装置を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、ビード部を有する空気入りタイヤを製造するための方法であって、生カバーを成形する工程と、該生カバーを加硫する加硫工程とを含み、前記加硫工程は、少なくとも前記ビード部のタイヤ内腔面を成形するビード内腔成形面を有する中子と、この中子にタイヤ軸方向外側から装着されかつ前記ビード部の底面を成形するビード底成形面を有するビードリングとを含む成形装置を用いて行われ、前記中子は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面を有した凹部を具えるとともに、前記ビードリングは、前記ビード底成形面のタイヤ軸方向の内側に連なりかつ前記凹部に挿入される突起を具えることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記内向き面は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して0〜15度の角度でのびる請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項3記載の発明は、前記ビード底成形面は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して5〜20度の角度でかつタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外方に傾斜する請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項4記載の発明は、前記加硫工程の後、前記突起と前記凹部の内向き面との間に案内された余剰ゴムの硬化物を除去する工程を含む請求項1乃至3のいずれかに空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項5記載の発明は、前記中子は、中子の主要部分を構成する中子本体と、前記内向き面を含んでビード内腔成形面の一部を構成する交換可能なリング状のアタッチメントピースとを含んで構成される請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項6記載の発明は、ビード部を有する空気入りタイヤを加硫成形するための成形装置であって、少なくとも前記ビード部のタイヤ内腔面を成形するビード内腔成形面を有する中子と、この中子にタイヤ軸方向外側から装着されかつ前記ビード部の底面を成形するビード底成形面を有するビードリングとを含み、前記中子は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面を有した凹部を具えるとともに、前記ビードリングは、前記ビード底成形面のタイヤ軸方向の内側に連なりかつ前記凹部に挿入される突起を具えることを特徴とする空気入りタイヤの成形装置である。
また請求項7記載の発明は、前記内向き面は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して0〜15度の角度でのびる請求項6記載の空気入りタイヤの成形装置である。
また請求項8記載の発明は、前記ビード底成形面は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して5〜20度の角度でかつタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外方に傾斜する請求項6又は7記載の空気入りタイヤの成形装置である。
また請求項9記載の発明は、前記中子は、中子の主要部分を構成する中子本体と、前記内向き面を含んでビード内腔成形面の一部を構成する交換可能なリング状のアタッチメントピースとを含んで構成される請求項6乃至8のいずれかに記載の空気入りタイヤの成形装置である。
請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法及び請求項5の成形装置では、少なくともビード部のタイヤ内腔面を成形するビード内腔成形面を有する中子と、この中子にタイヤ軸方向外側から装着されかつビード部の底面を成形するビード底成形面を有するビードリングとを含む成形装置を用いて加硫工程(加硫成形)が行われる。
前記中子は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面を有した凹部を具える。ビードリングは、ビード底成形面のタイヤ軸方向の内側に連なりかつ凹部に挿入される突起を具える。これらにより、ビード部の余剰ゴムの一部は、突起と凹部の内向き面との微小隙間に案内され、ビード底面からタイヤ半径方向内方にのびるバリの発生が防止される。従って、このような製造方法乃至成形装置で得られた空気入りタイヤは、ユニフォミティが向上する。
また請求項2又は7に記載の発明のように、上記内向き面のタイヤ軸方向に対する角度をタイヤ軸方向に対して0〜15度の範囲に限定したときには、余剰ゴムからなるバリも概ねタイヤ軸方向に対して0〜15度の範囲で形成される。このようなバリは、リム組時に何ら障害とならないので、完全に除去できない場合であっても、タイヤのユニフォミティの悪化を確実に防止できる。
本発明の製造方法で得られた空気入りタイヤの断面図である。 本実施形態の加硫成形装置の断面図である。 中子の凹部を説明する拡大断面図である。 ビードリングを説明する断面図である。 生カバーを成形する工程を説明する断面図である。 生カバーを加硫する加硫工程を説明する断面図である。 本発明の効果を示す空気入りタイヤのビード部の拡大断面図である。 他の実施形態の空気入りタイヤの製造方法を示す断面図である。 (a)は、従来の空気入りタイヤの製造方法を示す断面図、(b)は、そのA部大拡図である。 従来の空気入りタイヤの製造方法で得られた空気入りタイヤのビード部の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の製造方法で得られた空気入りタイヤ1の断面図を示す。該空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、該カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを含んだ乗用車用のものが示される。
前記カーカス6は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカスコードを具えたカーカスプライ6Aから構成される。前記カーカスプライ6Aは、例えば有機繊維からなるカーカスコードがタイヤ赤道C方向に対して例えば75〜90°の角度で配列されている。本実施形態のカーカスプライ6Aは、ビード部4、4間をトロイド状に跨っており、その両側の端部6eは、ビードコア5で折り返されることなくビードコア内で終端している。なお、カーカス6の内側には、空気非透過性に優れたゴムからなるインナーライナ20が配されている。
前記ベルト層7は、少なくとも2枚、本実施形態ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bからなる。各ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して15〜40°の角度で傾けられた例えばスチールコード等の高弾性のベルトコードを有する。そして、各ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードが互いに交差するように重ねられている。
前記ビードコア5は、本実施形態では、カーカスプライ6Aのタイヤ軸方向の内側に配された内のコア片5iと、カーカスプライ6Aのタイヤ軸方向の外側に配された外のコア片5oとを具える。そして内、外のコア片5i、5o間にカーカスプライ6Aの端部6eが狭持されている。なお、ビードコア5のタイヤ半径方向内側には、リム(図示しない)との接触による摩耗を防止するために、硬質のゴムからなるクリンチゴム4Gが配されている。
図2には、前記空気入りタイヤ1を加硫成形する成形装置30の一実施形態が示される。本実施形態の成形装置30は、例えば、割モールドMと、該割モールドMのキャビティ内に配される硬質の中子Nとを含んで構成される。図2では、割モールドMは完全に閉じられている。これにより、割モールドMと中子Nとの間に、空気入りタイヤ1を加硫成形する成形空間cが形成される。
前記中子Nは、例えば、タイヤ周方向に分割されたセグメントを組み立てることにより実質的にタイヤ周方向に連続した環状体となる組立式である。また、中子Nは、割モールドM内に配されるため、加硫時の熱及び圧力にも耐えうる金属材料や耐熱性樹脂等から構成される。なお、中子Nの内部は刳りぬかれており、その空間には例えば生カバーを内側から加熱するためのヒータ等(図示せず)が内蔵できる。
また、中子Nは、空気入りタイヤ1の内腔面iを形成する成形面9を有する。該成形面9は、トレッド部2の内腔面2iを成形するトレッド内腔成形面9aと、サイドウォール部3の内腔面3iを成形するサイドウォール部内腔成形面9bと、ビード部4のタイヤ内腔面4iを成形するビード内腔成形面9cとを含む。
図3には、ビード内腔成形面9c付近の部分拡大図が示される。中子Nは、ビード内腔成形面9cのタイヤ半径方向の内縁9ceからタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面14を有した凹部17を具える。
前記凹部17は、前記内向き面14と、該内向き面14のタイヤ軸方向の内端14iからタイヤ半径方向内方にのびる底面15と、前記底面15のタイヤ半径方向の内端15iからタイヤ軸方向にのびる外向き面16とを含む。
前記内向き面14は、タイヤ軸方向内側に向かってタイヤ半径方向内方に向かう角度α1の傾斜面で形成される。他方、本実施形態の底面15と外向き面16とは、断面において、それぞれタイヤ半径方向及びタイヤ軸方向に沿った平面で形成されている。これにより、本実施形態の凹部17は、そのタイヤ半径方向の高さL1がタイヤ軸方向外側から内側に向かって漸減する略テーパ状であり、タイヤ周方向に連続して形成される。なお、凹部17の深さW1等は適宜定めることができるのは言うまでもない。
また、凹部17の外向き面16のタイヤ軸方向の外端16eには、該外端16eからタイヤ半径方向内方にのびる縦側面19が形成されている。
図2に示されるように、前記割モールドMは、例えば生カバー1a(空気入りタイヤ)のトレッド部2の外面を成形する拡縮径可能なトレッドリングM1と、サイドウォール部3の外面を成形するとともにタイヤ軸方向に移動可能な一対のサイドリングM2と、少なくとも前記ビード部4の底面4sを成形するとともにタイヤ軸方向に移動可能な一対のビードリングM3とを含んで構成される。
前記トレッドリングM1及びサイドリングM2は、従来と同様の構成が採用できる。
本実施形態のビードリングM3は、タイヤ周方向に連続するリング状(図示しない)をなし、図4に示されるように、ビード部4の底面4s(図3に示す)を成形する前記ビード底成形面10aと、このビード底成形面10aのヒール側に円弧面10bを介して連なるとともにビード部4のタイヤ軸方向の外側面4o(図3に示す)を成形するビード外面成形面10cとを有する。前記ビード底成形面10aは、タイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外方に向かう角度α2の傾斜面として形成されている。
このビード底成形面10aの前記角度α2は、慣例に従い、好ましくは5度以上、より好ましくは10度以上が望ましく、また好ましくは20度以下、より好ましくは18度以下が望ましい。前記角度α2が5度未満では、ビードリングM3の抜け性が低下し、逆に20度を超えると、ビード部のゴム流れが大きくなり、成形不良が生じやすいおそれがある。
また、ビードリングM3は、ビード底成形面10aのタイヤ軸方向の内側、具体的にはビード底成形面10aの内端10aeに連なるとともに、前記中子の凹部17(図3に示す)に挿入される突起18を具える。
該突起18は、本実施形態では、タイヤ半径方向の外側を向く外面18aと、この外面18aに連なりタイヤ半径方向内方にのびる端面18bと、この端面18bに連なりのタイヤ軸方向外側にのびる内面18cとを有する。
前記突起18の外面18aは、ビード底成形面10aの内端10aeに連なり、ビード底成形面10aと同方向の傾斜、即ち、タイヤ軸方向内側に向かってタイヤ半径方向内方に向かう角度α3の傾斜面として形成されている。また、本実施形態の突起18の端面18b及び内面18cは、それぞれ略タイヤ半径方向及びタイヤ軸方向と平行にのびている。なお、突起18の内面18cのタイヤ軸方向の外端18ceには、タイヤ半径方向に沿って内方にのびる縦面21が形成されている。
また、図3及び図4に示されるように、このような突起18は、ビードリングM3をタイヤ軸方向内側に移動させることにより、中子Nに設けられた凹部17に挿入される。また、ビードリングM3は、中子Nの縦側面19に当接することにより、そのタイヤ軸方向の位置が一義的に定められる。また、本実施形態では、凹部17の内向き面14の角度α1と、突起18の外面18aの角度α3とは、実質的に同一であり、かつ、ビードリングM3の縦面21が中子Nの縦側面19と当接したときに、両面14及び18aが互いに密に重なり合うよう外径が設計されている。これにより、割モールドMを閉じた際、中子NとビードリングM3との芯合わせが容易に行われる。なお、この際、突起の端面18bは、凹部17の底面15とは当接しない。
また、図3に示されるように、前記凹部17の内向き面14は、ビードリングM3のタイヤ軸方向の移動(開閉動作)に伴い、突起18と頻繁に接触するため摩耗しやすい。このような摩耗のメンテナンスを能率良く行うために、中子Nは、中子の主要部分を構成する中子本体12と、前記内向き面14を含んでビード内腔成形面9cの一部を構成する交換可能なリング状のアタッチメントピース13とを含んで構成されるのが望ましい。
前記アタッチメントピース13は、断面略矩形状をなし、図示しない中子Nの内側からのボルト等によって中子本体12に一体に固着される。そして、前記ボルトを外すことにより、アタッチメントピース13は、中子本体12からタイヤ軸方向外側へと取り外すことができる。このような中子Nは、全体補修を行うことなく、アタッチメントピース13の交換のみで、摩耗が激しい内向き面14を能率良くメンテナンスできる点で望ましい。
以上のように構成された成形装置30を用いた空気入りタイヤ1の製造方法について述べる。本実施形態の製造方法では、生カバー1aを成形する工程と、該生カバー1aを加硫する加硫工程とを含む。
生カバー1aは、例えば、図5に示されるように、中子Nの成形面9に、タイヤ構成部材が貼り付けられて成形される。本実施形態では、インナーライナ20、クリンチゴム4Gのタイヤ軸方向内側の基部4Ga、クリンチゴム4Gの底部分4Gb、内のコア片5i、カーカスプライ6A、外のコア片5o、クリンチゴム4Gのタイヤ軸方向外側の基部4Gcサイドウォールゴム3G、ベルトプライ7A、7B及びトレッドゴム2Gが、この順で貼り付けられる。ただし、各部材の貼り付け順や形状等は、このような態様に限定されるものではない。
次に、前記生カバー1aを加硫する加硫工程が行われる。加硫工程では、割モールドMを開くとともに、そのキャビティc(図2に示す)内に、生カバー1aが中子Nとともに投入される。そして、図6に示されるように、ビードリングM3、サイドリングM2及びトレッドリングM1を閉じ、割モールドM及び/又は中子Nを加熱することにより、生カバー1aが加硫成形される。成形空間に対する生カバー1aの体積及びゴム材料の膨張によって、成形空間内で可塑化したゴムの圧力は上昇し、抵抗の少ない割モールドMの合わせ目等へ進入しようとする。とりわけ、ビード部4における余剰ゴムは、その一部が抵抗の少ない突起18と凹部17の内向き面14との間の微小隙間へと進入する。
そして、加硫が終わると、割モールドMが開かれ、そのキャビティc内から中子Nとともに空気入りタイヤ1が取り出される。また、中子Nは、分解されて空気入りタイヤ1の内部から取り外される。
このような工程を得て製造された空気入りタイヤ1のビード部4は、図7に示されるように、トウ側に、突起18と凹部17の内向き面14との間の微小隙間へと進入した余剰ゴムの硬化物であるバリp2が形成される。しかしながら、このようなバリp2は、ビード部4の底面4sからタイヤ軸方向内側にのびるもので、図10に示したように、タイヤ半径方向内方にのびるものとは異なる。また、バリp2は、リム組時の妨げとならず、かつ、ビード部4の底面4sの径を均一に維持することができる。従って、本実施形態の製造方法乃至成形装置で得られた空気入りタイヤ1は、ユニフォミティに優れる。
なお、加硫工程の後、前記バリp2は、トリミング工程等によって切断されることが望ましい。
とりわけ、図3に示されるように、前記内向き面14が、ビード内腔成形面9cのタイヤ半径方向の内縁9ceからタイヤ軸方向に対して0〜15度の角度α1でのびる場合(これに噛み合う突起18の外面18aの角度α3(図4に示す)も角度α1と実質的に同角度とする。)、前記バリp2もこれに沿った角度α4で形成される。このようなバリp2は、リム組時に何ら障害とならないので、完全に除去できない場合であっても、タイヤのユニフォミティの悪化を確実に防止でき、特にRFV(ラジアルフォースバリエーション)を向上することができる。このような観点と内向き面14の摩耗を抑制する観点とから、前記内向き面14の前記角度α1は、より好ましくは8度以上が望ましく、またより好ましくは12度以下が望ましい。とりわけ、前記内向き面14の角度α1をビード底成形面10aの前記角度α2よりも小とすることにより、前記バリp2を、さらにリムから遠ざけ得る点で好ましい。
図8には、本発明の他の空気入りタイヤ1の製造方法及び成形装置31が示される。
先の実施形態の中子Nは、空気入りタイヤ1の内腔面iの全域を成形する成形面9を有していた。しかしながら、本実施形態の中子N1の成形面9は、空気入りタイヤ1のビード部4のタイヤ内腔面4iを成形するビード内腔成形面9cのみからなり、内腔面iの他の部分は、架橋ゴムからなるブラダーbを用いて加硫成形される。他の部分は、前記実施形態と同一である。従って、このような実施形態でも、ビード部4の余剰ゴムは、突起18と凹部17の内向き面14との間に案内されるため、ユニフォミティに優れた空気入りタイヤが製造される。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
本発明の効果を確認するために、表1の仕様に基づいてサイズ215/45R17の空気入りラジアルタイヤが、中子及びビードリングを用いて生カバーを成形した後加硫して試作された。なお、突起の外面の角度α3は、中子の凹部の内向き面の角度α1と同一とし、ビード底成形面の角度α2は、17度とした。各タイヤは、図1に示した共通の内部構造を持っている。
主な共通仕様は以下の通りである。
<カーカス>
カーカスプライ数:1枚
カーカスコード材料:ポリエステル
カーカスコード角:90度
<ベルト層>
プライ数:2枚
ベルトコード:スチール
ベルトコード角:+22度/−22度
テストの方法は、次の通りである。
<タイヤのユニフォミティ>
各テストタイヤについて、JASO C607:2000のユニフォミティ試験条件に準拠して、RFVが下記の条件で測定された(試験本数10本の平均値)。評価は、各RFVを逆数化し、比較例1を100とする指数で評価した。数値が大きいほど良好である。
リム:8.0×17
内圧:200kPa
荷重:4kN
タイヤ回転数:60rpm
<アタッチメントピースの摩耗>
各テストタイヤを10本製造した後、アタッチメントピースの内向き面の摩耗の状態が測定された。評価は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁での摩耗長さをタイヤ周方向に4か所測定した平均を逆数化し、実施例1の摩耗状態を100とする指数で評価した。数値が大きいほど摩耗が小さく良好である。
テストの結果を表1に示す。
Figure 0005010017
テストの結果、実施例のものは、比較例に比べてユニフォミティが向上していることが確認できた。
1 空気入りタイヤ
1a 生カバー
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
4s ビード部の底面
5 ビードコア
6 カーカスプライ
9c ビード内腔成形面
9ce ビード内腔成形面のタイヤ軸方向の内縁
10a ビード底成型面
14 凹部の内向き面
17 凹部
18 突起
i タイヤの内腔面
M3 ビードリング
N、N1 中子

Claims (9)

  1. ビード部を有する空気入りタイヤを製造するための方法であって、
    生カバーを成形する工程と、
    該生カバーを加硫する加硫工程とを含み、
    前記加硫工程は、少なくとも前記ビード部のタイヤ内腔面を成形するビード内腔成形面を有する中子と、この中子にタイヤ軸方向外側から装着されかつ前記ビード部の底面を成形するビード底成形面を有するビードリングとを含む成形装置を用いて行われ、
    前記中子は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面を有した凹部を具えるとともに、
    前記ビードリングは、前記ビード底成形面のタイヤ軸方向の内側に連なりかつ前記凹部に挿入される突起を具えることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記内向き面は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して0〜15度の角度でのびる請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記ビード底成形面は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して5〜20度の角度でかつタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外方に傾斜する請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記加硫工程の後、前記突起と前記凹部の内向き面との間に案内された余剰ゴムの硬化物を除去する工程を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記中子は、中子の主要部分を構成する中子本体と、前記内向き面を含んでビード内腔成形面の一部を構成する交換可能なリング状のアタッチメントピースとを含んで構成される請求項1乃至4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. ビード部を有する空気入りタイヤを加硫成形するための成形装置であって、
    少なくとも前記ビード部のタイヤ内腔面を成形するビード内腔成形面を有する中子と、この中子にタイヤ軸方向外側から装着されかつ前記ビード部の底面を成形するビード底成形面を有するビードリングとを含み、
    前記中子は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向内側に曲がってのびることによりタイヤ半径方向内側を向く内向き面を有した凹部を具えるとともに、
    前記ビードリングは、前記ビード底成形面のタイヤ軸方向の内側に連なりかつ前記凹部に挿入される突起を具えることを特徴とする空気入りタイヤの成形装置。
  7. 前記内向き面は、前記ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して0〜15度の角度でのびる請求項6記載の空気入りタイヤの成形装置。
  8. 前記ビード底成形面は、ビード内腔成形面のタイヤ半径方向の内縁からタイヤ軸方向に対して5〜20度の角度でかつタイヤ軸方向外側に向かってタイヤ半径方向外方に傾斜する請求項6又は7記載の空気入りタイヤの成形装置。
  9. 前記中子は、中子の主要部分を構成する中子本体と、前記内向き面を含んでビード内腔成形面の一部を構成する交換可能なリング状のアタッチメントピースとを含んで構成される請求項6乃至8のいずれかに記載の空気入りタイヤの成形装置。
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