JP4991519B2 - 呼吸器疾患を治療するために持続性ベータ受容体刺激剤模倣薬として使用される新規ベンゾオキサジノン誘導体 - Google Patents

呼吸器疾患を治療するために持続性ベータ受容体刺激剤模倣薬として使用される新規ベンゾオキサジノン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、一般式の化合物;
Figure 0004991519
(式中、R、R1、R2、R3及びA基は、特許請求の範囲及び明細書中に示す意味を表していてもよい)
それらの製造方法、及び医薬としての、具体的には炎症又は閉塞性呼吸器疾患の治療のためのそれらの使用に関する。
ベータ受容体刺激剤模倣薬(beta-mimetics, β-アドレナリン様物質)は、先行技術から公知である。様々な疾患の治療のためのベータ受容体刺激剤模倣薬が提案されているUS 4,460,581の開示内容を、参考文献として挙げる。
疾患の薬物治療のために持続性の医薬を製造することは、多くの場合望ましい。一般的に、それは、薬物を何度も繰り返し投与する必要なく、治療効果を達成するために必要とされる体内活性物質濃度が長期間にわたって維持されることを保証する。また、活性物質の投与間隔が長いことは、患者の満足度に大きく貢献する。
従って、本発明の目的は、炎症又は閉塞性呼吸器疾患の治療、最も好ましくは喘息又はCOPDの治療に一方では治療上の有益性を与え、またさらに長期作用性により特徴付けられ、従って長期作用性の医薬組成物を製造するために使用することができるベータ受容体刺激剤模倣薬を提供することである。前記目的の他に、本発明は、非常に強力なだけでなく、またβ2-アドレナリンレセプターに対する高度な選択性により特徴付けられるベータ受容体刺激剤模倣薬を提供することを意図する。
驚くべきことに、前記課題は、一般式の化合物により解決することが見い出された。
従って、本発明は、一般式の化合物に関する:





Figure 0004991519
(式中、
nは、1又は2、好ましくは1を示し;
Aは、酸素又は単結合を示し;
Rは、一つ以上のハロゲン原子により一置換又は多置換されている-C1-C6-アルキルを示し;R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、水素、C1-C6-アルキル、ハロゲン-C1-C6-アルキレン、OH、HO-C1-6-アルキレン、-O-C1-C6-アルキル、C6-C10-アリール、C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレン、C6-C10-アリール-C1-C6-アルキレン-O、-COOH、-COOC1-C6-アルキル、-O-C1-C6-アルキレン-COOH、-O-C1-C6-アルキレン-COOC1-C6-アルキル、-NHSO3H、-NHSO2-C1-C6-アルキル、CN、NH2、-NH-C1-C6-アルキル、-N(C1-C6-アルキル)2、NO2、-S-C1-C6-アルキル、-SO2-C1-C6-アルキル、-SO-C1-C6-アルキル、-O(CO)C1-C6-アルキル、-COC1-C6-アルキル、-NHCOC1-C6-アルキル又はハロゲンを示す)。
一般式の好ましい化合物は、式中、
nが、1又は2、好ましくは1を示し、
Aが、酸素又は単結合を示し;
Rが、一つ以上のハロゲン原子、好ましくはフッ素又は塩素により一置換又は多置換、好ましくは一置換〜三置換されているC1-C4-アルキルを示し;
R1、R2及びR3が、同一でも異なっていてもよく、水素、C1-C4-アルキル、ハロゲン-C1-C4-アルキレン、OH、HO-C1-C4-アルキレン、-O-C1-C4-アルキル、フェニル、フェニル-C1-C4-アルキレン、フェニル-C1-C4-アルキレン-O、-COOH、-COOC1-C4-アルキル、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-COOC1-C4-アルキル、-NHSO2-C1-C4-アルキル、CN、NH2、-NH-C1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、NO2、-S-C1-C4-アルキル、-SO2-C1-C4-アルキル、-SO-C1-C4-アルキル、-O(CO)C1-C4-アルキル、-COC1-C4-アルキル、-NHCOC1-C4-アルキル又はハロゲンを示すものである。
また、好ましくは、式中、
nが、1又は2、好ましくは1を示し、
Aが、酸素又は単結合を示し;
Rが、フッ素又は塩素から選ばれる一つ以上のハロゲン原子により一、二又は三置換されているメチル又はエチル基を示し;
R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、好ましくは同一であり、水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル又は-O-C1-C4-アルキルを示し;
R3が、水素、C1-C4-アルキル、OH、ハロゲン、-O-C1-C4-アルキル、ハロゲン-C1-C4-アルキレン、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-CO-O-C1-C4-アルキルを示す、
一般式の化合物である。
一般式の好ましい化合物は、式中、
nが、1を示し;
Aが、酸素又は単結合、好ましくは単結合を示し;
Rが、-CH2-CH2-Cl、-CH2CCl3、-CHCl-CCl3、-CCl3、-CH2Cl、-CHCl2、-CH2CF3、-CHF-CF3、-CF3、-CH2F、-CH2-CH2F又は-CHF2を示し;
R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、好ましくは同一であり、水素、フッ素、塩素、メチル又はメトキシを示し;
R3が、水素、C1-C4-アルキル、OH、フッ素、塩素、臭素、-O-C1-C4-アルキル、-CF3、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-CO-O-C1-C4-アルキルを示すものである。
一般式の特に好ましい化合物は、式中、
nが、1を示し;
Aが、酸素又は単結合、好ましくは単結合を示し;
Rが、-CH2CF3、-CHF-CF3、-CF3、-CH2F、-CH2-CH2F又は-CHF2を示し;
R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、好ましくは同一であり、水素、フッ素、塩素、メチル又はエチルを示し;
R3が、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、OH、メトキシ、エトキシ、-CF3、-O-CH2-COOH、-O-CH2-COOメチル又は-O-CH2-COOエチルを示すものである。
また、特に好ましくは、式中、R1及びR2が水素を示し、A、R及びR3基が、前記の意味を表してもよい、一般式の前記化合物である。
また、特に好ましくは、式中、Aが単結合を示し、R、R1、R2及びR3基が、前記の意味を表してもよい、一般式の前記化合物である。
また、特に好ましくは、式中、R3 が水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、OH、メトキシ又はエトキシ、好ましくは水素、フッ素又は塩素、特に好ましくは水素を示し、A、R、R1及びR2 基が前記の意味を表してもよい、一般式の前記化合物である。
また、特に好ましくは、式中、Rが、-CF3、-CH2F又は-CHF2、好ましくは、-CF3を示し、A、R1、R2及びR3基が、前記の意味を表していてもよい、一般式の前記化合物である。
また、特に好ましくは、以下のものを含む群から選ばれる一般式の化合物である;
8-{2-[2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1,1-ジメチル-2-(3-トルフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン;
8-{2-[2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン。
他の態様において、本発明は、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はラセミ体の形態において、一般式の前記新規化合物に関する。特に好ましくは、エナンチオマー的に純粋な化合物の形態における一般式の化合物であるが、一般式の化合物のR-エナンチオマーは、本発明により特に重要である。それぞれのエナンチオマーにラセミ体を分割する方法は、当技術分野において公知であり、一般式の化合物のエンナンチオマー的に純粋なR-及びS-エナンチオマーを製造するために同じように使用されてもよい。
他の態様において、本発明は、薬理学的に許容され得る酸の酸付加塩の形態における、また、所望によりそれらの溶媒和化合物及び/又は水和物の形態における、一般式の前記化合物に関する。薬理学的に許容され得る酸の酸付加塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロメタンスルン酸塩、硝酸塩、ヒドロマレイン酸塩、ヒドロ酢酸塩、ヒドロ安息香酸塩、ヒドロクエン酸塩、ヒドロフマル酸塩、ヒドロ酒石酸塩、ヒドロシュウ酸塩、ヒドロコハク酸塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩、好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヒドロリン酸塩、ヒドロフマル酸塩及びヒドロメタンスルホン酸塩から選ばれる塩を意味する。
前記酸付加塩のうち、塩酸、メタンスルホン酸、安息香酸及び酢酸の塩は、本発明により特に好ましい。
他の態様において、本発明は、医薬組成物としての使用のための一般式の前記化合物に関する。さらに、本発明は、炎症又は閉塞性呼吸器疾患の治療、最も好ましくは喘息又はCOPDの治療用の医薬組成物を製造するための、一般式の前記新規化合物の使用に関する。さらに、本発明は、炎症又は閉塞性呼吸器疾患、最も好ましくは喘息又はCOPDの1日1回又は1日2回の治療用医薬組成物を製造するための、一般式の前記新規化合物の使用に関する。
さらに、本発明は、炎症又は閉塞性呼吸器疾患の治療、特に好ましくは喘息又はCOPDの治療方法であって、一つ以上の一般式の前記化合物を、1日1回、治療有効量において投与することを特徴とする前記方法に関する。
本発明による使用に関して、一般式の化合物を、所望により、それらの個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はラセミ体の形態において使用してもよい。化合物をエナンチオマー的に純粋な形態で使用するならば、R-エナンチオマーが好ましい。
特に規定しない限り、アルキル基は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐アルキル基である。例として以下のものが挙げられる:メチル、エチル、プロピル又はブチル。場合により、略語、Me、Et、Prop又はBuを、メチル、エチル、プロピル又はブチル基を示すために使用する。特に規定しない限り、定義「プロピル」及び「ブチル」は、当該基の考えられる全ての異性体型を含む。従って、例えば、プロピルはn-プロピル及びイソ-プロピルを含み、ブチルはイソ-ブチル、sec.ブチル及びtert-ブチルを含む等である。
特に規定しない限り、アルキレン基は炭素数1〜4の分岐又は非分岐の二重結合アルキル結合である。以下のものを例として挙げる:メチレン、エチレン、n-プロピレン又はn-ブチレン。
特に規定しない限り、用語「アルキルオキシ基」(又は-O-アルキル基)は、酸素原子により結合している炭素数1〜4の分岐及び非分岐アルキル基を示す。これらの例としては:メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ又はブチルオキシが挙げられる。略語MeO-、EtO-、PropO-又はBuO-が、場合によっては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ又はブチルオキシを示すために使用される。特に規定しない限り、定義「プロピルオキシ」及び「ブチルオキシ」は、当該基の考えられる全ての異性体型を含む。従って、例えば、プロピルオキシは、n-プロピルオキシ及びイソ-プロピルオキシを含み、ブチルオキシは、イソ-ブチルオキシ、sec.ブチルオキシ及びtert.-ブチルオキシを含む等である。場合によっては、本発明の範囲内で、用語「アルコキシ」は、用語「アルキルオキシ」の代わりに使用される。従って、用語「メトキシ」、「エトキシ」、「プロポキシ」又は「ブトキシ」は、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ又はブチルオキシ基を示すために使用されてもよい。
本発明の範囲内でのハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を示す。特に規定しない限り、フッ素、塩素及び臭素が好ましいハロゲンであり、フッ素が特に好ましい。
特に規定しない限り、アリールは、炭素数6〜10の芳香環系を示す。本発明の範囲内で好ましいアリール基は、フェニル及びナフチルである。
ハロ-アルキレンは、特に規定しない限り、少なくとも一つ、可能であれば幾つかのハロゲン原子により置換されている分岐又は非分岐アルキル基を示す。HO-アルキレンは、特に規定しない限り、OHにより置換されている分岐又は非分岐アルキル基を示す。アリール-アルキレンは、特に規定しない限り、アリール基により置換されている分岐又は非分岐アルキル基を示す。本発明により好ましいアリール-アルキレン基の例はベンジル、フェニルエチル、ナフチルメチル、ナフチルエチルであるが、ベンジル及びフェニルエチルが本発明により特に好ましい。
本発明による化合物を、先行技術から既に公知の方法と同様に製造してもよい。好適な製造方法は、例えばUS 4460581から公知であり、該文献は参考文献としてこの時点で本明細書に含まれるものとする。
以下に記載の例により、驚くべきことに、本発明によれば、先行技術から公知の化合物をCOPDの治療に使用することができることを具体的に説明する。
製造例1:8-{2-[2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 1-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール
グリニャールを、ジエチルエーテル50mLに溶解した5-ブロモ-2-フルオロベンゾトリフルオライド10g(40mmol)、及びマグネシウム0.97g(40mmol)から製造した。その後、イソブチルアルデヒド3.63mL(40mmol)及びジエチルエーテル30mLの溶液を、周囲温度において滴下して加え、混合物を攪拌しながら一晩放置した。反応混合物を氷水に注ぎ、20%硫酸30mLと合わせ、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を、炭酸水素ナトリウム溶液、水及び塩化ナトリウム溶液で順次洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣のクロマトグラフィ精製により、茶色油状物の形態において標的化合物を生成した。
収量: 4.3g(46%);質量分析:[M]+=236。
b) 1-フルオロ-4-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン
トルエン100mL中の1-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール4.3g(18.2mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物1.0g(5.3mmol)を水分離器を使用して、3時間還流した。その後、反応混合物を水と合わせ、1N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にした。有機層を分離した後、これを水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残っている油をさらに直接反応させた。
収量:3.47g;質量分析:[M]+=218。
c) N-[2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミド
濃硫酸30mL及び氷酢酸15mLを、氷酢酸15mL中のシアン化ナトリウム1.0g(20.4mmol)に滴下して加え、温度を約30℃に上げた。その後、氷酢酸15mLに溶解した1-フルオロ-4-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン3.4g(15.6mmol)を加え、混合物を1時間、50〜60℃で攪拌した。周囲温度まで冷ました後、混合物を氷水に注ぎ、水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にした。それをジエチルエーテルで抽出し、有機層を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。茶色油状物3.64gを得た。
質量分析:[M+H]+=264。
d) 2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ
N-[2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミド3.30g(12.5mmol)を水25mL及び濃塩酸25mLと合わせ、2時間還流した。反応混合物を水で希釈し、炭酸カリウム溶液でアルカリ性にし、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去した。茶色油状物を得た。
収量:2.8g(95%);質量分析:[M+H]+=236。
e) 8-{2-[2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン357mg(1mmol)及び2-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン235mg(1mmol)を、製造例2c)に記載の方法と同様に反応させた。ベージュ色固形物を得た。
収量:265mg(48%、トリフルオロ酢酸);質量分析:[M+H]+=443。
製造例2:8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) N-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチル]-ホルムアミド
エチル(4-トリフルオロメチル-フェニル)-アセテートを臭化メチルマグネシウムと反応させることにより得られた2-メチル-1-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-プロパノール-2-オール4.2g(19mmol)を、製造例1c)に記載した方法を使用して反応させ、調製(work up)した。収量:4.6g(98%)。
b) 1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミン
製造例1d)に記載の方法と同様に、N-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチル]-ホルムアミド4.6g(19mmol)から得た。
収量:3.8g(93%);質量分析:[M+H]+=218。
c) 8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン357mg(1mmol)及び1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミン217mg(1mmol)を、テトラヒドロフラン5mL中、周囲温度で30分間攪拌した。混合物を0℃に冷却し、アルゴン大気下、テトラヒドロフラン中の水素化ホウ素リチウム2モル溶液1.5mLを滴下して加えた。その混合物を周囲温度で30分間攪拌し、ジクロロメタン10mL及び水3mLと合わせ、さらに1時間攪拌し、その後、珪藻土を通して濾過した。混合物をジクロロメタンで溶出し、溶媒を蒸留した。残渣をメタノールに溶解し、2.5バール下、周囲温度で、触媒としての木炭担持パラジウム(10%)で水素化した。触媒を分離し、粗生成物をクロマトグラフィ(逆相、アセトニトリル/水勾配、0.1%トリフルオロ酢酸)により精製した。ベージュ色固形物を得た。
収量:212mg(39%、トリフルオロ酢酸);質量分析:[M+H]+=425。
製造例3:8-{2-[1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 2-メチル-1-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-プロパン-2-オール
ジエチルエーテル中の臭化メチルマグネシウムの3モル溶液90mLを、THF300mLで希釈し、-50℃に冷却した。この温度で、THF100mLに溶解した1-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-プロパン-2-オン20gを滴下して加えた。添加が終了した後、反応混合物を一晩攪拌し、周囲温度まで温めた。それを塩化アンモニウム溶液と合わせ、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を塩化ナトリウム溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残りの残渣を、クロマトグラフィーにより精製した。
収量:9.5g(44%)。
b) N-[1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチル]-ホルムアミド
2-メチル-1-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-プロパン-2-オール9.5g(44mmol)を、製造例1c)に記載の方法と同様に、リッター反応において反応させた。黄色油状物を得た。
収量:9.8g(92%);質量分析:[M+H]+=246。
c) 1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミン
N-[1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチル]-ホルムアミド9.8g(40mmol)を、エタノール110mLに溶解し、濃塩酸200mlと合わせ、一晩還流した。反応混合物を氷水に加え、水酸化ナトリウムでアルカリ性にし、tert-ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を水で洗い、乾燥させ、蒸発させた。その後、残渣をクロマトグラフィーにより精製した。
収量:1.9g(22%);質量分析:[M+H]+=218。
d) 8-{2-[1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン357mg(1mmol)及び1,1-ジメチル-2-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミン217mg(1mmol)を3時間、エタノール5mL中、65℃で攪拌した。混合物を周囲温度まで冷まし、水素化ホウ素ナトリウム113mg(3mmol)を加え、混合物を一晩攪拌した。それを水2mLと合わせ、30分間攪拌し、その後ジクロロメタン10mLで希釈した。その溶液を珪藻土を通してろ過し、ジクロロメタンで洗った。溶出物から溶媒を除き、残渣をエタノール5mLに溶解し、2.5バール及び周囲温度で、触媒としての木炭担持パラジウム(10%)で水素化した。その後、触媒を分離し、粗生成物をクロマトグラフィにより精製した(逆相、0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル/水勾配)。ベージュ色固形物を得た。
収量:169mg(31%、トリフルオロ酢酸);質量分析:[M+H]+=425。
製造例4:8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 2-メチル-1-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-プロパン-1-オール
標的化合物を、製造例1a)に記載の方法と同様に得た。まず、グリニャールを、1-ブロモ-4-(トリフルオロメトキシ)-ベンゼン23.7g(96mmol)及びマグネシウム2.35g(97mmol)から製造し、それをその後イソブチルアルデヒド7.3g(100mmol)と反応させた。調製及びカラムクロマトグラフィーによる精製後、茶色油状物14.8gを得て、それをさらに直接反応させた。
b) 1-(2-メトキシ-プロペニル)-4-トリフルオロメトキシ-ベンゼン
2-メトキシ-1-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-プロパン-1-オール14.8g(63mmol)を製造例1b)の方法に記載したように反応させ、調製した。
収量:9.8g(72%);質量分析:[M]+=216。
c) N-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチル]-ホルムアミド
1-(2-メチル-プロペニル)-4-トリフルオロメトキシ-ベンゼン9.8g(45mmol)でのリッター反応を、製造例1c)に記載のように行い、僅かに混在物のある生成物7.8gを生成した。
質量分析:[M+H]+=262。
d) 1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミン
N-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチル]-ホルムアミド7.8g(30mmol)及び水酸化カリウム3.5gを、一晩、140℃で、エチレングリコール30mL中で攪拌した。周囲温度まで冷ました後、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残留油は、短いシリカゲルカラム(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア=90/10/1)を通して精製した。
収量:4.0g(57%);質量分析:[M+H]+=234。
e) 8-{2-[1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
標的化合物を、6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン 357mg(1mmol)を、1,1-ジメチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチルアミンと、製造例2c)に記載した方法を使用して反応させることにより得た。ベージュ色固形物を得た。収量:279mg(50%、トリフルオロアセテート);質量分析:[M+H]+=441。
製造例5:8-{2-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール
製造例1a)に記載の方法と同様に、5-ブロモ-2-クロロベンゾトリフルオライド2.3mL(15mmol)及びイソブチルアルデヒド1.3mL(14mmol)から製造した。黄色油状物を得た。収量:2.0g(53%)。
b) 1-クロロ-4-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン
トルエン50mL中、1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール1.50g(5.9mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物0.50g(2.6mmol)を、3時間、水分離器を使用して還流した。製造例1b)と同様に操作し、茶色油状物を得た。収量:1.4g;質量分析:[M]+=234/6。
c) N-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル-ホルムアミド
製造例1c)に記載の方法を使用して、1-クロロ-4-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン1.30g(5.5mmol)でのリッター反応により、茶色油状物の形態の標的化合物を生成した。
収量:1.50g(97%);質量分析:[M+H]+=280/2。
d) 2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン
製造例1d)と同様に、N-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル-ホルムアミド1.50g(5.4mmol)から製造した。茶色油状物を得た。
収量:1.19g(88%);質量分析:[M+H]+=252/4。
e) 6-ベンジルオキシ-8-{2-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン]-1-ヒドロキシ-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ-[1,4]オキサジン-3-オン357mg(1mmol)及び2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン252mg(1mmol)を、製造例2c)に記載の方法と同様に反応させ、調製した。最終的な精製は、クロマトグラフィにより行った。ベージュ色固形物を得た。
収量:316mg(48%、トリフルオロ酢酸);質量分析:[M+H]+=549/51。
f) 8-{2-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-{2-[2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン]-1-ヒドロキシ-エチル}-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン 316mg(0.48mmol)を、ジクロロメタン3mLに溶解し、-40℃に冷却した。この温度で、ジクロロメタン中の三臭化ホウ素1モル溶液1.4mLを加えた。10分後、ジクロロメタン及び水を添加することにより反応を止め、溶液を珪藻土を通して濾過した。ろ液から溶媒を除き、残渣をクロマトグラフにかけた(逆相;0.1%トリフルオロ酢酸を含む水/アセトニトリル勾配)。桃色固形物を得た。
収量:49mg(18%、トリフルオロ酢酸);質量分析[M+H]+=459/61。
製造例6:8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 1-(4-クロロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール
グリニャールを、ジエチルエーテル150mL中に溶解したヨウ素活性化マグネシウム1.77g(73mmol)及び1-ブロモ-4-クロロ-2-トリフルオロメチル-ベンゼン18.70g(72mmol)から製造した。ジエチルエーテル30mL中のイソブチルアルデヒド5.46g(72mmol)を、グリニャール試薬に、周囲温度で滴下して加えた。添加が終了した後、反応混合物を30分間還流し、その後一晩、周囲温度で攪拌した。それを氷水とあわせ、塩酸で酸性にした。水層を分離し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を、シリカゲルカラムのクロマトグラフにかけた(石油エーテル/酢酸エチル=9:1)。油状物10.5gを得た。
b) 4-クロロ-1-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン
トルエン200mL中の1-(4-クロロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オール 8.00g(42mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物2.5gを一晩還流し、形成された水を、水分離器を使用してとった。反応混合物を冷まし、水と合わせ、有機層を分離した。それをトルエンで抽出し、有機層を合わせ、蒸発させた。残渣を短いシリカゲルカラムに加え、ヘキサンで溶出した。無色油状物を得た。
収量:6.1g(63%);質量分析[M]+=234/6。
c) N-[2-(4-クロロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミド
製造例1c)に記載の方法を使用して、4-クロロ-1-(2-メチル-プロペニル)-2-トリフルオロメチル-ベンゼン5.9g(25mmol)をリッター反応において反応させ、調製した。
黄色油状物を得た。収量:5.7g(81%);質量分析[M+H]+=280/2。
d) 2-(4-クロロ2-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン
N-[2-(4-クロロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミド5.70g(20mmol)及び水酸化カリウム3.00gを、一晩、140℃で、エチレングリコール20mL中で攪拌した。反応混合物を水と合わせ、ジクロロメタンで繰り返し抽出した。合わせた有機層を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をシリカゲルを含む短いカラムに通して濾過した(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア=9:1:0.1)。
収量:3.7g(51%);質量分析[M+H]+=252/4。
e) 8-{2-[1,1-ジメチル-2-(2-トリフルオロメチル-フェニル)-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン 357mg(1mmol)及び2-(4-クロロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン 252mg(1mmol)を反応させ、製造例2c)に記載の方法と同様に反応させ、調製した。白色固形物を得た。
収量:165mg(31%、トリフルオロ酢酸);質量分析[M+H]+=425。
製造例7:8-{2-[2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン
Figure 0004991519
a) 1-(2-メチル-プロペニル)-3,5-ビス-トリフルオロメチル-ベンゼン
ヨウ化イソプロピルトリフェニルホスホニウム15.88g(36mmol)をジエチルエーテル/テトラヒドロフラン(1:1)210mL中に溶解し、-10℃に冷却した。この温度で、ヘキサン中のブチルリチウム1.6モル溶液25mLを、滴下して加えた。その後、混合物を周囲温度で3時間攪拌し、その後-50℃に冷却した。テトラヒドロフラン15mLに溶解した3,5-ビス-トリフルオロメチル-ベンズアルデヒド9.98g(40mmol)を滴下して加え、周囲温度まで温めながら、一晩攪拌した。反応混合物を水及びヘキサンと合わせ、30分間攪拌し、その後濾過した。有機層を分離し、水で繰り返し洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を、短いシリカゲルカラムのクロマトグラフィにより精製した(ヘキサン/酢酸エチル=50:1)。黄色油状物を得た。
収量:4.50g(42%);質量分析[M]+=268。
b) N-[2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミド
標的化合物は、製造例1c)に記載の方法を使用して、1-(2-メチル-プロペニル)-3,5-ビス-トリフルオロメチル-ベンゼン4.29g(16mmol)を反応させることにより得た。この方法から出発し、短いシリカゲルカラムを通して、最終的に粗生成物をさらにろ過した(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア=9:1:0.1)。ベージュ色固形物を得た。
収量:1.00g(20%);質量分析[M+H]+=314。
c) 2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン
N-[2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチル]-ホルムアミドから、製造例1d)に記載の方法と同様に製造した。茶色油状物を得た。
収量:0.60g(47%);質量分析[M+H]+=286。
d) 8-{2-[2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ]-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-ベンゾ[1,4]オキサジン-オン
6-ベンジルオキシ-8-(2-エトキシ-2-ヒドロキシ-アセチル)-4H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-オン 357mg(1mmol)及び2-(3,5-ビス-トリフルオロメチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミン285mg(1mmol)から、製造例2c)に記載の方法と同様に製造した。この方法から出発して、水素化をラネーニッケルを使用して行った。触媒を吸引濾過により除去した後、炉液を蒸発させ、残渣を、短いシリカゲルカラムを通して濾過した(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール=9:1)。生成物を含む画分から溶媒を除き、水/アセトニトリル中で攪拌した。
茶色固形物を得た。
収量:7mg(2%);質量分析[M+H]+=493。
前記製造例の(R)及び(S)-エナンチオマーは、当技術分野に公知の一般的な方法と同様に、ラセミ体を分離することにより得てもよい。
一般式の化合物を、単独で又は本発明による一般式の他の活性物質と合わせて使用してもよい。一般式の化合物は、所望により、他の薬理学的活性物質と合わせてもよい。これらとしては、具体的には、抗コリン薬、所望により他のベータ受容体刺激剤模倣薬、抗アレルギー剤、PDE-IVインヒビター、PAF-アンタゴニスト、ロイコトリエン-アンタゴニスト、EGFRインヒビター及び副腎皮質ステロイド及びこれら活性物質のコンビネーションが挙げられる。
好ましい抗コリン薬の例としては、イプラトロピウム、オキシトロピウム及びチオトロピウムの塩が挙げられる。前記の塩を含む医薬コンビネーションは、本発明による一般式の化合物の他に、好ましくは、イプラトロピウム、オキシトロピウム又はチオトロピウムの塩を含み、そのアニオンは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、リン酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩及びp-トルエンスルホン酸塩から、所望によりそれらの溶媒和化合物又は水和物の一つの形態において選ばれる。
本発明の範囲内で、所望により一般式の化合物と合わせて使用してもよい副腎皮質ステロイドは、フルニソリド、ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ブデソニド、フルチカゾン、モメタゾン、シクレソニド、ロフレポニド(rofleponide)及びデキサメタゾンから選ばれる化合物であってもよい。場合によっては、本特許出願の範囲内で、用語「ステロイド」は、単語「副腎皮質ステロイド」の変わりに使用される。本発明の範囲内でのステロイドへの言及は、ステロイドから形成されてもよい塩又は誘導体への言及を含む。考えられる塩又は誘導体の例としては:ナトリウム塩、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、ニ水素リン酸塩、パルミチン酸塩、ピルビン酸塩又はフロエート(furoates)が挙げられる。場合によっては、副腎皮質ステロイドは、それらの水和物の形態にあってもよい。
本発明の範囲内で、所望により一般式の化合物と合わせて使用してもよい用語「ドパミンアゴニスト」は、ブロモクリプチン、カベルゴリン、α-ジヒドロエルゴクリプチン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール(pramipexol)、ロキシインドール(roxindol)、ロピニロール、タリペキソール、テルグリド及びビオザンから選ばれる化合物を示す。本発明の範囲内で、前記ドパミンアゴニストへの言及は、存在してもよいそれらの薬理学的に許容され得る酸付加塩及び水和物への言及を含む。前記ドパミンアゴニストにより形成されてもよいそれらの生理学的に許容され得る酸付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸の塩から選ばれる医薬的に許容され得る塩を意味する。
一般式の化合物とのコンビネーションとして本発明により使用してもよい抗アレルギー剤の例としては、エピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェキソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、ケトチフェン、エメダスチン、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セキスクロロフェニラミン(cexchloropheniramine)、フェニラミン、ドキシラミン、クロロフェノキサミン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン、デスロラチジン及びメクリジンが挙げられる。本発明の範囲内で、前記抗アレルギー剤への言及は、存在してもよいそれらの薬理学的に許容され得る酸付加塩への言及を含む。
一般式の化合物とのコンビネーションとして、本発明により使用してもよいPDE-IVインヒビターの例としては、エンプロフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(ariflo)、Bay-198004、CP-325,366、BY343、D-4396(Sch-351591)、V-11294A及びAWD-12-281から選ばれる化合物が挙げられる。本発明の範囲内で、前記PDE-IVインヒビターへの言及は、存在してもよいそれらの薬理学的に許容され得る酸付加塩への言及を含む。前記PDE-IVインヒビターにより形成されてもよい生理学的に許容され得る酸付加塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸及びマレイン酸の塩から選ばれる医薬的に許容され得る塩を意味する。本発明により、酢酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩及びメタンスルホン酸塩から選ばれる塩が、本明細書において好ましい。
本発明により一般式の化合物とのコンビネーションとして使用してもよいEGFRキナーゼインヒビターの例としては、特に、以下のものから選ばれる化合物が挙げられる:4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ]-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-({4-[N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-({4-[N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ]-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピローロ[2,3-d]ピリミジン、3-シアノ-4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-エトキシ-キノリン、4-[(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ]-6-{[4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ]-6-{[4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-7-[(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ]-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{[4-(5,5-ジメチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル]アミノ}-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{2-[4-(2-オキソ-モルホリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル]-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{トランス-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(トランス-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-[1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ]-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ]-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(シス-4-{N-[(ピペリジン-1-イル)カルボニル]-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{シス-4-[(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ]-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン、4-[(3-エチニル-フェニル)アミノ]-6-{1-[(モルホリン-4-イル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン、4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン及び4-[(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ]-6-{1-[(2-メトキシエチル)カルボニル]-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン。本発明の範囲内で、前記EGFRキナーゼインヒビターへの言及は、存在してもよいそれらの薬理学的に許容され得る酸付加塩への言及を含む。前記EGFRインヒビターにより形成されてもよいそれらの生理学的に許容され得る酸付加塩は、本発明により、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸の塩から選ばれる医薬的に許容され得る塩を意味する。酢酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩及びメタンスルホン酸塩から選ばれる塩が、本発明により好ましい。
一般式の化合物を投与する好適な製剤としては、例えば、錠剤、カプセル剤、坐剤、液剤及び粉末剤等が挙げられる。医薬的活性化合物の含量は、全体としての組成物の0.05〜90質量%、好ましくは0.1〜50質量%であると考えられる。好適な錠剤は、例えば、活性物質を、好適な賦形剤、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はラクトース、崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸、結合剤、例えばデンプン又はゼラチン、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はタルク及び/又は遅延放出用薬剤、例えばカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース又はポリビニル酢酸と混合することにより得てもよい。また、錠剤は、幾つかの層を含んでいてもよい。
錠剤コーティング用に通常使用される物質、例えばコリドン又はセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖で、錠剤と同様に製造されるコアをコーティングすることにより、被覆錠を結果的に製造してもよい。遅延放出を達成するか又は配合変化を防止するために、コアーは、多層からなっていてもよい。同様に、錠剤コーティングは、可能ならば錠剤に関する前記賦形剤を使用して、遅延放出を達するために多層からなっていてもよい。
本発明により活性物質又はそれらのコンビネーションを含むシロップ又はエリキシルは、甘味料、例えば、サッカリン、シクラメート、グリセロール又は糖及び風味増強剤、例えば、フレーバー、例えばバニリン又はオレンジ抽出物をさらに含んでいてもよい。それらは、サスペンジョンアジュバント又は増粘剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、湿潤剤、例えば、脂肪酸と酸化エチレンの縮合生成物、又は保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸を含んでいてもよい。
液剤は、通常の方法、例えば等張化剤、保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸又は安定化剤、例えばエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩の添加により、所望により乳化剤及び/又は分散剤を使用して製造されるが、水が希釈剤として使用されるならば、有機溶剤は、可溶化剤又は溶解補助剤として所望により使用されてもよい。また、その液剤を、注入(injection)バイアル又はアンプル又は注入(infusion)ボトルに移してもよい。
一つ以上の活性物質又は活性物質のコンビネーションを含むカプセルは、例えば、活性物質を不活性担体、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、ゼラチンカプセルにそれらを充填することにより製造してもよい。
好適な坐剤は、この目的用に提供される担体、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール又はそれらの誘導体と混合することにより製造してもよい。
使用してもよい賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容され得る有機溶剤、例えばパラフィン(例えば、石油留分)、植物油(例えば、ラッカセイ油又はゴマ油)、一価又は多価アルコール(例えば、エタノール又はグリセロール)、担体、例えば、天然鉱物粉末(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば、高分散ケイ酸及びシリケート)、糖(例えば、ショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えば、リグニン、亜硫酸パルプ廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
経口用に、錠剤は、明記した担体のほかに、添加剤、例えばクエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸ニカルシウムを、様々な追加的物質、例えばデンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等と一緒に明らかに含んでいてもよい。滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクを、錠剤を製造するために使用してもよい。水性サスペンジョンの場合、活性物質を、前記賦形剤の他に様々な風味増強剤又は着色剤と合わせてもよい。
COPDの治療に一般式の化合物を投与するために、吸入に好適な製剤又は医薬配合物を使用することは、本発明により特に好ましい。吸入用製剤としては、吸入用粉末、噴射剤含有計量エアロゾル又は噴射剤を含有しない吸入溶液が挙げられる。本発明の範囲内で、噴射剤を含有しない吸入溶液は、すぐに使える状態の濃縮物又は滅菌吸入溶液を含む。本発明の範囲内で使用してもよい製剤は、明細書の次の部分に詳細に記載する。
本発明により使用してもよい吸入用粉末は、それ単独で又は好適な生理学的に許容され得る賦形剤との混合物のいずれかにおいて、を含んでいてもよい。活性物質が生理学的に許容され得る賦形剤との混合物において存在するならば、以下の生理学的に許容され得る賦形剤を、本発明のこれらの吸入用粉末を製造するために使用してもよい:単糖類(例えば、グルコース又はアラビノース)、二糖類(例えば、ラクトース、サッカロース、マルトース)、オリゴ糖及び多糖類(例えば、デキストラン)、多価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール)、塩類(例えば、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム)又はこれら賦形剤の混合物。好ましくは単糖類又は二糖類が使用され、ラクトース又はグルコースの使用が、特にそれらの水和物の形態において好ましいが、それらに限らない。本発明の目的のために、ラクトースは特に好ましい賦形剤であるが、ラクトース一水和物が特に好ましい。本発明による吸入用粉末の範囲内で、賦形剤の最大平均粒度は、250μm以下、好ましくは10〜150μm、最も好ましくは15〜80μmである。場合によっては、平均粒度1〜9μmのより微細な賦形剤画分を前記賦形剤に加えることが好適と思われるかも知れない。これらの微細な賦形剤は、以下に挙げる可能な賦形剤の群から選ばれる。最終的に、本発明による吸入用粉末を製造するために、好ましくは平均粒度0.5〜10μm、より好ましくは1〜5μmの微粒化活性物質を、賦形剤混合物に加える。成分を粉砕及び微粒化し、最終的に混合することにより、本発明による吸入用粉末の製造方法は、先行技術から公知である。
本発明による吸入用粉末は、先行技術から公知のインヘラーを使用して投与してもよい。
本発明による噴射ガス含有吸入用エアロゾルは、噴射ガスに溶解又は分散された形態において化合物を含んでいてもよい。化合物は、別々の製剤又は共通の製剤に含まれていてもよく、その場合、化合物は、共に溶解されるか、共に分散されるか、又はそれぞれの場合において一方の成分は溶解され、他の成分は分散されているかのいずれかである。
吸入用エアロゾルの製造に使用してもよい噴射ガスは、先行技術から公知である。好適な噴射ガスは、炭化水素、例えばn-プロパン、n-ブタン又はイソブタン、及びハロ炭化水素、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、シクロプロパン又はシクロブタンのフッ素化誘導体から選ばれる。前記噴射ガスは、それ単独で又は共に混合されて使用されてもよい。特に好ましい噴射ガスは、TG134a及びTG227及びそれらの混合物から選ばれるハロゲン化アルカン誘導体である。
噴射剤駆動式吸入用エアロゾルは、他の成分、例えば補助溶剤、安定化剤、界面活性剤、抗酸化剤、滑沢剤及びpH調整剤を含んでいてもよい。全てのこれらの成分は、当技術分野において公知である。
前記本発明による噴射剤駆動式吸入用エアロゾルを、当技術分野に公知のインヘラーを使用して投与してもよい(MDI=計量インヘラー)。
さらに、本発明による活性物質は、噴射剤を含有しない吸入用溶液及びサスペンジョンの形態において投与されてもよい。使用される溶剤は、水性又はアルコール性であってもよく、好ましくはエタノール性溶液である。溶剤は、水単独又は水とエタノールの混合物であってもよい。水に対するエタノールの相対比は限定されないが、最大は70容量%以下、より好ましくは60容量%以下、最も好ましくは30容量%以下である。容量の残部は水である。を含有する溶液又はサスペンジョンを、pH2〜7、好ましくは2〜5に、好適な酸を使用して調整する。pHは、無機酸又は有機酸から選ばれる酸を使用して調整してもよい。特に適した無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸及び/又はリン酸が挙げられる。特に適した有機酸の例としては、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、ギ酸及び/又はプロピオン酸等が挙げられる。好ましい無機酸は塩酸及び硫酸である。また、活性物質の一つとの酸付加塩を既に形成した酸を使用することは可能である。有機酸のうち、アスコルビン酸、フマル酸及びクエン酸が好ましい。所望により、特に、それらの酸性化特性の他に他の特性、例えば風味剤、抗酸化剤又は複合化剤としての特性を有する酸、例えばクエン酸又はアスコルビン酸の場合に、前記酸の混合物を使用してもよい。本発明により、pHを調整するために塩酸を使用することが特に好ましい。
所望により、エデト酸(EDTA)又はそれらの公知の塩の一つ、エデト酸ナトリウムの、安定化剤又は複合化剤としての添加は、これらの製剤において省略されてもよい。他の態様は、この化合物又はこれらの化合物を含んでいてもよい。好ましい態様において、エデト酸ナトリウムの内容量は、100mg/100ml未満、好ましくは50mg/100ml未満、より好ましくは20mg/100ml未満である。一般的に、エデト酸ナトリウムの量が0〜10mg/100mlである吸入用溶液が好ましい。補助溶剤及び/又は他の賦形剤を、噴射剤を含有しない吸入用溶液に添加してもよい。好ましい補助溶剤は、ヒドロキシル基又は他の極性基を含むもの、例えばアルコール、具体的にはイソプロピルアルコール、グリコール-具体的にはプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテル、グリセロール、ポリオキシエチレンアルコール及びポリオキシエチレン脂肪酸エステルである。本明細書内で用語「賦形剤」及び「添加剤」は、活性物質ではないが、活性物質製剤の品質を向上させるために生理学的に好適な溶剤において、活性物質と配合することができる薬理学的に許容され得る物質を意味する。好ましくは、これらの物質は、薬理学的作用がないか、又は望まれる治療に関してほとんどないか、又は少なくとも望ましくない薬理学的作用を持たない。賦形剤及び添加剤としては、例えば、界面活性剤、例えば、大豆レシチン、オレイン酸、ソルビタンエステル、例えばポリソルベート、ポリビニルピロリドン、他の安定化剤、複合化剤、抗酸化剤及び/又は保存剤(最終医薬製剤の保存期間を保証するか延長するもの)、風味剤、ビタミン及び/又は当技術分野に公知の他の添加剤が挙げられる。また、添加剤としては、薬理学的に許容され得る塩、例えば等張化剤としての塩化ナトリウムが挙げられる。
好ましい賦形剤としては、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸(例えば、pHを調整するために既に使用されていないことを条件とする)、ビタミンA、ビタミンE、トコフェロール及び同様のビタミン及び人体に生じるプロビタミンが挙げられる。
保存剤を、病原体の汚染から製剤を保護するために使用してもよい。好適な保存剤は、、先行技術から公知の濃度における、当技術分野に公知のもの、特に塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム又は安息香酸又は安息香酸塩、例えば安息香酸ナトリウムである。前記保存剤は、好ましくは50mg/100ml以下、より好ましくは5〜20mg/100mlの濃度において含まれる。
好ましい製剤は、溶剤の水および活性物質の他に、塩化ベンザルコニウム及びエデト酸ナトリウムのみを含む。他の好ましい態様において、エデト酸ナトリウムは含まれない。
本発明による化合物の投与量は、投与方法及び治療される疾患に、当然かなり依存する。吸入により投与される場合、一般式の化合物は、μg範囲の用量でさえ、高い効力があることにより特徴付けられる。一般式の化合物は、μg範囲を超えて効果的に使用されてもよい。その場合、用量は、例えばg範囲であってもよい。
他の態様において、本発明は、一般式の化合物を含むことを特徴とする前記医薬製剤、具体的には、吸入により投与され得る前記医薬製剤に関する。
以下の製剤例により本発明を説明するが、それらにより本発明の範囲が制限されるものではない:
医薬製剤例
A) 錠剤 1錠当りの量
活性物質1 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム5mg
500mg
微細に粉砕した活性物質、ラクトース及びトウモロコシデンプンの一部を共に混合した。混合物を篩い、その後、ポリビニルピロリドン水溶液で湿らせ、練り、湿式造粒し、乾燥させた。その顆粒、残りのトウモロコシデンプン及びステアリン酸マグネシウムを篩い、共に混合した。混合物を好適な形状及び大きさの錠剤に圧縮した。
B) 錠剤 1錠あたりの量
活性物質1 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
カルボキシメチルナトリウムデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微細に粉砕した活性物質、コーンスターチの一部、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを共に混合し、混合物を篩い、残りのコーンスターチ及び水と作用させ、乾燥させ、篩い、顆粒を形成した。カルボキシメチルナトリウムデンプン及びステアリン酸マグネシウムを加え、混合し、圧縮し、混合物を好適な大きさの錠剤を形成した。
C) アンプル溶液
活性物質1 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5ml
活性物質を、それ自体のpH又は所望によりpH5.5〜6.5で水に溶解し、塩化ナトリウムを加え、溶液を等張化した。得られた溶液をろ過し、病原体を除き、ろ液を無菌条件下でアンプルに移し、その後、滅菌及び加熱シールした。そのアンプルは、活性物質5mg、25mg及び50mgを含んでいた。
D) 計量エアロゾル
活性物質1 0.005
トリオレイン酸ソルビタン 0.1
モノフルオロトリクロロメタン及び
TG134a:TG227 2:1 加えて全量を100にする
サスペンジョンを、計量バルブ付きの従来のエアロゾル容器に移した。好ましくは、サスペンジョン50μlが、各作動で放出される。また、活性物質は、所望により、より多い量で放出されてもよい(例えば、0.02質量%)。
E) 液剤(mg/100ml)
活性物質1 333.3mg
塩化ベンザルコニウム 10.0mg
EDTA 50.0mg
HCl(1N) 加えてpHを3.4にする
この溶液は、通常の方法で製造することができる。
F) 吸入用粉末
活性物質1 12μg
ラクトース一水和物 加えて25mgにする
吸入用粉末は、個々の成分を混合することにより通常の方法で製造した。

Claims (7)

  1. 一般式の化合物;
    Figure 0004991519
    (式中、
    nは、1又は2を示し;
    Aは、酸素又は単結合を示し;
    Rは、一つ以上のハロゲン原子により一置換又は多置換されている-C1-C6-アルキルを示し;R1、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、水素、C1-C6-アルキル、ハロゲン-C1-C6-アルキレン、OH、HO-C1-6-アルキレン、-O-C1-C6-アルキル、C6-C10-アリール、C6-C10-アリール-C1-C4-アルキレン、C6-C10-アリール-C1-C6-アルキレン-O、-COOH、-COOC1-C6-アルキル、-O-C1-C6-アルキレン-COOH、-O-C1-C6-アルキレン-COOC1-C6-アルキル、-NHSO3H、-NHSO2-C1-C6-アルキル、CN、NH2、-NH-C1-C6-アルキル、-N(C1-C6-アルキル)2、NO2、-S-C1-C6-アルキル、-SO2-C1-C6-アルキル、-SO-C1-C6-アルキル、-O(CO)C1-C6-アルキル、-COC1-C6-アルキル、-NHCOC1-C6-アルキル又はハロゲンを示す)。
  2. 式中、
    nが、1又は2を示し、
    Aが、酸素又は単結合を示し;
    Rが、一つ以上のハロゲン原子により一置換又は多置換されているC1-C4-アルキルを示し;
    R1、R2及びR3が、同一でも異なっていてもよく、水素、C1-C4-アルキル、ハロゲン-C1-C4-アルキレン、OH、HO-C1-C4-アルキレン、-O-C1-C4-アルキル、フェニル、フェニル-C1-C4-アルキレン、フェニル-C1-C4-アルキレン-O、-COOH、-COOC1-C4-アルキル、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-COOC1-C4-アルキル、-NHSO2-C1-C4-アルキル、CN、NH2、-NH-C1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、NO2、-S-C1-C4-アルキル、-SO2-C1-C4-アルキル、-SO-C1-C4-アルキル、-O(CO)C1-C4-アルキル、-COC1-C4-アルキル、-NHCOC1-C4-アルキル又はハロゲンを示す、
    請求項1に記載の一般式の化合物。
  3. 式中、
    nが、1又は2を示し、
    Aが、酸素又は単結合を示し;
    Rが、フッ素又は塩素から選ばれる一つ以上のハロゲン原子により一、二又は三置換されているメチル又はエチル基を示し;
    R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル又は-O-C1-C4-アルキルを示し;
    R3が、水素、C1-C4-アルキル、OH、ハロゲン、-O-C1-C4-アルキル、ハロゲン-C1-C4-アルキレン、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-CO-O-C1-C4-アルキルを示す、
    請求項1又は2に記載の一般式の化合物。
  4. 式中、
    nが、1を示し;
    Aが、酸素又は単結合を示し;
    Rが、-CH2-CH2-Cl、-CH2CCl3、-CHCl-CCl3、-CCl3、-CH2Cl、-CHCl2、-CH2CF3、-CHF-CF3、-CF3、-CH2F、-CH2-CH2F又は-CHF2を示し;
    R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、水素、フッ素、塩素、メチル又はメトキシを示し;
    R3が、水素、C1-C4-アルキル、OH、フッ素、塩素、臭素、-O-C1-C4-アルキル、-CF3、-O-C1-C4-アルキレン-COOH、-O-C1-C4-アルキレン-CO-O-C1-C4-アルキルを示す、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式の化合物。
  5. 式中、
    nが、1を示し;
    Aが、酸素又は単結合を示し;
    Rが、-CH2CF3、-CHF-CF3、-CF3、-CH2F、-CH2-CH2F又は-CHF2を示し;
    R1及びR2が、同一でも異なっていてもよく、水素、フッ素、塩素、メチル又はエチルを示し;
    R3が、水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、OH、メトキシ、エトキシ、-CF3、-O-CH2-COOH、-O-CH2-COOメチル又は-O-CH2-COOエチルを示す、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式の化合物。
  6. 一般式の化合物が、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はラセミ体の形態である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の一般式の化合物。
  7. 一般式の化合物が、薬理学的に許容され得る酸の酸付加塩の形態であり、それらの溶媒和化合物及び/又は水和物の形態であってもよい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の一般式の前記化合物。
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