JP4998124B2 - 合成樹脂製滑り軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製滑り軸受、特に自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支承するために用いて好適な合成樹脂製滑り軸受に関する。
実公昭62−34028号公報 実願平4−25081号のマイクロフィルム
自動車等の車輌におけるラック・ピニオン式ステアリング装置は、操舵輪(ハンドル)の回転によってこれに連なるピニオン軸を回転させ、該ピニオン軸と噛合するラック軸をギアケース内で左右方向に摺動させ、これに連繋する操向輪の操向を行うようになっている。
このようなラック・ピニオン式ステアリング装置におけるラック軸をギアケース内に摺動自在に支承する手段としては、例えば、図12に示すように、外周面10に、ギアケース11の内周面12と接触する半円筒状をなす接触面13とギアケース11の内周面12と接触しない平坦状の非接触面14とを周方向に交互に備えると共に接触面13の略中央部に係止突起15を備え、内周面16に、ギアケース11の内周面12と接触しない非接触面14に対応して配されていると共に内周面16内に配されるラック軸(図示せず)の周面と所定の締め代をもって摺接してラック軸を支承する平坦状の締め代付支承面19と、ギアケース11の内周面12と接触する接触面13に対応して配されていると共にラック軸の周面と締め代をもたずに摺接してラック軸を支承する半円筒状の非締め代付支承面20とを周方向に交互に備えた弾性を有する合成樹脂からなる軸受21がある(特許文献1所載)。
軸受21にあっては、軸受21の非接触面14とギアケース11の内周面12との間に、寸法誤差を吸収してかつ空気を流通するための隙間22が形成されることになるが、非接触面14の部位では径方向の肉厚が薄肉化されているため、当該部位の剛性が低く、例えば操舵操作時等において、ラック軸にラジアル方向の力が作用した場合、隙間22に径方向において対応する部位でラック軸が撓み、ラック軸と軸受21との間に打音が発生するという問題、ラック軸にラジアル方向の力が作用した状態での操舵操作においては、ラック軸と軸受21との間の摺動抵抗が増大し、操舵操作が重たくなるという問題、軸受21自体が弾性を有する合成樹脂で形成されていることによるラック軸の変位量が大きいという問題がある。
上記した問題点を解決するべく、ギアケース11の内周面12と接触しない非接触面14の一部に、ギアケース11の内周面12に接触する突条部を設け、突条部がギアケース11の内周面12に接触して非接触面14での軸受21の部位の剛性を高め、ラック軸に加わったラジアル方向の荷重を支承し、ラック軸の振動を抑制すると共にラック軸の外周面との間に隙間を生じることがなく、ラック軸と軸受21との間に発生する打音を有効に防止できる合成樹脂からなる軸受が提案されている(特許文献2所載)。
上記した合成樹脂からなる軸受は、ラック軸と軸受との間に打音が発生することなく、ラック軸にラジアル方向の力が作用した状態での操舵操作においてもラック軸と軸受との間の円滑な操舵操作を可能とするものであるが、特に電動パワーステアリング装置におけるステアリングギアボックスは、車両のエンジン近傍に搭載されることから、当該軸受がギアケースの内周面に配置された場合、ギアケース内の温度上昇による熱履歴を受けることを余儀なくされ、熱履歴による応力緩和によりラック軸と軸受との間の所定の締め代が消失し、ラック軸の弾性支持力を低下させ、ラック軸と軸受との間に打音を発生させるという新たな問題が提起される。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ギアケース内の温度上昇による熱履歴に伴う応力緩和を低減させることができ、ラック軸と軸受との間に打音が発生することなく、ラック軸にラジアル方向の力が作用した状態での操舵操作においてもラック軸と軸受との間の摺動抵抗が小さく円滑な操舵操作を可能とした合成樹脂製滑り軸受を提供することにある。
ラック軸をギアケース内で移動自在に支承するべく、ラック軸とギアケースとの間に介装される本発明の合成樹脂製滑り軸受は、円周方向に配列された少なくとも三つの半円筒状分割片と、円周方向において互いに隣接する半円筒状分割片を円周方向において連結すると共に半円筒状分割片よりも薄肉に形成された薄肉連結片とを一体的に備えており、各半円筒状分割片の外周面は、ギアケースの内周面に接触する一対の接触面と、該ギアケースの内周面に接触しない非接触面とを有しており、各半円筒状分割片の内周面は、径方向において非接触面に対応する位置に設けられていると共にラック軸の周面と所定の締め代をもって摺動自在に接触してラック軸を支承する締め代付軸支承面と、円周方向において締め代付軸支承面を挟んで径方向において接触面に対応する位置に設けられていると共に締め代付軸支承面よりも拡径されてラック軸の周面と締め代をもたずに摺動自在に接触する非締め代付軸支承面とからなる軸支承面を有しており、各半円筒状分割片の外周面の非接触面には、軸方向に沿って伸びた帯状突部が径方向において締め代付軸支承面に対応して一体的に設けられていることを特徴とする。
本発明の合成樹脂製滑り軸受によれば、ラック軸は、ギアケースの内周面に接触しない非接触面に径方向に対応して配されていると共に円周方向に配列された締め代付軸支承面において所定の締め代をもって、しかも、径方向において接触面に対応する位置に設けられていると共に締め代付軸支承面を間にして円周方向に配列された非締め代付軸支承面において締め代をもたずに軸方向に摺動自在に支承されており、更に、半円筒状分割片のギアケースの内周面に接触しない非接触面に、径方向において締め代付軸支承面に対応して帯状突部が設けられてギアケースの内周面に接触しない非接触面の径方向の剛性が高められているので、操舵操作時等において、ラック軸に撓みが生じ難く、ラック軸と合成樹脂製滑り軸受との間に打音が生じないようにでき、また、ギアケース内の温度上昇による熱履歴に伴う膨張、収縮を受けた場合においても、当該膨張、収縮は、半円筒状分割片を円周方向において互いに連結する薄肉連結片の径方向の張り出しを伴う円周方向の伸縮によって吸収されるので、熱履歴による応力緩和によりラック軸との間の所定の締め代が消失することはなく、ラック軸の弾性支持力を低下させることがなく、ラック軸と合成樹脂製滑り軸受との間に打音を発生させることもない。
半円筒状分割片は、円筒状体を円周方向に少なくとも三つに分割してなるものであるが、斯かる半円筒状分割片を円周方向において互いに連結する薄肉連結片において、少なくとも一つの薄肉連結片の軸方向の幅は、当該少なくとも一つの薄肉連結片によって連結される一対の半円筒状分割片と協働してその軸方向の両端部に切割り溝を形成するように、当該半円筒状分割片の軸方向の幅よりも狭くなっているのが好ましい。
少なくとも一つの薄肉連結片は、その中央部において径方向外方に折れる折曲部を具備していると共に軸方向から見てV字状をなしていても、また、その中央部において径方向内方に折れる折曲部を具備していると共に軸方向から見てV字状をなしていても、更に、その中央部において径方向外方に突出する湾曲部を具備していると共に軸方向から見てU字状をなしていても、そして、その中央部において径方向内方に突出する湾曲部を具備していると共に軸方向から見てU字状をなしていてもよい。
薄肉連結片は、合成樹脂製滑り軸受にギアケース内の温度上昇による熱履歴に伴う膨張、収縮を受けた場合において、当該膨張、収縮を周方向の伸縮によって吸収する効果を有しており、軸方向から見てV字状又はU字状の薄肉連結片は、斯かる吸収効果を一層好ましく発揮する。
各半円筒状分割片の内周面は、当該半円筒状分割片の一方の端面から軸方向に伸びる一方の半円筒面と、該一方の半円筒面の端部から軸支承面の軸方向の一端まで伸びると共に徐々に縮径した一方のテーパ面と、当該半円筒状分割片の他方の端面から軸方向に伸びる他方の半円筒面と、該他方の半円筒面の端部から軸支承面の軸方向の他端まで伸びると共に徐々に縮径した他方のテーパ面とを有していると好ましい。
半円筒状分割片の内周面に斯かる半円筒面及びテーパ面を具備した合成樹脂製滑り軸受によれば、テーパ面側からラック軸を容易に装着できるので、組付け工数を削減することができる。
少なくとも一つの半円筒状分割片の内周面の軸支承面には、複数個のインデントが形成されていてもよく、特に、軸支承面のうちで締め代付軸支承面に複数個のインデントが形成されているとよい。
軸支承面に形成された複数個のインデントは、グリース等の潤滑剤の溜り部となり、該軸支承面において摺動支持されるラック軸のより円滑な摺動を行わせることができる。
各半円筒状分割片の外周面には、ギアケースの内周面に嵌合する係止用の突起が設けられているのが好ましい。
本突起は、合成樹脂製滑り軸受をギアケースの内周面に固定する際に、該ギアケースの内周面に形成された孔もしくは凹所に嵌合されるものであり、該合成樹脂製滑り軸受のギアケースの内周面への位置決めに有効となる。
合成樹脂製滑り軸受を形成する合成樹脂としては、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂又はポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が使用されて好適である。
本発明によれば、ギアケース内の温度上昇による熱履歴に伴う応力緩和を低減させることができ、ラック軸と軸受との間に打音が発生することなく、ラック軸にラジアル方向の力が作用した状態での操舵操作においてもラック軸と軸受との間の摺動抵抗が小さく円滑な操舵操作を可能とした合成樹脂製滑り軸受を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態の例を、図に示す例に基づいて更に詳細に説明する。尚、本発明は、これら例に何等限定されないのである。
図1から図5において、ラック軸39をギアケース34内で移動自在に支承するべく、ラック軸39とギアケース34との間に介装される本例の合成樹脂製滑り軸受30は、円周方向Xに配列された三つの半円筒状分割片31a、31b及び31cと、円周方向Xにおいて互いに隣接する半円筒状分割片31a、31b及び31cを円周方向Xにおいて互いに連結すると共に半円筒状分割片31a、31b及び31cよりも薄肉に形成された薄肉連結片32a、32b及び32cとを一体的に備えている。
半円筒状分割片31a、31b及び31cの半円筒状の外周面33a、33b及び33cの夫々は、ギアケース34の円筒状の内周面35に接触する半円筒状の一対の接触面36a、36b及び36cの夫々と、一対の接触面36a、36b及び36cの夫々を取り囲むと共にギアケース34の内周面35に接触しない非接触面37a、37b及び37cの夫々とを有している。
非接触面37a、37b及び37cの夫々よりも大径であって円周方向Xに配列された一対の接触面36a、36b及び36cにおいて、一方の接触面36aと一方の接触面36aに円周方向Xにおいて隣接する一方の接触面36bとは、円周方向Xにおいて薄肉連結片32aを挟んで配されており、他方の接触面36bと他方の接触面36bに円周方向Xにおいて隣接する一方の接触面36cとは、円周方向Xにおいて薄肉連結片32bを挟んで配されており、他方の接触面36cと他方の接触面36cに円周方向Xにおいて隣接する他方の接触面36aとは、円周方向Xにおいて薄肉連結片32cを挟んで配されている。
半円筒状分割片31a、31b及び31cの内周面38a、38b及び38cの夫々は、一対の接触面36a、36b及び36c間の夫々における非接触面37a、37b及び37cに径方向において対応する位置に設けられていると共にラック軸39の円筒状の周面40と所定の締め代をもって摺動自在に接触してラック軸39を支承する平坦状の締め代付軸支承面41a、41b及び41cと、円周方向Xにおいて締め代付軸支承面41a、41b及び41cを挟んで径方向において接触面36a、36b及び36cに対応する位置に設けられていると共に締め代付軸支承面41a、41b及び41cよりも拡径されてラック軸39の周面40と締め代をもたずに摺動自在に接触する半円筒状の非締め代付軸支承面42a、42b及び42cとからなる軸支承面43a、43b及び43cを夫々有しており、更に、半円筒状分割片31a、31b及び31cの一方の端面44a、44b及び44cから軸方向Yに伸びる一方の半円筒面45a、45b及び45cと、該一方の半円筒面45a、45b及び45cの端部から軸支承面43a、43b及び43cの軸方向Yの一端まで伸びると共に徐々に縮径した一方のテーパ面46a、46b及び46cと、当該半円筒状分割片31a、31b及び31cの他方の端面47a、47b及び47cから軸方向Yに伸びる他方の半円筒面48a(図示しないが半円筒面48bと同様)、48b及び48cと、該他方の半円筒面48a、48b及び48cの端部から軸支承面43a、43b及び43cの軸方向Yの他端まで伸びると共に徐々に縮径した他方のテーパ面49a(図示しないがテーパ面49bと同様)、49b及び49cとを夫々有している。
半円筒状分割片31a、31b及び31cの内周面38a、38b及び38cに斯かる半円筒面45a、45b及び45c、半円筒面48a、48b及び48c並びにテーパ面46a、46b及び46c、テーパ面49a、49b及び49cを形成することにより、テーパ面46a、46b及び46c又はテーパ面49a、49b及び49c側から内周面38a、38b及び38cにラック軸39を容易に装着できるので、組付け工数を削減することができる。
半円筒状分割片31a、31b及び31cの外周面33a、33b及び33cの非接触面37a、37b及び37cの夫々には、軸方向Yに沿って伸びた帯状突部51a、51b及び51cが径方向において締め代付軸支承面41a、41b及び41cに対応する位置に一体的に設けられており、非接触面37a、37b及び37cに取り囲まれた帯状突部51a、51b及び51cの夫々は、円周方向Xにおいて一対の接触面36a、36b及び36c間の夫々にこれら一対の接触面36a、36b及び36cの夫々に対して円周方向Xにおいて離間して、しかも、一対の接触面36a、36b及び36cと共に円周方向Xに配列されており、帯状突部51a、51b及び51cの外周面52a、52b及び52cの夫々は、ギアケース34の内周面35と接触しないように、隙間をもって当該周面40に対面している。
ギアケース34の内周面35に接触しない径方向の外周面52a、52b及び52cを有した帯状突部51a、51b及び51cの夫々は、非接触面37a、37b及び37cでの半円筒状分割片31a、31b及び31cの径方向の剛性を高めるようになっている。
薄肉連結片32a、32b及び32cの夫々は、その中央部において径方向外方に折れる折曲部53a、53b及び53cの夫々を具備していると共に軸方向Yから見てV字状をなしている。
薄肉連結片32a、32b及び32cの夫々に、径方向外方に折れる折曲部53a、53b及び53cの夫々を具備せしめる代わりに、図6に示すように、その中央部において径方向内方に折れる折曲部54a、54b及び54cの夫々を具備せしめると共に軸方向Yから見てV字状としても、また、V字状とする代わりに、図7に示すように、その中央部において径方向外方に突出する湾曲部55a、55b及び55cの夫々を具備せしめると共に軸方向Yから見てU字状としても、更には、図8に示すように、その中央部において径方向内方に突出する湾曲部56a、56b及び56cの夫々を具備せしめると共に軸方向Yから見てU字状としてもよい。
薄肉連結片32a、32b及び32cを軸方向Yから見てV字状又はU字状とすることにより、合成樹脂製滑り軸受30にギアケース34内の温度上昇による熱履歴に伴う膨張、収縮を受けた場合において、当該膨張、収縮を、径方向の張り出しを伴う円周方向Xの薄肉連結片32a、32b及び32cの伸縮によってより一層効果的に吸収することができる。
薄肉連結片32a、32b及び32cは、当該薄肉連結片32a、32b及び32cの夫々を円周方向Xにおいて挟む一対の半円筒状分割片31a及び31b、31b及び31c並びに31c及び31aの夫々と協働して薄肉連結片32a、32b及び32cの夫々の軸方向Yの両端部に形成された切割り溝57により、当該半円筒状分割片31a、31b及び31cの夫々の軸方向Yの幅(長さ)よりも狭い軸方向Yの夫々の幅(長さ)をもって形成されている。
斯かる幅をもった薄肉連結片32a、32b及び32cによっても、合成樹脂製滑り軸受30の円周方向Xの膨張、収縮を一層効果的に吸収することができる。
以上の合成樹脂製滑り軸受30によれば、ラック軸39は、一対の接触面36a、36b及び36c間の夫々におけるギアケース34の内周面35に接触しない非接触面37a、37b及び37cの夫々に径方向に対応して配されていると共に円周方向Xに配列された締め代付軸支承面41a、41b及び41cにおいて所定の締め代をもって、しかも、径方向において接触面36a、36b及び36cに対応する位置に設けられていると共に締め代付軸支承面41a、41b及び41cを間にして円周方向Xに配列された非締め代付軸支承面42a、42b及び42cにおいて締め代をもたずに軸方向Yに摺動自在に支承されており、更に、半円筒状分割片31a、31b及び31cのギアケース34の内周面35に接触しない非接触面37a、37b及び37cに、径方向において締め代付軸支承面41a、41b及び41cに対応して帯状突部51a、51b及び51cが一体的に設けられて、ギアケース34の内周面35に接触しない非接触面37a、37b及び37cの径方向の剛性が高められているので、操舵操作時等において、ラック軸39に撓みが生じ難く、ラック軸39と合成樹脂製滑り軸受30との間に打音が生じないようにでき、また、合成樹脂製滑り軸受30にギアケース34内の温度変化により受け半円筒状分割片の膨張、収縮を受けた場合においても、当該膨張、収縮は、半円筒状分割片31a、31b及び31cを円周方向Xにおいて互いに連結する薄肉連結片32a、32b及び32cの径方向の張り出しを伴う円周方向Xの伸縮によって吸収されるので、熱履歴による応力緩和によりラック軸39と合成樹脂製滑り軸受30との間の所定の締め代が消失することはなく、ラック軸39の弾性支持力を低下させることがなく、ラック軸39と合成樹脂製滑り軸受30との間に打音を発生させることもない。
上記の合成樹脂製滑り軸受30において、半円筒状分割片31a、31b及び31cの内周面38a、38b及び38cの軸支承面43a、43b及び43cに、好ましくは、図9に示すように、締め代付軸支承面41a、41b及び41cに、複数個のインデント(窪み)58を形成してもよく、複数個のインデント58は、グリース等の潤滑剤を充填保持する役割を果たすものであり、グリース等の潤滑剤が充填された複数個のインデント58は、軸支承面43a、43b及び43cに支承されたラック軸39の円滑な摺動を行わせる。
更に、上記の合成樹脂製滑り軸受30において、図10及び図11に示すように、半円筒状分割片31a、31b及び31cの端面47a、47b及び47c側(端面44a、44b及び44c側でもよい)の非接触面37a、37b及び37cの夫々にギアケース34の内周面35に嵌合する係止用の突起59a、59b及び59cを径方向に突出させて一体的に形成してもよい。
係止用の突起59a、59b及び59cは、ギアケース34に形成された係合孔もしくは係合溝(図示せず)に嵌合することにより、合成樹脂製滑り軸受30のギアケース34内への取付けを容易にすると共に確実に固定することができる。
本発明の合成樹脂製滑り軸受の好ましい例を示す正面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 図1の平面図である。 図1に示す実施例の合成樹脂製滑り軸受をラック・ピニオン式ステアリング装置におけるラック軸とギアケース間に配した断面図である。 薄肉連結片の好ましい例を示す部分拡大正面図である。 薄肉連結片の好ましいの他の例を示す部分拡大正面図である。 薄肉連結片の好ましいの他の例を示す部分拡大正面図である。 薄肉連結片の好ましいの他の例を示す部分拡大正面図である。 本発明の合成樹脂製滑り軸受の好ましい他の例を示す断面図である。 本発明の合成樹脂製滑り軸受の好ましい他の例を示す正面図である。 図10のXI−XI線矢視断面図である。 従来例の説明図である。
符号の説明
30 合成樹脂製滑り軸受
31a、31b、31c 半円筒状分割片
32a、32b、32c 薄肉連結片
33a、33b、33c 外周面
34 ギアケース
38a、38b、38c 内周面
39 ラック軸
43a、43b、43c 軸支承面

Claims (8)

  1. ラック軸をギアケース内で移動自在に支承するべく、ラック軸とギアケースとの間に介装される合成樹脂製滑り軸受であって、円周方向に配列された少なくとも三つの半円筒状分割片と、円周方向において互いに隣接する半円筒状分割片を円周方向において連結すると共に半円筒状分割片よりも薄肉に形成された薄肉連結片とを一体的に備えており、少なくとも一つの薄肉連結片は、当該少なくとも一つの薄肉連結片を円周方向において挟む一対の半円筒状分割片と協働して当該少なくとも一つの薄肉連結片の軸方向の両端部に形成された切割り溝により、当該半円筒状分割片の軸方向の幅よりも狭い軸方向の幅をもって形成されており、この少なくとも一つの薄肉連結片は、ギアケース内の温度変化により受ける半円筒状分割片の膨張、収縮を、伸縮によって吸収するように、軸方向からみてV字状に折れ曲がった折曲部及び軸方向からみてU字状に湾曲した湾曲部のうちの少なくとも一方を具備しており、各半円筒状分割片の外周面は、ギアケースの内周面に接触する一対の接触面と、該ギアケースの内周面に接触しない非接触面とを有しており、各半円筒状分割片の内周面は、径方向において非接触面に対応する位置に設けられていると共にラック軸の周面と所定の締め代をもって摺動自在に接触してラック軸を支承する締め代付軸支承面と、円周方向において締め代付軸支承面を挟んで径方向において接触面に対応する位置に設けられていると共に締め代付軸支承面よりも拡径されてラック軸の周面と締め代をもたずに摺動自在に接触する非締め代付軸支承面とからなる軸支承面を有しており、各半円筒状分割片の外周面の非接触面には、軸方向に沿って伸びた帯状突部が径方向において締め代付軸支承面に対応して一体的に設けられていることを特徴とする合成樹脂製滑り軸受。
  2. 折曲部は、径方向外方に折れ曲がっている請求項1に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  3. 折曲部は、径方向内方に折れ曲がっている請求項1又は2に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  4. 湾曲部は、径方向外方に湾曲している請求項1から3のいずれか一項に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  5. 湾曲部は、径方向内方に湾曲している請求項1から4のいずれか一項に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  6. 各半円筒状分割片の内周面は、当該半円筒状分割片の一方の端面から軸方向に伸びる一方の半円筒面と、該一方の半円筒面の端部から軸支承面の軸方向の一端まで伸びると共に徐々に縮径した一方のテーパ面と、当該半円筒状分割片の他方の端面から軸方向に伸びる他方の半円筒面と、該他方の半円筒面の端部から軸支承面の軸方向の他端まで伸びると共に徐々に縮径した他方のテーパ面とを有している請求項1から5のいずれか一項に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  7. 少なくとも一つの半円筒状分割片の内周面の軸支承面には、複数個のインデントが形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の合成樹脂製滑り軸受。
  8. 少なくとも一つの半円筒状分割片の外周面には、ギアケースの内周面に嵌合する係止用の突起が設けられている請求項1から7のいずれか一項に記載の合成樹脂製滑り軸受。
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