JP5003140B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図3および図4に示すように構成されている。図3に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁(中間壁)13に対しアンギュラ玉軸受107を介して支持されるとともに、この仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図4参照)が回転自在に挟持されている。
図3中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図3の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図3のA−A線に沿う断面図である図4に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、支持ポスト64,68を支点として揺動できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図4に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸(傾転軸)14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図4においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図8の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15は、パワーローラ11を収容するための凹状の収容空間であるポケット部Pを形成している。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には支軸としての変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図4の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受(傾転軸受)30を介して揺動自在(傾転自在)に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図4の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図4で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(転動体)26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図4の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位(オフセット)する。例えば、図4の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面(トラクション面)11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、上記構成のトロイダル型無段変速機においては、前述したように、パワーローラ11をバックアップする軸受として、すなわち、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する軸受として、スラストニードル軸受25が、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に介挿されている。そして、このようなスラストニードル軸受25は、一般に、図5に示すように、その保持器25aの外周面がポケット部P側に面するトラニオン15の内側面の両側に設けられた段差部15s,15sに当てられてこれら段差部15s,15s間に嵌合支持されることによりガイドされている。すなわち、従来のスラストニードル軸受25はトラニオン15に対して位置決めされている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3666216号公報
しかしながら、このようにスラストニードル軸受25がトラニオン15側に対して位置決めされていると、押し付け力を入力側ディスク2から出力側ディスク3へ伝達するためにパワーローラ11が変位軸23を中心に揺動してパワーローラ11がトラニオン15に対してオフセットする際に、トラニオン15に対して位置決めされたスラストニードル軸受25とパワーローラ11との位置もオフセットしてしまう。これにより、スラストニードル軸受25のパワーローラ11に対するバックアップが不十分になり、スラスト玉軸受24の軌道面が変形して荷重分担が変化したり、接触角が変化してしまい、スラスト玉軸受24やパワーローラ11などの寿命が低下してしまう虞がある。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、支軸を中心とするパワーローラの揺動に伴って軸受によるパワーローラのバックアップが不十分になることを防止し、バックアップ不良に伴う寿命低下を回避できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持されるパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記パワーローラを支軸を介して回転自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受とを備え、前記第1の軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪および外輪との間で転動する複数の転動体とから成り、前記外輪と前記トラニオンとの間には、前記パワーローラから前記外輪に加わるスラスト荷重を支承しつつ前記パワーローラおよび前記外輪が前記支軸を中心として揺動することを許容する第2の軸受が配設されて成るトロイダル型無段変速機において、前記第2の軸受は、円環状の保持器を有するニードル軸受であり、前記保持器の内周面が前記外輪に設けられた段部に前記保持器の内周面が当該段部の外面の段差部に当接した状態で嵌合保持されていることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、パワーローラおよび外輪が前記支軸を中心として揺動することを許容する前記第2の軸受が前記外輪に嵌合保持されているので、押し付け力を入力側ディスクから出力側ディスクへ伝達するためにパワーローラが支軸を中心に揺動してパワーローラがトラニオンに対してオフセットする際に、第2の軸受もパワーローラとともに移動し、したがって、第1の軸受の軌道面に対する第2の軸受のバックアップ状態が変化することがない(支軸を中心とするパワーローラの揺動に伴って第2の軸受によるパワーローラのバックアップ(支持)が不十分になることを防止できる)。すなわち、パワーローラが支軸を中心に揺動してパワーローラがトラニオンに対してオフセットする際に、第1の軸受の位置に対するスラストニードル軸受25の位置が変化しない。そのため、第2の軸受のバックアップ不良に伴う第1の軸受等の寿命低下を回避することができる。
また、第2の軸受の保持器の内周面が外輪に設けられた段部に保持器の内周面が当該段部の外面の段差部に当接した状態で嵌合保持されてガイドされているので、パワーローラ側に対する第2の軸受の保持状態が良好になり、オフセット時における第2の軸受とパワーローラとの一体移動を確実に実現してバックアップ状態の変動を確実に防止することができる。
本発明によれば、第2の軸受が外輪に嵌合保持されることによりパワーローラ側に位置決めされているため、変位軸を中心とするパワーローラの揺動に伴って軸受によるパワーローラのバックアップが不十分になることを防止でき、また、バックアップ不良に伴う寿命低下を回避できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、パワーローラに対する軸受の位置決め構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図3ないし図5と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は本発明の第1の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受としてスラスト玉軸受24が設けられ、このスラスト玉軸受24の外輪28が変位軸23と一体になっている。また、外輪28とトラニオン15との間には、パワーローラ11から外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつパワーローラ11および外輪28が支軸としての変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する第2の軸受としてのスラストニードル軸受25が配設されている。
また、図示のように、スラストニードル軸受25は外輪28に嵌合保持されている。具体的には、スラストニードル軸受25は、円環状の保持器25aとニードル(転動体)25bとレース25cとを備えており、保持器25aの内周面が外輪28に設けられた段部28aに嵌合保持されている。この場合、保持器25aの内周面は段部28aの外面の段差部130に当接した状態でガイドされる。ニードル25bは保持器25aに回転自在に保持されている。また、これらの保持器15aおよびニードル25bとトラニオン15の内側面との間に、レース25cが配置されている。このレース25cは、トラニオン15の内側面の両側に設けられた段差部15s,15sに嵌合されている。レース25cの厚さ寸法は、段差部15sの段差寸法より若干大きく形成されている。
このように、本実施形態では、パワーローラ11および外輪28が変位軸23を中心として揺動することを許容するスラストニードル軸受25が外輪28に嵌合保持されているため、押し付け力を入力側ディスク2から出力側ディスク3へ伝達するためにパワーローラ11が変位軸23を中心に揺動してパワーローラ11がトラニオン15に対してオフセットする際に、スラストニードル軸受25もパワーローラ11とともに移動し、したがって、スラスト玉軸受24の軌道面に対するスラストニードル軸受25のバックアップ状態が変化することがない(変位軸23を中心とするパワーローラ11の揺動に伴ってスラストニードル軸受25によるパワーローラ11のバックアップが不十分になることを防止できる)。すなわち、パワーローラ11が変位軸23を中心に揺動してパワーローラ11がトラニオン15に対してオフセットする際に、スラスト玉軸受24の位置に対して適切に位置決めされたスラストニードル軸受25の位置が変化しない。適切な位置とは、例えば、スラストニードル軸受25のニードル25bがスラスト玉軸受24の軌道面(P.C.D:ピッチ円直径)に対応する位置にある場合などである。そのため、スラストニードル軸受25のバックアップ不良に伴うスラスト玉軸受24やパワーローラ11などの寿命低下を回避することができる。
また、本実施形態では、スラストニードル軸受25の保持器25aの内周面が外輪28に設けられた段部28aに嵌合保持されてガイドされているため、パワーローラ11側に対するスラストニードル軸受25の保持状態が良好になり、オフセット時におけるスラストニードル軸受25とパワーローラ11との一体移動を確実に実現してバックアップ状態の変動を確実に防止することができる。
図2は本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、パワーローラ11のオフセット方式が第1の実施形態と異なっている。すなわち、パワーローラ11は、軸部(支軸)23’によりトラニオン15側に支持されるとともに、トラニオン15に設けられた案内面150を転がるようにして変速機主軸方向に移動する。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と同一である。すなわち、スラストニードル軸受25は、円環状の保持器25aを有しており、この保持器25aの内周面が外輪28に設けられた段部28aに嵌合保持されている。したがって、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機に適用することができる。
(a)本発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部断面図、(b)は(a)のX2部の拡大断面図である。 (a)本発明の第2の実施形態に係るトロイダル型無段変速機の要部断面図、(b)は(a)のX3部の拡大断面図である。 従来から知られているトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 (a)は従来のトロイダル型無段変速機の要部断面図、(b)は(a)のX1部の拡大断面図である。
符号の説明
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
14 枢軸
15 トラニオン
23 変位軸(支軸)
23’ 軸部(支軸)
24 スラスト玉軸受(第1の軸受)
25 スラストニードル軸受(第2の軸受)
25a 保持器
28 外輪
28a 段部

Claims (1)

  1. 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらの両ディスク間に挟持されるパワーローラと、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にあり且つ互いに同心的に設けられた一対の枢軸を中心に傾転するとともに、前記パワーローラを支軸を介して回転自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承する第1の軸受とを備え、前記第1の軸受は、前記パワーローラによって形成される内輪と、外輪と、これらの内輪および外輪との間で転動する複数の転動体とから成り、前記外輪と前記トラニオンとの間には、前記パワーローラから前記外輪に加わるスラスト荷重を支承しつつ前記パワーローラおよび前記外輪が前記支軸を中心として揺動することを許容する第2の軸受が配設されて成るトロイダル型無段変速機において、前記第2の軸受は、円環状の保持器を有するニードル軸受であり、前記保持器の内周面が前記外輪に設けられた段部に前記保持器の内周面が当該段部の外面の段差部に当接した状態で嵌合保持されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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