JP4995134B2 - 風車の監視装置及び方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、風力エネルギーを電力に変換する風車に適用するのに好適な風車の監視装置及び方法並びにプログラムに関するものである。
従来、風車の監視技術では、例えば、風車の各所に取り付けられたセンサから運転条件に応じた計測データを自動取得し、各計測項目に係る計測データと予め登録されている閾値とをそれぞれ比較することにより、運転状態(正常、要注意、故障等)を監視することが一般に知られている。
特開2006−342766号公報
ところで、各センサによって計測された計測データから得られる各計測項目に係る状態量が、異常を示すか否かの判定は専門家でも非常に難しく、上述のように、計測データと、予め登録されている閾値とを比較することにより異常を判定するような方法では、精度の高い判断結果を期待できない。
また、複数の計測項目間で複数の組み合わせの相関があるときには、これらの相関を考慮して運転状態を判定することが好ましいが、このような複雑な処理については自動により判定することは困難であった。
また、診断精度の向上を図るために、専門家による診断判定を行うことも考えられるが、多大な計測データを処理することは、労力、時間の面から好ましくない。また、専門家による診断の場合には、運転時の異常検知や要因分析の精度・再現性が専門家個人の知見や熟練度に依存することとなる。従って、風車設備の異常検知や要因分析の診断レベルに大きなバラツキが生じてしまうという問題が生ずる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、風車の状態監視を自動で行うとともに、その状態評価を適切な基準に従い定量的に行うことのできる風車の監視装置及び方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視する風車の監視装置であって、計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納されているとともに、同じ計測時間に関連付けられている特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットには、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報が付与されて格納されている第1記憶手段と、計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納されているとともに、同じ計測時間に関連付けられている特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットには、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報が付与されており、かつ、前記データセットを構成する特定の前記特性項目の特性値が予め定義されている所定の基準範囲に属している第2記憶手段と、前記第1記憶手段から診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記第2記憶手段から前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する診断設定手段と、前記診断設定手段によって設定された前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する指標値算出手段と、前記指標値算出手段によって算出された状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果を通知する通知手段とを備える風車の監視装置を提供する。
このように、被診断データファイルと基準データファイルとを用いて、風車の状態を表す状態指標値を算出するので、経験や知見に基づく定性的な評価に代えて、定量的な評価を実現することが可能となる。また、上記状態指標値は、各データセットに付与されたクラス分類が考慮された値となっているので、同じ状況下で取得されたデータ同士を比較することが可能となる。これにより、風車の状態をより的確に評価することが可能となる。
上記風車の監視装置において、前記特性項目は、風車を取り巻く環境に関する環境区分、風車運転の性能・発電条件に関する性能区分、及び風車に設定された各種監視部位に係る運転状態の診断に関する特性区分の3つに大別されることとしてもよい。
上記風車の監視装置において、前記クラス分類は、前記環境区分及び前記性能区分の少なくともいずれか一方に分類される所定の特性項目の特性値に応じて決定されることとしてもよい。
このように環境区分及び性能区分に基づいてクラス分類を決定するので、特性区分に分類される特性値が取得されたときの環境の状況や発電状況に応じて、データセットを分類することが可能となる。
上記風車の監視装置において、前記第2記憶手段に格納される複数の前記データセットは、前記風車から収集された複数の前記計測データから生成される複数のデータセットのうち、前記特定の特性項目に係る特性値が予め設定されている基準範囲に属するデータセットのみが抽出されたものとしてもよい。
同じ風車において計測された計測データを元に、基準データファイルを生成することから、固体の特性等を反映させた基準データファイルを用いて、風車の状態を評価することが可能となる。これにより、風車の状態をより的確に判断することが可能となる。
上記風車の監視装置において、前記基準範囲は、前記クラス分類別に設定されていることとしてもよい。
このようにすることで、クラス分類別に設定された適切な基準範囲を用いて、基準データファイルを作成することが可能となる。
上記風車の監視装置において、前記指標値算出手段は、前記診断設定手段によって設定された前記基準データの特性分布を求めるとともに、前記被診断データの特性分布を求め、互いの特性分布が乖離している距離を定量的に求めることで前記状態指標値を算出することとしてもよい。
このように、互いの特性分布を求め、これらの分布が乖離している距離を定量的に求めるので、被診断データが相対的にどの程度、基準データの特性分布から離れているかを定量的に評価することが可能となる。
上記風車の監視装置において、前記指標値算出手段により算出される前記状態指標値は、例えば、マハラノビス・タグチメソッドを用いて算出されるマハラノビス距離である。
上記風車の監視装置において、前記評価手段によって異常が発生していると評価された場合に、その異常の要因分析を行う要因分析手段を備えることとしてもよい。
このように、要因分析を行うことにより、どの箇所が原因で異常と判断されたのかを速やかに把握することが可能となる。これにより、迅速な対応が可能となる。
本発明は、複数の風車を備えるウィンドファームの一部または全体の状態を監視する風車群の監視システムであって、上記いずれかの風車の監視装置を備え、前記風車の監視装置によって求められた各前記風車の状態指標値及び前記ウィンドファームの一部または全体の運転性能に基づいて、ウィンドファームの一部または全体の状態を監視する風車群の監視システムを提供する。
このような構成によれば、ウィンドファームを構成する一部(セグメント)、或いは全体を相対的に評価して、他の風車に比べて異なる特性を示している風車を識別することが可能となる。このように、風車間でその状態を評価することにより、より適切な判定基準を用いて、各風車の状態の監視を行うことが可能となる。
本発明は、風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視する風車の監視方法であって、計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納された被診断データファイルを作成する過程と、前記被診断データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する過程と、特定の特性項目に関する特性値が、予め定義されている所定の基準範囲に属しているとともに、各特性項目の特性値が計測時間に関連付けられている基準データファイルを作成する過程と、前記基準データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する過程と、前記被診断データファイルから診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記基準データファイルから前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する過程と、設定した前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する過程と、前記状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する過程と、前記評価の結果を通知する過程とを有する風車の監視方法を提供する。
本発明は、風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視するのに使用される風車の監視プログラムであって、計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納された被診断データファイルを作成する処理と、前記被診断データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する処理と、特定の特性項目に関する特性値が、予め定義されている所定の基準範囲に属しているとともに、各特性項目の特性値が計測時間に関連付けられている基準データファイルを作成する処理と、前記基準データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する処理と、前記被診断データファイルから診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記基準データファイルから前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する処理と、設定した前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する処理と、前記状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する処理と、前記評価の結果を通知する処理とをコンピュータに実行させるための風車の監視プログラムを提供する。
本発明によれば、風車の状態監視を自動で行うことができるとともに、その状態評価を適切な基準に基づいて定量的に行うことができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る風車の監視装置及び方法並びにプログラムの各実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、風車の概略構成を示した図である。図1に示すように、風車1は、基礎6の上に立設される支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられるロータヘッド4とを有している。ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状に複数枚の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換され、この動力が発電機によって電気エネルギーに変換されるようになっている。
図2は、本実施形態に係る風車の監視装置(以下「監視装置」という。)の概略構成を示したブロック図である。図2に示される本実施形態に係る監視装置は、風車構成の内部もしくは外部いずれの場所に設置されていてもよい。図2に示すように、監視装置10は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)11、RAM(Random Access
Memory)などの主記憶装置12、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk
Drive)などの補助記憶装置13、キーボードやマウスなどの入力装置14、及びモニタやプリンタなどの出力装置15、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置16などで構成されている。
補助記憶装置13には、各種プログラム(例えば、監視プログラム)が格納されており、CPU11が補助記憶装置13から主記憶装置12にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
図3は、監視装置10が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図3に示されるように、監視装置10は、計測情報記憶部21と、データ生成部22と、クラス分類定義部23と、クラス分類部24と、第1記憶部(第1記憶手段)25と、正常データ条件定義部26と、正常データ抽出部27と、第2記憶部(第2記憶手段)28と、診断設定部(診断設定手段)29と、指標値算出部(指標値算出手段)30と、異常判定部(評価手段)31、通知部(通知手段)32とを備えている。
計測情報記憶部21には、センサ毎に複数の測定データからなる複数のデータファイルが格納される。
ここで、各データファイルの各計測データには、その計測データが測定された計測時間が関連付けられている。この計測時間は、後述するクラス分類部24において行われる診断データの作成処理において、データファイル間の各種測定データを互いに関連付ける紐付けパラメータとして機能する。
データ生成部22は、主に、以下に示す2つの処理を実行する。
〔サンプリング時間の統一化処理〕
上述した計測情報記憶部21に格納されている各種データファイルに係る各計測データの計測時間の時間間隔(以下「サンプリング時間」という)は統一されていない。従って、データ生成部22は、まず、これらのサンプリング時間を統一する処理を行う。本実施形態では、各データファイルを1分間隔の計測データとなるように再構築する。
例えば、サンプリング時間が1分に比べ十分速いときは、1分間に取得された全ての計測データを用いて統計的手法により1分間の代表値を選定する。例えば、代表値は、平均値と標準偏差とにより表される。
このようにすることで、全てのデータファイルの計測データを共通の時間間隔で同期関連付けさせることができる。
〔診断物理量の算出〕
次に、データ生成部22は、計測時間を統一させた各種データファイルのうち、所定のデータファイルを対象に、「診断物理量」の抽出を行う。
つまり、上述のように、上記計測情報記憶部21には、各種センサによって計測された生のデータが格納されることとなるが、各監視部位の運転状況等を診断するためには、これら生のデータから診断に好適な診断物理量を生成、抽出する必要がある。
例えば、軸受け・増速機には、その運転状況を監視するために、各計測箇所に8個の加速度センサが取り付けられている。各センサによって、計測された計測データである時系列波形はセンサ別に計測情報記憶部21に格納される。
ところで、軸受け・増速機における増速機のある変速段の異常の診断には、その変速段を構成する複数の歯車の噛み合せ周波数(固有値)の振動加速度を算出し、この振動加速度によって、ある変速段の診断を行うこととなる。このため、データ生成部22は、8個のセンサCH1からCH8によってそれぞれ計測された時系列波形に対して周波数変換(一例として、Fast Fourier Transferの手段がある。)という信号処理を行い、図4に示されるような、周波数スペクトラムを得、この周波数スペクトラムから図4中の矢印が示す複数の固有周波数の振幅加速度をそれぞれ抽出する。そして抽出した振幅加速度を各チャネル及び固有周波数によって識別されるファイルに格納することにより、新たなデータファイルを作成する。
図5に、新たに作成されたデータファイルの一例を示す。図5に示すように、CH1、CH2等のように表されるチャネル(センサ)と、「AZi1」、「AZi2」、「AZi3」等のように表される固有周波数とに関連付けられて各計測時間における振動加速度が診断物理量として格納される。ここで、各診断加速度の計測時間は、上述の如く、他のデータファイルの計測時間と統一したものとなっている。
このようにして、所定のデータファイルにおいて、診断物理量が算出され、新たなデータベースが作成される。
なお、上記診断物理量の算出は、主に、風車1の運転状況を診断するために各種監視部位に取り付けられたセンサによって計測された計測データに対して行われる。どのデータファイルの計測データに対して、どのような信号処理を行い、どのような診断物理量を算出するのかについては、データ生成部22に予め登録されている。
データ生成部22によってサンプリング時間が統一化された各種データファイル及び新たに作成された診断物理量に対するデータファイルは、クラス分類部24に出力される。なお、診断物理量を算出するのに使用された元のデータファイルについては、以降の処理については特に必要とされないため、クラス分類部24には出力しないこととする。
クラス分類部24は、まず、データ生成部22から入力された各種データファイルを統合することにより、1つの被診断データファイルを作成する。
図6に、被診断データファイルの一例を示す。図6に示されるように、センサ別に各計測時間における計測データまたは診断物理量が関連付けられている。本実施形態では、図6の表の最上段に記載された各計測データや診断物理量の属性を示す「正規化風速」、「MET風速乱れ度」、「送電端出力」、「AZi1」、「AZi2」等の見出しを「特性項目」といい、各特性項目の各データを「特性値」と定義する。
特性項目は、その属性によって、「環境」、「性能」、「特性」に分類される。「環境」には、「風速」、「風速乱れ度」等の風車を取り巻く環境に関する特性項目が、「性能」には、発電条件、発電機回転数、発電制御に関する指令値等、風車運転の性能、発電条件に関する特性項目が、「特性」には、「AZi1」、「AZi2」等の風車の運転状況の診断に関する特性項目が分類される。ここで、「特性」に分類される特性項目は、上述したデータ生成部22において、新たに生成されたデータファイルが該当する。
本実施形態では、ある1日の0:00から23:59までの1分刻みの特性値を統合して1つの被診断データファイルを構成している。
クラス分類部24は、続いて、被診断データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている特性値を一つのデータセットとし、各データセットに対してクラス分類を示す識別情報を付加する。
具体的には、クラス分類部24は、クラス分類定義部23に定義されているクラス定義に基づいて、各データセット、換言すると、図6に示された被診断データファイルの行毎に、どのクラス分類に属するかを区分けし、各データセットにクラス分類を示すフラグを立てる。
ここで言う「クラス分類」とは、マハラノビスタグチ法(以下「MT法」という)のような統計的診断手法において、クラス分類定義部23で定めた、複数の特性項目の基準範囲に合致したデータ集団の区切りのことをいう。このように、同じ「クラス分類」同士での正常または異常を識別する統計的診断は、クラス分類しないデータ全体の場合より識別精度が高くなる。
風車における本発明の特徴である「クラス分類」について図7のクラス分類の模式図を用いて説明する。
本実施形態では、クラス分類の指標量となる特性項目を、「風速」としている。「風速」は、風車の発電性能に強い相関性を有しているため好都合である。ここでは、「風速」の段階毎の物理量で境界値(条件)を設定し、クラスF0、F1、F2、F3とクラス分類を定義している。
風車性能に係る具体的な意味合いとして、F0は、風車が発電に寄与しない風速域、F1は発電が開始し始める低速域、F2は発電が本格化し始める中速域、F3は定格発電し始める定格域とされている。
上記クラスF0は、風車が発電に寄与しない風速域であるため、クラスF0は診断対象外のデータ集団とし、クラスF1からF3の3クラスを診断対象となるクラスとして定義する。
なお、上記クラス分類に代えて、風速の乱れ率と風速との2つのパラメータによって、各計測時間を複数のクラスに分類することとしてもよい。図8には、風の乱れ率(%)が小さい場合と大きい場合とに分け、F1´からF6の計6つのクラスに分類する場合を示している。
また、上記例では、風速等に基づいてクラス分類を行ったが、図7にカッコで示されるように、風車の発電性能に強い相関性を示す「回転数」に基づいてクラス分類を行うこととしてもよい。
上述したようなクラス分類を定義した情報は、クラス分類定義部23に格納されている。クラス分類部24は、クラス分類定義部23に格納されているクラス分類の条件数値を参考に、被診断データファイルのデータセット毎(行毎)にクラス分類を割り当てる。
第1記憶部25は、クラス分類部24でクラス分類(フラグ付け)された被診断データファイルを格納する。第1記憶部25に格納されたクラス分類済みの被診断データファイルは、指標算出部30における演算処理において、「信号空間」として取り扱われる。
一方、第2記憶部28には、既に取得済みの「過去の被診断データファイル」から正常データ抽出部27の処理を経て、「過去の被診断データファイル」の中から正常定義部26の条件式、値等の定義の指示に従い、「正常」であると判断されたデータセットのみが抽出され、格納されている。その格納データを「正常データ」と呼ぶ。
もちろんこの段階で、第2記憶部28に格納されている正常データファイルの各データセットには、前段処理のクラス分類部24においてクラス分類のフラグが付加されている。
第2記憶部28に格納されている正常データファイルは、正常データ抽出部27によって自動生成され、過去の正常データファイルから日々自動更新され、蓄積されることを特徴としている。ここでは、第1記憶部25に格納されている「被診断データファイル」から「正常データファイル」が自動生成される処理機能について図を用いて説明する。
正常データ抽出部27は、正常データ条件定義部26に定義されている正常範囲(基準範囲)を参照することで、その定義に合致した被診断データファイルのデータセットのみを抽出し第2記憶部28へ転送して格納する。
正常データ条件定義部26の定義条件の本発明の好適な例を図9から図10に示す。
図9は、発電量の変動範囲を規定したおよそ性能面からの正常定義である。
図9において横軸は風速、縦軸は発電量Pである。発電量の性能曲線は、P(V、r)の関数で表すことができる。発電量の正常範囲は、風速によるクラス分類F1〜F3毎に、正常範囲(I),(II),(III)がそれぞれ定義されており、正常な性能範囲であると定義する条件は、その性能曲線から±ΔP/2の変動幅としている。
上記ΔPは、任意の風速V0、回転数r0の時の発電量、回転数r0(V0)の割合A(%)と定義すると、ΔP=(A/100)×P0(V0,r0)である。
なお、上記例では、縦軸を発電量Pとしたが、これに代えて、回転数rを用いることとしてもよい。この場合、回転数の性能曲線は、r(V)の関数で表すことができる。回転数の正常範囲は、風速によるクラス分類F1〜F3毎に、正常範囲(I),(II),(III)がそれぞれ定義されており、正常な性能範囲であると定義する条件は、その性能曲線から±Δr/2の変動幅としている。
上記Δrは、任意の風速V0、回転数r0の時の発電量、回転数r0(V0)の割合A(%)と定義すると、ΔP=(A/100)×P0(V0,r0)、Δr=(A/100)×r0(V0)である。
更に、上記例では、横軸を風速としたが、図9において、横軸を回転数r、縦軸を発電量Pとしてもよい。この場合、回転数に応じたクラス分類毎に、上記正常範囲(I)、(II)、(III)が定義されることとなる。
図10は、風向偏差の変動範囲を規定したおよそ正常運転条件からの正常定義である。
図10において横軸は風速、縦軸は風向偏差Δθである。ここで「風向偏差」について説明する。通常、風車の「正常」な運転条件とは、常に風向きに対して風車翼の回転面が真正面で受け止めていることが前提となる。
つまり実際の風向きと風車翼回転面の向きの差を「風向偏差」と呼び、それらが真正面の理想的な状態にある時の風向偏差Δθはゼロと基準にしている。「正常」な運転条件の一つである風向偏差Δθの範正常範囲は、風速によるクラス分類F1〜F3毎に、正常範囲(I´)、(II´)、(III´)がそれぞれ定義されている。
即ち、風車の向きは、自然条件で常に変化する風向きに対し、(I´)、(II´)、(III´)の範囲に収まるように追随しながら風を補足して、理想的な運転条件になるように発電を行っている。
なお、上記例では、横軸を風速Vとしたが、これに代えて、横軸を回転数rとしてもよい。この場合、回転数に応じたクラス分類毎に上記正常範囲(I´)、(II´)、(III´)が定義されることとなる。
正常データ条件定義部26に格納されている上記正常範囲(I)、(II)、(III)と(I´)、(II´)、(III´)との論理式(AND、OR、NOT)の組み合わせについては、ユーザが任意に設定することが可能な構成とされている。
正常データ条件定義部26に格納されている上記正常範囲の定義に従って、正常データ抽出部27が被診断データファイルの中から正常範囲と判断されるデータセットのみを抽出して第2記憶部28に格納することで、正常データのみが第2記憶部28に格納されることとなる。第2記憶部28に格納されたこれらの正常データファイルは、指標算出部30における演算処理において、「単位空間」として取り扱われる。
診断設定部29は、第1記憶部25の被診断データファイルからその全体または一部のデータセットを抽出し、診断用の「被診断データファイル」(信号空間)を作成するとともに、第2記憶部28の正常データファイルからその全体または一部のデータセットを抽出し、診断用の「基準データファイル」(単位空間)を作成する。
これらの「被診断データファイル」及び「基準データファイル」の各データセットには、上述のようにクラス分類のフラグが付加されている。詳細は後述するが、基本的にMT法では、同じクラス分類同士の「基準データファイル」と「被診断データファイル」との比較により異常診断が行われる。また、診断目的によっては、異なったクラス間での比較異常診断、または複数のクラス全体を一つの集団とし、クラスを再構築して比較異常診断を行うことも可能である。
指標値算出部30は、診断設定部29によって作成された「被診断データファイル」および「基準データファイル」を元に統計的診断手法を用いて、風車1における軸受け・増速機の健全性を示す状態指標値を算出する。具体的には、指標値算出部30は、診断設定部29によって作成された「被診断データファイル」と「基準データファイル」を正規化し、正規化した「被診断データファイル」と「基準データファイル」の各項目分布を求め、互いのデータ分布(集団)が乖離している状態を分布間の距離として定量的に求め、その距離を健全性の状態指標値として取り扱う。
より具体的には、指標値算出部30の統計的診断手法に、MT法を用い、そのMT法で得られる診断出力結果の一つである健全性の状態指標値としてマハラノビス距離(以下「MD値」という)を算出する。具体的な算出方法については後述する。
異常判定部31は、指標値算出部30によって算出された状態指標値を予め設定されている閾値と比較し、その比較結果に応じて風車1の状態を評価する。例えば、状態指標値が閾値を超えていた場合に、異常であると判定し、異常判定信号を通知部32に出力する。
通知部32は、異常判定信号が入力された場合に、風車1の異常の発生をディスプレイ等に表示することにより、ユーザに対して異常発生を通知する。なお、視覚による通知方法に代えて或いは加えて、聴覚による通知、例えば、報音により異常を通知することとしてもよい。このように、通知の手法については特に限定されない。
次に、本実施形態に係る監視装置10が備える各部において実行される処理内容について図11を参照して詳しく説明する。なお、図3に示した各部により実現される後述の各種処理は、図2に示されるCPU11が補助記憶装置13に記憶されている監視プログラムを主記憶装置12に読み出して実行することにより実現されるものである。
また、本実施形態では、風車1を構成部位の一つのナセル3の中の軸受け・増速機(監視部位)の状態を監視する場合を想定する。
まず、監視装置10には、監視部位である風車1の軸受け・増速機に取り付けられた8個の加速度センサによって計測された計測データとともに、所定の箇所に設置された各種センサにより計測された計測データ、例えば、風速、風向、発電機回転数、温度等が時間情報に関連付けられて通信回線を介して逐次送信されてくる。これらの計測データは、センサ別に計測情報記憶部21に逐次蓄積される。
データ生成部22は、計測情報記憶部21に逐次格納される計測データのサンプリング時間を統一させるとともに、監視部位である軸受け・増速機に取り付けられた8つのセンサの計測データから診断物理量を算出し、固有周波数毎にデータファイルを生成する(図11のステップSA1)。
続いて、クラス分類部24により、各データファイルが統合されて被診断データファイルが生成され(図11のステップSA2)、この被診断データファイルにおいて同一の計測時間に関連付けられる各データセットに対して、クラス分類を表すフラグがそれぞれ付加される(図11のステップSA3)。クラス分類のフラグが付加された被診断データファイルは、第1記憶部25に格納される(図11のステップSA4)。
次に、正常データ抽出部27により、第1記憶部25に格納されているクラス分類済みの診断データファイルから正常のデータセットのみが抽出されて正常データファイルが作成され、第2記憶部28に格納される(図11のステップSA5)。
次に、診断設定部29により第1記憶部25の診断データファイルの全部または一部のデータセットが抽出されて、診断用の被診断データファイルが作成されるとともに、第2記憶部28の正常データファイルの全部または一部のデータセットが抽出されて診断用の正常データファイル(以下「基準データファイル」という)として設定される(図11のステップSA6)。
このようにして、「被診断データファイル」と「基準データファイル」が設定されると、指標値算出部30により健全性の状態指標値の算出処理が行われる(図11のステップSA7)。
以下、状態指標値の算出処理について図12を参照して説明する。
〔データの規格化〕
まず、指標値算出部30は、データの規格化処理を実行する(図12のステップSB1)。
例えば、診断設定部29において設定された基準データファイルの計測時間数をi、特性項目数をjとすると、基準データファイルは、i行j列の行列を成す。例えば、1分間隔で1日分のデータ数ならば、24時間×60分=1440分で1440行、計測したデータ項目種類が200種類あれば、200列のデータサイズになる。
基準データの規格化の理由は、統計処理において、異なった特性項目間(計測物理量間)の特性値を公平に扱うためである。そのため、各行、各列によって識別される特性値xijを以下の(1)、(2)式に基づいて算出した平均値m及び標準偏差σを用いて規格化する処理を行う。特性値xijの規格化後の値は、性規格値Xijとして表され、以下の(3)式で求められる。
なお、以下の説明においては、図13に示すように、n行k列の各データファイルを想定して説明する。
Figure 0004995134
同様に、指標値算出部30は、基準データファイルと同様の演算を行うことにより、「被診断データファイル」についても規格化を行う。規格化のために用いる平均値m及び標準偏差σは、上記式(1)、(2)で算出された「基準データファイル」の値を用いる。この結果、「被診断データファイル」の各特性値yijを規格化した特性規格値Yijが以下の(4)式により算出される。
Figure 0004995134
指標値算出部30は、「基準データファイル」、「被診断データファイル」の各特性値を規格化後の特性規格値に置き換えることで、それぞれのデータファイルを再構築する。
〔相関行列の算出〕
次に、指標値算出部30は、基準データファイルの特性規格値Xijを用いて、相関行列R=(rij)を計算する(図12のステップSB2)。相関行列Rは以下の(5)式を用いて導出される。相関行列は対角成分が1であるk次行列となる。
Figure 0004995134
ここで、相関行列を求めるための具体的な説明を行う。基準データファイルの特性規格値Xijの特性項目jの種類がk個(k列)ある場合、その相関組み合わせ数は、k×kである。一例として、基準データファイルの特性項目数jがk=200種類(列)あった場合、その相関組み合わせは200×200=40000通りであり、それは同時に200×200の正則行列の特性となる。正則行列の対角成分は、同じ特性項目同士の相関であるため、必然的に1となる性質を有している。また、対角線以外の相関係数は、rpq=rqpとなり、その値は対角線を挟んで対称等しくなる。
〔相関行列の逆行列の算出〕
続いて、指標値算出部30は、以下の(6)式を用いて、基準データファイルの相関行列Rの逆行列A=R-1を算出する(図12のステップSB3)。
Figure 0004995134
〔マハラノビス距離の算出〕
次に、上記(6)式で求められた基準データファイルの相関逆行列Aと、規格化後の被診断データファイルの各特性規格値Yijを用いてマハラノビス距離D2 (以下「MD値」という)を求める(図12のステップSB4)。MD値D2 は、以下の(7)式を用いて算出される。
ここで、kは、「被診断データファイル」の特性項目数、つまり、列の数であり、MD値は「被診断データファイル」のデータセット毎(行毎)に算出される。例えば、「被診断データファイル」が1分間隔で取得された1日分のデータファイルであるとすれば、行数は1440行となり、1440個のMD値が求められることとなる。このことは、軸受け・増速機の健全性診断指標であるMD値が計測時間毎に逐次算出されることを意味している。
Figure 0004995134
ここで、ある計測時間のMD値を計算する場合は、規格化された「被診断データファイル」のある計測時間に相当するデータ行i(iは1〜nのいずれか)番目を指定して、そのi行の各列の値であるYi1からYikを式(7)に代入して計算する。図6の例でいえば、計測時間0:03におけるMD値を求める際には、データ行でi=4行目のk列数の特性規格値Y41からY4kを用いる。このようにして、「被診断データファイル」の計測時間の数だけMD値が求められる。
ここで、留意すべき点は、ステップSB1からSB4において、被診断データファイルのデータセットが、どのクラス分類の基準データファイルのデータセットとの比較を取るかによって、規格化のためのmとσおよびMD値計算時の相関逆行列Aを使い分けなければならない点にあるが、あらかじめプログラミングにより指示することで、自動計算処理が可能である。
指標値算出部30によって算出された状態指標値は、異常判定部31に出力される。異常判定部31は、入力された各MD値D2 と予め設定されている閾値(任意に設定可能な値であり、例えば、3)とをそれぞれ比較し、MD値D2 が閾値よりも大きいか否かを判定する(図11のステップSA8)。この結果、閾値よりも大きいMD値D2 が所定割合以上存在した場合には、風車1の状態が異常であるとして、異常信号を出力する。これにより、通知部30により、風車1の異常がユーザに通知される(図11のステップSA9)。
一方、ステップSA8において、閾値を越えるMD値D2 が所定割合以下であった場合には、風車1の状態は正常であるとして、図11のステップSA1に戻り、上述のステップSA1からの処理を繰り返し行う。これにより、異常が検出されない限り、上述のステップSA1からステップSA8までの処理が繰り返し行われ、風車1の状態監視が所定期間毎に行われることとなる。
また、指標値算出部30によって算出された状態指標値は、図14に示すように、診断結果として表示装置に表示される。図14は、診断結果の一例を示した図である。横軸に、計測時間が、縦軸にMD値が示されている。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る風車の監視装置及び方法並びにプログラムによれば、クラス分類された実測値である「基準データファイル」との比較にて、風車の健全性を、MD値にて定量的に判定できるため、経験や知見に基づく定性的な評価に代えて、適切な評価を実現することが可能となる。
なお、上述した実施形態においては、第1記憶部25に格納されているデータを用いて第2記憶部28に格納する正常データを作成していたが、第2記憶部28に格納される正常データについては、この例に限定されることはない。例えば、所定のシミュレーションソフトウェア等によって演算された正常データを用いることとしてもよい。
また、上記実施形態においては、図11に示すように、ステップSA1からステップSA9までの処理を一連の処理として説明したが、正常データファイルの生成処理まで、つまり、第1記憶部25にデータを格納する処理及び第2記憶部28にデータを格納する処理を風車の状態を監視するために必要となる前処理として取り扱い、基準データファイル及び被診断データファイルの設定以降の処理、具体的には、図11のステップSA6からステップSA9の処理については、風車1の状態を評価する本処理として取り扱ってもよい。そして、前処理と本処理とは、時間差があってもよく、また、異なるコンピュータによって実現されることとしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について、図を参照して説明する。
上述した第1の実施形態に係る風車1の監視装置では、風車の増速機を監視する場合について説明したが、本実施形態では、風車構造体全体にかかる荷重及び強度を監視する場合について説明する。
一般に風車は、風を風車翼で受け、風車翼が回転することで機械的エネルギーを生みだし、その機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換するが、このとき風車構造体は風等による荷重がかかっている。初期設計では、各構造部位の耐荷重許容値を充足する強度が保たれているが、風雨・腐食・経年劣化などにより強度劣化が進展する。
そこで、本実施形態では、風車1の歪み変化を電気式歪みゲージや光ファイバにより計測し、この計測データに基づいて風車1の健全性(累積荷重やその強度劣化の度合い)に関する状態の監視を行う。なお、本実施形態に係る各処理は、上述した第1の実施形態において実施される処理と同様であり、「特性」に区分される特性項目が変更されるだけである。従って、各処理についての説明を省略する。
このように、上述した第1の実施形態に係る特性項目として、風車1の所定箇所に取り付けられた歪センサにより計測された計測データを用い、これらを正常データと比較することで、MD値を算出する。これにより、風車の健全性を客観的な統計指標値であるMD値を用いて評価することが可能となる。
なお、上述した第1または第2の実施形態においては、それぞれ1つの監視部位について監視を行う場合を例に挙げて説明してきたが、本発明の監視装置は、複数の監視部位が設定されている場合にも適用可能である。
この場合、図6に示した診断データファイルにおいて、「特性」に分類される特性項目が監視部位に応じて増えることとなる。
そして、上記MD値の算出については、複数の監視部位の状態を総合して、一種類のMD値にて風車の健全性指標値として算出される。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係る監視装置について説明する。
上述した第1または第2の実施形態に係る監視装置において、異常判定部31によって異常が検知された場合、どの特性項目がその異常状態に関与しているのか、または関与してないのか、を定量的に特定する必要性が出てくる。本実施形態は、その要求に鑑み提案されたものである。
本実施形態では、上述した第1または第2の実施形態に係る監視装置において、図15に示すように、異常判定部31によって異常が判定された場合に、その異常の要因分析を行う要因分析部(要因分析手段)50を更に備えている。以下、本実施形態の監視装置について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点である「要因効果解析」について主に説明する。
本実施形態の「要因効果解析」とは、例えば、診断データを構成する特性項目が200項目あったとして、そのうちのどの特性項目がMD値の長短に影響を及ぼしているかを定量的に解析し、図16のように要因効果解析の出力値であるSN比利得の大小でランクアップ表示することである。
図17を用いて要因効果の指標値である各特性項目のSN比利得の算出方法について説明する。説明の便宜上、図17では特性項目が5種類の場合を例に挙げ、その5種類の各特性項目を「使う○」、「使わない×」の2水準の直交表に割り付けて、その5種類の特性項目の「使う○」、「使わない×」の12通りの組み合わせ条件(直交表の行No.)に合わせて、それぞれの条件でMD値の算出処理(図12参照)を行い、5個の特性項目からなる被診断データファイルにおける各データセットのMD値を算出する。
例えば、異常判定部31で被診断データファイルの異常と判定された計測時間区間が述べ2分間(データ行数で2個)であった場合、各行に対して、それぞれ12通りの特性項目の「使う○」、「使わない×」の場合分けでMD値が算出される。結果として、12通り×2個のMD値D2(1)、D2(2)が図18の直交表の右端に算出結果として追加される。これらのMD値D2(1)、D2(2)から以下の(8)式を用いて、12通りの組み合わせのSN比ηを算出する。
Figure 0004995134
ここで、nは要因効果対象のデータ数(行数)であり、本例ではn=2である。
式(8)で算出された12通りのSN比η〜η12の結果は、図18のように、直交表の右端に追加される。これで要因効果の各特性項目(特性項目1から特性項目5)についてのSN比利得を算出する準備が整ったこととなる。
具体的には、風車1の特性項目に併せて考えれば、例えば、「特性項目1=低速段噛み合せ1次」、「特性項目=中速段オーバーオール値」、「特性項目=風速乱れ度」、「特性項目=風向偏差」、「特性項目=風車翼中央歪み値」等のように、当てはめて考えて良い。
以下、要因分析部50によって行われる、上記SN比の算出、並びに、SN比を用いた要因分析について詳しく説明する。
〔SN比の算出〕
以下の式に表されるように、異常診断データファイルにおける要因効果分析で求める特性項目1から5のSN比利得ηc1〜ηc5とは、その特性項目を使った組み合わせの時(○)のSN比と使わなかった組み合わせの時(×)のSN比の差分である。
Figure 0004995134
これにより、SN比利得が大きい特性値ほど、異常に関与している可能性が高いことが判定できる。上記式に代入するηc(○、×)の値は、図18の補助表一覧にあるSN比の値を図17の直交表での計算値を用いて、それぞれの平均値を用いる。
〔要因分析〕
要因分析部50は、各特性項目に対する要因効果の寄与率を式(9)の利得に基づいて定量化することで、被診断データファイルの複数ある特性項目から異常の要因に寄与している可能性の高い特性項目を選定し、この要因効果の結果を通知部32に出力する。これにより、通知部32によって要因分析部50の解析結果がユーザに通知される。
図16は、要因分析結果を示す表示画面の一例を示した図である。利得が大きな値を示す特性項目ほど、今回検出された異常発生の要因となり得ることを示している。
以上説明してきたように、本実施形態に係る監視装置によれば、風車の状態異常が検出された場合に、その異常の要因となる可能性の高い特性項目を分析し、その分析結果をユーザに通知することが可能となる。これにより、異常発生に対する適切な対応を速やかにとることが可能となる。
なお、上述した要因分析部50によって求められた要因分析結果を、メンテナンスやアフターサービスなどに採用することとしてもよい。このように、要因分析結果を二次的に利用することにより、異常の前兆を発見することが可能となるので、機器の交換等の重大な異常の発生を未然に防ぐことが可能となる。これにより、異常発生に起因する風車の運転効率の低減を防止することが可能となるとともに、保全費を削減させることが可能となる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態に係る風車の監視装置について説明する。
上述した各実施形態においては、基準データファイルとして正常データファイルを用いていた。本実施形態では、これに代えて、基準データファイルとして異常データファイルを用いることにより、上述したMD値を算出する。そして、このMD値が所定の閾値よりも小さかった場合に、異常が発生していると判定する。
このように、異常データファイルを基準データファイルとして用いることにより、例えば、多様な異常・故障状態を単位空間において分別してMD値を算出することで、上述した第3の実施形態のように、要因効果分析を行うことなく、どの特性項目の被診断データがどのような異常を示しているのかを容易に特定することが可能となる。
〔応用例〕
次に、本発明の一実施形態に係る監視システムについて説明する。
上述した各実施形態に係る監視装置は、1台の風車の各部に関する状態監視を行うものであった。本実施形態に係る監視システムは、複数の風車が設置されているウィンドファームにおいて、その一部或いは全ての風車1の状態監視を行う。
本実施形態の監視システムは、上述した第1から第4の実施形態に係るいずれかの監視装置を備えており、これら各監視装置によって求められた各風車の状態指標値と、これら複数の運転性能に基づいて、監視対象となる複数の風車の状態を監視する。
具体的には、監視システムは、各監視装置から上記状態指数値等の監視結果の情報を無線通信ネットワーク等の通信ネットワークを介して取得するとともに、監視対象である風車から出力される総出力電力量について、ネットワークを介して取得する。
そして、監視システムは、各監視装置から取得した状態指標値をMT法のパラメータとして用いることにより、これらの状態指標値のMD値を算出する。そして、このMD値と予め設定されている閾値とを比較することにより、ウィンドファームにおける風車の状態を判定する。
以上、説明してきたように、ウィンドファームの運転性能を風車単位の状態指標値の統計量で監視することにより、ウィンドファームを構成する複数の風車のうち、他と異なる特性値を示している風車を判定することが可能となる。このように、一義的に決定される所定の閾値に基づいて異常な風車を特定するのではなく、複数の風車を対象として、他と異なる特性を示している風車を異常として特定することにより、さまざまな要因を対象として幅広い見地から総合的に風車の異常を判定することが可能となる。これにより、風車の監視精度を高めることができる。
なお、上述した監視システムは、必ずしも複数のコンピュータが必要となるわけではなく、例えば、1つのコンピュータシステムにおいて複数の風車の状態指標値の算出を順番に行った後、これらの状態指標値を用いて風車全体の異常判定を行うこととしてもよい。即ち、上記機能を実現するためのソフトウェアをインストールし、このソフトウェアをCPUが実行することにより、1つの装置で上記各機能を実現させることとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
風車の全体概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視装置の概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視装置の機能を展開して示した機能ブロック図である。 軸受け・増速機の診断を行う場合を例に挙げた場合の各加速度センサによって取得された計測データから診断物理量を算出する処理を説明するための図である。 診断物理量がチャネルと固有周波数とに対応付けられて格納されている新たなデータファイルの一例を示した図である。 被診断データファイルの一例を示した図である。 クラス分類の一例を示した図である。 クラス分類の他の例を示した図である。 正常定義範囲の一例を示した図である。 正常定義範囲の他の例を示した図である。 本発明の第1の実施形態における処理手順を示したフローチャートである。 状態指標値の算出処理の手順を示したフローチャートである。 マハラノビス距離の算出処理で用いられる各データについて説明するための説明図である。 状態指標値の評価結果の一例を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視装置の機能を展開して示した機能ブロック図である。 要因分析結果の一例を示した図である。 本発明の第3の実施形態で用いられる2水準の直交表の一例を示した図である。 図17に示した2水準の直交表に、MD値及びSN比利得が追記された図である。
符号の説明
1 風車
3 ナセル
4 ロータヘッド
5 風車翼
10 風車の監視装置
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入力装置
15 出力装置
16 通信装置
21 計測情報記憶部
22 データ生成部
23 クラス分類定義部
24 クラス分類部
25 第1記憶部
26 正常データ条件定義部
27 正常データ抽出部
28 第2記憶部
29 診断設定部
30 指標算出部
31 異常判定部
32 通知部
50 要因分析部

Claims (11)

  1. 風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視する風車の監視装置であって、
    計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納されているとともに、同じ計測時間に関連付けられている特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットには、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報が付与されて格納されている第1記憶手段と、
    計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納されているとともに、同じ計測時間に関連付けられている特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットには、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報が付与されており、かつ、前記データセットを構成する特定の前記特性項目の特性値が予め定義されている所定の基準範囲に属している第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段から診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記第2記憶手段から前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する診断設定手段と、
    前記診断設定手段によって設定された前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する指標値算出手段と、
    前記指標値算出手段によって算出された状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する評価手段と、
    前記評価手段による評価結果を通知する通知手段と
    を備える風車の監視装置。
  2. 前記特性項目は、風車を取り巻く環境に関する環境区分、風車運転の性能・発電条件に関する性能区分、及び風車に設定された各種監視部位に係る運転状態の診断に関する特性区分の3つに大別される請求項1に記載の風車の監視装置。
  3. 前記クラス分類は、前記環境区分及び前記性能区分の少なくともいずれか一方に分類される所定の特性項目の特性値に応じて決定される請求項2に記載の風車の監視装置。
  4. 前記第2記憶手段に格納される複数の前記データセットは、前記風車から収集された複数の前記計測データから生成される複数のデータセットのうち、前記特定の特性項目に係る特性値が予め設定されている基準範囲に属するデータセットのみが抽出されたものである請求項1から請求項3のいずれかに記載の風車の監視装置。
  5. 前記基準範囲は、前記クラス分類別に設定されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の風車の監視装置。
  6. 前記指標値算出手段は、前記診断設定手段によって設定された前記基準データの特性分布を求めるとともに、前記被診断データの特性分布を求め、互いの特性分布が乖離している距離を定量的に求めることで前記状態指標値を算出する請求項1から請求項5のいずれかに記載の風車の監視装置。
  7. 前記指標値算出手段により算出される前記状態指標値は、マハラノビス・タグチメソッドを用いて算出されるマハラノビス距離である請求項6に記載の風車の監視装置。
  8. 前記評価手段によって異常が発生していると評価された場合に、その異常の要因分析を行う要因分析手段を備える請求項1から請求項7のいずれかに記載の風車の監視装置。
  9. 複数の風車を備えるウィンドファームの一部または全体の状態を監視する風車群の監視システムであって、
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の風車の監視装置を備え、前記風車の監視装置によって求められた各前記風車の状態指標値及び前記ウィンドファームの一部または全体の運転性能に基づいて、ウィンドファームの一部または全体の状態を監視する風車群の監視システム。
  10. 風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視する風車の監視方法であって、
    計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納された被診断データファイルを作成する過程と、
    前記被診断データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する過程と、
    特定の特性項目に関する特性値が、予め定義されている所定の基準範囲に属しているとともに、各特性項目の特性値が計測時間に関連付けられている基準データファイルを作成する過程と、
    前記基準データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する過程と、
    前記被診断データファイルから診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記基準データファイルから前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する過程と、
    設定した前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する過程と、
    前記状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する過程と、
    前記評価の結果を通知する過程と
    を有する風車の監視方法。
  11. 風車に設けられた複数のセンサによって計測された計測データに基づいて作成される特性値を用いて、前記風車の状態を監視するのに使用される風車の監視プログラムであって、
    計測時間に関連付けられた複数の特性値が特性項目別に格納された被診断データファイルを作成する処理と、
    前記被診断データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する処理と、
    特定の特性項目に関する特性値が、予め定義されている所定の基準範囲に属しているとともに、各特性項目の特性値が計測時間に関連付けられている基準データファイルを作成する処理と、
    前記基準データファイルにおいて、同じ計測時間に関連付けられている前記特性値を一つのデータセットとした場合に、該データセットに、所定の特性項目の特性値に応じて決定されるクラス分類を示す識別情報を付与する処理と、
    前記被診断データファイルから診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定するとともに、前記基準データファイルから前記診断に用いる複数の前記データセットを抽出して設定する処理と、
    設定した前記被診断データファイルのデータセット及び前記基準データファイルのデータセットを元に、統計的演算手法を用いて、前記風車の状態を表す状態指標値を算出する処理と、
    前記状態指標値に基づいて、前記風車の状態を評価する処理と、
    前記評価の結果を通知する処理と
    をコンピュータに実行させるための風車の監視プログラム。
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