JP5006167B2 - 攪拌装置 - Google Patents

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本発明は、複数種類の流体を攪拌する攪拌装置、特に凝集剤を用いて濁水を簡易な設備で連続処理することのできる攪拌装置に関する。
従来より、河川、湖沼、海域、ダム等の濁水の処理方法として、濁水に溶解装置にて溶解させた高分子ポリマーを投入し、それをスラリー槽に攪拌・反応させ、最終的に沈降槽にて処理水を分離する方法であったため、それぞれの槽が数十〜数百立米にも達し、非常に大掛かりな設備になっていまい、設置やコスト面で様々な不具合が生じていた。
濁水処理装置として、例えば特許文献1に示すように、濁水をポンプで汲み上げて、ポリ塩化アルミニウム(PAC)を投入口から投入後、ラインミキサーで攪拌し、攪拌後の濁水を混合濁水槽に貯め、さらに、濁水管に排出した後、高分子凝集剤投入口から高分子凝集剤を投入する。これによって濁水は凝集槽の底部にある排出口から排出され、遮流板に当たることで、凝集槽内で乱流が発生しフロックを形成する。形成されたフロックは固定翼で上昇を抑制されフロック同士が互いに結びついて高密度フロックが形成されるといった構成の装置が知られている。
特開平7−714号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の濁水処理装置は、混合濁水槽や沈降槽の二つの槽が必要なため大型化するという問題があり、また、一つのラインミキサーによって攪拌するので、攪拌強度が一定で、攪拌や凝集沈降に十分な反応時間が得られず大きなフロックを形成することができないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、確実に攪拌できるとともに反応に十分な時間を得ることができ、また、小型化を図ることのできる攪拌装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数種類の流体が流されて、互いに直列に配置される複数のスタティックミキサーと、
各スタティックミキサー間に連結されて、前記複数種類の流体を所定時間滞留させるホース又は滞留槽と、
前記複数種類の流体が前記スタティックミキサー、及び、前記ホース又は滞留槽を流れることにより混合された混合流体が流入される流入槽と、を備え
前記スタティックミキサーは、管と、前記管内に設けられて板状体を所定角度で捻られた多数のエレメントと、を備え、
前記複数のスタティックミキサーのうち、上流側のスタティックミキサーは下流側のスタティックミキサーよりも前記エレメントのピッチが短いことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、互いに直列に配置される複数のスタティックミキサーと、各スタティックミキサー間に連結されて、複数種類の流体を所定時間滞留させるホース又は滞留槽と、混合流体が流入される流入槽と、を備えるので、スタティックミキサー内を複数種類の流体が流れることによって攪拌することができ、駆動源等を必要としなので小型化を図ることができる。また、各スタティックミキサーの攪拌強度を適宜調整することで、溶解速度が異なる流体同士を反応させる場合でも多段階で攪拌して反応させることができ、よって確実に反応させることができる。また、スタティックミキサーで攪拌された複数種類の流体を、ホース又は滞留槽内を流すことで所定時間滞留させることができるので、反応時間を十分に確保することができる。その結果、間隔をあけて複数回の攪拌及び長時間の攪拌を行うことができる。
また、スタティックミキサーは、管と多数のエレメントとを備え、複数のスタティックミキサーのうち、上流側のスタティックミキサーは下流側のスタティックミキサーよりもエレメントのピッチが短いので、上流側の方が下流側よりも攪拌強度が強くなる。したがって、流体の反応に良好な攪拌を行うことができる。例えば、濁水に凝集剤を混合させて反応させる場合には、フロックの形成に最適な攪拌を行うことができる。すなわち、上流側で一気に攪拌させておき、その後、下流側では緩やかに攪拌させることで、形成したフロックを壊すことなく、フロックをゆっくりと大きく成長させることができる。
請求項の発明は、請求項に記載の攪拌装置において、
前記管内には、捻り角度が異なり、着脱自在な多数のエレメントが互いに組み合わされて設けられていることを特徴とする。
請求項の発明によれば、管内には、捻り角度が異なり、着脱自在な多数のエレメントが互いに組み合わされて設けられているので、捻り角度の異なるエレメントを自由に組み合わせることで、攪拌強度を自在に変えることができる。よって、徐々に攪拌強度を弱めるなどの細かな設定をすることができる。また、複雑な曲げや溶接を必要とせず、作製が容易となる。さらに、それぞれのエレメントが小さいため、取り回しが楽で、運搬、オーバーホール時の洗浄等を容易に行うことができる。また、多数のエレメントの組み合わせからなるので、蛇行したホースの内部などにも設置でき、よりコンパクトなスタティックミキサーの使用が可能になる。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の攪拌装置において、
前記流入槽の上流側直前に、前記混合流体に対流を生じさせる対流手段が設けられていることを特徴とする。
請求項の発明によれば、発生した対流によって混合流体をより確実に攪拌することができる。特に、濁水に凝集剤を混合させた場合には、対流によってフロック同士がさらに結合し、より大きなフロックを形成することができる。また、対流手段によって、強い流れを緩衝させて、巻き上がったフロックを鎮めることができる。その結果、非常に密度の高いフロックを形成することができ、短時間でフロックを沈降分離することができるので、流入槽をより小型化させることができる。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の攪拌装置において、
前記複数の流体は、濁水及び凝集剤を含むことを特徴とする。
請求項の発明によれば、複数の流体は濁水及び凝集剤を含むので、濁水に凝集剤を混合させることで、濁水から濁源成分であるフロックを沈降させて透明度の高い処理水とすることができ、濁水処理に効果的である。
本発明によれば、各スタティックミキサーの攪拌強度を適宜調整して確実に攪拌できるとともに、反応時間を十分に確保することができる。また、複数種類の流体を駆動源なしに攪拌できるので、小型化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、攪拌装置100の側面図である。
なお、本実施の形態では攪拌装置の一例として濁水に凝集剤を攪拌させて凝集させることにより、フロックを沈降させ濁水を処理する攪拌装置100について説明するが、濁水と凝集剤の攪拌のみに適用されるものではなく、あらゆる流体、例えばその他の液体や粉体、気体等にも適用することができる。
攪拌装置100は、濁水が貯留された原水槽1と、原水槽1から濁水を引き上げるポンプ(図示しない)と、ポンプで引き上げられた濁水に薬剤を投入する薬剤投入装置2と、濁水と薬剤とを攪拌し互いに直列に配置された第一〜第三のスタティックミキサー31,32,33と、各スタティックミキサー31〜33間に連結された第一〜第三のホース41,42,43と、攪拌後の混合液が流入される流入槽5と、を備える。
図2(a)は、薬剤投入装置2の側面図、図2(b)は、薬剤投入装置2の上面図、図2(c)は、薬剤投入装置2の正面図である。
薬剤投入装置2は、薬剤が充填されており、内蔵されたスクリュー21をモータ22により回転させることで充填された薬剤を投入するよう構成されている。スクリュー21の先端部にはブラシ23が取り付けられており、このブラシ23によってスクリュー21で回転された薬剤が一度に落下しないように薬剤がスクリュー21の回転によってぱらぱらと徐々に落下するようになっている。また、付属の制御盤(図示しない)でモータ22の回転数が調整されることにより薬剤の投入量の変更ができるようになっている。薬剤としては、例えば、硫酸バンドやPAC、その他、一般に市販されているポリアクリロアミド等のノニオン系、その他、アニオン系、カチオン系のあらゆる高分子凝集剤等が挙げられる。また、濁水としては、河川、湖沼、海域、ダム等の汚濁水が挙げられる。
図3(a)は、第一のスタティックミキサー31の上面図、図3(b)は、第一のスタティックミキサー31の側面図、図3(c)は、第一のスタティックミキサー31の正面図、図3(d)は、第一のスタティックミキサー31の側断面図、図4は、エレメント312a〜312eの斜視図、図5は、エレメント312a〜312eを組み合わせた状態の斜視図である。
第一〜第三のスタティックミキサー31〜33は、駆動部を持たない管型の混合器である。第一のスタティックミキサー31は、円筒状の管311と、この管311内に設置された多数のエレメント312a,312b,312c,312d,312eと、を備えて構成されている。多数のエレメント312a〜312eは、長方形状で略同じ大きさの板状体を長手方向の両端部を持って所定角度で捻って構成したものである。ここで、図4及び図5に示すように、エレメント312aは長手方向の両端部を持って、一端部を左右のいずれか一方向に45度捻ったもので、エレメント312bはエレメント312aと逆方向に90度、エレメント312cはエレメント312bと逆方向に90度、エレメント312dはエレメント312cと逆方向に180度、エレメント312eはエレメント312dと逆方向に180度捻って作製したものである。各エレメント312a〜312eの両端部には、他のエレメントと接続するための矩形状の切り欠き313,313が形成されており、これら切り欠き313,313を互いに係合させることによって多数のエレメント312a〜312eが接続されて、接続された状態で管311内に取り付けられている。したがって、管311内に流された濁水と薬剤とはエレメント312a〜312eによって強制的に攪拌・混合される。なお、図4及び図5に示すエレメント312a〜312eの組み合わせは一例であって、この組み合わせに限られるものではない。
また、図示しないが、第二及び第三のスタティックミキサー32,33も第一のスタティックミキサー31と同様に円筒状の管と、後述するが第一のスタティックミキサー31のエレメント312a〜312eよりもピッチが長く、所定角度で捻られた多数のエレメントから構成されている。
第一〜第三のスタティックミキサー31〜33は、上流側から第一のスタティックミキサー31、第二のスタティックミキサー32、第三のスタティックミキサー33の順番に直列に配置されている。また、各スタティックミキサー31〜33は、図3(a)に示すように、それぞれ二列ずつ並列に設けられており、端部には後述する各ホース41〜43等に接続するための二分岐ボックス8,8,…が取り付けられている。
さらに、図示しないが、第一のスタティックミキサー31のエレメント312a〜312eは、第二又は第三のスタティックミキサー32,33のエレメントのピッチよりも短くなっている。また、第二のスタティックミキサー32のエレメントは、第三のスタティックミキサー33のエレメントのピッチより短くなっており、第一のスタティックミキサー31から第二のスタティックミキサー32、第三のスタティックミキサー33の順に攪拌強度が小さくなっている。
図1に示すように、第一のスタティックミキサー31,31は下流側端部が上流側端部よりも下方となるように傾斜して設置され、第一のスタティックミキサー31,31の下流側端部には二分岐ボックス8を介して第一のホース41が蛇行して接続されている。また、第一のホース41の下流側端部には二分岐ボックス8を介して第二のスタティックミキサー32,32がその下流側端部が下方となるように傾斜して接続され、第二のスタティックミキサー32,32の下流側端部には二分岐ボックス8を介して第二のホース42が蛇行して接続されている。第二のホース42の下流側端部には二分岐ボックス8を介して第三のスタティックミキサー33,33がその下流側端部が下方となるように傾斜して接続され、第二のスタティックミキサー32,32の下流側端部には二分岐ボックス8を介して第三のホース43が蛇行して接続されている。
このように第一のスタティックミキサー31,31、第一のホース41、第二のスタティックミキサー32,32、第二のホース42、第三のスタティックミキサー33,33及び第三のホース43は、上流側から下流側に向けて内部を流通する混合液が自然に流れるように傾斜して直列に連結されている。また、第一のスタティックミキサー31,31の鉛直方向下方に第二のスタティックミキサー32,32が配置され、第二のスタティックミキサー32,32の鉛直方向下方に第三のスタティックミキサー33,33が配置されている。
第一〜第三のホース41〜43は、各スタティックミキサー31〜33で攪拌・混合された濁水及び薬剤の混合液を滞留させ、濁水と薬剤の反応時間を確保している。すなわち、薬剤が無機系凝集剤の場合、数種の薬剤が粉末状で混入されており、それぞれの薬剤によって濁水に対する溶解度が異なるので、第一〜第三のホース41〜43に混合液を滞留させることで、長時間の攪拌又は間隔をあけて数回の攪拌を行うことができ、その結果フロックの形成を促すことができる。
また、第三のホース43の下流側端部には流入槽5が設けられている。
図6は、流入槽5の概略側面図である。
流入槽5は、第三のホース43から濁水及び薬剤の混合液が流入され、流入した混合液中のフロックは沈降して分離される。流入槽5は、第三のホース43の下流側端部が挿入されるようになっており、内部が二つの仕切り板51,52によって第一〜第三の空間部53,54,55に仕切られている。第一の空間部53と第二の空間部54とを仕切る仕切り板51は、流入槽5の上側内壁面に取り付けられており、底面5aに接触しないようになっている。したがって、仕切り板51の下端部と底面5aとの間は連通しており、第一の空間部53と第二の空間部54とは、仕切り板51の下端部と底面5aとの間を介して流通できるようになっている。第二の空間部54と第三の空間部55とを仕切る仕切り板52は、流入槽5の下側内壁面に取り付けられ底面5aに立設されており、上側内壁面までは延出していない。したがって、仕切り板52の上端部を通って、第二の空間部54と第三の空間部55とは流通できるようになっている。
第一の空間部53には、対流を発生させて、第三のホース43から流入した混合液からフロックを対流によって沈降分離させる対流手段が設けられている。対流手段としては、例えば、袋状のものが挙げられ、具体的には図7に示すフレコンパック6等を使用することができる。
図7(a)は、フレコンパック6の蓋63を閉じた状態の斜視図、図7(b)は、フレコンパック6の蓋63を開けた状態の斜視図、図8(a)は、フレコンパック6の蓋63部分を除いて模式的に示した斜視図、図8(b)は、図8(a)の切断線VIII−VIIIに沿って切断した際の矢視断面図、図8(c)は、図8(a)の上面図である。
フレコンパック6は、周知の袋状のものであり、上部開口に紐で縛って閉じることのできる蓋63が取り付けられている。また、フレコンパック6の上端部には吊り下げ可能なように手提げ紐64,64が取り付けられている。このフレコンパック6は、蓋63を開いた状態にして、上端部の四つのコーナー部のうち一つのコーナー部61が下方に下がるように流入槽5内に針金(図示しない)などを使用して取り付けられている。図8に示すように、上端部が下がったコーナー部61からフロックが沈降した後の処理水がオーバーフローするようになっている。また、フレコンパック6の内壁面62(仕切り板51に対向する面)に、第三のホース43から流れ込んだ混合液が接触するように第三のホース43は傾斜して配置されている。このように第三のホース43を配置することで、流れ込んだ混合液の回転エネルギーによって対流が効率的に発生するようになっている。
第三の空間部55を形成する壁面には、仕切り板52の上端部を介して第二の空間部54から流れ込んだ混合液のうちフロックが除かれた後の処理水を流入槽5の外部に排出する処理水排出口56と、第三の空間部55で沈降したフロックを流入槽5の外部に排出するフロック排出口57とが形成されている。処理水排出口56は、第三の空間部55を形成する上端部内壁面に形成され、オーバーフローの形で排出される。フロック排出口57は、第三の空間部55を形成する下端部内壁面に形成され、この排出口57を開口することでフロックが取り出されるようになっている。
次に、上述の構成をなした攪拌装置100の動作について説明する。図9は、攪拌装置100の動作工程を示した図である。
まず、ポンプが駆動することにより原水槽1から濁水が引き上げられて第一のスタティックミキサー31内に流れ込む(ステップS1)。このとき薬剤投入装置2はポンプの負圧を利用して、第一のスタティックミキサー31内に薬剤を投入する(ステップS2)。そして、第一のスタティックミキサー31内で濁水と薬剤とが流れることによって、エレメント312,312,…により水流が巻き起こされて自然流下によって濁水中に均一に薬剤が分散される。その後、第一のホース41内に流れ込み、ここで濁水と薬剤との反応時間が確保され、濁水と薬剤とがゆっくりと反応しフロックの形成が促進される。
さらに、第二のスタティックミキサー32、第二のホース42、第三のスタティックミキサー33及び第三のホース43内を濁水及び薬剤の混合液が流れることにより、攪拌強度が変えられて複数回の攪拌及び反応時間が確保される(ステップS3)。
その後、対流手段であるフレコンパック6内へと排出される(ステップS4)。フレコンパック6内に混合液が流れ込むことで、その回転エネルギーにより対流が生じ、対流によってフロック同士がさらに結合し、より大きなフロックが形成される。また、混合液は対流によって、沈降したフロック内を通ることにより、それがフィルター剤となって浮遊したフロックを絡め取り、分離が促されフレコンパック6内に沈降する(ステップS5)。その後、流れがおさまってフレコンパック6の上端部のうち下方に下げられた部分61から、ある程度フロックが沈降した後の処理水がオーバーフローし、仕切り板51の下端部と底面5aとの間を通って第二の空間部54へと流れ込み、さらに、水流によってオーバーフローし、仕切り板52の上端部を介して第三の空間部55へと流れ込む。なお、仕切り板51や仕切り板52によっても流れが緩衝されて、フロックの形成及び沈降が促進されるようになっている。さらに、処理水は処理水排出口56から外部へ排出され(ステップS6)、沈降したフロックはフロック排出口57から外部に排出される(ステップS7)。
以上のように、本実施の形態によれば、互いに直列に配置された複数のスタティックミキサー31〜33と、各スタティックミキサー31〜33間に連結されて、濁水及び薬剤の混合液を所定時間滞留させる第一〜第三のホース41〜43と、混合液が流入される流入槽5と、を備えるので、各スタティックミキサー31〜33を濁水及び薬剤が流れることによって攪拌することができ、駆動源を必要としないので小型化を図ることができる。また、各スタティックミキサー31〜33の攪拌強度を適宜調整することで、溶解速度が異なる薬剤同士を反応させる場合でも多段階で攪拌して反応させることができ、よって確実に反応させることができる。また、スタティックミキサー31〜33で攪拌された混合液を、第一〜第三のホース41〜43内を流すことで所定時間滞留させることができるので、反応時間を十分に確保することができる。その結果、間隔をあけて複数回の攪拌及び長時間の攪拌を行うことができる。
第一〜第三のスタティックミキサー31〜33は、それぞれ管311と多数のエレメント312a〜312eとを備え、下流側から上流側に向けてスタティックミキサー31〜33のエレメント312,312のピッチが長いので、上流側の方が下流側よりも攪拌強度が強くなる。したがって、濁水に凝集剤を混合させて反応させる場合、フロックの形成に最適な攪拌を行うことができる。すなわち、上流側で一気に攪拌させておき、その後、下流側では緩やかに攪拌させることで形成したフロックを壊すことなく、フロックをゆっくりと大きく成長させることができる。
また、第一〜第三のスタティックミキサー31〜33の各管311内には、捻り角度が異なり、着脱自在な多数のエレメント312a〜312eが互いに組み合わされて設けられているので、捻り角度の異なるエレメント312a〜312eを自由に組み合わせることで、攪拌強度を自在に変えることができる。そのため、徐々に攪拌強度を弱めるなどの細かな設定をすることができる。また、複雑な曲げや溶接を必要とせず、作製が容易となる。さらに、それぞれのエレメント312a〜312eが小さいため、取り回しが楽で、運搬、オーバーホール時の洗浄等を容易に行うことができる。
また、流入槽5の第一の空間部53には、対流手段であるフレコンパック6が設けられているので、混合液が流入することにより発生した対流によって、フロック同士がさらに結合し、より大きなフロックを形成することができる。また、大きなフロックはフレコンパック6内で沈降し、流入槽5の下流側の第三の空間部55ではフロックの浮遊も無く、より透明度の高い処理水を得ることができる。また、フレコンパック6によって、強い流れを緩衝させて、巻き上がったフロックを鎮めることができる。その結果、非常に密度の高いフロックを形成することができ、短時間でフロックを沈降分離することができるので、流入槽5をより小型化させることができる。
[変形例]
図10は、攪拌装置100Aの変形例を示したもので、外観斜視図である。
図10に示す攪拌装置100Aは、上記攪拌装置100のように第一〜第三のスタティックミキサー31〜33が鉛直方向上下に並んで設けられているのではなく、第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33A及び第一〜第三のホース41A〜43Aが左右に直線上に延在するように組み付けられている。以下、同様の構成部分については、同様の数字に英字Aを付してその説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
攪拌装置100Aは、原水槽1Aと、混気ジェットポンプ(MJPポンプ)P1と、混気ジェットポンプ用揚水ポンプP2と、濁水用ホースHと、薬剤投入装置2Aと、第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33A及び第一〜第三のホース41A〜43Aを連結してなる二組のユニット7A,7Aと、流入槽5Aと、を備える。
この攪拌装置100Aでは、上述した攪拌装置100と異なり周知の混気ジェットポンプP1を使用しており、混気ジェットポンプ用揚水ポンプP2で引き上げられた駆動高圧水に薬剤投入装置2Aから空気及び薬剤を導入し、空気と高圧水を噴射することにより、高効率で真空が発生し、これによってホースHから濁水が引き上げられるようになっている。なお、上述の図1に示す攪拌装置100でも混気ジェットポンプP1を使用しても良い。
ユニット7Aは、第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33A及び第一〜第三のホース41A〜43Aが交互に直列となるように左右に延在して連結されており、さらに、これらが四本ずつ並列に配置されて構成されている。そして、このようなユニット7Aが二列に並列に配置されている。
詳細には、薬剤投入装置2Aの下端部にY字管8Aが接続され、Y字管8Aの一方の分岐部81Aに四分岐ボックス9Aが接続され、同様に他方の分岐部81Aにも四分岐ボックス9Aが接続されている。そして、各四分岐ボックス9A,9Aに上記二つのユニット7A,7Aが、下流側端部が下方となるように傾斜して接続されている。
図11は、四分岐ボックス9Aを示した図であり、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は正面図である。
四分岐ボックス9Aは、ボックス本体91Aと、ボックス本体91Aの一つの側面に設けられてY字管8Aの各分岐部81A,81Aに接続される接続本管部92Aと、ボックス本体91Aの接続本管部92Aと対向する側面に設けられて四つの第一のスタティックミキサー31A,31A,…に接続される四つの接続分岐部93A,93A,…と、を備えている。接続分岐部93A,93A,…が設けられた側面で、接続分岐部93A,93A,…の上側(接続本管部92Aから流れた水流が当たる部分)には、ゴム板94Aが固定されており、これによって水流による補強及び劣化を防いでいる。
図12は、第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33A及びエレメント312A,322A,332Aを示した側面図である。
第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33Aは、上述した図1に示す第一〜第三のスタティックミキサー31〜33と同様に、第一のスタティックミキサー31A、第二のスタティックミキサー32A、第三のスタティックミキサー33Aの順にエレメント312A,322A,332Aのピッチが長くなっており、攪拌強度が上流側から下流側に向けて弱くなっている。なお、エレメント312A,322A,332Aの捻り角度は、上述した攪拌装置100と同様に、例えば45度、90度、180度等のものが複数混在しており、これらが適宜組み合わされて接続されている。
また、図10に示すように、各ユニット7A,7Aの第三のホース43A,43A,…の下流側端部には流入槽5Aが設けられており、流入槽5A内には仕切り板51Aが立設され、第一の空間部53Aと第二の空間部54Aとに仕切られている。また、仕切り板51Aの上端部の一部には切り欠き511Aが形成されており、混合液からフロックが除去された後の処理水が切り欠き511Aを介して第一の空間部53Aから第二の空間部54Aへとオーバーフローして流れ込むようになっている。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態では、スタティックミキサーは三つ備えるとしたが、複数備えていれば良く、二つであっても良いし、四つ以上であっても良い。また、ホースについても同様にその個数は適宜変更可能である。
また、濁水と薬剤との反応時間を確保する手段として、第一〜第三のホース41,43を使用したが、これらホース41〜43に限らず混合液を滞留できる滞留槽(図示しない)を使用しても構わない。
また、上記変形例以外に、例えば、第一〜第三のスタティックミキサー、第一〜第三のホースやタンクをそれぞれボックス内に収容しておき、各ボックスをそれぞれ組み合わせることによって攪拌装置を構成するようにしても良い。例えば、図13に示すように、第一のスタティックミキサー31Bが収容されたボックス34B、第一のホース41Bが収容されたボックス35B、第二のスタティックミキサー32Bが収容されたボックス36B、滞留槽37Bが収容されたボックス38B、を順に上下に組み合わせて接続することによって攪拌装置100Bを構成することができる。図13中、図1と同様の構成部分には同様の数字に英字Bを付してその説明を省略する。また、各ボックス34B,35B,36B,38Bは、上下方向に縦型に組み合わせるのではなく、左右方向に横型に組み合わせても良い。このようにボックス型にすることによって攪拌強度、攪拌回数や溶解時間等を自在に調整することができ、様々な用途に適用することができる。さらに、ボックス型とすることによってより攪拌装置100B自体をよりコンパクトにすることができる。また、第一及び第二のスタティックミキサー31B,32Bを構成する各エレメントは、その長さも短く、これらエレメントがそれぞれ着脱自在に組み合わされているので、管の長さや、管が蛇行した場合であっても容易に対応して管内に設置することができる。
攪拌装置100の側面図である。 (a)は、薬剤投入装置2の側面図、(b)は、薬剤投入装置2の上面図、(c)は、薬剤投入装置2の正面図である。 (a)は、第一のスタティックミキサー31の上面図、(b)は、第一のスタティックミキサー31の側面図、(c)は、第一のスタティックミキサー31の正面図、(d)は、第一のスタティックミキサー31の側断面図である。 エレメント312a〜312eの斜視図である。 エレメント312a〜312eを組み合わせた状態の斜視図である。 流入槽5の概略側面図である。 (a)は、フレコンパック6の蓋63を閉じた状態の斜視図、図7(b)は、フレコンパック6の蓋63を開けた状態の斜視図である。 (a)は、フレコンパック6の蓋63部分を除いて模式的に示した斜視図、図8(b)は、図8(a)の切断線VIII−VIIIに沿って切断した際の矢視断面図、図8(c)は、図8(a)の上面図である。 攪拌装置100の動作工程を示した図である。 攪拌装置100Aの変形例を示したもので、外観斜視図である。 四分岐ボックス9Aを示した図であり、(a)は側面図、(b)は上面図、(c)は正面図である。 第一〜第三のスタティックミキサー31A〜33A及びエレメント312A,322A,332Aを示した側面図である。 ボックス型の攪拌装置100Bの側面図である。
符号の説明
5 流入槽
6 フレコンパック(対流手段)
31 第一のスタティックミキサー
32 第二のスタティックミキサー
33 第三のスタティックミキサー
41 第一のホース
42 第二のホース
43 第三のホース
100 攪拌装置
312a,312b,312c,312d,312e エレメント

Claims (4)

  1. 複数種類の流体が流されて、互いに直列に配置される複数のスタティックミキサーと、
    各スタティックミキサー間に連結されて、前記複数種類の流体を所定時間滞留させるホース又は滞留槽と、
    前記複数種類の流体が前記スタティックミキサー、及び、前記ホース又は滞留槽を流れることにより混合された混合流体が流入される流入槽と、を備え
    前記スタティックミキサーは、管と、前記管内に設けられて板状体を所定角度で捻られた多数のエレメントと、を備え、
    前記複数のスタティックミキサーのうち、上流側のスタティックミキサーは下流側のスタティックミキサーよりも前記エレメントのピッチが短いことを特徴とする攪拌装置。
  2. 前記管内には、捻り角度が異なり、着脱自在な多数のエレメントが互いに組み合わされて設けられていることを特徴とする請求項に記載の攪拌装置。
  3. 前記流入槽の上流側直前に、前記混合流体に対流を生じさせる対流手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の攪拌装置。
  4. 前記複数の流体は、濁水及び凝集剤を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の攪拌装置。
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