JP5009665B2 - クレーン装置 - Google Patents

クレーン装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5009665B2
JP5009665B2 JP2007093850A JP2007093850A JP5009665B2 JP 5009665 B2 JP5009665 B2 JP 5009665B2 JP 2007093850 A JP2007093850 A JP 2007093850A JP 2007093850 A JP2007093850 A JP 2007093850A JP 5009665 B2 JP5009665 B2 JP 5009665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
engine
crane
auxiliary
generator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007093850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008247590A (ja
Inventor
信哉 栢菅
秀和 原田
昌治 川口
宗史 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd, Mitsui E&S Holdings Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP2007093850A priority Critical patent/JP5009665B2/ja
Publication of JP2008247590A publication Critical patent/JP2008247590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5009665B2 publication Critical patent/JP5009665B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)

Description

本発明は、クレーン装置に関し、特に駆動電力を発電するエンジン発電装置のエンジン回転速度を制御するクレーン装置に関する。
港湾などのヤードにおいて、船舶やトレーラに対するコンテナなどの荷物の積み降ろしを行うクレーン装置では、複数の電動機を用いて、荷物の昇降、さらには架台の走行や横行などの動作を行う。これら電動機へ動作電力を供給するため、エンジン駆動発電方式では、ディーゼルエンジンを用いて発電機を駆動するエンジン発電装置を用いて必要な電力を各電動機へ供給する構成となっている。
このようなクレーン装置では、荷物の巻き上げ時などは最大負荷となるが、荷物の巻き下げ時など電力をほとんど必要としない場合もあり、負荷変動が大きい。したがって、最大負荷時に見合った電力を発電機から供給するためにはディーゼルエンジンや発電機として大型のものが必要となるものの、平均負荷を上回る設備規模となるため、設備コストや運転コストの面で非効率であった。
従来、このようなクレーン装置に蓄電装置を設けて、常時、エンジン発電装置で発電するとともに、最大負荷時などに蓄電装置から並列的に電力を供給し、回生時に発生した余剰電力を蓄電装置へ蓄電するものが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。これにより、蓄電装置から電動機に対して電力が一時的に供給されるため、ディーゼルエンジンや発電機の規模を縮小でき、設備コストや運転コストの面で効率を改善可能となる。
特開2001−163574号公報
前述した従来のクレーン装置では、荷物の巻上時に必要な最大負荷電力を、蓄電装置の蓄電電力で一時的に補うことができるものの、このような最大負荷電力を安定供給するため、常時、エンジン発電装置を一定回転速度で運転している。このため、荷物の巻上動作、架台の走行や横行などのクレーン動作を行っていないアイドリング時などの低負荷時には、発電電力が過剰となり、エンジン発電装置の燃費が悪くなる。
このようなエンジン発電装置の燃費を改善する方法として、低負荷時にエンジン発電装置の回転速度を低減する方法が考えられ、回転速度を低くすればするほど、エンジン発電装置の燃費を削減することが可能となる。
しかしながら、このような方法では、エンジン発電装置の回転速度を低下させた場合、規定の電圧や周波数の発電電力を得ることができなくなり、クレーン装置において低負荷時でもエンジン発電装置からの発電電力を利用している、照明装置、空調装置、あるいはコントローラなど、クレーン装置の付帯設備として設けられている各種補機設備の動作が不安定となるという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、エンジン回転速度を低下させた場合でも必要な電力を安定供給できるクレーン装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるクレーン装置は、エンジンにより発電機を駆動することにより駆動電力を供給するエンジン発電装置と、駆動電力で駆動されて荷物の積み降ろしを行う電動機と、駆動電力の電圧および周波数を変換し補機電力として出力するインバータと、駆動電力または補機電力のいずれか一方を当該クレーン装置の補機設備へ切替供給する切替器と、当該クレーン装置の動作状況に応じてエンジンのエンジン回転速度および切替器を制御するコントローラとを備えている。
この際、コントローラで、エンジン発電装置のエンジン回転速度、駆動電力の電圧、または駆動電力の周波数を示す検出値が所定のしきい値以上の場合は切替器を切替制御して駆動電力を補機設備へ供給し、当該検出値が所定のしきい値を下回る場合は切替器を切替制御して補機電力を補機設備へ供給するようにしてもよい。
また、コントローラで、クレーン動作の開始を指示する操作者からの動作開始操作入力に基づいて切替器を切替制御して駆動電力を補機設備へ供給し、クレーン動作の停止を指示する操作者からの動作停止操作入力に基づいて切替器を切替制御して補機電力を補機設備へ供給するようにしてもよい。
本発明によれば、エンジン発電装置の発電機がエンジンにより駆動されて駆動電力が供給され、インバータにより駆動電力の電圧および周波数が変換され補機電力として出力され、切替器により、駆動電力または補機電力のいずれか一方が当該クレーン装置の補機設備へ切替供給され、コントローラにより、当該クレーン装置の動作状況に応じてエンジン発電装置のエンジン回転速度および切替器が制御される。
具体的には、コントローラにより、エンジン発電装置のエンジン回転速度を示す検出値が所定のしきい値以上の場合は切替器が切替制御されて駆動電力が補機設備へ供給され、当該検出値が所定のしきい値を下回る場合は切替器が切替制御されて補機電力が補機設備へ供給される。
これにより、エンジンの回転速度を低下させたために、発電機から所望の電圧および周波数を有する駆動電力が供給されなくなった場合でも、インバータから所望の電圧および周波数を有する補機電力を安定供給することができ、クレーン装置の付帯設備として設けられている補機設備の正常動作を維持することが可能となる。
したがって、クレーン装置の動作状況に応じてエンジン発電装置の回転速度を大幅に低下させることができ、結果として、エンジン発電装置の燃費を効果的に削減でき、環境への影響も削減することが可能となる。
また、インバータは、通常、入力電力の電圧および周波数がある程度変化しても所望の電圧および周波数の電力を変換出力することができる。本発明では、エンジン発電装置からの駆動電力をインバータで変換して補機電力を供給するようにしたので、駆動電力の電圧や周波数がリニアに変化しても所望の周波数および電圧を持つ補機電力を安定供給することが可能となる。したがって、エンジン発電装置のエンジン回転速度をリニアに変化させることができ、固定的に設定した複数のエンジン回転速度のいずれかを選択してエンジン発電装置を運転する場合と比較して、エンジン発電装置の燃費を極めて効果的に削減でき、環境への影響もさらに削減することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[本実施の形態の構成]
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置について説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の構成を示す機能ブロック図である。
このクレーン装置は、エンジン駆動で発電した電力を共通母線に供給することにより、共通母線に接続された電動機を駆動して荷物の積み降ろしを行う装置であり、主な構成として、エンジン発電装置1、主巻電動機30、走行電動機31,32、横行電動機33、インバータ(INV)41〜44、切替器5、補機設備6、コントローラ7、および共通母線9が設けられている。
本実施の形態は、エンジンにより発電機を駆動することにより駆動電力を供給するエンジン発電装置1と、駆動電力の電圧および周波数を変換し補機電力として出力するインバータ44と、駆動電力または補機電力のいずれか一方を当該クレーン装置の補機設備6へ切替供給する切替器5とを設け、コントローラ7により、当該クレーン装置の動作状況に応じてエンジン発電装置1のエンジン回転速度および切替器5を制御するようにしたものである。
以下、本実施の形態にかかるクレーン装置の構成について詳細に説明する。
エンジン発電装置1は、ディーゼルエンジン(DE)11と発電機12を有し、ディーゼルエンジン11で発電機(G)12を駆動することにより交流の駆動電力15を発電して出力する装置であり、エンジン回転速度を示すコントローラ7からの運転指示10Aに基づいて、ディーゼルエンジン11のエンジン回転速度を制御する機能を有している。
エンジン発電装置1において、発電機12は、ディーゼルエンジン11が後述するしきい値Nth以上の回転速度で動作している場合に、補機設備6で用いる電力として適切な電圧および周波数を有する駆動電力15を発電する機能を有している。
主巻電動機30は、荷物の昇降を行うための交流電動機である。走行電動機31,42は、架台の走行を行うための交流電動機である。横行電動機33は、架台の横行を行うための交流電動機である。
インバータ41は、共通母線9上の駆動電力15を交流電力に変換して主巻電動機30および走行電動機31へ供給するAC/DC/AC変換器である。
インバータ42は、共通母線9上の駆動電力15を交流電力に変換して主巻電動機30および走行電動機32へ供給するAC/DC/AC変換器である。
インバータ43は、共通母線9上の駆動電力15を交流電力に変換して横行電動機33へ供給するAC/DC/AC変換器である。
インバータ44は、共通母線9上の駆動電力15を交流電力に変換して切替器5へ供給するAC/DC/AC変換器である。
切替器5は、共通母線9からの駆動電力15とインバータ44からの補機電力16のいずれか一方を補機設備6へ切替供給する切替装置である。
コントローラ7は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、マイクロプロセッサまたは周辺回路に設けられたメモリからプログラムを読み込んで実行することにより、プログラムと上記ハードウェアとを協働させて、クレーン装置全体を制御するための各種機能を有している。
コントローラ7の主な機能としては、操作レバーや操作スイッチを介して検出した操作者のクレーン操作70に基づいて、各種コマンド4Aをやり取りすることによりインバータ41〜43を制御して、荷物の昇降、架台の走行や横行などの運転を制御するクレーン運転機能、共通母線9に対するエンジン発電装置1からの電力供給状況を確認する電力供給状況確認機能、および操作者からの指令入力71や電力供給状況などから得られる当該クレーン装置の動作状況に基づいて新たなエンジン回転速度を算出し、そのエンジン回転速度を運転指示10Aによりエンジン発電装置1へ指示する回転速度制御機能がある。
共通母線9に対するエンジン発電装置1からの電力供給状況は、例えば共通母線9の供給電圧を監視すれば把握できる。クレーン操作に基づき荷物の巻き上げや、架台の走行や横行を行う場合、対応する電動機30〜33を駆動した時点で、共通母線9上の駆動電力が使用されるため供給電圧が低下する。
したがって、電力供給状況確認機能により、例えばエンジン発電装置1から共通母線9への配線上に設けた検出器からの検出値15Aに基づいて共通母線9の供給電圧を検出し、予めメモリに保存しておいた下限しきい値や上限しきい値を読み出して比較することにより、電力供給状況の過不足を確認できる。
また、コントローラ7は、主な機能の1つとして、エンジン発電装置1のエンジン回転速度、駆動電力15の電圧、または駆動電力15の周波数を示す検出値と所定のしきい値とを比較し、その比較結果に応じて切替器5を切替制御するための切替指示5Aを出力する補機電力切替機能を有している。
この際、エンジン発電装置1のエンジン回転速度については、エンジン発電装置1からの運転通知10Bにより取得すればよい。また駆動電力15の電圧や周波数については、例えばエンジン発電装置1から共通母線9への配線上に設けた検出器からの検出値15Aに基づいて検出すればよい。
[本実施の形態の動作]
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の動作について詳細に説明する。図2は、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置のエンジン回転速度制御処理を示すフローチャートである。図3は、エンジン発電装置の発電電力とエンジン回転速度の関係を示す動作特性である。図4は、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の補機電力切替処理を示すフローチャートである。
[エンジン回転速度制御]
まず、図2および図3を参照して、本実施の形態にかかるクレーン装置の動作としてコントローラ7におけるエンジン回転速度制御について詳細に説明する。
コントローラ7は、操作者による運転開始操作の検出に応じて、図2のエンジン回転速度制御処理を開始する。
コントローラ7は、まず、エンジン回転速度制御機能により、操作者から指令入力71の有無を確認し(ステップ100)、指令入力71があった場合(ステップ100:YES)、その指令入力71で入力された荷重および指令速度に応じたエンジン回転速度Nを示す運転指示10Aをエンジン発電装置1へ出力し(ステップ101)、ステップ100へ戻る。
エンジン発電装置1は、発電電力Pとエンジン回転速度Nについて、図3に示すような動作特性を有している。この種の動作特性は、一般的に、エンジン回転速度Nの増加に応じて発電電力Pが単調増加し、所定の最大電力値に達した後に減衰する傾向がある。したがって、コントローラ7のメモリにこのような動作特性を関数や表形式で予め保存しておけば、所望の発電電力Pすなわち指令供給電力を供給するのに必要なエンジン回転速度Nを算出できる。
したがって、荷重および指令速度から指令供給電力(=荷重×指令速度)を算出できることから、上記動作特性を参照して、指令供給電力に対応するエンジン回転速度を算出し、運転指示10Aによりエンジン発電装置1へ指示すればよい。
これにより、エンジン発電装置1のディーゼルエンジン11がエンジン回転速度Nで運転され、操作者から指令入力された荷重および指令速度に対応する指令供給電力が発電機12で発電される。
一方、ステップ100において、操作者からの指令入力71がなかった場合(ステップ100:NO)、コントローラ7は、電力供給状況確認機能により、共通母線9の供給電圧Vを検出し(ステップ102)、メモリに保存されている下限しきい値VLと比較する(ステップ103)。
ここで、供給電圧Vが下限しきい値VLより低い場合(ステップ103:YES)、エンジン発電装置1からの運転通知10Bにより取得したエンジン回転速度を所定分だけ増加して新たなエンジン回転速度Nを算出し(ステップ104)、新たなエンジン回転速度Nを示す運転指示10Aをエンジン発電装置1へ出力し(ステップ107)、ステップ100へ戻る。
これにより、共通母線9の駆動電力15が使用されて供給電圧が下限しきい値より低下している場合には、エンジン発電装置1のエンジン回転速度が増やされて、より多くの発電電力が共通母線9へ供給される。
また、ステップ103において、供給電圧Vが下限しきい値VLより低くない場合(ステップ103:NO)、電力供給状況確認機能は、共通母線9の供給電圧Vをメモリに保存されている上限しきい値VHと比較する(ステップ105)。
ここで、供給電圧Vが上限しきい値VHより高い場合(ステップ105:YES)、エンジン発電装置1からの運転通知10Bにより取得したエンジン回転速度を所定分だけ低減して新たなエンジン回転速度Nを算出し(ステップ106)、新たなエンジン回転速度Nを示す運転指示10Aをエンジン発電装置1へ出力し(ステップ107)、ステップ100へ戻る。
これにより、共通母線9の駆動電力15が使用されず供給電圧が上限しきい値より上昇している場合には、エンジン発電装置1のエンジン回転速度が低減されて、共通母線9へ供給される発電電力が抑制される。
[補機電力切替制御]
次に、図4を参照して、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の動作としてコントローラ7における補機電力切替制御について詳細に説明する。ここでは、コントローラ7により、エンジン発電装置1のエンジン回転速度に基づいて切替器5を切替制御する場合を例として説明する。
コントローラ7は、操作者による運転開始操作の検出に応じて、図2のエンジン回転速度制御処理と並行して図4の補機電力切替制御処理を開始する。
コントローラ7は、まず、補機電力切替機能により、エンジン発電装置1からの運転通知10Bを用いてエンジン発電装置1のエンジン回転速度N(検出値)を検出し(ステップ110)、メモリに保存されているしきい値Nthと比較する(ステップ111)。
ここで、エンジン回転速度Nがしきい値Nth以上の場合(ステップ111:YES)、補機電力切替機能は、切替器5を駆動電力15側へ切替制御するための切替指示5Aを出力し(ステップ112)、ステップ110へ戻る。
この際、しきい値Nthとしては、補機設備6で用いる電力として適切な電圧および周波数を有する駆動電力15を、エンジン発電装置1の発電機12から供給するために必要なエンジン回転速度が用いられる。
これにより、エンジン回転速度がしきい値Nth以上となった時点で、切替器5が共通母線9(H)側に切り替えられ、適切な電圧および周波数を有する駆動電力15が補機設備6へ供給される。
一方、ステップ111において、エンジン回転速度Nがしきい値Nthを下回った場合(ステップ111:NO)、補機電力切替機能は、切替器5を補機電力16側へ切替制御するための切替指示5Aを出力し(ステップ113)、ステップ110へ戻る。
これにより、エンジン回転速度がしきい値Nthを下回った時点で、切替器5が共通母線9(H)側からエンジン発電装置1のインバータ44(L)側に切り替えられ、適切な電圧および周波数を有する補機電力16が補機設備6へ供給される。
[本実施の形態の動作例]
次に、図5を参照して、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の動作例について説明する。図5は、本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の動作例を示すタイミングチャートである。ここでは、クレーン動作の開始に応じてエンジン発電装置1のエンジン回転速度が増加した後、クレーン動作の停止に応じてエンジン発電装置1のエンジン回転速度が低減する場合を例として説明する。なお、エンジン回転速度に対するしきい値Nthとしては、高速回転時のエンジン回転速度Nbが、コントローラ7のメモリに予め設定されているものとする。
時刻T0以前においては、クレーン動作は行われておらず、エンジン発電装置1のディーゼルエンジンは、エンジン回転速度Naで運転されている。このとき、エンジン発電装置1からは規定駆動電力PMaが出力されている。したがって、エンジン回転数Nは、しきい値NthすなわちNbを下回っているため、切替器5は、コントローラ7によりインバータ44(L)側に切り替えられており、インバータ44からの補機電力16が補機設備6へ供給されている。
次に、時刻T0において、荷物の巻き上げ指令を示すクレーン操作70が行われた場合、コントローラ7は、その操作指令に応じたエンジン回転速度Nbを示す運転指示10Aをエンジン発電装置1へ出力する。これによりエンジン発電装置1のエンジン回転速度がNaからNbへ徐々に上昇し、エンジン発電装置1からの駆動電力15が増加する。
その後、時刻T1に、エンジン回転速度NがNbに到達して一定となり、駆動電力15として最大駆動電力PMbが出力される。
したがって、時刻T1以降において、エンジン回転数Nは、しきい値NthすなわちNb以上に上昇しているため、切替器5は、コントローラ7により共通母線9(H)側に切り替えられて、発電機12からの駆動電力15が補機設備6へ供給される。
また、時刻T2に、荷物の巻き下げ指令を示すクレーン操作70が行われた場合、コントローラ7は、その操作指令に応じたエンジン回転速度Naを示す運転指示10Aをエンジン発電装置1へ出力する。これによりエンジン発電装置1のエンジン回転速度がNbからNaへ徐々に低下し、エンジン発電装置1からの駆動電力15が低減する。
その後、時刻T3に、エンジン回転速度NがNbに到達して一定となり、駆動電力15として規定駆動電力PMaが出力される
したがって、時刻T3以降、エンジン回転数Nは、しきい値NthすなわちNbを下回ることになるため、切替器5は、コントローラ7によりインバータ44(L)側に切り替えられて、インバータ44からの補機電力16が補機設備6へ供給される。
これにより、エンジン回転速度NがNbまで低下して、発電機12からの駆動電力15の電圧および周波数が低下した場合でも、補機設備6で用いる電力として適切な電圧および周波数を有する補機電力16がインバータ44から供給され、補機設備6の正常動作が維持される。
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、エンジンにより駆動されて駆動電力15を供給する発電機12を有するエンジン発電装置1と、駆動電力15の電圧および周波数を変換し補機電力として出力するインバータ44と、駆動電力15または補機電力16のいずれか一方を当該クレーン装置の補機設備6へ切替供給する切替器5とを設け、コントローラ7により、当該クレーン装置の動作状況に応じてエンジン発電装置1のエンジン回転速度および切替器5を制御するようにしたものである。
具体的には、コントローラ7により、エンジン発電装置1のエンジン回転速度を示す検出値が所定のしきい値Nth以上の場合は切替器5を切替制御して駆動電力15を補機設備6へ供給し、当該検出値が所定のしきい値を下回る場合は切替器5を切替制御して補機電力16を補機設備6へ供給するようにしたものである。
これにより、エンジンの回転速度を低下させたために、発電機12から所望の電圧および周波数を有する駆動電力15が供給されなくなった場合でも、インバータ44から所望の電圧および周波数を有する補機電力16を安定供給することができ、クレーン装置の付帯設備として設けられている補機設備6の正常動作を維持することが可能となる。
したがって、クレーン装置の動作状況に応じてエンジン発電装置の回転速度を大幅に低下させることができ、結果として、エンジン発電装置の燃費を効果的に削減でき、環境への影響も削減することが可能となる。
また、インバータは、通常、入力電力の電圧および周波数がある程度変化しても所望の電圧および周波数の電力を変換出力することができる。本実施の形態では、エンジン発電装置1からの駆動電力15をインバータ44で変換して補機電力16を供給するようにしたので、駆動電力15の電圧や周波数がリニアに変化しても所望の周波数および電圧を持つ補機電力16を安定供給することが可能となる。したがって、エンジン発電装置1のエンジン回転速度をリニアに変化させることができ、固定的に設定した複数のエンジン回転速度のいずれかを選択してエンジン発電装置1を運転する場合と比較して、エンジン発電装置の燃費を極めて効果的に削減でき、環境への影響もさらに削減することが可能となる。
また、本実施の形態では、エンジン発電装置1のエンジン回転速度としきい値との比較結果に基づき切替器5を切替制御する場合を例として説明したが、エンジン回転速度に代えて駆動電力15の電圧や周波数を用いてもよい。
また、しきい値として最大回転速度Nbを用いた場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、最低回転速度Naより大きく最大回転速度Nb以下の値であれば、発電機12で得られる駆動電力15の電圧や周波数、および補機設備6で必要となる電力に応じて任意に設定できる。
また、本実施の形態では、エンジン発電装置1のエンジン回転速度としきい値との比較結果に基づき切替器5を切替制御する場合を例として説明したが、エンジン回転速度に代えてクレーン動作の開始/停止を指示する操作者からの動作操作入力に基づき切替器5を切替制御してもよい。
例えば、図5の場合、時刻T0において、荷物の巻き上げ指令を示すクレーン操作70が行われた場合、この動作操作入力に基づいて時刻T0から所定期間経過後に、コントローラ7により、切替器5を共通母線9(H)側に切替制御し、時刻T2において、荷物の巻き下げ指令を示すクレーン操作70が行われた場合、この動作操作入力に基づいて直ちに、コントローラ7により、切替器5をインバータ44(L)側に切替制御すれば、前述と同様の切替制御を実現できる。
なお、エンジン発電装置1のエンジン回転速度がNaからしきい値NthここではNbまで到達する到達期間は、予め計測で把握できる。したがって、切替器5を共通母線9(H)側に切替制御する際、時刻T0から上記到達期間をコントローラ7の計時機能で計時すれば、切替制御タイミングを正確に決定することができる。
[実施の形態の拡張]
以上の実施の形態では、切替器5に対する駆動電力15側または補機電力16側への切替タイミングは、同一のしきい値Nthを用いて判定する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれの切替方向に応じて異なるしきい値Nthを用いてもよい。
また、切替器5に対する切替制御に前後するタイミングでインバータ44からの補機電力16の供給開始/停止を制御してもよい。具体的には、図4のステップ112において、切替器5を駆動電力15側へ切替制御した後、コントローラ7からの切替指示5Aにより、インバータ44からの補機電力16の供給を停止すればよい。また、図4のステップ113において、切替器5を補機電力16側へ切替制御する前に、コントローラ7からの切替指示5Aにより、インバータ44からの補機電力16の供給を開始すればよい。これにより、補機電力16を供給する必要のない期間において、インバータ44における補機電力16の供給あるいは電力変換動作を停止させることができ、無駄な設備動作や電力消費を抑制できる。
また、各実施の形態では、エンジン発電装置1から交流の駆動電力15を供給する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、エンジン発電装置1から直流の駆動電力を供給する場合でも前述と同様に各実施の形態を適用でき、同様の作用効果を得ることができる。この際、発電機として直流発電機を用い、インバータ41〜43としてDC/AC変換器を用い、インバータ44としてDC/AC/DC変換器を用い、切替器5と補機設備6との間にDC/AC変換器からなるインバータを設ければよい。
本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置のエンジン回転速度制御処理を示すフローチャートである。 エンジン発電装置の発電電力とエンジン回転速度の関係を示す動作特性である。 本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の補機電力切替処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態にかかるクレーン装置の動作例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…エンジン発電装置、10A…運転指示、11…ディーゼルエンジン、12…発電機、15…駆動電力、16…補機電力、30…主巻電動機、31,32…走行電動機、33…横行電動機、34…負荷電力、41〜44…インバータ、5…切替器、6…補機設備、7…コントローラ、70…クレーン操作、71…指令入力、9…共通母線。

Claims (3)

  1. エンジンにより発電機を駆動することにより駆動電力を供給するエンジン発電装置と、
    前記駆動電力で駆動されて荷物の積み降ろしを行う電動機と、
    前記駆動電力の電圧および周波数を変換し補機電力として出力するインバータと、
    前記駆動電力または前記補機電力のいずれか一方を当該クレーン装置の補機設備へ切替供給する切替器と、
    当該クレーン装置の動作状況に応じて前記エンジンのエンジン回転速度および前記切替器を制御するコントローラと、
    を備えることを特徴とするクレーン装置。
  2. 請求項1に記載のクレーン装置において、
    前記コントローラは、前記エンジン発電装置のエンジン回転速度、前記駆動電力の電圧、または前記駆動電力の周波数を示す検出値が所定のしきい値以上の場合は前記切替器を切替制御して前記駆動電力を前記補機設備へ供給し、当該検出値が所定のしきい値を下回る場合は前記切替器を切替制御して前記補機電力を前記補機設備へ供給することを特徴とするクレーン装置。
  3. 請求項1に記載のクレーン装置において、
    前記コントローラは、クレーン動作の開始を指示する操作者の動作開始操作入力に基づいて前記切替器を切替制御して前記駆動電力を前記補機設備へ供給し、クレーン動作の停止を指示する操作者からの動作停止操作入力に基づいて前記切替器を切替制御して前記補機電力を前記補機設備へ供給することを特徴とするクレーン装置。
JP2007093850A 2007-03-30 2007-03-30 クレーン装置 Active JP5009665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093850A JP5009665B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 クレーン装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007093850A JP5009665B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 クレーン装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008247590A JP2008247590A (ja) 2008-10-16
JP5009665B2 true JP5009665B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=39973002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007093850A Active JP5009665B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 クレーン装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5009665B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001163574A (ja) * 1999-12-10 2001-06-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd クレーン装置
JP2004224133A (ja) * 2003-01-21 2004-08-12 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 建設機械の動力制御装置
JP4216738B2 (ja) * 2004-01-29 2009-01-28 三井造船株式会社 モータ駆動方法および装置
JP4345640B2 (ja) * 2004-10-27 2009-10-14 富士電機システムズ株式会社 電力変換装置の突入電流抑制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008247590A (ja) 2008-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI469911B (zh) A hybrid power supply device for a crane and a control method of a hybrid power supply device for a crane
US8410744B2 (en) Motor driving apparatus
JP5384900B2 (ja) クレーン装置
JP5274787B2 (ja) クレーン装置
WO2013132606A1 (ja) 車両用発電電動機の電力変換装置および車両用発電電動機の制御方法
WO2012043479A1 (ja) ハイブリッド式駆動装置、クレーン制御装置、及びクレーン装置
JP5009668B2 (ja) クレーン装置
JP5173228B2 (ja) クレーン装置
JP4897545B2 (ja) クレーン装置およびエンジン回転速度制御方法
JP4897540B2 (ja) クレーン装置
CN110086379B (zh) 具有蓄电装置的电动机驱动***
JP5009665B2 (ja) クレーン装置
JP5009666B2 (ja) クレーン装置およびクレーン制御方法
JP4909788B2 (ja) クレーン装置
JP2010083639A (ja) クレーン装置およびクレーン制御方法
JP5196827B2 (ja) クレーン装置
JP5329899B2 (ja) クレーン装置およびクレーン制御方法
JP7111557B2 (ja) 蓄電装置を有するモータ駆動システム
JP2004360610A (ja) 荷役機械のエンジン発電機制御装置
JP6702531B2 (ja) クレーン装置
JP5412842B2 (ja) クレーンシステム及びその制御方法
JP5633971B2 (ja) クレーン装置およびクレーン制御方法
WO2007023675A1 (ja) 交流エレベータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5009665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250