JPH0871306A - 造粒槽 - Google Patents

造粒槽

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JPH0871306A
JPH0871306A JP21006094A JP21006094A JPH0871306A JP H0871306 A JPH0871306 A JP H0871306A JP 21006094 A JP21006094 A JP 21006094A JP 21006094 A JP21006094 A JP 21006094A JP H0871306 A JPH0871306 A JP H0871306A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 造粒効率を向上させるとともに確実な濁水処
理を行なうことが可能な造粒槽の提供を目的とする。 【構成】 造粒槽60底部の排出口61から排出された
混合濁水は、遮流板69に当たり、フロックが生成され
る。フロックを含んだ混合濁水は、隣接する回転翼に対
して互いが反対方向になるよう取り付けガイド棒68に
設けられた回転翼63、65、67による攪拌により上
昇が抑制されるとともに、加圧、減圧が繰り返される。
これにより、確実に密度の高い造粒粒子が形成される。
また、回転翼により筐体内の混合液が攪拌される際に、
固定翼により混合液の流れが遮られるため、回転翼後方
に十分な渦が発生し、造粒効率を向上させることができ
るとともに固定翼等へのフロック塊の形成を防止するこ
とが可能となる。特に濁水の濁度が高い場合には、造粒
粒子間の膨潤を防止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、造粒槽に関し、特にそ
の効率化に関する。
【0002】
【従来の技術】土木、建設工事現場においては、土砂、
セメント等の小さな粒子が混入した排水(濁水)が生じ
る。この濁水から粒子を取り除き、河川等に放流できる
ようにするために、濁水処理装置が用いられる。
【0003】濁水処理装置は、濁水の粒子を沈殿させる
ことにより、澄んだ水を得るためのものである。なお、
粒子の沈殿を促進するため、ポリ塩化アルミニウム(P
AC)やポリアクリルアミド等によって粒子を大きくす
る(造粒)ようにしている。このような造粒を行なうた
めの槽は、造粒槽と呼ばれている。
【0004】図10Aに、従来の造粒槽20の断面図を
示す。造粒槽20内には、攪拌軸26に取り付けられた
攪拌翼42、43が設けられている。また、攪拌軸26
の先端部には、おわん型の造粒板25が設けられてい
る。攪拌軸26に接続されたモーター28によって、攪
拌翼42、43、造粒板25が回転させられる。
【0005】PAC及び高分子凝集剤が投入された濁水
は、濁水管13の排出口21から造粒槽20内に導かれ
る。導かれた濁水は、おわん型の造粒板25に当って攪
拌される。また、攪拌翼42、43の回転によっても攪
拌される。これにより、濁水と高分子凝集剤とが混ざり
合って造粒が行なわれる。すなわち、図10Bに示すよ
うに、濁水中の粒子同士が高分子凝集剤によって結合し
て枝状に延び、綿状のフロックFR10が形成される。
【0006】造粒槽20からの濁水は、図11Aの沈殿
槽30に送られる、ここで、フロックFR10が沈殿
し、その上部に澄水PWが得られる。造粒槽により形成
されたフロックFR10は、濁水中の粒子が大きく成長
したものであるから、沈殿時間が早い。したがって、沈
殿処理を迅速に行なうことができ、濁水処理装置全体の
処理能力を高めることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような造粒槽には、次のような問題があった。
【0008】攪拌翼42、43は、濁水と高分子凝集剤
との混合を十分に行ない、濁水全体にわたって効率よく
造粒を行なう為に設けられている。しかしながら、図9
に示すように、攪拌翼42、43の回転後方に十分な渦
55、56が生じるのは、回転初期だけである。なぜな
ら、攪拌翼の回転開始の一定時間経過後は、攪拌翼4
2、43の回転とともに槽内の濁水に流速がつき、攪拌
翼とほぼ同速度で回転するためである。このため、攪拌
翼42、43の回転後方に十分な渦55、56が生じな
くなり、造粒の効率が良くないという問題があった。
【0009】また、形成されたフロックFR10は、高
分子凝集剤の作用により、他の物体に付着しやすくなっ
ている。このため、攪拌翼42、43にも付着し、図8
に示すように、フロック塊45となって、攪拌作用を阻
害するおそれがあった。さらに、フロック塊45が攪拌
翼42、43から脱落し、濁水管13の排出口21を閉
塞させるという問題もあった。
【0010】さらに、槽内に導かれた濁水の濁度が非常
に大きい場合には、フロックFR10同士が粗く結びつ
いてしまい、大きな容積を占めていた。このため、これ
を沈殿槽30において沈殿させると、図11Bに示すよ
うに膨潤したフロックFR10により沈殿槽30がほぼ
満たされてしまう。このような状態においては、造粒槽
20から次々流入するフロックFR10によって、沈殿
槽30内に沈殿したフロックFR10が巻上げられ、排
出される澄水PW10に巻上げられたフロックが混入す
る。排出される澄水に巻上げられたフロックが混入する
と、濁水処理の基準を満たすことが出来ないという問題
があった。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、造粒効率が高く信頼性の高い造粒槽を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の造粒槽は、濁
水及び凝集剤の混合液を溜める筐体、前記筐体内に設け
られ、回転することにより当該筐体内の混合液を攪拌す
る1以上の回転翼、前記筐体内に設けられ、当該筐体に
固定された固定翼、前記回転翼を回転駆動する回転翼駆
動手段、を備えたことを特徴としている。
【0013】請求項2に造粒槽は、請求項1に係る造粒
槽において前記回転翼は2以上設けられており、隣接す
る前記回転翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこ
と、を特徴としている。
【0014】請求項3の造粒槽は、濁水及び凝集剤の混
合液を溜める筐体、前記筐体内に設けられ、回転するこ
とにより当該筐体内の混合液を攪拌する1以上の回転
翼、前記筐体内に設けられ、前記回転翼の回転と逆方向
の回転をすることにより当該筐体内の混合液を攪拌する
1以上の逆回転翼、前記回転翼及び前記逆回転翼を回転
駆動する回転翼駆動手段、を備えたことを特徴としてい
る。
【0015】請求項4の造粒槽は、請求項3の造粒槽に
おいて前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前
記回転翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、を
特徴としている。
【0016】請求項5の造粒槽は、濁水及び凝集剤の混
合液を溜める筐体、筐体内の駆動軸に所定角度をもって
設けられ、回転することにより当該筐体内の混合液を攪
拌する1以上の回転翼、前記駆動軸を駆動する駆動手
段、を備えたことを特徴としている。
【0017】請求項6の造粒槽は、請求項5に係る造粒
槽において前記回転翼は2以上設けられており、隣接す
る前記回転翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこ
と、を特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1に係る造粒槽は、回転翼により筐体内
の混合液が攪拌され、固定翼により混合液の流れが遮ら
れる。したがって、筐体内の混合液は回転翼とともに筐
体内を回転せず、回転翼後方に十分な渦が発生すること
で造粒が効率良く行なわれ、密度の高い造粒粒子が形成
される。
【0019】請求項2、請求項4及び請求項6に係る造
粒槽は、隣接する回転翼が互いに反対方向に傾けて設け
られている。したがって、筐体内の混合液は加圧及び減
圧を繰り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確
実に密度の高い造粒粒子が形成される。
【0020】請求項3に係る造粒槽は、筐体内の混合液
が回転翼によりある方向へ攪拌され、逆回転翼により逆
方向に攪拌される。したがって、筐体内の混合液は回転
翼とともに筐体内を回転せず、回転翼後方に十分な渦が
発生することで造粒が効率良く行なわれ、密度の高い造
粒粒子が形成される。
【0021】請求項5に係る造粒槽は、筐体内の混合液
が駆動軸に所定角度をもって設けられた回転翼によって
攪拌される。したがって、筐体内の混合液は加圧又は拡
散を繰り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確
実に密度の高い造粒粒子が形成される。
【0022】
【実施例】本発明の一実施例による造粒槽60を用いた
濁水処理装置200(パッケージタイプ)の一例を、図
1に掲げる。
【0023】土木、建設現場等で発生した濁水2は、ポ
ンプ5によって汲み上げられ第一送水管4内を流れる。
この際、汲み上げられた濁水に対してPAC投入口6か
ら所定量のPACが投入される。PAC投入後の濁水
は、ラインミキサー8により急速攪拌され、第二送水管
7を通じて混合濁水槽10に溜められる。ここで、ライ
ンミキサー8による急速攪拌を行なうことで、PACが
濁水全体に混合され、凝集が行なわれる。
【0024】混合濁水槽10に溜められた混合濁水は、
混合濁水排出ポンプ11によって濁水管13に排出され
る。なお、混合濁水排出ポンプ11にはインバーター
(図示せず)が接続されているので、回転速度を自在に
調整可能である。また、濁水管13に排出された混合濁
水は、第一バルブ12の開閉によっても水量を任意に調
整することができる。したがって、濁水管13内を流れ
る混合濁水の量、水圧等を自在に制御することが可能で
ある。
【0025】第一バルブ12を通過した濁水管13内の
混合濁水に対し、高分子凝集剤投入口14から高分子凝
集剤が投入される。ここで、高分子凝集剤投入口14は
複数設けられているので、濁水管13内を流れる混合濁
水の流量等に応じて所望(最適)のタイミングで高分子
凝集剤を投入することができる。
【0026】高分子凝集剤が投入された混合濁水は、濁
水管13を流れ、造粒槽60の底部に設けられた排出口
61から、造粒槽60内に導かれる。造粒槽60は、こ
れを攪拌して、濁水と高分子凝集剤とを十分に混合さ
せ、濁水中の粒子をフロックに成長させる(図10B参
照)。なお、この実施例では、沈殿槽30の内部に造粒
槽60を設けて、濁水処理装置200のコンパクト化を
図っている。
【0027】フロックの形成された濁水は、連結口10
5、センターウエル34を通って、沈殿槽30内に送り
出される。この沈殿槽30において、濁水中のフロック
が沈殿し上部に澄水が得られる。この澄水のみを、沈殿
槽30の周囲に設けられたオーバーフロー溝79から、
処理済み水貯留槽35に送り出し、河川等に放出する。
なお、沈殿槽30の底部には回転する固化防止翼33が
設けられ、沈殿したフロックが固まるのを防いでいる。
【0028】また、造粒槽60は沈殿槽30内の中央部
から外れた箇所に位置するようにしている(図4B)。
これにより、造粒槽60から溢流したフロックを含んだ
濁水を、沈殿槽30のほぼ中央に位置するセンターウエ
ル34を通じて、沈殿槽30に流入させることができ
る。このように、フロックを含んだ濁水を、沈殿槽30
の中央部に流入させることにより、濁水流入時の沈殿物
の巻き上げによって、沈殿槽30の周囲のオーバーフロ
ー溝79から、沈殿物が処理済み水貯留槽35に流れ込
むのを防ぐことができる。
【0029】上記の濁水処理装置200に用いた造粒槽
60の構造を、図2に示す。筐体75の底部には、濁水
管13からの排出口61が設けられている。筐体75内
には、取り付けガイド棒68に固定された回転翼63、
65、67が設けられている。この取り付けガイド棒6
8は、回転翼駆動手段であるモーター66(インバータ
ー付き)に接続されている。
【0030】また、筐体75内には、固定翼62、64
が、筐体内面にネジにより固定されている。固定翼6
2、64の中央部は、取り付けガイド棒68が貫通する
ように、円筒状に形成されている。なお、取り付けガイ
ド棒68の先端には、図3に示すように、内部に遮流空
間69aを有する遮流板69が設けられている。回転翼
63は、この遮流板69の側面に連続して設けられてい
る。
【0031】図2Bに示すように、回転翼67は、回転
翼の中心軸67Cに対して角度α(ここでは約60度)
傾けて設けられている。また、各回転翼63、65、6
7は、隣接する回転翼に対して互いに反対方向に傾けて
設けられている。すなわち、図2Aに示すように、回転
翼63、67が左下から右上方向に傾むけられているの
に対し、回転翼65は右下から左上方向に傾けられてい
る。
【0032】この造粒槽60は、沈殿槽30内に設けら
れており、沈殿槽30は中央部に位置するセンターウェ
ル(中央縦穴)34を介して造粒槽60と接続されてい
る。
【0033】この造粒槽60の造粒動作は、次のとおり
である。高分子凝集剤が投入された混合濁水は、濁水管
13の排出口61から造粒槽60の中に導かれる。この
混合濁水は、図3に示すように、遮流板69によって上
部に吹き上げられるのが防止される。また、この遮流板
69によって、矢印150方向への水流が生成され、濁
水と高分子凝集剤とが十分に混合されて、フロックが形
成される。すなわち、濁水と高分子凝集剤とが十分に混
合されず、粒子がフロックとして成長しない内に、連結
口105から沈殿槽30に送られてしまうのを防止して
いる。
【0034】なお、図1に示すモーター66に接続され
たインバーターを制御すること及び第一バルブ12の開
閉を調整して、遮流板69に当る混合濁水の量や圧力を
調整して、フロックの生成を制御することができる。
【0035】また、図2のモータ66を駆動させて、回
転翼63、65、67を回転させることにより、フロッ
クが形成される。この際、固定翼62、64が設けられ
ているので、濁水は回転翼63、65、67の回転と同
じように濁水が回転せず、回転翼63、65、67後方
に十分な渦が生成される(図9参照)。したがって、造
粒が十分に行なわれる。
【0036】また、この渦により、形成されたフロック
(図10B参照)同士が複雑に絡み合い、密度の高いフ
ロックが形成される。さらに、回転翼63、65、67
に付着したフロックの組織が固定翼62、64によって
切断されることでフロック塊の形成(図8参照)を抑え
ることができる。
【0037】なお、この実施例では、回転翼63、6
5、67と固定翼62、64が交互に設けられているの
で、上記の作用が十分に発揮される。もちろん、このよ
うな渦が得られるようであれば、回転翼63、65、6
7と固定翼62、64が交互に設けなくともよい。
【0038】さらに、この実施例では、前述のように隣
接する回転翼63、65、67の傾きを反対方向にして
いる。したがって、図3に示すように、取り付けガイド
棒68がβ方向に回転している場合に、回転翼67は濁
水を下方向γに押し下げ、回転翼65は濁水を上方向δ
に押し上げる。これにより、濁水が加圧されて、上記の
作用が得られる。
【0039】上記のようにして生成されたフロック同士
は、複雑に絡み合っているので、高密度となり、特に濁
水の濁度が高い場合であっても膨潤することがない。ま
た、沈降速度も従来の造粒槽によるものに比べ、数倍か
ら十数倍となり、処理効率が高くなる。
【0040】なお、モーター66にはインバーターが設
けられているので、回転翼63、65、67の回転速度
を自在に制御することが可能である。これにより、回転
翼63、65、67を、その回転後方の渦の状態が造粒
に最適となるスピードに調整することが可能となる。
【0041】次に、造粒槽60のメンテナンスについて
説明する。取り付けガイド棒68を介してモーター66
に接続されている回転翼63、65、67は常に回転し
ているので、造粒槽60内の濁水は常に攪拌されてお
り、特に、造粒槽60底部付近は回転翼63により攪拌
されている。このことから、造粒槽60底部にフロック
や細かい粒子が沈殿することがなく、排出口61が閉塞
されることがない。したがって、沈殿したフロックや細
かい粒子の清掃をする必要がなくメンテナンスが容易で
ある。
【0042】また、造粒槽60のモータ66は、造粒槽
60の筐体75の取り付け板70に固定されており(図
2)、モータ66の回転軸は、上部接続フランジ(図示
せず)に接続されている。さらに、この上部接続フラン
ジは下部接続フランジ(図示せず)にボルトにより接続
されている。これにより、取り付けガイド棒68にモー
ター66の回転力を伝えている。なお、メンテナンスの
際には、ボルトを外すことにより、取り付けガイド棒6
8を取り外すことができる。したがって、遮流板69、
回転翼63、65、67を取り外して洗浄することがで
き、メンテナンスが容易である。
【0043】さらに、固定翼62、64も取り外し可能
であるから、造粒槽60の底面の清掃が容易にできる。
つまり、混合濁水に含まれる細かい粒子が排出口61下
方の濁水管13に沈殿しても造粒槽60上方から清掃す
ることが出来、メンテナンスが容易である。
【0044】また、本実施例に係る造粒槽60内に設け
られている固定翼62、64は、一枚の翼が造粒槽側面
にネジにより固定され、中央部は取り付けガイド棒68
が貫通するように形成されている(図5A)。しかし、
混合濁水が回転翼の回転に伴って造粒槽60内を回転す
ることを防止でき、形成されたフロック同士が複雑に絡
み合うことができるのであれば、複数枚設けてもよく、
例えば図5Bに示すように十字状に接続してもよい。ま
た、十字状でなくても、図5Cに示すように一枚の固定
翼に対して任意の角度で設けてもよい。また、固定翼の
造粒槽60側面への固定は、ネジによらなくても例えば
溶接、接着等によって固定するようにしてもよい。
【0045】次に、他の実施例による造粒槽90を、図
6に示す。図6Aが側断面図、図6Bが線C−Cにおけ
る断面図である。この実施例においても、取り付けガイ
ド棒68に回転翼63、65、67が取り付けられてお
り、β方向に回転する。一方、逆回転翼92、95が設
けられており、中空軸94の回転により、β方向とは逆
のε方向に回転する。このように、回転翼63、65、
67に対して、逆方向に回転する逆回転翼92、95を
設けることにより、より強い渦を各翼の後方に発生さ
せ、さらに攪拌効率を高くすることができる。
【0046】なお、取り付けガイド棒68と中空軸94
のそれぞれに対して、モータを接続してもよいが、ギア
機構等により、1つのモータによって反対方向の回転力
を得るようにしてもよい。
【0047】なお、上記の造粒槽の実施例においては、
造粒槽60、90内に設けられた回転翼は、造粒槽内に
おける回転翼の回転する平面に対し所定角度(約60
度)傾けて設けられている。しかし、上述の効果を得る
事ができるのであれば、他の角度(例えば0度を超えて
90度未満の角度)に傾けて取り付けガイド棒68及び
98に接続するようにしてもよい。
【0048】さらに、上記実施例の造粒槽60及び90
において、回転翼は、隣接する回転翼に対して互いが反
対方向に傾くように設けられている。しかし、上述の効
果を得ることができるのであれば、同方向に傾けてもよ
い。
【0049】なお、本発明に係る造粒槽60及び90を
用いた濁水処理装置においては、濁水管13に複数の高
分子凝集剤投入口14が設けられている(図1参照)。
この高分子凝集剤投入口14を拡大した図を図7Aに掲
げる。また、図7Bに、図7Aに示す高分子凝集剤入口
14にはワンタッチカプラーを設けた場合を示す。高分
子凝集剤投入口14にはワンタッチカプラー凹側14F
が設けられており、高分子供給ポンプ(図示せず)から
の高分子凝集剤供給投入口14に設けられたワンタッチ
カプラー凹側14Fは、ワンタッチカプラー凸側14M
の離脱によってバブルが自動的に開じる構造となってい
る。これにより、高分子凝集剤供給ホース17の位置を
任意に変更しても、高分子凝集剤投入口14側において
何等の操作をする必要がない。
【0050】したがって、高分子凝集剤の投入箇所を選
択する場合は、高分子凝集剤供給ホース17に接続され
たワンタッチカプラー凸側14Mを所望のワンタッチカ
プラー凹側14Fに接続するだけでよい。このように、
投入のタイミングによって凝集効率の差が大きい高分子
凝集剤の投入を容易に最適タイミングに調整することが
可能となる。したがって、混合濁水の凝集効率が高くな
り、確実な濁水処理が可能となる。
【0051】また、この濁水処理装置においては、濁水
管13に第二バルブ16を設けているので、造粒槽60
又は90内の混合濁水を抜き取り、排出口61下方の濁
水管13を容易に清掃することができる。したがって、
仮に排出口下方の濁水管13が閉塞してもメンテナンス
が容易である(図1参照)。
【0052】
【発明の効果】請求項1に係る造粒槽は、回転翼により
筐体内の混合液が攪拌され、固定翼により混合液の流れ
が遮られる。すなわち、筐体内の混合液は回転翼ととも
に筐体内を回転せず、回転翼後方に十分な渦が発生す
る。したがって、造粒効率を向上させることができると
ともに固定翼等へのフロック塊の形成を防止することが
可能となる。また、特に濁水の濁度が高い場合には、造
粒粒子間の膨潤を防止することが可能となる。
【0053】請求項2、請求項4及び請求項6に係る造
粒槽は、隣接する回転翼が互いに反対方向に傾けて設け
られている。すなわち、筐体内の混合液は加圧及び減圧
を繰り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確実
に密度の高い造粒粒子が形成される。したがって、沈降
分離を確実に行なうことが可能となる。
【0054】請求項3に係る造粒槽は、筐体内の混合液
が回転翼によりある方向へ攪拌され、逆回転翼により逆
方向に攪拌される。すなわち、筐体内の混合液は回転翼
とともに筐体内を回転せず、回転翼後方に十分な渦が発
生する。したがって、造粒効率を向上させることができ
るとともに固定翼等へのフロック塊の形成を防止するこ
とが可能となる。また、特に濁水の濁度が高い場合に
は、造粒粒子間の膨潤を防止することが可能となる。
【0055】請求項5に係る造粒槽は、筐体内の混合液
が駆動軸に所定角度をもって設けられた回転翼によって
攪拌される。すなわち、筐体内の混合液は加圧及び減圧
を繰り返すことで造粒粒子の組織が切断され、より確実
に密度の高い造粒粒子が形成される。したがって、沈降
分離を確実に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による造粒槽60を用いた濁
水処理装置200の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による造粒槽60の構成を示
す側面図及び処理済み水放出口を示す平面図である。
【図3】図2Aに示す造粒槽60内の混合濁水の流れを
示す概念図である。
【図4】沈殿槽30の断面図及び平面図である。
【図5】造粒槽60内に設けられた固定翼62の種々の
構成を示す平面図である。
【図6】他の実施例による造粒槽90の構成を示す横断
面図及び平面断面図である。
【図7】本発明に係る造粒槽を用いた濁水処理装置にお
ける高分子凝集剤投入口の実施例を示す図である。
【図8】従来の造粒槽において攪拌翼42、43の間に
形成されるフロック塊を示す図である。
【図9】従来の造粒槽内での混合濁水の流れを示す側面
図及び造粒槽内で形成されるフロックを示す図である。
【図10】従来の造粒槽内での混合濁水の流れを示す側
面図及び造粒槽内で形成されるフロックを示す図であ
る。
【図11】従来の沈殿槽30に沈殿するフロックの状態
を示す図である。
【符号の説明】
60・・・・・造粒槽 61・・・・・排出口 62、64・・・・・固定翼 63、65、67・・・・・回転翼 68・・・・・取り付けガイド棒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濁水及び凝集剤の混合液を溜める筐体、 前記筐体内に設けられ、回転することにより当該筐体内
    の混合液を攪拌する1以上の回転翼、 前記筐体内に設けられ、当該筐体に固定された固定翼、 前記回転翼を回転駆動する回転翼駆動手段、 を備えたことを特徴とする造粒槽。
  2. 【請求項2】請求項1に係る造粒槽において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする造粒槽。
  3. 【請求項3】濁水及び凝集剤の混合液を溜める筐体、 前記筐体内に設けられ、回転することにより当該筐体内
    の混合液を攪拌する1以上の回転翼、 前記筐体内に設けられ、前記回転翼の回転と逆方向の回
    転をすることにより当該筐体内の混合液を攪拌する1以
    上の逆回転翼、 前記回転翼及び前記逆回転翼を回転駆動する回転翼駆動
    手段、 を備えたことを特徴とする造粒槽。
  4. 【請求項4】請求項3の造粒槽において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする造粒槽。
  5. 【請求項5】濁水及び凝集剤の混合液を溜める筐体、 筐体内の駆動軸に所定角度をもって設けられ、回転する
    ことにより当該筐体内の混合液を攪拌する1以上の回転
    翼、 前記駆動軸を駆動する駆動手段、 を備えたことを特徴とする造粒槽。
  6. 【請求項6】請求項5に係る造粒槽において、 前記回転翼は2以上設けられており、隣接する前記回転
    翼は互いに反対方向に傾けて設けられたこと、 を特徴とする造粒槽。
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